JPH0536808Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は根菜用茎葉結束機に係り、特に、無端
の搬送手段と同期して移動する突起間に茎葉部を
収めつつ搬送される根菜を、搬送途中で突起間に
収まる茎葉部を結束した後、その搬送手段に連続
するテーブル上に排出する根菜用茎葉結束機に関
するものである。

［従来の技術］ 従来の根菜用茎葉結束機では、結束した後の根
菜の束を作業者が直ちに、無端搬送コンベアの終
端から拾い上げ、その根菜の束を地上に落さない
ようにしている。

しかし、その拾い上げの作業は、慌ただしく
て、作業者が疲労したり、拾い上げ損なつたりし
ていた。そのため、出願人は、第６図、第７図に
示すように、その無端搬送コンベア１１の終端に
連続するテーブル９を設け、このテーブル９に根
菜８の束を排出して一時待機させ、作業に余裕を
持たせるための根菜用茎葉結束機１を開発して上
記不具合を解消することに成功した。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、この開発した根菜用茎葉結束機
１では、結束された根菜８の束を、無端搬送コン
ベア１１の終端からテーブル９に排出した場合
に、そのテーブル９に待機している根菜８の茎葉
部５の束縛部近傍が、そのテーブル９とローラチ
エーン１２の反転部を廻る際の突起３に挟まれて
ダウンカツト状に切断される。

このように、束縛部近傍の茎葉部５を切断され
た根菜８は、結束状態が不安定となり、次工程へ
の搬送時等に結束紐６から抜け落ち未結束状態と
なり、次工程の処理作業が不可能となるため生産
性が低下する。また、茎葉部５が切断された根菜
８は再結束も不可能になり、商品化できない等の
問題を生じる。

本考案は、このような問題点を解決するために
創案されたもので、茎葉の切断を防止して結束歩
留りを良好にすると共に次工程の作業を精度よく
能率的に行うことのできる新規な根菜用茎葉結束
機を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記目的を達成するために本考案は、無端の搬
送手段と同期して移動する突起間に茎葉部を収め
つつ搬送される根菜を、搬送途中で突起間に収ま
る茎葉部を結束した後その搬送手段に連続するテ
ーブル上に排出する根菜用茎葉結束機において、
上記テーブルと連続する搬送手段の反転部に、上
記突起先端の移動軌跡の内側から外側へ茎葉部を
案内する搬送案内体を設けたものである。

［作用］ 上記構成において、茎葉部を束縛されて搬送手
段の終端に至る根菜は、その茎葉部が突起に押さ
れて搬送案内体に乗り上つた状態においてテーブ
ル上に排出され、そして、その突起がローラチエ
ーンの反転部を回走する間には、その突起と茎葉
部との係止状態は解除され、したがつて、その茎
葉部の束縛部近傍は突起によるダウンカツトの作
用を回避することになる。

［実施例］ 以下、本考案の好適実施例を図面を参照しなが
ら詳述する。なお、従来のものと共通する構成要
素については同一符号を使用するものとする。

第１図は本考案の実施例である根菜用茎葉結束
機の側面図、第２図は同上根菜用茎葉結束機の要
部の平面図、第３図は第１図の−線断面図、
第４図は第３図の−線断面図である。

図示するように、この実施例の根菜用茎葉結束
機１は、結束機本体２の前後方向に張架される移
動突起３を有する無端の搬送手段４と、それの途
中に設けられた茎葉部５に結束用紐６を掛け廻し
て結束するための結束手段７と、上記搬送手段４
の終端に近接して設けられ、その終端から移送さ
れてくる結束根菜８を所定量待機せしめるテーブ
ル９と、上記搬送手段４の往路終端側の反転部に
装着する搬送案内体１０とで主に構成されてい
る。

