JPH05346796A - 伴奏信号記録再生方法およびカラオケ装置用自動キーコントローラ装置 - Google Patents

伴奏信号記録再生方法およびカラオケ装置用自動キーコントローラ装置

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JPH05346796A
JPH05346796A JP4155245A JP15524592A JPH05346796A JP H05346796 A JPH05346796 A JP H05346796A JP 4155245 A JP4155245 A JP 4155245A JP 15524592 A JP15524592 A JP 15524592A JP H05346796 A JPH05346796 A JP H05346796A
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JP
Japan
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accompaniment
signal
frequency
song
key
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Pending
Application number
JP4155245A
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English (en)
Inventor
Satoshi Takahashi
高橋  慧
Kazuji Nozoe
一二 農添
Miyoshi Ito
美義 伊藤
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Onkyo Corp
EMI Records Japan Inc
Original Assignee
Onkyo Corp
Toshiba Emi Ltd
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Publication date
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  • Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 キーコントロールを自動的に行うことができ
るカラオケ装置用自動キーコントローラ装置を提供する
ことを目的とする。 【構成】 ノートナンバー(2進コード符号)で表わされ
た伴奏の音符の周波数を有する伴奏信号を、CD(記録
媒体)のユーザーズ・ビットの例えばRチャネル(1ビッ
ト)に記録する。再生時には、ノートナンバーに基づい
て伴奏信号を復元する。従って、CDから正弦波の伴奏
信号を得ることができる。カラオケ装置用自動キーコン
トローラ装置は、この得られた伴奏信号と歌信号の最高
周波数によってキーのずれを検出し、キーのずれに基づ
いて伴奏のキーを修正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラオケ装置のキー
コントローラに関し、特に、その自動化に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】カラオケ装置は、歌い手が歌いたい歌を
選択して、カラオケ伴奏に合せて歌う装置である。最
近、カラオケ装置には、歌い手が持っている自分の音程
(キー)に応じて、伴奏のキーを設定することができる
キーコントローラを備えている場合がある。例えば、自
分のキーがナチュラルより半音高いキーであれば、予
め、キーコントローラのキーを#1に設定することによ
り、伴奏のキーをナチュラルより半音高いキーにして歌
うことができる。
【0003】従来は、このように、カラオケ装置のキー
コントローラの設定を行なっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のカラオケ装置のキーコントローラにおいて
は、次のような問題点があった。
【0005】カラオケ装置に使用されるコンパクトディ
スク(CD),レーザーディスク(LD)に録音されて
いる伴奏のキーが製作メーカーごとに異なっている場合
がある。このため、歌い手が自分のキーを選択しても、
基準となるキーが異なっているので結局伴奏のキーと合
わず、曲の途中で再度キーを変更させる必要があるとい
う問題があった。
【0006】また、男性用の伴奏で女性の歌い手または
女性用の伴奏で男性の歌い手が歌う場合、前者は歌のキ
ーが高すぎ後者は歌のキーが低すぎて、キーを合わせる
のが困難であるという問題もあった。
【0007】この発明は、上記のような問題点を解決し
て、キーコントロールを自動的に行うことができるカラ
オケ装置用自動キーコントローラ装置を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の伴奏信号記録
再生方法は、所定2進コードの符号で表わされた伴奏の
音符の周波数を有する伴奏信号を、記録媒体のユーザー
ズ・ビットの所定1ビットに記録するとともに、再生時
には、前記符号に基づいて伴奏信号を復元すること、を
特徴としている。
【0009】請求項2のカラオケ装置用自動キーコント
ローラ装置は、請求項1の伴奏信号記録再生方法により
得られた伴奏信号の各音符の周波数を表わすディジタル
周波数信号を得る伴奏周波数取出手段、歌信号の各音符
の周波数を表わすディジタル周波数信号を得る歌周波数
取出手段、伴奏周波数取出手段から得た伴奏信号のディ
ジタル周波数信号のうち、所定単位時間ごとに最高周波
数を得る伴奏最高周波数検出手段、歌周波数取出手段か
ら得た歌信号のディジタル周波数信号のうち、所定単位
時間ごとに最高周波数を得る歌最高周波数検出手段、伴
奏最高周波数検出手段から得た伴奏信号の最高周波数と
歌最高周波数検出手段から得た歌信号の最高周波数との
差周波数を所定単位時間ごとに演算する演算手段、演算
手段により得られた差周波数のうち、所定時間内で最も
頻度の高い差周波数を選択する選択手段、選択手段によ
り選択された差周波数に対応するキーのずれに基づい
て、伴奏のキーを修正するキー修正手段、を備えたこと
を特徴としている。
【0010】請求項3のカラオケ装置用自動キーコント
ローラ装置は、請求項2のカラオケ装置用自動キーコン
トローラ装置において、演算手段は、伴奏信号の最高周
波数に歌信号の最高周波数の除算を行ない、その商が2
以上または1/2以下であれば、伴奏信号の最高周波数
に1/2または2の乗算を行なったものと歌信号の最高
周波数との差を演算すること、を特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1の伴奏信号記録再生方法は、所定2進
コードの符号で表わされた伴奏の音符の周波数を有する
伴奏信号を、記録媒体のユーザーズ・ビットの所定1ビ
