JPH0538170A - 振動モータ - Google Patents

振動モータ

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JPH0538170A
JPH0538170A JP3209813A JP20981391A JPH0538170A JP H0538170 A JPH0538170 A JP H0538170A JP 3209813 A JP3209813 A JP 3209813A JP 20981391 A JP20981391 A JP 20981391A JP H0538170 A JPH0538170 A JP H0538170A
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JP
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vibration
rotor
stator
piezoelectric element
motor
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Application number
JP3209813A
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English (en)
Inventor
Masahiko Komoda
晶彦 菰田
Koji Saito
孝司 斉藤
Yoshitaka Takemura
芳孝 竹村
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Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 双方向への回転が可能であり、しかも構造が
簡単で回転出力を効率よく発生できる振動モータを提供
すること。 【構成】 ステータ部40とロータ部とを有する振動モ
ータである。前記ステータ部40は、リング状の圧電素
子42,44と、前記圧電素子の表面に積層配置された
リング状の電極板46,48と、前記電極板および圧電
素子の両側を挟持するように配置された第1のブロック
体50および第2のブロック体52とを含む。前記ステ
ータ部40の外周面には、発生する曲げ振動の節に位置
してツバ部74が設けられ、このツバ部74にモータハ
ウジング70が取り付け固定されている。そして、この
振動モータは、前記電極板46,48に、共振曲げ振動
と同じ周波数を持つ3相交流電圧を印加し、ロータ部3
0を回転駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボルト締めランジュバン型の
振動子を用いた超音波モータが周知であり、例えば特開
昭61-49670号公報に係る片持ち梁状捩り超音波振動子を
用いた圧電モータや、特開昭63-217984 号公報に係る超
音波モータ等が知られている。
【0003】しかし、従来この種のモータは、いずれも
ロータを一方向にしか回転できず、しかも構造が複雑で
高価なものとなってしまうという問題があった。
【0004】図15には、従来のボルト締めランジュバ
ン型振動子を用いた超音波モータの一例が示されてい
る。この超音波モータは、2個の圧電素子10,12の
両端に長さの異なる金属ブロック体14,16が配置さ
れ、両ブロック体14,16は、その中心においてボル
ト18により圧電素子10,12を締付けるように固定
されている。
【0005】そして、この超音波モータは、交流電源2
0から圧電素子10,12に高周波交流電圧を印加する
と、圧電素子10,12の厚み方向への振動により縦振
動が生じるとともに、ボルト18の捩りにより捩り振動
が生じ、ブロック体14,16の端面には縦振動と捩り
振動を合成した楕円振動が発生することになり、この楕
円振動により回転駆動力を得ることができる。
【0006】前記ブロック体16の端面には、円板22
がバネ24によりブロック体16側へ付勢されて配設さ
れており、円板22の回転軸26が軸受28にて支持さ
れている。したがって、前記円板22をブロック体16
の端面に接触することにより、前記合成振動により得ら
れる回転力は円板22に伝達され、回転軸26から回転
出力を取り出すことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の超
音波モータでは、以下に述べる問題があった。
【0008】 前記従来の超音波モータでは、縦振動
と捩り振動との共振点を合せなければ回転出力を効果的
に発生できない。このため、一方のブロック体14を短
尺状に形成し、他方のブロック体16を長尺状に形成し
て前記共振点を一致させる必要があり、従ってモータ設
計時における自由度が少いという問題があった。
【0009】また、このように縦振動と捩り振動との
合成により楕円振動を発生させる超音波モータでは、ブ
ロック体16の端面に一方向の楕円振動しか発生でき
ず、回転軸26を正転および逆転の両方向駆動できない
という問題があった。
【0010】さらに、この超音波モータでは、発生す
る振動の影響を受ないよう、ステータ部を構成するブロ
ック体14,16に、モータハウジングや軸受等の部材
を取り付けることが出来ないという問題があった。
【0011】例えば、金属ブロック体14,16に、回
転軸26の支持部材を取り付ける場合には、この支持部
