JPH0537414A - 局部発振周波数の校正機能を持つ通信装置 - Google Patents

局部発振周波数の校正機能を持つ通信装置

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JPH0537414A
JPH0537414A JP19420291A JP19420291A JPH0537414A JP H0537414 A JPH0537414 A JP H0537414A JP 19420291 A JP19420291 A JP 19420291A JP 19420291 A JP19420291 A JP 19420291A JP H0537414 A JPH0537414 A JP H0537414A
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JP
Japan
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frequency
signal
calibration signal
oscillation
intermediate frequency
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JP19420291A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Takahara
保明 高原
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高い周波数安定度が必要であり、受信信号を基
準に内部の基準発振器を補正する受信機および自動車電
話等の通信機器において、局部発振周波数の誤差を簡単
に検出、補正できるようにする。 【構成】受信機の第1中間周波数あるいは受信周波数の
信号をシンセサイザ発振器(校正信号発生手段)により
発生させる。ここで発生した校正信号を受信回路で受け
る。第2中間周波数まで変換したところで、周波数を測
定して周波数誤差を求める。この誤差情報をもとに第2
局部発振器の周波数が補正できるように構成する。 【効果】局部発振器の周波数を直接計数する事なく、周
波数誤差を補正でき、基準発振器の周波数精度を飛躍的
に向上させて、かつ、低消費電力の通信装置を提供する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周波数安定度を所定の
値に制御する必要のある周波数安定化機能を有する受信
装置と移動体通信装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】移動体通信装置の送信および受信周波数
の精度を向上させる従来の技術は、特開昭63−260
20号公報および特開昭63−28156号公報に開示
されている。これらの従来技術は、基地局から送られて
くる安定した受信信号の周波数を、第2中間周波数信号
に変換した後、計数手段で計数し、この計数手段の計数
値と予め設定された第2中間周波数基準値との差を求
め、その差に応じて発振周波数微調整用制御信号をVC
−TCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillato
r)へ出力する演算制御手段とを設け、自動的に送信周
波数信号をある定められた範囲内に収めている。
【0003】さらに高精度化を果たすために、第2局部
発振手段の周波数も周波数計数手段で計測しその値によ
り第2局部発振手段の周波数誤差を補正するように構成
している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】受信周波数安定度が要
求されるある種の受信装置あるいは移動体通信装置にお
いては、5年、10年といった長期にわたり、装置を再
調整することなく、基準周波数をある定められた範囲内
に収めることが必須である。
【0005】これに対処するために従来技術では、受信
信号を基準にして基準発振器の発振周波数を微調して所
望の周波数安定度を得る技術が開示されている。さら
に、第2局発の周波数値を切り替えにより計数手段で計
数できるように構成し、その計数値により第2局部発振
手段の発振周波数を補正することにより1ppm以下の
高精度制御も可能となることが示されている。
【0006】また一方では、受信装置あるいは移動体通
信装置においては、低消費電力の要請がある。
【0007】しかし従来技術では、第2局部発振手段の
出力を計数手段で計数のに高い周波数を計数する周波数
計数手段と、第2局発信号を計数できるまで増幅する増
幅手段とがあるために低消費電力化するためには弊害と
なる。
【0008】たとえば、第1中間周波数が90MHz、
第2中間周波数が455kHzとすると第2局発振器の
発振周波数は89.545MHzとなる。この周波数は
CMOSICの限界周波数であり、低消費電力化を考慮
すると動作限界周波数を越え、CMOSICでは対応し
きれなくなる。
【0009】さらに、周波数計数手段の周波数が高いた
めに、この回路のLSI化が難しく装置の小型化を妨げ
る要因となる。特に小型化を要求される携帯機種では今
後電池数を減らすための低電圧動作が必要となるため重
大な問題となる。
【0010】また、近年のLSI化に伴い第2局発振器
もLSIに内蔵されている。このため第2局発振器の出
力を安定に取り出すためにはLSI動作に影響を与えな
いような増幅回路が必要となる。これも回路の増加にな
り携帯機種で問題となる。
【0011】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたもので、低消費電力で、発振器の周波数
誤差を補正できる自動周波数調整機能を持つ受信装置あ
るいは移動体通信装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】受信信号に局部発振信号
を混合して中間周波数信号に変換する少なくとも1つの
周波数変換手段を有する通信装置において、局部発振信