ットに記録するとともに、再生時には、前記符号に基づ
いて伴奏信号を復元する。従って、伴奏信号を符号にし
て記録媒体のユーザーズ・ビットに記録し、記録した記
録媒体から正弦波の伴奏信号を得ることができる。
【0012】請求項2のカラオケ装置用自動キーコント
ローラ装置は、伴奏周波数取出手段が、請求項1の伴奏
信号記録再生方法により得られた伴奏信号の各音符の周
波数を表わすディジタル周波数信号を得る。歌周波数取
出手段は、歌信号の各音符の周波数を表わすディジタル
周波数信号を得る。伴奏最高周波数検出手段は、伴奏周
波数取出手段から得た伴奏信号のディジタル周波数信号
のうち、所定単位時間ごとに最高周波数を得る。歌最高
周波数検出手段は、歌周波数取出手段から得た歌信号の
ディジタル周波数信号のうち、所定単位時間ごとに最高
周波数を得る。演算手段は、伴奏最高周波数検出手段か
ら得た伴奏信号の最高周波数と歌最高周波数検出手段か
ら得た歌信号の最高周波数との差周波数を所定単位時間
ごとに演算する。選択手段は、演算手段により得られた
差周波数のうち、所定時間内で最も頻度の高い差周波数
を選択する。キー修正手段は、選択手段により選択され
た差周波数に対応するキーのずれに基づいて、伴奏のキ
ーを修正する。
【0013】従って、所定単位時間ごとに歌信号の最高
周波数と伴奏信号の最高周波数との差周波数を演算し、
所定時間で最も頻度の高い差周波数を選択することによ
り、歌のキーと伴奏のキーのずれを検出し、このキーの
ずれに基づいて伴奏のキーを修正する。
【0014】請求項3のカラオケ装置用自動キーコント
ローラ装置は、さらに、演算手段は、伴奏信号の最高周
波数に歌信号の最高周波数の除算を行ない、その商が2
以上または1/2以下であれば、伴奏信号の最高周波数
に1/2または2の乗算を行なったものと歌信号の最高
周波数との差を演算する。従って、女性と男性における
伴奏や音声のオクターブの相違があっても、歌のキーと
伴奏のキーのずれを検出することができる。
【0015】
【実施例】この発明は、カラオケ装置において、キーコ
ントロールを自動的に行なうためのものである。以下の
実施例においては、キーコントロールに用いるための伴
奏信号を、2進コードの符号として記録するようにして
いる。伴奏信号の記録および取り出しについて説明した
後、キーコントロールの説明に移る。
【0016】カラオケ装置に用いられる記録媒体である
コンパクトディスク(CD)やレーザーディスク(LD)に
は、オーケストラの伴奏やプロの歌い手の歌などのアナ
ログ信号がディジタル化して記録されている。なお、こ
の実施例では、オーケストラの伴奏やプロの歌い手の歌
などを音楽信号という。一般的に、アナログ信号をディ
ジタル信号に変換する方法には、パルス符号変調(PC
M変調)の各種方法がある。アナログの音楽信号をディ
ジタル化するには、例えばCDおよびLDにおいては現
在、EFM変調(8(Eight)-14(Fourteen)変調)を用いて
いる。
【0017】ディジタル音楽信号が記録されるフレーム
を図6に示す。この場合、1サンプリングデータが6フレ
ームを使って記録される。すなわち、1フレームはサン
プリング周波数(例えば、サンプリング周波数44.1kHz)
の1/6周期(6/44.1msec)である。1フレームαは、ユーザ
ーズ・ビットα1(8ビット),情報ビットα2(96×2ビッ
ト),誤り訂正用ビットα3(32×2ビット)により構成さ
れている。ディジタル音楽信号は、情報ビットα2に記
録されている。誤り訂正用ビットα3は、ディスクの傷
や欠陥で起こるデータの誤りを訂正するためのビットで
ある。
【0018】ユーザーズ・ビットα1は各フレームに8ビ
ット用意されている。図7に示すように、各ビットに
は、P〜Wのチャネル名がつけられている。Pチャネル
は音楽の有無を、Qチャネルは音楽のチャネル数やエン
ファシスの有無などを記録している。最近、ユーザーズ
・ビットは例えばCD−Gなどにおいて使用されてい
る。この発明は、このCDのユーザーズ・ビットの例え
ばRチャネル(図示(イ))に、伴奏信号を符号にして記録
するものである。
【0019】ここで、このユーザーズ・ビットに記録す
る伴奏信号について説明しておく。図8に、一歌曲の譜
面を示す。この歌曲の各音符は、周波数と音符の長さの
配列として表現することが可能である。この状態を図9
に示す。例えば、譜面に最初に現れる「ド」の音符(図示
1)の周波数は262Hzであり、次の「レ」の音符(図示N2)
の周波数は294Hzである。次の「ミ」の音符(図示N3)の周
波数は330Hzである。また、歌曲により多少の差はある
が、通常の各音符の長さは、2分音符では約1sec,4分音
符では約500msec,8分音符では約250msec,16分音符で
は約125msecである。
【0020】従って、N1の8分音符の「ド」は周波数が26
2Hzで約250msecの音符の長さを持ち、N2の8分音符の
「レ」は周波数が294Hzで約250msecの音符の長さを持ち、
3の16分音符の「ミ」は周波数が330Hzで約125msecの音
符の長さを持つ。この発明で記録される伴奏信号は、こ
のような伴奏の音符の周波数と同じ周波数および音符の
長さを持つように作成された正弦波の記録信号である。
【0021】伴奏信号は、図10に示すように、G5(78
4Hz)〜G2(98Hz)までの音程について7ビットの2進コ
ード符号で表わされる。例えば、C4(262Hz)の音符は、
ノートナンバー72で「1001000」で表わされる。このノー
トナンバー(音程コード)は、パーソナル・コンピュータ
におけるMIDI規格による。この発明は、CDのユー
ザーズ・ビットに、この符号にした伴奏信号を記録する
ものである。
【0022】従って、図8の譜面の伴奏信号を記録しよ
うとすると、図11に示すように、各音符につき7ビッ
トが必要である。N1の音符はノートナンバー72(図示P
1)に、N2の音符はノートナンバー74(図示P2)に、N3
の音符はノートナンバー76(図示P3)を表わしている。
【0023】ディジタル音楽信号は、前述したように、
例えばサンプリング周波数fs44.1kHzでサンプリングさ
れ、1フレームがサンプリング周波数の1周期の1/6に相
当するので、ユーザーズ・ビットには6/44.1msecごとに
ビットが立つことになる。上記のように、1個のノート
ナンバーは7ビットで表わされるので、1つのノートナン
バーを表わすには7フレーム(6×7/44.1msec)の時間が必
要である。
【0024】図1に、この発明の一実施例による記録媒
体(例えばCD)のユーザーズ・ビットに伴奏信号を記録
する方法を示す。以下、図6の譜面の伴奏信号を例にし
て、この方法の説明をする。まず、N1の音符がユーザ
ーズ・ビットのRチャネル(イ)に記録される。N1の音
符は周波数が262Hzで約250msecの長さを持つ。従って、
1のノートナンバー「1001000」は、250msec÷(6×7/44.
