JPH05345953A - 加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融Znめつき鋼板及びその製造方法 - Google Patents

加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融Znめつき鋼板及びその製造方法

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JPH05345953A
JPH05345953A JP15385392A JP15385392A JPH05345953A JP H05345953 A JPH05345953 A JP H05345953A JP 15385392 A JP15385392 A JP 15385392A JP 15385392 A JP15385392 A JP 15385392A JP H05345953 A JPH05345953 A JP H05345953A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
金化溶融Znめつき鋼板及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】本発明による合金化溶融亜鉛めつき鋼板は、重
量%にて、C:0.0080%以下、Si:0.6%以下、
Mn:0.2〜2.0%、P:0.04〜0.15%、S:0.0
15%以下、及びAl:0.01〜0.10%を含有し、残
部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、120Mn+
100Cu+200Ni+100Mo+150Ti+1
00Cr+1000Nb+13000B−50Si−1
50P≧60(%)及び0≦(1/5)Mn+Ti−P
≦0.22(%)を満足し、主としてポリゴナルフエライ
ト組織からなり、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kg
f/mm2 以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の軽量化による
燃費向上や自動車部品の製造コスト低減等の観点から、
引張強さが35kgf/mm2 以上であつて、加工性にすぐれ
ると共に、好ましい態様によれば耐縦割れ性にもすぐれ
る薄物熱延原板の合金化溶融Znめつき鋼板及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】地球環境保護等の観点から、自動車の燃
費向上のニーズが高まつており、車体の軽量化が重要に
なつている。材料面では、一層の薄肉化と加工性の向上
が追求されており、メンバー類等では、引張強さが35
kgf/mm2 以上の極低C系の薄物熱延鋼板及びこれを原板
とするZnめつき鋼板の需要が増大している。
【0003】伸び特性を重視する加工用熱延鋼板の製造
においては、整細粒を得る目的から、一般にγ領域で熱
間圧延される。C量を著しく低減した鋼においては、熱
延仕上温度をより一層高める必要があり、スラブ加熱段
階でのスラブ熟熱、仕上圧延までの所要時間の短縮、圧
延速度の増大等によつて対処しているが、例えば、板厚
が1.4mm以下の薄物では、圧延所要時間の増大から十分
な温度を確保することができず、製品の加工性が劣化す
ることがある。このような問題は、現在、材料メーカが
推進している連鋳・熱延工程の直結化、スラブ加熱温度
の低減等が達成されたときには、一層深刻な問題となる
ので、極低C系の薄物熱延鋼板を熱間圧延する際の整細
粒化技術の確立が、現在、解決すべき緊急の課題であ
る。
【0004】従来技術における材質面の問題を先ず、説
明する。極低C−Ti系鋼(0.0014%C−0.15%
Mn−0.028%Al−0.060%Ti)及び一般の自
動車用軟鋼(低C−Alキルド鋼、0.05%C−0.21
%Mn−0.040%Al)の熱間圧延後のγからαへの
変態の挙動を図1に示す。低C−Alキルド鋼が熱間圧
延後の冷却過程で変態する場合、約820℃以下の温度
にてγからαへの変態が起こるのに対して、極低C−T
i系鋼においては、約870℃の温度で変態が開始され
る。
【0005】前述したような薄物材の熱間圧延において
は、熱延所要時間の増大から、仕上温度が通常880℃
以下となるのが実情である。極低C鋼をこのような温度
で圧延した場合、γ+α二相域圧延の程度が高まり、図
2に示すように、製品の組織が粗大混粒或いは歪みを残
存した粗大粒となつて、伸びが著しく劣化する。更に注
意すべき点は、図1に示されるように、鋼の変態開始点
が変態点直上で加工を受けることによつて一層上昇する
ため、極低C鋼の仕上温度を十分確保するためには、こ
の温度上昇をも考慮しておく必要があり、加工性にすぐ
れる薄物鋼板の製造が困難となつている。
【0006】特に、本発明において目的としている引張
強さ35kgf/mm2 以上の極低C−P添加鋼においては、
フエライト形成元素であるPの添加によつて、鋼のγか
らαへの変態点が更に上昇するために、薄物の熱間圧延
での問題は大きくなる。0.04%以上のPを含有する極
低C鋼種による薄物熱延鋼板の製造に関する報告は、こ
れまでなされていない。
【0007】近年、極低C鋼の熱延技術として、α域で
熱延する方法も提案されているが、熱間圧延ままで加工
性のすぐれた整細粒組織を安定して生成させるために
は、解決すべき課題が多い。Si、Mn、P等を添加し
