JPH1075589A - 振動型駆動装置およびこれを備えた装置 - Google Patents

振動型駆動装置およびこれを備えた装置

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JPH1075589A
JPH1075589A JP8230332A JP23033296A JPH1075589A JP H1075589 A JPH1075589 A JP H1075589A JP 8230332 A JP8230332 A JP 8230332A JP 23033296 A JP23033296 A JP 23033296A JP H1075589 A JPH1075589 A JP H1075589A
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JP
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rotation
rotating body
driving device
type driving
vibration type
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JP8230332A
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English (en)
Inventor
Takashi Suzuki
隆司 鈴木
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Original Assignee
Canon Inc
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転伝達部材を回転体の外周より外側に設け
ると、振動型モータの径方向の取付けスペースが増大す
る。 【解決手段】 電気−機械エネルギー変換素子5〜8に
より振動が励起される振動体1,4と、この振動体に接
触して回転駆動される回転体3,18とを有した振動型
駆動装置において、回転体により回転駆動される回転伝
達部材22の回転軸を、回転体の回転中心に対して偏心
させ、かつ回転体の外周より内側に位置させる。また、
動力伝達用の回転伝達部材22とは別に動力伝達用以外
の回転伝達部材25を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動型駆動装置、
特に棒状振動型駆動装置の出力回転の伝達機構に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】振動型モータ(振動型駆動装置)は、カ
メラのレンズ駆動機構等の被駆動機構を有した装置の駆
動源として用いられ、特開平5−268780号公報等
にて提案されているように、電気−機械エネルギー変換
素子により振動が励起される振動弾性体(振動体)と、
この振動体に接触して回転駆動される回転体とから構成
されている。そして、回転体の回転は、回転体の外周部
に摩擦接触又はギヤ係合した回転伝達部材を介して被駆
動機構に伝達される。
【0003】また、上記回転伝達部材には、モータの回
転をパルス信号によって検出するためのパルス発生板
(スリット板等)が取り付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報提案の振動型モータでは、回転体の径方向外側に回転
伝達部材全体を配置するので、レンズ駆動装置等の内部
においてモータ径方向に大きな取り付けスペースが必要
になる。このため、装置の小型化を妨げたり、装置内で
のモータ配置の自由度を低下させたりするという問題が
生ずる。
【0005】また、被駆動機構への動力伝達を行う回転
伝達部材にパルス発生板までを取り付けると、このパル
ス発生板のスリット等を光学的又は電気的に検出する検
出器もこの回転伝達部材の周辺に配設しなければなら
ず、スペース的に無理が生じたり、回転伝達部材が長尺
化したりするという問題がある。
【0006】本発明は、このような問題を解消するため
になされたものであり、径方向の取り付けスペースをで
きるだけ小さくできるようにした振動型駆動装置を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本願第1の発明では、電気−機械エネルギー変換素