1)msec=262.5個により、262.5個(262.5×42フレーム)連
続して記録されることになる。図1bの(ロ)に、N1
音符が符号化されて、ディジタル伴奏信号として記録さ
れる状態を示す。
【0025】次に、N2の音符がユーザーズ・ビットの
Rチャネル(イ)に記録される。N2の音符は周波数が294
Hzで約250msecの音符の長さを持つ。従って、P2のノー
トナンバー「1001010」は、250msec÷(6×7/44.1)msec=26
2.5個により、262.5個(262.5×42フレーム)連続して記
録されることになる。図1bの(ハ)に、N2の音符が符
号化されて、ディジタル伴奏信号として記録される状態
を示す。
【0026】次に、N3の音符も同様に記録する。N3
音符は周波数が330Hzで125msecの音符の長さを持つ。従
って、P3のノートナンバー「1001100」は、125msec÷(6
×7/44.1)msec=131.25個により、131.25個(131.25×42
フレーム)連続して記録されることになる。図1bの
(ニ)に、N3の音符が符号化されて、ディジタル伴奏信
号として記録される状態を示す。以下、譜面の他の音符
も同様に符号化されて、ディジタル伴奏信号として記録
される。このように、伴奏信号は、ノートナンバーに符
号化されCDのユーザーズ・ビットのRチャネル(イ)に
記録される。
【0027】次に、図2に、CDに記録された伴奏信号
を復元する伴奏信号再生回路を示す。この回路は、パラ
レル変換器201,D/A変換器202,バッファ203,VCO
204により構成される。各機器はクロックにより同期が
とられている。以下、この回路により、伴奏信号の再生
方法を説明する。
【0028】まず、CDのユーザーズ・ビットのRチャ
ネル(イ)に記録されたシリアルのディジタル伴奏信号
は、パラレル変換器201に入力されて、パラレルの信号
にされる。次に、D/A変換器202に与えられ、図3に
示すようなアナログ電圧に変換される。この図のよう
に、アナログ電圧は、ノートナンバーに対応して、0.1
Vづつ差を設けている。例えば、P1のノートナンバー7
2「1001000」は、1.8Vのアナログ電圧に変換される。こ
のノートナンバーは、262.5個(262.5×42フレーム)連続
してCDに記録されているので、再生されると、図4の
(ホ)に示すように、1.8Vのアナログ電圧が250msec間連
続する。次に、P2のノートナンバー「1001010」は、2.0
Vのアナログ電圧に変換される。このノートナンバー
は、262.5個(262.5×42フレーム)連続してCDに記録さ
れているので、再生されると、図4の(ヘ)に示すよう
に、2.0Vのアナログ電圧が250msec間連続する。次に、
3のノートナンバー「1001100」は、2.2Vのアナログ電
圧に変換される。このノートナンバーは、131.25個(13
1.25×42フレーム)連続してCDに記録されているの
で、再生されると、図4の(ト)に示すように、2.2Vの
アナログ電圧が125msec間連続する。これらのアナログ
電圧はバッファ203を介して、VCO204の制御電圧とな
り、所定の信号を発振させる。この状態を図5に示す。
1.8Vの制御電圧によってVCO204から262Hzの信号が
発振し、250msec間連続する。これにより、伴奏信号N1
の8分音符の「ド」が復元される。次に、2.0Vの制御電圧
によってVCO204から294Hzの信号が発振し、250msec
間連続する。これにより、伴奏信号N2の8分音符の「レ」
が復元される。次に、2.2Vの制御電圧によってVCO2
04から330Hzの信号が発振し、125msec間連続する。これ
により、伴奏信号N3の16分音符の「ミ」が復元される。
以下、譜面の他の音符も同様に復元される。このように
して、CDに記録されたノートナンバーの符号が正弦波
の伴奏信号に復元される。
【0029】さらに、この変換精度を上げるために、D
/A変換器202のD/A変換を非直線化し、図3におい
て、例えば「0110111」を0.01V,「1000000」を1V,「1001
010」を4V,・・・とする自乗変換法や、「0110111」〜「1
000000」までを直線変換し「1000001」から以後を自乗変換
する折線化法を採用してもよい。
【0030】以上のように、この発明は、CDのユーザ
ーズ・ビットの1ビットに伴奏信号を符号化して記録
し、記録された符号を復元して伴奏信号を取り出す。こ
の伴奏信号は、正弦波であるので、以下のキーコントロ
ーラ装置において、伴奏信号のディジタル周波数信号を
取り出す際、伴奏信号を誤認識することなく、正確にキ
ーコントロールすることができる。
【0031】次に、図12に、この発明の一実施例によ
るカラオケ装置用自動キーコントローラ装置の構成を示
す。伴奏周波数取出手段10は、上述の伴奏信号記録再
生方法により再生された伴奏信号の各音符の周波数を表
わすディジタル周波数信号を得る。歌周波数取出手段1
2は、歌信号の各音符の周波数を表わすディジタル周波
数信号を得る。伴奏最高周波数検出手段14は、伴奏周
波数取出手段10から得た伴奏信号のディジタル周波数
信号のうち、所定単位時間ごとに最高周波数を得る。歌
最高周波数検出手段16は、歌周波数取出手段12から
得た歌信号のディジタル周波数信号のうち、所定単位時
間ごとに最高周波数を得る。
【0032】演算手段18は、伴奏最高周波数検出手段
14から得た伴奏信号の最高周波数と歌最高周波数検出
手段16から得た歌信号の最高周波数との差周波数を所
定単位時間ごとに演算する。選択手段20は、演算手段
18により得られた差周波数のうち、所定時間内で最も
頻度の高い差周波数を選択する。キー修正手段22は、
選択手段20により選択された差周波数に対応するキー
のずれに基づいて、伴奏のキーを修正してキーコントロ
ーラを動作させる。
【0033】一般的には、図13に示すように、カラオ
ケ曲中における女性用の伴奏信号の音程(キー)は、G
5〜C4にほぼ集約される。これに対して、歌い手の歌の
キーが#4〜b4まで変動することを考慮すると、女性の
歌い手の歌信号の周波数帯域は、988Hz(B5)〜208Hz
とみなすことができる。
【0034】一方、男性用の伴奏信号のキーは、G4
3にほぼ集約される。同様に歌い手のキーが変動する
