JPH0534982A - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JPH0534982A
JPH0534982A JP3194463A JP19446391A JPH0534982A JP H0534982 A JPH0534982 A JP H0534982A JP 3194463 A JP3194463 A JP 3194463A JP 19446391 A JP19446391 A JP 19446391A JP H0534982 A JPH0534982 A JP H0534982A
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JP
Japan
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toner
soluble monomer
weight
resin
polymerization
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP3194463A
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English (en)
Inventor
Nobuhiro Hirano
暢宏 平野
Masaya Shiozaki
正弥 塩崎
Toshiro Tokuno
敏郎 得能
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 帯電性、耐湿性、分散性、帯電安定性に優
れ、さらに合成安定性に優れた静電荷像現像用トナーを
得る。 【構成】 静電荷像現像用トナーは、帯電制御樹脂を含
有する。帯電制御樹脂は、アニオン性基を有する水溶性
モノマーを少なくとも1種と油溶性モノマーを少なくと
も1種からなる共重合体を主成分とする。この共重合体
は、誘電率が15以上で、かつこの水溶性モノマーから
なる樹脂およびこの油溶性モノマーからなる樹脂をそれ
ぞれ溶解可能な溶媒を用いて共重合される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、静電荷像現像用トナー
に関し、より詳しくは、帯電性、耐湿性、分散性、さら
に合成安定性に優れた静電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】静電荷像現像用トナーは、摩擦帯電特性
を付与するために、通常、帯電制御樹脂が用いられる。
このような静電荷像現像用トナーは、この帯電制御樹脂
と結着樹脂および着色剤とを溶融混練するか、または重
合性単量体よりからなる樹脂を懸濁重合、溶液重合など
で重合させる際に、帯電制御樹脂を共存させることによ
り、得られる樹脂と相溶させて得られている。従って、
帯電制御樹脂は、帯電制御性に優れ、溶媒、モノマー、
樹脂との溶解性に優れ、環境安定性に優れ、かつ均一な
組成であることが要求される。
【0003】このような帯電制御樹脂を得る方法として
は、一般に、分散重合法、溶液重合法がある。分散重合
法としては、特開平2−88606号公報に開示されて
いるように油溶性モノマーと水溶性モノマーを水と水混
和性有機溶媒との混合溶媒中で分散重合させて共重合体
を粒子の形で回収する方法、特願平1−312481号
公報に開示されているように水溶性モノマーと油溶性モ
ノマーとを連鎖移動剤の存在下で分散重合させる方法が
提案されている。
【0004】溶液重合法としては、特開平1−2174
64号公報に開示されているようにイソプロピルアルコ
ールを溶媒とし、スルホン酸基を有する重合性単量体を
使用する方法が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記溶液重
合法においては、重合初期は均一な系であるが、重合の
経過と共に一方の重合性単量体のポリマーのみが析出し
て不均一な系となるため、不均一な組成および帯電特性
の帯電制御樹脂が得られる。一方、上記分散重合法にお
いては、初期に析出した共重合体を核とし、膨潤形成さ
れた粒子内で共重合が進行するため、見かけ上粒子単位
内の組成はほぼ均一であるが、初期に一方の重合性単量
体のポリマーのみが重合しやすく、不均一な組成および
帯電特性の帯電制御樹脂が得られ、また重合安定性も悪
い。さらに分散安定剤が表面に残留するため、得られる
帯電制御樹脂の耐湿性が低下することもある。またこの
ような帯電制御樹脂は、モノマーや樹脂との相溶性が悪
い。このような帯電制御樹脂を用いた静電荷像現像用ト
ナーは、帯電性、耐湿性、分散性、帯電安定性に劣った
ものとなる。
【0006】本発明は上記の点を解決しようとするもの
で、その目的は、帯電性、耐湿性、分散性、帯電安定性
に優れ、さらに合成安定性に優れた静電荷像現像用トナ
ーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の静電荷像現像用
トナーは、アニオン性基を有する水溶性モノマーを少な
くとも1種と油溶性モノマーを少なくとも1種とを溶液
重合法により共重合させて得る帯電制御樹脂を含有する
静電荷像現像用トナーにおいて、その溶液重合法に用い
られる溶媒が、誘電率が15以上で、かつ該水溶性モノ
マーからなる樹脂および該油溶性モノマーからなる樹脂
をそれぞれ溶解可能な溶媒であることを特徴とし、その
ことにより上記目的を達成することができる。
【0008】次に本発明を詳しく説明する。
【0009】本発明の静電荷像現像用トナーは、結着樹
脂、帯電制御樹脂、着色剤などを含有する。
【0010】本発明に使用される帯電制御樹脂は、アニ
オン性基を有する水溶性モノマーを少なくとも1種と油
溶性モノマーを少なくとも1種からなる共重合体を主成
分とする。
【0011】上記アニオン性基は、例えば、−SO3
基、−COOX基(Xは水素、アルカリ金属またはアル
カリ土類)等が挙げられるが、得られる帯電制御樹脂の
帯電制御性を考慮すると−SO3X基が特に好ましい。
【0012】上記−SO3X基を有する水溶性モノマー
としては、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、ア
クリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、メタク
リルスルホン酸などまたはこれらのナトリウム、カリウ
ム、カルシウム塩が挙げられ、反応性や得られる帯電制
御樹脂の帯電制御性を考慮すると、スチレンスルホン酸
およびそのナトリウム塩が特に好ましい。上記−SO3
X基を有する水溶性モノマーを使用することにより得ら
れる共重合体を用いた帯電制御樹脂は優れた負帯電特性
を有するものとなる。上記水溶性モノマーは1種でもよ
く、2種以上用いてもよい。
【0013】上記油溶性モノマーとしては、ラジカル重
合性モノマーであり、一般のトナー用の結着樹脂として
使用されるものでよく、ビニル系モノマー、アクリル系
モノマー、ビニルエステルモノマー、ビニルエーテルモ
ノマー、ジオレフィン系モノマー、モノオレフィン系モ
ノマー等が挙げられる。上記油溶性モノマーは1種でも
よく、2種以上用いてもよい。
【0014】上記水溶性モノマーの含有量は、前記共重
合体中0.1〜10重量%であることが好ましく、特に
0.5〜5重量%が好ましい。水溶性モノマーの含有量
が0.1重量%未満の場合、得られる帯電制御樹脂の帯
電制御性が低下し、一方含有量が10重量%を超える場
合、得られる帯電制御性樹脂の耐湿性が低下する。
【0015】上記水溶性モノマーと上記油溶性モノマー
に、架橋剤等の添加剤を添加してもよい。上記架橋剤と
しては、従来公知の架橋剤が挙げられ、例えば、モノマ
ーとしてビニル系モノマーを使用する場合、ジビニルベ
ンゼン、エチレングリコールジメタクリレートなどが挙
げられる。
【0016】上記重合開始剤としては、例えば、アゾビ
スイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチ
ルブチロニトリル)などのアゾ化合物:クメンヒドロペ
ルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミル
ペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、過酸化ベ
ンゾイル、過酸化ラウロイルなどの過酸化物等の油溶性
重合開始剤が使用される。上記重合開始剤の添加量は重
合系に対して0.5〜5重量%が好ましい。
【0017】上記共重合体は、上記水溶性モノマーと上
記油溶性モノマーなどの共重合体組成物を溶媒に溶解さ
せて不活性ガス雰囲気下で加温して重合させることによ
り得られる。使用する溶媒は、誘電率が15以上で、か
つ上記水溶性モノマーからなる樹脂および上記油溶性モ
ノマーからなる樹脂をそれぞれ溶解可能な溶媒であり、
例えば、ジメチルスルホキシド、スルフォラン、ジメチ
ルイミダゾリジノン、高級脂肪酸ジメチルアミド、N−
メチルホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどが好適
に使用される。上記溶媒は1種でもよく、2種以上用い
てもよい。
【0018】上記水溶性モノマーおよび上記油溶性モノ
マーの使用総量の重合系全体に対して占める割合は、5
0重量%以下であるこのが好ましく、特に25〜40重
量%が好ましい。上記水溶性モノマーおよび上記油溶性
モノマーの総量が50重量%を超える場合、これらのモ
ノマーが上記溶媒に溶け難くなり、所望で、均一な組成
の共重合体を得ることが難しい。
【0019】上記溶液重合法において、上記溶媒を使用
することにより重合反応の開始から終了まで重合体が析
出することがない均一な系とすることができるため、所
望で均一な組成の共重合体を得ることができる。
【0020】上記の共重合反応は温度は60〜80℃、
時間は4〜12時間が好ましい。
【0021】上記共重合体の重量平均分子量は、200
0〜50000が好ましく、特に5000〜30000
が好ましい。重量平均分子量が2000未満の場合、樹
脂化しにくく、ブロッキング性、融着性、耐湿性が悪く
なる。一方、重量平均分子量が50000を超える場
合、トナーに用いる場合、溶媒、モノマーまたは樹脂と
の溶解性が悪くなる。
【0022】本発明の静電荷像現像用トナーは、上記帯
電制御樹脂中の上記水溶性モノマーの含有量が0.05
〜5重量%となるように上記帯電制御樹脂を0.5〜1
0重量%含有する。トナー中の上記水溶性モノマーの含
有量が0.05重量%未満の場合、得られるトナーに充
分な帯電量を与えることができず、一方、水溶性モノマ
ーの含有量が5重量%を超える場合、得られるトナーに
帯電量の異常上昇が生じる。
【0023】本発明の静電荷像現像用トナーは、上記帯
電制御樹脂の他に、結着樹脂、着色剤を含有する。
【0024】上記結着樹脂を形成し得る重合性単量体と
しては、定着性および帯電性とを有する熱可塑性樹脂を
形成し得るものであり、上記重合性単量体としては、例
えば、以下のものを使用することができる。スチレン、
o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチル
スチレン、p−メトキシスチレン、p−フェニルスチレ
ン、p−クロロスチレン、3,4−ジクロロスチレン、
p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−
n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、
p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレ
ン、p−n−ノニルスチレン、p−n−ドデシルスチレ
ン等のスチレン及びその誘導体:エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、イソブチレンナドノエチレン不飽和モノ
オレフィン類:塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニ
ル、フッ化ビニルなどのハロゲン化ビニル類:酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルなどのビニ
ルエステル類:メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、
メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸
ジエチルアミノエチルなどのα−メチレン脂肪族モノカ
ルボン酸エステル類:アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリ
ル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸2−クロロエチル、アク
リル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類:ビニルメ
チルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチ
ルエーテル等のビニルエーテル類:ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類:N−ビニルピロール、N−ビニ
ルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピ
ロリドン等のN−ビニル化合物:ビニルナフタレン類:
アクリロニトリル、メタクリルニトリル、アクリルアミ
ドなどのアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体など:
これらの重合性単量体は、1種又は2種以上用いること
ができる。
【0025】上記結着樹脂の含有量は、100重量%が
好ましい。
【0026】上記着色剤としては、従来公知の顔料また
は染料を使用することができる。染料としては、例え
ば、C.I.ダイレクトレッド1、C.I.ダイレクト
レッド4、C.I.アシッドレッド1、C.I.ベーシ
ックレッド1、C.I.モーダントレッド、C.I.ダ
イレクトブルー1、C.I.アシッドブルー1、C.
I.アシッドブルー2、C.I.アシッドブルー9、
C.I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブル
ー3、C.I.ベーシックブルー、C.I.モーダント
ブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベ
ーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6な
どが挙げられる。顔料としては、例えば、黄鉛、カドミ
ウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイ
エロー、ナフトールイエローS、ハンザイエロー、パー
マネントイエローNCG、タートランジレーキ、赤口黄
鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGT
R、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カド
ミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウォッチング
レッドカルシウム塩、エオシソレーキ、ブリリアントカ
ーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレッドB、メ
チルバイオレッドレーキ、紺青、コバルトブルー、アル
カリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシ
アニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレ
ンブルーBC、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメン
トグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナル
イエローグリーンG、カーボンブラック、アセチレンブ
ラック等が挙げられる。
【0027】上記着色剤の含有量は、1〜10重量%が
好ましい。
【0028】必要に応じて、重合開始剤、架橋剤、流動
性改質剤その他の添加剤を添加してもよい。
【0029】上記重合開始剤としては、従来公知のもの
を使用することができる。例えば、アゾビスイソブチロ
ニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、イソプロピルパーオキサイド、イ
ソプロピルパーオキシカーボネート、キュメンハイドロ
パーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキ
サイド、ラウロイルパーオキサイト等を使用することが
できる。
【0030】上記重合開始剤の使用量は、全混合物中の
0.5〜10重量%が好ましい。
【0031】上記架橋剤としては、例えば、以下の化合
物を使用することができる。ジビニルベンゼン、ジビニ
ルナフタレン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、
ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレン
グリコールジメタクリレート、エチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコ
ールジメタクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ
メタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールジメタクリレート、2,2−ビス
(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)
プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラ
メチロールメタンテトラアクリレート、ジブロムネオペ
ンチルグリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリル
など。
【0032】上記架橋剤の使用量は、全混合物中の0.
