JPH05346733A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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JPH05346733A
JPH05346733A JP4178990A JP17899092A JPH05346733A JP H05346733 A JPH05346733 A JP H05346733A JP 4178990 A JP4178990 A JP 4178990A JP 17899092 A JP17899092 A JP 17899092A JP H05346733 A JPH05346733 A JP H05346733A
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JP
Japan
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developer
toner
developing
carrier
developing sleeve
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JP4178990A
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English (en)
Inventor
Kenichiro Waki
健一郎 脇
Yukio Nagase
幸雄 永瀬
Hiroyuki Suzuki
啓之 鈴木
Masaru Hibino
勝 日比野
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二成分現像剤のトナー濃度を高めても、トナ
ー飛散を発生することなく、濃度が高く、ガサつきのな
い画像を得ることを可能とすることである。 【構成】 マグネットローラ12を内蔵した二成分現像
剤を担持した現像スリーブ11に対し、感光ドラム1と
対向した現像部よりもスリーブ11の回転方向上流側の
位置に非接触にトナー押し込み用電極18を設け、電極
18に所定の極性の直流電圧を印加して現像剤のキャリ
アに保持されたトナーをスリーブ11の表面方向に移動
させた。 【効果】 スリーブ11上の現像剤はそのトナーが、ス
リーブ11の表面から離れた箇所で少なく表面では多い
ように偏在するので、過剰量のトナーを担持してもトナ
ー飛散がなく、又トナーが過剰なことにより現像で濃度
が高く、ガサつきのない画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法或いは静電
記録法等により形成された静電潜像を現像する現像装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法或いは静電記録法等に
より形成された静電潜像を現像する乾式現像法として
は、各種の装置が提案され又実用化されている。大きく
分けると一成分方式と二成分方式とに分けられる。一成
分方式においてはほとんどが非接触方式であるが、その
代表的な方式として磁性トナーを用いたジャンピング現
像法がある。この現像法は、簡易な構成で高品位な画質
が得られるが、トナーに磁性体粒子が含まれるためにカ
ラー画像を得ることができない。
【0003】又非磁性トナーを用いた一成分現像法があ
り、これによればカラー画像が得られるが、現像スリー
ブ上にトナーを塗布することが困難で、弾性ブレードに
よって塗布しているのが現状であり、安定性、耐久性に
欠ける面がある。
【0004】一方、二成分現像法は磁性キャリアにより
トナーを搬送するものであるが、非磁性トナーを用いる
ことができるのでカラー画像を得ることができ、画質も
高品位である。従来の二成分現像装置を図8に示す。
【0005】図8に示すように、現像装置は感光ドラム
1に対面して配置される。現像装置は、図示しない二成
分現像剤を収容した現像容器16の開口部内に、感光ド
ラム1に小間隙で対向した現像スリーブ11を回転自在
に備え、この現像スリーブ11内にN、Sの磁極が交互
に配置されたマグネットローラ12が非回転に設置され
ている。マグネットローラ12の磁極N1 、N2 、N
3 、S1 、S2 による磁界は、図に点線の曲線Brで示
したように形成される。現像スリーブ11はa方向に回
転する感光ドラム1に対し、図示しない駆動装置により
b方向に回転される。
【0006】現像容器16内は上端開放の隔壁10によ
って現像スリーブ11側の現像室16aと反対側の撹拌
室16bとに区画され、現像室16a、撹拌室16b内
にそれぞれ現像剤撹拌用の第1スクリュー13、第2ス
クリュー14が設置されている。又現像容器16の現像
スリーブ11上方位置には、現像スリーブ11上に現像
剤の薄層を形成する規制ブレード15が小間隙を開けて
設置されている。本例では、この規制ブレード15と現
像スリーブ11との間のギャップは800μm、感光ド
ラム1と現像スリーブ11との間のギャップは500μ
mに設定してある。
【0007】現像容器16内の撹拌室16bの上方に
は、図示しない補給用のトナーを収容した下すぼまりの
補給室8が設けられ、その下端の開口には、収容したト
ナーを切り出して補給する補給ローラ9が設けられてい
る。又規制ブレード15の背面にはキャリア返し7が設
けられている。
【0008】上記現像装置を用いて二成分磁気ブラシ法
により感光ドラム1上の静電潜像を現像する工程とその
現像剤の循環について説明すると、先ず、マグネットロ
ーラ12のN2 極で現像スリーブ11上に汲み上げられ
た現像剤は、現像スリーブ11の回転に伴いS2 極から
1 極と搬送される過程において、現像スリーブ11に
対して垂直に配置された規制ブレード15によって規制
され、現像スリーブ11上に現像剤の薄層が形成され
る。薄層に形成された現像剤は、感光ドラム1と対向し
た現像部に位置する現像主極のS1 極(磁界の強さのピ
ークが1000ガウス)に搬送されて来ると、その磁気
力によって穂立ちし、現像剤の磁気ブラシが形成され
る。そしてこの磁気ブラシに形成された現像剤によって
感光ドラム1上に形成されている静電潜像を現像する。
現像が終わった現像剤は、現像スリーブ11の回転に従
い現像容器16内に戻され、マグネットローラ12のN
3 極、N2 極の反撥磁界によって現像スリーブ11上か
ら落下し、容器16内に回収される。
【0009】本例では、現像剤は平均粒径8μmの非磁
性トナーと平均粒径50μmの磁性キャリアを使用して
おり、磁性キャリアは現像主極S1 の磁界の強さ100
