JPH053752A - 肉類の発色を維持、改善する方法 - Google Patents

肉類の発色を維持、改善する方法

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JPH053752A
JPH053752A JP3156955A JP15695591A JPH053752A JP H053752 A JPH053752 A JP H053752A JP 3156955 A JP3156955 A JP 3156955A JP 15695591 A JP15695591 A JP 15695591A JP H053752 A JPH053752 A JP H053752A
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meat
carbon monoxide
gas
monoxide gas
tuna
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Hiroya Tamayama
泰也 玉山
Tadashi Kobayashi
正 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 魚肉、鳥肉および獣肉等の肉類の色合いを改
善し、しかも長い期間にわたり新鮮な状態の色合いとを
維持させるとともに、風味等の品質も維持させることに
より、商品外観を良くし、消費者の購買意欲および食欲
を刺激させる。 【構成】密閉容器C中で肉類に一酸化炭素ガスを接触さ
せ、吸収させた後、該一酸化炭素ガスを除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は魚肉、鳥肉、および獣
肉等の肉類の発色を改善し、しかも長い期間にわたり新
鮮な状態の発色を維持させるとともに風味も維持させる
ことにより、商品外観を良くし、消費者の購買意欲およ
び食欲を刺激させる。
【0002】
【従来の技術】従来魚肉、鳥肉、および獣肉等の肉類を
窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス等のガスとともに密閉す
ることにより長期間新鮮な状態の発色を維持させること
が実施されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】魚肉、鳥肉、および獣
肉等の肉類を低温(例えば冷蔵庫内、約5℃)あるいは
室温で保存するとき、獣肉等ではいわゆる熟成期間をお
いて風味を増すことがあるが、通常の肉類あるいは前記
獣肉でも熟成期間を経過した後は新鮮な状態の発色より
変色する(例えば牛肉、マグロの場合は鮮紅色より暗赤
色へ)とともに風味も悪くなる。特にマグロの場合新鮮
な状態の発色の喪失が早く、商品価値を大きく落す。
【0004】従って前記の肉類を窒素ガス、水素ガス、
炭酸ガス等のガスとともに密閉する方法は一応肉類の新
鮮な状態の発色を維持させることに成功しているもの
の、なお下記の課題を残している。
【0005】1.新鮮な状態の発色を維持させる期間を
更に延長したい。特にマグロに効果のある方法が必要で
ある。
【0006】2.新鮮な状態の発色を一旦失うと前記の
方法によっては元の発色を回復させることはできない。
【0007】3.窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス等のガ
ス類を拡散させず効力を持続させるためにガス類を透過
させないフィルムで包装せねばならないし、包装のため
の特別な装置を必要とし、包装コストが高価となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】密閉容器中で肉類に一酸
化炭素ガスを接触させ、吸収させた後、一酸化炭素ガス
を除去することにより肉類の発色を維持、改善すること
ができる。
【0009】
【実施例】この発明は魚肉、鳥肉、および獣肉等の肉類
の発色を改善し、新鮮な状態の発色および風味を維持さ
せることができるが、最も効果があるのはマグロの場合
であるので、以下マグロの場合の一実施例を説明する。
【0010】マグロは通常漁獲直後あるいは水揚げ直後
に裁断せずにそのままの状態で―50℃〜―55℃で急
