JPH0538099A - ブラシと整流子電動機 - Google Patents

ブラシと整流子電動機

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JPH0538099A
JPH0538099A JP3188941A JP18894191A JPH0538099A JP H0538099 A JPH0538099 A JP H0538099A JP 3188941 A JP3188941 A JP 3188941A JP 18894191 A JP18894191 A JP 18894191A JP H0538099 A JPH0538099 A JP H0538099A
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brush
commutator
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electric conductor
resistivity
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素之 田中
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、抵抗損失を少なくできるとと
もに、整流子とともに寿命を向上できることは勿論のこ
と、使用時におけるブラシ主部と電気導体との熱膨脹差
に基く破損を防止できるブラシを得ることにある。 【構成】整流子15に接して摩耗する部分の略全長が、
主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種以上の材料で形
成されるブラシにおいて、前記摩耗する部分の前記主電
流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率が高い材料よ
りも抵抗率が低い材料製の電気導体43を、この電気導
体43が熱膨脹した際に変形可能な突部43bを少なく
とも一箇所に持つ粉末粒子43aを固めて形成するとと
もに、前記電気導体43の径または断面の縦横寸法を、
前記最も抵抗率が高い材料で形成されたブラシ主部42
の断面の縦横寸法よりも夫々小さくした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発電機や整流子電動機
等に使用されて整流子に摺動接触するブラシと、このブ
ラシを使用するブラシ装置を備えて例えば電気掃除機の
電動送風機等として採用される整流子電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】整流子電動機等に使用されるブラシは、
カーボン系のものと貴金属系のものとに大別され、カー
ボン系のブラシが一般的である。カーボン系ブラシは、
カーボンを主成分として粘結剤を用いて圧縮固化し、高
温で焼いて形成されており、粘結剤には合成樹脂が通常
採用されている。そして、例えば電気掃除機の電動送風
機に使用される従来のブラシは、単一種類のカーボンを
主成分として形成されている。しかも、このブラシと整
流子との摺動接触に伴うスパークの発生を少なくするに
は抵抗整流を大きくする必要があるため、従来のブラシ
の主成分をなすカーボンには、一般的に1平方cmあた
り3万μΩ以上の高い抵抗値を持つカーボンが採用され
ていた。したがって、ブラシの先端面に整流子の整流子
片が複数接する際に、これら整流子片間をブラシを通し
て短絡する電流値が小さくなって、スパークの発生を少
なくできる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述のように
ブラシの全電気抵抗が大きい(0.2Ω程度)従来のブ
ラシの構成では、ブラシでの抵抗損失が大きい(ブラシ
1個につき約20W)から、このブラシを使用する整流
子電動機等の運転効率が低下するという問題がある。
【0004】これとともに、前記損失分はブラシの発熱
に変換されるため、例えばカーボンの粘結剤に合成樹脂
を用いた樹脂バインドタイプのブラシにおいては、樹脂
の熱劣化を招き易いとともに、整流子の整流子片相互を
絶縁する合成樹脂部分の熱劣化を招く可能性が高い。特
に、電気掃除機用の電動送風機に用いられる整流子電動
機は、小形化と高入力化の傾向にあり、それに伴いブラ
シの電流密度も増大する。そのため、ブラシが高抵抗で
あると、その発熱が極めて大きくなり易く、ブラシおよ
び整流子の寿命が短くなるという問題があった。ちなみ
に、従来の樹脂バインドタイプのブラシは、その温度が
200℃を越えると急激に抗折力が低下することが知ら
れている。
【0005】ところで、ブラシおよび整流子の寿命を延
ばすには、これらを大きくして、電流密度を小さくし、
かつ、その表面からの放熱を良くすれば可能である。し
かし、そのようにすると、整流子電動機の軸方向長さが
大きくなってしまうという問題がある。
【0006】そこで、本発明者は、抵抗率が最も高い材
料よりなるブラシ主部よりも、抵抗率が低い粉末を固め
て形成される電気導体を、主電流方向に延ばして設ける
とともに、この電気導体の径または主電流方向と直交す
