JPH0534572A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH0534572A
JPH0534572A JP19030691A JP19030691A JPH0534572A JP H0534572 A JPH0534572 A JP H0534572A JP 19030691 A JP19030691 A JP 19030691A JP 19030691 A JP19030691 A JP 19030691A JP H0534572 A JPH0534572 A JP H0534572A
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JP
Japan
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auxiliary light
image
focus detection
image signal
sns
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Application number
JP19030691A
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English (en)
Inventor
Keiji Nagata
桂次 永田
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カメラにおける自動焦点検出の際に、焦点検
出ができない状態では補助光を投光して焦点検出を可能
とするが、逆光のような場合には補助光を投光しても効
果がないので無駄となる。そこでこの場合は投光を禁止
する。 【構成】 撮影レンズの異なる領域を通過した光束で結
像させた一対の像の像信号に基づいて、まずその像のコ
ントラストから焦点検出の可能・不能を判定する。しか
し、逆光のような場合には効果がないので、輝度判定手
段と、像出力の傾きを判定する一致度判定手段を用い
て、上記の効果がない場合つまり逆光の場合を判別し、
補助光の投光を禁止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被写体を照明するため
の補助光源を有するカメラに関し、詳しくはこのカメラ
が備えている自動焦点検出装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、撮影レンズの異なる射出瞳領域を通
過した被写体からの光束を、例えばCCD等の蓄積型セ
ンサで形成された一対のセンサ列に結像させ、これらの
センサ列上の各像から求められる光電変換信号の相対位
置変位量から、撮影レンズのデフォーカス量を検出する
方式の焦点検出装置がよく知られている。
【0003】ところで、このような受動型の焦点検出装
置は、被写体が低輝度であったり、あるいは低輝度でな
いにしても表面に輝度変化がないと、合焦状態とのずれ
量であるデフォーカス量を適切に検知できないという問
題がある。
【0004】このため、かかる受動型の焦点検出装置を
備えたカメラにおいては、焦点検出が不能であるとか低
輝度の時に、被写体をパターン照明することで焦点検出
を可能とするための補助光投光手段を用意している場合
が多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来例の
カメラでは、被写体をパターン照明する補助光源の発光
条件を、そのままでは焦点検出が不可能であってかつ被
写体が低輝度であることを条件としているのが普通であ
る。それは、上記のような補助光源の発光が焦点検出の
ために有効であるということは、被写体が低輝度である
場合に補助光源を用いればこの問題を解消できるという
理由に基づいている。
【0006】したがって、それ以上の条件によって焦点
検出が不能であるような場合、例えば逆光シーンのよう
に、被写体のコントラストが大きいにも拘らずゴースト
により一対の像信号の一致度が悪く焦点検出ができない
場合には、被写体自体はもともと明暗の差ははっきりし
ているので、いくら補助光を投光しても適切な焦点検出
