JPH0535391U

JPH0535391U - 自動浮き彫り装置

Info

Publication number: JPH0535391U
Application number: JP9088291U
Authority: JP
Inventors: 義信水島
Original assignee: 義信水島
Priority date: 1991-10-11
Filing date: 1991-10-11
Publication date: 1993-05-14

Abstract

(57)【要約】【考案の名称】自動浮き彫り装置【目的】家紋や表札文字のごとき表現要素を自動的に
彫刻用素材に彫刻可能として、作業の自動化を実現でき
るとともに、各種のカッタ−を使用することにより、家
紋や表札文字のごとき表現要素がその周辺部に丸みを付
した形でくっきりと浮き上がり、立体感がある上に、仕
上がりが綺麗である。【構成】ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナな
どで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を自動
的に彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置にあって、
該自動浮き彫り装置に使用するカッタ−を、上記表現要
素の周辺部をア−ル状に彫り下げるためのア−ル状の刃
先を備えるア−ルカッタ−４と、上記表現要素とその他
の部分との境を溝彫りするためのストレ−ト状の刃先を
備える溝彫りカッタ−７と、上記表現要素及び溝以外の
部分を取り除くためのストレ−ト状の刃先を備える地彫
りカッタ−９としたものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、例えば、家紋や表札文字などの浮き彫りに適した文字、図形、記号を彫刻用素材に自動的に彫刻するための自動浮き彫り装置に関するものである。

【従来の技術】

【０００２】従前から、例えば、家紋額、すなわち家紋を浮き彫りした額縁は、居間、客間、玄関、床の間などの適所に置いたり飾ったりする美術工芸品として愛好されているが、その製造手段が熟練した職人的技術者による手彫りによっているため、完成までにかなりの製作日数がかかり、量産性が悪いといった不満があったものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記のような実状に鑑み、この考案は、ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を自動的に彫刻用素材に彫刻可能として、作業の自動化を実現するとともに、各種のカッタ−を使用することにより、家紋や表札文字のごとき表現要素がその周辺部に丸みを付した形でくっきりと浮き上がり、立体感がある上に、仕上がりが綺麗な自動浮き彫り装置を提供することをその目的とするものである。

【０００４】

【問題を解決するための手段】

上記の目的を達成するために、この考案に係る自動家浮き彫り装置は、ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を自動的に彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置にあって、該自動浮き彫り装置に使用するカッタ−を、上記表現要素の周辺部をア−ル状に彫り下げるためのア−ル状の刃先を備えるア−ルカッタ−と、上記表現要素とその他の部分との境を溝彫りするためのストレ−ト状の刃先を備える溝彫りカッタ−と、上記表現要素及び溝以外の部分を取り除くためのストレ−ト状の刃先を備える地彫りカッタ−としたものである。また、ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を自動的に彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置にあって、該自動浮き彫り装置置に使用するカッタ−が、上記表現要素の周辺部をア− ル状に彫り下げるためのア−ル状の刃先を備えるア−ルカッタ−と、上記表現要素以外の部分を取り除くためのストレ−ト状の刃先を備える地彫りカッタ−としたものである。そして、上記の場合、前記溝彫りカッタ−および地彫りカッタ−はテ−パ−状の刃先としてもよいし、前記溝彫りカッタ−と地彫りカッタ−を同一のストレ− トカッタ−で兼用してもよい。

