JPH0537245U - オゾン消臭・殺菌装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 室内のオゾン濃度を十分に消臭、殺菌をする
のに見合った量に制御して室内の消臭、殺菌をすること
ができ、又複雑な形状の室の室内各部間でムラを生じる
ことなく消臭、殺菌をすることを可能にしたオゾン消臭
・殺菌装置を提供することである。 【構成】 オゾン発生器２、濃度センサ３及びコントロ
ーラ５を備えた装置構成とし、センサ３で室１内のオゾ
ン濃度を検知してフィードバックし、コントローラ５に
よりオゾン発生器２のオゾン発生量を制御して、室１内
のオゾン濃度を十分に消臭、殺菌をするのに見合った所
定濃度に所定時間持続させるようにした。 【効果】 室１内のオゾン濃度を十分に消臭、殺菌をす
るのに見合った量に制御して消臭、殺菌することがで
き、又室１内の形状が複雑であってもセンサ３を複数個
設けてオゾン濃度を検知し制御することにより、室１内
各部間でムラを生じることなく消臭、殺菌をすることが
できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、食品陳列室や貯蔵室、ホテルの客室或いは電車、バスの乗車室など 室内の消臭、殺菌に使用するオゾン消臭・殺菌装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

食品陳列室や貯蔵室、ホテルの客室或いは電車、バスの乗車室など室内の消臭 、殺菌を、オゾン発生器によりオゾンを発生させて行なうことが知られている。

【０００３】 室内又は室外に設置された或いは運び込まれたオゾン発生器に電圧を印加して オゾンを発生させ、そのオゾンを室内に放出させて室内の臭いの原因物質をオゾ ン分解し、併せて細菌を殺菌するものである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、従来は、オゾン発生器に予め設定した一定電圧を印加してオゾ ンを発生させているため、オゾン発生器の電源電圧の変動や室内の温度、湿度の 影響でオゾンの発生量が大きく変化し、室内のオゾン濃度を十分な消臭、殺菌を するのに見合った量に制御することができなかった。

【０００５】 又室内の形状が複雑な場合、オゾンが陰になった室域の部位に拡散しずらいた めに、室内の各部位の間で消臭、殺菌効果にムラが生じ易いので、室内各部位の オゾン濃度を検知して、室内のオゾン濃度を制御してやることが好ましいが、従 来は、このような室内各部位のオゾン濃度を検知して、室内のオゾン濃度の制御 を行なうことがなかった。

【０００６】 本考案の目的は、室内のオゾン濃度を十分に消臭、殺菌をするのに見合った量 に制御して室内の消臭、殺菌をすることができ、又形状が複雑な室内であっても 室内各部間でムラを生じることなく、室内の消臭、殺菌をすることを可能にした オゾン消臭・殺菌装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的は本考案のオゾン消臭・殺菌装置にて達成される。要約すれば本考案 は、オゾンを発生して室内に放出するオゾン発生器と、前記室内のオゾン濃度を 検知する濃度センサと、前記検知されたオゾン濃度に基づきオゾン発生器のオゾ ン発生量を制御して、前記室内のオゾン濃度を所定濃度に所定時間持続させるコ ントローラとからなることを特徴とするオゾン消臭・殺菌装置である。

【０００８】 前記オゾン消臭・殺菌装置は、好ましくは、室内のオゾン濃度と持続時間との 関係を記録する記録部を備える。更にオゾンの発生開始前と終了後との間の室内 の臭いの差を検知する臭いセンサを備え、検知された臭いの差による室内の消臭 、殺菌効果を前記記録部で記録させるようにすることもできる。前記オゾン消臭 ・殺菌装置は、移動手段上に取り付けることができる。

【０００９】

【実施例】

図１は、本考案のオゾン消臭・殺菌装置の一実施例を示す構成図である。本考 案のオゾン消臭・殺菌装置は、基本的に、オゾン発生器２、濃度センサ３、４及 びコントローラ５を備えてなっており、オゾン発生器２がコントローラ５に直接 、濃度センサ３、４は直接又は指示・記録計１３を介して接続されている。濃度 センサ３、４には指示・記録計１３が接続されている。

