JPH0535155B2 - - Google Patents

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JPH0535155B2
JPH0535155B2 JP60019855A JP1985585A JPH0535155B2 JP H0535155 B2 JPH0535155 B2 JP H0535155B2 JP 60019855 A JP60019855 A JP 60019855A JP 1985585 A JP1985585 A JP 1985585A JP H0535155 B2 JPH0535155 B2 JP H0535155B2
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JP
Japan
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gangliosides
ganglioside
methanol
present
ammonia
Prior art date
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Application number
JP60019855A
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English (en)
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JPS61180719A (ja
Inventor
Atsushi Kojima
Tatsuro Yokoyama
Haruki Mori
Masanobu Arita
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は特定の有機溶媒を含む媒体に存在する
ガングリオシドを取得する方法に関するものであ
る。ガングリオシドは人及び動物の脳に多く含ま
れている糖脂質の1種で、その構成成分の一つで
あるシアン酸の結合数及び結合位置によつて多数
の分子種があり、ガングリオシドとはそれらの総
称である。
近年、ガングリオシドの生体内での作用の解明
が進歩しており、医薬品として中枢および末梢神
経系の刺激伝達障害の治療に利用されている。
従来技術 これまでガングリオシドの抽出、精製方法につ
いて種々報告がなされている。例えばSvenner−
holmらの方法(Biochim、Biophys、acta、617
巻(1980)97〜109頁)によれば、組織からクロ
ロホルム、メタノール及び水の混合溶液によつて
抽出し、フオルチの分配(J.Folch、J.Biol.
Chem.226巻(1957)497−509頁)によつてガン
グリオシドを水性溶液として分離し、消泡剤を添
加しながら蒸発乾固し、粗製のガングリオシドを
得ている。また医薬品に応用する目的で別の抽出
法が特許出願されている。(フイデイーア、ソシ
エタ、ペル、アチオニ、特開昭52−34912)この
方法では動物の脳からガングリオシドをテトラヒ
ドロフランにより抽出し、エーテルと水を加えて
分配し、下層の水性溶液をイオン交換カラムクロ
マトグラフイーで精製し、水酸化バリウムで沈澱
として分離し、これを塩酸水溶液に溶解して透析
したのち蒸発乾固し、前述のフオルチの分配によ
り水性溶液として凍結乾燥して製品としている。
解決しようとする問題点 このようにガングリオシドを含む大量の水性溶
液からガングリオシドを単離する方法は、発泡を
抑えながら蒸発乾固するか、水酸化バリウムによ
り不溶性塩を生成し塩酸で塩を脱離し透析したの
ち凍結乾燥するか、あるいはイオン交換カラム
へ、吸、脱着する方法であり、いづれも大量のガ
ングリオシドを調製することを非常に困難にして
いる。
問題解決の手段 本発明者らは大量のガングリオシドを効率的に
精製取得する方法について研究を重ねた結果、動
物の脳から抽出したガングリオシドのメタノール
する溶液をそのまゝ冷却するとガングリオシドが
析出ことを見出し特許出願した(特願昭59−
35303)。さらに研究の結果ガングリオシドの水溶
液あるいは有機溶媒を含んだ水溶液に多量の低級
アルコールを加えて冷却するとガングリオシドが
析出することを見出した。そしてさらにいづれの
場合も特にアルカリ金属水酸化物又はアンモニア
の存在下ではガングリオシドの回収が量的にも質
的にも著しく改善されることを見出して本発明を
完成した。
本発明に言う低級アルコールを含有する溶媒と
は、特にメタノールおよびエタノールを含有する
溶媒であり、n−又はiso−プロパノールを含む
ものであつても良い。そしてこの溶媒の系には通
常は水が存在する。更にこの溶媒系には少量のテ
トラヒドロフラン、クロロホルムあるいはエーテ
ル等が存在していてもよい。例えば前述したフオ
ルチの分配によつて生た上層あるいはテトラヒド
ロフラン、エーテルおよび水の分配によつて生じ
た下層等の低級アルコールを添加したものがこれ
に当る。
また低級アルコールの含有率は約20%以上、好
ましくは70%以上がよく、水溶液あるいは低級ア
ルコールの含有率の小さい溶液には、メタノー
ル、エタノール、n−プロパノールあるいはiso
−プロパノール等の低級アルコールを単独または
混合して追加するのが良い。低級アルコールの含
有率が小さく、含水率が大きいとガングリオシド
の回収率が低下する。
添加するアルカリ金属水酸化物としては水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウ
ムがあり、その他アンモニア水でも良い。これら
の効果はガングリオシドの回収率を著して向上さ
せることにある。そしてアルカリ金属水酸化物あ
るいはアンモニアの存在する系を一旦30〜60℃の
温度に維持することは、粗製ガングリオシド中に
共存するリン脂質を加水分解して除去することに
より取得されたガングリオシドの純度を高いもの
とする効果がある。アルカリ金属水酸化物あるい
はアンモニアの使用量は溶媒中に存在するガング
リオシドの構成分子であるシアル酸と当量以上が
好ましく、通常はガングリオシドと同量ないし10