号を発生させることができる少なくとも1つの局部発振
手段と、基準信号を発生する基準周波数発生手段と、基
準信号を基準にして発振周波数を設定できる校正信号発
生手段と、前記中間周波数信号を計数する計数手段と、
前記中間周波数信号の計数値と予め設定された中間周波
数基準値との周波数誤差を検出して局部発振手段に発振
周波数補正用調整信号を出力する補正手段とを備え、前
記局部発振手段は、発振周波数補正用調整信号により局
部発振信号の周波数を変えることができ、前記校正信号
発生手段は、受信周波数の校正信号を発生させて、周波
数変換手段に入力し、前記補正手段は、中間周波数信号
に変換された校正信号の計数値と中間周波数基準値との
周波数誤差を検出して局部発振手段に発振周波数補正用
調整信号を出力することができる。
【0013】また、基準周波数発生手段からの基準発振
周波数をもとにして発振する第1および第2の局部発振
手段と、これと対応する局部発振信号を混合して中間周
波数信号に変換する第1および第2の周波数変換手段と
を有する。
【0014】上記校正信号発生手段は、受信周波数の校
正信号を発生させて、第1の周波数変換手段の前段に入
力するか、もしくは、第1の中間周波数に相当する校正
信号を発生させて、第2の周波数変換手段の前段に入力
する。
【0015】また、第2の中間周波数信号に変換された
校正信号の計数値と中間周波数基準値との周波数誤差を
検出して基準周波数発生手段に発振周波数補正用調整信
号を出力する周波数調整手段をさらに有し、基準周波数
発生手段は、発振周波数補正用調整信号により基準発振
信号の周波数を変えることができる。
【0016】上記補正手段は、第2の中間周波数信号の
計数値を中間周波数基準値とする。
【0017】さらに、校正信号発生手段に校正信号の発
生の起動を指示する制御手段を有し、ある温度に達した
ときに校正信号発生手段に校正信号の発生の起動を指示
する温度感知手段をさらに有し、また、制御手段は、一
定周期で校正信号発生手段に校正信号の発生の起動を指
示することができる。さらに、制御手段は、通信中であ
るかないかを監視して通信していない時に、校正信号発
生手段に校正信号を発生させるように指示する。
【0018】
【作用】本発明における受信装置あるいは移動体通信装
置は、基準周波数発生手段の発振周波数を基準とした校
正信号を受信し、中間周波数信号で周波数を測定するこ
とにより局部発振手段の周波数誤差を測定するものであ
る。この測定結果により補正を加え高精度な周波数安定
精度が得られるようにしている。
【0019】まず、制御手段の指示により、中間周波数
あるいは高周波受信信号周波数と同一の周波数を有する
校正信号が校正信号発生手段から発生する。校正信号は
周波数変換手段により中間周波数に変換され、さらに計
数手段で計数される。
【0020】つぎに、計数手段において、校正信号を計
数した計数値と中間周波数基準値とを比較し、誤差を検
出して、誤差をもとに補正をして調整信号として局部発
振手段に出力することにより局部発振手段の周波数を補
正することができる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて詳細に説
明する。
【0022】図1は本発明の第1の実施例を示す受信装
置構成図である。図1において、1はアンテナ、2は基
準発振器であり、周波数調整機能を持ち基準信号fを出
力する。4は主制御部であり、受信装置全体の制御をす
る。5は第1局部発振器であり、基準発振器2の基準信
号fを基準に発振周波数が設定される。6は第2局部発
振器であり、周波数調整機能を持つ。10,12および
14は増幅回路であり、信号を増幅する。11は第1周
波数変換器であり、アンテナ1で受信した受信信号と、
第1局部発振器5の発振周波数とを混合させて、第1中
間周波数信号に変換する。13は第2周波数変換器であ
り、第1中間周波数信号と、第2局部発振器6の発振周
波数とを混合させて、第2中間周波数信号に変換する。
8は計数回路であり、第2中間周波数信号の周波数を計
数する。9は校正信号発生手段であり、基準発振器2の
基準信号fを基準に第1中間周波数と同じ周波数の校正
信号を発生する。3は周波数調整手段であり、計数回路
8からの計数値と予め設定された理想的な第2中間周波
数値(以下、第2中間周波数基準値と記す)とを比較
し、その結果に基づいて、計数値と第2中間周波数基準
値が一致するように周波数調整信号を基準発振器2に出
力する。7は周波数補正手段であり、計数回路8からの
計数値と第2中間周波数基準値とを比較し、その結果に
基づいて、計数値と第2中間周波数基準値が一致するよ
うに周波数調整信号を第2局部発振器6に出力する。1
5は復調器であり、受信信号を復調する。
【0023】次に、動作について説明する。最初に受信
信号により基準発振器2の発振周波数が制御される動作
を説明し、つぎに、第2局部発振器6の発振周波数を補
正する場合の動作を説明する。
【0024】まず、アンテナ1から入力された受信信号
は、第1周波数変換器11、第2周波数変換器13を経
て、第2中間周波数信号に変換される。第2中間周波数
信号は計数回路8において周波数カウントされ、その計
数値は周波数制御手段3に渡される。周波数調整手段3
では、前記計数データと第2中間周波数基準値とを比較
し、その結果に応じて周波数調整信号を基準発振器2に
出力する。
【0025】周波数調整信号は次の演算手順により決定
される。まず、前記計数値と第2中間周波数基準値との
周波数差を演算する。つぎに、[計数値]>[第2中間
周波数基準値]ならば、基準発振器2の発振周波数が高
くなるように周波数調整信号値を調整する。この調整動
作により第1局部発振周波数も高くなり受信信号周波数
との差が小さくなる。この結果、第2中間周波数信号の
周波数が低くなり、計数値も減少する。
【0026】逆に、[計数値]<[第2中間周波数基準
値]ならば、基準発振器2の発振周波数が低くなるよう
に周波数調整信号値を調整する。この調整動作により第
1局部発振周波数も低くなり受信信号周波数との差が大