ことを考慮すると、男性の歌い手の歌信号の周波数帯域
は、494Hz〜104Hz(G2)とみなすことができる。従っ
て、伴奏信号のキーはG5〜C3にほぼ集約され、歌信号
のキーはB5〜G2にほぼ集約される。
【0035】また、この伴奏信号のキーと歌信号のキー
#4〜b4とは、伴奏信号のキーの周波数を1とすると、
歌信号のキーの周波数が1.26〜0.79まで変動する関係に
なっている。例えば、伴奏信号G5の784Hz(ナチュラ
ル)に対する#4の988Hzは、1.26になっている。本装置
は以上のことを前提とする。
【0036】図12の細部図として図14,15を示
す。図14には、伴奏周波数取出手段である伴奏周波数
取出回路10の伴奏信号ディジタル変換回路10a,歌
周波数取出手段である歌周波数取出回路12の歌信号デ
ィジタル変換回路12a,制御信号発生回路10cを示
す。また、図15には、伴奏信号ディジタル周波数発生
回路10bおよび歌信号ディジタル周波数発生回路12
bを示す。以下、図12および図14,15により、こ
のカラオケ装置用自動キーコントローラ装置の動作を説
明する。
【0037】図14に、伴奏信号ディジタル変換回路1
0aを示す。上述したように、ここで使用される伴奏信
号は、LDに記録して再生された信号である。従って、
この信号は、伴奏の各音符を表わす正弦波であるので、
そのまま伴奏信号として使用することができる。以下、
図14により、 伴奏信号のディジタル周波数を取り出
す動作を説明する。
【0038】まず、伴奏信号は、例えば、16ビットのA
/D変換器40に入力される。A/D変換器40は、入力し
たアナログ信号をサンプリング周波数fs(例えば、fs
=44.1kHz)でディジタル周波数信号に変換するが、こ
の実施例では、後述するゼロクロスを検出するためにパ
ラレル方式を使用する。
【0039】図16に、このディジタル信号のレベルを
16ビットパラレルの両極性コードで表わした例を示す。
入力したアナログ信号は、正の場合にはMSBを「0」と
し、負の場合にはMSBを「1」とする。これによって、デ
ィジタル信号が正極性であるか負極性であるかを表わ
す。正極性である場合には、2SB〜LSBに「1」を順次立
てることによりレベルを表わす。負極性である場合に
は、2SB〜LSBに「0」を順次立てることによりレベルを
表わす。
【0040】次に、伴奏信号ディジタル変換回路10a
によりディジタル変換された伴奏信号は、伴奏信号ディ
ジタル周波数発生回路10bに送られる。伴奏信号ディ
ジタル周波数発生回路10bは、図15に示すように、
ディジタルBPF521〜5232、SW2,SW3、論理回路5
6,62,68,70,72,74、バッファ58、フリップフロッ
プ64、遅延回路66により構成される。
【0041】ディジタルBPF521〜5232の周波数順列
の状態を図17に示す。ディジタル変換された伴奏信号
は、G5〜C3の周波数帯域にある36個のディジタルBP
F521〜5232のいずれかにパラレル入力することにな
る。
【0042】次に、ディジタルBPF521〜5232に取り
込まれたデータ信号を検出する。図18に、データ信号
のゼロクロスの状態を示す。データ信号を検出するため
には、データ信号が図18Aに示すように、正極性信号
から負極性信号に変る時点(P1)、および負極性信号
から正極性信号に変る時点(P2)すなわちゼロクロス
を信号として取り出せばよい。すなわち、図18Bに示
すように、ゼロクロスをパルス信号として出力させて、
検出時間TK内にパルス信号の回数をカウントすれば、
伴奏信号の各音符の周波数を表わすディジタル周波数信
号として取り出すことができる。ゼロクロスは、例えば
ディジタル信号が正極性であれば、図16の場合、MSB
〜15SBが0でLSBが1の「0000000000000001」で表わされ
る。
【0043】図15に戻って、このようにして、BPF
521〜5232から取り出した信号を、SW2により、負極性
信号を正極性信号に変換する。これにより、ゼロクロス
は、すべて「0000000000000001」で表示されるため、ゼ
ロクロスの検出が容易になる。その後、データ信号の2S
B〜15SBをOR56に入力する。ゼロクロスがある場合に
は、論理回路54の2SB〜15SBにビットが存在しないの
で、OR56の出力は「0」である。
【0044】OR56の出力が「0」であれば、バッファ5
8を通したデータ信号の2SB〜15SBを、SW2で、強制的
に「1」にしてフルビットの信号とする。これらの信号
がAND62に入力すると、AND62の出力は「1」とな
る。従って、データ信号が発生することになる。この結
果、図18Bに示すように、データ信号の1サイクルに2
回のパルス信号が発生する。このパルスの発生数を検出
時間Tk(例えば、100msec)内に数えて、伴奏信号のデ
ィジタル周波数信号として取り出すことになる。
【0045】これに対して、ゼロクロス以外、すなわち
2SB〜15SBにビットが存在すれば、OR56の出力は、
「1」である。OR56の出力が「1」であれば、バッファ
58を通したデータ信号の2SB〜15SBを、すべてSW3で、
強制的に「0」にする。従って、AND62の出力は「0」
になり、伴奏信号が発生しないことになる。
【0046】図19に示すように、検出時間Tkを100ms
ecとした場合において、各周波数に対応するパルス数が
存在する。例えば、988Hzの周波数であれば、197のパ
ルス数が存在する。このように、伴奏信号のディジタル
周波数は、伴奏周波数取出回路10により取り出された
パルス数により特定できることになる。ここで、検出時
間Tkを100msecとしたのは、以下の理由による。
【0047】前述したように、通常の各音符の長さは、
2分音符では約1sec,4分音符では約500msec,8分音符で
は約250msec,16分音符では約125msecである。16分音符
が続くと125msecごとに伴奏信号の周波数が変ることに
なる。さらに、パルス信号の認識のための休止時間20ms
ecも必要とされる。このため、ディジタル周波数信号を
認識するためには、100msec以下にする必要がある。従
って、この実施例では、伴奏信号を検出するための検出
時間Tkを100msecとする。
【0048】この検出時間Tkの100msecは、図15に示
すように、伴奏信号ディジタル周波数発生回路10bに