具体的には、上記搬送手段４は搬送コンベア１
１とローラチエーン１２とを並列的に張架してな
る。

上記搬送コンベア１１及びローラチエーン１２
の往路面は、根菜８の茎葉部５の受板１３と略同
一面をなすように設定されている。（第１図、第
３図）。

この搬送コンベア１１と受板１３との間に、第
２図に示すように、これに並列するよう一対のロ
ーラチエーン１２が張架され、そのローラチエー
ン１２にはアタツチメント１４を介して半フオー
ク状の移動突起３が前後に間隔を隔てて設けられ
ている。１５は左右のローラチエーン１２間で上
記受板と同一平面に渡架される案内板である。

この移動突起３の間隔は一束となる根菜８の本
数を規制するものであり、また、この移動突起３
の構造を半フオーク状とするのは、結束手段７の
下方に位置するガイド板１６との衝合を回避する
ためである。（第７図参照）。

上記一対のローラチエーン１２は、上記搬送コ
ンベア１１と同期して回走するよう共通の回転軸
１７に掛け廻されている。１８はその回転軸１７
に固定され上記ローラチエーン１２が噛合つてい
るスプロケツトである。

上記搬送コンベア１１の表面は、根菜８の根部
１９を搬送方向に対して横断させて横たえるに十
分な巾ｄを有し、かつ、その表面に根部１９との
滑りを防止するための突起２０を間隔を隔てて多
数設けている。

結束手段７は、公知の結束部２１及び紐供給部
２２により形成され、これらを連繁して駆動させ
るための駆動部２３が結束機本体２の側部２４に
設けられて、結束部２１を受板１３の上方に延出
された連結腕２５により支持している。結束部２
１は、間隙２６の上方に設けられ、その下方に設
けられた紐供給部２２との間に結束領域２７を形
成し、結束用紐６を、茎葉部５に対し搬送方向イ
前方から横切るように供給すると共に、駆動部２
３内に備えられたクラツチ（図示略）が根菜感知
判別手段２８の作動に連動連繁して入れられたと
きに、その後方へ折り返し、結束してからその結
束用紐６を切断するようになつている。

上記テーブル９は、搬送コンベア１１の終端か
ら後方に延びるよう本体２に固定されている。

上記搬送案内体１０は、上記テーブル９と連続
する搬送手段４の反転部に、上記移動突起３の先
端の移動軌跡３４の内側から外側へ茎葉部５を案
内するよう設けられている。

具体的には、第１図に示すように、この実施例
の搬送案内体１０は、テーブル９と連続する搬送
コンベア１１に並設されるローラチエーン１２の
反転部に隆起するよう装着され、かつ、第３図に
示すように、ローラチエーン１２の反転部の左右
に対をなして設けられている。そのうちの左側の
搬送案内体１０は受板１３にボルト２９で固定さ
れ、右側の搬送案内体１０は上記搬送コンベア１
１の案内板３０にボルトで固定されている（第３
図）。

この搬送案内体１０の側面視における外郭は、
第４図に示すように、ローラチエーン１２の終端
部で茎葉部５を移動突起３の押動で漸次上昇させ
る上昇傾斜部３１と、その上昇傾斜部３１の上昇
端から連続する円弧部３２と、その円弧部３２の
下降端から連続する下降部３３とで形成されてい
る。

移動突起３先端の移動軌跡３４は、上記外郭の
上昇傾斜部３１と交叉し、その移動軌跡３４の反
転部分はその外郭の円弧部３２及び垂直下降部３
３の内側に位置するように、上記搬送案内体１０
の外郭作用部の形状が設定されている。

