JPH0535825A - 配線経路探索装置 - Google Patents

配線経路探索装置

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JPH0535825A
JPH0535825A JP3190239A JP19023991A JPH0535825A JP H0535825 A JPH0535825 A JP H0535825A JP 3190239 A JP3190239 A JP 3190239A JP 19023991 A JP19023991 A JP 19023991A JP H0535825 A JPH0535825 A JP H0535825A
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JP
Japan
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wiring
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base point
drilling
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Pending
Application number
JP3190239A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuyuki Fujiwara
康之 藤原
Yutaka Sekiyama
裕 関山
Hiromi Tanaka
宏美 田中
Jiro Kusuhara
治郎 楠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
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Publication of JPH0535825A publication Critical patent/JPH0535825A/ja
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  • Design And Manufacture Of Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、多様な穴開け方式を併用しつつ、3
次元的に最適な配線経路を決定可能な自動配線技術を供
することを目的とする。 【構成】各位置における候補を示す初期条件と、当該位
置に至るまでの探索状況により決定される来歴条件とを
満たす候補を選出する。さらに、該候補のうち穴開け方
式や配線パタ−ン等より決定されるの禁止条件を満たす
ものを選出する。 【効果】配線収容性の高い高密度プリント基板実装設計
を可能とし、基板の小型化、基板の低価格化を図ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板、多層基
板の配線パターンを自動決定する方法に係り、特に、論
理装置の小型化のために用いて好適な多層プリント基板
に対する配線経路探索装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に計算機など論理装置の大きさはそ
れを構成するプリント基板のサイズに依存し決まる場合
が多い。特に、近年は、論理装置の小型化に拍車がかか
っている。プリント基板の実装設計においては、該傾向
に対応するため配線パターンの微細化、搭載部品の両面
実装、基板の多層化等の様々な高密度実装設計技術を開
発し基板の小型化を図っている。
【0003】したがって、プリント基板実装設計自動化
システム、とりわけ自動配線システムにおいては、これ
らの多様化した高密度実装設計技術を厳密に反映できる
配線経路探索装置、特に多層プリント基板に対する高機
能な配線経路探索装置が不可欠となってきている。
【0004】特に、近年の多層プリント基板において
は、単に配線層数の増加に対処できるだけではなく、多
様な穴開け方式(すなわち穴開け方式)に対処できる能
力が必要になってきている。
【0005】まず、層間配線の際に使用する中継穴の方
式について説明する。中継穴の方式を図2に、また、こ
れらを用いた場合の配線の例を図3に示す。
【0006】従来、中継穴の方式としては、基板の表面
から裏面に全層を貫通する穴開け方式(図2(a),以
下これを「スルーホール方式」と呼ぶ)が広く用いられ
てきた。しかし、近年は、配線の収容性を大きくするた
めに基板の外層または内部で部分的に接続を行う穴開け
方式が使われるケースが増えてきている。
【0007】この方式としては、レーザ穴開け技術など
によりプリント基板の状態で基板の表面または裏面から
特定の内層まで中継穴を作成する方式(図2(b),以
下これを「ブラインドホール方式」と呼ぶ)や、内層に
位置する部分積層板の状態でこの部分積層板を貫通する
中継穴を作成する方式(図2(c),以下これを「埋め
込みホール方式」と呼ぶ)がある。
【0008】これらの方式は、中継穴としての配線収容
性を大きくするだけでなく、製造上1枚のプリント基板
の中で混在させながら使うことが可能である。この場
合、図3(a)、(b)に示すように、1つの配線対象
区間を3次元的に多様な配線パターンにより接続するこ
とができるため、プリント基板全体としての配線収容性
をさらに高めることができる。
【0009】またこのような効果は、図3(c)に示す
ように、近年多くなってきた面付部品を基板の両面に搭
載する形態の多層プリント基板において特に顕著である
と考えられる。
【0010】次に、自動配線方法について説明する。
【0011】多層プリント基板における自動配線方法と
しては、図4に示す2層プリント基板向けの配線方法を
ベースとする配線方法が、最も一般的に用いられてき
た。
【0012】これは、与えられた配線層をあらかじめ2
層の配線層のペアに分割し、分割された配線層のペアの
いずれかを配線対象層として、配線対象区間に対する配
