JPH0538168A - 振動モータ - Google Patents

振動モータ

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JPH0538168A
JPH0538168A JP3209811A JP20981191A JPH0538168A JP H0538168 A JPH0538168 A JP H0538168A JP 3209811 A JP3209811 A JP 3209811A JP 20981191 A JP20981191 A JP 20981191A JP H0538168 A JPH0538168 A JP H0538168A
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JP
Japan
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electrode plate
vibration
piezoelectric element
electrode plates
divided
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Withdrawn
Application number
JP3209811A
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English (en)
Inventor
Masahiko Komoda
晶彦 菰田
Koji Saito
孝司 斉藤
Yoshitaka Takemura
芳孝 竹村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
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Publication of JPH0538168A publication Critical patent/JPH0538168A/ja
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 双方向への回転が可能であり、しかも構造が
簡単で、回転出力を効率よく発生できる振動モータを提
供すること。 【構成】 ステータ部とロータ部とを有する振動モータ
である。前記ステータ部は、リング状の圧電素子42,
44と、前記圧電素子の表面に積層配置されたリング形
状の電極板46,48と、前記電極板及び圧電素子の両
側を挟持するよう配置された第1のブロック体50およ
び第2のブロック体52とを含む。前記電極板46は、
前記圧電素子44の表面を前記ロータ部の回転方向に3
分割するようリング状に配置された分割電極板46U,
46V,46Wと、各分割電極板46U,46V,46
Wの内周側に圧電素子44の孔部44aと係合するよう
形成された位置ずれ防止用の係合部47とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振動モータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ボルト締めランジュバン型の
振動子を用いた超音波モータが周知であり、例えば特開
昭61-49670号公報に係る片持ち梁状捩り超音波振動子を
用いた圧電モータや、特開昭63-217984 号公報に係る超
音波モータ等が知られている。
【0003】しかし、従来この種のモータは、いずれも
ロータを一方向にしか回転できず、しかも構造が複雑で
高価なものとなってしまうという問題があった。
【0004】図15には、従来のボルト締めランジュバ
ン型振動子を用いた超音波モータの一例が示されてい
る。この超音波モータは、2個の圧電素子10,12の
両端に長さの異なる金属ブロック体14,16が配置さ
れ、両ブロック体14,16は、その中心においてボル
ト18により圧電素子10,12を締付けるように固定
されている。
【0005】そして、この超音波モータは、交流電源2
0から圧電素子10,12に高周波交流電圧を印加する
と、圧電素子10,12の厚み方向への振動により縦振
動が生じるとともに、ボルト18の捩りにより捩り振動
が生じ、ブロック体14,16の端面には縦振動と捩り
振動を合成した楕円振動が発生することになり、この楕
円振動により回転駆動力を得ることができる。
【0006】前記ブロック体16の端面には、円板22
がバネ24によりブロック体16側へ付勢されて配設さ