次に上述の実施例の作用を説明する。

回走している搬送手段４に対し、根部１９がコ
ンベア１１を横断し、茎葉部５がローラチエーン
１２を横断するように、根菜８を載置する。搬送
の途中、ローラチエーン１２の移動突起３間に載
置された複数本が一束になつて結束手段７によつ
てその茎葉部５を束縛される。茎葉部５を束縛さ
れて搬送コンベア１１の終端部に移送される根菜
８は、第４図に示すように、その茎葉部５が移動
突起３に押動されて、先ず上昇傾斜部３１に乗り
上がり、その移動突起３の先端が上記傾斜部３１
の上昇端を交叉する頃、その茎葉部５は搬送案内
体１０の円弧部３２に乗り上がつて後垂直下降部
３３を下降し、これに同期してその根部１９はコ
ンベア１１の終端からテーブル９に移される。

その際、この茎葉部５を押動させた移動突起３
の先端は搬送案内体１０の円弧部３２及び垂直下
降部３３の内側に没却して反転し搬送手段４の復
路側へ回走する。

このような仕方で、結束された根菜８は搬送手
段４の終端から次々にテーブル９に移される。

この実施例によれば、茎葉部５は移動突起３の
直立した起立状態における横移動時に押動作用を
受け、反転時には押動作用を受けず、自重によつ
て搬送案内体１０の円弧部３２から垂直下降部３
３に沿つて降りる。

第５図は、搬送案内体１０の変形実施例の側面
図を示す。

この実施例では、搬送案内体１０の外郭作用部
の形状が、上昇傾斜部３１と、その傾斜部３１の
上昇端に連続する円弧部３２と、その円弧部３２
の後端に連続する下降傾斜部３５とで形成され、
移動突起３の先端の移動軌跡３４はその上昇傾斜
部３１及び円弧部３２の上方に位置し、下降傾斜
部３５の途中で交叉するようになつている。この
交叉点３６は、テーブル９の上面より上方に位置
している。

この変形実施例によれば、次の作用を奏する。
茎葉部５を束縛されて搬送コンベア１１の終端部
に移送される根菜８は、第５図に示すように、そ
の茎葉部５が移動突起３に押動され、上昇傾斜部
３１及び円弧部３２に乗り上げられた状態でも依
然押動され、さらに、下降傾斜部３５のテーブル
９面に近い上方に位置に至るまで押動され、その
茎葉部５がテーブル９面に移送される寸前でその
移動突起３の先端は下降傾斜部３５に没却する。
この変形実施例では、茎葉部５は、搬送案内体１
０の外郭の略全域を移動突起３に押動されるが、
テーブル９と移動突起３とに挟まれることはな
い。

［考案の効果］ 以上述べたように、要するに本考案によれば、
下記の効果を発揮する。

(1) テーブルに移送される結束された根菜の茎葉
部が搬送案内体を介して移動突起先端の移動軌
跡の外側に位置するようになるから、その茎葉
部が上記移動突起の回転によつて切断されるこ
とがない。

(2) その結果、茎葉部の束縛が安定的に保持さ
れ、後作業の処理が円滑に、かつ、迅速に行わ
れ生産性が向上する。

(3) 茎葉部の結束が安定しているから、商品価値
を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例である根菜用茎葉結束
機の側面図、第２図は同上根菜用茎葉結束機の要
部の平面図、第３図は第１図の−線断面図、
第４図は第３図の−線断面図、第５図は本考
案の変形実施例である根菜用茎葉結束機の要部側
面図、第６図は従来の根菜用茎葉部結束機の側面
図、第７図は第６図の−線断面図である。 図中、１は根菜用茎葉結束機、３は移動突起、
４は搬送手段、５は茎葉部、８は根菜、９はテー
ブル、１０は搬送案内体、３４は突起先端の移動
軌跡である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 無端の搬送手段と同期して移動する突起間に茎
   葉部を収めつつ搬送される根菜を、搬送途中で突
   起間に収まる茎葉部を結束した後その搬送手段に
   連続するテーブル上に排出する根菜用茎葉結束機
   において、上記テーブルと連続する搬送手段の反
   転部に、上記突起先端の移動軌跡の内側から外側
   へ茎葉部を案内する搬送案内体を設けたことを特
   徴とする根菜用茎葉結束機。