る断面の縦横寸法を、ブラシ主部の主電流方向と直交す
る断面の縦横寸法よりも夫々小さくしたブラシを先に提
案した。前記電気導体は主電流方向に延びてブラシ主部
に穿った穴に低抵抗の銅粉末を充填して形成されてい
る。このブラシによれば、その全電気抵抗を小さくでき
るために、ブラシでの抵抗損失および発熱を少なくでき
る。
【0007】しかし、このようなブラシにおいて、低抵
抗の電気導体を内部に配置したブラシ主部は、カーボン
を主成分として形成されるため、機械的にはもろいもの
である。ところで、ブラシは使用時において高温(ちな
みに、整流子に摺動接触して最も高温となるブラシの先
端面の温度は 150〜 200℃程度)となり、それに伴い電
気導体とブラシ主部との熱膨脹の差(電気導体をなす銅
の線膨脹率は1.409 ×10-5、ブラシ主部の主成分である
炭素の線膨脹率は0.118 ×10-5)により、ブラシ主部に
は電気導体の熱膨脹を原因とする内圧が作用する。その
ため、この内圧によりブラシ主部の強度が絶え切れなく
なって、ブラシ主部が破損する可能性が大きいという問
題があった。
【0008】本発明の目的は、抵抗損失を少なくできる
とともに、整流子とともに寿命を向上できることは勿論
のこと、使用時におけるブラシ主部と電気導体との熱膨
脹差に基く破損を防止できるブラシを得ることにある。
また、本発明の他の目的は、軸方向長さを小さくできる
ことは勿論のこと、高寿命な整流子電動機を得ることに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項1記載のブラシは、整流子に接して摩耗する部
分の略全長が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種
以上の材料で形成されるブラシにおいて、前記摩耗する
部分の前記主電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗
率が高い材料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、
この電気導体が熱膨脹した際に変形可能な突部を少なく
とも一箇所に持つ粉末粒子を固めて形成するとともに、
前記電気導体の径または断面の縦横寸法を、前記最も抵
抗率が高い材料で形成されたブラシ主部の断面の縦横寸
法よりも夫々小さくしたものである。
【0010】また、同様の目的を達成するために請求項
2に記載のブラシにおいては、整流子に接して摩耗する
部分の略全長が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2
種以上の材料で形成されるブラシにおいて、前記摩耗す
る部分の前記主電流方向と直交する断面のうち、最も抵
抗率が高い材料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体
を、外面に貴金属メッキが施された粉末粒子を固めて形
成するとともに、前記電気導体の径または断面の縦横寸
法を、前記最も抵抗率が高い材料で形成されたブラシ主
部の断面の縦横寸法よりも夫々小さくしたものである。
【0011】また、前記目的を達成するために、請求項
3に記載の整流子電動機においては、ステータと、この
ステータが内蔵された電動機ケースと、ロータ軸および
これに固定された整流子を有して、前記ステータの内側
に配置されるとともに前記電動機ケースに回転自在に支
持されたロータと、前記整流子と摺動接触するブラシを
有して前記電動機ケースに取付けられたブラシ装置とを
具備し、前記ブラシは、前記整流子に接して摩耗する部
分の略全長が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種
以上の材料で形成されるものであって、前記摩耗する部
分の前記主電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率
が高い材料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、こ
の電気導体が熱膨脹した際に変形可能な突部を少なくと
も一箇所に持つ粉末粒子を固めて形成するとともに、前
記電気導体の径または断面の縦横寸法を、前記最も抵抗
率が高い材料で形成されたブラシ主部の断面の縦横寸法
よりも夫々小さくしたものである。
【0012】また、同様の目的を達成するために請求項
4に記載の整流子電動機においては、ステータと、この
ステータが内蔵された電動機ケースと、ロータ軸および
これに固定された整流子を有して、前記ステータの内側
に配置されるとともに前記電動機ケースに回転自在に支
持されたロータと、前記整流子と摺動接触するブラシを
有して前記電動機ケースに取付けられたブラシ装置とを
具備し、前記ブラシは、整流子に接して摩耗する部分の
略全長が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種以上
の材料で形成されるものであって、前記摩耗する部分の
前記主電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率が高