て高強度化した鋼では、α域圧延の事例も報告されてい
ないのが現状である。更に、Pを多量に添加した鋼は脆
化しやすく、特に、プレス加工した後に低温で変形を加
えると、しばしば割れてしまうことが知られている。こ
の割れは、直線的に生じる特徴的なものであつて、縦割
れと呼ばれている。また、脆化が激しいほど、高い温度
でも割れるようになる。縦割れが生じる温度を縦割れ遷
移温度という。この縦割れ遷移温度の高い鋼板で製造し
たプレス部品を自動車に用いた場合、寒冷地では縦割れ
遷移温度以下の環境で使用することになり、走行中の部
品の破損の虞れがある。このため、縦割れ遷移温度を下
げる必要があるが、Pを多量に添加した極低C鋼におい
て、このような試みを行なつた事例は報告されていな
い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、極低C系の
薄物熱延鋼板を原板とする合金化溶融Znめつき鋼板の
製造において、熱間圧延仕上温度を850℃以下として
も、すぐれた伸びを付与し、更にすぐれためつき特性を
付与しうる技術を提供することを目的とする。本発明に
よる加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化
溶融Znめつき鋼板は、重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%、 を含有し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、
120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
50Si−150P≧60(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上で
あることを特徴とする。
【0009】本発明による加工性及び耐縦割れ性にすぐ
れる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融Znめつき鋼
板は、重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、120Mn
+100Cu+200Ni+100Mo+150Ti+
100Cr+1000Nb+13000B−50Si−
150P≧60(%)、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上で
あることを特徴とする。
【0010】更に、本発明による引張強さが35kgf/mm
2 以上の加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
金化溶融Znめつき鋼板の製造方法は、重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、120Mn
+100Cu+200Ni+100Mo+150Ti+
100Cr+1000Nb+13000B−50Si−
150P≧60%、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
めつき処理することを特徴とする。
【0011】また、本発明による引張強さが35kgf/mm
2 以上の加工性及び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄
物熱延原板の合金化溶融Znめつき鋼板の製造方法は、
重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120M
n+100Cu+200Ni+100Mo+150Ti
+100Cr+1000Nb+13000B−50Si
−150P≧60%、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
580℃以上の温度に再加熱した後、めつき処理するこ
とを特徴とする。
【0012】上述した本発明の技術的特徴は次の点にあ
る。 1)化学成分、熱間圧延条件の最適化による粗大圧延組
織の低減。 2)冷却制御によるポリゴナルフエライトを主とした組
織の安定生成。 3)化学成分の最適化による合金めつき品質と、好まし
い態様によれば、耐縦割れ性の確保。
【0013】図1及び図2の実験結果に基づいて、良好
な伸びを与える極低C鋼の化学成分及び熱延条件を調査
した。即ち、表1及び表2に示す種々の化学成分の極低
C鋼を小型溶解炉にて溶製し、鍛造、粗圧延によつて3
0mm厚の実験圧延用スラブとした。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】熱間圧延においては、スラブ加熱温度12
00℃として、6パスの圧延を実施し、最終板厚2.6mm
の鋼板とした。この際に、仕上入側温度を変えることに
よつて、仕上圧延温度を950〜750℃の範囲で大幅
に変化させた。その後、速やかに気水冷却(平均冷却速
度20℃/秒)して、450℃に保持した炉に挿入し、
30分経過した後に炉冷することによつて、コイル巻取
をシミユレートした。常温まで冷却した鋼板を酸洗し、
伸び及びミクロ組織を調査した。
【0017】結果をCeq値(=120Mn+100C
u+200Ni+100Mo+150Ti+100Cr
+1000Nb+13000B−50Si−150P)
と対応させて、図3に示す。図3において、鋼種を一定
(即ち、Ceq値一定に相当)とした場合、仕上温度が
高い材料では、いずれもポリゴナルフエライトの整粒と
なつて、すぐれた伸びを示すが、仕上温度が低い材料で