0ガウスを加えたときに1立方センチメートル当たり2
00emuの磁化の強さを有している。現像剤中のトナ
ーの濃度は6wt%となっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような条件で現像
して画像形成を行ない、複写すると、得られた画像は濃
度が薄く、低濃度部にガサつきがあるものになってしま
った。
【0011】これを改善するべくトナー濃度を10wt
%まで増加させると、画像濃度が上昇して平滑な低濃度
部が実現されることが判明した。これは、現像装置の現
像効率が上昇したからで、潜像の現像のために感光ドラ
ム1に供給すべきトナー量よりも過剰な量のトナーを現
像スリーブ11上に担持したために、現像効率が上昇し
たことによると考えられる。
【0012】しかし、現像剤のトナー濃度を10wt%
にして現像し、数千枚の画像形成を行なうと、トナーが
画像形成装置の機内を汚す所謂トナー飛散が発生してし
まう。一般にトナー飛散は磁性キャリアに静電気力で保
持されていたトナーが、現像剤の搬送中にキャリアから
遊離することにより起こる。その原因としては、トナー
の帯電量が湿度等の影響で減衰したり、或いはキャリア
の表面積に対して過剰な量のトナーが現像剤中に含まれ
た場合に発生する。上記のトナー飛散は後者の例であ
る。
【0013】このようなことから、従来は、現像剤のト
ナー濃度を高めることができず、濃度が高く、ガサつき
のない画像を得ることが困難であった。
【0014】本発明の目的は、二成分現像剤のトナー濃
度を高めても、トナー飛散を発生することなく、濃度が
高く、ガサつきのない画像を得ることを可能とした現像
装置を提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、現像剤担持体上の現
像剤に周期的にパターン化したムラのない磁気ブラシを
形成させ、現像により全濃度領域に亙ってムラのない良
好な画像を得ることができる現像装置を提供することで
ある。
【0016】本発明の更に他の目的は、現像剤担持体と
接触する弾性ローラや弾性ブレード等の接触部材を用い
ず、非接触に現像剤担持体上に二成分現像剤のうちのト
ナーを塗布して、トナーの薄層を形成することができる
現像装置を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
現像装置にて達成される。要約すれば本発明は、磁界発
生手段を内蔵した現像剤担持体上に担持された二成分現
像剤のキャリアに保持されたトナーを、前記現像剤担持
体の像担持体と対向した現像部よりも前記現像剤担持体
の回転方向上流側の位置において、前記現像剤担持体の
表面方向に移動させることを特徴とする現像装置であ
る。前記現像剤担持体の前記回転方向上流位置に、前記
二成分現像剤のキャリアに保持されたトナーを前記現像
剤担持体の表面方向に移動させる電圧が印加される電極
を、前記現像剤担持体と非接触に設けることができる。
好ましくは、前記現像剤のトナーの平均粒径をrt (μ
m)、カサ密度をρt (g/cm3 )、キャリアの平均
粒径をrc (μm)、カサ密度をρc (g/cm3 )、
トナー濃度をn(wt%)として、 S=n/(100−n)×(rc /rt )×(ρc /ρ
t ) で表されるSが2.0以上である。
【0018】本発明の他の態様は、磁界発生手段を内蔵
した現像剤担持体上に二成分現像剤を担持して像担持体
と対向した現像部へと搬送し、前記現像剤のトナーを前
記像担持体上の潜像に付着して現像する現像装置におい
て、前記現像剤担持体の表面の全体に亙って、その長さ
方向及び周方向に規則的なパターンで凹凸を設け又は透
磁率を変化させたことを特徴とする現像装置である。
【0019】本発明の更に他の態様は、磁界発生手段を
内蔵した二成分現像剤を担持した現像剤担持体に対し
て、像担持体と対向した現像部よりも前記現像剤担持体
の回転方向上流側の位置に電極を非接触に設けて、前記
電極に前記二成分現像剤のキャリアに保持されたトナー
を前記現像剤担持体の表面方向に移動させて塗布する電
圧を印加し、前記現像部と電極の間の前記現像剤担持体
回転方向上流側の位置において、前記現像剤担持体の表
面上に前記トナーが塗布された現像剤のキャリアを現像
剤担持体から剥ぎ取るようにしたことを特徴とする現像
装置である。好ましくは、前記磁界発生手段は前記現像
部と電極との間の前記現像剤担持体回転方向上流側の位
置の近傍に、前記現像剤担持体の表面上にトナーが塗布
された現像剤のキャリアを滞留させる反撥磁極を有す
る。
【0020】
【実施例】 実施例1 図1は、本発明の現像装置の一実施例を示す断面図であ
る。本実施例の現像装置は、図8に示した従来の現像装
置の現像剤規制ブレード15の外側に現像剤のトナー押
し込み用電極18を支持部材17で支持して設け、これ
に図示しない電源から電圧を印加するようにしたことが
特徴である。本現像装置のその他の構成は従来の現像装
置と基本的に同じなので、図1において図8と同一の部
材は同一の符号を付して、必要のない限りその説明を省
略する。
【0021】本実施例において、静電潜像が形成された
感光ドラム1は、その画像部が−650V、非画像部が
−100Vに帯電し、その中間領域が濃度に応じた中間
の電位に帯電している。現像スリーブ11には、DC−
180VにVpp2kV、周波数2kHzのACを重畳
したバイアスが現像バイアスとして印加されている。現
像剤は、従来と同様な二成分現像剤を用い、その非磁性
トナーの樹脂は正帯電性の樹脂を用いている。現像剤の
トナー濃度は10wt%である。
【0022】図示しないトナー濃度検知手段からの信号
に基づきトナー補給室8下端の補給ローラ9が回転し
て、補給室8内に収容されたトナーを切り出し、撹拌室
16b内に落下、供給して、トナーを撹拌室16b内の
現像剤に補給する。トナーが補給された現像剤は、第2
スクリュー14により撹拌しながら図の奥側まで搬送し
て、そこで隔壁10の図示しない開口を通って現像室1
6a内に移送され、次いで第1スクリュー13により撹
拌しながら図の手前側まで搬送して、隔壁10の図示し
ない他方の開口を通って撹拌室16a内に戻されて循環
する。
【0023】その第1スクリュー13により搬送される
途上で、現像剤の一部がマグネットローラ12のN2
によって現像スリーブ11上に担持され、担持された現
像剤は、現像スリーブ11の回転に伴いS2 極からN1
極に搬送される間に、現像スリーブ11と800μmの
ギャップを開けた規制ブレード15によって規制され
て、現像スリーブ11上に薄層に塗布される。この現像