線経路探索を行う方法である(以下この方法を「2層配
線方法」と呼ぶ)。
【0013】また、特開平2−222072号公報等に
は他の方法が提案されている。この方法は、配線対象層
を特定の2層に限定せず、全配線層を対象とすることに
より、配線経路探索に、より大きな自由度を与えようと
するものである(図5参照、以下この方法を「多層配線
方法」と呼ぶ)。
【0014】しかし、これら「2層配線方法」、「多層
配線方法」は、穴開け方式を、上述した方法のうち「ス
ルーホール方式」または「埋め込みホール方式」のいず
れか1種のみに限定されていた。
【0015】近年は、特開昭62−266896号公報
などに記載されているように、「スルーホール方式」
と、「ブラインドホール方式」または「埋め込みホール
方式」を併用可能な配線処理方式も提案されている。こ
の方法を図6を用いて説明する。
【0016】この方法は、4層以上の多層プリント基板
を対象としたもので、所望の配線対象区間に対しあらか
じめ1個の「スルーホール方式」による中継穴を割り当
てることにより(図6(b))、配線対象区間を2つの
部分区間に分割している。そして、「ブラインドホール
方式」または「埋め込みホール方式」のいずれか1種が
貫通できる複数の配線層を用いつつ、おのおのの部分区
間について、独立して経路探索を行う(図6(c1)、
(c2))というものである(以下この方法を「2段階
配線方法」と呼ぶ)。
【0017】この方法によると、所望の配線対象区間に
対し、第1段階では「スルーホール方式」による中継穴
を、つづく第2段階では「ブラインドホール方式」また
は「埋め込みホール方式」いずれかによる中継穴を使用
できる。その結果、複数種類の穴開け方式を併用した配
線パターンを発生できる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の「多層
配線方法」においては、穴開け方式として、プリント基
板全層を貫通する「スルーホール方式」を用いるため、
プリント基板を貫通しない穴開け方式を使用した場合に
比べて、配線収容性が低いという問題があった。
【0019】また「2段階配線方法」は、「スルーホー
ル方式」に加え「ブラインドホール方式」または「埋め
込みホール方式」のいずれかを併用できるため、「多層
配線方法」に比べれば配線収容性を高めることができ
る。しかし、第1段階で「スルーホール方式」による中
継穴を割り当てててしまうため、配線経路として考えう
る候補を限定してしまっていた。これは、1つの配線対
象区間を多様な穴開け方式を同時に用いつつ3次元的に
接続するという意味では、配線自由度を小さくしたもの
であり、プリント基板全体としての配線収容性について
さらに改良の余地があった。
【0020】以上のような問題点を解決するためには、
複数種類の中継穴を併用しつつ、所望の配線対象区間に
対し配線経路探索を行うことのできる方法が必須とな
る。
【0021】そして、そのためには主に、二つの技術的
課題を解決する必要がある。
【0022】第1の技術課題は、穴開け方式毎に異なっ
ているパターン寸法(穴径/パッド径)および穴開け範
囲を、厳守することのできる配線経路探索方法の開発で
ある。
【0023】第2の技術課題は、一つの配線層間接続は
1つの穴開け方式行う配線経路探索方法の開発である。
これは、例えば一つの穴を2段階に分けて形成すると、
実際の加工工程において穴開け位置のずれなどの問題が
生じるからである。
【0024】これ以降、これら技術課題について、図
7、図8を用いて詳細に説明する。
【0025】第1の技術課題は、上述したとおり穴開け
方式ごとに異なるパターン寸法(穴径/パッド径)およ
び穴開け範囲を厳守することのできる配線経路探索方法
の開発である。
【0026】4層の配線層に対し「ブラインドホール方
式」、「埋め込みホール方式」、「スルーホール方式」
を適用した例を図7に示した。
【0027】この場合、穴開け方式と穴開け範囲とによ
り四つの状態が考えられる。具体的には、第1層から第
3層までの穴開け範囲をもつ「ブラインドホール方式」
(図7(a1)参照、以下「方式I」と記す)と、第2
層から第4層までの穴開け範囲をもつ「ブラインドホー
ル方式」(図7(a2)参照、以下「方式II」と記
す)、第2層から第3層までの穴開け範囲をもつ「埋め
込みホール方式」(図7(a3)参照、以下「方式II
I」と記す)と、第1層から第4層までの穴開け範囲を
もつ「スルーホール方式」(図7(a4)参照、以下
「方式IV」と記す)とが考えられる。
【0028】なお、ブラインドホール方式の製造方法上
の特質から、「方式I」および「方式II」において
は、外層から穴開け限界層までの任意層までの穴開けも
可能である。従って、方式Iの穴開け範囲を第1層から
第2層までとし、また、方式IIの穴開け範囲を第3層
から第4層までとすることも可能であるとする。
【0029】ところで、方式I,II,III,IV
は、パッド径(パッド半径、図中、α1,α2,α3,α4
で示す)が、穴径、プリント基板の状態での穴位置ずれ
などにより、大きく異なる。
【0030】一方、実際に穴を開ける際には、既に配線
済のパターンとの間で、最小導体間隔(図中Cと記す)
を保持しなければならないが、この間隔は、方式I,I
I,III,IVとも同じ値である。
【0031】従って、方式I,II,III,IVにお
いて、穴の中心位置と配線済パターンとの間で最小限必
要とされる距離は、それぞれC+α1,C+α2,C+α
3,C+α4となり、各方式により基板上で必要な面積は
大きく異なる。
【0032】また方式I,II,III,IVでは、中
継穴の製造プロセスの違いから先に述べたように穴開け
範囲が異なり、各方式を実現した場合の基板上での立体
的な領域にはさらに大きな差異がある。
【0033】したがって、穴開け方式によって異なる制
約を無視して配線径路探索を行なうと、多層プリント基
板上での3次元的な配線経路位置が同じであっても、図
8(1a),(1b)に示すように、中継穴の方式によ
