JPH0538185U - パイプ用接続止具の構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構造の止具であって、作業性が良く、
しかも確実に接続できる安全性の高い止具を提供する。 【構成】 接続パイプ１の端部に保持筒２の一端部を嵌
着させる。接続パイプ１の端部にロックピン５を直径方
向に回動自在に貫通させる。このロックピン５には、垂
下部８と円弧部１１を形成し、この円弧部１１の内側に
設けた係止突部１２をパイプ１０の止孔１４と保持筒２
の止孔１５に嵌入自在に設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、パイプ用接続止具の構造に関し、特に、建築工事の足場、梁の型枠 支保工、観覧席用仮設スタンド、博覧会等のパビリオン等の仮設構造物に用いる 上下のパイプの接続止具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種の止金具には、各種の実施製品が知られており、特に、仮設構造 物用の上下パイプを連結するには、一定以上の強度を要するため、両者のパイプ 端部に複雑な構造の止具機構を装入して連結したり、又は、両者のパイプ端部を 接続用構造に形成し、この接続部位に複雑な止具を装着して両パイプを接続する 方法等が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来の上下パイプ用止金具は、複雑な構造であるため、取付け 又は取外し作業が面倒であり、しかもコストアップの原因ともなっているため、 止金具の取付け、取外し作業が簡単で、かつ堅固に接続することが可能なパイプ 用止金具の開発が切望されていた。 本考案は、上記の実情に鑑みて開発したもので、簡単な構造のパイプ用接続止 具であり、作業性が良好で、しかも確実に接続できる安全性の高い止具であると 共に、安価に製造することができる止具を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案は、次のような手段を採用した。 即ち、本考案は、接続パイプの端部に保持筒の一端部を嵌着させ、この接続パ イプとこれに嵌合している保持筒の直径方向にロックピンを回動自在に貫通させ る。更に、このロックピンの一端部を折曲形成した垂下部の先端部に、被接続パ イプの端部外周を囲繞する円弧部を設け、この円弧部の内側に設けた係止突部を 被接続パイプとこれに嵌合している保持筒に形成した止孔に嵌入自在に設けた。 この場合、半円弧状の円弧部に設けた係止突部は、ロックピンの長さ方向に対 して、略直交する方向に突設させるのが好ましい。

【０００５】 また、ロックピンの端部に止ピンを設けて抜け止めをし、更に、ロックピンの 垂下部の途中に折曲部を設けて、ハンマー等で打ってロックピンの取外しを容易 にするようにしている。

【０００６】

【作用】

接続止具で上下のパイプを接続する場合は、まず、上方の接続パイプに嵌着し た保持筒の一端部を下方の被接続パイプの接続端部に嵌着する。この場合、被接 続パイプの止孔と保持筒の止孔とを合致させた状態に嵌合する。 更に、ロックピンを回動させて円弧部の係止突部が止孔に対向するように位置 させる。 次いで、円弧部の中央外部をハンマー等で打ち込んで、係止突部を止孔に嵌入 させると、上下のパイプは堅牢な状態に接続され、パイプの長さ方向の連結と共 に、パイプの横方行の接続強度も確実に保持される。

【０００７】 一方、上下のパイプを取外す場合は、ロックピンの止ピン端部をやや押し込ん だ状態で、垂下部に形成した折曲部を被接続パイプの係止突部の突設方向とは反 対側にハンマー等で打つことにより、ロックピンが上記とは反対方向に回動する のに伴って、係止突部が止孔より外れる。 次いで、接続パイプの保持筒を被接続パイプより抜き出すことによって、上下 のパイプを取外すことができる。

【０００８】

【実施例】

以下に本考案におけるパイプ用接続止具の一実施例を図面に従って説明する。 図１に示すように、例えば、仮設用足場の上下パイプを接続する場合において 、上方の接続パイプ１の下端接続部に金属製の保持筒２の一端部を嵌合し、他端 部を突設状態にする。 このパイプ１と保持筒２の嵌合部に貫通孔３、４を形成し、この貫通孔３、４ にロックピン５を回動自在に貫通させる。 ロックピン５は、端部に止ピン（割りピン）を装着して、ロックピン５の抜け 止めをしている。ロックピン５の一端部に略９０度折曲して、垂下形成すること により垂下部８を形成し、この垂下部８の途中に折曲部９を設けて、ハンマー等 でこの折曲部９を打ち込んで、ロックピン５を回動操作しやすくしている。