速に冷凍した後冷凍倉庫内で保存し、需要に応じ裁断、
解凍、包装して出荷するが、この発明のマグロに一酸化
炭素ガスを接触させ、吸収させる工程は上記の解凍、包
装の中間で実施することが、効果および工程の便宜の点
において望ましい。
【0011】更に詳しく説明すると―50℃〜―55℃
で保存されているマグロを出荷するには、冷凍倉庫より
取り出し、ハンドソーで縦に4分割しいわゆる4つ割り
またはロインとし、次に横に3分割していわゆるころま
たはチャンクとする(以下チャンクと言う語のみ使用す
る)。このときマグロは―40〜―45℃に昇温してい
る)。次に高周波冷凍冷蔵解凍装置を使用して解凍し、
汚れを拭った後必要により更に小さく裁断してサクまた
はステイクとする(以下ステイクと言う語のみ使用す
る。このときマグロは―2.5〜―3.0℃に昇温して
いる)。最後に一切れずつ袋詰めし、発泡スチロール樹
脂製容器に氷とともに詰めて出荷する。出荷後は5℃前
後で冷蔵保存する。この実施例では解凍直後、包装直前
にチャンクまたはステイクの状態でマグロ魚肉(以下分
割前のマグロと区別してしてチャンクおよびステイクを
総称してマグロ魚肉と記す。)に一酸化炭素ガスを接触
させ、吸収させているが、冷凍前または冷蔵保存中に一
酸化炭素ガスを接触させ、吸収させてもよいが、実用的
に実施困難である。冷凍状態では一酸化炭素ガスは吸収
されがたく不適当である。
【0012】次にこの発明の方法を実施する装置の簡単
な一例を示す。図1はその正面図であって、Cはステン
レス鋼製の容器で肉類を出入れする扉Dを開閉自在に装
着している。扉Dは閉鎖したとき容器Cを完全に密閉す
るようにせねばならない。Bは一酸化炭素ガスを充填し
たボンベでパイプP1により容器Cと連結している。P
は容器Cより一酸化炭素ガスを排出するポンプで容器C
とパイプP2により連結している。Fは容器Cより排出
された一酸化炭素ガスを燃焼して除去するバーナであ
る。
【0013】一酸化炭素ガスをマグロ魚肉に接触させる
には容器Cの扉Dを開き、適当間隔でマグロ魚肉を配置
する。ポンプPにより容器C内の空気を除去した後、ボ
ンベBの弁を開き容器C内に一酸化炭素ガスを導入す
る。容器C内の一酸化炭素ガスの圧力は高い程一酸化炭
素ガスの吸収が早いが通常1〜2気圧でよく、常圧とす
ることが最も操作が容易である。
【0014】容器Cへ入れるマグロ魚肉は前記の汚れを
拭った後、―2.5〜―3.0℃の状態のままで、通常
チャンクであれば4〜6時間、ステイクであれば2〜3
時間一酸化炭素ガスと接触させ、吸収させる。このとき
一酸化炭素ガスはマグロ魚肉に吸収されて減少するの
で、当初容器C内に充填する一酸化炭素ガスは2気圧程
度で、マグロ魚肉が吸収するよりもや過剰の量とするこ
とが望ましい。この処理により通常マグロ魚肉100kg
につき常温常圧の一酸化炭素ガス4〜5lを消費する。
【0015】一酸化炭素ガス接触操作を終えた後、容器
C内の一酸化炭素ガスをポンプPを使用して吸引し、排
出する。この排出した一酸化炭素ガスは再度マグロ魚肉
との接触に使用できるが、空気を混合してバーナで燃焼
させることが望ましい。
【0016】一酸化炭素ガスの1部を窒素ガス、水素ガ
ス、炭酸ガス等のガスと置換すれば一酸化炭素ガスを単
独で使用したときとほぼ同様の結果を得ることができ、
若干のコストダウンとなる。
【0017】上記の処理を終えたチャンクまたはステイ
クは1切れずつ包装し、氷とともに発泡スチロール製容
器に入れて発送する。包装後は5℃前後で冷蔵保存する
ことが必要である。
【0018】上記の装置の容器Cに代えて塩化ビニリデ
ン樹脂シートのような密閉性のよい合成樹脂シート製袋
を使用すれば、場所を選ばずにこの発明の方法を実施す
ることができ、しかも装置に要する費用を節減すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】この発明により一酸化炭素ガスを接触、
吸収させた肉類は長期間にわたり新鮮な状態の発色と風
味を維持することができる。そしてさらに処理前に低下
した発色を改善することもできる。特にこれらの効果は
マグロ魚肉において著しい。従って肉類特にマグロ魚肉
において従来よりも一層長期間にわたり新鮮な状態の発