い材料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、外面に
貴金属メッキが施された粉末粒子を固めて形成するとと
もに、前記電気導体の径または断面の縦横寸法を、前記
最も抵抗率が高い材料で形成されたブラシ主部の断面の
縦横寸法よりも夫々小さくしたものである。
【0013】
【作用】請求項1に記載のブラシの構成においては、抵
抗率が最も高いブラシ主部よりも抵抗率が低い電気導体
を、ブラシの主電流方向に延ばして設けるとともに、こ
の電気導体の径または前記主電流方向と直交する断面の
縦横寸法を、前記ブラシ主部の前記主電流方向と直交す
る断面の縦横寸法よりも夫々小さくしたことから、ブラ
シの全電気抵抗を小さくできる。このため、ブラシでの
抵抗損失を少なくできる。これとともに、ブラシの発熱
を少なくできる。加えて、電気導体はブラシ主部に比較
して少ないから、ブラシ全体を低抵抗の電気導体で作っ
た場合に比較して整流抵抗の大幅な低下がなく、しか
も、ブラシの全電気抵抗が小さいことにより、ブラシ主
部に整流子に対する座乗性(つまりブラシが整流子表面
への接触を保持する特性)の良い材料を使うことがで
き、したがって、整流子との間でのスパークの発生を少
なくできる。その上、電気導体をなす粉末の粒子は突部
を少なくとも一箇所に持っているから、粉末を固めて電
気導体とした状態でも非常に高密度には詰まりにくく、
隣接した粉末粒子相互間に電気導体の発熱に伴う膨脹の
際に、個々の粉末粒子の膨脹を許す隙間を確保し易い。
それだけではなく、粉末粒子が膨脹する際にその膨脹力
は突部を変形させる。このようにして電気導体の発熱に
伴う膨脹エネルギーを電気導体内で吸収するので、ブラ
シ主部に作用する電気導体の膨脹力を小さくできる。
【0014】請求項2に記載のブラシの構成において
は、電気導体を備えたから請求項1に記載のブラシと同
様にブラシの全電気抵抗を小さくできるとともに、整流
子との間でのスパークの発生を少なくできる。しかも、
電気導体をなす粉末粒子同志が、その外面に施された貴
金属メッキを密接して固められるから、この電気導体の
導電性を向上できる。そのため、ブラシの全電気抵抗が
より一層小さくなり、電気導体の発熱が抑制されるの
で、ブラシ主部に作用する電気導体の膨脹力を小さくで
きる。
【0015】請求項3に記載の整流子電動機の構成にお
いては、請求項1に記載のブラシを用いたから、このブ
ラシおよび整流子の温度上昇を低くできる。このため、
整流子の軸方向長さを小さくして、それに応じて整流子
電動機の軸方向長さを小さくできるとともに、ブラシ主
部と電気導体との熱膨脹差に基いてブラシ主部が破損す
ることが防止されるので、長期にわたり使用可能な整流
子電動機を提供できる。
【0016】請求項4に記載の整流子電動機の構成にお
いては、請求項2に記載のブラシを用いたから、このブ
ラシおよび整流子の温度上昇を低くできる。このため、
整流子の軸方向長さを小さくして、それに応じて整流子
電動機の軸方向長さを小さくできるとともに、ブラシ主
部と電気導体との熱膨脹差に基いてブラシ主部が破損す
ることが防止されるので、長期にわたり使用可能な整流
子電動機を提供できる。
【0017】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実
施例を説明する。図3において符号1は金属製の電動機
ケースで、これはケース本体2と、ケース端板3とから
形成されている。
【0018】ケース本体2は、底4a付きの円筒部4の
前記底4aと反対側を開口し、この開口の周縁部に取付
け部5を一体に設けて形成されている。取付け部5は、
環状平面部6と、筒部7と、突縁8とで形成されてい
る。環状平面部6はケース本体2の開口縁から一体にこ
の本体2の外側方に向けてはり出して形成され、筒部7
は環状平面部6の外周から底4a側に向けて折れ曲がっ
てケース本体2と平行に形成され、かつ、突縁8は筒部
7の先端から外側方に向けて直角に折れ曲がって形成さ
れている。円筒部4の底板4a側には排気孔9が設けら
れているとともに、底板4aにも図示しない排気孔が設
けられている。底板4aの中央部には軸受け10を収納
した軸受け取付け部11が形成されている。
【0019】ケース端板3は、ケース本体2の一端開口
を径方向に横断するように、例えば平面形状が前記径方
向に延びる略帯板状をなし、その中央部に軸受け12を
収納した軸受け取付け部13を一体に設けて形成されて
いる。このケース端板3の両端部は環状平面部6にねじ
止めされている。このため、ケース本体2の一端開口
は、完全に塞がれることなく部分的に開口されている。
【0020】ケース本体2内には、ステータ14と、こ
のステータ14の内側に配設される整流子15付きのロ
ータ16とが夫々収納されている。ステータ14が有す
るステータコアは、軸方向から見た外径形状が略四角形
状であって、その面取りされた4つの角部を円筒部4の
内面に密接させてケース本体2に固定されている。この
固定により、円筒部4の内面と前記ステータコアの外面
との間には夫々風路19が形成されている。ロータ16