れており、円板22の回転軸26が軸受28にて支持さ
れている。したがって、前記円板22をブロック体16
の端面に接触することにより、前記合成振動により得ら
れる回転力は円板22に伝達され、回転軸26から回転
出力を取り出すことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の超
音波モータでは、縦振動と捩り振動との共振点を合せな
ければ回転出力を効果的に発生できない。このため、一
方のブロック体14を短尺状に形成し、他方のブロック
体16の長尺状に形成して前記共振点を一致させる必要
があり、従ってモータ設計時における自由度が少いとい
う問題があった。
【0008】また、このように縦振動と捩り振動との合
成により楕円振動を発生させる超音波モータでは、ブロ
ック体16の端面に一方向の楕円振動しか発生できず、
回転軸26を正転および逆転の両方向駆動できないとい
う問題があった。
【0009】さらに、この超音波モータでは、振動子1
0,12の振動から楕円振動を直接発生できず、縦振動
と捩り振動を合成しなければならないため、楕円振動の
発生効率が十分でなく、その分、回転出力を効率よく発
生できないという問題があった。
【0010】本発明は、このような従来の課題に鑑みな
されたものであり、その目的は、双方向への回転が可能
であり、しかも構造が簡単で、回転出力を効率よく発生
できる振動モータを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、ステータ部とロータ部とを有する振動モ
ータにおいて、前記ステータ部は、振動を発生させるリ
ング状の圧電素子と、前記圧電素子の表面に積層配置さ
れたリング状の電極板と、積層配置された前記電極板及
び圧電素子の両側を挟持するよう配置された第1のブロ
ック体および第2のブロック体と、を含み、前記電極板
は、前記圧電素子の表面を前記ロータ部の回転方向に少
なくとも3分割するようリング状に配置された分割電極
板と、各分割電極板の内周側に、前記リング形状の圧電
素子の孔部と係合するよう形成された位置ずれ防止用の
係合部と、を含み、前記分割電極板を介して圧電素子の
各電圧印加領域に印加する3相以上の交流電圧の相順を
切り替えることにより、前記ブロック体のロータ接触面
に順方向の回転の楕円振動および逆方向の回転の楕円振
動を発生させ、このロータ接触面に接するロータ部を正
転および逆転駆動することを特徴とする。
【0012】
【作用】本発明では、圧電素子の表面をロータ部の回転
方向に沿って少なくとも3分割し、各分割領域を異なる
相の電圧印加領域とするよう、分割電極板が形成されて
いる。従って、前記各分割電極板を介して圧電素子の各
電圧印加領域に3相以上の高周波交流電圧を印加するこ
とにより、ブロック体のロータ接触面に楕円振動を直接
発生させ、ロータ部を回転駆動することができる。
【0013】このように、本発明の振動モータでは、従
来のランジュバン型の超音波モータのように、ボルトに
よる捩り振動を用いることなく、圧電素子の振動から直
接楕円振動を発生させることができるため、回転出力を
効率よく得ることができ、しかも、従来のように縦振
動,捩り振動の共振点を一致させるという設計上の制約
もないため、モータ全体の構成が簡単かつ安価なものと
なる。
【0014】さらに、本発明によれば、前記各電圧印加
領域に印加する高周波交流電圧の相順を切り替えること
により、ブロック体のロータ接触面に順方向の楕円振動
及び逆方向の楕円振動を選択的に発生させ、ロータ部を
正転及び逆転駆動することができる。
【0015】これに加えて、本発明では、前記各分割電
極板の内周側に、前記圧電素子の中央孔部と係合するよ
う位置ずれ防止用の係合部を形成している。従って、圧
電素子の振動により、各分割電極板に外周方向に向けた
位置ずれ力が作用した場合でも、圧電素子の中央孔部と
位置ずれ防止用の係合部との係合により、各分割電極板
の位置ずれは確実に防止され、常に良好な状態で高周波
交流電圧を印加することが可能となる。
【0016】特に、この様な分割電極板の位置ずれは、
ステータ部を構成する各部材の積層面に接着剤を用いな
い場合に発生することが想定される。しかし、本発明で
は、このように積層面に接着剤を用いない場合でも、各
分割電極板は、位置ずれ防止用の係合部の作用により確
実に位置ずれが防止されることになる。
【0017】また、本発明者は、この振動モータの回転
原理についての検討を行った。この種のモータでは、発