材を振動の節に取り付ける必要がある。節以外の部分に
支持部材を取り付けると、金属ブロック体14,16の
振動によって支持部材が振動してしまい、回転軸26の
回転の妨げとなるとともに、金属ブロック体14,16
の振動を減衰させてしまうからである。
【0012】しかし、前記超音波モータでは、金属ブロ
ック体14,16に縦振動と捩り振動の2種類の振動が
発生し、この両振動の節は互いに異なる位置にある。
【0013】このため、従来の超音波モータでは、金属
ブロック体14,16に発生する両振動の節に支持部材
を設けることはできないため、超音波モータの外部に前
記支持部材を設置し、これに回転軸26を支持させる必
要があり、モータ全体が大型でかつ高価なものとなって
しまうという問題があった。
【0014】本発明は、このような従来の課題に鑑みな
されたものであり、その目的は、双方向への回転が可能
であり、しかも構造が簡単で、かつ発生する振動の影響
を受けることなくステータ部に、例えばモータハウジン
グや軸受けなどの部材を取り付けることができる振動モ
ータを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
本発明は、ステータ部およびロータ部を含む振動モータ
であって、前記ステータ部は、振動を発生させる圧電素
子と、前記圧電素子の表面をロータ部の回転方向に少な
くとも3分割し、各分割領域を異なる電圧印加領域とす
る電極と、前記圧電素子を挟持するようその両側に取付
け固定された第1のブロック体および第2のブロック体
と、ステータ部に他の部材を支持するための支持部と、
を含み、前記電極を介して圧電素子の各電圧印加領域
に、曲げ振動の共振周波数をもつ3相以上の交流電圧を
印加することにより前記ブロック体のロータ接触面に楕
円振動を発生させ、このロータ接触面に接する前記ロー
タ部を回転駆動するよう形成され、前記支持部は、前記
交流電圧の印加によりステータ部に発生する曲げ振動の
節部に位置するように設けられたことを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明では、圧電素子の表面をロータ部の回転
方向に沿って少くとも3分割し、各分割領域を異なる相
の電圧印加領域とするよう電極が形成されている。した
がって、前記電極を介して圧電素子の各電圧印加領域に
3相以上の高周波交流電圧を印加することにより、ブロ
ック体のロータ接触面に楕円振動を直接発生させ、ロー
タ部を回転駆動することができる。
【0017】このように本発明の振動モータでは、従来
のランジュバン型の超音波モータのように、ボルトによ
る捩り振動を用いることなく、圧電素子の振動から直接
楕円振動を発生させることができるため、回転出力を効
率よく得ることができ、しかも従来のように縦振動、捩
り振動の共振点を一致させるという設計上の制約がない
ため、モータ全体の構成が簡単かつ安価なものとなる。
【0018】さらに、本発明によれば、前記各電圧印加
領域に印加する高周波交流電圧の相順を切替えることに
より、ブロック体のロータ接触面に順方向の楕円振動お
よび逆方向の楕円振動を選択的に発生させ、ロータ部を
正転および逆転駆動することができる。
【0019】これに加えて、本発明では、前記3相以上
の交流電圧として、曲げ振動の共振周波数を持つ交流電
圧を用いることにより、入力される電圧を効率よく回転
出力に変換し、ロータ部を回転駆動することができる。
【0020】また、本発明者は、この振動モータの回転
原理についての検討を行った。この種のモータでは、発
生する振動の種類として、縦振動、捩り振動、曲げ振動
が知られている。従来のボルト締めランジュバン型超音
波モータでは、縦振動と捩り振動との合成により楕円振
動を発生させていたが、本発明の振動モータでは、曲げ
振動を用いて直接楕円振動を発生させているものと推定
される。すなわち、圧電素子の振動により、ブロック体
には曲げ振動が発生されるが、本発明では、圧電素子の
各電圧印加領域に3相以上の高周波交流電圧を印加する
ことにより、各相の曲げ振動の合成が直接楕円振動とな
って得られるものと推定される。
【0021】このように、本発明の振動モータは、従来
のランジュバン型超音波モータと異なる原理によって楕
円振動を得ているものと推定され、その結果、正逆転可
能な回転出力を効率よく発生させることができ、しかも
その構造が簡単でかつ安価なものとなる。
【0022】これに加えて、本発明の振動モータでは、
ステータ部に発生する曲げ振動の共振周波数と同じ周波
数をもつ交流電圧を印加している。このため、ブロック
体のロータ接触面には、曲げ振動の値が最も大きい腹部
が位置することとなるため、この面からも、入力電圧を
効率よく回転出力に変換し、ロータ部を回転駆動するこ
とができる。
【0023】さらに、本発明の振動モータでは、従来の
超音波モータと異なり、曲げ振動という1種類の振動を
用い、ロータ接触面に楕円振動を発生させている。しか
も、この曲げ振動の発生に、共振周波数を持つ交流電圧
を使用しているため、ステータ部に発生する曲げ振動の
節の位置は常に一定する。したがって、ステータ部に発
生する共振曲げ振動の節の位置に、他の部材を支持する
ための支持部を設け、この支持部を介してステータ部に
モータハウジングや軸受け等の他の部材を取り付けるこ
とができる。
【0024】このように、本発明では、前記支持部を介
して、ステータ部にモータハウジングや軸受けなどを、