っては、許される場合と許されない場合が生じてくる。
【0034】この場合、上述した第1の課題を達成する
ことによってはじめて、図8(1a)に示すような配線
経路の決定を回避し、図8(1b)に示すような上記制
約を満足する配線経路の発見が可能となる。
【0035】第2の技術課題は、上述したとおり一つの
配線層間接続は1つの穴開け方式で実現する配線経路探
索方法の開発である。
【0036】各穴開け方式で実現する層間接続用中継穴
は、配線層の方向で互いに重なりあったり連なったりし
てはならない。つまり、同一の配線経路を実現するため
の中継穴の配置方法として、複数種類が存在する場合、
であっても、配線層間の接続は必ず1つの穴開け方式で
実現しなければならないことを意味する。これは、二つ
の穴開け方式を連続させると、実際の加工上、穴開け位
置のずれなどが生じるからである。
【0037】例えば、第1層と第4層とを接続する場合
には、図8(2a)のように第1層から第3層までの間
は方式Iで接続し、第3層から第4層までの間は方式I
Iにより接続することも考えられる。しかし、このよう
な場合には、配線層間を2つの穴開け方式、この場合方
式Iと方式IIとを連続させることは回避し、図8(2
b)のように、必ず1つの穴開け方式で実現する配線経
路探索方法が必要であることを意味する。
【0038】本発明の目的は、多層プリント基板におけ
る自動配線方法に関し前述した2つの技術課題を解決
し、多様な穴開け方式を併用しつつ、3次元的に最適な
配線経路を決定可能な配線経路探索装置を提供すること
である。また、これにより、配線収容性の高い高密度プ
リント基板実装設計を可能とすることである。
【0039】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、その一態様としては、複数
種類の穴開け方式を併用可能な、多層基板の配線経路探
索装置であって、穴開け方式ごとに規定されたパターン
寸法および穴開け層の範囲と、配線パタ−ンに応じた配
線の許されない領域とを含む禁止領域情報を記憶する記
憶手段と、上記禁止領域情報を参照し、該情報に違反し
ないで穴を開けることのできる位置を、求める探索手段
とを備えたことを特徴とする配線経路探索装置が提供さ
れる。
【0040】他の態様としては、配線経路探索の最前点
である探索基点の位置および該探索基点に至った方向に
応じて、穴開け方式別にあらかじめ決定された探索候補
を規定した初期条件を記憶する記憶手段と、探索基点に
至るまでの配線状況に応じて決定される来歴条件を求め
る来歴条件算出手段と、上記初期条件と来歴条件とを共
に満たす候補を、各探索基点において、逐次、算出する
探索手段とを備えたことを特徴とする配線経路探索装置
が提供される。
【0041】別の態様としては、複数種類の穴開け方式
を用いた、多層基板の配線経路探索装置であって、穴開
け方式ごとに規定されたパターン寸法および穴開け層の
範囲、および/または、配線パタ−ンに応じた配線の許
されない領域を含む禁止領域情報と、配線経路探索の最
前面である探索基点の位置および該探索基点に至った方
向に応じてあらかじめ決定されている探索方向の候補を
上記穴開け方式別に規定した初期条件とを記憶した記憶
手段と、探索基点に至るまでの配線状況に従って決定さ
れる来歴条件を算出する来歴条件算出手段と、上記初期
条件と来歴条件と上記禁止領域情報とのすべてを満たす
候補を、各探索基点において、逐次、算出する探索手段
とを備えたことを特徴とする配線経路探索装置が提供さ
れる。
【0042】さらに別の態様としては、複数種類の穴開
け方式を用いた、多層基板の配線経路探索方法であっ
て、穴開け方式ごとに規定されたパターン寸法および穴
開け層の範囲、および/または、配線パタ−ンに応じた
配線の許されない領域を含む禁止領域情報と、配線経路
探索の最前面である探索基点の位置および該探索基点に
至った方向に応じてあらかじめ決定されている探索方向
の候補を上記穴開け方式別に規定した初期条件と、探索
基点に至るまでの配線状況に従って決定される来歴条件
とを共に満たす候補を、各探索基点において、逐次、算
出することを特徴とする配線経路探索方法が提供され
る。
【0043】つまり、上記目的は、所望の配線対象区間
に対し、(x,y)方向(平面方向)とz方向(層方
向)により定義された3次元配線格子(x,y,z)を
用いつつ、配線経路探索が可能な自動配線システムにお
いて、(1)穴開け方式ごとに規定されたパターン寸法
及び穴開け範囲を厳守した中継穴の発生を可能とするた
め、層変更探索(z方向探索)の許される配線格子を穴
開け方式毎に自動算出し、各穴開け方式に関わるz方向
探索の可否判定をこの算出結果に従って行う配線経路探
索方法と、(2)配線層間接続を1つの穴開け方式によ
る中継穴で実現するため、配線経路探索の最前面である
探索基点からの探索方向の候補を各穴開け方式別に初期
作成した後、該候補を該探索基点における穴開け可能状
況に従って動的に更新しつつ、経路探索を行う配線経路
探索方法を与えることにより達成される。
【0044】
【作用】探索手段は、禁止領域情報と、初期条件と、来
歴条件とを共に満たす候補を、各探索基点において、逐
次、算出して探索の可否判定を行う。
【0045】さらに、第7図に示す穴開け方式を例とし
て、第10図から第14図を用いて詳細に説明する。
【0046】このうち第10図、第11図は上記(1)
による配線経路探索方法の詳細を示している。また、第
12図、第13図は上記(2)による配線経路探索方法
の詳細を示している。
【0047】まず、上記(1)の配線経路探索方法を説
明する。
【0048】この配線経路探索では、z方向への探索可
否を認識する手段として、(x,y,z)配線格子上に
各穴開け方式別の穴開け禁止情報を設けている。そし
て、z方向探索時には、z方向探索が可能か否かの判定
を、該穴開け禁止情報に基づいて穴開け方式ごとに行
う。第10図はこのようすを(x,y)平面で見た場合
を示し、第11図はz方向(層方向)でみた場合を示し
ている。