色と風味を維持することができ、消費者の購買意欲と食
欲を刺激し、売上増加に繋がるとともに処理コストを低
減することができる。この理由は定かではないが肉類中
に含まれる2価の鉄イオンを含むミオグラビンが一酸化
炭素ガスにより3価の鉄イオンを含むメトミオグラビン
に変化するために発色と風味の低下が抑制されるものと
考えられる。
【0020】次に具体的なデータを示し、この発明の効
果について説明する。
【0021】同一体の―50℃で冷凍保存された冷凍カ
ジキマグロを縦に4分割、横に3分割、清浄、さらにス
ライスして8.0×5.5×2.5cmのステイク12個
を採取した直後に、3個1組の試料を調製し、それぞれ
について下記の処理をした。
【0022】1.表面メトミオグラビン%(以下単にm
etMb%と記す。)測定metMb%の測定方法は魚
体の表面1〜2mmを削り、抽出した色素を分光光度計で
503nmおよび540nmの吸光度を測定し、540/5
03の比を算出して求めた。その詳細な方法は尾藤方
通、日水誌、36、534、(1965)を参照された
い。
【0023】2.前記の方法により密閉容器中で一酸化
炭素ガスを接触させ、吸収させた。このときの条件は―
3℃、1気圧、2時間に特定し、処理後塩化ビニリデン
樹脂製の袋に入れて空気との接触を遮断し、5℃で冷蔵
保存した。
【0024】3.―3℃で塩化ビニリデン樹脂製の袋に
入れて200mlの窒素ガスを充填し、密閉した後、5℃
で冷蔵保存した。
【0025】4.―3℃で塩化ビニリデン樹脂製の袋に
入れて200mlの炭酸ガスを充填し、密閉した後、5℃
で冷蔵保存した。
【0026】2〜4の試料を5℃で6時間冷蔵保存した
後、試料1と同一方法でmetMb%を測定した。1〜
4の試料より得たmetMb%の測定値を図2に示す。
metMbの測定値が大きい程変色が進行したことを示
している。従って、この発明の方法は従来の窒素ガスま
たは炭酸ガスを同封する方法よりもステイクの変色を抑
制する効果において勝れていることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に使用する装置の一例の説明図
である。
【図2】この発明の方法と従来の方法の効果を比較する
グラフである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年5月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 肉類の品質を維持、改善する方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は魚肉、鳥肉および獣肉
等の肉類の退色を防止し、長い期間にわたり新鮮な状態
色合い、風味等の品質を維持させることにより、商品
外観を良くし、消費者の購買意欲および食欲を刺激させ
る。
【0002】
【従来の技術】従来魚肉、鳥肉および獣肉等の肉類を窒
素ガス、水素ガス、炭酸ガス等のガスとともに密閉する
ことにより長期間新鮮な状態の色合いを維持させること
が実施されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】魚肉、鳥肉および獣肉
等の肉類を低温(例えば冷蔵庫内、約5℃)あるいは室
温で保存するとき、獣肉等ではいわゆる熟成期間をおい
て風味を増すことがあるが、通常の肉類あるいは前記獣
肉でも熟成期間を経過した後は新鮮な状態の色合いが退
色する(例えば牛肉、マグロの場合は鮮紅色より暗赤色
へ)とともに風味も悪くなる。特にマグロの場合新鮮な
状態の色合いの退色が早く、かつ風味が低下し、商品価
値を大きく落す。
【0004】従って前記の肉類を窒素ガス、水素ガス、
炭酸ガス等のガスとともに密閉する方法は一応肉類の新
鮮な状態の色合いを維持させることに成功しているもの
の、なお下記の課題を残している。
【0005】1.新鮮な状態の色合い、風味等の品質
維持させる期間を更に延長したい。特にマグロに効果の
ある方法が必要である。
【0006】2.新鮮な状態の色合いが一旦退色する
前記の方法によっては元の色合いを回復させることはで
きない。
【0007】3.窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス等のガ