【００１０】 オゾン発生器２の入口側には、これから遠い順にコンプレッサ６、乾燥器７及 び空気冷却器８を直列に連結した空気供給配管Ｌ₁ の一端が接続され、又オゾン 発生器２の出口側にはそのオゾン放出管Ｌ₃ に、オゾン分解セル１０を途中に連 結した空気排出管Ｌ₂ の一端が接続されている。空気供給管Ｌ₁ の他端は空気吸 入口１１となっており、その手前にバルブＶ₁ が介挿されている。空気排出管Ｌ ₂ の他端は、バルブＶ₂ を介して空気供給管Ｌ₁ のバルブＶ₁ と空気吸入口１１ との間に接続されている。オゾン発生器２のオゾン放出管Ｌ₃ の先端には、室１ 内にオゾンを吹き出す吹き出しノズル９が設けられ、室１内には吹き出されたオ ゾンを撹拌する撹拌ファン１２が設置されている。

【００１１】 濃度センサ３は室１内のオゾン濃度を検知するためのもので、オゾン吹き出し ノズル９から離れた箇所に位置される。濃度センサ４は、ノズル９から室１内に 放出されるオゾン濃度及び室１内の消臭、殺菌後の残存オゾン濃度を検知するも ので、ノズル９の手前の箇所に位置されている。濃度センサ３、４には、定電位 電解型センサ及び半導体方式センサ等のオゾンの連続測定に適した検知センサが 使用される。

【００１２】 以上のオゾン消臭・殺菌装置は、多数の部屋に簡単に移動して室内の消臭、殺 菌を行なうことができるように、装置全体を移動手段であるキャスター上に取り 付けて運搬可能にしてあるが、勿論、大規模な食品貯蔵室など室１の状況に応じ て、装置全体若しくは一部を室１内又は室１外に設置することもできる。

【００１３】 本考案のオゾン消臭・殺菌装置によれば、空気供給管Ｌ₁ の吸入口１１から取 り入れられた空気を、コンプレッサ６で加圧して乾燥器７及び空気冷却器８に送 り、そこで乾燥及び冷却した後、オゾン発生器２に供給する。オゾン発生器２に は図示しない電源から電圧が印加され、これに供給された空気を放電により電離 してオゾンを発生する。発生されたオゾンは放出管Ｌ₃ を通ってノズル９に導か れ、ノズル９から室１内に放出される。その室１内に放出されたオゾンの放出濃 度をセンサ４が検知して監視する。その濃度検知信号は、コントローラ５及び指 示・記録計１３に出力される。

【００１４】 撹拌ファン１２が室１内に放出されたオゾンを撹拌して、室１内に万遍なく拡 散させる。その室１内に拡散されたオゾンの濃度をセンサ３が検知して監視する 。その濃度検知信号は、同様にコントローラ５及び指示・記録計１３に出力され る。

【００１５】 コントローラ５には、室１内の十分な消臭、殺菌を行なうのに見合ったオゾン の基準濃度（例えば３ｇ／ｍ³ ）及びその濃度での保持時間（例えば１．２ Hou r ）が予め設定されている。コントローラ５は、センサ３からの検知濃度と基準 濃度とを比較して、オゾン発生器２の電源電圧を調整することによりオゾン発生 量を制御して、室１内のオゾン濃度が十分に消臭、殺菌を行なうのに見合った所 定の濃度になるように制御する。そしてコントローラ５はこのような制御を続け ることにより、図２に示すように、室１内のオゾン濃度を所定濃度に所定時間だ け持続させた後、オゾン発生器２に停止信号を出力してオゾンの発生を停止させ る。このオゾンの所定時間内の所定濃度の持続により、室１内は十分に消臭、殺 菌される。

【００１６】 指示・記録計１３はセンサ３からの濃度検知信号により、室１内のオゾン濃度 と時間との関係を装置の運転開始から記録し、先の図２に示すように、グラフ化 してプリントアウトし、室１内の消臭、殺菌効果等の管理に資する。又センサ４ からの濃度検知信号により、図２のグラフ中には、ノズル９からのオゾン放出濃 度と時間の関係も合わせてプリントされる。

【００１７】 以上のようにして、室１内のオゾン濃度を所定濃度に所定時間保持して室１内 の消臭、殺菌が終了し、オゾン発生器２でのオゾンの発生が停止されたら、空気 供給管Ｌ₁ 及びオゾン放出管Ｌ₃ を通って空気を室１内に導入する。そしてバル ブＶ₁ を閉、バルブＶ₂ を開にバルブ切り替えすることにより、室１内の残存オ ゾンを導入した空気により放出管Ｌ₃ を通って排出管Ｌ₂ に排出する。排出間Ｌ ₂ に排出されたオゾンは分解セル１０を通過する間に分解して無害化したのち、 空気供給管Ｌ₁ 先端の空気吸入口１１から室１外又は室１内に放出される。