きくなる。この結果、第2中間周波数信号の周波数が高
くなり、計数値が増加する。
【0027】本実施例では、周波数調整信号値の調整の
度合は周波数差に従って補正係数を変化させている。例
えば、周波数差が大きい場合は調整幅を大きくしてい
る。これにより動作の収束が速くなる。
【0028】以上の動作により、第2中間周波数信号の
周波数が第2中間基準周波数に近付くように基準発振器
2の発振周波数が調整される。
【0029】つぎに、第2局部発振器6の発振周波数を
補正する場合は、まず主制御部4からの指令により校正
信号発振器9は基準信号fを基準として第1中間周波数
信号を発生する。ここで発生した校正信号は、結合コン
デンサC1および増幅回路12を通して第2周波数変換
器13に入力される。第2周波数変換器13では、校正
信号と第2局部発振器6からの信号とが混合され第2中
間周波数信号に変換される。この第2中間周波数信号は
計数回路8で周波数が計数され、計数値が補正手段7に
出力される。この計数値をもとに補正手段7から周波数
調整信号が第2局部発振器6に出力される。補正手段7
の動作は前述した周波数調整手段3と同様であるが補正
係数が異なる。補正手段7により、第2中間周波数信号
の周波数が第2中間基準周波数と同じになるように第2
局部発振器6の発振周波数が調整される。
【0030】校正信号発生手段、局部発振手段および計
数手段は、基準発振器の発振周波数を基準に動作をして
いるため、計数手段で計数された結果には第2局部発振
器6の誤差が大部分を占めることになる。
【0031】一般に基準発振器2の周波数誤差は通常の
水晶発振子を用いた第2局部発振器6の周波数誤差より
小さいため、基準信号fを基準にして第2局部発振器6
の周波数誤差を高精度に補正することができる。
【0032】また、補正手段7と周波数調整手段3とを
1つの手段にまとめることもできる。この場合は、第2
局部発振器6と基準発振器2とにそれぞれ調整信号を出
力するようにそれぞれの補正係数を変えられるようにし
ておき、演算結果を保持しておく手段を設けておく。
【0033】さらに、第2局部発振器6の発振周波数を
補正する校正信号発生手段9に切り換える方法として
は、主制御部4において、タイマ−や温度センサ−4a
を監視することにより切り換える方法がある。
【0034】例えば、タイマ−を持つ場合は、一定時間
ごとに校正するように主制御部4が指示を出す。また、
温度センサ−を持つ場合は、規定の温度以上になった時
に校正するように主制御部4が指示を出す。また、タイ
マ−と温度センサ−と両方を持つことも可能である。ま
た、補正スイッチを設けておき、補正スイッチを手動で
押すことにより、主制御部4が指示を出すことも可能で
ある。
【0035】また、校正信号発生手段に切り換え指示を
出す時に、信号を受信もしくは送信している場合は、通
信が終了したときに行うようにしてもよい。この場合、
通信中であるかを主制御部4が監視することにより、通
信中に校正信号に切り換わることがなくなる。
【0036】また、図7に示すように、受信部が2重系
になっている場合は、使用していない受信部を使用する
ことができる。この場合、受信時に、使用していない受
信部に校正信号を送出するように、主制御部4が、校正
信号発生の指示と同時にスイッチを切り換える。これに
より、通信中であっも校正をすることができる。
【0037】つぎに、具体的な例をあげさらに詳しく動
作の説明をする。
【0038】図1の実施例の構成図において、受信周波
数が1090MHz、第1局部発振器5の発振周波数を
1000MHz、第1中間周波数を90MHz、第2中
間周波数を455kHz、基準発振器2の周波数誤差を
5ppm、第2局部発振器6の発振周波数は約100p
pmの9KHzずれて89.536MHzであるとす
る。
【0039】まず最初に、上記動作条件で、アンテナか
ら受信した信号を基準に基準発振器2の発振周波数を制
御した場合の動作を説明する。
【0040】受信する信号の周波数は1090MHzと
し、誤差は0と仮定する。ここで、基準発振器2は5p
pmの誤差を持つことから、第1局部発振器5の発振周
波数は1000MHzではなく実際には1000.00
5MHzに設定されることになる。従って、第1周波数
変換器11の出力は受信信号周波数から1000.00
5MHzを引いて89.995MHz、第2周波数変換
器13の出力はさらに89.536MHzが引かれ45
9kHzとなる。この第2中間周波数信号の周波数を計
数回路8で計数し、周波数調整手段3で第2中間周波数
基準値の455kHzなるよう基準発振器2の発振周波
数が制御される。この制御により、第1局部発振器5の
発振周波数は4kHz増加して1000.009MHz
となる。この結果、基準発振器2の誤差は9ppmとな
り周波数精度が劣化することになる。
【0041】この補正のみでは、第2局部発振器6の誤
差が周波数精度を劣化させる要因となるが、つぎの校正
信号を発生させる方法により補正して周波数精度を上げ
ることができる。
【0042】当初の条件で校正信号を発生させる場合を
説明する。
【0043】まず、主制御部4からの指令により校正信
号発生手段9は、基準信号fを基準として第1中間周波
数90MHzの信号を発生する。ここで発生した信号
は、結合コンデンサC1および増幅回路12を通して第
2周波数変換器13に入力される。ここで基準発振器2
の周波数誤差が5ppmであるため、校正信号発生手段
9からの信号の周波数は実際には90.00045MH
zとなる。第2周波数変換器の出力は校正信号の周波数
から89.536MHzが引かれ464.45kHzと
なる。この出力を計数回路8で計数する事により第2中
間基準周波数455kHzとの差9.45kHzが検出
できる。この計数値をもとに、第2中間周波数が455
kHzとなるように、補正手段7から第2局部発振器6
に発振周波数を補正する周波数調整信号を出力する。こ
れにより、第2局部発振器6の発振周波数が9.45k
Hz補正されて89.54545MHzに設定されるこ