はできない。
【0007】ところが、上記のような逆光シーンで焦点
検出不能である時に、たまたま被写体輝度が低い場合が
あると、上記のような焦点検出のための補助光投光の条
件を設定しているカメラでは該補助光源の発光を行なっ
てしまうことになる。これでは無駄な操作を行なうため
に応答性を遅らせたり、照明のためにエネルギーの無駄
を招くことになる。
【0008】そこで本発明者は、このような問題を解決
するために研究を進め、逆光シーンのゴーストにより焦
点検出が不能となっている場合のうちには、被写体の明
暗がなだらかに変化している場合と、急激に変化してい
る場合とがあり、補助光源からの投光の効果がこれらの
間で差のあることに注目した。そして被写体の明暗の変
化度合に基づいて、上記補助光投光の効果が期待できる
場合にのみ補助光の投光を行なうように条件を加重し
て、無駄なエネルギーを節約できるカメラを提供するこ
とを目的として本発明を完成した。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を実現
するために本発明者は、撮影レンズの異なる領域を通過
した被写体からの光束により結像された光学的な一対の
検出像を光電変換して夫々の像信号を出力する手段と、
該像信号に基づいて一対の検出像の相対的位置変位量か
ら撮影レンズのデフォーカス量を求める手段と、上記像
信号に基づいてデフォーカス量を検出するのに被写体の
コントラストが十分であるか否かを判定するコントラス
ト判定手段と、上記像信号に基づいてデフォーカス量を
検出するのに被写体の輝度が十分であるか否かを判定す
る輝度判定手段と、上記像信号に基づいてデフォーカス
量を検出するのに一対の検出像の像パターンの一致程度
が十分であるか否かを判定する検出像の一致度判定手段
と、上記像信号の傾き(信号の変化率)を判定する手段
と、上記像検出のために被写体に補助光を投光する補助
光投光手段と、上記コントラスト判定手段、輝度判定手
段及び検出像の一致度判定手段と像信号の傾き判定手段
の判定結果に基づいて補助光投光手段を動作させる投光
制御手段とを備えたカメラの焦点検出装置を完成した。
【0010】上記において、検出像を光電変換して像信
号を出力する手段は、例えばCCDを用いたラインセン
サにより構成されたものを代表的に例示できる。
【0011】上記において、検出像による焦点検出可能
・不能を判定するコントラスト判定手段としては、例え
ば像信号のMAX,MIN値の差と、予め定めた値とを
比較し、像信号のコントラストの有無を判断し、焦点検
出可能・不可能の判定を行なう等の方法を用いることが
できる。
【0012】上記において、輝度判定手段は、(高−
低)2段の輝度判定を行なう方式や、(高−中間−低)
の3段の輝度判定を行なう方式のものなどを例示するこ
とができる。
【0013】一致度判定手段は、一対の検出像の像パタ
ーンの一致度を予め定めたしきい値と比較し、一致程度
を判定する方式のものを挙げることができ、例えば上記
のようなラインセンサからの像信号に基づいて検出像の
一致度を判定する具体的な一致度判定手段としては、一
対の検出像の像パターンのそれぞれ対応する信号の差か
和が予め定めた値と比較して、一対の像信号の一致度を
判定する方式のものを例示することができる。
【0014】像信号の傾き判定手段は、一対の検出像の
像パターンを予め定めたしきい値と比較して傾斜度を判
定する方式のものを挙げることができ、例えば上記のよ
うなラインセンサからの像信号に基づいて検出像の傾斜
度を判定する具体的な傾斜度判定手段としては、CCD
の隣接画素に蓄積された光強度の差の2乗の和と、隣接
画素に蓄積された光強度の差の和の比(以下これを便宜
的に、像信号の変化の度合いという理由から「像信号の
傾き」と称する。)を、予め定めた値と比較して像の変
化度を判定する方式のものを例示することができる。
【0015】このような構成によれば、例えば、逆光時
のゴーストの影響で像信号の基になった光学的な像パタ
ーンの一対の一致性が不確かな場合であって、被写体の
コントラストが低いために、一般的には補助光を投光す