スリーブ11の回転速度は280mm/秒であり、感光
ドラム1の回転速度は160mm/秒である。
【0024】本実施例において設けた電極18は、Al
或いはSUSなどの非磁性材料からなっており、電極1
8は、現像スリーブ11に対して1mmの間隔を開けて
設置した。この電極18は現像剤のトナー押し込み用電
極で、正極性のトナーに対し+200VのDCバイアス
を印加した。一方、現像スリーブ11には、前記したよ
うに、DC−180VにVpp2kV、周波数2kHz
のACを重畳した現像バイアスが印加されているので、
結局、電極18には現像スリーブ11に対して、ACが
Vpp2kV、周波数2kHzでDCが+380Vだけ
高い電位差が形成される。
【0025】このような電位差が電極18と現像スリー
ブ11との間に形成されていると、規制ブレード15に
よって薄層に塗布された現像スリーブ11上の現像剤が
電極18の箇所を通過する際に、その現像剤のキャリア
に保持されているトナーが上記の電位差により現像スリ
ーブ11の表面方向への静電力を受けて移動し、その結
果、現像スリーブ11上の現像剤はそのトナーが押し込
まれて、現像スリーブ11の表面から離れた箇所でトナ
ーが少なく表面では多いようにトナーが偏在するので、
潜像の現像のために感光ドラム1に供給すべきトナー量
よりも過剰な量のトナーを現像スリーブ11上に担持す
ることができ、又過剰量のトナーを担持してもトナー飛
散がない。
【0026】上記の電極18の箇所を通過した現像剤は
現像スリーブ11の回転に伴い、次いで感光ドラム1と
対向した現像部へ至り、そこでマグネットローラ12の
現像主極S1 により磁気ブラシを形成し、感光ドラム1
上の潜像に接触して現像する。このとき現像スリーブ1
1には前記した現像バイアスが印加されているので、現
像スリーブ11上の現像剤中のトナーは、現像スリーブ
11の表面から離れた箇所のトナーばかりでなく、現像
スリーブ11表面のトナーも現像に寄与する。従って過
剰量のトナーにより感光ドラム1上の潜像を良好に現像
することができ、得られる画像は濃度薄やガサつきがな
く、高濃度で滑らかな画質となる。
【0027】現像剤のトナー濃度を4wt%から12w
t%まで段階的に変えたときの画質及びトナー飛散の発
生状況を、本発明の場合と従来の場合とで比較して表1
に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1からも明らかなように、本発明の場
合、トナー飛散防止に大きな効果があり、そのために現
像剤のトナー濃度を従来よりも高くすることができ、そ
の結果、得られる画像は、濃度薄やガサつきのない高濃
度で滑らかな良好な画質となる。
【0030】一般に、現像剤のトナーとキャリアの平均
粒径をrt 、rc (μm)、それぞれのカサ密度をρ
t 、ρc (g/cm3 )トナー濃度をn(wt%)とし
て、キャリア表面に保持されているトナー全表面積のキ
ャリア全表面積に対する比Sを S=n/(100−n)×(rc /rt )×(ρc /ρ
t ) と単純計算したときに、この比Sは通常1〜2となって
いるものが多い。上記従来例の設定では、rt =8μ
m、rc =50μm、ρc =5、ρt =1でS=約2で
ある。本実施例ではSは3.5である。
【0031】上記のSは、現像剤のトナー濃度を過剰に
して、濃度薄がなく、ガサつきのない画像を得るには、
2.0以上であることが好ましい。本発明によれば、飛
散し易い磁気ブラシの先端付近にトナーが少ないので、
Sが2.0以上でも飛散を防止できる。
【0032】以上の実施例では、DC−180VにVp
p2kV、周波数2kHzのACを重畳した現像バイア
スを現像スリーブ11に印加したが、AC成分のないD
Cバイアスだけを現像バイアスとして印加する所謂DC
現像でも本発明は効果がある。しかし、AC成分を印加
することによって画像性、特に現像効率を向上し、ハイ
ライト再現性が増すので、AC成分を重畳した現像バイ
アスを印加することが好ましい。
【0033】又結果的に電極18と現像スリーブ11と
の間の電位差にもAC成分が印加さ、現像スリーブ11
上の現像剤のキャリア表面に保持されているトナーを、
現像スリーブ11表面へ向けて効率的に移動して押し込
み、塗布することができるようになる。例えばDC現像
においても電極18の方にAC成分を重畳させることも
できる。
【0034】本実施例では、現像スリーブ11上の現像
剤中のトナーを現像スリーブ11表面の方へ偏在させる
手段として、電極18にバイアス電圧を印加する方法を
とったが、例えば超音波発生手段で現像スリーブ11上
の現像剤中のトナーを振動させて現像スリーブ11表面
方向へ振るい落とす、或いは現像スリーブ11上の現像
剤に接触させた弾性ローラを回転させて振動を与え、現
像剤中のトナーを振るい落とすことも有効である。
【0035】実施例2 図2は、本発明の現像装置の他の実施例を示す断面図で
ある。本実施例では、電極18を規制ブレード15に接
着して直接設けたことが特徴である。このようにする
と、電極18と規制ブレード15とが同電位になるの
で、電極18にバイアスを印加してもブレード15にリ
ークすることがなく、電極18へのバイアスの印加が電
気的に安定する。
【0036】電極18には、実施例1のときと同様、D
C+200Vを印加した。又現像剤のトナーは平均粒径
5μmの小径トナーを用いた。現像剤のキャリアは実施
例1と同様の50μmのものを用いた。
【0037】上記のように、小粒径のトナーを用いると
トナーの表面積が増大するので、トナー飛散を生じない
ようなトナー濃度は低下する傾向にある。しかし本実施
例では、トナー飛散防止効果が高いので、トナー小径化
に伴うトナー濃度の設定値低下を避けることができるか
ら、従来例と同様、6wt%を用いた。前記のキャリア
の全表面積に対するトナーの全表面積の比Sは2.6で
ある。
【0038】本実施例によっても、トナー飛散を生じる
ことなく高画質の画像を得ることができ、然もリーク等
の心配がなく、電気的に安定するようになった。
【0039】実施例3 図3は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。本実施例では、図3に示すように、現像スリ
ーブ11に対して非磁性ローラからなる回転電極19を
設けたことが特徴である。回転電極19は規制ブレード
15に設置せず、規制ブレード15の近くに設置した。
回転電極19及び現像スリーブ11に印加するバイアス
等、その他の条件は実施例1のときと同じである。