はそのロータ軸17を前記軸受け10,12に支持され
て回転自在に設けられているとともに、ロータ軸17は
軸受け12および軸受け取付け部13を貫通している。
【0021】整流子15は軸受け10側に位置してロー
タ軸17に固定されている。この整流子15は、ロータ
軸17と一体に回転する合成樹脂製のボス部15aと、
このボス部15aの外周に周方向に間隔を存して設けら
れた多数の整流子片15bとを備えている。整流子片1
5b間は互いに絶縁され、これら整流子片15bにはロ
ータ巻線の端末が電気的に接続されている。
【0022】ケース本体2の円筒部4には整流子15を
挟んで正極側と負極側のブラシ装置18が夫々取付けら
れており、以下これらブラシ装置18の詳細を図1およ
び図2により説明する。
【0023】ブラシ装置18が備えるブラシホルダ21
は、合成樹脂製等の電気絶縁材料で形成され、その本体
部22は挿通孔23を有して略四角筒状をなしている。
本体部22にはケース本体2の外面に重なる支持片24
が一体に突設されている。図3に示すようにブラシボル
ダ21は、本体部22を円筒部4に開口する装着口4b
に挿通し、支持片24をねじ26で円筒部4に締付ける
ことで、ケース本体2に固定されている。
【0024】ブラシホルダ21の挿通孔23には、金属
製のブラシガイド27が嵌合されている。ブラシガイド
27は、本体部22から整流子15に向かって突出され
ている。このガイド27の整流子15と反対側の端部に
は挿通孔23の開口縁に引っ掛かる抜け止め片28が折
曲げられているとともに、ブラシガイド27の本体部2
2から突出する付け根部分には、本体部22の端面に引
掛かる切り起こし片25が形成されている。切り起こし
片25は、抜け止め片28との間に本体部22を挟ん
で、ブラシホルダ21にブラシガイド27を固定してい
る。
【0025】ブラシホルダ21の本体部22は端子取付
け孔29を有している。この取付け孔29は、挿通孔2
3と略平行に設けられているとともに、その内部には電
流供給用の端子金具30が取付けられている。端子金具
30は、板金製であり、挿通孔23の開口端を覆うキャ
ップ片31と、端子取付け孔29に挿入される抜け止め
片32とを一体に有している。抜け止め片32には、断
面円弧状に湾曲された凸部33と、この凸部33に連続
して山形状に折曲げられた弾性変形可能な屈曲部34と
が形成されており、これら凸部33と屈曲部34の頂部
は端子取付け孔29の内面に押し付けられている。屈曲
部34の先端部は、端子取付け孔29から本体ケース2
の内側に突出され、その突出部分34aには本体部22
の端面に引掛かる係止片35が一体に切り起こされてい
る。この係止片35は、キャップ片31との間で本体部
22を挟んで、端子取付け孔29からの端子金具30の
抜け止めをしている。突出部分34aは前記ステータ1
4のステータコアに取付けた端子台36の接続端子(図
示しない)に差し込まれて、この端子を介してステータ
巻線に接続されるようになっている。
【0026】ブラシガイド27の内部には、軸直角方向
の断面が全体として略四角形をなす棒状のブラシ41が
軸方向に移動可能に収納されている。このブラシ41の
少なくとも整流子15と接して摩耗する部分(図1に示
す有効使用長さAの部分)は、ブラシ主部42と、この
主部42に主電流が流れる方向と略平行に延びて設けら
れた電気導体43とからなる。ブラシ主部42は、カー
ボンを主成分とする導電材料を合成樹脂製の粘結剤とと
もに圧縮成形したものを、焼結することにより形成され
ている。
【0027】このブラシ主部42の中心部には軸方向略
全長にわたる穴44が設けられている。穴44は径に変
化がない真っ直ぐなもので、後述のピッグテール45の
線径の約3倍の径を持って形成されている。電気導体4
3は、ブラシ主部42を形成する導電材料の抵抗率より
も抵抗率が低い粉末、例えば銅の粉末で形成されてお
り、これは前記穴44に埋め込まれてブラシ主部42に
直接密接している。電気導体43をなす銅粉末の粒子4
3aは、図4に示すように球体の外周に一つの突部43
bを突設した構成である。突部43bは先細状をなして
電気導体43が熱膨脹した際に変形可能であって、図4
のものは円錐形状をなしている。なお、粉末粒子43a
としては、図5に示すように複数の突部43aを周部に
有してフレーク状に形成された銅製のものを用いてもよ
い。前記粉末粒子43aは穴44内に充填されて突き固
められ、電気導体43を形成する。この電気導体43の
径は、ブラシ主部42の断面の縦横寸法よりも夫々小さ
い。ブラシ主部42の内部に配置された電気導体43の
整流子15側の端面は、このブラシ41の使用初期にお
いてブラシ主部42の先端部42aにより覆われてい
る。
【0028】このブラシ41にはピッグテール45の一
端部が接続されている。すなわち、ピッグテール45の
一端部は穴44の開口端部つまり埋め込み部44aに挿
入されており、その周囲に詰められた銅の粉末により固
定されている。なお、この固定をなすために埋め込み部
44aに充填された粉末部分は、これに液状接着剤を染
み込ませて硬化されている。したがって、ピッグテール
45の接続は、まず、前記穴44に充填した銅の粉末を