振動の影響を受けることなく取り付け固定することがで
き、また前記支持部を介してステータ部そのものを任意
の部材に支持固定させることができる。
【0025】また、前記第2の発明によれば、支持部
は、減衰振動部を介してステータ部に取り付け固定され
ているので、ステータ部の振動が支持部に伝わることを
防止することができる。
【0026】図6には、ステータ部に発生する曲げ振動
の様子が概念的に示されている。同図(A)には、ステ
ータ部を1共振周波数の交流電圧で共振駆動した場合の
様子が示され、同図(B)にはステータ部を2次共振周
波数の交流電圧で駆動した場合の様子が示され、同図
(C)にはステータ部を、3次の共振周波数の交流電圧
で駆動した場合の様子が示されている。
【0027】同図に示すよう本発明の振動モータでは、
曲げ振動を用いてステータ部のロータ接触面60A,6
0Bに直接楕円振動を発生させることができる。そし
て、ステータ部を1次共振駆動した場合には、両ロータ
接触面60A,60Bには同方向の楕円振動が発生し、
ステータ部を2次共振駆動した場合には、両ロータ接触
面60A,60Bに逆方向の楕円振動が発生し、ステー
タ部を3次共振駆動した場合には、両ロータ接触面60
A,60Bに同方向の楕円振動を発生させることができ
る。
【0028】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図面に基づき
詳細に説明する。
【0029】(実施例1)図1には、本発明に係る振動
モータの好適な第1実施例が示されている。
【0030】実施例の振動モータは、ロータ部30と、
ステータ部40とを有する。
【0031】そして、ステータ部40の電極板46,4
8に、制御回路80から高周波交流電圧を印加すること
により、ステータ部40のロータ接触面60に楕円振動
を発生させ、これによりロータ接触面60に接するロー
タ部30を正転および逆転駆動するものである。
【0032】前記ロータ部30は、ロータ接触面60に
一定の圧力で接触する円板32と、この円板32の回転
中心に取り付けられた回転出力軸34とを含む。
【0033】そして、前記回転出力軸34は、モータハ
ウジング70に軸受け72を介して回動自在に取り付け
固定されている。モータハウジング70は、ステータ部
40の外周面にリング状に設けられ、支持部として機能
するツバ部74に取り付け固定されている。
【0034】このように構成されたロータ部30では、
円板32をロータ接触面60に適正な圧力で接触させる
必要がある。このため、回転軸34には、Cリング38
により位置決めされた支持プレート36が挿通固定され
ており、このプレート38に一端が支持された皿バネ3
3により円板32がロータ接触面60に付勢されるよう
になっている。この円板32は、回転軸34に対し軸方
向に移動自在に挿通されており、しかもこの円板32と
回転軸34との間には回り止めが設けられている。これ
により、円板32は、ロータ接触面60と適正な付勢力
で接触し、しかも回転軸34と一体的に回転することに
なる。
【0035】なお、ここでは、支持プレート36の位置
決めにCリング38を使用し、付勢部材として皿バネ3
3を使用したが、他のものを使用することも可能であ
る。例えば、皿バネ33に替えて、コイルバネを用いて
もよい。
【0036】また、前記ステータ部40は、例えばセラ
ミックス等の圧電体を用いてリング状に形成されかつ互
いに分極方向の異なる2個の圧電素子42,44と、圧
電素子44の両側に設けられた第1の電極板46及び第
2の電極板48と、圧電素子42,44の両側にそれぞ
れ配置された第1の金属ブロック体50及び第2の金属
ブロック体52と、両金属ブロック体50,52で圧電
素子42,44を締め付けるように連結固定する結合ボ
ルト54とを含む。
【0037】なお、前記圧電素子42,44は、分極の
際に電極として使用した、例えば銀、ニッケル面を、分
極終了後に研磨して除去したものを用いる。
【0038】図2,図3には、前記ステータ部40が示
されている。
【0039】ここにおいて、図2はステータ部40を組
立てた状態を示し、図3はその分解斜視図を示してい
る。
【0040】前記第1,第2の金属ブロック体50,5
2の中心にはネジ孔が形成され、さらに圧電素子42,
第1の電極板46,圧電素子44,第2の電極板48の
中心にはボルト挿通孔42a,46a,44a,48a
が設けられている。そして、前記ボルト挿通孔42a,
46a,44a,48aに、絶縁体によって形成された
カラー56を挿通した結合ボルト54を挿通し、この結
合ボルト54の両端に設けられたネジ部を、前記第1及
び第2の金属ブロック体50,52を中心に形成された
ネジ孔に螺合させる。これにより、圧電素子42,44
の両端に、第1の金属ブロック体50及び第2の金属ブ
ロック体52が、圧電素子42,44を締め付けるよう
に連結固定されることになる。
【0041】なお、本実施例は、この連結固定に際し、
各部材の積層面の固定に接着剤を用いていないため、共
振周波数のモータ毎のばらつきや、Qの値の低下を防ぐ
ことができ、これにより振動モータの性能及び信頼性の
向上を図ることができる。
【0042】また、前記第1の電極板46は、円周方向
に3分割されるようにスリット部46cが設けられ、そ
の外周部が連結部46bにより互いに連結されている。
この第1の電極板46は、その直径が圧電素子42,4