【0040】先の実施例1に示したような固定された電
極18では、何らかの影響でトナーやキャリアが付着し
て汚れた場合、汚れを除去しにくいが、本実施例の回転
電極19によれば、現像剤との摺擦が大きいため汚れの
付着が発生しにくい。従って回転電極19のトナー汚れ
等による印加電圧の不安定で発生するトナー飛散防止効
果等の低下が起こりずらくなり、より安定してトナー飛
散を防いで且つ高画質の画像を得ることができる。
【0041】実施例4 図4は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。本実施例では、回転電極20が現像スリーブ
11の上方に小間隙を開けて位置するように、支持部材
21により回転電極20を現像容器16に支持して、回
転電極20に現像剤規制ブレードの役目も兼ねさせたこ
とが特徴である。
【0042】本実施例によっても、電極20へのバイア
スの印加によりトナー飛散を防いで、高画質の画像を得
ることができ、更に現像剤規制ブレードが省略できる利
点もある。
【0043】実施例5 図5は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。本実施例では、規制ブレード22に電極を兼
ねさせたことが特徴で、規制ブレード22へのバイアス
の印加によりトナー飛散を防いで、高画質の画像を得る
ことができ、又電極が省略できる利点もある。
【0044】実施例6 図6は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。これまでの実施例では、電極18等の設置位
置は少なくとも現像容器16内としなかったが、現像容
器16内に設けてもよく、本実施例では、電極18を規
制ブレード15背面のキャリア返し7の下端に設けた。
【0045】本実施例によっても、電極18にバイアス
を印加することにより、トナー飛散を防いで、高画質の
画像を得ることができる。更に電極18を現像容器16
内としたので、現像容器16の取扱い性に優れ、サービ
スのし易さに富む利点もある。
【0046】実施例7 図7は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。本実施例では、電極18を実施例6よりも更
に現像容器16内側の、キャリア返し7よりも現像スリ
ーブ11の回転方向上流側の位置に設けた。
【0047】本実施例によっても、実施例6のときと同
様、トナー飛散を防止して高画質の画像を得ることがで
き、又現像容器16の取扱い性等に優れる利点もある。
【0048】以上のように、実施例1〜7によれば、現
像スリーブ11に対して、現像部よりもその回転方向上
流側の位置に電極18等を設けて、現像剤のキャリアに
保持されているトナーを現像スリーブ11の表面方向に
移動させる極性の直流電圧を印加したので、二成分現像
剤のトナー濃度を高めても、トナー飛散を発生すること
なく、濃度が高く、ガサつきのない画像を得ることがで
きる。
【0049】実施例8 図9は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。本実施例の現像装置の機械的構成は、現像ス
リーブ21を除き、図8に示した従来の現像装置と基本
的に同様なので、その説明は省略する。図9において図
8に付した符号と同一の符号は同一の部材を示す。
【0050】先ず、本実施例の背景について説明する
と、従来の現像装置では、反射濃度が0.3近辺のハー
フトーン画像を出力した場合に、不均一なムラが発生し
て非常に見ずらい画像となる欠点があった。この反射濃
度0.3近辺と言うのは、写真画像などにおいては非常
に発生頻度の高い濃度であり、従来、電子写真装置にお
いては出力することが非常に難しかった。
【0051】そこで、この不均一なムラの発生原因につ
いて検討を行ったところ、現像工程における現像剤は、
反射濃度が0.3近辺では、現像剤が感光ドラム上に到
達するか現像スリーブ上に戻されるか、非常に不安定な
状態であることが分った。そのために反射濃度0.3近
辺では、現像剤による磁気ブラシの感光ドラムへの接触
状態が現像効率を大きく左右し、この磁気ブラシが不均
一に形成されると、結果的にその磁気ブラシに対応した
不均一なムラが発生してしまうのである。
【0052】以上のようなことが分った。そこで本実施
例では、現像スリーブの表面上にその長手方向及び周方
向に周期的なパターンの凹凸を設けることにより、現像
スリーブ上の現像剤に、その長手方向及び周方向に規則
的なパターンでムラのない磁気ブラシを形成することを
可能とし、従来、磁気ブラシの不均一により発生してい
た画像の不均一なムラをなくしたことが特徴である。
【0053】図10は、図9の現像装置16Aに設けら
れた現像スリーブを示す図で、図10(a)は、現像ス
リーブを示す斜視図、図10(b)は、その現像スリー
ブ表面の拡大図、図10(c)は、図10(b)の拡大
図である。図11は、現像スリーブ表面付近の断面図で
ある。
【0054】本実施例において、現像スリーブ21はア
ルミニウムからなり、図10及び図11に示すように、
現像スリーブ21の表面全体に亙って、その長手方向及
び周方向に規則的な一様なパターンで凹凸21aが形成
されている。この凹凸21aは、現像スリーブ21の長
手方向と±45°をなすように長手方向に等間隔で延設
した突出部21bと、その突出部21b同士の間の四角
形の凹陥部21cとからなっている。
【0055】上記の凹凸21aの凹陥部21cの一辺の
長さA=400μm、突出部21bの幅B=200μ
m、凹陥部21cの箇所での現像スリーブ21の肉厚C
=800μm、突出部21bの箇所での現像スリーブ2
1の肉厚D=1000μmとした。
【0056】現像スリーブ21の表面に対し、このよう
な規則的なパターンで凹凸21aを設けて肉厚を変化さ
せると、現像スリーブ21内マグネットローラ12から
発生する磁気力は、現像スリーブ21の表面において肉
厚の厚い突出部21bの部分よりも薄い凹陥部21cの
部分の方が相対的に強くなる。従って現像スリーブ21
に現像剤を塗布すると、現像剤の磁気ブラシは磁気力の
相対強度に対応して形成され、図12(a)に示す現像
スリーブ表面の磁気ブラシ及びその拡大図の図12
(b)に示される如く、磁気ブラシ23は、現像スリー
ブ21の長手方向及び周方向に周期的なパターンを持つ
ようになる。
【0057】本実施例の現像装置16Aを図13に示す
電子写真複写機に組み込み、現像に用いて画像形成を行
なった。
【0058】二成分現像剤は、磁石キャリアと非磁性ト
ナーを重量比100:5となるように混合した現像剤を