子により振動が励起される振動体と、この振動体に接触
して回転駆動される回転体とを有した振動型駆動装置に
おいて、回転体により回転駆動される回転伝達部材を1
つ又は複数設け、この回転伝達部材の回転軸を、回転体
の回転中心に対して偏心させ、かつ回転体の外周より内
側に位置させている。
【0008】具体的には、回転体に形成した環状部分等
の内周部によって、これに内接する回転伝達部材を摩擦
駆動又はギヤ駆動するようにしている。
【0009】このように本発明では、回転体の外周の内
側に回転伝達部材を配設して、振動型駆動装置の最大幅
(最大径)が回転体の直径となるようにすることによ
り、振動型駆動装置の取り付けスペースが小さくて済
み、取り付けの自由度が高まるようにしている。
【0010】なお、本発明において、回転伝達部材を回
転体の回転中心と外周との間に収まる大きさとすること
により、振動体から回転体の回転中心を通って延びる支
持部材の先端を回転体から突出させてハウジング等に連
結固定し、振動体を支持するようにしてもよい。また、
支持部材の先端近傍に回転伝達部材を回転可能に保持す
る保持部を設けてもよい。
【0011】さらに、回転体により互いに独立して回転
駆動される複数の回転伝達部材を設け、所定の回転伝達
部材の回転軸を上記のように回転体の外周内側に位置さ
せるとともに、他の回転伝達部材の回転軸を回転体の外
周外側に位置させ、この回転伝達部材を回転体の外周部
により回転駆動するようにしてもよい。
【0012】また、本願第2の発明では、電気−機械エ
ネルギー変換素子により振動が励起される振動体と、こ
の振動体に接触して回転駆動される回転体とを有した振
動型駆動装置において、回転体により互いに独立して回
転駆動される動力伝達用の回転伝達部材および動力伝達
用以外の回転伝達部材を設けている。
【0013】すなわち、振動型駆動装置の出力を伝達す
るための動力伝達用の回転伝達部材と、回転体の回転検
出等に用いられる動力伝達用以外の回転伝達部材とを有
する場合に、動力伝達用以外の回転伝達部材側にパルス
発生板や検出器等を配設して、動力伝達用の回転伝達部
材側のスペースに無理を生じさせたり、動力伝達用の回
転伝達部材を長尺化させたりすることを防止している。
【0014】なお、動力伝達用以外の回転伝達部材を、
動力伝達用の回転伝達手段よりも軟らかい材料で作り、
回転に伴う音の発生を抑えることが望ましい。
【0015】そして、本願第3の発明では、このような
振動型駆動装置を用いて、コンパクトで音の静かなレン
ズ鏡筒等の装置を実現可能としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は、本発明の第1実施形態である
カメラのレンズ駆動用棒状振動型モータ(振動型駆動装
置)を示している。この振動型モータは、レンズ駆動機
構Lとともにレンズ鏡筒内に収容され、レンズのズーム
駆動等を行う。
【0017】この図において、1は導電性材料により形
成された振動弾性体であり、後述する押え体4とともに
この振動型モータの振動体を構成する。この振動弾性体
1は、中間部外周がくびれた筒状に形成されており、中
心孔の内壁には、導電性のシャフト2のネジ部2aと螺
合するメネジ1aが形成されている。なお、シャフト2
は、後述する固定部材20とともに振動体の支持部材を
構成する。
【0018】5〜8はPZT等からなる環状円板形の圧
電素子(請求の範囲にいう電気−機械エネルギー変換素
子)であり、圧電素子5,6は所定の周波数の交流電圧
が印加されるA相を構成し、圧電素子7,8は上記交流
電圧と同周波数で位相が異なる交流電圧が印加されるB
相を構成する。これら圧電素子5〜8の中心孔の径は、
シャフト2のネジ部2aの外径より大きく、各圧電素子
は円周方向に分極されている。なお、本実施形態ではA
相、B相を2枚ずつの圧電素子で構成しているが、各相
を1枚ずつの圧電素子で構成してもよい。
【0019】9は振動弾性体1および後述する押え体4
からなる振動体の振動状態を検出する機械−電気エネル
ギー変換機能を有した圧電素子センサーである。このセ
ンサー9の中心孔の径も、シャフト2のネジ部2aに接
触しないようにこのネジ部2aの外径より大きくなって
いる。
【0020】10〜12は圧電素子5,6に交流電圧を
供給するための電極であり、13〜15は圧電素子7,
