JPH0537770A - 画像処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録画像を多様な出力画像のニーズに応じ、
立体的にアピールすることの可能な記録画像を得て視覚
上における効果の幅を拡げる。 【構成】 画像信号における主走査方向のマーカ内距離
を検出するマーカ距離検出回路３０４と、該マーカ内距
離をＤ／Ａ変換器３１０の分解能に応じて除算するシフ
ト回路３０７と、その出力値に基づいて画素クロックを
分周出力するダウンカウンタ３０８と、画素クロックと
同期して三角波電圧信号を発生出力する三角波発生回路
３１１と、ダウンカウンタ３０８からのクロックと三角
波発生回路３１１の電圧値を入力して比較するコンパレ
ータ３１２と、該比較信号に対し主走査方向に濃淡の影
付け方向を選択する影付け方向セレクタ３１３と、マー
カ領域内のときページメモリ３０１からの信号と影付け
方向セレクタ３１３からの信号の論理和をとって画像書
込を実行する画像書込手段３１４とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、デジタル複写機等にお
いて読み取った画像情報に対し、濃淡を付加するマーカ
ー処理を施し立体的な画像出力を行う画像処理装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来、記録画像に何らかの処理を施し
て、原稿を視覚的に訴えることを要求されることが多
く、デジタル複写機においては、原稿をイメージセンサ
等により読み取り、読み取った画像信号に様々な処理を
施すことによって、トリミング、マスキング、網かけ、
網のせ等の画像処理加工を実行していた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に
示されるような画像処理方式の内、網かけ、網のせにつ
いては単に一様なパターンで画像信号の加工を行うにす
ぎず、記録画像に濃淡を付加するものでなく、例えば、
平面画像を立体的に見せることができず、視覚上の効果
に限界があるという不具合があった。

【０００４】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て、記録画像を多様な出力画像のニーズに応じ、立体的
にアピールすることの可能な記録画像を得て視覚上にお
ける効果の幅を拡げることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために、デジタルの画像信号を格納する格納手
段と、前記画像信号における主走査方向のマーカー内距
離を検出するマーカー内距離検出手段と、前記マーカー
内距離をＤ／Ａ変換手段の分解能に応じて除算するシフ
ト手段と、前記シフト手段の出力値に基づいて画素クロ
ックを分周出力する分周手段と、画素クロックと同期し
て三角波の電圧信号を発生出力する三角波発生手段と、
前記分周手段からのクロックと前記三角波発生手段から
の電圧値を入力して比較する比較手段と、前記比較手段
からの出力信号に対し主走査方向に濃淡の影付け方向を
選択する影付け方向選択手段と、マーカー領域内のとき
前記格納手段からの信号と前記影付け方向選択手段から
の信号の論理和をとって画像書込を実行する画像書込手
段とを具備する画像処理装置を提供するものである。

【０００６】また、前記三角波発生手段からの出力信号
と、前記シフト手段からの出力値に基づいてパルス幅変
調を実行することが望ましい。

【０００７】また、前記格納手段に入力される画像信号
が、予め設定されるマーカーレベル内の信号のときにマ
ーカー領域として判別することが望ましい。

【０００８】

【作用】本発明による画像処理装置は、デジタル画像信
号を格納し、また、前記画像信号における主走査方向の
マーカー内距離を検出し、該マーカー内距離をＤ／Ａ変
換手段の分解能に応じて除算し、該出力値に基づいて画
素クロックを分周出力する。上記分周出力と、画素クロ
ックと同期して発生出力された三角波の電圧信号の電圧
値とを比較し、該比較出力信号の主走査方向に濃淡の影
付け方向を選択すると共に、マーカー領域内のとき格納
されている信号と影付け方向の選択信号との論理和をと
って画像書込を実行する。