突き固めた後に、穴44の埋め込み部44aにピッグテ
ール45の一端部を挿入するとともに銅の粉末を充填し
て、この粉末を突き固め、最後に、埋め込み部44aに
その外から液状接着剤を染み込まることにより行われて
いる。ピッグテール45の他端は前記挿通口23の開口
端を塞いだキャップ片31にスポット溶接されている。
【0029】ブラシ41の他端面と前記挿通口23の開
口端を塞いだキャップ片31との間には、圧縮コイルば
ね46が介在されている。圧縮コイルばね46はブラシ
41を常に整流子15に向けて押圧している。この押圧
によりブラシ41の整流子15側端部がブラシガイド2
7から突出して、整流子15の外周面に摺動可能に押し
付けられている。以上説明した電動機ケース1、軸受け
10,12、ステータ14、ロータ16、およびブラシ
装置18により整流子電動機が形成されている。
【0030】図1に示したように前記ロータ軸17の電
動機ケース1より外に突出した端部には、ナット51を
介してロータ軸17と一体に回転する遠心ファン52が
取付けられている。このファン52は、中央部に吸込み
口53を有するとともに、周部に吐出し口54を有して
いる。遠心ファン52はファンカバー55で覆われてい
る。このカバー55は本体ケース2の取付け部5に嵌合
して取付けられているとともに、ファンカバー55は空
気を吸込むための開口部56を有している。開口部56
は吸込み口53に入り込んでおり、したがって遠心ファ
ン52が回転されると、開口部56を通して空気が吸込
まれ、この吸込み空気は遠心ファン52の吐出し口54
から吐出される。遠心ファン52と取付け部5との間に
は、遠心ファン52から吐出された空気を電動機ケース
1内に導く整流板57が設けられている。整流板57
は、遠心ファン52から吐出された空気を整流しつつ、
この整流過程で空気の圧力を動圧から静圧化するもので
あって、前記フレーム端板3にねじ止めされている。こ
の整流板57によって整流された空気は、電動機ケース
1内に流入され、前記風路19を流通した後に、排気口
9から電動機ケース1の外部に排出される。
【0031】前記構成の電動送風機において、その運転
時に整流子15の整流子片15bとピッグテール45と
の間を流れる電流は、ブラシ41の電気導体43を主と
して流れる。このようにブラシ41が、カーボンを主成
分としたブラシ主部42よりも電気抵抗が小さい電気導
体43を、ブラシ主部42にその略全長にわたって埋め
込んだ構成であるから、ブラシ41の全電気抵抗を小さ
くできる。ちなみに、本実施例でのブラシ41の全電気
抵抗は、略0.05Ωであって、従来の約1/4にでき
た。このため、ブラシ41での電流の抵抗損失を少なく
できるものであり、それに伴い電動送風機用の整流子電
動機の運転効率を向上できる。
【0032】前記のようにブラシ41の全電気抵抗を小
さくできることに伴い、ブラシ41の発熱を少なくでき
る。加えて、ブラシ41と整流子15との間でのスパー
クの発生を次の理由で少なくできる。
【0033】第1に、電気導体43の径が、ブラシ主部
42の断面の縦横寸法よりも夫々小さいから、電気導体
43はブラシ主部42に比較して少ないとともに、整流
子15との接触面における電気導体43の断面積が、ブ
ラシ主部42の断面積よりも小さい。そのため、ブラシ
41全体を低抵抗の電気導体で作った場合に比較して整
流抵抗の大幅な低下がないので、整流時の短絡電流を小
さくできる。第2に、前記のようにブラシ41全体の電
気抵抗が小さいことにより、ブラシ主部42を座乗性の
よい材料、例えば樹脂バインドタイプの導電材料を使用
でき、それによりブラシ41全体の弾性係数を低くでき
る。すなわち、以上のようにブラシ41自体の発熱が少
なく、かつ、スパークによる加熱も少ないから、ブラシ
41および整流子15の温度を低く抑制できる。
【0034】したがって、これらブラシ41および整流
子15の熱劣化を防止できるから、それらの寿命を向上
できるとともに、整流子電動機の高入力および小形化に
適するものである。しかも、前述のようにブラシ41お
よび整流子15の温度上昇が小さいから、それに応じて
ブラシ41を小さくできるとともに整流子15の軸方向
長さを小さくできる。そのため、ロータ軸17の長さを
短くでき、それに応じて電動送風機全体をその軸方向に
小形化できる。
【0035】しかも、使用時におけるブラシ41の発熱
に伴うブラシ主部42の損傷が次の理由で防止されるか
ら、一般にブラシ41の寿命により規定される整流子電
動機の寿命を向上できる。
【0036】すなわち、電気導体43をなす粉末粒子4
3aは突部43bを一箇所に持っているから、穴44内
で粉末を固めて電気導体43とした状態でも、粉末粒子
53aは非常に高密度には詰まりにくく、隣接した粉末
粒子43a相互間に電気導体43の発熱に伴う膨脹の際
に、個々の粉末粒子43aの膨脹を許す隙間を確保し易
い。それだけではなく、粉末粒子43aが膨脹する際に
その膨脹力は突部43bを潰したり曲げたりして変形さ
せる。このようにして電気導体43の発熱に伴う膨脹エ
ネルギーを電気導体43内で吸収できる。そのため、電
気導体43の熱膨脹に伴いブラシ主部42に与える内圧