【0049】配線経路探索の結果得られる中継穴の中心
は、その規定寸法(α)と最小導体間隔(C)との和、
つまり、C+αの距離を、既配線パタ−ンとの間で保持
するように決定されなければならない。
【0050】これは、既配線パターンとの間で、上記C
+αの距離を確保できない格子点を、穴開け方式別に穴
開け禁止とすることにより実現できる。
【0051】図10は、第3層に既配線パターンとして
円形のパッドPが存在する場合に、このパッドPについ
て設定すべき穴開け禁止領域を斜線領域として示したも
のである。図10(a)は方式III(第3層のパッド
半径:α3)について、図10(b)は方式IV(第3
層のパッド半径:α4)について、図10(c)は方式
I(第3層のパッド半径:α1)について示している。
【0052】この場合、各穴開け方式に設定すべき穴開
け禁止領域はそれぞれ、既配線パターンの存在領域をさ
らにC+α3,C+α4,C+α1だけ拡大した領域とし
て容易に求めることができる(ここでCは既配線パター
ンと保持すべき最小導体間隔である)。
【0053】このようにして設定できた穴開け禁止領域
を回避するように、穴開け方式毎のz方向探索を行い、
該回避できた方式による中継穴を開ければ、上述の条
件、つまり、”C+α”を満たすことができる。
【0054】また、経路探索の結果得られる中継穴は、
その規定穴開け範囲を保持するように決定されなければ
ならない。これは、第11図に示すように、穴開け禁止
領域の作成層を既配線パターン存在層だけでなく、穴開
けを必要とする範囲全層に対し行い、さらに、穴開け範
囲以外の配線層の全域を禁止領域とすることにより実現
できる。
【0055】図11の例では、方式III,IV,Iに
対し、それぞれ第2層から第3層、第1層から第4層、
第3層を、穴開け禁止領域としている。それに加えて、
方式IIIに対しては、穴開け範囲外である第1層と第
4層を、また、方式Iに対しては第4層を全域を、穴開
け禁止領域としている。
【0056】なお、ブラインドホール方式である方式I
は、穴開け範囲が最大第1層から第3層であるため、第
3層に既配線パターンPが存在していても、第1、2層
を禁止領域とする必要はない。
【0057】このようにして設定できた穴開け方式別穴
開け禁止領域のいずれかを回避するz方向探索を行うこ
とにより、回避できた方式に基づいた中継穴を規定の穴
開け範囲通りに発生することができる。
【0058】なお、上述の説明においては述べていない
が、既に配線等が行われており探索をすることができな
い領域を示す配線禁止情報を備えて、穴開け禁止領域を
示す情報と共に、候補選択の際の条件の一つとする。
【0059】以上のようにこの配線経路決定方法では、
プリント基板特有の技術である多様な穴開け方式のおの
おのに対し実現すべきパターン寸法および穴開け範囲、
最小導体間隔を厳守した配線パターンの決定が可能であ
り、また、おのおのの配線層間接続をこのような穴開け
方式のいずれかにより他の中継穴と重なることなく実現
可能である。
【0060】次に、上記(2)による配線経路探索方法
の詳細を説明する。
【0061】この配線経路探索方法は、配線層間接続を
1つの穴開け方式による中継穴で実現するために、探索
の最前面である探索基点について、該探索基点位置へ到
達した方向と、そこで可能な穴開け方式を同時に管理し
ている。そして、この管理情報に基づいて、次に探索を
進めても良い方向を穴開け方式別に決定している。この
場合、探索の進行、つまり、探索基点位置の移動に伴っ
て、この管理情報を逐次更新し、動的に制御を行う。
【0062】これを実現するためには、探索基点への到
達方向と当該探索基点からの探索方向とに基づいて場合
分けをし、それぞれの場合に許される穴開け方式を候補
としたリストを予め作成しておく。これを図12に示し
た。
【0063】この図において、たとえば[I,IV]と
は、当該基点から矢印で示される方向へ進む場合に、方
式I、IVを使用することが可能であることを示してい
る。逆にいえば、他の方式では該方向へ進むことができ
ないことを意味する。また[*]は、当該基点から矢印
で示される方向へ進場合には、すべての方式が許される
ことを意味する。
【0064】なお、図中、探索方向を示す矢印に左右方
向の矢印があるが、これは、水平方向を意味するもので
あり、単に左右方向を示すものではない。
【0065】そして、実際の配線経路探索は、図12に
示した初期作成リストと、来歴条件とに従って、該探索
基点から進めてよい各穴開け方式別の探索方向を動的に
更新しつつ行う。なお、来歴条件とは、当該探索基点に
至るまでに受けた様々な条件による穴開け方式について
の制限条件である。
【0066】このようすを第13図に示す例で説明す
る。
【0067】この図において最も左側に示したのが上述
の来歴条件である。図中、来歴条件を{ }で示した。
また、真中にあるのが、図12に示した初期作成リスト
に由来する条件である。そして、この両条件を、満たす
候補を最も右側に示している。 例1は、第2層に存在
するある探索基点が、第1層の格子点から到達した場合
のものである。また、この例は、来歴条件、つまり、可
能な穴開け方式が方式Iだけに制限されている場合につ
いて示した。
【0068】この場合、初期作成された候補リストにお
いては、方式I、IVに対し第2層から第3層へのz方
向探索が可能である(図12参照)。一方、来歴条件に
より、該探索基点で可能な穴開け方式は方式Iだけであ
る。従って、動的更新されたリストにおいては、方式I
のみが候補として残される。
【0069】そして次の探索として、この更新された候
補リストをもとに、穴開け方式Iによる第3層へのz方
向探索及び(x,y)方向探索を行い、試行が可能なら
ば該当する格子点を新たな探索基点とする。
【0070】例2は、第3層に存在するある探索基点が
第2層の格子点から到達した場合のものである。また、
この例は、来歴条件、つまり、可能な穴開け方式が方式
Iだけに制限されている場合についてのものである。
【0071】この場合も例1と同様の理由で初期作成さ