【０００９】また、上記において、三角波発生手段から
の出力信号と、シフト手段からの出力値に基づいてパル
ス幅変調を実行する。

【００１０】また、上記において、格納手段に入力され
る画像信号が、予め設定されるマーカーレベル内の信号
のときにマーカーと判別する。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て説明する。図１は、本発明の画像読取装置１００の主
要構成を示す説明図である。図において、１０１は画像
読取対象となる原稿、１０２は原稿１０１を載置する透
明ガラスからなるコンタクトガラス、１０３は原稿１０
１を照明するための光源となる露光ランプ、１０４〜１
０６は露光ランプ１０３により照明された原稿１０１の
反射光を所定の光路となるように導く反射ミラー、１０
７は露光ランプ１０３と反射ミラー１０４を一体構成す
るランプユニット、１０８は反射ミラー１０５と反射ミ
ラー１０６を一体構成する走査ミラーユニットである。

【００１２】また、反射ミラー１０５と１０６は反射光
の光路長を保持するように、反射ミラー１０４の移動速
度に対して１／２の移動速度に設定してある。１０９及
び１１０は走査ミラーユニット１０８からの反射光を結
像レンズ１１１に導く反射ミラー、１１１は反射光を次
のイメージセンサ１１２に結像させる結像レンズ、１１
２は受光した原稿１０１の反射光を電気信号に変換する
イメージセンサ（固体撮像素子：ＣＣＤ）である。画像
読取装置１００は主に以上のように構成されている。

【００１３】以上のように構成された画像読取装置１０
０の動作を以下に説明する。原稿１０１をコンタクトガ
ラス１０２の上に載置し、操作パネル（図示せず）のス
タートスイッチの押下により、露光ランプ１０３が点灯
して露光走査が行われる。この露光走査は図示の矢印ｅ
方向に移動しながら、原稿１０１を露光ランプ１０３に
よって照明し、その反射光を反射ミラー１０４〜１１０
で結像レンズ１１１に導き、更に結像レンズ１１１によ
ってイメージセンサ１１２に結像する。イメージセンサ
１１２では、この受光した反射光を光の強弱に応じた電
気信号の画像データに変換する。

【００１４】図２は、画像読取装置における画像処理を
実行するための各部を示すブロック図である。図におい
て、２０１はイメージセンサ１１２を電気的に駆動制御
するセンサドライバ、２０２はイメージセンサ１１２に
より電気信号に変換された画像信号を増幅する増幅器、
２０３は増幅器２０２から送出された画像信号（アナロ
グ信号）を多値のデジタル画像データに変換するＡ／Ｄ
変換回路、２０４は露光ランプ１０３の感度ムラやイメ
ージセンサ１１２の感度バラツキによって生じる画像デ
ータの歪み補正を行うシェーディング補正回路、２０５
は結像系を通すことによって生じる画像のボケや劣化を
補正するＭＴＦ補正回路、２０６は主走査方向の画像の
変倍処理を行う主走査変倍回路、２０７は読み取った画
像を白黒の２値画像に変換する２値化処理回路、２０８
は２値化処理回路２０７からの信号を出力する出力回路
である。

【００１５】以上のような構成において、イメージセン
サ１１２では、センサドライバ２０１の駆動制御により
受光した反射光を強弱に応じた電気信号の画像データに
変換する。次に、この画像データは増幅器２０２により
増幅された後、Ａ／Ｄ変換回路２０３によって量子化さ
れ、６ビット（６４階調）のデジタル信号の画像データ
に変換される。更に、この画像データはシェーディング
補正回路２０４によって読み取り時の感度ムラ等の歪み
が補正される。更に、ＭＴＦ補正回路２０５により結像
系による画像のボケや劣化が補正される。このように所
定の画像処理が施された画像データは、２値化処理回路
２０７により白黒の２値データに変換され、出力回路２
０８により出力される。

【００１６】図３は、本発明による画像処理装置の主要
構成を示すブロック図である。図において、３０１は画
像読取装置１００から出力される画像データを格納する
ラインメモリ、３０２は主走査方向のマーカーの開始位
置Ｘｓを検出する主走査マーカー開始位置検出部、３０
３は主走査方向のマーカーの終了位置Ｘｅを検出する主
走査マーカー終了位置検出部、３０４は主走査マーカー
開始位置検出部３０２からの開始位置Ｘｓと主走査マー
カー終了位置検出部３０３からの終了位置Ｘｅとからマ
ーカー内距離Ｘを検出するマーカー距離検出回路、３０
５及び３０６は主走査マーカーの領域内のときｂｏｒｒ
ｏｗ信号を出力するダウンカウンタである。