4の直径よりも幾分大きめに形成され、ステータ部40
を組立てた際、その外周部及び連結部46bがステータ
外部へ突出するようになっている。これにより、ステー
タ部40の組立て終了後に、前記連結部46bを切断す
ることで、互いに電気的に絶縁された分割電極板46
U,46V,46Wを得ることができる。
【0043】特に、本実施例では、ステータ組立時に各
分割電極板46U,46V,46Wを1枚の電極板46
として取り扱うことができるため、その組立作業が容易
になるばかりでなく、各分割電極板46U,46V,4
6Wの位置決めも正確に行うことができる。
【0044】また、各分割電極板46U,46V,46
Wのステータ外部へ突出する部分は、図2に示すよう、
外部接続端子45U,45V,45Wを構成することに
なり、これに図1に示すよう引き出し線64U,64
V,64Wが接続されることになる。
【0045】さらに、前記第2の電極板48の外周に
は、ステータ部40の外部へ突出する外部接続端子49
が設けられ、これに、図1に示すよう、接地用の引き出
し線66が接続されることとなる。
【0046】また、本実施例の金属ブロック体50,5
2は、金属製の結合ボルト54により相互に連結固定さ
れている。このため、第2の電極板48をアースする
と、自動的に第2の金属ブロック体52,結合ボルト5
4,第1の金属ブロック体50がアース電位となる。し
たがって、第1の金属ブロック体50は、圧電素子42
の片面に対し、第2の電極板48と同様にアース電極と
して機能することになる。
【0047】なお、前記結合ボルト54は、絶縁性のカ
ラー56により圧電素子42,44及び第1の電極板4
6と電気的に絶縁されている。
【0048】このように構成された振動モータを用い
て、ロータ部30を正転駆動する場合には、第2の電極
板48をアースし、分割電極板46U,46V,46W
に図4に示すようA相,B相,C相の3相交流電圧を印
加する。これにより、各分割電極板46U,46V,4
6Wと接する圧電素子42,44の各電圧印加領域に
は、それぞれA相,B相,C相の高周波交流電圧に対応
した振動が発生し、ロータ接触面60には順方向の楕円
振動が発生する。この楕円振動は、A相,B相,C相の
各高周波交流電圧に対応して発生する曲げ振動の合成と
して得られると推定され、これによりロータ接触面60
と接するロータ部30は順方向に回転駆動されることに
なる。
【0049】また、各分割電極板64U,64V,64
Wの相順を切り替え、A相,C相,B相の順に3相交流
電圧を印加すると、ロータ接触面42には逆方向の楕円
振動が発生し、ロータ部30を逆方向に回転駆動するこ
とができる。
【0050】このように、本実施例によれば、各分割電
極板64U,64V,64Wに印加する3相交流電圧の
相順を切り替えることで、ロータ部30を正転及び逆転
駆動することができる。しかも捩り振動を必要とするこ
となく、ロータ接触面60に直接楕円振動を発生させる
ことができるため、モータの構成が簡単なものとなり、
しかも回転出力を効率よく発生させることができる。
【0051】ところで、本実施例の振動モータを、より
効率よく駆動するためには、前記交流電圧の周波数を、
ステータ部40が共振現象をおこすような値(共振周波
数)とすることが好ましい。
【0052】図5には、ステータ部40に発生する曲げ
振動の共振の様子が示されている。
【0053】同図から明らかなように、前記交流電圧の
周波数を、ステータ部40に発生する曲げ振動の共振周
波数、例えば1次共振周波数,2次共振周波数,3次共
振周波数などに設定することにより、ステータ部40の
両端面60A,60Bに、曲げ振動が最大となる振動の
腹部を位置させることができる。これにより、ステータ
部40の両端面60A,60Bに発生する楕円振動を最
大の値とすることができ、これにより回転出力効率を向
上させることができる。
【0054】なお、前記共振周波数は、何次の共振周波
数を用いてもよい。
【0055】図6には、前記交流電圧の周波数を1次共
振周波数,2次共振周波数,3次共振周波数に設定した
場合におけるステータ部40の共振モデルが示されてい
る。
【0056】このとき、ステータ部40の両端面60
A,60Bには、共振周波数を奇数モードに設定した場
合には同方向の楕円振動が現われ、共振周波数を偶数モ
ードに設定した場合には逆方向の楕円振動が発生するこ
とになる。
【0057】ここにおいて、これら各モデルにおける曲
げ振動の共振周波数fは、概略、次式によって求めるこ
とができる。
【0058】 f=λ2 {R/(2πL2 )}(E/ρ)1/2 λ;定数 (1次共振の時4.73、2次共振の時7.853 、3次共振の
時10.996) R;0.25×D (Dはステータ部40の外径) L;ステータ部40の全長 (E/ρ)1/2 ;音速 (Eはヤング率、ρは密度) したがって、例えば金属ブロック体50,52がアルミ
ニウムで形成されている場合において、D,Lが次のよ
うな値の振動モデルを考えると、 D=35×10-3[m] L=60×10-3[m] (E/ρ)1/2 は約5800[m/s]となる。
【0059】したがって、この振動モデルでは、ステー
タ部40の1次共振周波数fの値は、約50kHz とな
る。
【0060】図7には、前記振動モータの動作を制御す
る制御回路80の具体的な構成が示されている。
【0061】この制御回路80は、任意の共振モードの
