JPH0536229A - テープカセツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一対のカセットハーフを透明とし、テープ状
記録媒体１８に摺接する一対の白色の滑性シート１４及
び１５に視覚的な情報を配設する構成とする。 【効果】 専用としてのラベルをカセットハーフ外面に
貼付することなく滑性シートにラベルとしての機能を持
たせることによりコストが低減される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば製品名、メーカ
名、仕様等の視覚的情報が配設されるラベル機能を有す
るテープカセットに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にテープカセットは、図４に示すよ
うに対向組み合わせされる一方のカセットハーフ５０及
び他方のカセットハーフ５１を有し、該一方のカセット
ハーフ５０のコーナを貫通して他方のカセットハーフ５
１のネジ穴に延びるネジのような適当な複数の固定手段
により結合される。

【０００３】ところで、多くのテープカセットの表面に
は、例えば製品名、デザイン、仕様、型番、メーカ名等
の視覚的な情報が配設されたラベルが貼られている。こ
こでいうラベルは、テープカセット作成時にメーカ等の
作成業者が製品名、仕様、型番、メーカ名及びデザイン
等の視覚的な情報を記載したものであり、消費者がテー
プカセットを購入後、曲名、演奏者、日付等を記入する
ものではない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記ラベルを貼る場合
は、例えば製品名、デザイン、仕様、型番、メーカ名等
の視覚的な情報が配設された紙等が必要とされる。この
ラベルに使われる紙等は、繰り返し使用に耐え且つ印刷
される文字やデザイン等の情報が滲んだりしない高品質
であることが要求される。そして、情報が記載された後
は、このラベルをカセットハーフに貼付するための糊等
の接着剤が必要とされる。この接着剤も容易に剥がれる
ことのないような高品質のものが要求される。したがっ
て、高品質の紙等と接着剤等の材料費や工程が必要とさ
れ、コストの削減が図れず消費者に負担がかかる。

【０００５】本発明は、上述のような実情に鑑みて提案
されたものであり、特に専用としてのラベルを設けずに
滑性シートにラベルとしての機能をも持たせ、見やすい
内容及び多様性のあるデザインの印刷を可能にするテー
プカセットを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するためになされたものであり、テープ状記録媒体
をリールハブに巻装してカセット内に収納して成るテー
プカセットにおいて、上記カセットを構成する上下各カ
セットハーフを透明とし、上記テープ状記録媒体と上記
各カセットハーフ間に介在配設した一対の滑性シートの
外表面側を白色に形成するとともにこの外表面に視覚的
な情報を配設する。

【０００７】

【作用】本発明によれば、組み合わされる一対のカセッ
トハーフが共に透明とされ、テープ状記録媒体に摺接す
る一対の白色の滑性シートに視覚的な情報を形成するこ
とによって、特に専用のラベルを設けなくとも白色の滑
性シートにラベルとしての機能を持たせることができ
る。

【０００８】

【実施例】先ず、図１に本発明の実施例のテープカセッ
トの分解斜視図を示す。図１において、テープカセット
は、テープ状記録媒体１８をリールハブ１６及びリール
ハブ１７に巻装し、ネジのような適当な複数の固定手段
により一方のカセットハーフ１０及び他方のカセットハ
ーフ１１を結合させて該テープ状記録媒体１８を内部に
収納して成る。

【０００９】上記一方のカセットハーフ１０及び他方の
カセットハーフ１１は、共に透明とし組み合わされた状
態で、内部に収納されている各部を透過して見ることが
できる。上記テープカセットは、リールハブ１６及びリ
ールハブ１７に巻装されたテープ状記録媒体１８を挟む
ように組み込まれた一対の滑性シート１４及び１５を有
している。上記一対の滑性シート１４及び１５は、テー
プ状記録媒体１８に摺接して該テープ状記録媒体１８の
走行に際しての動摩擦抵抗を低く保ち、またテープを整
然と巻き取るために有効なものである。

【００１０】上記一対の滑性シート１４及び１５には、
通常シリコン含浸紙、グラファイト、テフロン、ポリエ
ステル等の滑性効果が大きく、かつ耐久性にすぐれたも
のが使われている。本考案で使用する滑性シートは、発
泡ポリエチレンテレフタート（ＰＥＴ）で出来たシート
に上記滑性シートとしての必要な特性、すなわち耐摩耗
性、低摩擦性、弾性等を付与したものである。