【００１７】また、３０７はマーカー距離検出回路３０
４で検出されたマーカー内距離Ｘを除算処理してＸ₁ を
出力するシフト回路、３０８はシフト回路３０７からの
Ｘ₁ をロードし、画素クロックに基づいてディクリメン
トしてｂｏｒｒｏｗ信号を出力するダウンカウンタ、３
０９はダウンカウンタ３０８のクロックを入力し、Ｄ／
Ａ変換器３１０に出力するアップカウンタ、３１０はデ
ジタル信号をアナログ信号に変換するＤ／Ａ変換器、３
１１は画素クロックと同期した三角波の電圧信号を発生
する三角波発生回路、３１２はＤ／Ａ変換器３１０の出
力値と三角波発生回路３１１の電圧値とを比較し、その
大小に応じて信号を出力するコンパレータ、３１３はコ
ンパレータ３１２の出力に対し、主走査方向に対して淡
→濃、或いは濃→淡に影付け処理を行うかを選択する影
付け方向セレクタ、３１４は所定の影付け処理された画
像データに応じて画像出力するための画像書込装置であ
る。

【００１８】また、図において、でマーカー開始位置
以後に“Ｈ”出力する。でマーカー終了位置以後に
“Ｈ”出力する。でマーカー領域内のときのみ“Ｈ”
出力する。また、（バー）ＰＭＳＹＮＣは主走査同期信
号を示している。

【００１９】以上のように構成された画像処理装置の動
作について以下に説明する。画像読取装置１００からの
画像信号はラインメモリ３０１に転送される。このライ
ンメモリ３０１内に格納された画像信号は、主走査方向
に対して主走査マーカー開始位置検出部３０２によりマ
ーカーの開始位置Ｘｓを検出し、また、主走査マーカー
終了位置検出部３０３によりマーカーの終了位置Ｘｅを
検出する。更に、マーカー距離検出回路３０４により主
走査マーカー開始位置検出部３０２からの開始位置Ｘｓ
と主走査マーカー終了位置検出部３０３からの終了位置
Ｘｅとからマーカー内距離Ｘ（＝Ｘｅ−Ｘｓ）を検出す
る。

【００２０】次に、Ｄ／Ａ変換器３１０の分解能に応じ
て、マーカー距離検出回路３０４で検出したマーカー内
距離Ｘに対し、シフト回路３０７により除算処理を実行
する。例えば、Ｄ／Ａ変換器３１０が８ビットのとき、
Ｘ÷２５６（≡Ｘ₁ ）として計算する。

【００２１】ダウンカウンタ３０８は、シフト回路３０
７の出力値Ｘ₁ をロードし、画素クロックに基づいてデ
ィクリメントされ、Ｘ₁ 回のディクリメントを行いｂｏ
ｒｒｏｗ信号を出力する。このｂｏｒｒｏｗ信号がアッ
プカウンタ３０９のクロックとして入力され、同時にダ
ウンカウンタ３０８は再度シフト回路３０７の出力値Ｘ
₁ をロードし、前記動作を繰り返して画素クロックをＸ
₁ 分周する。

【００２２】但し、上記において、アップカウンタ３０
９のクロックとしてダウンカウンタ３０８のｂｏｒｒｏ
ｗ信号が入力されるのは、ダウンカウンタ３０５のｂｏ
ｒｒｏｗ信号が出力されている場合である。即ち、主走
査マーカーの領域内のときのみである。更に、アップカ
ウンタ３０９からの出力は、Ｄ／Ａ変換器３１０に入力
し、三角波発生回路３１１の電圧値と共にコンパレータ
３１２に入力されパルス幅変調を実行する。次に、コン
パレータ３１２からの出力信号は、影付け方向セレクタ
３１３により主走査方向に対する淡→濃、或いは濃→淡
に影付け処理を行うかを選択し、マーカー領域内のとき
のみ、ラインメモリ３０１からの信号と論理和を取り、
画像書込装置３１４へ出力する。