る条件とならないのに、たまたま被写体が低輝度である
ために補助光を投光する条件に合致してしまう不都合を
排除できる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0017】第3図は、本発明の一実施例の焦点検出装
置の概略構成を示した図である。
【0018】この図において、MSKは視野マスクであ
り、中央に十字形の開口部MSK−1と、その両側の周
辺部に縦長の開口部MSK−2,MSK−3を有してい
る。FLDLはフィールドレンズであり、視野マスクの
上記三つの開口部MSK−1,MSK−2,MSK−3
に対応した三つの部分FLDL−1,FLDL−2,F
LDL−3から成っている。DPは絞りであり、中心部
には上下左右に各一対づつ計4つの開口DP−1a,D
P−1b,DP−4a,DP−4bが設けられ、またそ
の左右の部分には一対の2つの開口DP−2a,DP−
2b、及びDP−3a,DP−3bがそれぞれ設けられ
ている。そして、前記フィールドレンズFLDLの各領
域FLDL−1,FLDL−2,FLDL−3は、それ
ぞれこれらの開口対DP−1,DP−2,DP−3,D
P−4の像を、不図示の対物レンズの射出瞳付近に結像
する作用を有している。
【0019】AFLは、4対計8つのレンズAFL−1
a,AFL−1b,AFL−4a,AFL−4b,AF
L−2a,AFL−2b,AFL−3a,AFL−3b
からなる2次結像レンズであり、絞りDPの各開口に対
して、その後方に配置されている。
【0020】SNSは、4対計8つのセンサ列SNS−
1a,SNS−1b,SNS−4a,SNS−4b,S
NS−2a,SNS−2b,SNS−3a,SNS−3
bからなるセンサであり、各2次結像レンズAFLに対
応してその像を受光するように配置されている。
【0021】この第3図に示される焦点検出光学系で
は、撮影レンズの焦点がフィルム面より前方にある場合
は各センサ列上に形成される被写体像は互いに近付いた
状態になり、反対に後方にある場合には被写体像は互い
に離れた状態になる。そしてこの被写体像の相対位置変
位量は、撮影レンズの焦点外れ量と特定の関数関係にあ
るため、各センサ列対のセンサ出力に対してそれぞれ適
当な演算を施せば、撮影レンズの焦点外れ量、いわゆる
デフォーカス量を検出することができる。
【0022】以上で説明した構成をとることにより、不
図示の対物レンズにより撮影または観察される範囲の中
心付近では、光量分布が上下又は左右の一方向にのみ変
化するような物体に対しても測距することが可能とな
り、中心以外の視野マスクの周辺の開口部MSK−2,
MSK−3に対応する位置にある物体に対しても測距す
ることができる。
【0023】第2図は、上記の第3図の如き焦点検出装
置を備えたカメラの具体的な構成一例を示したものであ
る。
【0024】この図で示した各部の構成を説明すると、
PRSはカメラの制御装置であり、例えば、内部にCP
U(中央演算処理装置)、ROM,RAM,A/D変換
器等を有する1チップのマイクロコンピュータ(以下
「マイコン」という)により構成されている。
【0025】そしてこのマイコンPRSは、ROMに格
納されたシーケンスプログラムに従って自動露出制御、
自動焦点調節、フィルムの巻き上げ等のカメラの一連の
動作を行なわせるために機能する。このために該マイコ
ンPRSは、通信用信号SO,SI,SCLK、通信選
択信号CLCM,CSDR,CDDRを用いて、カメラ
本体内の周辺回路やレンズ制御装置と通信を行なって、
各々の回路やレンズの動作を制御するようになってい
る。
【0026】SOはマイコンPRSから出力されるデー
タ信号、SIはマイコンPRSに入力されるデータ信
号、SCLKは信号SO,SIの同期クロックである。
【0027】LCMはレンズ通信バッファ回路であり、
カメラが動作中のときにはレンズ用電源端子VLに電力
を供給するとともに、マイコンPRSからの選択信号C
LCMが高電位レベル(以下、“H”と記し、低電位レ
ベルは“L”と記する)のときには、カメラとレンズ間
の通信バッファとなる。
【0028】マイコンPRSが選択信号CLCMを
“H”にして、SCLKに同期して所定のデータを信号