用いた。磁性キャリアは、保磁力Hc=0エルステッド
(Oe)、飽和磁化σs =60emu/gの平均粒径が
50μmのフェライトキャリアを用い、非磁性トナー
は、平均粒径が8μmのポリエステルトナーを用いた。
先ず、図13に示すように、原稿台30上に原稿Gの複
写する面を下側にしてセットし、コピーボタンを押して
複写を開始した。原稿照射用ランプ90及び移動ミラー
91が原稿Gを照射しながら走査することにより、その
照明走査光の原稿面反射光が移動ミラー91、光学系9
2、固定ミラー93を経て、感光ドラム1上に結像され
る。感光ドラム1は中心軸を中心に所定の速度で矢印方
向に回転駆動され、回転する間に露光ランプ34により
前露光され、帯電器33により正極性又は負極性の一様
な一次帯電処理を受け、その一次帯電処理面に上記の原
稿画像の結像露光を受けることにより、感光ドラム1上
に原稿画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。
【0059】本実施例の現像装置16Aによれば、感光
ドラム1上の潜像は、二成分磁気ブラシ法により次のよ
うに現像される。
【0060】先ず、図9のマグネットローラ12のN2
極で現像スリーブ21上に汲み上げられた現像剤は、現
像スリーブ21の回転に伴いS2 極からN1 極と搬送さ
れる過程において、現像スリーブ21に対して垂直に配
置された規制ブレード15によって規制され、現像スリ
ーブ21上に現像剤の薄層が形成される。薄層に形成さ
れた現像剤は、感光ドラム1と対向した現像部に位置す
る現像主極のS1 極に搬送されて来ると、その磁気力に
よって穂立ちし、現像剤の磁気ブラシが形成される。
【0061】先の図10〜図12に示した如く、この磁
気ブラシ23は、現像スリーブ21表面の凹凸21aに
よる磁気力の相対強度の関係から、現像スリーブ1の長
手方向及び周方向に規則的なパターンで形成される。
尚、この磁気ブラシには、磁気力の相対強度の関係に加
えて、規制ブレード15による現像剤の規制の際に、現
像スリーブ21表面の凹凸21aの凹陥部12cの方が
突出部12bよりも規制ギャップが広くなるという効果
も加わっている。
【0062】以上のようにして、現像剤は周期的パター
ンの磁気ブラシに形成されて、図13の感光ドラム1上
に形成されている静電潜像を現像する。現像が終わった
現像剤は、現像スリーブ21の回転に従い現像容器16
内に戻され、マグネットローラ12のN3 極、N2 極の
反撥磁界によって現像スリーブ21上から落下し、容器
16内に回収される。
【0063】上記の現像によって感光ドラム1上に形成
されたトナー像は、転写帯電器37によって転写材上に
静電転写され、その後転写材は分離帯電器38によって
静電分離して定着器36に搬送され、そこで熱定着され
て装置外に画像が出力される。トナー像の転写が終了し
た感光ドラム1は、その表面の転写残りのトナー等の付
着汚染物をクリーナ35によって除去され、次の画像形
成に使用される。
【0064】以上のように、現像剤の磁気ブラシを周期
的にパターン化して形成し、これにより感光ドラム1上
の静電潜像を現像して得られた画像は、全濃度領域に亙
ってムラが発生しにくく、良好な画質であった。
【0065】実施例9 図14は、本発明の現像装置の更に他の実施例における
現像スリーブの表面付近を示す断面図である。実施例8
では、現像スリーブ21上に現像剤の磁気ブラシをムラ
をなくして均一に形成するために、図10及び図11に
示すように、現像スリーブ21の表面全体に亙って、突
出部21bとその突出部21b同士の間の凹陥部21c
とにより、凹凸21aを現像スリーブ21の長手方向及
び周方向に規則的なパターンで形成したが、本実施例で
は、この凹陥部21c内に、図14に示すように、鉄片
21dを埋め込んだことが特徴である。
【0066】上記の凹凸21aの凹陥部21cの一辺の
長さA=400μm、突出部21bの幅B=200μ
m、凹陥部21cの箇所での現像スリーブ21の肉厚C
=600μm、突出部21bの箇所での現像スリーブ2
1の肉厚D=1000μmとした。
【0067】本実施例によれば、アルミニウム製の現像
スリーブ21本体に対し、その凹陥部21c内に鉄片2
1dを埋め込んだので、凹陥部21cの部分に磁力線が
集中して磁気力が突出部21bの部分よりも更に強まる
ので、現像剤の磁気ブラシ23が現像スリーブ21の長
手方向及び周方向に一層ムラなく周期的なパターンで形
成される。
【0068】本実施例においても、実施例8と同様にし
て画像形成を行なったところ、全濃度領域に亙ってムラ
のない良好な画像が得られた。
【0069】実施例10 上記実施例8、9においては、現像スリーブ21表面の
凹凸21aの凹陥部21cの一辺の長さA=400μ
m、突出部21bの幅B=200μmとしたが、本実施
例では、長さAを表2に示すように変えて現像スリーブ
21の表面に一様な規則的なパターンの凹凸21aを形
成し、これを組込んだ図9の現像装置を図13の複写機
に使用して、画像形成試験を行なった。その他の構成は
実施例8と同様にした。
【0070】
【表2】
【0071】上記の現像スリーブ21上の現像剤の磁気
ブラシ形成状態を観察したところ、磁性キャリアの磁気
特性から単位面積当たりに形成される磁気ブラシの穂の
数は、実施例8、9とほぼ同様であり、更に磁気力の変
化パターンの周期(上記のAとBを加えたA+B)が
3.0mm(3000μm)以下の場合においては、上
記の各凹陥部長さA毎の現像スリーブ21上の現像剤磁
気ブラシの穂の数や形成状態も一定であった。現像スリ
ーブ21表面に形成する凹凸21aのパターンを粗くす
ると製造がし易くなり、製造コストも安価にすることが
できるが、3.0mm以上の場合は、各凹陥部長さA毎
の穂の数はほぼ同様になったものの、穂の形成状態はラ
ンダムになってしまった。従って現像スリーブ21表面
に形成する凹凸21aは、凹陥部21cの辺の長さAを
3000μm以下とすべきである。
【0072】本実施例では、現像スリーブ21表面に凹
陥部21cの辺Aの長さが3000μm以下で凹凸21
aを形成することにより、全濃度領域に亙ってムラのな
い良好な画像が得られた。
【0073】以上のように、実施例8〜10によれば、
現像スリーブ21の表面上に規則的なパターンの凹凸2
1aを形成したので、現像スリーブ21上の現像剤に周
期的にパターン化したムラのない磁気ブラシを形成させ
ることができ、このため現像により全濃度領域に亙って
ムラのない良好な画像を得ることができる。