は、歪みが残存した粗大粒或いは混粒が生成し、伸びが
劣化する。
【0018】伸びが大きく劣化する境界の仕上温度は、
鋼種によつて異なり、Ceq値の増大につれて低温側に
移動する。即ち、Ceq値の高い鋼種ほど、低温仕上げ
圧延が可能となることがわかる。前述したように、通常
の薄物材圧延での850℃以下の仕上温度で良好な組織
或いは伸びが得られる鋼のCeq値は、60(重量%)
以上である。
【0019】伸びが大きく劣化する境界の温度がCeq
値と比較的よく対応する理由は、Ceq値の変化が鋼の
冷却中或いは圧延中のγからαへの変態点の変化と広義
に対応していることが一因と考えられる。但し、極低C
熱延鋼板のγからαへの変態点に関する報告は、これま
でなされておらず、本発明でのCeq式は、種々の実験
の結果に基づいて見出されたものである。すぐれた伸び
を与える仕上温度は、必ずしもAr3点以上とは限らな
い。試験によると、γ+α二相域温度範囲の広い鋼ほ
ど、Ar3点以下での圧延可能な温度範囲を大きくし得る
ようである。
【0020】鋼の合金化溶融Znめつき処理に関して
は、めつき層の合金化の程度が鋼板のめつき密着性に大
きく影響する。合金化の程度は、板温、Znめつき浴温
度、浴組成、合金化のための昇温速度、時間等によつて
変化するが、これらの条件が一定であれば、鋼の化学成
分の影響が大きい。一般に、Pは合金化し難い元素とし
て知られており、Tiは合金化しやすい元素として知ら
れているが、極低C系鋼の場合、これら元素を含めて、
鋼の化学成分が合金化の挙動にどのように影響するか
は、全く明らかになつていないのが現状である。
【0021】通常の実ライン生産では、上述の浴組成、
合金化のための処理条件の短期間での切換は、生産性を
劣化させることになるため、できる限り一定の条件設定
での操業が望ましい。従つて、加工性等に弊害を及ぼさ
ない範囲で鋼の化学成分を限定することによつて、Zn
めつき層の密着性が安定して確保できれば、好都合であ
る。
【0022】表1及び表2に示した化学成分の鋼板(表
裏面を研削して2mm厚とした熱延鋼板) に合金化溶融Z
nめつき(目付80g/m2)を施し、合金化の状態及び
V曲げ加工時のパウダリング発生状況を調査した。結果
を図4に示す。図4において、それぞれの状態の変化は
(1/5)Mn+Ti−P(重量%)の変化とよく対応
している。即ち、上式が0以下の値であれば、曲げ加工
時のめつき密着性は良好であるが、合金化不足であるた
め、耐食性、スポツト溶接性等が問題となる。また、上
式が0.22を越える値であれば、合金化が過多となつ
て、めつき密着性が著しく劣化し、曲げ加工時にフレー
キング等の問題を生じる。以上のことから、上式の値が
0〜0.22の範囲において、良好な合金化めつきが生成
できることがわかる。
【0023】次に、耐縦割れ性の改善について述べる。
図6にカツプ成形後、−40℃で加工した際の結果に及
ぼすPとBの添加量の影響を示す。Bを添加することに
よつて、縦割れを防止できることが明らかである。寒冷
地でも、−40℃以下になることは、先ず、ないと考え
られる。図6から、−40℃での縦割れの発生を抑える
ためには、P−80B≦0(重量%)となるようにBを
添加することが必要である。更に、図7にカツプ成形
後、−40℃で加工した結果に及ぼすP−80Bと均熱
温度の影響を示す。これから、縦割れを抑えるために
は、P−80B≦0であつて、且つ、均熱温度を580
℃以上とする必要があることが明らかである。
【0024】本発明は、以上の実験結果に基づいて、完
成されたものである。次に、本発明による製造方法につ
いて説明する。本発明は、極低C系の薄物熱延鋼板を原
板とする合金化溶融Znめつき鋼板に関するものであ
り、C量は0.008%以下に限定される。C量が0.00
8%を越えるときは、最終製品の伸びの低下が大きく、
好ましくない。
【0025】Si量は0.6%以下である。Siは、Pと
共に鋼の固溶強化元素であり、極低C鋼の強化に有効で
ある。しかし、Siは同時にフエライト形成元素であ
り、γからαへの変態点を上昇させることから、過多に
添加すれば、薄物熱延鋼板の伸びを劣化させる。更に、
Siは、熱延からめつき処理に至る製造過程において、
鋼板表面に濃縮しやすく、めつき密着性を劣化させるこ
とがあるので、上限を0.6%とする。
【0026】Mn量は0.2〜2.0%の範囲である。Mn
は、鋼のγからαへの変態点の低下に極めて有効であ
り、その効果は、Mn量が0.2%以上にて顕著となる。
しかし、2.0%を越える過多量の添加は、ベイナイト等
の低温変態組織を生成しやすくして、伸びを劣化させる
ので、好ましくない。P量は0.04〜0.15%の範囲で
ある。Pの添加は、極低C鋼の強化元素として有効であ
るほか、鋼の耐食性及び疲労強度を向上させるうえでも
有効であることが知られており、従つて、自動車用鋼板
には、Pの添加は非常に望ましいことである。ここに、
Pの添加によつて、引張強さ35 kgf/mm2以上を安定し
て確保するためには、0.04%以上が必要であるが、過
多量の添加は、鋼板の伸びの劣化、合金化不足等の問題
を生じるので、添加量は、0.15%を上限とする。
【0027】S量は0.015%以下とする。鋼の局部伸
びは、非金属介在物の量及び形態に大きく影響される。
その量は、S量の低減によつて減少させるのがよく、か
くして、S量は0.015%とする必要がある。Al量は
0.01〜0.10%の範囲である。本発明鋼は、本質的に
Alキルド鋼であり、脱酸を十分に行なうためには、0.