とになる。この結果、第2局部発振器6の周波数誤差を
1/20の約5ppm(0.45kHz)に抑えること
ができる。
【0044】この後、主制御部4からの制御により校正
信号発生手段9の動作が停止すると、アンテナ1からの
信号を受信する通常動作状態に戻る。
【0045】そしてこの状態で、第1局部発振器5の発
振周波数を1000MHzに設定して1090MHzの
信号を受信し、以後補正手段7により補正を行う。
【0046】この場合、基準発振器2の発振周波数は5
ppmの誤差を持つことから第1局部発振器5の発振周
波数は実際には1000.005MHzに設定されるこ
とになる。従って、第1周波数変換器の出力は89.9
95MHz、第2周波数変換器の出力は89.5454
5MHzが引かれ449.55kHzとなる。この第2
中間周波数信号出力の周波数を計数回路8で計数する。
この計数結果を基に周波数調整手段3で第2中間周波数
基準値の455kHzとなるように基準発振器2の発振
周波数を制御すると、第1局部発振器5の発振周波数は
5.45kHz減少して999.99955MHzとな
る。この結果、第1局部発振器5の周波数誤差を0.4
5kHz、つまり、基準発振器2の周波数誤差を0.4
5ppmまで向上することができる。これ以後、通常の
受信動作では第2中間周波数信号の周波数が新しい第2
中間基準周波数に近付くように、基準発振器2の発振周
波数が周波数調整手段3により調整される。
【0047】以上、実施例で述べたように本発明によれ
ば、第2局部発振器6の周波数誤差を補正できるので受
信装置の周波数精度を飛躍的に向上させることができ
る。
【0048】また、計数回路8に入力される信号が第2
中間周波数信号のみであり計数信号周波数が低いため、
計数回路8のCMOSLSI化が容易であるという効果
がある。
【0049】図1に示した実施例では、校正信号発生手
段9からの校正信号をコンデンサC1で増幅回路12に
入力したが、校正信号発生手段9と増幅回路12あるい
は第2周波数変換器13とが高周波的に結合されていれ
ばどういう入力手段でも良い。例えば、回路図上に表れ
ない浮遊容量を利用しても本発明を適応できるのは明ら
かである。
【0050】これまでに述べた実施例では第2局部発振
器6の発振周波数を調整して周波数精度を向上したが、
他の手段でも本発明を適用することが可能であることを
第2の実施例を用いてつぎに説明する。
【0051】図2は本発明の第2の実施例を示す受信装
置構成図である。図1に示した第1の実施例と同一動作
をする回路には同一符号を付している。図2において、
6aは第2局部発振器、7aは計数回路8からの計数値
を新しい第2中間周波数基準値として周波数調整手段3
に出力する補正手段である。
【0052】図2に示した第2の実施例と先に述べた第
1の実施例との相違点は、周波数調整手段3で計数値と
比較する第2中間基準周波数値が補正手段7aから供給
される点と、校正信号発生手段9が動作中において補正
手段7aは計数回路8から受けた計数結果を新しい第2
中間基準周波数値として周波数調整手段3に出力するこ
とと、校正信号発生手段9の発生する校正信号の周波数
が受信信号と同じ1090MHzであることの3点であ
る。
【0053】つぎに、動作について説明する。
【0054】受信信号により基準発振器2の発振周波数
が補正される動作は第1の実施例と同じである。
【0055】第2局部発振器6の発振周波数誤差を補正
する動作を説明する。
【0056】まず、主制御部4からの指令により校正信
号発生手段9aは基準信号fを基準として受信周波数と
同じ1090MHzの信号を発生する。ここで発生した
信号は、結合コンデンサC1および増幅回路10を通し
て第1周波数変換器11に入力される。第1周波数変換
器11で第1局部発振器5からの信号と混合され第1中
間周波数信号に変換される。同様に、第2周波数変換器
13で第2局部発振器6aからの信号と混合され第2中
間周波数信号に変換される。この第2中間周波数信号は
計数回路8で周波数が計数され、計数値が補正手段7a
に出力される。補正手段7aはこの計数値を新しい第2
中間基準周波数値として周波数調整手段3に出力する。
【0057】これ以後、通常の受信動作では第2中間周
波数信号の周波数が新しい第2中間基準周波数に近付く
ように、基準発振器2の発振周波数が周波数調整手段3
により調整される。この新しい第2中間基準周波数には
第2局部発振器6aの誤差が折り込まれているため基準
発振器2の発振周波数は第1の実施例と同様精度良く調
整される。
【0058】つぎに、具体的な例をあげさらに詳しく動
作の説明をする。
【0059】図2の実施例の動作例として、受信周波数
を1090MHz、第1局部発振器5の発振周波数を1
000MHz、第1中間周波数を90MHz、第2中間
周波数を455kHz、基準発振器2の周波数誤差を5
ppm、第2局部発振器6aの発振周波数が約20pp
mの1.8KHzずれて89.5432MHzになって
いるとする。
【0060】まず最初に、アンテナから受信した信号を
基準に基準発振器2の発振周波数を補正した場合の動作
を説明する。
【0061】まず、第1局部発振器5の発振周波数を1
000MHzに設定して受信周波数は1090MHzと
する。ここで、基準発振器2の発振周波数は5ppmの
誤差を持つことから、第1局部発振器5の発振周波数は
実際には1000.005MHzに設定されることにな
る。従って、第1周波数変換器11の出力は89.99
5MHz、第2周波数変換器13の出力は89.543
2MHzが引かれ451.8kHzとなる。この第2中
間周波数信号の周波数を計数回路8で計数し、周波数調
整手段3で第2中間周波数基準値の455kHzなるよ
う基準発振器2の発振周波数が制御される。この制御に
より、第1局部発振器5の発振周波数は3.2kHz減
少して1000.0018MHzとなる。この結果、基
準発振器の誤差は1.8ppmまでしか小さくならな
い。
【0062】以上の動作説明から明白のように、この補
正のみでは、第2局部発振器6の誤差が周波数精度の向