【００２３】図４は、本発明による画像処理装置のパル
ス変調例を示す説明図である。図中の（ａ）、（ｂ）
は、シフト回路３０７により計算された直線の傾きを示
しており、三角波と各直線の傾きに対応したパルス幅変
調（ａ）及び（ｂ）が得られる。この例では、（ａ）は
５画素についてのパルス変調を示し、（ｂ）は１０画素
についてのパルス変調を示している。

【００２４】図５は、本発明による画像処理装置のマー
カー検知の方法を示す説明図である。図において、
（イ）は読取信号を示し、（ロ）はマーカー検知後の画
像信号を示しており、読取信号が図示のマーカーレベル
内の信号のときにマーカーと判断して処理するものであ
る。

【００２５】図６は、本発明による画像処理装置の画像
処理後に得られる出力画像例であり、原図（イ）に対し
て、上記マーカー加工処理により濃淡を付加した場合、
出力画像（ロ）が得られる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明による画像処
理装置によれば、デジタル画像信号を格納し、また、前
記画像信号における主走査方向のマーカー内距離を検出
し、該マーカー内距離をＤ／Ａ変換手段の分解能に応じ
て除算し、該出力値に基づいて画素クロックを分周出力
する。上記分周出力と、画素クロックと同期して発生出
力された三角波の電圧信号の電圧値とを比較し、該比較
出力信号の主走査方向に濃淡の影付け方向を選択すると
共に、マーカー領域内のとき格納されている信号と影付
け方向の選択信号との論理和をとって画像書込を実行す
るため、記録画像を多様な出力画像のニーズに応じ、立
体的にアピールすることの可能な記録画像を得て視覚上
における効果の幅を拡げることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による画像処理装置における画像読取装
置の主要構成を示す説明図である。

【図２】本発明による画像処理装置における各種画像処
理系の概略構成を示すブロック図である。

【図３】本発明による画像処理装置における主要構成を
示すブロック図である。

【図４】本発明による画像処理装置におけるパルス変調
例を示す説明図である。

【図５】本発明による画像処理装置におけるマーカー検
知の方法を示す説明図である。

【図６】本発明による画像処理装置の画像処理後に得ら
れる出力画像例を示す説明図である。

【符号の説明】

１００ 画像読取装置 ３０１ ライ
ンメモリ ３０２ 主走査マーカー開始位置検出部 ３０３ 主走査マーカー終了位置検出部 ３０４ マーカー距離検出回路 ３０５ ダウ
ンカウンタ ３０６ ダウンカウンタ ３０７ シフ
ト回路 ３０８ ダウンカウンタ ３０９ アッ
プカウンタ ３１０ Ｄ／Ａ変換器 ３１１ 三角
波発生回路 ３１２ コンパレータ ３１３ 影付
け方向セレクタ ３１４ 画像書込装置

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 デジタルの画像信号を格納する格納手段
   と、前記画像信号における主走査方向のマーカ内距離を
   検出するマーカー内距離検出手段と、前記マーカー内距
   離をＤ／Ａ変換手段の分解能に応じて除算するシフト手
   段と、前記シフト手段の出力値に基づいて画素クロック
   を分周出力する分周手段と、画素クロックと同期して三
   角波の電圧信号を発生出力する三角波発生手段と、前記
   分周手段からのクロックと前記三角波発生手段からの電
   圧値を入力して比較する比較手段と、前記比較手段から
   の出力信号に対し主走査方向に濃淡の影付け方向を選択
   する影付け方向選択手段と、マーカー領域内のとき前記
   格納手段からの信号と前記影付け方向選択手段からの信
   号の論理和をとって画像書込を実行する画像書込手段と
   を具備することを特徴とする画像処理装置。
2. 【請求項２】 前記三角波発生手段からの出力信号と、
   前記シフト手段からの出力値に基づいてパルス幅変調を
   実行することを特徴とする前記請求項１記載の画像処理
   装置。
3. 【請求項３】 前記格納手段に入力される画像信号が、
   予め設定されるマーカーレベル内の信号のときにマーカ
   ー領域として判別することを特徴とする前記請求項１記
   載の画像処理装置。