より作成される。まず、フリップフロップ64に、AND
62の出力をクロック信号として、伴奏のスタートによっ
て各BPF52からデータ信号が入力されるOR56から、
データ信号が持続している時間のみ「1」となる信号を
出力させ、この「1」をクリア信号として入力させる。
【0049】次に、フリップフロップ64の出力とこれを
遅延回路66により100msec遅延させた出力とをAND70
に入力する。これにより、AND62の出力があれば、必
ず100msecの間、AND70から「1」となる信号を出力す
る。
【0050】次に、このAND70の出力と前記AND62
の出力とをAND68に入力し、持続時間が100msecであ
るシリアル信号を得て、さらに、この信号と後述する演
奏信号とをAND72に入力し、演奏信号が「1」である
時のみ、100msec持続するシリアル信号を作成する。以
上のようにして、検出時間Tkを作成する。
【0051】一方、歌信号においては、歌周波数取出回
路12により、歌信号のディジタル周波数信号を取り出
す。この状態を図14,15に示す。歌信号は、マイク
ロフォン44を通して、歌信号ディジタル変換回路12a
に入力される。
【0052】次に、歌信号は、帯域幅が100Hz〜1000Hz
程度のアナログ通過帯域フィルタ(BPF)46に入力さ
れ、取り出した伴奏信号の高周波成分をできるだけ除去
する。その後、16ビットのA/D変換器48に入力され
て、伴奏信号と同様にディジタル信号に変換される。
【0053】なお、歌信号ディジタル周波数発生回路1
2bには、歌い手の歌のキーが#4〜b4まで変動するこ
とを考慮して、図20に示すように、B5〜#G2までの
周波数順列にあるBPFを合計56個設置している。
【0054】このような回路により、歌信号のディジタ
ル周波数についても、同様に、パルス数として取り出さ
れる。
【0055】図21に、図11の伴奏最高周波数検出手
段14,歌最高周波数検出手段16,演算手段18,選
択手段20をCPUによって構成する場合の、具体的ハ
ードウエアの一例を示す。CPU60には、ROM112,
RAM114,CRT116,キーボード118,伴奏信号入力1
20,歌信号入力122,測定信号入力124,演奏信号入力12
6,キー修正出力128が接続されている。CPU60は、R
OM112に格納されているプログラムにしたがって各部
を制御するものである。RAM114は、伴奏信号のディ
ジタル周波数の最大値MM1と歌信号のディジタル周波
数の最大値MM2との差周波数を記憶する。
【0056】図22に、伴奏信号および歌信号のディジ
タル信号処理の基本フローチャートを、図23,24,
25,26,27に、これの詳細なフローチャートを示
す。以下、図22,23,24,25,26,27によ
り伴奏信号および歌信号のディジタル周波数を信号処理
する動作を説明する。
【0057】まず、図22のフローチャートに示すよう
に、ステップS1において検出時間100msecでの伴奏信
号の周波数測定Aと歌信号の周波数測定Bとを交互に行
ないM1,M2を検出し、所定単位時間である測定時間T
m(例えば2sec間)での伴奏信号の最高ディジタル周波
数MM1および歌信号の最高ディジタル周波数MM2を検
出する。この状態を図23,24のフローチャートに示
す。以下、図23のフローチャートに示す伴奏信号の周
波数測定Aを中心に説明する。
【0058】まず、CPU60は、すべてのフラグ,メモ
リを初期化する(ステップS10)。次に、演奏信号入
力126のパルスが「1」か「0」かを判断する(ステップ
S11)。「1」であれば、ステップS13に進む。「0」
であれば、終了フラグが「1」か「0」かを判断する(ス
テップS11)。「0」であれば、ステップS11に戻
る。「1」であれば、ステップS3に進む(ステップS
2)。
【0059】ここで、演奏信号入力126とは、所定時間
である1コーラス(例えば約60sec)の間だけ「1」また
は「0」が持続する信号をいい、終了フラグとは、1コー
ラスが終了したことを示すフラグをいう。
【0060】この演奏信号は、図14に示す制御信号発
生回路10cにおいて、伴奏信号を、伴奏の開始から終
了までの間、整流器76,積分器78により整流・積分し、
電圧比較器80で波形整形することにより、1コーラス持
続する信号として作成される。 また、測定時間Tmの2
secは、2secパルス発生器104の出力と上記のように作成
された演奏信号とをAND106に入力させたものを出力
させることによって作成される。
【0061】図23のフローチャートに戻り、次に、ス
テップS13では、CPU60は、伴奏信号入力120のパル
スが「1」か「0」かを判断する(ステップS13a)。伴
奏信号入力120のパルスが「1」であれば、ステップS1
3bに進む。ステップS13bでは、タイマフラグ1が立っ
ているかどうかの確認をする。タイマフラグ1は、伴奏
信号入力120のパルス「0」が20msec続いたことを認識す
るフラグである。20msecタイマ1のタイマがスタートし
てから20msec経過するとタイマフラグ1を「1」にするの
で、タイマフラグ1が「1」であることは、伴奏信号のパ
ルスが20msec以上発生していないことを表わす。
【0062】次に、測定フラグ1を「1」にするととも
に、100msecタイマ1をスタートさせる(ステップS
3c)。測定フラグ1は、伴奏信号入力120のパルス数の
カウントを許可するフラグである。その後、タイマフラ
グ1を「0」にして20msecタイマをスタートさせる(ステ
ップS13d)。なお、ステップS13bにおけるタイマフ
ラグ1が「0」の時には、立上がりの次の2回目以降の伴
奏信号入力120のパルスであるので、直接ステップS1
3dに進む。
【0063】次に、CPU60は、入力フラグ1が立って
いるかどうかの確認をする(ステップS13e)。入力フ
ラグ1は、伴奏信号入力120の立上がりを認識するための
フラグである。入力フラグ1が「0」の時は、入力フラグ
1を「1」にする(ステップS13f)。なお、ステップS
3eで入力フラグ1が「1」の時は、伴奏信号入力120の
立上がりでないので、ステップS13f〜ステップS13h
を行なわないで歌信号の周波数測定Bを行なう。
【0064】次に、入力フラグ1を「1」にした後、測定
フラグ1が立っているかどうかの確認をする(ステップ