生する振動の種類として、縦振動,捩り振動,曲げ振動
が知られている。従来のボルト締めランジュバン型超音
波モータでは、縦振動と捩り振動との合成により楕円振
動を発生させていたが、本発明の振動モータでは、曲げ
振動を用いて直接楕円振動を発生させているものと推定
される。すなわち、圧電素子の振動により、ブロック体
には曲げ振動が発生されるが、本発明では圧電素子の各
電圧印加領域に3相以上の高周波交流電圧を印加するこ
とにより、各相の曲げ振動の合成が直接楕円振動となっ
て得られるものと推定される。
【0018】このように、本発明の振動モータは、従来
のランジュバン型超音波モータと異なる原理によって楕
円振動を得ているものと推定され、その結果、正逆転可
能な回転出力を効率よく発生させることができ、しかも
その構造は簡単で、かつ安価なものとなる。
【0019】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
【0020】第1実施例 図2には、本発明に係る振動モータの好適な第1実施例
が示されている。
【0021】実施例の振動モータは、ロータ部30と、
ステータ部40とを有し、ステータ部40のロータ接触
面60に発生する楕円振動によりロータ部30を正転及
び逆転駆動するものである。
【0022】前記ロータ部30は、ロータ接触面60に
一定の圧力で接触する円板32と、この円板32の回転
中心に取り付けられた回転出力軸34とを含む。
【0023】また、前記ステータ部40は、例えばセラ
ミックス等の圧電体を用いてリング状に形成されかつ互
いに分極方向の異なる2個の圧電素子42,44と、圧
電素子44の両側に設けられた第1の電極板46及び第
2の電極板48と、圧電素子42,44の両側にそれぞ
れ配置された第1の金属ブロック体50及び第2の金属
ブロック体52と、両金属ブロック体50,52を圧電
素子42,44を締め付けるように連結固定する結合ボ
ルト54とを含む。
【0024】図3,図4には、前記ステータ部40が示
されている。
【0025】ここにおいて、図3はステータ部40を組
立てた状態を示し、図4はその分解斜視図を示してい
る。
【0026】前記第1,第2の金属ブロック体50,5
2の中心にはネジ孔が形成され、さらに圧電素子42,
第1の電極板46,圧電素子44,第2の電極板48の
中心にはボルト挿通孔42a,46a,44a,48a
が設けられている。そして、前記ボルト挿通孔42a,
46a,44a,48aに、絶縁体によって形成された
カラー56を挿通した結合ボルト54を挿通し、この結
合ボルト54の両端に設けられたネジ部を、前記第1及
び第2の金属ブロック体50,52を中心に形成された
ネジ孔に螺合させる。これにより、圧電素子42,44
の両端に、第1の金属ブロック体50及び第2の金属ブ
ロック体52が圧電素子を締め付けるように連結固定さ
れることになる。
【0027】なお、本実施例は、この連結固定に際し、
各部材の積層面の固定に接着剤を用いていないため、共
振周波数のモータ毎のばらつきや、Qの値の低下を防ぐ
ことができ、これにより振動モータの性能及び信頼性の
向上を図ることができる。
【0028】また、前記第1の電極板46は、円周方向
に3分割されるようにスリット部46cが設けられ、そ
の外周部が連結部46bにより互いに連結されている。
この第1の電極板46は、その直径が圧電素子42,4
4の直径よりも幾分大きめに形成され、ステータ部40
を組立てた際、その外周部及び連結部46Bがステータ
外部へ突出するようになっている。これにより、ステー
タ部40の組立て終了後に、前記連結部46bを切断す
ることで、互いに電気的に絶縁された分割電極板46
U,46V,46Wを得ることができる。
【0029】特に、本実施例では、ステータ組立時に各
分割電極板46U,46V,46Wを1枚の電極板46
として取り扱うことができるため、その組立作業が容易
になるばかりでなく、各分割電極板46U,46V,4
6Wの位置決めも正確に行うことができる。
【0030】また、各分割電極板46U,46V,46
Wのステータ外部へ突出する部分は、図3に示すよう、
外部接続端子45U,45V,45Wを構成することに
なり、これに図2に示すよう引き出し線64U,64
V,64Wが接続されることになる。
【0031】さらに、前記第2の電極板48の外周に
は、ステータ部40の外部へ突出する外部接続端子49
が設けられ、これに、図2に示すよう、接地用の引き出
し線66が接続されることとなる。
