JPH0535424Y2

JPH0535424Y2 -

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Publication number: JPH0535424Y2
Application number: JP1987097362U
Authority: JP
Priority date: 1987-06-26
Filing date: 1987-06-26
Publication date: 1993-09-08
Anticipated expiration: 2002-06-26
Also published as: JPS644478U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はプラズマデイスプレイ装置に係り、特
に面上に設けられた電極を誘電体層で被覆した二
枚の基板を、前記電極形成面を内面としてスペー
サを介して一定間隔を保つて対向させ、且つ放電
発光に供する放電媒体を封入して気密封止させた
プラズマデイスプレイ装置に関する。

［背景技術］プラズマデイスプレイ装置には、大別して、陰
極と陽極とを対向させて、この間で放電を起させ
るDC型プラズマデイスプレイ装置、誘電体層を
被覆した電極を対向させてこの間で間欠放電を起
させるAC型プラズマデイスプレイ装置がある。

このうち、AC型プラズマデイスプレイ装置は、
放電の広がりがDC型に比べて良く、比較的容易
に面発光表示素子を形成することができるという
特徴を有しており、例えば、比較的表示面積の大
きいセグメント型表示デバイスに好適に用いられ
ている。

［考案の目的］近年、商店舗等において、装飾用、案内表示用
として、比較的近距離で視認できる、高輝度で、
且つ表示品位の高い発光表示素子が望まれてい
る。発光表示素子としては、蛍光表示管
（VFD）、LEDあるいはEL等があるが、蛍光表示
管はフイラメント配線の必要性があり、容器内の
真空度が高いことから大面積化が難しく、LED
は輝度が低く、また線、面状の発光面を形成する
ことが困難であり、またELは高輝度な面発光を
得ることが難しいという問題点を有しており、上
記の用途にはAC型プラズマデイスプレイ装置が
有望である。

本考案の目的は、その視認性、表示品位をより
向上させたプラズマデイスプレイ装置を提供する
ことにある。

［問題点を解決するための手段］本考案のプラズマデイスプレイ装置は、面上に
設けられた電極を誘電体層で被覆した二枚の基板
を、前記電極形成面を内面としてスペーサを介し
て一定間隔を保つて対向させ、且つ放電発光に供
する放電媒体を封入して気密封止させたプラズマ
デイスプレイ装置において、少なくとも前記電極の一方が表示電極で、且つ
スペーサがガラスビーズであり、この表示電極外
に、該ガラスビーズを配置したことを特徴とする
する。

［作用］本考案のプラズマデイスプレイ装置は、表示電
極外に、ガラスビーズを設けることにより、二枚
の基板を一定間隔を保つとともに、所望の位置に
ガラスビーズを配置して、装飾性を高めんとする
ものである。

なお、ガラスビーズを透明または半透明性とす
れば、電極間の放電からの光を散乱、屈折等させ
ることができ、また電極部分が非点灯の場合にお
いても、外光がガラスビーズによつて散乱、屈折
してその装飾性を高めることができる。

なお、ガラスビーズを有色（白、黒等の無彩色
を含み、透明、半透明、不透明の場合を含む。）
とすれば、所望の模様、文字等を形成して、さら
にその装飾性を高めることができる。

［実施例］以下、本考案の実施例を図面を用いて詳細に説
明する。

まず、本考案の説明に先だつて、AC型プラズ
マデイスプレイ装置の構成について説明する。

第３図はAC型プラズマデイスプレイ装置の分
解図であり、第４図はその部分断面図である。

両図に示すように、背面基板となるガラス、セ
ラミツク等の絶縁基板１上にITO、酸化スズ等の
透明電極またはAg，Al，Ni等の電極２を、英
字、数字、カタカナ、ひらがな、漢字、記号、図
形等の所望の表示形態にパターンニングして形成
し、さらにこの上に透明または所望の色の誘電体
層３を設ける。

同様に、表示基板となるガラス等の透明基板４
上にITO、酸化スズ等の透明電極５を、前記電極
２対応するように、同表示形態に形成して設け
（なお、表示形態にパターニングするのは、電極
２、透明電極５のいずれか一方でもよい。）、さら
にこの上に透明の誘電体層６を設ける。誘電体層
３，６は絶縁基板１、透明基板４がガラス板の場
合は、鉛含有の低融点ガラスが好適に用いられ
る。なお、誘電体層３，６上には、低電圧化、長
寿命化等の目的から、MgO，MgF₂，CeO等の保
護膜が積層されることが多い。

絶縁基板１と透明基板４を後述するスペーサで
挟んで、間隔を一定に保持し、フリツトガラス７
で気密封止を行なう。封入される放電媒体として
は、Ne，Ar，N₂，CO₂，Xe，He，Kr等の放電
ガスの単体あるいは混合ガスが用いられる。

このような構成のAC型プラズマデイスプレイ
装置において、透明電極５と電極２の間に放電ガ
スの放電開始電圧以上の電圧を印加すると、電極
間で放電が起こり、発光する。