倍量程度使用される。この処理方法としてはガン
グリオシドを含んだ溶液に低級アルコールとアル
カリ金属水酸化物あるいはアンモニアを加え、リ
ン脂質を分解する場合にはこれが消失するまで40
〜60℃で加熱撹拌したのち充分冷却して析出物を
取する。低級アルコールの添加はリン脂質を分
解したあとでも良い。
発明の効果 本明の方法によれば、従来、非常に困難であつ
た強発泡性のガングリオシド水性溶液の濃縮によ
るガングリオシドの回収が、アルカリ処理と過
といつた簡単な操作のみとすることができる。ガ
ングリオシドの回収率はアルカリ金属水酸化物あ
るいはアンモニアが存在しない場合には約50%程
度であるが本発明の方法によれば90〜95%に達す
る。さら本発明のもう一つの特徴は夾雑している
蛋白質の大部分が液に移行して除去されること
である。したがつて前述したフオルチの上層から
本発明の方法で得たガングリオシドは60〜70%の
純度をもち、若干の硫糖脂質、中性糖脂質を含
み、蛋白質、リン脂質をほとんど含んでいない。
このガングリオシドをシリカゲルカラムクロマト
グラフイーで処理することにより、容易に精製し
て医薬用に供しうる。
本発明をさらに具体的に説明するために実施例
を示す。
実施例 1 アセトンで脱脂、脱水した牛脳からメタノール
で抽出したガングリオシドをクロロホルム、メタ
ノールおよび水で分配した上層の水性溶液500ml
(シアン酸1.79g、ガングリオシド換算5.73g含
有、水約240mlを含む)にメタノール700mlと水酸
化ナトリウム23gを加え、50℃で1時間撹拌し
た。反応後0〜5℃に冷却して析出物を吸引過
し、冷メタノール100mlで洗浄した。減圧乾燥し
て8.2gのガングリオシドを得た。シアル酸分析
によるとガングリオシドの純度は64.3%で回収率
は92%であつた。
このガングリオシドは薄層クロマトグラフイー
で展開し、レゾルシノールで発色させてガングリ
オシドの各分子種の組成をしらべたが、原料とし
た水性溶液中の組成と変化がなかつた。オルシノ
ールで発色させると硫糖脂質および中性糖脂質の
存在が確認された。モリブデン酸、およびニンヒ
ドリンによる発色はほとんど無かつた。同様に
液を検査したところ、ニンヒドリンの発色が強
く、レゾルシノールの発色は弱く、他の発色はほ
とんど無かつた。
実施例 2 実施例1と同様に処理したガングリオシドの水
性溶液310ml(ガングリオシドとして6.98mg/ml
含む、水約135ml)に水酸化カリウム10gをメタ
ノール100mlに溶解して加え、40℃で1時間撹拌
したのちメタノール250mlを加え、次いで氷冷し、
析出物を吸引過し冷メタノール50mlで洗浄し、
減圧乾燥してガングリオシド3.4g回収した。純
度59.5%回収率93.6%であつた。
実施例 3 実施例1と同様に処理したガングリオシドの水
溶液100ml(ガングリオシドとして2.5g含む、水
50ml)に水酸化ナトリウム10gを加え40℃で1時
間処理したちエタノール200mlを加え次いで0〜
5℃に冷却し析出物を吸引過して冷エタノール
100mlで洗浄し、減圧乾燥してガングリオシド3.8
gを回収した。純度62.5%回収率95%であつた。
実施例 4 粗ガングリオシド2.0g(シアル酸18.8%含む、
ガングリオシドとして1.2g)をメタノール100ml
に加温溶解し、少量の不溶物を過して除去し
た。この溶液に10%カセイソーダのメタノール溶
液12mlを加え、冷却して析出物を取し、冷メタ
ノール20mlで洗浄した。乾燥して結晶1.6gを得
た(シアル酸21.6%を含む、ガングリオシドとし
て1.1g)回収率92%であつた。
実施例 5 実施例4と同様のガングリオシドのメタノール
溶液を用いて、カセイソーダのメタノール溶液に
かえて、濃アンモニア水5mlを加えて結晶1.7g
を得た。(シアル酸20.3%を含む、ガングリオシ
ドとして1.1g)回収率は92%であつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 低級アルコールを含有する溶媒中に溶解して
    いるガングリオシドを、アルカリ金属水酸化物又
    はアンモニアの存在下に析出物として取得する方
    法。 2 低級アルコールがメタノール又はエタノール
    であることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の方法。 3 アルカリ金属水酸化物又はアンモニアの存在
    する系を一旦40〜60℃の温度に維持して行なうこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項又は第2項
    に記載の方法。
JP60019855A 1985-02-06 1985-02-06 ガングリオシドの取得方法 Granted JPS61180719A (ja)

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JPS61180719A JPS61180719A (ja) 1986-08-13
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NZ236059A (en) * 1989-11-17 1993-03-26 Fidia Spa Extraction of gangliosides
JP3929085B2 (ja) * 1996-04-26 2007-06-13 雪印乳業株式会社 ガングリオシド高含有組成物の製造法
CA2492838A1 (en) 2002-07-18 2004-01-29 Yamasa Corporation Process for producing cmp-n-acetylneuraminic acid
CA2540043A1 (en) * 2003-09-26 2005-04-07 Yamasa Corporation Process for producing cmp-n-acetylneuraminic acid

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