ス類を拡散させず効力を持続させるためにガス類を透過
させないフィルムで包装せねばならないし、包装のため
の特別な装置を必要とし、包装コストが高価となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】密閉容器中で肉類に一酸
化炭素ガスを接触させ、吸収させた後、一酸化炭素ガス
を除去することにより肉類の色合い 、風味等の品質を維
持、改善することができる。
【0009】
【実施例】この発明は魚肉、鳥肉および獣肉等の肉類の
色合いを改善し、新鮮な状態の色合い、風味等の品
維持させることができるが、最も効果があるのはマグロ
の場合であるので、以下マグロの場合の実施例を説明
する。
【0010】マグロは通常漁獲直後あるいは水揚げ直後
に裁断せずにそのままの状態で―50℃〜―55℃で急
速に冷凍した後冷凍倉庫内で保存し、需要に応じ裁断、
解凍、包装して出荷するが、この発明のマグロに一酸化
炭素ガスを接触させ、吸収させる工程は上記の解凍、包
装の中間で実施することが、効果および工程の便宜の点
において望ましい。
【0011】更に詳しく説明すると―50℃〜―55℃
で保存されているマグロを出荷するには、冷凍倉庫より
取り出し、ハンドソーで縦に4分割しいわゆる4つ割
りまたはロインとし、次に横に3分割していわゆるころ
またはチャンクとする(以下チャンクと言う語のみ使用
する)。このときマグロは―40〜―45℃に昇温して
いる)。次に高周波冷凍冷蔵解凍装置を使用して解凍
し、汚れを拭った後必要により更に小さく裁断してサク
またはステイクとする(以下ステイクと言う語のみ使用
する。このときマグロは―2.5〜―3.0℃に昇温
している。最後に切れずつ袋詰めし、発泡スチロール
樹脂製容器に氷とともに詰めて出荷する。出荷後は5℃
前後で冷蔵保存する。この実施例では解凍直後、包装直
前にチャンクまたはステイクの状態でマグロ魚肉(以下
分割前のマグロと区別してしてチャンクおよびステイク
を総称してマグロ魚肉と記す。)に一酸化炭素ガスを接
触させ、吸収させているが、冷凍前または冷蔵保存中に
一酸化炭素ガスを接触させ、吸収させてもよいが、実用
的に実施困難である。冷凍状態では一酸化炭素ガスは吸
収されがたく不適当である。
【0012】次にこの発明の方法を実施する装置の簡単
な一例を示す。図1はその正面図であって、Cはステン
レス鋼製の容器で肉類を出入れする扉Dを開閉自在に装
着している。扉Dは閉鎖したとき容器Cを完全に密閉す
るようにせねばならない。Bは一酸化炭素ガスを充填し
たボンベでパイプP1により容器Cと連結している。P
は容器Cより一酸化炭素ガスを排出するポンプで容器C
とパイプP2により連結している。Fは容器Cより排出
された一酸化炭素ガスを燃焼して除去するバーナであ
る。
【0013】一酸化炭素ガスをマグロ魚肉に接触させる
には容器Cの扉Dを開き、適当間隔でマグロ魚肉を配置
する。ポンプPにより容器C内の空気を除去した後、ボ
ンベBの弁を開き容器C内に一酸化炭素ガスを導入す
る。容器C内の一酸化炭素ガスの圧力は高い程一酸化炭
素ガスの吸収が早いが通常1〜2気圧でよく、常圧とす
ることが最も操作が容易である。
【0014】容器Cへ入れるマグロ魚肉は前記の汚れを
拭った後、―2.5〜―3.0℃の状態のままで、通常
チャンクであれば4〜6時間、ステイクであれば2〜3
時間一酸化炭素ガスと接触させ、吸収させる。このとき
一酸化炭素ガスはマグロ魚肉に吸収されて減少するの
で、当初容器C内に充填する一酸化炭素ガスは2気圧程
度で、マグロ魚肉が吸収するよりもや過剰の量とするこ
とが望ましい。この処理により通常マグロ魚肉100kg
につき常温常圧の一酸化炭素ガス4〜5リットルを消費
する。
【0015】一酸化炭素ガス接触操作を終えた後、容器
C内の一酸化炭素ガスをポンプPを使用して吸引し、排
出する。この排出した一酸化炭素ガスは再度マグロ魚肉
との接触に使用できるが、空気を混合してバーナで燃焼
させることが望ましい。
【0016】一酸化炭素ガスの1部を窒素ガス、水素ガ
ス、炭酸ガス等のガスと置換すれば一酸化炭素ガスを単
独で使用したときとほぼ同様の結果を得ることができ、
若干のコストダウンとなる。
【0017】上記の処理を終えたチャンクまたはステイ