(電気導体43の膨脹力)を小さくできる。したがっ
て、ブラシ主部42と電気導体43との熱膨脹差に基
く、ブラシ主部42の破損を防止できる
【0037】また、ブラシ41の使用初期においては、
そのブラシ主部42の先端部42aが電気導体43の整
流子側端部を覆っているから、整流子15へのブラシ4
1の接触が馴染んでいない状態で物性が異なるブラシ主
部42と電気導体43とが整流子15に摺動接触するこ
とがない。そのため、初期性能が安定するものであり、
整流子15へのブラシ41の接触が馴染んだ状態でブラ
シ主部42および電気導体43を整流子15に摺動接触
させることができる。しかも、前記のように電気導体4
3を覆うことによって、ブラシ主部42の穴44は底を
有するから、この穴44に電気導体43となる銅の粉末
を詰める際の作業性を向上できる。
【0038】さらに、ブラシ41の電気導体43は、ブ
ラシ主部42の内部に配置されて、ブラシ主部42で囲
まれているから、ブラシ主部42への電気導体43の保
持の信頼性が向上され、整流子15との摺動接触に伴っ
て作用する外力等に拘らず、電気導体43がブラシ主部
42から剥がれることを防止できる。
【0039】そして、ブラシ主部42に対して電気導体
43が直接密接しているから、ブラシ41の摩耗により
ブラシ主部42および電気導体43が共に整流子15に
摺動接触するようになった際に生じる摩耗粉には、ブラ
シ41と整流子片5bとの間の電流の流れを阻害するよ
うな物質が含まれない。ちなみに、接着剤を用いてブラ
シ主部42に電気導体43を接着した構成では、接着剤
の摩耗粉による電気抵抗が発生するが、このような問題
は前記構成のブラシ41では生じない。
【0040】図6から図9は本発明の第2実施例を示し
ている。以下の説明において、前記第1実施例と同様構
成部分には前記第1実施例と同一符号を付して、その説
明を省略し、以下異なる部分についてのみ説明する。こ
の第2実施例が前記第1実施例と異なる点は、ブラシ4
1の穴44の構成、およびこの穴44に充填されて電気
導体43をなす粉末粒子43aの構成である。
【0041】すなわち、ブラシ主部42の中心部にその
軸方向略全長にわたって設けられた穴44は、ブラシ4
1の整流子15に接する端とは反対側の端部に位置する
埋め込み部44aと、これに連なって整流子15側に延
びる穴主部44bとから形成されている。埋め込み部4
4aおよび穴主部44bはいずれも例えば円形断面をな
しており、穴主部44bの断面積は埋め込み部44aの
断面積よりも小さい。したがって、穴44は段付き穴を
なしている。
【0042】埋め込み部44aはピッグテール45を埋
め込んで固定する部位である。そのために埋め込み部4
4aは、ピッグテール45の埋め込み深さの約1.2倍の
長さBを有して形成されているとともに、ピッグテール
45の径(例えば 0.8mm)の約3倍(例えば 2.5m
m)の穴径で形成されている。この埋め込み部44aよ
りも小径の穴主部44bは、ピッグテール45の径の約
1.2〜2倍の穴径、例えば 1.5mmの穴径で形成されて
いる。
【0043】電気導体43は、ブラシ主部42を形成す
る導電材料の抵抗率よりも抵抗率が低い銅の粉末で形成
されており、これは前記穴44に埋め込まれてブラシ主
部42に直接密接している。図6に示すように銅の粉末
粒子43aは、球体であって、その外面に銅よりも導電
性が高い貴金属メッキ(図6中符号43cはメッキ層を
示している。)を施して形成されている。前記貴金属に
は金や銀等が使用されるが、本実施例は銀メッキの場合
を示している。勿論、このような粉末粒子43aは穴4
4内に充填されて突き固められて電気導体43をなすと
ともに、この電気導体43の径は、ブラシ主部42の断
面の縦横寸法よりも夫々小さいものである。
【0044】このような構成を備えた第2実施例の構成
においても、前記第1実施例と同様の作用により、ブラ
シ41の全電気抵抗を小さくできるとともに、整流子1
5との間でのスパークの発生を少なくできる。加えて、
この第2実施例によれば、電気導体43をなす粉末粒子
43aが銀のメッキ層43cで覆われていて、これら粒
子43a同志が、そのメッキ層43cを密接して固めら
れているから、電気導体43の導電性を向上できる。そ
のため、ブラシ41の全電気抵抗がより一層小さくな
り、電気導体43の発熱を抑制できる。したがって、電
気導体43の熱膨脹が少なくなり、この電気導体43が
熱膨脹してブラシ主部42に与える内圧を小さくできか
ら、ブラシ主部42と電気導体43との熱膨脹差に基
く、ブラシ主部42の破損を防止できる。
【0045】しかも、穴44を段付き構造とした本実施
例においては、以下の理由により更に、ブラシ主部42
の破損を防止できる。すなわち、電気導体43の断面積
をピッグテール54の埋め込み部44aの断面積よりも
小さくしたから、それに応じてブラシ主部42の肉厚が
厚くなって、その強度を高くできる。その上、電流が通
ることによって発熱をする電気導体43は、ブラシ主部
42を厚くした分に応じて相対的に細くなっており、そ
の量が少ないから、その熱膨脹に伴いブラシ主部42に
与える力を小さくできる。