共振周波数をもつA相,B相,C相の3相交流電圧を出
力する電源回路90と、この3相交流出力を増幅し分割
電極板46U,46V,46Wに印加するアンプ92と
を含む。
【0062】また、この制御回路80は、ON/OFF
スイッチ82,回転方向入力部86,回転速度入力部8
8を含む。
【0063】前記ON/OFFスイッチ82は、電源回
路90,アンプ92をオン・オフ制御するものである。
【0064】前記回転方向入力部86は、ロータ部30
の回転方向を選択設定するものであり、その出力信号は
電源回路90に入力される。電源回路90は、この入力
信号に基づき、各分割電極板46U,46V,46Wに
印加する3相交流電圧の相順を切替え、ロータ部30の
回転方向を決定することができる。
【0065】また、前記回転速度入力部88は、アンプ
92の増幅率を制御することにより、ロータ部30の回
転速度を設定することができる。
【0066】したがって、前記各入力部86,88を用
いて、ロータ部30の回転方向,回転速度の設定を行っ
た後に、ON/OFFスイッチ82をオンすると、電源
回路90が設定に応じた相順および共振周波数の高周波
交流電圧を出力する。これを、アンプ92で増幅して引
き出し線64U,64V,64Wに印加することによ
り、圧電素子42,44に前述した3相交流電圧を印加
し、ロータ部30を回転駆動することができる。
【0067】このとき、圧電素子42,44に印加され
る3相交流電圧は、所定の共振モードに対応した共振周
波数に制御されているため、入力電圧を効率よく回転出
力に変換し、ロータ部30を回転駆動することができ
る。
【0068】さらに、本実施例の振動モータによれば、
回転方向入力部86により、各引き出し線64U,64
V,64Wに印加する3相交流電圧の相順を切替えるこ
とで、ロータ部30の回転方向を選択的に決定すること
ができる。
【0069】さらに、実施例の振動モータでは、回転速
度入力部88を用いて交流電圧の電圧値を制御すること
により、ロータ部30の回転速度を任意の速度に制御す
ることができる。
【0070】さらに、実施例の振動モータでは、従来の
ランジュバン型超音波モータのように、楕円振動の発生
に捩り振動を必要としない。したがって、圧電素子4
4,42、第1、第2の電極板46,48および第1、
第2の金属ブロック体50,52を、それぞれ結合ボル
ト54で締付けることによって、各構成部材の連結固定
を行いステータ部40を構成することができ、前記構成
部材の接合面に接着剤を塗布することが不要となる。し
たがって、接着剤を用いた場合のような、共振周波数の
モータごとのばらつきや、Qの値の低下を防ぐことがで
き、これにより振動モータの性能および信頼性を向上さ
せることができる。
【0071】さらに、本実施例では、楕円振動の発生に
曲げ振動という1種類の振動を使用するのみであり、従
来の超音波モータのように縦振動と捩り振動という2種
類の振動を必要としない。したがって、ステータ部40
の設計、特に金属ブロック体14,16の設計の自由度
がひろがり、モータの小型化を図ることが可能となる。
【0072】本発明の特徴の1つは、ステータ部40に
発生する曲げ振動の節部に位置するよう前記ツバ部74
を設けたことにある。すなわち、ステータ部40に任意
のモードでの共振を発生させる場合に、各共振モードご
とに曲げ振動の節の位置は定まる。例えば、ステータ部
40を一次共振させる場合には、曲げ振動の節は2個存
在し、2次共振させる場合には振動の節は3個存在す
る。従って、使用する共振モードが定まれば、曲げ振動
の節の位置は自ずから定まることになる。
【0073】本実施例では、ステータ部40を1次の共
振モードで駆動するものとする。この場合に振動の節は
2箇所に発生する。前記ツバ部74は、一方の振動の節
に位置するよう、第1の金属ブロック体50の外周にリ
ング状に形成されている。
【0074】これにより、ステータ部40に発生する曲
げ振動によって、ツバ部74が振動することを防止する
ことができる。
【0075】このように、前記ツバ部74は、ステータ
部に発生する共振曲げ振動の節に設けられているため、
ステータ部40に発生する共振曲げ振動がモータハウジ
ング70に伝わることが確実に防止され、回転軸34は
振動の悪影響を受けることなくモータハウジング70に
より安定して保持されることになる。
【0076】これに加えて、本実施例の振動モータによ
れば、モータハウジング70をステータ部40にツバ部
を介して固定できるので、モータ全体の小型化を図るこ
とができる。
【0077】(実施例2)図8には、本発明の好適な第
2実施例が示されている。
【0078】尚、前記第1実施例と対応する部材には同
一符号を付しその説明は省略する。
【0079】本実施例の振動モータは、ステータ部40
の2つのロータ接触面60A,60Bのそれぞれに、第
1のロータ部32a,第2のロータ部32bを設け、1
個の振動モータから2種類の回転出力を得るようにした
ことを特徴とする。
【0080】ここで、前記第1のロータ部30a,第2
のロータ部30bの構成は、前記第1実施例のロータ部
30と同じであるので、ここではその説明は省略する。
なお、これら各ロータ部30a,30bの回転軸34
a,34bは、軸受け72a,72bを用いてモータハ
ウジング70a,70bに回動自在に軸支されている。
【0081】前記モータハウジング70a,70bは、
