JPH0535509Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はコンパクトデイスクプレーヤ等のデイ
スクプレーヤに係り、前記にデイスク挿入口を備
えたフロントローデイングタイプの構造に関す
る。

〔従来の技術〕

従来、この種のフロントローデイングタイプの
デイスクプレーヤは、デイスクを挿入及び排出す
るための挿入口を前面に備え、この挿入口よりデ
イスクを挿入し、内部の所定位置まで搬送するよ
うになつていた。そして、挿入口の周面部の上下
のそれぞれの面には、デイスクが挿入された時に
デイスクの記録面に傷が付かないようにフエルト
材が張り付けられており、かつ、挿入口を塞ぐよ
うに防塵の為の蓋が設けられていた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかしながら、このような従来のデイスクプレ
ーヤにおいては、狭い〓間の挿入口の周面に、そ
の周面の上下それぞれの面ごとに、フエルトを張
り付けるため、張り付け作業に熟練性を要すると
共に、均一に張り付けることは困難であつた。ま
た、防塵の為に蓋が付けられているのだが、この
蓋はデイスクの挿入と排出に応じて開閉しなけれ
ばならず、その連動の為の機構が複雑になつてい
る。

〔問題点を解決するための手段〕

そこで、本考案は、上記問題点を解決するため
に、デイスクの挿入及び排出用の挿入口に、その
挿入口を被覆するように柔軟性を有する２つのカ
バーが重合接着されて設けられ、これら２つのカ
バーは、デイスクの挿入及び排出を可能とするス
リツトを各々備えると共に、少なくとも一方のカ
バーは、そのスリツトの上下左右の四方向を包囲
するように一体に形成されたものである。

〔作用〕

この技術的手段は次のように作用する。

柔軟性を有するカバーが挿入口の周面に張られ
るのではなく、挿入口を被覆するように起立した
状態で設けられているので、カバーの全面を挿入
口に対して均一に張り付けなくても良くなる。ま
た、少なくとも一方のカバーをスリツトを包囲す
るように一体に形成し、カバー同士を接着したこ
とから、取付作業が一度で済むようになる。さら
に、カバーはそれ自体を柔軟性のある部材で形成
し、内部の機構と運動するものでないので、連動
機構等を不要とする。

〔実施例〕

以下、本考案の一実施例を図面を用いて説明す
る。

図中、１はAM／FMラジオ付きデイスクプレ
ーヤ本体で、この本体１の前面は合ら成樹脂の成
形品にて形成され、その前面の上方には、本体１
の内部に、または、内部から、音楽情報が記録さ
れたデイスク２を挿入、または、排出するための
挿入口３が設けられている。この挿入口３には、
フエルト材等の柔軟部材によつて形成されたカバ
ー４が起立した状態に取り付けられ、挿入口３を
被覆している。

また、カバー４は、第２図に示すように、略中
央に細溝状のスリツト５が設けられ、このスリツ
ト５の上側の上カバー面４ａとスリツト５の下側
の下カバー面４ｂが、スリツト５の両端部５ｃ，
５ｄを形成するように端面４ｃ，４ｄで接続さ
れ、一体になつている。すなわち、カバー４は、
スリツト５の上下左右の四方向を包囲した形状と
なつている。また、カバー４には、そのスリツト
５の位置と若干ズレた位置にスリツト５′を備え
たカバー４′がその外形を合わせて重ねた状態で
接着されており、カバー４とカバー４′とが一体
化されて挿入口３に接着剤等によつて貼り付けら
れている。

一方、挿入口３の下方には、デイスクプレーヤ
本体１の内部機構等を操作するための操作キー
６，６…が複数設けられていると共に、操作キー
６，６…に隣接してAM／FMラジオなどの周波
数表示を行う表示部７が設けられている。さらに
表示部７の左方には音量調整を行うためのボリユ
ーム８が設けられている。

このようなに形成されたデイスクプレーヤは、
操作者によつて、デイスク２が挿入口３からデイ
スクプレーヤ本体１の内部に挿入される前は、挿
入口３がカバー４に被覆され、本体１の内部に塵
等が入らないようになつている。また、デイスク
２が本体１の内部に挿入される時は、まずデイス
ク２はカバー４のスリツト５を通る。この時、デ
イスク２はカバー４と接触して塵等を落とされて
から本体１の内部に挿入され、また、デイスク２
と挿入口３との間にカバー４が介在するため、デ
イスク２は挿入口３の周縁に当接することがなく
なるので、当接によりデイスク２に傷が付くこと
を抑えることができる。また、デイスク２が本体
１の内部から排出される時も挿入時と同様にデイ
スク２はスリツト５を通り排出され、デイスク２
と挿入口３との間にカバー４が介在してデイスク
２が挿入口３の周縁に当接することがないのでデ
イスク２に傷が付かないようになつている。

さらに、カバー４，４′が重ね合わされた時は、
スリツト５，５′が若干ずらされているため、ス
リツト５，５′による〓間が一枚の時より狭くな
り、かつ、デイスク２に接触する面積が増える分
だけ本体１の内部に塵等が入ることを抑えること
ができる。

〔考案の効果〕

以上説明したように、本考案によれば、カバー
が挿入口を被覆するように設けられているので、
カバーの全面を挿入口に対して均一に張り付けな
くても良く、また、少なくとも一方のカバーをス
リツトの四方を包囲するように一体化して形成し
２つのカバーを重合して接着したことから、カバ
ーを挿入口に取付ける作業が一度で済み、組立作
業を大幅に簡略化できと共に、カバーの腰が強く
なり、長時間、挿入口を被覆するように起立して
いられるので製品の信頼性を高めることができ
る。また、カバーをそれ自体が柔軟性のある部材
で形成し、内部の機構と連動する機構等を不要と
するので、内部機構を複雑とせず、その分、安価
な製品を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例のデイスクプレーヤ
を示した要部斜視図、第２図は同実施例に用いら
れるカバーの分解斜視図、第３図は第１図中Ａ−
A′で切断したカバーの断面図である。 ２……デイスク、３……挿入口、４，４′……
カバー、５，５′……スリツト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 デイスクの挿入及び排出用の挿入口を有するデ
   イスクプレーヤにおいて、 前記挿入口には、その挿入口を被覆するように
   柔軟性を有する２つのカバーが重合接着されて設
   けられ、これら２つのカバーは、各々デイスクの
   挿入及び排出を可能とするスリツトを備えると共
   に、少なくとも一方のカバーは、そのスリツトの
   上下左右の四方向を包囲するように一体に形成さ
   れたことを特徴とするデイスクプレーヤ。