れた候補リスト上においては、第3層から第4層へのz
方向探索は、方式II、IVによる探索が許されている
(図12参照)。一方、来歴条件により、該探索基点で
可能な穴開け方式は方式Iだけに制限されている。従っ
て、第3層から第4層へのz方向探索はできないことに
なる。
【0072】例3は、例1と同じく第2層に存在する探
索基点が第1層の格子点から到達する場合を示してい
る。しかし、この例では、来歴条件が、方式Iと方式I
Vとのいずれかによる穴開けが可能としている。
【0073】この場合、初期作成されたリストも、来歴
条件も、方式Iと方式IVとの両方を候補としている。
従って、方式I、IVのいずれで行っても、配線層間接
続を1つの穴開け方式で実現することができる。つま
り、初期作成された候補リストと同じものが更新された
候補リストとなる。
【0074】このように本発明による配線経路探索方法
では、各探索基点に至るまでの来歴に従って穴開け方式
を制限しているため、次の探索で行う穴開け方式を矛盾
なく制御できる。その結果、一つの配線層間接続は1つ
の穴開け方式による中継穴で実現できる。
【0075】なお、上述の説明においては二つの探索方
法を別々のものとして説明したが、実際には両方法を併
用することにより、第9図に示すような各種穴開け方式
を混在させた配線経路を探索することができる。
【0076】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いながら
説明する。
【0077】図1は本発明に関わる配線経路決定システ
ムの構成を示すブロック図である。
【0078】コンピュータ101は、基板情報ファイル
102、ネット情報ファイル103、配線パターン情報
ファイル104からデ−タを読み込んで配線経路決定処
理を行い、得られた配線パターンを再度配線パターン情
報ファイル104に出力するという配線経路決定処理プ
ログラムを有している。
【0079】基板情報ファイル102は、プリント基板
の配線層の構成等を定義したデ−タファイルである。
【0080】ネット情報ファイル103は、配線対象区
間および該区間の配線条件を格納したデ−タファイルで
ある。
【0081】配線パターン情報ファイル104は、配線
パターン情報を格納したデ−タファイルである。
【0082】コンピュータ101の内蔵する配線経路決
定処理プログラムは、配線経路決定処理制御部105、
入力処理部106と、穴開方式別穴開禁止情報作成部1
07と、配線禁止情報作成部108と、穴開け方式別探
索方向候補作成部109と、配線経路探索処理部110
と、出力処理部111とから構成されている入力処理部
106は、上記基板情報ファイル102、ネット情報フ
ァイル103から情報を読み込み、所定の情報を配線対
象区間管理テーブル112として作成する機能を有す
る。
【0083】穴開け方式別穴開け禁止情報作成部107
と配線禁止情報作成部108は、配線パターン情報ファ
イル104から情報を読み込み、上記配線対象区間管理
テーブル112内の所定の情報を参照し、配線格子情報
テーブル113内の所定の情報を作成する穴開け方式別
探索方向候補作成部109は、配線対象区間管理テーブ
ル112内の所定の情報を参照し、穴開け方式別探索方
向候補テーブル114を作成する機能を有する。
【0084】配線経路探索処理部110は、探索基点情
報テーブル115を参照、更新しつつ配線経路探索を行
う機能を有する。また、来歴条件等の管理も行う機能を
有している。
【0085】出力処理部111は、発見された配線経路
を配線パターンとして配線パターン情報ファイル104
に出力する機能を有する。
【0086】そして、配線経路決定処理制御部105
は、以上説明した各部を制御しており、必要に応じてこ
れらを起動する機能を有している。
【0087】なお、図10、11に示した穴開け禁止領
域情報、図12に示した初期作成する方式別探索候補
は、配線対象区間管理テ−ブル112、配線格子情報テ
−ブル113、穴開け方式別探索方向候補テーブル11
4、探索基点情報テ−ブル115等により実現されてい
る。また、来歴情報の管理等についても、同様である。
【0088】配線経路処理制御部105の処理手順を図
15のフローチャートを用いて説明する。
【0089】まず、配線経路処理制御部105は、入力
処理部106を起動する。すると、入力処理部は、基板
情報ファイル102、ネット情報ファイル103からデ
−タを読み込んで、配線対象区間管理テーブル112を
作成する(ステップ201)。
【0090】つづいて起動された穴開け方式別穴開け禁
止情報作成部107は、配線パターン情報ファイル10
4から情報を読み込む。また、配線対象区間管理テーブ
ル112の穴開け方式別パターン寸法/穴開け範囲情
報、及び最小導体間隔情報を読み込む。そして、これら
読み込んだ情報に基づいて、配線格子情報テーブル11
3の穴開け方式別穴開け禁止情報を作成する(ステップ
202)。なお、こ方式別穴開け禁止情報の詳細につい
ては、図10及び図11を用いて説明したとおりであ
る。
【0091】同様に起動された配線禁止情報作成部10
8は、配線パターン情報ファイル104から情報を読み
込む。また、配線対象区間管理テーブル112のライン
幅情報、及び最小導体間隔情報を読み込む。そして、こ
れら読み込んだ情報に基づいて、配線格子情報テーブル
113の配線禁止情報を作成する(ステップ203)。
【0092】この後、穴開け方式別探索方向候補作成部
109は、穴開け方式別探索方向候補テ−ブル114を
作成する(ステップ204)。なお、このテ−ブルの作
成方法等の詳細については、図12を用いて説明したと
おりである。
【0093】そして、配線経路探索の前処理として、配
線対象区間の始点に対する探索基点の初期設定処理を行
なう。また、配線対象区間の始点/終点に対する配線格
子情報テーブル113内への格納処理を行なう。(ステ
ップ205) 続いて、配線経路決定処理制御部105は、配線経路探
索部110を起動し、配線経路探索を行う(ステップ2