上を妨げる要因となる。
【0063】つぎに当初の条件で、本発明の校正信号発
生手段を適用させた場合を説明する。 まず、主制御部
4からの指令により校正信号発生手段9aは、基準信号
fを基準として1090MHzの信号を発生する。ここ
で発生した信号は、結合コンデンサC1および増幅回路
10を通して第1周波数変換器11に入力される。ここ
で、基準発振器2の周波数誤差が5ppmであるため、
校正信号発生手段9aからの信号の周波数は実際には1
090.00545MHz、第1局部発振器5の発振周
波数は1000.005MHzとなる。従って、第1周
波数変換器11の出力は90.00045MHzとなり
5ppm精度は保ったまま増幅回路12を通して第2周
波数変換器13に出力される。第2周波数変換器13の
出力は89.5432MHzが引かれ457.25kH
zとなる。この出力を計数回路8で計数し、計数結果が
補正手段7aに出力される。補正手段7aは受けた計数
結果を新しい第2中間周波数基準値として周波数調整手
段3に出力し、第2中間周波数基準値を更新する。従っ
て、第2中間周波数基準値が457.25kHzに設定
される。この後、主制御部4からの制御により校正信号
発生手段9の動作が停止すると、アンテナ1からの信号
を受信する通常動作状態に戻る。
【0064】そしてこの状態で、第1局部発振器5の発
振周波数を1000MHzに設定することにより受信周
波数は1090MHzとなる。ここで基準発振器2の発
振周波数は5ppmの誤差を持つことから第1局部発振
器5の発振周波数は実際には1000.005MHzに
設定されることになる。従って、1090MHzの受信
信号を受けると第1周波数変換器11の出力は89.9
95MHz、第2周波数変換器13の出力は89.54
32MHzが引かれ451.8kHzとなる。この第2
中間周波数信号出力の周波数を計数回路8で計数する。
この計数結果を基に周波数調整手段3で更新された第2
中間周波数基準値の457.25kHzとなるように基
準発振器2の発振周波数を制御すると、第1局部発振器
5の発振周波数は5.45kHz減少して999.99
955MHzとなる。この結果、第1局部発振器5の周
波数誤差を0.45kHz、つまり、基準発振器2の周
波数誤差を0.45ppmまで向上することができる。
【0065】以上実施例で述べたように本発明によれ
ば、第2局部発振器6aの周波数誤差を測定し、第2中
間周波数基準値に誤差を折り込むことができるので、受
信装置の周波数精度を飛躍的に向上させることができ
る。
【0066】また、計数手段に入力される信号が第2中
間周波数信号のみであり計数信号周波数が低いため、計
数回路8のCMOSLSI化が容易であるという効果が
ある。 さらに、本実施例特有の効果として、第2局部
発振器6aの発振周波数を変更する必要がないので回路
規模の増加を押さえることができるという効果がある。
第2の実施例では校正信号発生手段9aの信号周波数を
受信周波数と同じにしたが、もちろん第1の実施例で示
したように第1中間周波数と同じ周波数としても同等の
効果が得られる。
【0067】これまで述べてきた実施例は受信装置に本
発明を適用したものであるが、受信機能を備えた装置な
らば本発明を適用できるのは明白である。
【0068】その一例として、本発明を自動車電話装置
に適応した例を図3を用いて説明する。図3は本発明の
第3の実施例であり、自動車電話の構成を示す構成図で
ある。図1に示した第1の実施例と同一動作をする回路
には同一符号を付している。
【0069】図3において、16は送信信号発生部であ
り、基準信号fを基準に送信信号を発生し、搬送波を発
生させる周波数シンセサイザおよび変調回路等から構成
されている。17は周波数変換回路、18は電力増幅器
であり送信信号を増幅する。19は分波器であり、送信
信号と受信信号を分離する。20は周波数変更手段であ
り、送信信号発生部16から校正信号を発生させる働き
をし、送信信号発生部16の発振周波数の周波数を変え
る機能を持っている。
【0070】本実施例と第1の実施例(図1)との動作
の違いは校正信号を発生させる方法であり、基準発振器
2および第2局部発振器6の発振周波数の調整動作はま
ったく同じである。
【0071】以下、具体的な動作例を挙げ本実施例の動
作の説明する。図3の実施例の動作例として、まず受信
周波数を1090MHz、送信周波数を1180MH
z、第1局部発振器5の発振周波数を1000MHz、
第1中間周波数を90MHz、第2中間周波数を455
kHz、送信信号発生部16の発振周波数を180MH
z、基準発振器2の周波数誤差が5ppm、第2局部発
振器6の発振周波数が約100ppmの9KHzずれて
89.536MHzとする。 本実施例において、受信
動作はこれまで述べてきた実施例と同じであるため説明
を省略する。
【0072】送信動作は、まず、180MHzの送信信
号が、送信信号発生部16から周波数変換回路17に出
力される。周波数変換回路17では、180MHzの送
信信号と、第1局部発振器からの信号とが混合され11
80MHzの送信信号となる。この送信信号は、電力増
幅器18で電力増幅された後、分波器19を通ってアン
テナ1から放出される。受信信号はアンテナ1から分波
器19を通って増幅器10に伝達される。
【0073】つぎに、校正信号の発生動作を説明する。
まず、主制御部4からの指令により周波数変更手段20
は送信信号発生部16の発振周波数を180MHzから
90MHzに変更する。この場合、不要な電波を放出し
ないように電力増幅器18の動作は停止しておく。
【0074】ここで発生した信号は結合コンデンサC1
および増幅器12を通して第2周波数変換回路13に入
力される。ここで基準発振器2の周波数誤差が5ppm
であるため、送信信号発生部16からの信号の周波数は
実際には90.00045MHzとなり、第2周波数変
換回路13の出力は89.536MHzが引かれ46
4.45kHzとなる。この出力を計数回路8で計数す
る事により第2中間基準周波数455kHzとの差9.