8に交流電圧を供給するための電極である。これら電極
10〜15および圧電素子5〜8は、振動弾性体1と中
心孔4aを有する導電性の押え体4との間に挟まれてい
る。
【0021】上記電極のうちアース電極12,14は、
シャフト2のネジ部2aを介して互いに電気的に接続さ
れている。また、アース電極10は、振動弾性体1とシ
ャフト2を介してアース電極12,14に電気的に接続
されている。また、電極14,15は上記振動体の振動
に応じたセンサー9からの電気信号を、不図示の振動制
御回路に伝達する。
【0022】16はシャフト2と押え体4との間に介在
して、シャフト2を介して押え体4と振動弾性体1とが
短絡状態、すなわち同電位となることを防止する絶縁ワ
ッシャである。
【0023】3は筒状に形成されたロータであり、下端
部3aが振動弾性体1の上面1bに接触している。ま
た、ロータ3の内側には、バネ保持部材17が一体回転
可能に嵌合している。
【0024】18は回転出力部材であり、上部環状部の
外周にはアウターギヤ部18aが、内周部にはインナー
ギヤ部18bがそれぞれ形成されている。なお、この回
転出力部材18は、ロータ3とともに本振動型モータの
回転体を構成する。
【0025】この回転出力部材18の下部円筒部の内周
にはシャフト2のフランジ部2dが回転自在に嵌合して
いる。また、下部円筒部に設けられた突起18cがバネ
保持部材17の上部に設けられた溝部17aに係合し
て、回転出力部材18とバネ保持部材17とが一体回転
可能に連結されている。
【0026】ここで、突起18cと溝部17aとは軸方
向に移動可能に係合している。そして、回転出力部材1
8の下部円筒部の下端部とバネ保持部材17の下端部上
面との間には、加圧バネ19が取り付けられている。
【0027】20はこの棒状振動型モータを装置ハウジ
ング等のベース部材24に固定するための固定部材であ
り、ネジ21により取付部材24に固定される。この固
定部材20の中心孔には、シャフト2のネジ部2aから
軸線Z1方向に延びる伸延軸部2bの先端2cが嵌合し
ており、固定部材20の下端面にはシャフト2のフラン
ジ部2dの上面が突き当てられている。そして、固定部
材20は、このフランジ部2dと先端2cのネジ部に取
り付けられたナット23とで締め付けられ、さらに接着
剤によりシャフト2に固着される。このため、回転出力
部材18が軸線Z1方向に固定され、加圧バネ19の加
圧力が、バネ保持部材17を介してロータ3に作用し、
ロータ3が振動弾性体1に圧接する。
【0028】なお、固定部材20の下端面20aは、回
転出力部材18の上端面18dに当接した状態で加圧バ
ネ19の加圧力を受けるすべり軸受となっている。この
ため、固定部材20の端面20aと回転出力部材18の
端面18dとの摩擦係数は、回転体としての回転に支障
がないよう極力小さくするのが望ましい。
【0029】22は回転体(3,18)の回転中心(軸
線Z1)に対して偏心し、かつ回転出力部材18の外周
よりも内側に回転軸Z2を持つ出力軸(請求の範囲にい
う動力伝達用の回転伝達部材)である。この出力軸22
の下部には、回転出力部材18のインナーギヤ部18b
と噛合するギヤ部22aが形成されている。また、出力
軸22は、固定部材20のシャフト2の取付け位置(ナ
ット23の位置)に対して偏心した位置に形成された円
筒状の保持部20cにより回転可能に保持されている。
また、出力軸22の上部には、レンズ駆動機構Lを駆動
するギヤ部22bが形成されている。
【0030】25はパルス筒(請求の範囲にいう動力伝
達用以外の回転伝達部材)であり、ベース部材24に設
けられた軸24aの外周に回転可能に取り付けられてい
る。このパルス筒25の中間部には、回転出力部材18
のアウターギヤ部18aと噛合するギヤ部25aが形成
されており、また下部には、周方向に複数のスリット部
が形成されたパルス発生板26が取り付けられている。
【0031】27はパルス発生板26のスリット部を読
み取るごとに不図示の駆動制御回路に信号を送るフォト
インタラプタ(光電センサー)であり、ベース部材24
に下方に延びて形成されたセンサー支持部24cに取り
付けられている。
【0032】このように構成された振動型モータでは、
圧電素子5〜8に交流電圧を印加すると振動弾性体1に
振動が励起され、この振動弾性体1に圧接するロータ3