【０００５】

【作用】

上記の本考案に係る自動浮き彫り装置の使用要領を以下に述べると、ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を自動的に彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置にあって、例えば、表現要素として家紋を選択した場合には、前記自動浮き彫り装置に額縁をセットし、まず、ア−ルカッタ−を回転機構に取り付けて作動させれば、家紋デ−タに従って、ア−ルカッタ−は家紋と他の部分との境界面をア−ル状に彫り下げるから、家紋がその周辺部に丸みを付した形で浮き出し、次いで、ストレ−ト状の刃先を備える溝彫りカッタ−の使用により、家紋とその他の部分との境を溝彫りして、家紋部分を一層顕著になし、さらに、ストレ−ト状の刃先を備える地彫りカッタ −を、彫り深さが上記溝より少々浅くなるよう調節して使用することにより、家紋および溝以外の部分を取り除けば、家紋がくっきりと浮き上がり、これにより作業は終了し、家紋額は完成する。また、溝を希望しない場合には、ア−ルカッタ−により家紋と他の部分との境界面をア−ル状に彫り下げた後、ストレ−ト状の刃先を備える地彫りカッタ−の使用により、家紋以外の部分を取り除けばよい。そして、前記溝彫りカッタ−および地彫りカッタ−については、ストレ−ト状の刃先に代えてテ−パ−状の刃先としてもよい。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案に係る自動家浮き彫り装置の構成を添付図面に示した実施の一例に従って説明すると、ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナなどで作成された家紋の加工の深さ、回数、送り速度などのデ−タ入力に従って自動的に家紋１を彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置に、この実施例では、直径200mmの円形の額縁２をセットして作業は行なわれ、添付図面には、前記自動浮き彫り装置に使用するカッタ−として、ア−ル状の刃先３を備える10Ｒ〜15Ｒのア−ルカッタ−４と、家紋とその他の部分との境に溝５を彫るためのストレ−ト状の刃先６を備える１mmの溝彫りカッタ−７と、ストレ−ト状の刃先８を備える３mmの地彫りカッタ−９がそれぞれ示され、図８〜図10は、各カッタ−を使用した場合における額縁の断面図が段階的に示されている。また、溝５を希望しない場合には、ア−ルカッタ−により家紋と他の部分との境界面をア−ル状に彫り下げた後、１mmのストレ−ト状の刃先を備える地彫りカッタ−の使用により、家紋以外の部分を取り除けばよい。尚、上記実施例には、本考案に係る自動家浮き彫り装置を家紋額に適用した場合を示したが、これに限定されることなく、表札文字など、浮き彫りに適した文字、図形、記号であればどのような表現要素でも適用可能であることは勿論であり、そして、上記の各種のカッタ−の刃先の数値についても実施例に限定されることなく、選択した彫刻用素材により適宜に変更してもよい。また、前記ア−ルカッタ−４および地彫りカッタ−９はそれぞれ２組の刃先を備えてなるが、刃先の数は任意に選択すればよいし、前記溝彫りカッタ−４と地彫りカッタ−５についても同一のストレ−トカッタ−で兼用してもよく、さらに、彫刻用素材として使用する額縁は木の板に限らず、プラスチックその他の素材よりなるものであっても無論よい。

【０００７】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案に係る自動浮き紋彫り装置によれば、ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を自動的に額縁や表札のごとき彫刻用素材に彫刻可能としたから、作業性の大幅な向上が図り得るとともに、各種のカッタ−を使用することにより、家紋や表札文字などの表現要素がその周辺部に丸みを付した形でくっきりと浮き上がり、見事な立体感が認められ、また仕上がりも綺麗であるといった種々の顕著な効果が得られるものである上に、柄のある彫刻用素材を使用すれば、木の場合には木目が、また、プラスチックの場合にはア−ルの部分に柄がそれぞれ出て優れた美観を提供し得るものであり、美術工芸品として最適である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施の一例を示す平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】ア−ルカッタ−の斜視図である。

【図４】ア−ルカッタ−の平面図である。

【図５】溝彫りカッタ−の平面図である。

【図６】地彫りカッタ−の斜視図である。

【図７】地彫りカッタ−の平面図である。

【図８】ア−ルカッタ−を使用した場合の額縁の部分断
面図である。

【図９】溝彫りカッタ−を使用した場合の額縁の部分断
面図である。

【図10】地彫りカッタ−を使用した場合の額縁の部分断
面図である。

【符号の説明】

１家紋２額縁３ア−ル状の刃先４ア−ルカッタ− ５溝６ストレ−ト状の刃先７溝彫りカッタ− ８ストレ−ト状の刃先９地彫りカッタ−

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャ
ナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を
自動的に彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置にあっ
て、該自動浮き彫り装置に使用するカッタ−が、上記表
現要素の周辺部をア−ル状に彫り下げるためのア−ル状
の刃先を備えるア−ルカッタ−と、上記表現要素とその
他の部分との境を溝彫りするためのストレ−ト状の刃先
を備える溝彫りカッタ−と、上記表現要素および溝以外
の部分を取り除くためのストレ−ト状の刃先を備える地
彫りカッタ−であることを特徴とする自動家紋彫り装
置。
【請求項２】ＣＡＤ、デジタイザ−、イメ−ジスキャ
ナなどで作成された家紋や表札文字のごとき表現要素を
自動的に彫刻用素材に彫刻する自動浮き彫り装置にあっ
て、該自動浮き彫り装置に使用するカッタ−が、上記表
現要素の周辺部をア−ル状に彫り下げるためのア−ル状
の刃先を備えるア−ルカッタ−と、上記表現要素以外の
部分を取り除くためのストレ−ト状の刃先を備える地彫
りカッタ−であることを特徴とする自動浮き彫り装置。
【請求項３】前記溝彫りカッタ−がテ−パ−状の刃先
を備えてなる請求項１記載の自動浮き彫り装置。
【請求項４】前記地彫りカッタ−がテ−パ−状の刃先
を備えてなる請求項２記載の自動浮き彫り装置。
【請求項５】前記溝彫りカッタ−と地彫りカッタ−を
同一のストレ−トカッタ−で兼用してなる請求項１記載
の自動浮き彫り装置。