SOとして送出すると、バッファ回路LCMはカメラ・
レンズ間通信接点を介して、SCLK,SOの各々のバ
ッファ信号LCK,DCLをレンズへ出力する。それと
同時にレンズLNSからの信号DLCのバッファ信号を
信号SIとして出力し、マイコンPRSはSCLKに同
期して信号SIをレンズのデータとして入力する。
【0029】DDRはスイッチ検知および表示用回路で
あり、信号CDDRが“H”のとき選択されて、SO,
SI,SCLKを用いてマイコンPRSにより制御され
る。即ち、マイコンPRSから送られてくるデータに基
づいてカメラの表示部材DSPの表示を切り替えたり、
カメラの各種操作部材のオン、オフ状態を通信によって
マイコンPRSに報知する。
【0030】SW1,SW2は不図示のレリーズボタン
に連動したスイッチであり、レリーズボタンの第1段階
の押下によりSW1がオンし、引続いて第2段階の押下
でSW2がオンする。マイコンPRSはSW1オンで測
光、自動焦点調節を行い、SW2オンをトリガとして露
光制御とその後のフィルムの巻き上げを行う。
【0031】なお、スイッチSW2はマイコンであるP
RSの「割込み入力端子」に接続され、本例ではSW1
オン時のプログラム実行中でもSW2オンによって割込
みがかかり、直ちに所定の割込みプログラムへ制御を移
すことができるようにしているが、特にこれに限定され
ない。
【0032】MTR1はフィルム給送用、MTR2はミ
ラーアップ・ダウンおよびシャッタばねチャージ用のモ
ータであり、各々の駆動回路MDR1,MDR2により
正転、逆転の制御が行われる。マイコンPRSからMD
R1,MDR2に入力されている信号M1F,M1R,
M2F,M2Rはモータ制御用の信号である。
【0033】MG1,MG2は各々シャッタ先幕・後幕
走行開始用マグネットであり、信号SMG1,SMG
2、増幅トランジスタTR1,TR2で通電され、マイ
コンPRSによりシャッタ制御が行われる。
【0034】なお、これらのスイッチ検知および表示用
回路DDR、モータ駆動回路MDR1,MDR2及びシ
ャッタ制御のための構成は本発明と直接関りがないので
詳しい説明は省略する。
【0035】LPRSはレンズ内制御回路である。この
制御回路LPRSにLCKに同期して入力される信号D
CLは、カメラから撮影レンズLNSに対する命令のデ
ータであり、命令に対するレンズの動作は予め決められ
ている。またこの制御回路LPRSは所定の手続きに従
ってその命令を解析し、焦点調節や絞り制御の動作のた
めの出力、出力DLCによってレンズの各部動作状況
(焦点調節光学系の駆動状況や、絞りの駆動状態等)の
各種パラメータ(開放Fナンバ、焦点距離、デフォーカ
ス量対焦点調節光学系の移動量の係数等)の出力を行
う。
【0036】なお本実施例は、ズームレンズを装備した
カメラの例を示しており、カメラから焦点調節の命令が
送られた場合には、同時に送られてくる駆動量・方向に
従って焦点調節用モータLTMRを信号LMF,LMR
によって駆動し、焦点調節光学系を光軸方向に移動させ
て焦点調節を行う。すなわち焦点検出光学系の移動量
は、この光学系に連動して回動する不図示へパルス板の
パターンをフォトカプラーにより検出し、移動量に応じ
た数のパルスを出力するエンコーダ回路ENCFのパル
ス信号SENCFでモニタし、回路LPRS内のカウン
タで計数し、該カウント値が回路LPRSに送られた移
動量に一致した時点でLPRS自身が信号LMF,LM
Rを“L”にしてモータLMTRを制御するようになっ
ている。
【0037】このため、一旦カメラ本体側から焦点調節
の命令が送られた後は、カメラの制御装置であるところ
のマイコンPRSはレンズの駆動が終了するまで、レン
ズ駆動に関して全く関与する必要がない。したがって、
本例のカメラは、カメラから要求があった場合には、上
記カウンタの内容をカメラに送出することも可能な構成
になっている。
【0038】カメラから絞り制御の命令が送られた場合
には、同時に送られてくる絞り段数に従って、絞り駆動
用としては公知のステッピングモータDMTRを駆動す
る。なお、ステッピングモータにオープン制御が可能な