06)。なお、該探索処理の詳細は、図16のフロ−チ
ャ−トを用いて、後ほどさらに詳細に説明する。
【0094】探索の結果、配線対象区間の終点に到達し
たか否かを判定する(ステップ207)。終点に達して
いた場合は、出力処理部111を起動し、得られた配線
パターンを、配線パターン情報ファイル104に格納す
る(ステップ208)。なお、上記始点から終点に至る
経路は配線格子情報テーブル113に探索到達経路情報
として格納する。
【0095】次に、上述のステップ206において配線
経路探索部110の行なう処理を詳細に説明する。
【0096】図16はその処理手順を示すフローチャー
トである。
【0097】配線経路探索部110は、探索基点の1つ
を探索基点情報テーブル115より取り出す(ステップ
301)。そして、該探索基点情報テーブル115の探
索基点位置情報、到達方向情報、可能穴開け方式情報
と、穴開け方式別探索方向候補テーブル114とを参照
しながら、該探索基点から進めてもよい探索方向の候補
を決定する(ステップ302)。
【0098】なお、この決定方法は図12、図13を用
いて説明したとおりである。
【0099】次に、探索基点の位置をステップ302で
決定した探索方向に移動させて、この位置を、穴開け方
式別の試行点の位置とする(ステップ303)。このよ
うにして求めた試行点のおのおのに対し、当該位置が終
点であるか否かを調べる終点到達判定を行なう(ステッ
プ304)。
【0100】その結果、終点に到達したならば、その時
点で「終点に到達」とし(305)、処理を終了する。
【0101】一方、終点に達していなければ、つづい
て、該格子点における穴開け方式別穴開け禁止情報及び
配線禁止情報を参照して、該試行点が適当なものである
か否かを調べる(ステップ306)。なお、この穴開け
禁止情報等については、図10、図11を用いて上述し
た通りである。
【0102】「試行可」である場合には、該試行点を新
たな探索基点として、探索基点情報テーブル115に情
報を格納する。また、配線格子情報テーブル113の探
索到達方向情報に、該探索方向を格納する(ステップ3
07)。
【0103】その後、すべての試行点に対する試行処理
が終了したか否かを判定する(ステップ308)。そし
て、終了していなければ、次の試行点を取り出して(ス
テップ310)、ステップ304に戻る。つまり、すべ
ての試行点について処理が終了するまで、ステップ30
4からステップ307に到る処理を繰り返すことにな
る。
【0104】ステップ308において、すべての試行点
について、処理が終了していた場合には、今度は、探索
の最前面である探索基点のすべてに対し探索が終了した
か否かを判定する(ステップ309)。終了していなけ
れば、ステップ301に戻り、同様の処理を繰り返す。
一方、終了していれば、その時点で探索を終了する。
【0105】つまり、該図16に示された探索処理は、
すべての探索基点について探索を行なうか、あるいは、
終点に到達するまで処理が続けられることになる。
【0106】続いて、この配線経路探索を、図14の例
を用いてより具体的に説明する。
【0107】この例は探索の最前面である探索基点がB
1(図14(a1)参照),B2(図14(a2)参照),
3(図14(a3)参照),B4(図14(a4)参
照),B5(図14(a5)参照),B6((図14
(a6)参照)と推移していく過程を示している。
【0108】以下、この過程を順次説明する。
【0109】図14(a1)は、第1層に存在する探索
基点B1から探索を行うようすを示している。
【0110】ここでは、B1への探索の到達方向は平面
方向である。
【0111】また、B1で可能な穴開け方式は任意(図
中{*}で示す)であるとする。つまり、来歴条件によ
る制限はないとする。
【0112】この場合、図12、図13を用いて説明し
た方法、つまり、来歴条件と、初期作成された候補リス
トとによる探索が行われる。その結果、z方向(第2層
の方向)については、方式[I,IV]による探索が候
補としてリストアップされる。また、平面方向へは任意
の穴開け方式による探索が候補としてリストアップされ
る(図中[*]で示す)。
【0113】さらに、このリストアップされた候補のう
ち、z方向の候補については、図10、図11を用いて
説明した方法、つまり方式別の穴開け禁止情報に基づい
て探索可否判定を行う。また、平面方向の候補について
は、従来からの方法である配線禁止情報に基づいて探索
可否判定を行う。この場合、平面方向の探索については
該配線禁止情報により禁止されているとすると、方式
[I,IV]によるZ方向への探索が候補として残る。
【0114】なお、図中”○”印は、穴開け禁止情報、
配線禁止情報の条件を満たし、`探索可´となった格子
点を示している。一方、×は、穴開け禁止情報、配線禁
止情報の条件を満たさないため、`探索不可´となった
格子点を示している。
【0115】図14(a2)は、図14(a1)の探索の
結果得られたB2を新たな探索基点とした、次の探索を
示している。
【0116】この場合、B2への探索の到達方向は第1
層から第2層への方向である。
【0117】また、来歴条件による制限を受けて、探索
基点B2においては、方式I,IVによる穴開けのみが可
能であるとする(図中、{I,IV}で示す)。これ
は、例えばB1からB2への穴開け方式として方式I,I
Vのみが許されることから、該B2において許される穴
開け方式も、方式I,IVのみに限定される等の理由に
よるものである。
【0118】この場合も同様に、図12、図13を用い
て説明した方法により、つまり、来歴条件と初期作成さ
れた候補リストとによる探索が行われる。その結果、z
方向(第3層の方向)へは、方式[I,IV]による探
索が候補としてリストアップされる。また、平面方向へ
は任意の穴開け方式による探索が候補としてリストアッ
プされる(図中[*]で示す)。
【0119】さらに、このリストアップされた候補のう
ち、z方向の候補については、図10、図11に示した
方法、つまり、方式別の穴開け禁止情報に基づいて探索