【0074】実施例11 図15は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。図に示すように、現像装置は電子写真複写
装置の感光ドラム1に対向して設置され、感光ドラム4
1上の潜像を現像する。感光ドラム41は80mmの外
径を有している。
【0075】本実施例の技術的背景について説明する。
特開昭54−43037号にトナー薄層の形成法が提案
されているが、これは磁性トナーの薄層形成に関するも
ので、磁性トナーは磁性を持たせるために磁性体を内添
しなければならず、得られたトナー像を転写紙へ転写し
て熱定着する際の定着の悪さ、通常黒色である磁性体を
トナー自身に内添しているためにそのカラー再現の際の
色彩の劣化等の問題がある。
【0076】そこで、図19に示すように、非磁性トナ
ーと磁性キャリアとからなる二成分現像剤48をマグネ
ットローラ43を内蔵した現像スリーブ42上に磁気力
によって保持し、現像スリーブ42に非接触に設置され
た規制部材53で規制して、現像スリーブ42上に現像
剤48の薄層を形成する二成分現像方式や、図20に示
すように、ゴム又は金属等の弾性ブレード54を現像ス
リーブ42上に軽圧接触させ、この接触部のニップ部に
一成分現像剤の非磁性トナー49を通過させて現像スリ
ーブ42上にトナー49の薄層を形成し、且つそのとき
の摩擦によりトナー49に十分な帯電電荷を付与する弾
性ブレード規制方式等が主流になっている。
【0077】しかし、上記の二成分現像方式では、現像
部において現像剤は磁気ブラシを形成するために、現像
により得られる画像には、磁気ブラシの周期に対応した
画像ムラが低濃度領域で生じ易くなる。又弾性ブレード
規制方式の一成分現像方式では、非磁性トナーを現像ス
リーブ42上に供給するためには磁気力を使用できない
ので、弾性ブレード54の現像スリーブ42回転方向上
流側に現像スリーブ42に接触する弾性ローラ56を設
けて、弾性ローラ56を現像スリーブ42の回転方向と
反対方向に回転させることにより、現像スリーブ42上
の未現像のトナーを剥ぎ取り且つ現像スリーブ42上へ
新たなトナーを供給する方法をとらねばならず、現像ス
リーブ42に接触した弾性ローラ56や弾性ブレード5
4が短期間で劣化してしまい、トナーの塗布ムラやトナ
ーの帯電不良等が発生し易く、長期に亙り良好な画像を
維持できないという問題があった。
【0078】そこで、本実施例では、弾性ローラ56や
弾性ブレード54等の現像スリーブ42との接触部材を
用いずに、現像スリーブ42上に非接触に二成分現像剤
の非磁性トナー49を塗布して薄層を形成するものであ
る。
【0079】図15に示す本実施例の現像装置の現像容
器47内は、隔壁40によって現像室(第1室)R1
撹拌室(第2室)R2 とに区画され、撹拌室R2 の上方
にはトナー補給室R3 が形成され、補給室R3 内には補
給用の非磁性トナー49が収容されている。上記の隔壁
40の下部両端には開口が設けられており、その一方の
開口を通って現像室R1 内に移送された現像剤のトナー
消費量に見合った量のトナー49が、補給室R3 から撹
拌室R2 に落下、補給される。
【0080】現像室R1 及び撹拌室R2 内には、磁性キ
ャリアと非磁性トナーとを混合した二成分現像剤48が
収容されている。この現像剤48のトナー濃度は約5w
t%とした。非磁性トナーは体積平均粒径が約8μm
で、摩擦帯電量が約−2.0×10-2c/kgのものを
用いた。磁性キャリアはフェライト粒子に樹脂コートし
てなっており、その重量平均粒径は50μmであり、そ
の体積抵抗率は108 Ωcm以上の値を示す。キャリア
の透磁率は約5.0である。
【0081】現像容器47の感光ドラム41に近接する
部位には開口部が設けられ、この開口部内に外に突出す
るようにして現像スリーブ42が回転自在に設置されて
いる。現像スリーブ42の外径は32mmで、その周速
は280mm/秒である。現像スリーブ42はそれと感
光ドラム41との間の間隔が300μmとなるように近
接配置されている。現像スリーブ42は非磁性材料で形
成され、内部に磁界発生手段であるマグネットローラ4
3が非回転に設置されている。図15に示すように、マ
グネットローラ43は反撥磁界を形成するように、例え
ば磁極N1 、N2 の隣り合った同極を有する磁極構成に
なっている。
【0082】本実施例によれば、現像スリーブ42の上
記反撥磁極N1 、N2 が位置した箇所の近くに、現像ス
リーブ42上に滞留した現像剤48を機械的に剥ぎ取
り、除去するために、現像剤剥ぎ取り部材として回転搬
送部材44を設けている。回転搬送部材44は、現像ス
リーブ42と相対する箇所が反対方向に移動する向きに
回転される。この搬送部材44がない場合は、現像剤4
8を現像スリーブ42上から自重では剥ぎ取れず、反撥
磁磁極N1 、N2 の近くに滞留し続けて、やがて反撥磁
界部を乗り越えて開口部から現像部へ漏れ出してしま
う。
【0083】本実施例によれば、更に搬送部材44より
も現像スリーブ42の回転方向上流側の位置に、トナー
塗布電極45を現像スリーブ42から800μmの間隔
を開けて配置している。本実施例では、塗布電極45は
隔壁40を利用して、その現像スリーブ42方向に折曲
した隔壁上部40aに設けた。
【0084】撹拌室R2 内には搬送スクリュー62が設
置されており、この搬送スクリュー62はその回転によ
り現像剤48を現像スリーブ42の長手方向に沿って搬
送しつつ、補給室R3 から補給されたトナー49と現像
剤を十分に撹拌、混合する。
【0085】さて、本実施例では、前述したように、二
成分現像剤のトナーは摩擦帯電電荷量が約−2×10-2
c/kgのものを用いた。この摩擦帯電量の測定法を説
明すると、次のようである。
【0086】図16は、トナーの摩擦帯電電荷量を測定
するのに使用した装置の斜視図である。電荷量測定装置
は、吸引機71と、これにセットされる金属製の測定容
器72とを備えてなっており、測定容器72の内部には
500メッシュのスクリーン73が設けられている。先
ず、摩擦帯電量を測定しようとする二成分現像剤を容量
50〜100ミリリットルのポリエチレン製のビンに入
れて、素手で約10〜40秒間振り、これを約0.5〜
1.5g量り採って測定容器72内に入れ、容器72に
金属製の蓋74を被せる。このときの測定容器72全体
の重量を量り、これをW1 kgとする。次に、測定容器
72を吸引機71(少なくとも容器72と接触する部分
は絶縁体となっている)にセットして吸引口77から吸
引し、風量調節弁76を調節して真空計75の圧力が2
50mmAqとなるようにする。この状態で十分、好ま