ステータ部40の第1の金属ブロック体50,第2の金
属ブロック体52の外周面に設けられたツバ部74a,
74bに取り付け固定されてる。
【0082】このツバ部74a,74bは、金属ブロッ
ク体50,52の外周面にリング状に形成されており、
しかもステータ部40に発生する曲げ振動の節に位置す
るように設けられている。
【0083】したがって、ステータ部40に発生する振
動が伝わらないよう、ハウジング70a,70bをステ
ータ部40に取り付け固定することができる。
【0084】さらに、本実施例の振動モータでは、第1
のロータ部30aおよび第2のロータ部30bを同方向
に回転するか、逆方向に回転するかをステータ部40に
発生する共振曲げ振動の次数によって設定することがで
きる。
【0085】例えば、両ロータ部30a,30bの回転
方向を逆方向にするためには、共振曲げ振動の次数を偶
数モードに設定すればよい。例えばステータ部40に二
次共振の曲げ振動を発生させた場合を想定すると、図6
(B)に示すよう、ステータ部40の両ロータ接触面6
0A,60Bには逆方向の楕円振動が発生する。したが
って、第1のステータ部30aおよび第2のステータ部
30bは、逆方向に回転駆動されることになる。
【0086】また、第1のロータ部30aおよび第2の
ロータ部30bの回転方向を同方向にするためには、共
振曲げ振動の次数を奇数モードに設定すればよい。
【0087】このように、本実施例によれば、1個の振
動モータから2種類の回転出力を得ることができる。し
たがって、この振動モータは、2台のモータとして機能
することとなるため、この振動モータを搭載する装置の
モータ数を減らすことができ、装置としての小型化を図
ることができる。
【0088】(実施例3)図9には、本発明の好適な第
3実施例が示されている。なお、前記第1,第2実施例
と対応する部材には同一符号を付しその説明は省略す
る。
【0089】本実施例の振動モータの特徴は、ステータ
部40の中央に貫通孔76を形成し、この貫通孔76内
に支持部として機能するツバ部74cを設けたことを特
徴とする。
【0090】すなわち、本実施例の振動モータでは、結
合ボルト54を中空筒型に形成し、その内部が貫通孔7
6の一部を形成するようになっている。
【0091】そして、この結合ボルト内周面に、前記ツ
バ部74cがリング状に形成されている。ここにおい
て、このツバ部74cは、ステータ部40に発生する共
振曲げ振動の節部に位置するように設けられている。
【0092】そしてこのツバ部74cに、回転軸34の
軸受け72が固定され、回転軸34を回動自在に軸支す
るようになっている。
【0093】したがって、本実施例の振動モータによれ
ば、前記第1,第2実施例と異なりモータハウジングを
用いることなく、回転軸34を軸支することができるた
め、モータ全体の小型化を図ることができる。
【0094】しかもこのとき、前記ツバ部74cは共振
曲げ振動の節に設けられてるため、回転軸34はステー
タ部40に発生する振動による影響を受けることなく回
転することができる。
【0095】また、実施例の振動モータでは、第1金属
ブロック体50の外周面に、前記第1,第2実施例と同
様なツバ部74aが設けられてる。このツバ部74a
も、ステータ部40に発生する共振曲げ振動の節部に設
けられているため、例えばこのツバ部74aを用いて振
動モータ自体を他の部材に取り付け固定することもでき
る。
【0096】図10には、本実施例の変形例が示されて
いる。
【0097】この振動モータでは、ツバ部74cに、軸
受け72に加えて、モータを支えるためのスタンド台7
8をビス78aで取り付け固定している。これにより、
ステータ部40に発生する振動の影響を受けることな
く、振動モータ自体をスタンド台78を介して他の部材
に取り付け固定することができる。
【0098】このように、前記ツバ部74c,74aに
は、必要に応じて任意の部材を取り付け固定することが
できる。
【0099】(実施例4)図11には、本発明の好適な
第4実施例が示されている。
【0100】尚、前記各実施例と対応する部材には同一
符号を付しその説明は省略する。
【0101】本実施例の振動モータは、ステータ部40
の両端60A,60Bに、第1ロータ部30a,第2の
ロータ部30bを設け、1台のモータから2種類の回転
出力を得るようにした点で前記第3実施例と相違するも
のである。
【0102】ここにおいて、ステータ部40は、前記第
3実施例とほぼ同様に構成されている。そして、中空筒
状に形成された結合ボルト54の内周面には、支持部と
して機能する2個のツバ部74c,74dがリング状に
形成されている。
【0103】これら2個のツバ部74c,74dは、ス
テータ部40に発生する共振曲げ振動の節部に位置する
ように設けられている。
【0104】そして、これら各ツバ部74d,74cに
は、軸受け72a,72bが取り付けられ、この軸受け
72a,72bを介し第1のロータ部30a,第2のロ
ータ部30bの各回転軸34a,34bが回動自在に軸
支させている。
【0105】なお、これら第1および第2のロータ部3
0a,30bの構成は、前記実施例と同一なので、ここ
ではその説明は省略する。
【0106】このように、本実施例の振動モータでは、
ステータ部40の2つのロータ接触面60A,60B
に、それぞれ第1のロータ部30a,30bを設けてい
るので、前記第2実施例と同様に、1個の振動モータか