45kHzが検出できる。この計数値をもとに補正手段
7から第2局部発振器6に第2中間周波数が455kH
zとなるように発振周波数を補正する周波数調整信号を
出力する。これにより第2局部発振器6の発振周波数が
9.45kHz補正されて89.54545MHzに設
定されることになる。この結果、第2局部発振器6の周
波数誤差を1/20の約5ppm(0.45kHz)に
抑えることができる。この後、主制御部4から周波数変
更手段20への制御により送信信号発生部16の発振周
波数を元の180MHz戻す。これにより、アンテナ1
からの信号を受信する通常動作状態に戻る。
【0075】この状態で、第1局部発振器5の発振周波
数を1000MHzに設定することにより受信周波数は
1090MHzとなる。ここで基準発振器2の発振周波
数は5ppmの誤差を持つことから第1局部発振器5の
発振周波数は実際には1000.005MHzに設定さ
れることになる。従って、第1周波数変換回路11の出
力は89.995MHz、第2周波数変換回路13の出
力は89.54545MHzが引かれ449.55kH
zとなる。この第2中間周波数信号出力の周波数を計数
回路8で計数する。この計数結果を基に周波数制御手段
3で第2中間周波数基準値の455kHzとなるように
基準発振器2の発振周波数を制御すると、第1局部発振
器5の発振周波数は5.45kHz減少して999.9
9955MHzとなる。この結果、第1局部発振器5の
周波数誤差を0.45kHz、つまり、基準発振器2の
周波数誤差を0.45ppmまで向上することができ
る。
【0076】さらに、図4の周波数変更手段20と送信
信号16との詳細なブロック図を用いて、VCOの同調
回路にコンデンサを付加する事によって発振周波数範囲
を変更する方法を説明する。
【0077】図4において、20は周波数変更手段であ
り、コンデンサC2と、コイルL2と、ダイオ−ドスイ
ッチ回路を構成するダイオ−ドD2とからなる。30は
VCOであり、発振周波数f1を出力する。31は位相
比較部であり、VCO30の出力と基準信号fとの位相
を比較し、誤差信号を出力する。32は可変分周器であ
り、VCO30の出力を分周する。16は送信信号発生
部であり、VCO30と、位相比較部31と、可変分周
器32とでPLL回路を構成している。2は基準発振器
であり、基準信号fを発振する。4は主制御部であり、
周波数の変更の指示を出す。
【0078】VCO30の発振周波数f1は可変分周器
32の分周比をnとすると、次ぎの式で決定される。
【0079】f1=nf 従って、VCO30の発振周波数を任意に設定する場合
は、可変分周器32の分周比nを主制御部4からの設定
信号により指示する。
【0080】例えば、第3の実施例において、送信信号
発生部16の発振周波数を180MHzから90MHz
に変更する場合は、可変分周器の分周比を半分にするよ
うに主制御部4から指示すればよい。
【0081】また、VCO30の発振周波数を変更すた
めに、図4に示す周波数変更手段20を用いる。周波数
変更手段20では、主制御部4からの指示によりダイオ
−ドD2がスイッチし、コンデンサC2をVCO30に
並列に付加できる。実際の回路では、VCO30の発振
周波数の範囲には限界があるが、この方法により、VC
O30の共振周波数を変更することができる。
【0082】また、図5を用いて、VCO30の発振周
波数範囲を変更する他の方法を説明する。
【0083】図5において、20は周波数変更手段であ
り、分周器33およびスイッチ34から構成される。ス
イッチ34は、VCO30からの出力をそのまま出力す
るのと、VCO30からの出力を分周器33を介した出
力とを切り換える。VCO30と、位相比較部31と、
可変分周器32とでPLL回路を構成する。周波数変換
回路17に入力される送信信号は、周波数変更手段20
から出力する。
【0084】図5に示す回路の動作を説明する。例え
ば、第3の実施例において、送信信号発生部16の発振
周波数を180MHzから90MHzに変更する場合
は、主制御部4からスイッチ34を切り換えて、VCO
30の出力を分周器33において、1/2に分周するこ
とで90MHzを得ることができる。
【0085】本実施例によれば、発振周波数範囲を用意
に変更することができる。
【0086】以上、本実施例で述べたように自動車電話
装置に本発明を適応した場合においても第2局部発振器
6の周波数誤差を補正できるので基準発振器2の周波数
精度を飛躍的に向上させることができる。
【0087】また、計数回路8に入力される信号が第2
中間周波数信号のみであり計数信号周波数が低いため計
数回路8のCMOSLSI化が容易であるという効果が
ある。 さらに、第3の実施例においては自動車電話装
置の送信信号発生装置16を校正信号発生手段として兼
用しているので回路増加をごく最小限に抑えられるとい
う効果がある。送信信号発生部16の発振周波数を変更
する方法についても、送信信号発生部16に含まれる周
波数シンセサイザのVCOの可変幅が広い場合は周波数
シンセサイザの設定を変更することで第2中間周波数信
号を発生しても良い。
【0088】特に、移動体通信装置においては送信信号
を得るために基準発振器を基準として送信周波数信号を
発生させる第2の発振手段を備えている。この第2の発
振手段を用いて校正信号発生手段を構成することにより
回路規模の増大を抑えることができる。これは小型化が
必要な携帯型通信装置において効果が大きい。
【0089】上記第3の実施例では送信信号発生部で第
2中間周波数信号を発生するように構成したが、第2の
実施例のように受信周波数信号を発生しても本発明を適
用できる。
【0090】図6は本発明の第4の実施例であり、自動
車電話の構成を示す構成図である。図3に示した第3の
実施例と同一動作をする回路には同一符号を付してい
る。図4において、16aは基準信号fを基準に送信周
波数の送信信号を発生する送信信号発生部であり、搬送
波を発生させる周波数シンセサイザおよび変調回路等か
ら構成されている。本実施例と第3の実施例(図3)と
の動作の違いは送信信号発生部16aの出力信号の周波
数であり、本実施例では1180MHzの送信信号を直