【0032】また、このように構成された各分割電極板
46U,46V,46Wは、圧電素子42,44の振動
により位置ずれが発生し易く、最悪の場合には、ステー
タ部40から脱落してしまうことも考えられる。
【0033】このような問題を解決するため、前記各分
割電極板46U,46V,46Wの内周側には、圧電素
子44のボルト挿通孔44aと係合する係合片47が形
成されている。
【0034】図1には、このような係合片47が形成さ
れた第1の電極板46の拡大図が示されている。同図
(A)は、第1の電極板46の平面図、同図(B)は第
1の電極板46と圧電素子44との位置関係を示してい
る。
【0035】この係合片47は、各分割電極板46U,
46V,46Wの内周面側を、圧電素子44のボルト挿
通孔44aの内周面と係合するよう、円弧状に折り曲げ
ることにより形成したものである。
【0036】従って、ステータ組立て時に、この係合片
47は、第1の電極板46を圧電素子44に正確に位置
決めすることができ、さらにステータ部46の終了後
は、各分割電極板46U,46V,46Wの抜けを確実
に防止することができる。
【0037】また、本実施例の金属ブロック体50,5
2は、金属製の結合ボルト54により相互に連結固定さ
れている。このため、第2の電極板48をアースする
と、自動的に第2の金属ブロック体52,結合ボルト5
4,第1の金属ブロック体50がアース電位となる。し
たがって、第1の金属ブロック体50は、圧電素子42
の片面に対し、第2の電極板48と同様にアース電極と
して機能することになる。
【0038】なお、前記結合ボルト54は、絶縁性のカ
ラー56により圧電素子42,44及び第1の電極板4
6と電気的に絶縁されている。
【0039】本実施例は以上の構成からなり、次にその
作用を説明する。
【0040】本発明の振動モータを用いて、ロータ部3
0を正転駆動する場合には、第2の電極板48をアース
し、分割電極板46U,46V,46Wに図5に示すよ
うA相,B相,C相の3相交流電圧を印加する。これに
より、各分割電極板46U,46V,46Wと接する圧
電素子42,44の各電圧印加領域には、それぞれA
相,B相,C相の高周波交流電圧に対応した振動が発生
し、ロータ接触面60には順方向の楕円振動が発生す
る。この楕円振動は、A相,B相,C相の各高周波交流
電圧に対応して発生する曲げ振動の合成として得られる
と推定され、これによりロータ接触面60と接するロー
タ部30は順方向に回転駆動されることになる。
【0041】また、各分割電極板64U,64V,64
Wの相順を切り替え、A相,C相,B相の順に3相交流
電圧を印加すると、ロータ接触面42には逆方向の楕円
振動が発生し、ロータ部30を逆方向に回転駆動するこ
とができる。
【0042】このように、本実施例によれば、各分割電
極板64U,64V,64Wに印加する3相交流電圧の
相順を切り替えることで、ロータ部30を正転及び逆転
駆動することができる。しかも捩り振動を必要とするこ
となく、ロータ接触面60に直接楕円振動を発生させる
ことができるため、モータの構成が簡単なものとなり、
しかも回転出力を効率よく発生させることができる。
【0043】これに加えて、本実施例では、各分割電極
板46U,46V,46Wの内周面に係合片47を設
け、この係合片47を圧電素子44のボルト挿通孔44
aと係合させているため、圧電素子42,44の振動に
より、各分割電極板46U,46V,46Wがその周方
向へずれて抜け落ちることを確実に防止することができ
る。従って、振動モータを長期間使用している場合で
も、各分割電極板46U,46V,46Wは、圧電素子
44上に正確に位置決めされた状態で固定され、これに
よりロータ接触面42に楕円振動を安定して発生させる
ことができる。
【0044】なお、本実施例では、第1の電極板46を
3分割した場合を例にとり説明したが、本発明はこれに
限らず、第1の電極板46を3以上の任意の数の分割電
極板に分割形成してもよい。
【0045】図6には、このような分割電極板の変形例
が示されている。
【0046】同図(A)は、前記第1実施例と同様に、
第1の電極板46を3分割した場合の具体例である。
【0047】同図(B)は、第1の電極板46を4分割
し、これに90°位相の異なる4相の交流電圧を印加す
る場合の具体例である。
【0048】同図(C),(D),(E)は、第1の電
極板46を6分割した場合の具体例である。ここにおい
て、同図(C),(D)は、6分割された各分割電極板
に、3相の交流電圧を印加する方法の具体例である。ま