01%以上のAlが必要である。しかし、過多量のAl
を添加するときは、鋼中の介在物量の増大により、伸び
の劣化をもたらすほか、製造コストの上昇をももたらす
ので、Al量は0.10%を上限とする。
【0028】本発明においては、上述した元素が本発明
鋼の基盤をなすものであるが、より高強度の鋼を安定に
製造するために、以下に述べる元素を上記元素と共に用
いることができる。Cu、Ni、Cr、Mo及びBは、
いずれも、鋼のγからαへの変態点の低下及び鋼の強化
に有効な合金元素である。しかし、いずれの元素も、過
多に添加するときは、ベイナイト等の組織の生成を促進
して、鋼の伸びを劣化させるので、それぞれの元素の添
加は、Cuは1.6%以下、Niは1.0%以下、Crは1.
5%以下、Moは0.5%以下、Bは0.003%以下とす
る。
【0029】更に、Bについては、前述したように、縦
割れの発生を抑えるために、P−80B≦0(重量%)
を満足させることか必要である。Nb、Ti及びVは、
鋼のミクロ組織の粗大化を抑制する効果があるほか、鋼
の強化元素としても有効である。Nbは、比較的多量の
Mnが存在するとき、γからαへの変態点が低下するた
め、極低C系薄鋼板の熱延には有効である。Tiは、Z
nめつき層の合金化促進元素としても重要である。しか
し、Nb、Ti、V共に、過多に添加しても、それぞれ
の効果が飽和するほか、徒に製造コストの上昇をもたら
すので、それらの添加は、Nbは0.08%以下、Tiは
0.10%以下、Vは0.10%以下とする。
【0030】また、Ca、Zr、REM等の添加によつ
て、その形態を制御することも、鋼の伸びの向上に有効
である。しかし、これら元素を過多に添加するときは、
介在物量の増大をもたらして、上記特性を劣化させるの
で、Caは0.01%以下、Zrは0.05%以下、REM
は0.05%以下とする。更に、本発明によれば、既に述
べたように、比較的低い仕上温度ですぐれた伸びを確保
するために、各元素が下記式を満足する必要がある。
【0031】120Mn+100Cu+200Ni+1
00Mo+150Ti+100Cr+1000Nb+1
3000B−50Si−150P≧60(重量%) また、Znめつき層合金化の点からは、既に述べた実験
結果に基づいて、以下の規定が必要となる。 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(重量%) 次に、熱延条件の限定について説明する。
【0032】鋼の鋳造は、連鋳でも造塊でもよく、薄ス
ラブ連鋳でもよい。スラブ加熱後の、或いは連鋳から直
接搬入されたスラブは、粗圧延し、仕上圧延して、所定
の板厚に仕上げられる。仕上温度は、本発明の目的から
880℃以下とする。仕上温度の下限は、最終製品の組
織が主としてポリゴナルフエライト組織となる範囲であ
れば、特に、限定されないが、通常、750℃以上であ
る。
【0033】仕上圧延した鋼板は、10℃/秒以上の平
均冷却速度で冷却し、500℃以下の温度で巻取られ
る。これは熱延板組織を主としてポリゴナルフエライト
として、安定して高い伸びを付与することと、Pの粒界
への偏析による鋼の脆化を抑制するためである。冷却速
度の上限は特に限定されないが、1.4mm以下の薄鋼板の
急冷による平坦度劣化、ベイナイト等の低温変態組織生
成による伸びの劣化等を考慮すれば、通常、100℃/
秒以下が好ましい。巻取温度の下限についても、特に平
坦度の点から、通常、200℃である。
【0034】最終組織を主としてポリゴナルフエライト
とするのは、安定して高い伸びを達成するためである。
熱延仕上段階で整粒であつても、その後の急冷によつて
ベイナイトが生成すると、伸びが劣化する。従つて、最
終組織中のベイナイト等の混入は、20容量%以下とす
る。以上の工程で製造した薄物熱延鋼板は、常法に従つ
て、酸洗し、溶融Znめつき処理することによつて、本
発明による加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の
合金化溶融Znめつき鋼板を得ることができる。酸洗の
前後のいずれかにスキンパス工程を入れてもよい。
【0035】上記溶融Znめつきは、通常、鋼板の表面
汚れの除去を目的として、約450℃以上に加熱均熱し
た後に、めつき浴中に鋼板を浸漬することによつて、こ
れを行なう。しかし、前述したように、縦割れの発生を
抑えるためには、上記均熱温度は、580℃以上とする
必要がある。めつき後、合金化炉にて、合金化処理(5
00℃以上で5秒以上の熱処理)して、製品を得る。極
低C鋼では、めつきラインでの均熱をα+γ二相域の高
温で実施しても、ミクロ組織に大きな変化はない。
【0036】本発明は、熱延原板合金化溶融Znめつき
鋼板に関するものであるが、また、かかる本発明による
熱延鋼板を冷間圧延して、フルハードまま、或いは、更
に焼鈍し、めつき等を施して用いても、材質上、何ら不
具合がないばかりか、熱延板の状態での整細粒が冷延鋼
板及び冷延厚板めつき鋼板の面内異方性の低減、高γ値
化に有利に作用する。
【0037】
【実施例】前述の基礎実験で用いた材料の幾つかについ
て、種々の条件で熱間圧延し、表裏面の研削によつて2
mm厚の鋼板とした後、合金化溶融Znめつき処理を施
し、機械的性質、めつき密着性等を調査した。製造条件
及び調査結果を表3から表10及び図5から図8に示
す。
【0038】このうち、表5から表10及び図6から図
8は、加工性に加えて、耐縦割れ性をも改善しためつき
鋼板にかかるものである。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
【表6】
【0043】
【表7】
【0044】
【表8】
【0045】
【表9】
【0046】
【表10】
【0047】
【発明の効果】本発明による条件を満足する鋼板は、伸
びがすぐれており、めつき密着性及び耐縦割れ性も良好
であることが明らかである。今後、薄物熱延鋼板の製造
技術の発展につれて、例えば、板厚1.0mm以下の熱延原
板合金化溶融Znめつき鋼板が従来の冷延原板の同鋼板
の代替として、十分使用し得るものと考えられる。
【0048】
【図面の簡単な説明】
【図1】は、極低C−Ti系鋼及び一般の自動車用軟鋼
(低C−Alキルド鋼)における熱間圧延温度とγから
αへの変態点との関係を示すグラフである。
【図2】は、極低C−Ti系鋼における熱延仕上温度と
伸びとの関係を示すグラフである。
【図3】は、Ceq値と圧延仕上温度と組織との関係を
示すグラフである。
【図4】は、めつき層中のFe濃度及びめつき密着性と
