JPH0536539Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は板材等の合せ目等をシーリング材でシ
ールするためのシーラ塗布ノズルに関する。

（従来技術） 板材の合せ目等にシーリング材を塗布するには
一般に、実開昭62−13570号公報等に開示された
ようなシーラ塗布ノズルが用いられ、これを、塗
布部位に沿わせて移動させながらシーラ供給装置
から高圧で送り出されてきたシーリング材を吐出
ノズルから吐出させて部材等の合せ目に付着させ
るようにしている。ところが、この種のシーリン
グ材はきわめて粘度が高いため、塗布部位に防錆
油が付着していたり、シーリング材の粘度、塗布
面に対するノズルの角度、ノズルの速度、シーリ
ング材の吐出圧等が所定の条件に対して大きくか
け離れたりしたような場合には、第３図に示した
ように噴射ノズルａから吐出したシーリング材ｓ
が塗布面ｇに付着することなく、ノズルａの進行
方向後方に巻き上つてしまうといつた問題が生じ
る。

（考案が解決しようとする課題） 本考案はこのような問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、塗布条件等の如何
にかかわりなく高粘度のシーリング材を確実に塗
布面に塗布することのできる新たなシーラ塗布ノ
ズルを提供することにある。

（課題を解決するための手段） すなわち、本考案はかかる課題を達成するため
のシーラ塗布ノズルとして、円錐状に形成したシ
ーリング材吐出ノズルの外周に、間隙を設けて環
状の気体噴出ノズルを配設するとともに、この気
体噴出ノズルと加圧気体供給源との間に、切換弁
を介して流量調整弁を備えた管路と、流量調整弁
を有しない管路を併設して、シーリング材の吐出
方向制御と切断した際の糸引きを抑えるようにし
たものである。

（実施例） そこで以下に図示した実施例について説明す
る。

図中符号１で示したシーラ塗布ノズル本体に
は、その一側にシーラ供給源に接続したシーラ供
給口２が設けられ、この供給口２は、さらに本体
１内部のシーラ室３を介して本体１先端に設けた
吐出ノズル５に連通している。一方、この塗布ノ
ズル本体１の基端側には、３ポート２位置切換弁
６を介して空気供給源７に接続する復動型のシリ
ンダ８が設けられ、この内部で摺動するピストン
９のロツド端には、シーラ室３に設けた弁座４に
当接する弁１０が取付けられていて、ピストン９
の動きによりシーリング材Ｓの供給流路を開閉す
るように構成されている。

他方、上記した吐出ノズル５の外周面は、先端
が先細りの円錐面１２として形成されていて、こ
こには、この円錐面１２との間に筒状のエア通路
１３を形成するようにこの面１２を覆う環状のエ
ア噴出ノズル１４が一体的に螺着され、また、そ
の一側に設けたエア導入口１５には、流量調整弁
１６及び第１の２ポート２位置切換弁１７を介し
てエア供給源７に接続するエア供給弁と、直接第
２の２ポート２位置切換弁１８を介してエア供給
源７に接続する２本のエア供給管が併列に接続し
ている。

このように構成されたシーラ塗布ノズルは、図
示しないロボツトアームの先端に取付けられた状
態でシーリング材ｓの塗布部位へ移され、ついで
シリンダ８に接続する切換弁６を切換えてシーリ
ング材ｓの流路を開くとともに、第１切換弁１７
を開放位置に切換えて、エア供給源７からのエア
を流量調整弁１６を介してエア噴出ノズル１４に
供給する。これにより、ノズル本体１内部に高圧
で供給されたシーリング材ｓは吐出ノズル５から
塗布面ｇに向けて吐出し、一方、エア噴出ノズル
１４に流入したエアは、吐出ノズル５とエア噴出
ノズル１５との間に形成された筒状のエア通路１
３から噴出し、さらに、吐出ノズル５の円錐状外
周面に案内されて内方に収束しつつ噴出して、吐
出ノズル５から吐出したシーリング材ｓを周囲か
ら包み込むようにして流下する。

このため、塗布部位に沿つて塗布ノズル本体１
を移動すれば、シーリング材ｓは周囲を流れるエ
アにより吐出方向に正されつつ、順次塗布部位に
付着してゆく。

そして、塗布ノズル本体１が塗布部の終端に達
したら、つぎにシリンダ８に連通する切換弁６を
逆に切換えてシーリング材ｓの流路を断つと同時
に、第１切換弁１７を閉じ第２切換弁１８を開い
て、ここからエア噴出ノズル１４内に直接エアを
送り込む。

これにより、吐出ノズル５の円錐状外周面に沿
つて噴出したエアの強い内向き噴流は、供給を断
たれて吐出ノズル５の先端から糸引き状態に伸び
ようとするシーリング材ｓを断ち切るから、その
後に第２切換弁１８を閉止すれば、一連のシーリ
ング材塗布動作は終了する。

（効果） 以上述べたように本考案によれば、円錐状をな
すシーリング材吐出ノズルの外周に、気体の通路
をなす間隙を設けて環状の気体噴出ノズルを配設
し、この間隙からノズルの先端に向けて気体を噴
出させるようにしたので、吐出ノズルの外周面に
沿つて内向きに収束するよう噴出する気体によつ
て吐出ノズルから吐出するシーリング材を前方に
向けて導きつつこれを塗布面に確実に塗布するこ
とができる。しかも、気体供給源と気体噴出ノズ
ルとの間に、切換弁を介して流量調整弁を備えた
管路と流量調整弁を有しない管路を併設したの
で、流量調整弁を経た気体によりシーリング材の
上記した方向付けを行う一方、流量調整弁を介す
ことなく間隙に流入した気体の強い噴出流によつ
て吐出ノズルの先端からシーリング材を断切つて
その糸引き現象を確実に阻止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す装置の構成
図、第２図は吐出ノズル部の拡大断面図、第３図
は従来の塗布ノズルにより生じる不具合いを示し
た図である。 １……シーラ塗布ノズル本体、５……吐出ノズ
ル、７……エア供給源、８……シリンダ、１０…
…開閉弁、１２……円錐状外周面、１４……エア
噴出ノズル、１６……流量調整弁、６，７，１８
……切換弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円錐状に形成したシーリング材吐出ノズルの外
   周に、間隙を設けて環状の気体噴出ノズルを配設
   するとともに、該気体噴出ノズルと加圧気体供給
   源との間に、切換弁を介して流量調整弁を備えた
   管路と、流量調整弁を有しない管路を併設したこ
   とを特徴とするシーラ塗布ノズル。