【0046】このようにブラシ主部42の強度が大きい
ことと相俟って、この主部42に内側から作用する膨脹
力が小さいから、ブラシ主部42と電気導体43との熱
膨脹差にもとづいて、ブラシ主部42が破損する恐れを
非常に少なくできる。
【0047】加えて、電気導体43の断面積をピッグテ
ール45の断面積よりも大きくしたから、ピッグテール
45よりも電気導体43の電流密度を高めて、この電気
導体43に電流を流し易くできる。そのため、電気導体
43を埋め込み部44aよりも小径とした条件下である
にも拘らず、電気導体43による抵抗損失が少なくいこ
とは勿論のこと、電気導体43の発熱が少ない。したが
って、電気導体43の熱膨脹を原因とするブラシ主部4
2の破損の恐れをより確実になくすことができる。
【0048】なお、本発明は前記各実施例には制約され
ない。例えば、電気導体43には、銅の粉末に限らず、
含有成分の違いや、密度、製法の違いにより、ブラシ主
部42を構成しているカーボンよりも電気抵抗が小さい
カーボン粉末を採用してもよいとともに、銀、または金
等の粉末を用いても差支えない。また、本発明では抵抗
率が異なる2種類以上の材料でブラシを形成しても良い
とともに、その内のブラシ全体の電気抵抗を下げるため
の低抵抗の電気導体の断面形状は、丸、四角、三角等い
かなる形状でも良く、その場合に断面の縦横寸法とは、
ブラシ全体の断面における縦方向および横方向の最大寸
法を指すものである。また、本発明において少なくとも
一つの電気導体はブラシ主部に対して接着剤を用いて接
着しても差支えない。また、本発明においては、ブラシ
主部の内部または外面に電気導体を螺旋状に設けること
により、電気導体を主電流方向に設けるようにしても良
い。また、前記各実施例では、ブラシにピッグテールを
接続したが、ピッグテールがなく通電路となる導電性の
板ばねでブラシを整流子に押付けるようにしたブラシ装
置を備える整流子電動機等のブラシとしても適用でき
る。
【0049】
【発明の効果】以上詳記した本発明の構成によれば以下
の効果を有する。請求項1に係るブラシにおいては、ブ
ラシの全電気抵抗が小さいため、このブラシを使用する
整流子電動機等の運転効率を向上でき、その上、電流に
よる発熱が少ないとともに整流子との間でのスパークの
発生も少なくできることから、ブラシの温度上昇が抑制
されて、ブラシ自体およびこれを使用する整流子電動機
等の寿命を向上できるとともに、電気導体をなす粉末粒
子の熱膨脹を、これら粒子間の隙間および突部の変形に
より吸収できるから、ブラシ主部と電気導体との熱膨脹
差に基いてブラシ主部が破損する恐れを少なくできる。
【0050】請求項2に係るブラシにおいても、ブラシ
の全電気抵抗が小さいため、このブラシを使用する整流
子電動機等の運転効率を向上でき、その上、電流による
発熱が少ないとともに整流子との間でのスパークの発生
も少なくできることから、ブラシの温度上昇が抑制され
て、ブラシ自体およびこれを使用する整流子電動機等の
寿命を向上できるとともに、電気導体自体の熱膨脹を少
なくできるから、ブラシ主部と電気導体との熱膨脹差に
基いてブラシ主部が破損する恐れを少なくできる。
【0051】請求項3,4に係る整流子電動機において
は、ブラシおよび整流子の温度上昇を低くでき、整流子
の軸方向長さを小さくできるので、それに応じて軸方向
長さが小さい整流子電動機を提供でき、しかも、ブラシ
および整流子の熱劣化を防止できるのみならず、ブラシ
の発熱によるブラシ主部の損傷をも防止できるから、一
般にブラシの寿命により規定される整流子電動機の寿命
を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るブラシを備えたブラ
シ装置の縦断側面図。
【図2】同第1実施例に係り図1のZ−Z線に沿う断面
図。
【図3】同第1実施例に係る電動送風機を一部断面して
示す側面図。
【図4】同第1実施例に係る粉末粒子を示す図。
【図5】同粉末粒子の他の例を示す図。
【図6】本発明の第2実施例に係るブラシが備えた粉末
粒子を示す断面図。
【図7】同第2実施例に係るブラシを備えたブラシ装置
の縦断側面図。
【図8】同第2実施例に係り図7のY−Y線に沿う断面
図。
【図9】同第2実施例に係る電動送風機を一部断面して
示す側面図。
【符号の説明】
1…電動機ケース、14…ステータ、15…整流子、1
6…ロータ、18…ブラシ装置、41…ブラシ、42…
ブラシ主部、43…電気導体、43a…粉末粒子、43
b…突部、43c…メッキ層、44…穴。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 整流子に接して摩耗する部分の略全長
    が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種以上の材料
    で形成されるブラシにおいて、前記摩耗する部分の前記
    主電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率が高い材
    料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、この電気導