接出力するようにしている。さらにこれと同様に校正信
号の周波数も受信周波数としている。
【0091】以下、具体的な動作例を挙げ本実施例の動
作の説明する。図6の実施例の動作例として、まず受信
周波数を1090MHz、送信周波数を1180MH
z、第1局部発振器5の発振周波数を1000MHz、
第1中間周波数を90MHz、第2中間周波数を455
kHz、送信信号発生部の発振周波数を1180MH
z、基準発振器2の周波数誤差を5ppm、第2局部発
振器6の発振周波数を約100ppmの9KHzずれて
89.536MHzとする。
【0092】本実施例において受信動作はこれまで述べ
てきた実施例と同じであるため説明を省略する。
【0093】送信動作は、まず送信信号発生部16aか
ら1180MHzの送信信号が出力される。この送信信
号は電力増幅器18で電力増幅された後、分波器19を
通ってアンテナ1から放出される。受信信号はアンテナ
1から分波器19を通って増幅器10に伝達される。
【0094】つぎに、校正信号の発生動作を説明する。
【0095】まず、主制御部4からの指令により周波数
変更手段20は、送信信号発生部16aの発振周波数を
1180MHzから1090MHzに変更する。この場
合、不要な電波を放出しないように電力増幅器18の動
作は停止しておく。ここで発生した信号は、結合コンデ
ンサC1および増幅器10を通して第2周波数変換回路
13に入力される。ここで基準発振器2の周波数誤差が
5ppmであるため、送信信号発生部16aからの校正
信号の周波数は実際には1090.00545MHz、
第1局部発振器5の発振周波数は1000.005MH
zとなる。よって、第1周波数変換回路11の出力は9
0.00045MHzとなる。第2周波数変換回路13
の出力は89.536MHzが引かれ464.45kH
zとなる。この出力を計数回路8で計数する事により、
第2中間基準周波数455kHzとの差9.45kHz
が検出できる。
【0096】この計数値をもとに、補正手段7から第2
局部発振器6に第2中間周波数が455kHzとなるよ
うに発振周波数を補正する周波数調整信号を出力する。
これにより、第2局部発振器6の発振周波数が9.45
kHz補正されて89.54545MHzに設定される
ことになる。この結果、第2局部発振器6の周波数誤差
を1/20の約5ppm(0.45kHz)に抑えるこ
とができる。この状態で主制御部4から周波数変更手段
20への制御により送信信号発生部16aの発振周波数
を元の1180MHz戻す。これにより、アンテナ1か
らの信号を受信する通常動作状態に戻る。
【0097】第1局部発振器5の発振周波数を1000
MHzに設定することにより受信周波数は1090MH
zとなる。ここで基準発振器2の発振周波数は5ppm
の誤差を持つことから、第1局部発振器5の発振周波数
は、実際には1000.005MHzに設定されること
になる。従って、第1周波数変換回路の出力は89.9
95MHz、第2周波数変換回路の出力は89.545
45MHzが引かれ449.55kHzとなる。この第
2中間周波数信号出力の周波数を計数回路8で計数す
る。この計数結果を基に、周波数制御手段3で第2中間
周波数基準値の455kHzとなるように基準発振器2
の発振周波数を制御すると、第1局部発振器5の発振周
波数は5.45kHz減少して999.99955MH
zとなる。この結果、第1局部発振器5の周波数誤差を
0.45kHz、つまり、基準発振器2の周波数誤差を
0.45ppmまで向上することができる。
【0098】以上、本実施例によれば、自動車電話装置
においても、第2局部発振器6の周波数誤差を補正でき
るので基準発振器の周波数精度を飛躍的に向上させるこ
とができる。
【0099】また、計数手段に入力される信号が第2中
間周波数信号のみであり計数信号周波数が低いため、計
数回路8のCMOSLSI化が容易であるという効果が
ある。 また、第3の実施例と同様に本実施例において
も自動車電話装置の送信信号発生装置16を校正信号発
生手段として用いているので回路増加をごく最小限に抑
えられるという効果がある。
【0100】さらに第1局部発振器5の発振周波数と送
信信号発生部16の発振周波数差が第1中間周波数にな
るように両発振器の発振周波数を設定しても本発明を適
用できることは容易に類推できる。例えば、第1局部発
振器の発振周波数を変えて校正信号を発生してももちろ
ん良い。
【0101】また、図3において、送信信号発生部16
と増幅器12あるいは増幅器13とが高周波的に結合さ
れていれば、コンデンサC1を用いなくてもよい。例え
ば、回路図上に表れない浮遊容量を利用しても適応でき
るのは明らかである。
【0102】さらに、これまで述べてきたように、いか
なる手段によっても、基準発振器等の第2局部発振器よ
り周波数精度の高い基準信号を基準にして、第1中間周
波数信号あるいは受信周波数信号を校正信号として発生
させることができる。
【0103】また、送信信号発生部の発振周波数を変更
する方法に付いても、周波数シンセサイザのVCO(電
圧制御発振器)の可変幅が広い場合は可変分周器の設定
を変更することで第2中間周波数信号を発生しても良
い。
【0104】また、校正信号を受信中、アンテナからの
外部信号を禁止すれば、外部からのからの信号の影響を
受けないという効果がある。
【0105】さらに第2中間周波数の周波数ずれを補正
できるので、挟帯域信号を伝送する装置においては性能
の安定化を図れるという効果もある。この場合は基準発
振器の周波数補正機能および周波数調整手段は必ずしも
必要としない。
【0106】
【発明の効果】以上、述べたように本発明によれば、局
部発振器の周波数を直接計数する事なく、周波数誤差を
補正でき、基準発振器の周波数精度を飛躍的に向上させ
て、かつ、低消費電力の通信装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示すブロック図
【図2】第2の実施例の構成を示すブロック図
【図3】第3の実施例の構成を示すブロック図
【図4】校正信号発生手段の例を示すブロック図
【図5】校正信号発生手段の例を示すブロック図
【図6】第4の実施例の構成を示すブロック図