S13g)。測定フラグ1が「1」の時には、100msecタイ
マをスタートさせて伴奏信号入力120のパルス数をカウ
ントする(ステップS13h)。その後、測定フラグ1が
「0」の時と同様に歌信号の周波数測定Bを行なう。
【0065】このように、CPU60は、100msecタイマ1
のタイマがスタートしてから100msec経過すると測定フ
ラグ1を「0」にするので、測定フラグ1が「1」の間のみ
伴奏信号のパルス数をカウントすることになる。
【0066】次に、ステップS13aにおいて、測定フラ
グ1が「1」すなわち伴奏信号入力120のパルス数のカウ
ントを許可する時には、歌信号の周波数測定Bを行な
う。伴奏信号入力120が「0」の時には、ステップS13i
へ進む。ステップS13iでは、入力フラグ1を「0」にす
る。
【0067】次に、測定フラグ1が立っているかどうか
の確認をする(ステップS13j)。測定フラグ1が「0」
すなわち、伴奏信号入力120のパルス数のカウントを許
可しない時には、測定信号入力124が「1」か「0」かを
判断する(ステップS13k)。測定信号入力124が「1」
である時、すなわち、測定信号が測定時間Tm(2sec)
持続している時、 ステップS13hにおいてカウントし
たM1とすでにRAM114に記憶されている最大値MM1
とを比較する(ステップS13l)。
【0068】次に、カウントされたM1とすでに記憶さ
れているMM1とを比較してM1が大きければ最大値MM
1を入れ替えてRAM114に記憶させる(ステップS
3m)。これにより、伴奏信号入力120のパルスのカウ
ント数の最大値MM1を検出する。
【0069】図28に、この状態の例を示す。図28A
に示す伴奏信号は、図15に示すAND68で100msec間
のパルス数として検出され、OR74からパルス数26波,
29波,・・のようにシリアルに出力されたものである。
従って、図28Bに示すように、最初の測定時間T
m1(2sec)ではパルス数39波が伴奏信号の最大値MM
1、次の測定時間Tm2(2sec)ではパルス数29波が伴奏
信号の最大値MM1、・・というように検出される。
【0070】次に、測定信号入力124が「0」である時に
は、測定フラグ2の歌信号入力122についても測定が終っ
たか否かを確認する(ステップS13n)。測定終了の
「0」であれば、ステップS2に進む。測定未終了の
「1」であれば、歌信号の周波数測定Bを行なう。
【0071】一方、図24のフローチャートに示すよう
に、CPU60は、歌信号の周波数測定Bについても交互
に行なう(ステップS13a〜13n)。そして、歌信
号入力122のパルスのカウント数の最大値MM2を検出
し、同様に、測定時間Tm1,Tm2,・・でのMM2を検
出してRAM114に記憶させる。
【0072】このように、伴奏信号の周波数測定Aと歌
信号の周波数測定Bを交互に行ない、測定時間Tm1,T
m2,・・というように2secごとに伴奏信号入力120のパ
ルスのカウント数の最大値MM1と歌信号入力122のパル
スのカウント数の最大値MM2を検出してRAM114に記
憶させる。
【0073】次に、図22に示すように、ステップS1
からステップS2に進む。ステップS2では、CPU60
は、ステップS1において、測定時間Tm1,Tm2,・・
ごとにRAM114に記憶させたMM1とMM2により、測
定時間Tm1,Tm2,・・ごとに差周波数R=MM2/M
M1を演算する。
【0074】ここで、差周波数Rは、#4〜b4のいずれ
かに対応する。図13および図19に示すように、例え
ば、MM1が784Hz(パルス数156)で、MM2が988H
z(パルス数197)であれば、Rは1.26で#4に相当す
る。従って、1コーラスの間において差周波数#4〜b4
のいずれかが検出される。そして、この演算された差周
波数#4〜b4の出現回数を加算してRAM114に記憶さ
せる。この詳細を図25のフローチャートに示す。以
下、このフローチャートの動作を説明する。
【0075】まず、すべての出力をクリアにする(ステ
ップS20)。次に、CPU60は、R=MM2/MM1を
演算する(ステップS21)。そして、商Rが1.5より大
か小かの判断をする(ステップS22)。R≧1.5であれ
ば、Rを1/2にして(ステップS23)、ステップS26
に進む。
【0076】また、R<1.5であれば、Rが0.667より大
か否かの判断をする(ステップS24)。R≦0.667であ
れば、Rを2倍にして(ステップS25)、ステップS2
6に進む。このようにして、男性用の伴奏で女性の歌い
手または女性用の伴奏で男性の歌い手が歌う場合、伴奏
のキーを歌のキーに自動的に2倍または1/2にするように
している。
【0077】次に、ステップS26〜235では、得られ
たRの値に応じてキー出力(#4〜b4)をし、#4〜b4
ごとに出現回数を加算する。例えば、1.23≦R<1.30で
あれば、ステップS28に進み、#4のキー出力をし(ス
テップS29)、それ以前に出現した回数に加算される
(ステップS210)。また、1.16≦R<1.23であれば、
ステップS211に進み、#3のキー出力をし(ステップ
S212)、それ以前に出現した回数に加算される(ステ
ップS213)。以下、同様に、#4〜b4ごとに出現回数
を加算する。
【0078】ただし、R≧1.30もしくはR<0.77であれ
ば、キー修正不能としてエラー出力し、Aに戻る(ステ
ップS26,ステップS235)。
【0079】このようにして、1コーラスの間で検出さ
れたこの各差周波数#4〜b4の回数を加算してRAM11
4に記憶させる。
【0080】次に、1コーラスが終了して、終了フラグ
が「1」であれば、図22に示すように、ステップS3
に進む(ステップS12)。ステップS3では、RAM1
14に記憶された差周波数#4〜b4の出現回数を比較し
て、頻度の高い差周波数#4〜b4を選択する。この詳細
を図26のフローチャートに示す。以下、このフローチ
ャートの動作を説明する。
【0081】まず、すべての出力をクリアにする(ステ
ップS30)。次に、MAX1をM#0(ナチュラルの出
現回数)に、MAX2を0にする(ステップS31)。M
AX2はMAX1に対応しており、例えば、MAX1がM
#0であればMAX2は0を、MAX1がMb1(b1の出現
回数)であればMAX2は1を、MAX1がM#1(#1の