【００１１】上記一対の滑性シート１４及び１５には、
テープ状記録媒体１８の残量（以下テープ残量）を目視
確認するための窓１３ｂ及び窓１３ｃが打ち抜きまたは
透明に形成される。また、上記一対の滑性シート１４及
び１５には、リールハブ１６及びリールハブ１７に対応
する位置に孔２５、２６及び孔２７、２８が打ち抜かれ
る。したがって、一方の滑性シート１４は、２つの孔２
５、２６及び窓１３ａを除いた部分が白色の発泡ＰＥＴ
により形成される。同様に他方の滑性シート１５も２つ
の孔２７、２８及び窓１３ｂを除いた部分が白色の発泡
ＰＥＴにより形成される。

【００１２】そして、上記一対の滑性シート１４及び１
５は、テープ状記録媒体１８に摺接する面と反対の面、
すなわち外部より透明な一方のカセットハーフ１０及び
他方のカセットハーフ１１を介して見ることのできる外
面が少なくとも白色とされた上記発泡ＰＥＴにより形成
される。

【００１３】ところで、一方の滑性シート１４の外面に
情報３１、情報３２、情報３３、情報３４及び情報３５
を記載すると上記滑性シート１４の外面は白色の発泡Ｐ
ＥＴシートであることからラベルとしての機能を持つこ
とになる。

【００１４】上記リールハブ１６及びリールハブ１７に
巻装された上記テープ状記録媒体１８が上記一対の滑性
シート１４及び１５に挟まれ、シールド板２１、ヘッド
パッド２２、ガイドローラ１９及びガイドローラ２０と
共に一方のカセットハーフ１０及び他方のカセットハー
フ１１に組み込まれて、テープカセットを形成する。

【００１５】本発明の実施例のテープカセットに使用さ
れる滑性シートの一例を図２及び図３を参照しながら説
明する。図２は、一方の面をＡ面、他方の面をＢ面とし
たときのＡ面側から滑性シートを見た図である。滑性シ
ート１４は、カセットデッキ等のリールハブ駆動軸が挿
入される孔２５、孔２６及びテープ状記録媒体の残量確
認窓１３ｂを除いて白色とされる。白色の滑性シート１
４上には例えば情報３１、情報３２、情報３３、情報３
４及び情報３５等の複数の視覚的な情報が形成され、透
明のカセットハーフ１０を介して、目視できる。この図
２に示される滑性シートを一点鎖線Ｄの位置で切断した
断面図が図３である。図３において、印刷側７１が外部
から見える面であり白色である。またテープ摺接面側７
２には、安定したテープ走行を可能にするためシリコン
オイルやテフロン等の滑剤が塗布されている。

【００１６】上記発泡ＰＥＴシートは、インクの乗りが
よく輪郭部が明瞭になりさらに白色であれば印刷に使用
できる色が豊富でデザインの自由度が大きい。

【００１７】以上より、本発明の実施例では、白色の発
泡ＰＥＴシートでラベル兼用の滑性シートを作ることが
できる。

【００１８】

【発明の効果】本発明のテープカセットは、一方のカセ
ットハーフ及び他方のカセットハーフ共に透明とし、こ
のカセットハーフの内部に収納されるテープ状記録媒体
に摺接する一対の滑性シートに視覚的な情報を配設する
ことにより専用としてのラベルをカセットハーフ外面に
貼付することなく滑性シートにラベルとしての機能をも
持たせる。したがって、専用としてのラベルが不要とな
り、コストが軽減され、例えばシートを白色とすれば印
刷に使える色が豊富でデザインが容易で、さらにラベル
がカセットハーフのテープカセットの内側に入っている
ので使用者が直接触れないので汚損したり、剥がれたり
しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る実施例のテープカセットの分解斜
視図である。

【図２】本発明に係る実施例のテープカセットに使用さ
れる滑性シートの正面図である。

【図３】本発明に係る実施例のテープカセットに使われ
る滑性シートの断面図である。

【図４】従来のテープカセットの斜視図である。

【符号の説明】

１０，１１・・・・カセットハーフ １４，１５・・・・滑性シート １６，１７・・・・リールハブ １８・・・・・・・テープ状記録媒体

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 テープ状記録媒体をリールハブに巻装し
   てカセット内に収納して成るテープカセットにおいて、 上記カセットを構成する上下各カセットハーフを透明と
   し、 上記テープ状記録媒体と上記各カセットハーフ間に介在
   配設した一対の滑性シートの外表面側を白色に形成する
   とともにこの外表面に視覚的な情報を配設する構成とし
   たテープカセット。