1〜5重量%が好ましい。
【0033】上記流動性改質剤としては、例えば、コロ
イダルシリカ、脂肪酸金属塩などが使用可能である。
【0034】また、トナーを磁性トナーとして用いるた
めに、磁性粉を含有してもよい。このような磁性粉とし
ては、例えば、鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性金
属の粉末、若しくはマグネタイト、ヘマタイト、フェラ
イト等の合金や化合物の粉末が用いられる。
【0035】なお、上記流動性改質剤、上記磁性粉は、
得られたトナーと混合(外添)してもよい。
【0036】本発明の静電荷像現像用トナーは、溶融混
練法や懸濁重合、分散重合などの重合法により製造する
ことができる。
【0037】溶融混練法は、結着樹脂、着色剤、帯電制
御樹脂等を混合し、溶融しながら混練、粉砕分級するこ
とによりトナーを得る。また懸濁重合は、重合性モノマ
ー、重合開始剤、着色剤、分散安定剤を水系溶媒に分散
させ、通常の攪拌機、ホモミキサー、ホモジナイザーな
どを用いて攪拌させながら加温することによりトナーを
得る。
【0038】本発明の静電荷像現像用トナーの粒径は、
5〜15μmであることが好ましい。
【0039】
【作用】重合の進行に伴って、水溶性モノマーからなる
樹脂および油溶性モノマーからなる樹脂が系内に生成す
るが、誘電率が15以上で、かつ水溶性モノマーからな
る樹脂および油溶性モノマーからなる樹脂を溶解可能な
溶媒を使用しているため、これらの樹脂は析出すること
がない。従って、前記の樹脂に対して系中の水溶性モノ
マーまたは油溶性モノマーはさらに反応することにな
り、結果として、所望の均一な組成の帯電制御樹脂が得
られる。この帯電制御樹脂を静電荷像現像用トナーに使
用することにより、安定した帯電性を付与することがで
きる。
【0040】
【実施例】次に、本発明を実施例を挙げて説明する。
【0041】実施例1 ジメチルスルホキシド(誘電率45) 145重量部 スチレン 68.6重量部 スチレンスルホン酸ナトリウム 1.4重量部 (スチレン/スチレンスルホン酸ナトリウム=98/2) ベンゾイルパーオキサイド 0.88重量部 以上の組成物をセパラブルフラスコに投入して、混合し
均一に溶解させた。この溶液をいかり型攪拌機を用いて
充分に攪拌させながら、窒素気流中、80℃にて約8時
間反応させ、重合を完結させた。重合溶液は重合物が析
出することなく、重合初期と同様に均一に溶解してお
り、重合率は98%であった。得られた重合物は重合平
均分子量10500、重合平均分子量/数平均分子量は
1.68であり、シャープで均一な分子量分布であっ
た。この重合体の組成比をメチレンブルーのスルホン基
に対する染着を利用して調べたところ、スチレン/スチ
レンスルホン酸ナトリウム=98.4/1.6であっ
た。またこの共重合体のFT−IRを測定しても、所望
の共重合体であることがわかった。
【0042】この帯電制御樹脂は、トルエン、クロロホ
ルム、THF等の有機溶媒、および樹脂等と速やかに相
溶溶解した。
【0043】この帯電制御樹脂3重量部、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体100重量部、カーボンブラ
ック10重量部を溶融混練、粉砕分級して平均粒径1
1.2μmのトナーを得た。このトナーとフェライト系
キャリアを混合して現像剤を得た。この現像剤を用いて
DC−1205(三田工業製)複写テストを行ったとこ
ろ、ブローンオフによる帯電量は−26μC/gであ
り、また帯電量分布を測定したところ無帯電、逆帯電の
トナーは見られなかった。また高温高湿(35℃、85
%)および低温低湿(10℃、45%)において複写テ
ストをしたところ、帯電量変化がなく、帯電の立ち上が
りも極めて高く、トナー飛散、かぶり、画像濃度の変化
などを生じなかった。
【0044】比較例1 エチレンカーボネート(誘電率3) 336重量部 水(誘電率80) 84重量部 スチレン 54.34重量部 スチレンスルホン酸ナトリウム 5.66重量部 (スチレン/スチレンスルホン酸ナトリウム=95/5) ベンゾイルパーオキサイド 6.50重量部 以上の組成物をセパラブルフラスコに投入して、混合し
均一に溶解させた。この溶液をいかり型攪拌機を用いて
充分に攪拌させながら、窒素気流中、80℃にて約10
時間反応させ、重合を完結させた。重合溶液は時間が経
過につれて白濁した。また重合率は65%以上進行しな
かった。得られた重合体の溶解性を調べた有機溶媒に対