出現回数)であればMAX2は2を表わす。
【0082】次に、MAX1のM#0(ナチュラルの出現
回数)とMb1(b1の出現回数)とを比較する(ステッ
プS32)。MAX1のM#0がMb1より小さければ、M
AX1をMb1に書き換える(ステップS33)。MAX1
のM#0がMb1より大きければ、ステップS34に進
む。ステップS34では、MAX1に書き込まれているM
#0またはMb1とM#1(#1の出現回数)とを比較す
る。MAX1がM#1より小さければ、MAX1をM#1に
書き換える(ステップS35)。MAX1がM#1より大
きければ、ステップS36に進む。以下、同様にして、
M#4(ステップS317)まで行ない、#4〜b4の中で
最も頻度の高い差周波数#4〜b4を選択する。
【0083】次に、図22に示すように、ステップS4
に進む。ステップS4では、選択された差周波数#4〜
b4に応じてキー修正出力128をする。この詳細を図27
のフローチャートに示す。以下、このフローチャートの
動作を説明する。
【0084】まず、MAX1と回数3とを比較する(ステ
ップS40)。回数3より小さければナチュラル出力する
(ステップS41)。ここで、3回を基準に設けたのは、
正確性を期すためであり、2回以下であれば、キー修正
するまでもないと考えられるためである。回数3より大
きければステップS42に進んで、MAX2が0、すな
わちMAX1がナチュラルであるか否かを判断する。M
AX2が0であれば、ステップS41に進んでナチュラル
出力する。MAX2が0でなければ、MAX2が1、すなわ
ちMAX1がb1であるか否かを判断する(ステップS4
3)。MAX2が1であれば、ステップS44に進んでb1
出力する。MAX2が1でなければ、MAX2が2、すなわ
ちMAX1が#1であるか否かを判断する(ステップS4
3)。以下、同様にして、MAX2が7であるか否かまで
を判断してステップS2で選択された#4〜b4をキー修
正出力128させる。
【0085】次に、このキー修正出力128に基づいてキ
ーコントローラを動作させる。
【0086】このように、1コーラス内で3回以上で最も
頻度の高い差周波数を選択してキー修正出力しキーコン
トローラを動作させる。なお、b1,#1,b2,#2,・
・と判断するため、3回以上で同じ頻度の、差周波数が
あった場合には、ナチュラルに近いキーを出力させるよ
うにしている。
【0087】以上のように、この伴奏信号記録再生方法
は、ノートナンバーで表わされた伴奏の音符の周波数を
有する伴奏信号を、CDのユーザーズ・ビットの1ビッ
ト(例えばRチャネル)に記録する。再生時には、記録さ
れたノートナンバーに基づいて伴奏信号を復元する。従
って、CDから正弦波の伴奏信号を得ることができる。
これにより、カラオケ装置用自動キーコントローラ装置
に正確な伴奏信号を入力させることができる。
【0088】このカラオケ装置用自動キーコントローラ
装置は、伴奏信号記録再生方法により得られた伴奏信号
の最高周波数と歌信号の最高周波数との差周波数を測定
時間ごとに演算し、演奏時間内で最も頻度の高い差周波
数を選択してキー修正出力する。従って、歌のキーと伴
奏のキーのずれを検出し、このキーのずれに基づいて伴
奏のキーを修正する。これにより、歌のキーが伴奏のキ
ーとずれていても正確に歌のキーに伴奏のキーを自動的
に合せることができるので、そのまま自分のキーに合っ
た伴奏で歌うことができる。
【0089】また、女性と男性における伴奏や音声のオ
クターブの相違があっても、歌のキーと伴奏のキーのず
れを検出することができる。これにより、女性,男性に
かかわらず、歌のキーに伴奏のキーを自動的に合せるこ
とができるので、そのまま自分のキーに合った伴奏で歌
うことができる。
【0090】なお、伴奏のキーと自分の歌のキーとのず
れを、測定時間ごとにCRT116に表示できるので、自
分の歌のどの部分がずれているかを画面で確認すること
もできる。
【0091】また、この実施例では、演奏信号が持続す
る時間を1コーラス(約60sec)にしているが、10数secに
してもよい。
【0092】
【発明の効果】請求項1の伴奏信号記録再生方法は、所
定2進コードの符号(ノートナンバー)で表わされた伴奏
の音符の周波数を有する伴奏信号を、記録媒体(CD)の
ユーザーズ・ビットの所定1ビット(例えばRチャネル)
に記録するとともに、再生時には、前記符号に基づいて
伴奏信号を復元する。従って、伴奏信号を符号にして記
録媒体のユーザーズ・ビットに記録し、記録した記録媒
体から正弦波の伴奏信号を得ることができる。これによ
り、カラオケ装置用自動キーコントローラ装置に正確な
伴奏信号を入力させることができる。
【0093】請求項2のカラオケ装置用自動キーコント
ローラ装置は、伴奏周波数取出手段が、請求項1の伴奏
信号記録再生方法により得られた伴奏信号の各音符の周
波数を表わすディジタル周波数信号を得る。歌周波数取
出手段は、歌信号の各音符の周波数を表わすディジタル
周波数信号を得る。伴奏最高周波数検出手段は、伴奏周
波数取出手段から得た伴奏信号のディジタル周波数信号
のうち、所定単位時間ごとに最高周波数を得る。歌最高
周波数検出手段は、歌周波数取出手段から得た歌信号の
ディジタル周波数信号のうち、所定単位時間ごとに最高
周波数を得る。演算手段は、伴奏最高周波数検出手段か
ら得た伴奏信号の最高周波数と歌最高周波数検出手段か
ら得た歌信号の最高周波数との差周波数を所定単位時間
ごとに演算する。選択手段は、演算手段により得られた
差周波数のうち、所定時間内で最も頻度の高い差周波数
を選択する。キー修正手段は、選択手段により選択され
た差周波数に対応するキーのずれに基づいて、伴奏のキ
ーを修正する。
【0094】従って、所定単位時間ごとに歌信号の最高
周波数と伴奏信号の最高周波数との差周波数を演算し、
所定時間で最も頻度の高い差周波数を選択することによ
り、歌のキーと伴奏のキーのずれを検出し、このキーの
ずれに基づいて伴奏のキーを修正する。これにより、歌
のキーが伴奏のキーとずれていても正確に歌のキーに伴
奏のキーを自動的に合せることができるので、そのまま
自分のキーに合った伴奏で歌うことができる。
【0095】請求項3のカラオケ装置用自動キーコント
ローラ装置は、さらに、演算手段が、伴奏信号の最高周
波数に歌信号の最高周波数の除算を行ない、その商が2