可否判定を行う。また、平面方向の候補については従来
からの配線禁止情報に基づいて探索可否判定を行う。こ
の場合、平面方向へは、配線禁止情報により探索が禁止
されているとすると、方式[I,IV]よるZ方向への
探索のみが候補として残る。
【0120】図14(a3)は、図14(a2)の探索の
結果得られたB3を、新たな格子点探索基点とした、次
の探索を示している。
【0121】この場合、B3への探索の到達方向は第2
層から第3層への方向である。
【0122】また、B3で可能な穴開け方式は方式Iの
みであるとする(図中{I}で示す)。つまり、来歴条
件は、方式Iによる穴開けのみを許すものとする。
【0123】ここでも同様に、来歴条件と、初期作成さ
れた候補リスト(図12参照)とによる探索が行われる
(図13参照)。その結果、この場合は、z方向へは適
当な候補が存在しない。一方、平面方向へは任意の穴開
け方式による探索が、候補としてリストアップされる
(図中、[*]で示した)。
【0124】さらに、このリストアップされた候補につ
いて、同様に、穴開け禁止情報、配線禁止上法による探
索可否判定を行う。この場合、配線禁止情報が、該図
中、左向き矢印で示される点への探索を禁止していると
する。すると、右向き矢印で示した探索のみが候補とし
て残る。この場合は、Z方向の候補はリストアップされ
ていないため穴開け禁止情報による判定は行われない。
【0125】なお、特に説明はしなかったが、複数種類
の配線経路が存在する場合には、より距離の短い経路を
優先して選択するようになっている。
【0126】図14(a4)は、図14(a3)の探索の
結果得られたB4を新たな探索基点とする次の探索を示
している。
【0127】この場合、B4への探索の到達方向は平面
方向である。
【0128】また、B4における穴開け方式について、
来歴条件による制限はないものとする(図中、{*}で
示す)。
【0129】この場合も同様に、来歴条件と、初期作成
された候補リスト(図12参照)とによる探索が行われ
る(図13参照)。
【0130】その結果、この場合は、第3層の方向へ
は、方式[I,II,III,IV]による探索が候補と
してリストアップされる。また、第4層の方向へは、方
式[II,IV]による探索が候補としてリストアップ
される。一方、平面方向へは任意の穴開け方式による探
索が候補としてリストアップされる(図中[*]で示
す)。
【0131】さらに、このリストアップされた候補につ
いて、穴開け禁止情報(図10参照)、配線禁止情報に
基づいて探索可否判定を行う(図11参照)。この場
合、穴開け禁止情報が、第3層、第4層への探索をすべ
ての穴開け方式について禁止しているとすると、平面方
向への探索のみが候補として残る。
【0132】図14(a5)は、図14(a4)の探索の
結果得られたB5を探索基点とする次の探索を示したも
のである。
【0133】この場合、B5への探索の到達方向は平面
方向である。
【0134】また、B5における穴開け方式について、
来歴条件による制限はないものとする。(図中、{*}
で示す)。
【0135】来歴条件と、初期作成された候補リスト
(図12参照)とによる探索を行うと、第2層の方向へ
は、方式[I,II,III,IV]による探索が候補と
してリストアップされ、第4層の方向へは方式[II,
IV]による探索が候補としてリストアップされる。ま
た、平面方向へは任意の穴開け方式による探索が候補と
してリストアップされる(図中、[*]で示す)。
【0136】さらに、このリストアップされた候補に対
し、z方向の候補については方式別の穴開け禁止情報に
基づいて、また、平面方向の候補については配線禁止情
報に基づいて探索可否判定を行う。この場合、配線禁止
情報は平面方向への探索を禁止しており、また、穴開け
禁止情報はすべての穴開け方式について第2層への探索
を禁止しているとする。すると、第4層への探索のみが
候補として残る。
【0137】図14(a6)は、図14(a5)の探索の
結果得られたB6を新たな探索基点とした、次の探索を
示したものである。
【0138】この場合、B6への探索の到達方向は第3
層から第4層への方向である。
【0139】また、B6における穴開け方式は、来歴条
件により方式IIのみに制限されるものとする(図中
{II}で示す)。
【0140】来歴条件と、初期作成された候補リスト
(図12参照)とによる探索を行う。この場合は、z方
向へはリストアップされず、平面方向へは任意の穴開け
方式による探索が候補としてリストアップされる(図
中、[*]で示す)。
【0141】さらにこのリストアップされた候補に対し
上述の場合と同様に配線禁止情報を用いた探索可否判定
を行う。この場合、配線禁止情報が図中、左向き矢印で
示される位置への探索を禁止しているとすると、右向き
矢印で示される探索のみが候補として残る。
【0142】このように、各探索基点からのz方向探索
においては、該当する穴開け方式での穴開け禁止領域に
あるか否かチェックしながら探索を行っている。また、
各探索基点からの平面方向探索においては、配線禁止領
域にあるか否かチェックしながら探索を行っている。さ
らに、これらの探索過程においては、探索基点で可能な
穴開け方式を管理しつつ次の探索を矛盾なく行ってい
る。
【0143】以上説明したように本実施例の配線経路決
定システムは、複数の穴開け方式を併用した探索を行う
ことができる。また、その際に、一つの中継穴を複数種
類の穴開け方式を用いて形成することもない。
【0144】
【発明の効果】本発明によれば、所望の配線対象区間に
対し、穴開け方式の異なる複数の中継穴を併用し、3次
元的に多様な配線経路の候補から最適な配線経路を決め
ることができるので、配線収容性の面で極めて高密度に
配線が可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に関わる配線経路決定システ
ムの構成を示すブロック図である。
【図2】プリント基板における層間接続を行う中継穴の
穴開け方式を説明する図である。