およびこれと一体の回転出力部材18が軸線Z1を中心
に回転駆動される。回転出力部材18が回転すると、こ
の回転出力部材18のインナーギヤ部18bと噛合する
出力軸22が回転してレンズ駆動機構Lに動力を伝達す
る一方、回転出力部材18のアウターギヤ部18aと噛
合するパルス筒25とこれと一体のパルス発生板26が
回転する。
【0033】本実施形態のように、出力軸22の回転軸
Z2を、軸線(回転体の回転中心)Z1に対して偏心
し、かつ回転出力部材18の外周より内側に配置するこ
とにより、出力軸22を回転出力部材18の外周より外
側に配置する場合に比べてモータ取付けに必要な径方向
スペースが小さくて済む。このため、図1に示すよう
に、ベース部材24におけるモータ取付け部の近傍に斜
線部で示す障害物Aがあるような場合でも、支障をきた
すことなくモータを取り付けることが可能となり、スペ
ース効率の向上を図ることができる。
【0034】また、本実施形態のように、出力軸22の
ギヤ部22aを軸線Z1と回転出力部材18の外周との
間に収まる大きさに形成することにより、この出力軸2
2が邪魔になることなく、シャフト2および固定部材2
0を用いて振動体(3,4)をベース部材24に対して
支持することができる。このため、モータのベース部材
24への取り付けを簡単に行うことができる。
【0035】さらに、パルス発生板26を、出力軸22
とは別に設けたパルス筒25に取り付けることにより、
パルス発生板26やフォトインタラプタ27を出力軸2
2回りに配設することによって生ずる出力軸22回りの
スペース的な無理や出力軸22自体の長尺化を防止する
ことができる。
【0036】ところで、パルス発生板26を一体回転さ
せるに過ぎないパルス筒25は、レンズ駆動機構Lに動
力を伝達する出力軸22と異なりほとんど負荷トルクが
かからないので、出力軸22ほどの強度は要求されな
い。その一方、レンズ駆動機構Lを細かく制御するため
に振動型モータの回転を増速して検出するため、硬い材
料で作ると音の発生の問題が生じやすい。
【0037】このため、本実施形態では、パルス筒25
を、出力軸22よりも軟らかい材料で作り、音の発生を
極力抑えている。すなわち、本振動型モータに連結する
複数の回転伝達部材を、それぞれの機能に応じた材料で
作ることにより、強度が要求される回転伝達部材には強
度を確保するとともに、強度が要求されない回転伝達部
材からの音の発生を抑え、品位のある振動型モータを実
現している。
【0038】なお、本実施形態では、出力軸22をポリ
アセタール系の樹脂により作り、パルス筒25をダイセ
ル・ヒュルス製のダイアミドE62S1により作るのが
好ましいことを実験で確認している。
【0039】そして、本実施形態によれば、コンパクト
で音の静かなレンズ鏡筒を実現することができる。
【0040】(第2実施形態)図2は、本発明の第2実
施形態であるカメラのレンズ駆動用棒状振動型モータ
(振動型駆動装置)を示している。本実施形態のモータ
は、第1実施形態のモータの一部を変更したものである
ため、第1実施形態のモータと共通する構成要素につい
ては図1と同じ符号を付して説明に代える。
【0041】図2において、101は、下部に回転出力
部材18のアウターギヤ部18bと噛合するギヤ部10
1aを有した出力軸(請求の範囲にいう動力伝達用の回
転伝達部材)である。この出力軸101は、ベース部材
102に円筒状に形成された保持部102aに回転自在
に保持されている。また、出力軸101の上部には、レ
ンズ駆動機構Lを駆動するギヤ部101bが形成されて
いる。
【0042】103は、棒状振動型モータの軸線Z1
(回転出力部材18の回転中心)に対して偏心し、かつ
回転出力部材18の外周の内側に回転軸を有するパルス
軸(請求の範囲にいう動力伝達用以外の回転伝達部材)
であり、下部に回転出力部材18のインナーギヤ部18
bと噛合するギヤ部103aを有し、上部にパルス発生
板26が取り付けられている。このパルス軸103は、
固定部材20に円筒状に形成された保持部20dに回転
自在に保持されている。また、ベース部材204の上面
におけるパルス軸103の近傍には、フォトインタラプ
タ27が取り付けられている。なお、このパルス軸10
3は、第1実施形態と同様に、出力軸101よりも軟ら
かい材料で作られている。
【0043】このように構成された棒状振動型モータで