【００１８】 次いで室１内の残存オゾンが除去されたことをセンサ４が確認したら装置全体 が停止され、室１内の消臭、殺菌の全作業が終了する。

【００１９】 以上では、室１内のオゾン濃度を検知する濃度センサ３は１個設けたが、室１ 内の形状が複雑な場合に複数個設け、オゾンが拡散しずらい陰になった室域の部 位など部室１内の各部のオゾン濃度を検知して室１内のオゾン濃度の制御をして やることにより、室１内の各部位の間で消臭、殺菌効果にムラを生じることなく 、室１内を消臭、殺菌することができる。

【００２０】 又濃度センサ４は１個設けたが、ノズル９から室１内に放出されるオゾン濃度 及び室１内の消臭、殺菌後の残存オゾン濃度を検知するためものなので必ずしも なくても良く、室１内の形状が単純な場合には省略することができる。

【００２１】 更に必要に応じて、先の図１に示すように、臭いセンサ１４を設けることがで き、臭いセンサ１４でオゾンの発生開始前と終了後との間の室１内の臭いの差を 検知して、これによっても室１内の消臭、殺菌効果等の管理に資するようにして もよい。臭いセンサ１４はオゾン濃度センサ３等と同様、支持・記録計１３に接 続され、上記の室１内の臭いの差による消臭、殺菌効果等を記録して残すように される。臭いセンサ１４には、オゾン濃度センサ３等と同様、定電位電解型セン サ及び半導体方式センサ等の検知センサを使用することができる。

【００２２】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のオゾン消臭・殺菌装置にでは、オゾン濃度セン サで室内のオゾン濃度を検知して、検知されたオゾン濃度をフィードバックして これに基づき、コントローラによりオゾン発生器のオゾン発生量を制御して、室 内のオゾン濃度を消臭、殺菌をするのに見合った所定濃度に所定時間持続させる ようにしているので、室内の十分な消臭、殺菌をすることができる。

【００２３】 又形状が複雑な室内であっても濃度センサを複数個設け、オゾンが拡散しずら い陰になった室域の部位など部室内の各部のオゾン濃度を検知して、室内のオゾ ン濃度の制御をしてやることにより、容易に室内各部位の間で消臭、殺菌効果に ムラを生じることなく室内を消臭、殺菌することができる。

【００２４】 又指示・記録計で濃度センサからの濃度検知信号により、室内のオゾン濃度と 時間との関係を装置の運転開始から記録して、グラフ化してプリントアウトさせ ることにより、室内の消臭、殺菌効果等の管理を容易に行なうことができる。

【００２５】 更に装置全体をキャスター等の移動手段上に取り付けて運搬可能にすることに より、装置を多数の部屋に簡単に移動して室内の消臭、殺菌を行なうことができ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のオゾンの消臭・殺菌装置を示す構成図
である。

【図２】図１の装置の支持・記録計でプリントアウトさ
れる室内のオゾン濃度と時間との関係を示すグラフであ
る。

【符号の説明】

１ 室 ２ オゾン発生器 ３、４ オゾン濃度センサ ５ コントローラ ９ オゾン吹き出しノズル １２ 撹拌ファン １３ 指示・記録計 １４ 臭いセンサ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 オゾンを発生して室内に放出するオゾン
   発生器と、前記室内のオゾン濃度を検知する濃度センサ
   と、前記検知されたオゾン濃度に基づきオゾン発生器の
   オゾン発生量を制御して、前記室内のオゾン濃度を所定
   濃度に所定時間持続させるコントローラとからなること
   を特徴とするオゾン消臭・殺菌装置。
2. 【請求項２】 前記室内のオゾン濃度と持続時間との関
   係を記録する記録部を備えた請求項１のオゾン消臭・殺
   菌装置。
3. 【請求項３】 前記オゾンの発生開始前と終了後との間
   の前記室内の臭いの差を検知する臭いセンサを備え、前
   記検知された臭いの差による前記室内の消臭効果を前記
   記録部で記録させるようにした請求項２のオゾン消臭・
   殺菌装置。
4. 【請求項４】 前記オゾン消臭・殺菌装置が移動手段上
   に取り付けられた請求項１、２又は３のオゾン消臭・殺
   菌装置。