して白濁した。有機溶媒に溶解する成分と不溶の成分の
組成を調査したところ、前者の組成はスチレン/スチレ
ンスルホン酸ナトリウム=99.9/0.1は、後者の
組成はスチレン/スチレンスルホン酸ナトリウム=1
9.3/80.7であり、所望の均一組成の共重合体が
得られなかった。
【0045】比較例2 メタノール(誘電率31.2) 1600重量部 水(誘電率3) 550重量部 スチレン 216重量部 スチレンスルホン酸ナトリウム 24重量部 (スチレン/スチレンスルホン酸ナトリウム=95/5) アゾビスイソブチロニトリル 24重量部 ポリアクリル酸 24重量部 以上の組成物をセパラブルフラスコに投入して、混合し
均一に溶解させた。この溶液を150rpmで充分に攪
拌させながら、窒素気流中、80℃にて約12時間反応
させ、重合を完結させた。時間の経過と共に粒子を形成
し重合後のエマルションを光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、1μm前後の粒子形成していた。得られた重合物は
重合平均分子量212000、重合平均分子量/数平均
分子量は28.8と分子量が高く、分子量分布がブロー
ドであった。この重合体の組成比をメチレンブルーのス
ルホン基に対する染着を利用して調べたところ、スチレ
ン/スチレンスルホン酸ナトリウム=99.5/0.5
であり、所望の均一組成の共重合体が得られなかった。
また分子量が高いために有機溶媒や樹脂に対する溶解性
が悪かった。
【0046】この帯電制御樹脂3重量部、スチレン−ア
クリル酸エステル共重合体100重量部、カーボンブラ
ック10重量部を溶融混練、粉砕分級して平均粒径1
0.7μmのトナーを得た。このトナーとフェライト系
キャリアを混合して現像剤を得た。この現像剤を用いて
DC−1205(三田工業製)複写テストを行ったとこ
ろ、ブローンオフによる帯電量は−21μC/gであっ
たが、帯電量分布を測定したところ5%の無帯電トナ
ー、0.9%の逆帯電トナーが確認された。また高温高
湿(35℃、85%)において複写テストをしたとこ
ろ、帯電量が40%低下し、トナー飛散、かぶりが生じ
た。このトナーをミクロトームで薄片に切り観察したと
ころ、帯電制御樹脂のスチレン−アクリル酸エステル共
重合体への相溶性が悪いため均一に分散されていなかっ
た。
【0047】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、帯電制御性、溶媒、モノマーまたは樹脂に対す
る溶解性及び環境安定性に優れ、かつ重合安定性に優
れ、所望する均一な組成の帯電制御剤を得ることができ
るので、帯電性、耐湿性、分散性、帯電安定性に優れ、
さらに合成安定性に優れた静電荷像現像用トナーを提供
することができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】アニオン性基を有する水溶性モノマーを少
    なくとも1種と油溶性モノマーを少なくとも1種とを溶
    液重合法により共重合させて得られる帯電制御樹脂を含
    有する静電荷像現像用トナーにおいて、その溶液重合法
    に用いられる溶媒が、誘電率が15以上で、かつ該水溶
    性モノマーからなる樹脂および該油溶性モノマーからな
    る樹脂をそれぞれ溶解可能な溶媒である、静電荷像現像
    用トナー。
JP3194463A 1991-08-02 1991-08-02 静電荷像現像用トナー Withdrawn JPH0534982A (ja)

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JP3194463A JPH0534982A (ja) 1991-08-02 1991-08-02 静電荷像現像用トナー

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JP3194463A JPH0534982A (ja) 1991-08-02 1991-08-02 静電荷像現像用トナー

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JPH0534982A true JPH0534982A (ja) 1993-02-12

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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