は、パルス軸103の回転軸Z3を、軸線(回転体の回
転中心)Z1に対して偏心し、かつ回転出力部材18の
外周より内側に配置することにより、パルス軸103を
回転出力部材18の外周より外側に配置する場合に比べ
てモータ取付けに必要な径方向スペースが小さくて済
む。このため、図2に示すように、ベース部材102に
おけるモータ取付け部の近傍に斜線部で示す障害物Aが
あるような場合でも、支障をきたすことなくモータを取
り付けることが可能となり、スペース効率の向上を図る
ことができる。
【0044】また、本実施形態のように、パルス軸10
3のギヤ部103aを軸線Z1と回転出力部材18の外
周との間に収まる大きさに形成することにより、このパ
ルス軸103が邪魔になることなく、シャフト2および
固定部材20を用いて振動体(3,4)をベース部材1
02に対して支持することができる。このため、モータ
のベース部材102への取り付けを簡単に行うことがで
きる。
【0045】さらに、パルス発生板26を、出力軸10
2とは別に設けたパルス軸103に取り付けることによ
り、パルス発生板26やフォトインタラプタ27を出力
軸102回りに配設することによって生ずる出力軸10
2回りのスペース的な無理や出力軸102自体の長尺化
を防止することができる。
【0046】また、パルス軸103を、出力軸102よ
りも軟らかい材料で作ることにより、パルス軸103か
らの音の発生を極力抑え、品位のある振動型モータを実
現している。
【0047】そして、本実施形態によれば、コンパクト
で音の静かなレンズ鏡筒を実現することができる。
【0048】(第3実施形態)図3には、本発明の第3
実施形態であるカメラのレンズ駆動用棒状振動型モータ
(振動型駆動装置)を示している。本実施形態のモータ
は、第1実施形態のモータの一部を変更したものである
ため、第1実施形態のモータと共通する構成要素につい
ては図1と同じ符号を付して説明に代える。
【0049】図3において、201は回転出力部材であ
り、第1実施形態の回転出力部材18と異なり、上部環
状部にインナーギヤ部201bのみを有する。なお、こ
の回転出力部材201は、下端部にバネ保持部材17の
溝部17aと係合する突起201cを有する点、中央孔
の内周にシャフト2のフランジ部2dを嵌合させている
点および上端面201dを固定部材20の下端面20a
に当接させてすべり軸受を構成している点で第1実施形
態の回転出力部材18と同じである。
【0050】202は軸線Z1(回転体の回転中心)に
対して偏心し、かつ回転出力部材201の外周の内側に
回転軸Z5を有する出力軸(請求の範囲にいう動力伝達
用の回転伝達部材)である。この出力軸202は、下部
に回転出力部材201のインナーギヤ部201bと噛合
するギヤ部202aを有して、固定部材20に円筒状に
形成された保持部20cに回転可能に保持されている。
また、出力軸202は、上部にレンズ駆動機構Lを駆動
するギヤ部202bを有している。
【0051】203は、軸線Z1(回転体の回転中心)
に対して偏心し、かつ回転出力部材201の外周の内側
に回転軸Z6を有するパルス軸(請求の範囲にいう動力
伝達用以外の回転伝達部材)である。このパルス軸20
3は、下部に回転出力部材201のインナーギヤ部20
1bと噛合するギヤ部203aを有して、固定部材20
に円筒状に形成された保持部20eに回転可能に保持さ
れている。また、パルス軸203の上部には、パルス発
生板26が取り付けられており、ベース部材204の上
面におけるパルス軸203の近傍には、フォトインタラ
プタ27が取り付けられている。なお、このパルス軸2
03は、第1実施形態と同様に、出力軸202よりも軟
らかい材料で作られている。
【0052】このように構成された棒状振動型モータで
は、出力軸202およびパルス軸203の回転軸Z5,
Z6を、軸線Z1に対して偏心し、かつ回転出力部材2
01の外周より内側に配置することにより、出力軸20
2およびパルス軸203を回転出力部材201の外周よ
り外側に配置する場合に比べてモータ取付けに必要な径
方向スペースが小さくて済む。このため、図3に示すよ
うに、ベース部材204におけるモータ取付け部の近傍
に斜線部で示す障害物A,Bがあるような場合でも、支
障をきたすことなくモータを取り付けることが可能とな
り、スペース効率の向上を図ることができる。
【0053】また、本実施形態のように、出力軸202