しくは2分間吸引を行ない、二成分現像剤中の樹脂を吸
引、除去する。このときの測定容器72に接続された電
位計79の電位の読みをVボルトとする。この電位計7
9と測定容器72の間にはコンデンサ78が並列に挿入
されており、コンデンサ78の静電容量をCファラッド
(F)とする。又吸引後の測定容器72全体の重量を量
り、これをW2 とする。このトナーの摩擦帯電量は、 トナーの摩擦帯電量(c/kg)=C×V×10-2
(W1 −W2 ) の式の如く計算される。
【0087】本実施例の現像装置により、上記のような
帯電量を持つトナーを有した二成分現像剤を用いて行な
った現像について説明する。
【0088】撹拌室R2 において十分に撹拌、混合され
た現像剤48は、搬送スクリュー62によって現像室R
1 に搬送される。現像室R1 に搬送された現像剤48
は、現像スリーブ42内のマグネットローラ43のS1
極によって現像スリーブ42上に担持される。担持され
た現像剤48は、現像スリーブ42と800μmの間隔
で固定配置された電極45との間を通過する。その際、
図1に示すように、現像スリーブ42と電極45間には
直流電源60により直流電圧500Vが印加されてお
り、この直流電界により現像スリーブ42上の現像剤4
8は、そのキャリアに保持された非磁性トナー49が現
像スリーブ42の表面に引き付けられ、静電的な鏡映力
で付着して塗布される。一方、現像スリーブ42上の現
像剤48のキャリアは、トナー保持量が低下する。
【0089】その後、電極45の箇所を通過した現像剤
48は、マグネットローラ43の反撥磁極N1 、N2
よって形成された反撥磁界により、現像スリーブ42上
に担持されたキャリアがそこを通過することを阻止され
て、現像スリーブ42上には塗布されたトナーのみが残
り、現像スリーブ42上に実質的にキャリアが存在しな
いトナー層が形成される。通過を阻止されたキャリアは
反撥磁極N1 、N2 の箇所に滞留し、そして回転搬送部
材44によって剥ぎ取られて撹拌室R2 内に回収され
る。撹拌室R2 内に回収されたキャリアは、補給室R3
から補給されたトナーと混合される。
【0090】上記のようにして現像スリーブ42上に形
成されたトナー層は、感光ドラム41と対向した現像部
へ搬送され、そこで感光ドラム41上の静電潜像を現像
する。現像の際、現像スリーブ42と感光ドラム41と
の間の直流成分の最大電位差(コントラスト)が250
V、交流成分がピーク・ツウ・ピーク電圧で2000V
で、周波数が2000Hzの現像バイアスを現像スリー
ブ42に印加した。
【0091】以上のような方式の本実施例の現像装置で
現像して得られた画像は、非磁性トナーを用いた代表的
な現像方式である磁気ブラシによる二成分現像方式のよ
うに、磁気ブラシに対応したムラが低濃度領域に発生す
るというようなこともなく、又非磁性トナーを弾性ブレ
ードで規制する一成分現像方式(弾性ブレード規制方
式)で見られるような、弾性ブレードや弾性ローラの劣
化等によるトナーの塗布ムラ、トナーの帯電不良等もな
く、現像装置の耐久性が高く、良好な画像を長期に亙っ
て安定して得られた。
【0092】実施例12 図17は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。図15に示した実施例11では、現像部か
ら戻って来る現像スリーブ42上の未現像のトナーを剥
ぎ取ることなく現像を繰り返したため、現像スリーブ4
2の回転周期上の前回の回転時にトナーを消費した部分
と消費しなかった部分で、現像スリーブ42上に塗布さ
れるトナーの量に若干の差が生じてしまい、ハーフトー
ン画像の現像時に、得られるハーフトーン画像上に前回
の回転時に現像した画像が残ってしまうゴースト現象が
発生することがあった。
【0093】そこで、本実施例では、図17に示すよう
に、現像部よりも現像スリーブ42の回転方向下流側
の、現像スリーブ42上に現像剤48を担持した後の位
置に、現像スリーブ42と500μmの間隔を開けてト
ナー剥ぎ取り電極50を配設した。そしてこの剥ぎ取り
電極50をアース(0V)に落とした。
【0094】これにより現像スリーブ42上の未現像の
トナーの30〜90%を剥ぎ取ることができ、現像スリ
ーブ42上に塗布電極45で新たなトナーを塗布して現
像に供することにより、ハーフトーン画像の現像時に現
像スリーブ42の前回の回転時の現像画像が残るゴース
ト現象等もなく、良好な画質のハーフトーン画像を長期
に亙って安定して得ることができるようになった。
【0095】実施例13 図18は、本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。実施例11、12では、トナー塗布電極4
5とその下流の回転搬送部材44とを別に設けたが、本
実施例では、図18に示すように、反撥磁極N1 、N2
の領域に現像スリーブ42と相対する箇所で反対に回転
する回転電極55を設けて、現像スリーブ42上へのト
ナーの塗布と、現像スリーブ42上に滞留したキャリア
の剥ぎ取りを行なわせたことが特徴である。
【0096】以上のような回転電極55によっても、現
像スリーブ42上へのトナーの塗布と、現像スリーブ4
2上に滞留したキャリアの剥ぎ取りを良好に行なえ、実
施例11等のときと同様、低濃度部におけるムラやゴー
ストがない、全濃度領域が極めて滑らかな画質の画像を
長期に亙って安定して得ることができた。
【0097】以上のように、実施例11〜13によれ
ば、弾性ローラや弾性ブレード等の現像スリーブ42と
の接触部材を用いることなく、非接触に現像スリーブ4
2上に二成分現像剤48のうちの非磁性トナー49を塗
布して、トナー49の薄層を形成することができ、非磁
性トナーを用いた代表的な現像方式である磁気ブラシに
よる二成分現像方式のように、磁気ブラシに対応したム
ラが低濃度領域に発生するというようなこともなく、又
非磁性トナーを弾性ブレードで規制する一成分現像方式
(弾性ブレード規制方式)で見られるような、弾性ブレ
ードや弾性ローラの劣化等によるトナーの塗布ムラ、ト
ナーの帯電不良等もなく、現像装置の耐久性が高く、良
好な画像を長期に亙って安定して得られる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
二成分現像剤のトナー濃度を高めても、トナー飛散を発
生することなく、濃度が高く、ガサ付きのない画像を得
ることを可能とした現像装置が提供される。
【0099】本発明の他の態様によれば、現像剤担持体
上の二成分現像剤に周期的にパターン化したムラのない
磁気ブラシを形成させ、現像により全濃度領域に亙って