    体が熱膨脹した際に変形可能な突部を少なくとも一箇所
    に持つ粉末粒子を固めて形成するとともに、前記電気導
    体の径または断面の縦横寸法を、前記最も抵抗率が高い
    材料で形成されたブラシ主部の断面の縦横寸法よりも夫
    々小さくしたことを特徴とするブラシ。
  2. 【請求項2】 整流子に接して摩耗する部分の略全長
    が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種以上の材料
    で形成されるブラシにおいて、前記摩耗する部分の前記
    主電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率が高い材
    料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、外面に貴金
    属メッキが施された粉末粒子を固めて形成するととも
    に、前記電気導体の径または断面の縦横寸法を、前記最
    も抵抗率が高い材料で形成されたブラシ主部の断面の縦
    横寸法よりも夫々小さくしたことを特徴とするブラシ。
  3. 【請求項3】 ステータと、 このステータが内蔵された電動機ケースと、 ロータ軸およびこれに固定された整流子を有して、前記
    ステータの内側に配置されるとともに前記電動機ケース
    に回転自在に支持されたロータと、 前記整流子と摺動接触するブラシを有して前記電動機ケ
    ースに取付けられたブラシ装置とを具備し、 前記ブラシは、前記整流子に接して摩耗する部分の略全
    長が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種以上の材
    料で形成されるものであって、前記摩耗する部分の前記
    主電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率が高い材
    料よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、この電気導
    体が熱膨脹した際に変形可能な突部を少なくとも一箇所
    に持つ粉末粒子を固めて形成するとともに、前記電気導
    体の径または断面の縦横寸法を、前記最も抵抗率が高い
    材料で形成されたブラシ主部の断面の縦横寸法よりも夫
    々小さくしたことを特徴とする整流子電動機。
  4. 【請求項4】 ステータと、 このステータが内蔵された電動機ケースと、 ロータ軸およびこれに固定された整流子を有して、前記
    ステータの内側に配置されるとともに前記電動機ケース
    に回転自在に支持されたロータと、 前記整流子と摺動接触するブラシを有して前記電動機ケ
    ースに取付けられたブラシ装置とを具備し、 前記ブラシは、整流子に接して摩耗する部分の略全長
    が、主電流方向に延びて抵抗率が異なる2種以上の材料
    で形成されるものであって、前記摩耗する部分の前記主
    電流方向と直交する断面のうち、最も抵抗率が高い材料
    よりも抵抗率が低い材料製の電気導体を、外面に貴金属
    メッキが施された粉末粒子を固めて形成するとともに、
    前記電気導体の径または断面の縦横寸法を、前記最も抵
    抗率が高い材料で形成されたブラシ主部の断面の縦横寸
    法よりも夫々小さくしたことを特徴とする整流子電動
    機。
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EP92106963A EP0510647B1 (en) 1991-04-25 1992-04-23 Brush and commutator motor having brush device using the same
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KR1019920006979A KR950014644B1 (ko) 1991-04-25 1992-04-24 브러시 및 이것을 사용하는 브러시장치를 구비한 정류전동기
US08/237,723 US5481150A (en) 1991-04-25 1994-05-04 Brush and commutator motor having brush device using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US5402027A (en) * 1992-12-22 1995-03-28 Johnson Electric S.A. Brush assembly for an electric motor

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54105704A (en) * 1978-02-08 1979-08-20 Oopatsuku Kk Metallic graphite brush
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