この場合の放電開始電圧は、間隙長、放電ガス
種、封入圧力、絶縁層の特性等によつて決定され
る。いつたん放電を開始すると、発生した電子、
陽イオンはそれぞれ、陽極、陰極に対応した電極
に引かれ、誘電体層３，６上に付着して、いわゆ
る壁電荷を形成する。この壁電荷は、印加電圧と
反対向きの電界を形成するので、放電は停止す
る。この状態で印加電圧の向きを逆にすると、壁
電荷による電界と印加電圧による電界が重畳さ
れ、初めの放電開始電圧よりも低い値で放電す
る。このように、いつたん放電が開始すると、初
期の放電開始電圧よりも低い交流駆動電圧をかけ
ておけば、放電は間欠的に持続する。

次に、本考案のAC型プラズマデイスプレイ装
置について説明する。

第１図Ａは、本考案のAC型プラズマデイスプ
レイ装置のガラスビーズの配置の一実施例示す配
置図であり、第１図Ｂは、有色（図中、黒色）の
ガラスビーズの場合を示す配置図である。

第２図は、スペーサ配置部の部分断面図であ
る。

第１図Ｂに示すように、対向する電極の間にガ
ラスビーズ８を配置する。このとき、ガラスビー
ズ８は電極面の所望の位置に配置され、例えば、
第１図Ａに示すように、略同密度となるように設
けられている（なお、簡略化のために誘電体層３
は省略してある）。

ガラスビーズ８を所定の位置に固着する方法
は、AC型プラズマデイスプレイ装置の製造方法
として、厚膜印刷技術を用いる場合には誘電体層
３，６を形成するガラスペーストを印刷後、その
上に、有機バインダ、有機溶剤等にガラスビーズ
を混入したペーストを印刷し、ガラスペーストと
同時に焼成して誘電体層に固定し、その後透明基
板４と絶縁基板１とをフリツトガラスを用いて貼
り合わせ、圧力をかけ加熱し封止する。また薄膜
技術を用いて、誘電体層を形成する場合には、あ
らかじめ非晶質の低融点ガラスを表面にコートし
たガラスビーズを用い、前記方法と同様にして、
ガラスビーズを固定することができる。

ガラスビーズを用いることの利点は、上記のよ
うに、厚膜印刷技術を用いて所望の位置に、個々
のガラスビーズを個々に配置することなく一度に
固着することができ、簡易な製造工程を設計する
ことができ、また光散乱性が優れている等であ
る。

ガラスビーズ８は透明基板４および絶縁基板１
の両方に固着されていることが好ましく、本実施
例では誘電体層６を非晶質なガラス層とすること
で、封止時に固着することができる。ガラスビー
ズ８が両方の基板に固着されていることで、機械
的強度を向上させることができるとともに、交流
駆動において、パネルから発生する発振音を抑え
ることができる。

このようにして、電極上にガラスビーズを配置
することにより、放電空間を略均一なものとし、
放電開始電圧等の特性を安定化させることができ
る。

ガラスビーズを透明または半透明性とすれば、
電極間の放電からの光を散乱、屈折等させること
ができ、また電極部が非点灯の場合においても、
外光を照射すると、その外光は散乱、屈折され、
装飾板として用いることができる。ガラスビーズ
を透明、半透明あるいは不透明の有色（白、黒等
の無彩色を含む。）とすれば、所望の模様、文字
等を形成して、その装飾性を高めることができ
る。

背面基板側の誘電体層３を有色とすれば、前記
有色のガラスビーズと組合わせて、さらにその装
飾性を高めることができる。

［考案の効果］以上詳細に説明したように、本考案のプラズマ
デイスプレイ装置によれば、表示電極外に、ガラ
スビーズを設けることにより、二枚の基板を一定
間隔を保つとともに、所望の位置にガラスビーズ
を配置して、装飾性を高めることができ、また厚
膜印刷技術等を用いて、簡易な製造工程を設計す
ることも可能となる。

なお、ガラスビーズを透明または半透明性とす
れば、電極間の放電からの光を散乱、屈折等させ
ることができ、また電極が非点灯の場合において
も、外光がガラスビーズによつて散乱、屈折して
その装飾性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａは、本考案のAC型プラズマデイスプ
レイ装置のガラスビーズの配置の一実施例を示す
配置図であり、第１図Ｂは、有色のガラスビーズ
の場合を示す配置図である。第２図は、スペーサ
配置部の部分断面図である。第３図はAC型プラ
ズマデイスプレイ装置の分解図である。第４図は
AC型プラズマデイスプレイ装置の部分断面図で
ある。１……絶縁基板、２……電極、３，６……誘電
体層、４……透明基板、５……透明電極、８……
ガラスビーズ。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 面上に設けられた電極を誘電体層で被覆した
二枚の基板を、前記電極形成面を内面としてス
ペーサを介して一定間隔を保つて対向させ、且
つ放電発光に供する放電媒体を封入して気密封
止させたプラズマデイスプレイ装置において、少なくとも前記電極の一方が表示電極で、且
つスペーサがガラスビーズであり、この表示電
極外に、該ガラスビーズを配置したことを特徴
とするプラズマデイスプレイ装置。 (2) 前記ガラスビーズが透明または半透明である
実用新案登録請求の範囲第１項記載のプラズマ
デイスプレイ装置。 (3) 前記ガラスビーズが有色である実用新案登録
請求の範囲第１項記載のプラズマデイスプレイ
装置。 (4) 前記ガラスビーズが誘電体層で二枚の基板に
固着されている実用新案登録請求の範囲第１項
または第２項記載のプラズマデイスプレイ装
置。