ものを用いれば、動作をモニタするためのエンコーダは
必要としない。
【0039】ENCZはズーム光学系に付随したエンコ
ーダ回路であり、回路LPRSはこのエンコーダ回路E
NCZからの信号SENCZを入力してズーム位置を検
出する。制御回路LPRS内には各ズーム位置における
レンズ・パラメータが格納されており、カメラ側のマイ
コンPRSから要求があった場合には、現在のズーム位
置に対応したパラメータをカメラに送出する。
【0040】SPCは撮影レンズを介した被写体からの
光を受光する露出制御用の測光センサであり、その出力
SSPCはマイコンPRSのアナログ入力端子に入力さ
れ、A/D変換後、所定のプログラムに従って自動露出
制御に用いられる。
【0041】SDRは焦点検出用ラインセンサ装置SN
Sの駆動回路であり、信号CSDRが“H”のときに選
択されて、SO,SI,SCLKを用いてマイコンPR
Sにより制御される。
【0042】この駆動回路SDRからセンサ装置SNS
へ与える信号φSEL0,φSEL1は、マイコンPR
Sからの信号SEL0,SEL1そのものであって、φ
SEL0=“L”,φSEL1=“L”のときにセンサ
列対SNS−1(図3のSNS−1a,SNS−1bに
対応し)を選択し、φSEL0=“H”,φSEL1=
“L”のときにセンサ列対SNS−4(SNS−4a,
SNS−4b)を選択し、φSEL0=“L”,φSE
L1=“H”のときにセンサ列対SNS−2(SNS−
2a,SNS−2b)を選択し、φSEL0=“H”,
φSEL1=“H”のときにセンサ列対SNS−3(S
NS−3a,SNS−3b)をそれぞれ選択する信号で
ある。
【0043】蓄積終了後に、SEL0,SEL1を適当
に設定して、クロックφSH,φHRSを送ることによ
り、SEL0,SEL1(φSEL0,φSEL1)で
選択されたセンサ列対の像信号が、出力VOUTから順
次シリアルに出力される。
【0044】VP1,VP2,VP3,VP4は、それ
ぞれ各センサ列対SNS−1(SNS−1a,SNS−
1b)、SNS−2(SNS−2a,SNS−2b)、
SNS−3(SNS−3a,SNS−3b)、SNS−
4(SNS−4a,SNS−4b)の近傍に配置された
被写体輝度モニタ用センサからのモニタ信号で、蓄積開
始とともにその電圧が上昇し、これにより各センサ列の
蓄積制御が行われる。信号φRES,φVRSはセンサ
のリセット用クロック、φHRS,φSHは像信号の読
出し用クロック、φT1,φT2,φT3,φT4はそ
れぞれ各センサ列対の蓄積を終了させるためのクロック
である。
【0045】センサ駆動回路SDRの出力VIDEO
は、センサ装置SNSからの像信号VOUTと暗電流出
力の差をとった後、被写体の輝度によって決定されるゲ
インで増幅された像信号である。上記暗電流出力とは、
センサ列中の遮光された画素の出力値であり、SDRは
マイコンPRSからの信号DSHによってコンデンサに
その出力を保持し、これと像信号との差動増幅を行う。
出力VIDEOはマイコンPRSのアナログ入力端子に
入力されており、該マイコンPRSは同信号をA/D変
換後、そのディジタル値をRAM上の所定アドレスへ順
次格納してゆく。信号TINTE1,TINTE2,T
INTE3,TINTE4は、それぞれセンサ列対SN
S−1(SNS−1a,SNS−1b),SNS−2
(SNS−2a,SNS−2b),SNS−3(SNS
−3a,SNS−3b),SNS−4(SNS−4a,
SNS−4b)に蓄積された電荷で適正となり、蓄積が
終了したことを表す信号であり、マイコンPRSはこれ
を受けて像信号の読出しを実行する。
【0046】信号BTIMEはセンサ駆動回路SDR内
の像信号増幅アンプの読出しゲイン決定のタイミングを
与える信号で、通常上記回路SDRはこの信号が“H”
となった時点でのモニタ信号VP1〜VP4の電圧か
ら、対応するセンサ列対の読出しゲインを決定する。
【0047】CK1,CK2は上記クロックφRES,
φVRS,φHRS,φSHを生成するために、マイコ
ンPRSからセンサ駆動回路SDRへ与えられる基準ク
ロックである。
【0048】マイコンPRSが通信選択信号CSDRを