ら2種類の回転出力を得ることができる。
【0107】(実施例5)図12には、本発明の好適な
第5実施例が示されている。
【0108】なお、前記実施例と対応する部材には同一
符号を付しその説明は省略する。
【0109】本実施例の振動モータは、基本的には図1
1に示す第4実施例のモータと同様に構成されている
が、図11に示す振動モータの、2本の回転軸34a,
34bを1本の回転軸34として形成した点において、
前記第4実施例と相違する。
【0110】このように形成された振動モータでは、ス
テータ部40に発生する共振曲げ振動の次数を、奇数モ
ードに設定し、両回転板32a,32bが同方向に回転
するよう形成されている。
【0111】これにより、ステータ部40のロータ接触
面60A,60Bと接する2枚の回転板32a,32b
からは、同方向へ向けた回転出力が得られる。したがっ
て、この2枚の回転板32a,32bの回転中心に設け
られた1本の回転軸34からは、前記第4実施例に示す
振動モータに比べ、約2倍の出力トルクを得ることがで
きる。
【0112】(実施例6)図13には、本発明の好適な
第6実施例が示されている。
【0113】なお、本実施例において前記実施例と対応
する部材には同一符号を付しその説明は省略する。
【0114】本実施例の振動モータは、ツバ部75を振
動減衰部75aを介してステータ部40に取り付けるこ
とにより、ステータ部40の振動がツバ部75に伝わる
ことを防止するようになっている。
【0115】すなわち、実施例の振動モータでは、中空
筒状に形成された結合ボルト54の内周面に、振動減衰
部75aを介してツバ部75がリング状に設けられてい
る。
【0116】そして、このツバ部75に、振動モータ全
体を覆うモータハウジング70が取り付け固定されてい
る。そして、このモータハウジング70に、ロータ部3
0の回転軸34が軸受け72を介して回動自在に軸支さ
れる構造になっている。
【0117】なお、本実施例の振動モータは、前記ツバ
部75を、ステータ部40に発生する共振曲げ振動の節
部に必ずしも位置させなくても、ステータ部40に発生
する振動がモータハウジング70に伝わらないようにな
っているという点で前記各実施例と相違するものであ
る。
【0118】即ち、ステータ部40に発生した振動は、
肉薄の振動減衰部75aで減衰され、ツバ部75には殆
ど伝わらない。したがって、このツバ部75が共振曲げ
振動の節部に位置しなくとも、振動の影響を受けること
のないように、モータハウジング70をステータ部40
に取り付け固定することができる。
【0119】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が
可能である。
【0120】例えば、前記各実施例では、ステータ部に
他の部材を支持するための支持部として、リング状に形
成されたツバ部を用いた場合を例にとり説明したが、本
発明はこれに限らず、支持部の形状は必要に応じて任意
のものとするこができ、必ずしもツバ状のものに限定さ
れるものではない。
【0121】さらに、前記実施例では、第1の電極板4
6を3分割した場合を例にとり説明したが、本発明はこ
れに限らず、第1の電極板46を3以上の任意の数の分
割電極板に分割形成し、これに3相以上の交流電圧を印
加するように形成してもよい。
【0122】図14には、このような分割電極板の変形
例が示されている。
【0123】同図(A)は、前記実施例と同様に、第1
の電極板46を3分割した場合の具体例である。
【0124】同図(B)は、第1の電極板46を4分割
し、制御回路からの90°位相の異なる4相の交流電圧
を印加する場合の具体例である。
【0125】同図(C),(D),(E)は、第1の電
極板46を6分割した場合の具体例である。ここにおい
て、同図(C),(D)は、6分割された各分割電極板
に3相の交流電圧を印加する場合の具体例である。同図
(E)は、6分割された各分割電極板に、6相の交流電
圧を印加する場合の具体例である。
【0126】このように、本発明の振動モータでは、第
1の電極板46を3以上の分割電極板に分割し、これら
各分割電極板に3相以上の交流電圧を印加することで、
ロータ部30を回転駆動することができる。
【0127】また、前記実施例では、ブロック体50,
52の連結固定に結合ボルト54を用いた場合を例にと
り説明したが、本発明では従来のランジュバン型超音波
モータのように捩り振動を必要としないため、結合ボル
ト54以外の結合部材を用いてブロック体50,52を
連結固定するようにしてもよい。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
双方向への回転が可能であり、しかも構造が簡単で回転
出力を効率よく発生できる振動モータを提供することが
できる。特に、本発明によれば、ステータ部に発生する
振動の影響を受けることのないよう、ステータ部に設け
た支持部に、他の部材、例えばモータハウジングや軸受
けなどを固定できるこという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の係る振動モータの好適な第1実施例の
全体説明図である。
【図2】図1に示す振動モータのステータ部を示す概略
斜視説明図である。
【図3】図2に示すステータ部の分解斜視図である。
【図4】実施例の振動モータに印加する3相交流電圧の
説明図である。
【図5】ステータ部に発生する共振曲げ振動の説明図で