た、同図(E)は、6分割された各分割電極板に、6相
の交流電圧を印加する場合の具体例である。
【0049】また、図7には、第1の電極板46を、9
分割した場合の具体例が示されている。
【0050】ここにおいて、同図(A),(B),
(C)は、それぞれ異なる結線方法で各分割電極板に3
相の交流電圧を印加する場合の具体例である。
【0051】また、同図(D)は、9個の分割電極板
に、9相の交流電圧を印加する場合の具体例である。
【0052】このように、本実施例の振動モータでは、
第1の電極板46を3以上の分割電極板に分割し、これ
ら各分割電極板に3相以上の交流電圧を印加すること
で、ロータ部30を回転駆動することができる。
【0053】第2実施例 図8〜図12には、本発明に係る振動モータの好適な第
2実施例が示されている。
【0054】前記第1実施例では、2枚の圧電素子4
2,44を積層し、振動発生部を構成したため、充分大
きな振動を発生させるためには、大きな交流電圧を印加
する必要があった。
【0055】本実施例の特徴は、積層する圧電素子の枚
数を増やし、しかもその厚さを薄くすることにより、小
さな入力電圧で大きな振動を発生させ、ロータ部30を
回転駆動できる振動モータを提供することにある。
【0056】このため、実施例のステータ部40は、分
極方向の異なる6枚の圧電素子42−1,42−2…4
2−6の間に、前記第1実施例と同様な構成をもつ第1
の電極板46−1,46−2,46−3と、第2の電極
板48−1,48−3,48−3を積層し、振動発生部
を構成している。
【0057】ここで、前記各圧電素子42−1,42−
2…42−6は、前記第1実施例に係る圧電素子42,
44に比べ薄く形成されている。このため、各圧電素子
42−1,42−2…42−6に印加する交流電圧の値
が小さい場合でも振動が発生し、かつ、振動発生部全体
として大きな曲げ振動を発生させることができる。
【0058】また、このようにして振動発生部を構成す
る場合には、複数の電極板46−1,46−2,46−
3の各分割電極板46U,46V,46Wの立体的な積
層位置を一致させる必要がある。このため、図9に示す
よう、各電極板46−1,46−2,46−3の内周側
には、位置決め用の凸部46dが形成され、これが、カ
ラー56の側面に縦方向に設けられた位置決めスリット
56cと嵌合するようになっている。したがって、各電
極板46−1,46−2,46−3の位置決め用凸部4
6dを、カラー56のスリット56cと嵌合するように
して積層することにより、図10に示すよう、各電極板
46−1,46−2,46−3の各分割電極46U,4
6V,46Wは立体的に重なり合う位置に正確に位置合
わせして積層されることになる。
【0059】しかも、これら各電極板46−1,46−
2,46−3の各分割電極板46U,46V,46Wの
内周側には、前記第1実施例と同様に係合片47が形成
されているため、各分割電極板46U,46V,46W
の周方向への位置ずれを確実に防止することができる。
【0060】また、ステータ部40の側面には、立体配
置された3枚の分割電極板46U,の外部接続端子45
Uを電気的に接続する共通電極として、接続電極板70
Uが形成されている。また、図示しないが、3枚の分割
電極板46Vも、同様に1枚の接続電極板により電気的
に接続され、さらに3枚の分割電極板46Wも、1枚の
接続電極板により接続されている。
【0061】さらに、積層された3枚の第2の電極板4
8−1,48−2,48−3の外部接続端子49には、
図10において破線で示すよう、接続電極板72が同様
に接続され、この接続電極板70Uには、アース用の引
き出し線66が接続され、アースされるようになってい
る。
【0062】したがって、図11に示すよう、積層配置
された各分割電極板46U,46V,46Wに、図12
に示すような3相交流電圧を印加することにより、6枚
の圧電素子42−1,42−2,…42−6の各分割領
域に振動を発生させ、ロータ部30を回転駆動すること
ができる。
【0063】特に、本実施例のように、圧電素子42の
積層枚数を増やし、かつ各圧電素子42の厚みを薄くす
ることにより、小さな入力電圧で、大きな回転出力を得
ることが可能となる。
【0064】図13,図14には本実施例の変形例が示
されている。
【0065】この変形例の特徴は、図8に示す第1の電
極板46−3の代わりに、フィードバック信号用の電極
板80を用いたことにある。このフィードバック信号用