クは1切れつ包装し、氷とともに発泡スチロール製容
器に入れて発送する。包装後は5℃前後で冷蔵保存する
ことが必要である。
【0018】上記の装置の容器Cに代えて塩化ビニリデ
ン樹脂シートのような密閉性のよい合成樹脂シート製袋
を使用すれば、場所を選ばずにこの発明の方法を実施す
ることができ、しかも装置に要する費用を節減すること
ができる。
【0019】
【発明の効果】この発明により一酸化炭素ガスを接触、
吸収させた肉類は長期間にわたり新鮮な状態の色合い、
風味等の品質を維持することができる。そしてさらに処
理前に低下した色合 を改善することもできる。特にこ
れらの効果はマグロ魚肉において著しい。従って肉類特
にマグロ魚肉において従来よりも一層長期間にわたり新
鮮な状態の色合い、風味等の品質を維持することがで
き、消費者の購買意欲と食欲を刺激し、売上増加に繋が
るとともに処理コストを低減することができる。この理
由はおよそ肉類中に含まれる2価の鉄イオンを含むミオ
グラビンが一酸化炭素ガスにより3価の鉄イオンを含む
メトミオグラビンに変化するために色合い、風味の低下
が抑制され、かつ一酸化炭素ガスによる殺菌効果がさら
に加わることによるものと考えられる。
【0020】次に具体的なデータを示し、この発明の効
果について説明する。
【0021】同一体の―50℃で冷凍保存された冷凍カ
ジキマグロを縦に4分割、横に3分割、清浄、さらにス
ライスして8.0×5.5×2.5cmのステイク12個
を採取した直後に、3個1組の試料を調製し、それぞれ
について下記の処理をした。
【0022】1.表面メトミオグラビン%(以下単にm
etMb%と記す。)測定metMb%の測定方法は
魚体の表面1mm〜2mmを削り、抽出した色素を分光光度
計で503nmおよび540nmの吸光度を測定し、540
nmの吸光度/503nmの吸光度の比を算出して求めた。
その詳細な方法は尾藤方通、日水誌、36、534、
(1965)を参照されたい。
【0023】2.前記の方法により密閉容器中で一酸化
炭素ガスを接触させ、吸収させた。このときの条件は―
3℃、1気圧、2時間に特定し、処理後塩化ビニリデン
樹脂製の袋に入れて空気との接触を遮断し、5℃で冷蔵
保存した。
【0024】3.―3℃で塩化ビニリデン樹脂製の袋に
入れて200mlの窒素ガスを充填し、密閉した後、5℃
で冷蔵保存した。
【0025】4.―3℃で塩化ビニリデン樹脂製の袋に
入れて200mlの炭酸ガスを充填し、密閉した後、5℃
で冷蔵保存した。
【0026】2〜4の試料を5℃で6時間冷蔵保存した
後、試料1と同一方法でmetMb%を測定した。1〜
4の試料より得たmetMb%の測定値を図2に示す。
metMbの測定値が大きい程退色が進行したことを示
している。従って、この発明の方法は従来の窒素ガスま
たは炭酸ガスを同封する方法よりもステイクの退色を抑
制する効果において勝れていることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の方法に使用する装置の一例の説明図
である。
【図2】この発明の方法と従来の方法の効果を比較する
グラフである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 密閉容器中で肉類に一酸化炭素ガスを接
    触させ、吸収させた後、該一酸化炭素ガスを除去するこ
    とを特徴とする肉類の発色を維持、改善する方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、一酸化炭素ガスの一
    部を窒素ガス、水素ガス、炭酸ガス等のガスと置換する
    ことを特徴とする肉類の発色を維持、改善する方法。
JP3156955A 1991-06-27 1991-06-27 肉類の発色を維持、改善する方法 Pending JPH053752A (ja)

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JP3156955A JPH053752A (ja) 1991-06-27 1991-06-27 肉類の発色を維持、改善する方法
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