【０００９】 更に、垂下部８の先端部を折り曲げて、下方の被接続パイプ１０の端部外周を 半円周程度まで囲繞するような円弧部１１を形成している。 この円弧部１１の内周面には、ロックピン５の長さ方向に対して、略直交する 方向に係止突部を（本例において、約８mm程度の長さを有する）１２を突設形成 する。 この係止突部１２は、被接続パイプ１０の止孔１４と保持筒２の突設部１３に 形成した止孔１５に嵌入自在に設けている。

【００１０】 次に、上記実施例の作用を説明する。 仮設足場等のパイプを接続する場合は、まず、上方の接続パイプ１に嵌着した 保持筒２の一端部（突設部）１３を下方の被接続パイプ１０の接続端部に嵌着し て、両者のパイプを接続すると共に、止孔１４と止孔１５を合致させた状態にす る。 次いで、ロックピン５をハンマー等でたたいて回動させ、円弧部１１の係止突 部１２が止孔１４に対向する位置にセットする。

【００１１】 次に、円弧部の中央をハンマー等で打ち込むと、係止突部１２が止孔１４、１ ５に嵌入され、ロックピン５によって、上下のパイプ１、１０が確実に連結され る。 この状態は、上下のパイプ１、１０が長さ方向に抜け出すことなく、しかもパ イプ１、１０の横方向の強度に対しても充分に保持でき、両者のパイプ１、１０ は、堅固な状態で連結される。

【００１２】 また、上下のパイプを取外す場合は、ロックピン５の止ピン７の端部を押し込 んで、垂下部８とパイプの外周面をやや離間させた状態にし、この状態で垂下部 ８に形成した折曲部９を、パイプ１０の係止突部１２の突設方向とは反対方向、 即ち図４に図す矢印方向にハンマー等で打ち込むと、ロックピン５が図４の矢印 方向に回動するのに伴って、係止突部１２が止部１４、１５より外れる。 次いで、保持筒２の突設部１３を被接続パイプ１０より引き抜くことによって 、上下のパイプ１、１０を簡単に取外すことが可能となる。

【００１３】

【考案の効果】

以上のことから明らかなように、本考案によると、従来に比して極めて簡単な 構造の接続止具を用いることによって、パイプの取付け、取外し作業が容易に行 ない得られると共に、連結状態が確実であるから、例えば、仮設現場等で安全に 作業等を行なうことができ、しかも安価に量産することができるため、極めて経 済性に優れた接続止具を提供することができる等の効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】パイプの接続状態を示す断面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図１の正面図である。

【図４】図１の右側面図である。

【符号の説明】

１ 接続パイプ ２ 保持筒 ５ ロックピン ７ 止ピン ８ 垂下部 ９ 折曲部 １０ 被接続パイプ １１ 円弧部 １２ 係止突部 １４、１５ 止孔

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接続パイプと被接続パイプの両端部を接
   続するための接続止具であって、接続パイプの端部に保
   持筒の一端部を嵌着させ、この接続パイプとこれに嵌合
   している保持筒の直径方向にロックピンを回動自在に貫
   通させ、このロックピンの一端部を折曲形成した垂下部
   の先端に、上記した被接続パイプの端部外周を囲繞する
   円弧部を設け、この円弧部に設けた係止突部を被接続パ
   イプとこれに嵌合している上記保持筒に形成した止孔に
   嵌入自在に構成したことを特徴とするパイプ用接続止具
   の構造。
2. 【請求項２】 半円弧状の円弧部に設けた係止突部は、
   ロックピンの長さ方向に対して、略直交する方向に突設
   させた請求項１記載のパイプ用接続止具の構造。
3. 【請求項３】 ロックピンの端部に止ピンを設け、かつ
   ロックピンの垂下部の途中に折曲部を設けた請求項１又
   は２記載のパイプ用接続止具の構造。