の電極板80は、フィードバック信号取出専用の電極板
として形成することもできるが、前記第1の電極板の機
能とフィードバック信号取出用電極板としての機能とを
兼ね備えた電極板としても形成することができる。
【0066】図14には、前記フィードバック信号用電
極板80の各種実施例が示されている。
【0067】同図(A),(B)に示す電極板80は、
3枚の分割電極板80U,80V,80Wと、3枚のフ
ィードバック信号検出用電極板82−1,82−2,8
2−3とに6分割するようスリット部80cが設けら
れ、その外周部は連結部80bにより互いに連結されて
いる。
【0068】そして、この電極板80は、その直径が圧
電素子42の直径より幾分大きめに形成され、ステータ
部40を組み立てた際、その外周部及び連結部80bが
ステータ外部へ突出するようになっている。これによ
り、ステータ部40の組み立て終了後に、前記連結部8
0bを切断し、互いに電気的に絶縁された分割電極板8
0U,80V,80Wと、3個のフィードバック信号用
の電極板82−1,82−2,82−3を得ることがで
きる。
【0069】なお、ステータ部40の側面において、前
記3個の各分割電極板80U,80V,80Wは、前記
第2実施例と同様にして、対応する分割電極板46U,
46V,46Wと、図示しない接続電極板を用いて電気
的に接続される。
【0070】そして、前記各フィードバック信号検出用
の3枚の電極板82−1,82−2,82−3には、信
号取出用の図示しないリード線が接続され、これにより
振動モータのフィードバック制御を行うことが可能とな
る。
【0071】なお、前記フィードバック信号用の電極板
80において、各分割電極板80U,80V,80Wの
内周側には、前記第1の電極板の係合片47と同様な構
成の係合片が設けられ、その位置ずれが防止されてい
る。
【0072】また、前記3枚の分割電極板82−U,8
2−V,82−Wの内周側にも、必要に応じて同様な構
成の係合片を設けてもよい。
【0073】また、同図(A),(B)に示すよう、3
枚のフィードバック検出用電極板82−1,82−3,
82−3を形成する代わりに、同図(C)に示すよう、
1枚のフィードバック信号検出用電極板82を形成する
ようにしてもよい。
【0074】また、本実施例では、第1の電極板46を
3つの分割電極板46U,46V,46Wに分割し、3
相交流電圧を印加するようにした場合を例にとり説明し
たが、本発明はこれに限らず、第1の電極板46を4以
上に分割し、各分割電極板に3相以上の交流電圧を印加
するようにしてもよい。
【0075】なお、本発明は前記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲内で各種の変形実施が
可能である。
【0076】例えば、前記第1実施例の振動モータにお
いて、第1の電極板46の代わりに、図14に示す構成
のフィードバック信号用電極板80を用いてもよい。
【0077】また、前記実施例によれば、ブロック体5
0,52の連結固定に結合ボルト54を用いた場合を例
にとり説明したが、本発明では従来のランジュバン型超
音波モータのように、捩り振動を必要としないため、結
合ボルト54以外の結合部材を用いてブロック体50,
52を連結固定するようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
双方向への回転が可能であり、しかも構造が簡単で、回
転出力を効率よく発生できる振動モータを提供すること
ができる。
【0079】特に、本発明によれば、ステータ部の一部
を構成する分割電極板の内周側に、圧電素子の孔部と係
合する位置ずれ防止用の係合部を形成したため、圧電素
子の振動により各分割電極板がその周方向へずれること
を確実に防止することができる。これにより、振動モー
タを長期間使用している場合でも、圧電素子の各分割領
域に振動を安定して発生させ、ロータ部を確実に駆動す
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の振動モータの要部を示す説明図であ
り、同図(A)は電極板の構成を示す平面図であり、同
図(B)は、電極板と圧電素子との位置関係を示す側断
面説明図である。
【図2】本発明に係る振動モータの好適な第1実施例の
全体説明図である。
【図3】図2に示す振動モータのステータ部分を示す概
略斜視説明図である。
【図4】図3に示すステータ部の分解斜視図である。
【図5】実施例の振動モータに印加する3相交流電圧の