およびパルス軸203のギヤ部202a,203aをそ
れぞれ軸線Z1と回転出力部材201の外周との間に収
まる大きさに形成することにより、これら軸202,2
03が邪魔になることなく、シャフト2および固定部材
20を用いて振動体(3,4)をベース部材204に対
して支持することができる。このため、モータのベース
部材204への取り付けを簡単に行うことができる。
【0054】さらに、パルス発生板26を、出力軸20
2とは別に設けたパルス軸203に取り付けることによ
り、パルス発生板26やフォトインタラプタ27を出力
軸202回りに配設することによって生ずる出力軸20
2回りのスペース的な無理や出力軸202自体の長尺化
を防止することができる。
【0055】また、パルス軸203を、出力軸202よ
りも軟らかい材料で作ることにより、パルス軸203か
らの音の発生を極力抑え、品位のある振動型モータを実
現することができる。
【0056】そして、本実施形態によれば、コンパクト
で音の静かなレンズ鏡筒を実現することができる。
【0057】なお、上記各実施形態では、振動型モータ
によりカメラのレンズ駆動機構を駆動する場合について
説明したが、本発明の振動型モータが駆動する被駆動機
構はレンズ駆動機構に限られるものではない。
【0058】また、上記各実施形態では、棒状振動型モ
ータについて説明したが、本発明はこれ以外の振動型モ
ータにも適用することができる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本願第1の発明に
よれば、回転体の外周の内側に、回転体に対し偏心した
回転伝達部材を配設して、振動型駆動装置の最大幅(最
大径)が回転体の直径となるようにしているので、振動
型駆動装置の取り付けスペースを小さく済ますことがで
き、取り付けの自由度を高めることができる。
【0060】また、本願第1の発明によれば、回転伝達
部材を回転体の回転中心と外周との間に収まる大きさと
すれば、回転体の回転中心を通って延びる支持部材を用
いて振動体を支持することができるので、振動体つまり
は駆動装置全体の簡単な構成で支持することができる。
【0061】また、本願第2の発明によれば、振動型駆
動装置の出力を伝達するための動力伝達用の回転伝達部
材と、回転体の回転検出等に用いられる動力伝達用以外
の回転伝達部材とを有する場合に、動力伝達用以外の回
転伝達部材側にパルス発生板や検出器等を配設して、動
力伝達用の回転伝達部材側のスペースに無理を生じさせ
たり、動力伝達用の回転伝達部材を長尺化させたりする
ことを防止することができる。
【0062】しかも、動力伝達用以外の回転伝達部材
を、動力伝達用の回転伝達手段よりも軟らかい材料で作
れば、動力伝達用以外の回転伝達部材の回転に伴う音の
発生を抑えることができる。
【0063】そして、本願第3の発明では、このような
振動型駆動装置を用いているので、コンパクトで音の静
かなレンズ鏡筒等の装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である振動型モータの断
面図である。
【図2】本発明の第2実施形態である振動型モータの断
面図である。
【図3】本発明の第3実施形態である振動型モータの断
面図である。
【符号の説明】
1…振動弾性体 2…シャフト 3…ロータ 4…押え体 5〜9…圧電素子 10〜15…電極 17…バネ保持部材 18,201…回転出力部材 18a…アウターギヤ部 18b,201b…インナーギヤ部 19…加圧バネ 20…固定部材 22,101,202…出力軸 24,102,204…ベース部材 25…パルス筒 103,203…パルス軸 26…パルス発生板 27…フォトインタラプタ A,B…障害物

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気−機械エネルギー変換素子により振
    動が励起される振動体と、この振動体に接触して回転駆
    動される回転体とを有した振動型駆動装置において、 前記回転体により回転駆動される回転伝達部材を有して
    おり、 この回転伝達部材の回転軸が、前記回転体の回転中心に
    対して偏心し、かつ前記回転体の外周より内側に位置す
    ることを特徴とする振動型駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記回転体の内周部により前記回転伝達