鋼の化学成分((1/5)Mn+Ti−P)量との関係
を示すグラフである。
【図5】は、鋼の引張強さと伸びとの関係を示すグラフ
である。
【図6】は、鋼の引張強さと伸びとの関係を示すグラフ
である。
【図7】は、カツプ成形後、−40℃で加工した結果に
及ぼすP及びBの影響を示すグラフである。
【図8】は、カツプ成形後、−40℃で加工した結果に
及ぼす(P−80B)及び均熱温度の影響を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C23C 2/28

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%、 を含有し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融
    Znめつき鋼板。
  2. 【請求項2】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融
    Znめつき鋼板。
  3. 【請求項3】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融
    Znめつき鋼板。
  4. 【請求項4】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Ca 0.01%以下、 Zr 0.05%以下、及び REM 0.05%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融
    Znめつき鋼板。
  5. 【請求項5】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、更に、 (c) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金化溶融
    Znめつき鋼板。
  6. 【請求項6】重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性及び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原
    板の合金化溶融Znめつき鋼板。
  7. 【請求項7】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性及び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原
    板の合金化溶融Znめつき鋼板。
  8. 【請求項8】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性及び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原
    板の合金化溶融Znめつき鋼板。
  9. 【請求項9】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Ca 0.01%以下、 Zr 0.05%以下、及び REM 0.05%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性及び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原
    板の合金化溶融Znめつき鋼板。
  10. 【請求項10】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、更に、 (c) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60(%)、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足し、主としてポリゴナルフエライト組織からな
    り、板厚が1.4mm以下、引張強さが35kgf/mm2 以上の
    加工性及び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原
    板の合金化溶融Znめつき鋼板。
  11. 【請求項11】重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    めつき処理することを特徴とする引張強さが35kgf/mm
    2 以上の加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
    金化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  12. 【請求項12】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    めつき処理することを特徴とする引張強さが35kgf/mm
    2 以上の加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
    金化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  13. 【請求項13】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    めつき処理することを特徴とする引張強さが35kgf/mm
    2 以上の加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
    金化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  14. 【請求項14】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Ca 0.01%以下、 Zr 0.05%以下、及び REM 0.05%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    めつき処理することを特徴とする引張強さが35kgf/mm
    2 以上の加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
    金化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  15. 【請求項15】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、更に、 (c) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    めつき処理することを特徴とする引張強さが35kgf/mm