説明図である。
【図6】本実施例の振動モータに用いられる分割電極板
の変形例の説明図である。
【図7】本発明に用いられる分割電極板の他の実施例の
説明図である。
【図8】第2実施例に係る振動モータのステータ部分の
分解斜視図である。
【図9】第2実施例の振動モータに使用される第1の電
極板とカラーとの関係を示す説明図である。
【図10】積層配置された電極相互の位置関係を示す立
体説明図である。
【図11】積層配置された各分割電極板の電気的な接続
関係を示す説明図である。
【図12】図11に示す各分割電極板に印加する3相交
流電圧の説明図である。
【図13】第2実施例のステータ部分の変形例を示す分
解斜視図である。
【図14】この変形例に使用されるフィードバック信号
用の電極板の具体的な構成を示す平面説明図である。
【図15】従来のランジュバン型超音波モータの説明図
である。
【符号の説明】
30 ロータ部 40 ステータ部 42 圧電素子 44 圧電素子 46 第1の電極板 46U,46V,46W 分割電極板 47 係合片 48 第2の電極板 50 第1の金属ブロック体 52 第2の金属ブロック体 54 結合ボルト 60 ロータ接触面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステータ部とロータ部とを有する振動モ
    ータにおいて、 前記ステータ部は、 振動を発生させるリング状の圧電素子と、 前記圧電素子の表面に積層配置されたリング形状の電極
    板と、 積層配置された前記電極板及び圧電素子の両側を挟持す
    るよう配置された第1のブロック体および第2のブロッ
    ク体と、 を含み、 前記電極板は、 前記圧電素子の表面を前記ロータ部の回転方向に少なく
    とも3分割するようリング状に配置された分割電極板
    と、 各分割電極板の内周側に、前記リング形状の圧電素子の
    孔部と係合するよう形成された位置ずれ防止用の係合部
    と、 を含み、前記分割電極板を介して圧電素子の各電圧印加
    領域に印加する3相以上の交流電圧の相順を切り替える
    ことにより、前記ブロック体のロータ接触面に順方向の
    回転の楕円振動および逆方向の回転の楕円振動を発生さ
    せ、このロータ接触面に接するロータ部を正転および逆
    転駆動することを特徴とする振動モータ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記各分割電極板は、リング状に配置されるようその外
    周が連結部を介して互いに連結固定され、ステータ部の
    組み立て終了後に、ステータ外部から前記連結部を切断
    するよう形成されたことを特徴とする振動モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1,2のいずれかにおいて、 前記各分割電極板は、ステータ外部に突出するよう形成
    された外部接続端子を含むよう形成されたことを特徴と
    する振動モータ。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記圧電素子は、 前記電極板を介し複数個積層配置され、 前記電極板は、 前記各圧電素子の一方の面側に配置された請求項1〜3
    のいずれかに記載の電圧印加用の分割電極板と、 前記各圧電素子の他方の面側に配置されたアース用電極
    板と、 を含むことを特徴とする振動モータ。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記ステータ部の周面には、各電極板の対応する相の外
    部接続端子を互いに電気的に接続する共通電極が設けら
    れたことを特徴とする振動モータ。
JP3209811A 1991-07-26 1991-07-26 振動モータ Withdrawn JPH0538168A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010041533A1 (ja) * 2008-10-07 2010-04-15 コニカミノルタオプト株式会社 超音波モータおよび圧電振動体
JP2011050242A (ja) * 2003-05-22 2011-03-10 Seiko Instruments Inc 超音波モータ及びそれを用いた電子機器、ステージ

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