    部材を回転駆動することを特徴とする請求項1に記載の
    振動型駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記回転体の内周部に形成したギヤと前
    記回転伝達部材の外周部に形成したギヤとを噛合させた
    ことを特徴とする請求項2に記載の振動型駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記回転伝達部材が、前記回転体の回転
    中心と外周との間に配設されることを特徴とする請求項
    1から3のいずれかに記載の振動型駆動装置。
  5. 【請求項5】 前記振動体が、前記回転体の回転中心を
    通る支持部材によって支持されることを特徴とする請求
    項4に記載の振動型駆動装置。
  6. 【請求項6】 前記支持部材に、前記回転伝達部材を回
    転可能に保持する保持部を設けたことを特徴とする請求
    項5に記載の振動型駆動装置。
  7. 【請求項7】 前記回転体により互いに独立して回転駆
    動される複数の回転伝達部材を有しており、 これら複数の回転伝達部材の回転軸がそれぞれ、前記回
    転体の回転中心に対して偏心し、かつ前記回転体の外周
    より内側に位置することを特徴とする請求項1から6の
    いずれかに記載の振動型駆動装置。
  8. 【請求項8】 前記回転体により互いに独立して回転駆
    動される複数の回転伝達部材を有しており、 これら複数の回転伝達部材のうち所定の回転伝達部材の
    回転軸が、前記回転体の回転中心に対して偏心し、かつ
    前記回転体の外周より内側に位置するとともに、他の回
    転伝達部材の回転軸が前記回転体の外周より外側に位置
    することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
    の振動型駆動装置。
  9. 【請求項9】 前記回転体の内周部により前記所定の回
    転伝達部材を回転駆動し、前記回転体の外周部により前
    記他の回転伝達部材を回転駆動することを特徴とする請
    求項8に記載の振動型駆動装置。
  10. 【請求項10】 前記回転体の内周部に形成したギヤと
    前記所定の回転伝達部材の外周部に形成したギヤとを噛
    合させ、前記回転体の外周部に形成したギヤと前記他の
    回転伝達部材の外周部に形成したギヤとを噛合させたこ
    とを特徴とする請求項9に記載の振動型駆動装置。
  11. 【請求項11】 電気−機械エネルギー変換素子により
    振動が励起される振動体と、この振動体に接触して回転
    駆動される回転体とを有した振動型駆動装置において、 前記回転体により互いに独立して回転駆動される動力伝
    達用の回転伝達部材および動力伝達用以外の回転伝達部
    材を有することを特徴とする振動型駆動装置。
  12. 【請求項12】 前記動力伝達用以外の回転伝達部材
    を、動力伝達用の回転伝達手段よりも軟らかい材料で作
    ったことを特徴とする請求項11に記載の振動型駆動装
    置。
  13. 【請求項13】 前記動力伝達用以外の回転伝達部材
    を、回転検出に用いたことを特徴とする請求項11又は
    12に記載の振動型駆動装置。
  14. 【請求項14】 請求項1から13のいずれかに記載の
    振動型駆動装置を備えたことを特徴とする装置。
JP8230332A 1996-08-30 1996-08-30 振動型駆動装置およびこれを備えた装置 Pending JPH1075589A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011125198A (ja) * 2009-12-14 2011-06-23 Sinfonia Technology Co Ltd 計測装置およびダイナモ試験装置
US9401667B2 (en) 2013-03-01 2016-07-26 Canon Kabushiki Kaisha Vibration-type driving device

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