以上または1/2以下であれば、伴奏信号の最高周波数
に1/2または2の乗算を行なったものと歌信号の最高
周波数との差を演算する。従って、女性と男性における
伴奏や音声のオクターブの相違があっても、歌のキーと
伴奏のキーのずれを検出することができる。これによ
り、女性,男性にかかわらず、歌のキーに伴奏のキーを
自動的に合せることができるので、そのまま自分のキー
に合った伴奏で歌うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるCDのユーザーズ・
ビットに伴奏信号を記録する方法を示す図である。
【図2】この発明の一実施例による伴奏信号再生回路を
示す図である。
【図3】アナログ電圧の変換表を示す図である。
【図4】再生されるアナログ電圧の状態を示す図であ
る。
【図5】制御電圧に対応してVCOの発振状態を示す図
である。
【図6】ディジタル音楽信号が記録されるフレームを示
す図である。
【図7】ユーザーズ・ビットの各チャネルを示す図であ
る。
【図8】一歌曲の譜面を示す図である。
【図9】譜面の音符の周波数と音符の長さを示す図であ
る。
【図10】伴奏信号の音符に対応するノートナンバーを
示す図である。
【図11】譜面の音符のノートナンバーを示す図であ
る。
【図12】この発明の一実施例によるカラオケ装置用自
動キーコントローラ装置の基本構成を示す図である。
【図13】歌曲における音程の範囲を示す図である。
【図14】この発明の一実施例による伴奏信号および歌
信号のディジタル変換回路を示す図である。
【図15】この発明の一実施例による伴奏信号および歌
信号のディジタル周波数発生回路を示す図である。
【図16】16ビットパラレルの両極性コードを示す図
である。
【図17】伴奏信号の周波数順列を示す図である。
【図18】信号のゼロクロスの状態を示す図である。
【図19】各周波数に対応するパルス数を示す図であ
る。
【図20】歌信号の周波数順列を示す図である。
【図21】CPU60のハードウエア構成を示す図であ
る。
【図22】伴奏信号と歌信号のディジタル信号処理の基
本的なフローチャートを示す図である。
【図23】伴奏信号の周波数測定のフローチャートを示
す図である。
【図24】歌信号の周波数測定のフローチャートを示す
図である。
【図25】差周波数を演算し、その出現回数をカウント
するフローチャートを示す図である。
【図26】最も頻度の高い差周波数を選択するフローチ
ャートを示す図である。
【図27】選択された差周波数に応じてキー修正出力す
るフローチャートを示す図である。
【図28】2sec間で伴奏信号の最大値を検出する状態
を示す図である。
【符号の説明】
α・・・フレーム (イ)・・・ユーザーズ・ビットの1ビット(Rチャネル) (ロ)〜(ニ)・・・ディジタル伴奏信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 5/012 7426−5D (72)発明者 伊藤 美義 大阪市北区芝田2丁目7−18 東芝イーエ ムアイ株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定2進コードの符号で表わされた伴奏の
    音符の周波数を有する伴奏信号を、記録媒体のユーザー
    ズ・ビットの所定1ビットに記録するとともに、 再生時には、前記符号に基づいて伴奏信号を復元するこ
    と、 を特徴とする伴奏信号記録再生方法。
  2. 【請求項2】請求項1の伴奏信号記録再生方法により再
    生された伴奏信号の各音符の周波数を表わすディジタル
    周波数信号を得る伴奏周波数取出手段、 歌信号の各音符の周波数を表わすディジタル周波数信号
    を得る歌周波数取出手段、 伴奏周波数取出手段から得た伴奏信号のディジタル周波
    数信号のうち、所定単位時間ごとに最高周波数を得る伴
    奏最高周波数検出手段、 歌周波数取出手段から得た歌信号のディジタル周波数信
    号のうち、所定単位時間ごとに最高周波数を得る歌最高
    周波数検出手段、 伴奏最高周波数検出手段から得た伴奏信号の最高周波数
    と歌最高周波数検出手段から得た歌信号の最高周波数と
    の差周波数を所定単位時間ごとに演算する演算手段、 演算手段により得られた差周波数のうち、所定時間内で
    最も頻度の高い差周波数を選択する選択手段、 選択手段により選択された差周波数に対応するキーのず
    れに基づいて、伴奏のキーを修正するキー修正手段、 を備えたことを特徴とするカラオケ装置用自動キーコン
    トローラ装置。
  3. 【請求項3】請求項2のカラオケ装置用自動キーコント
    ローラ装置において、 演算手段は、伴奏信号の最高周波数に歌信号の最高周波
    数の除算を行ない、その商が2以上または1/2以下で
    あれば、伴奏信号の最高周波数に1/2または2の乗算
    を行なったものと歌信号の最高周波数との差を演算する
    こと、 を特徴とするカラオケ装置用自動キーコントローラ装
    置。
JP4155245A 1992-06-15 1992-06-15 伴奏信号記録再生方法およびカラオケ装置用自動キーコントローラ装置 Pending JPH05346796A (ja)

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JP4155245A JPH05346796A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 伴奏信号記録再生方法およびカラオケ装置用自動キーコントローラ装置

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JP4155245A JPH05346796A (ja) 1992-06-15 1992-06-15 伴奏信号記録再生方法およびカラオケ装置用自動キーコントローラ装置

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JP2003036085A (ja) * 2001-07-25 2003-02-07 Daiichikosho Co Ltd ピッチシフター付きカラオケ装置
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