    2 以上の加工性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合
    金化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  16. 【請求項16】重量%にて C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120M
    n+100Cu+200Ni+100Mo+150Ti
    +100Cr+1000Nb+13000B−50Si
    −150P≧60%、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    580℃以上の温度に再加熱した後、めつき処理するこ
    とを特徴とする引張強さが35kgf/mm2 以上の加工性及
    び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金
    化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  17. 【請求項17】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 12
    0Mn+100Cu+200Ni+100Mo+150
    Ti+100Cr+1000Nb+13000B−50
    Si−150P≧60%、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    580℃以上の温度に再加熱した後、めつき処理するこ
    とを特徴とする引張強さが35kgf/mm2 以上の加工性及
    び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金
    化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  18. 【請求項18】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    580℃以上の温度に再加熱した後、めつき処理するこ
    とを特徴とする引張強さが35kgf/mm2 以上の加工性及
    び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金
    化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  19. 【請求項19】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、更に、 (b) Ca 0.01%以下、 Zr 0.05%以下、及び REM 0.05%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    580℃以上の温度に再加熱した後、めつき処理するこ
    とを特徴とする引張強さが35kgf/mm2 以上の加工性及
    び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金
    化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
  20. 【請求項20】重量%にて (a) C 0.0080%以下、 Si 0.6%以下、 Mn 0.2〜2.0%、 P 0.04〜0.15%、 S 0.015%以下、及び Al 0.01〜0.10%を含有し、 (b) Cu 1.6%以下、 Ni 1.0%以下、 Cr 1.5%以下、 Mo 0.5%以下、及び B 0.003%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、更に、 (c) Nb 0.08%以下、 Ti 0.10%以下、及び V 0.10%以下 よりなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を含有
    し、残部鉄及び不可避的不純物よりなり、且つ、 120Mn+100Cu+200Ni+100Mo+1
    50Ti+100Cr+1000Nb+13000B−
    50Si−150P≧60%、 P−80B≦0(%)、及び 0≦(1/5)Mn+Ti−P≦0.22(%) を満足する鋼を熱間圧延するに際して、仕上温度750
    〜880℃、平均冷却速度10〜100℃/秒、コイル
    巻取温度500℃以下とすることによつて、主としてポ
    リゴナルフエライト組織とし、この熱延鋼板を酸洗し、
    580℃以上の温度に再加熱した後、めつき処理するこ
    とを特徴とする引張強さが35kgf/mm2 以上の加工性及
    び耐縦割れ性にすぐれる極低C系の薄物熱延原板の合金
    化溶融Znめつき鋼板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO1995021947A1 (fr) * 1994-02-15 1995-08-17 Kawasaki Steel Corporation Tole d'acier revetue de zinc allie fondu sous haute tension, a excellentes caracteristiques de zingage, et son procede de fabrication
US6316127B1 (en) 1999-04-27 2001-11-13 Kobe Steel, Ltd. Galvanized steel sheet superior in ductility and process for production thereof
KR100957959B1 (ko) * 2007-12-26 2010-05-17 주식회사 포스코 내시효성이 향상된 V-Zr 첨가형 소부 경화강 및 그제조방법
KR101685842B1 (ko) * 2015-09-22 2016-12-20 현대제철 주식회사 열연강판 및 그 제조 방법

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