ある。
【図6】ステータ部の共振モデルを示す概念図ある。
【図7】図1に示す振動モータに用いられる制御回路の
ブロック図である。
【図8】本発明に係る振動モータの好適な第2実施例の
説明図である。
【図9】本発明に係る振動モータの好適な第3実施例の
説明図である。
【図10】前記第3実施例の変形例の説明図である。
【図11】本発明に係る振動モータの好適な第4実施例
の説明図である。
【図12】本発明に係る振動モータの好適な第5実施例
の説明図である。
【図13】本発明に係る振動モータの好適な第6実施例
の説明図である。
【図14】本発明に用いられる分割電極板の他の実施例
の説明図である。
【図15】従来のボルト締めランジュバン型超音波モー
タの説明図である。
【符号の説明】
30 ロータ部 40 ステータ部 42 圧電素子 44 圧電素子 46 第1の電極板 46U,46V,46W 分割電極板 48 第2の電極板 50 第1の金属ブロック体 52 第2の金属ブロック体 54 結合ボルト 60 ロータ接触面 74 ツバ部 80 制御回路
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】さらに、この超音波モータでは、発生す
る振動の影響を受けないよう、ステータ部を構成するブ
ロック体14,16に、モータハウジングや軸受等の部
材を取り付けることが出来ないという問題があった。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ部およびロータ部を含む振動モ
    ータであって、 前記ステータ部は、 振動を発生させる圧電素子と、 前記圧電素子の表面をロータ部の回転方向に少なくとも
    3分割し、各分割領域を異なる電圧印加領域とする電極
    と、 前記圧電素子を挟持するようその両側に取付け固定され
    た第1のブロック体および第2のブロック体と、 ステータ部に他の部材を支持するための支持部と、 を含み、前記電極を介して圧電素子の各電圧印加領域
    に、曲げ振動の共振周波数をもつ3相以上の交流電圧を
    印加することにより前記ブロック体のロータ接触面に楕
    円振動を発生させ、このロータ接触面に接する前記ロー
    タ部を回転駆動するよう形成され、 前記支持部は、 前記交流電圧の印加によりステータ部に発生する曲げ振
    動の節部に位置するように設けられたことを特徴とする
    振動モータ。
  2. 【請求項2】 ステータ部およびロータ部を含む振動モ
    ータであって、 前記ステータ部は、 振動を発生させる圧電素子と、 前記圧電素子の表面をロータ部の回転方向に少なくとも
    3分割し、各分割領域を異なる電圧印加領域とする電極
    と、 前記圧電素子を挟持するようその両側に取付け固定され
    た第1のブロック体および第2のブロック体と、 ステータ部に他の部材を支持するための支持部と、 を含み、前記電極を介して圧電素子の各電圧印加領域
    に、曲げ振動の共振周波数をもつ3相以上の交流電圧を
    印加することにより前記ブロック体のロータ接触面に楕
    円振動を発生させ、このロータ接触面に接する前記ロー
    タ部を回転駆動するよう形成され、 前記支持部は、 振動減衰部を介して前記ステータ部に取付け固定されて
    いることを特徴とする振動モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1,2のいずれかにおいて、 前記支持部は、 前記第1及び第2のブロック体の少なくとも一方の外側
    面に設けられたことを特徴とする振動モータ。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記ステータ部には、ロータ部の回転出力軸方向に向け
    貫通孔が形成され、 前記支持部は、この貫通孔の内周面に設けられたことを
    特徴とする振動モータ。
  5. 【請求項5】 請求項1〜5のいずれかにおいて、 前記支持部には、モータハウジングが取付け固定される
    ことを特徴とする振動モータ。
  6. 【請求項6】 請求項4,5のいずれかにおいて、 前記支持部には、ロータ部の回転出力軸の軸受が設けら
    れたことを特徴とする振動モータ。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、 前記ロータ部は、 前記ステータ部の第1のロータ接触面に接する第1のロ
    ータ部と、 前記ステータ部の第2のロータ接触面に接する第2のロ
    ータ部と、 を含み2種類の回転出力を得るよう形成されたことを特
    徴とする振動モータ。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、 前記電極板は、 前記圧電素子の表面を前記ロータ部の回転方向に少なく
    とも3分割するようリング状に配置された分割電極板
    と、 前記各分割電極板の外周を連結部を介して互いに連結固
    定し、ステータ部の組み立て終了後に、ステータ外部か
    ら切断される連結部と、 を含み、 前記分割電極板を介して圧電素子の各電圧印加領域に3
    相以上の交流電圧を印加するよう形成されたことを特徴
    とする振動モータ。
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