【図3】プリント基板において、穴開け方式の異なる多
様な中継穴を用いて得られる、多層配線パターンの例を
示す図である。
【図4】従来技術である配線経路決定方法の例として、
2層配線方法を示す図である。
【図5】従来技術である配線経路決定方法の例として、
多層同時配線を示す図である。
【図6】従来技術である配線経路決定方法の例として、
穴開け方式の異なる2つの中継穴を用いた配線方法を示
す図である。
【図7】本発明が解決しようとしている課題を説明する
図である。
【図8】本発明が解決しようとしている課題を説明する
図である。
【図9】本発明の目的を説明する図である。
【図10】本発明の配線経路決定方法に関わる、複数の
穴開け方式ごとに規定されたパターン寸法、穴開け範囲
制約を厳守した配線方法の原理を説明する図である。
【図11】本発明の配線経路決定方法に関わる、複数の
穴開け方式ごとに規定されたパターン寸法、穴開け範囲
制約を厳守した配線経路探索方法の原理を説明する図で
ある。
【図12】本発明の配線経路決定方法に関わる、層間接
続を1つの穴開け方式で実現するための配線経路探索方
法の原理を説明する図である。
【図13】本発明の配線経路決定方法に関わる、層間接
続を1つの穴開け方式で実現するための配線経路探索方
法の原理を説明する図である。
【図14】本発明の配線経路決定方法に関わる配線経路
探索方法の1例を示す図である。
【図15】図1記載の配線経路決定処理制御部105の
処理手順を示すフローチャートである。
【図16】配線経路探索部110の処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【符号の説明】
101:コンピュータ、102:基板情報ファイル、1
03:ネット情報ファイル、104:配線パターン情報
ファイル、105:配線経路決定処理制御部、106:
入力処理部、107:穴開け方式別穴開け禁止情報作成
部、108:配線禁止情報作成部、109:穴開け方式
別探索方向候補作成部、110:配線経路探索処理部、
111:出力処理部、112:配線対象区間管理テ−ブ
ル、113:配線格子情報テ−ブル、114:穴開け方
式別探索方向候補テ−ブル、115:探索基点情報テ−
ブル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楠原 治郎 神奈川県秦野市堀山下1番地 株式会社日 立製作所神奈川工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類の穴開け方式を併用可能な、多層
    基板の配線経路探索装置であって、 穴開け方式ごとに規定されたパターン寸法および穴開け
    層の範囲と、配線パタ−ンに応じた配線の許されない領
    域とを含む禁止領域情報を記憶する記憶手段と、 上記禁止領域情報を参照し、該情報に違反しないで穴を
    開けることのできる位置を、該穴開け方式毎に求める探
    索手段と、 を備えたことを特徴とする配線経路探索装置。
  2. 【請求項2】配線経路探索の最前点である探索基点の位
    置および該探索基点に至った方向に応じて、穴開け方式
    別にあらかじめ決定された探索候補を規定した初期条件
    を記憶する記憶手段と、探索基点に至るまでの配線状況
    に応じて決定される来歴条件を、求める来歴条件算出手
    段と、上記初期条件と来歴条件とを共に満たす候補を、
    各探索基点において、逐次、算出する探索手段と、を備
    えたことを特徴とする配線経路探索装置。
  3. 【請求項3】複数種類の穴開け方式を用いた、多層基板
    の配線経路探索装置であって、穴開け方式ごとに規定さ
    れたパターン寸法および穴開け層の範囲、および/また
    は、配線パタ−ンに応じた配線の許されない領域を含む
    禁止領域情報と、配線経路探索の最前面である探索基点
    の位置および該探索基点に至った方向に応じてあらかじ
    め決定されている探索方向の候補を上記穴開け方式別に
    規定した初期条件とを記憶した記憶手段と、探索基点に
    至るまでの配線状況に従って決定される来歴条件を算出
    する来歴条件算出手段と、上記初期条件と来歴条件と上
    記禁止領域情報とのすべてを満たす候補を、各探索基点
    において、逐次、算出する探索手段と、を備えたことを
    特徴とする配線経路探索装置。
  4. 【請求項4】複数種類の穴開け方式を用いた、多層基板
    の配線経路探索方法であって、 穴開け方式ごとに規定されたパターン寸法および穴開け
    層の範囲、および/または、配線パタ−ンに応じた配線
    の許されない領域を含む禁止領域情報と、配線経路探索
    の最前面である探索基点の位置および該探索基点に至っ
    た方向に応じてあらかじめ決定されている探索方向の候
    補を上記穴開け方式別に規定した初期条件と、探索基点
    に至るまでの配線状況に従って決定される来歴条件とを
    共に満たす候補を、各探索基点において、逐次、算出す
    ることを特徴とする配線経路探索方法。
JP3190239A 1991-07-30 1991-07-30 配線経路探索装置 Pending JPH0535825A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07211997A (ja) * 1994-01-26 1995-08-11 Melco:Kk プリント基板およびその設計用cad装置
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JP2012234256A (ja) * 2011-04-28 2012-11-29 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 貫通部穴仕舞い処理管理システム

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