【図7】第1の実施例の他の構成を示すブロック図
【符号の説明】
2…基準発振器、3…周波数調整手段、4…主制御部、
5…第1局部発振器、6…第2局部発振器、7,7a…
補正手段、8…計数回路、9,9a…校正信号発生手
段、11…第1周波数変換回路、13…第2周波数変換
回路、16,16a…送信信号発生部。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号に局部発振信号を混合して中間周
    波数信号に変換する少なくとも1つの周波数変換手段を
    有する通信装置において、 局部発振信号を発生させることができる少なくとも1つ
    の局部発振手段と、基準信号を発生する基準周波数発生
    手段と、基準信号を基準にして発振周波数を設定できる
    校正信号発生手段と、前記中間周波数信号を計数する計
    数手段と、前記中間周波数信号の計数値と予め設定され
    た中間周波数基準値との周波数誤差を検出して局部発振
    手段に発振周波数補正用調整信号を出力する補正手段と
    を備え、 前記局部発振手段は、発振周波数補正用調整信号により
    局部発振信号の周波数を変えることができ、 前記校正信号発生手段は、受信周波数の校正信号を発生
    させて、周波数変換手段に入力し、 前記補正手段は、中間周波数信号に変換された校正信号
    の計数値と中間周波数基準値との周波数誤差を検出して
    局部発振手段に発振周波数補正用調整信号を出力するこ
    とを特徴とする通信装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、基準周波数発生手段か
    らの基準発振周波数をもとにして発振する第1および第
    2の局部発振手段と、これと対応する局部発振信号を混
    合して中間周波数信号に変換する第1および第2の周波
    数変換手段とを有することを特徴とする通信装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、校正信号発生手段は、
    受信周波数の校正信号を発生させて、第1の周波数変換
    手段の前段に入力することを特徴とする通信装置。
  4. 【請求項4】請求項2において、校正信号発生手段は、
    第1の中間周波数に相当する校正信号を発生させて、第
    2の周波数変換手段の前段に入力することを特徴とする
    通信装置。
  5. 【請求項5】請求項2、3または4において、第2の中
    間周波数信号に変換された校正信号の計数値と中間周波
    数基準値との周波数誤差を検出して基準周波数発生手段
    に発振周波数補正用調整信号を出力する周波数調整手段
    をさらに有し、 基準周波数発生手段は、発振周波数補正用調整信号によ
    り基準発振信号の周波数を変えることができることを特
    徴とする通信装置。
  6. 【請求項6】請求項2、3、4または5において、補正
    手段は、第2の中間周波数信号の計数値を中間周波数基
    準値とすることを特徴とする通信装置。
  7. 【請求項7】請求項2、3、4、5または6において、
    校正信号発生手段に校正信号の発生の起動を指示する制
    御手段をさらに有することを特徴とする通信装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、ある温度に達したとき
    に校正信号発生手段に校正信号の発生の起動を指示する
    温度感知手段をさらに有することを特徴とする通信装
    置。
  9. 【請求項9】請求項7または8において、制御手段は、
    一定周期で校正信号発生手段に校正信号の発生の起動を
    指示することを特徴とする通信装置。
  10. 【請求項10】請求項7、8または9において、制御手
    段は、通信中であるかないかを監視して通信していない
    時に、校正信号発生手段に校正信号を発生させるように
    指示することを特徴とする通信装置。
  11. 【請求項11】局部発振信号を混合して中間周波数信号
    に変換する第1および第2の周波数変換手段と、局部発
    振信号を発生させることができる第1および第2の局部
    発振手段と、基準信号を発生する基準周波数発振手段
    と、基準周波数発振手段からの基準信号をもとに校正信
    号を発生する校正信号発生手段とを有し、 基準周波数発振手段は受信信号をもとにして調整し、第
    1の局部発振手段は、調整された基準周波数発振手段を
    もとにして発振し、第2の局部発振手段は、校正信号発
    生手段からの調整された校正信号が第2の周波数変換手
    段に入力し第2の中間周波数信号に変換された校正信号
    の計数値と中間周波数基準値との周波数誤差を検出して
    発振周波数補正用調整信号により補正されることを特徴
    とする移動体通信装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、送信信号と校正信
    号とを切り換えてを発生させることができる送信手段を
    さらに有することを特徴とする移動体通信装置。
  13. 【請求項13】受信信号をもとにして基準周波数を調整
    し、調整された基準周波数をもとにして第1の局部発振
    周波数を発振し、調整された基準周波数をもとに校正信
    号が発生し、校正信号を第2の中間周波数信号に変換
    し、第2の中間周波数信号に変換された校正信号の計数
    値と中間周波数基準値との周波数誤差を検出して、発振
    周波数補正用調整信号により第2の局部発振周波数を補
    正することを特徴とする校正方法。
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KR100539867B1 (ko) * 1998-08-06 2006-03-03 삼성전자주식회사 무선단말기의 국부발진주파수 자동 조정장치
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