ムラのない良好な画像を得ることができる現像装置が提
供される。
【0100】本発明の更に他の態様によれば、現像剤担
持体と接触する弾性ローラや弾性ブレード等の接触部材
を用いず、非接触に現像剤担持体上に二成分現像剤のう
ちのトナーを塗布して、トナーの薄層を形成することが
できる現像装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の現像装置の他の実施例を示す断面図で
ある。
【図3】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図4】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図5】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図6】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図7】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図8】従来の現像装置の一例を示す断面図である。
【図9】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断面
図である。
【図10】図9の現像装置に設けられた現像スリーブを
示す図である。
【図11】同じく現像スリーブの表面付近を示す断面図
である。
【図12】図10の現像スリーブ上に形成された磁気ブ
ラシを示す図である。
【図13】図9の現像装置を組込んで画像形成に用いた
電子写真複写機を示す概略構成図である。
【図14】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。
【図15】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。
【図16】図15の現像装置で用いた二成分現像剤に使
用した非磁性トナーの摩擦帯電量を測定する測定装置を
示す斜視図である。
【図17】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。
【図18】本発明の現像装置の更に他の実施例を示す断
面図である。
【図19】従来の現像装置の他の例を示す断面図であ
る。
【図20】従来の現像装置の更に他の例を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
1、41 感光ドラム 11、21、42 現像スリーブ 12、43 マグネットローラ 18 トナー押し込み用電極 19、20 回転電極 21a 凹凸 23 磁気ブラシ 22 規制ブレード 44 回転搬送部材 45 トナー塗布用電極 50 トナー剥ぎ取り用電極 55 回転電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日比野 勝 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁界発生手段を内蔵した現像剤担持体上
    に担持された二成分現像剤のキャリアに保持されたトナ
    ーを、前記現像剤担持体の像担持体と対向した現像部よ
    りも前記現像剤担持体の回転方向上流側の位置におい
    て、前記現像剤担持体の表面方向に移動させることを特
    徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 前記現像剤担持体の前記回転方向上流位
    置に、前記二成分現像剤のキャリアに保持されたトナー
    を前記現像剤担持体の表面方向に移動させる電圧が印加
    される電極を、前記現像剤担持体と非接触に設けた請求
    項1の現像装置。
  3. 【請求項3】 前記現像剤のトナーの平均粒径をrt
    (μm)、カサ密度をρt (g/cm3 )、キャリアの
    平均粒径をrc (μm)、カサ密度をρc (g/cm
    3 )、トナー濃度をn(wt%)として、 S=n/(100−n)×(rc /rt )×(ρc /ρ
    t ) で表されるSが2.0以上である請求項1又は2の現像
    装置。
  4. 【請求項4】 磁界発生手段を内蔵した現像剤担持体上
    に二成分現像剤を担持して像担持体と対向した現像部へ
    と搬送し、前記現像剤のトナーを前記像担持体上の潜像
    に付着して現像する現像装置において、前記現像剤担持
    体の表面の全体に亙って、その長さ方向及び周方向に規
    則的なパターンで凹凸を設け又は透磁率を変化させたこ
    とを特徴とする現像装置。
  5. 【請求項5】 磁界発生手段を内蔵した二成分現像剤を
    担持した現像剤担持体に対して、像担持体と対向した現
    像部よりも前記現像剤担持体の回転方向上流側の位置に
    電極を非接触に設けて、前記電極に前記二成分現像剤の
    キャリアに保持されたトナーを前記現像剤担持体の表面
    方向に移動させて塗布する電圧を印加し、前記現像部と
    電極の間の前記現像剤担持体回転方向上流側の位置にお
    いて、前記現像剤担持体の表面上に前記トナーが塗布さ
    れた現像剤のキャリアを現像剤担持体から剥ぎ取るよう
    にしたことを特徴とする現像装置。
  6. 【請求項6】 前記磁界発生手段は前記現像部と電極と
    の間の前記現像剤担持体回転方向上流側の位置の近傍
    に、前記現像剤担持体の表面上にトナーが塗布された現
    像剤のキャリアを滞留させる反撥磁極を有する請求項5
    の現像装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6381424B1 (en) 1999-10-28 2002-04-30 Fujitsu Limited Toner charge control for image defect reduction
JP2003167428A (ja) * 2001-09-21 2003-06-13 Ricoh Co Ltd 現像装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置
JP2008116545A (ja) * 2006-11-01 2008-05-22 Seiko Epson Corp 画像形成装置、画像形成方法、及び、画像形成システム

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