“H”として所定の「蓄積開始コマンド」をセンサ駆動
回路SDRに送出することによってセンサ装置SNSの
蓄積動作が開始される。
【0049】これにより、4つのセンサ列対で各センサ
上に形成された被写体像の光電変換が行われ、センサの
光電変換素子部には電荷が蓄積される。同時に各センサ
の輝度モニタ用センサの信号VP1〜VP4が上昇して
ゆき、この電圧が所定レベルに達すると、センサ駆動回
路SDRは前記信号TINTE1〜TINTE4がそれ
ぞれ独立に“L”となる。
【0050】マイコンPRSはこれを受けてクロックC
K2に所定の波形を出力する。センサ駆動回路SDRは
CK2に基づいてクロックφSH,φHRSを生成して
センサ装置SNSに与え、該センサ装置SNSは前記ク
ロックによって像信号を出力し、マイコンPRSは自ら
出力しているCK2に同期して内部のA/D変換機能で
アナログ入力端子に入力されている出力VIDEOをA
/D変換後、ディジタル信号としてRAMの所定アドレ
スへ順次格納してゆく。
【0051】なお、センサ駆動回路SDR、センサ装置
SNSの詳細な動作については、二対のセンサ列を有す
る焦点検出装置についての提案(特開昭63−2169
05号公報等)で開示されている方法をそのまま用いる
ことができるので、ここでの詳細な説明は省略する。
【0052】AUXLは焦点検出不能時に被写体を照明
するための補助光投光手段としてのユニットである。マ
イコンPRSの出力端子CAUXLが“H”となると、
抵抗を介してトランジスタATRがオンし、発光ダイオ
ードALEDが通電される。ALEDの発光による光束
は補助光用レンズALNSの作用によって、被写体を照
明する。
【0053】この補助光投光ユニットによる照明の様子
を第4図(a),(b)を用いて説明する。
【0054】図4(a)は照明する前の説明図である。
VWは被写界に対応させた画面を表わし、領域1(RG
N1)、領域2(RGN2)、領域3(RGN3)、領
域4(RGN4)はそれぞれ前記センサ列SNS−1,
SNS−2,SNS−3,SNS−4が受光している画
面内の被写体領域を表わしている。即ち、例えばRGN
1の被写体領域から光束が撮影レンズ、焦点検出光学系
を経てセンサSNS−1a,1bへ入射する構成となっ
ている。
【0055】さて、焦点検出不能時に補助光を作動させ
ると、被写体上に図4(b)に示したようなパターンで
照明が行われる。各パターンは発光ダイオードALED
とレンズALNSの中間にある不図示のマスクによって
発生するものであり、パターンAPT1は被写体領域R
GN1,RGN4を、ART2は領域RGN2を、AP
T3は領域RGN3をそれぞれカバーするように照明さ
れる。
【0056】各パターンは同じように垂直方向に輝度変
化を有する形状をしている。これは本例では領域1,
2,3が垂直方向の輝度変化に基づいて焦点検出を行う
構成をとっているからであり、領域1,2,3では、被
写体のコントラストが乏しくても照明のコントラストに
よって焦点検出が可能となる。従って、こういうパター
ンでは領域RGN4はもともとの被写体に水平方向の輝
度変化がない限り、補助光を照明したとしても焦点検出
可能とはならない。
【0057】以上のようにして、マイコンPRSは各セ
ンサ列対上に形成された被写体像の像情報を受けとっ
て、その後所定の焦点検出演算を行い、撮影レンズのデ
フォーカス量を知ることが出来る。
【0058】次いで、上記構成によるカメラの自動焦点
調節装置について、以下のフローチャートに従って説明
を行う。
【0059】図2に示した回路に給電が開始されると、
マイコンPRSは図6(a)のステップ(101)から
実行を開始してゆく。ステップ(102)において、レ
リーズボタンの第1段階押下によりオンするスイッチS
W1の状態検知を行い、オフならばステップ(103)
へ移行し、プログラム中の変数やCPU内のフラグの類
を初期化する。スイッチSW1がオンであればステップ
(104)へ移行し、カメラの動作を開始する。
【0060】ステップ(104)では測光や各種スイッ
チ類の状態検知、表示等「AE制御」サブルーチンを実
行する。AE制御は本発明と直接関りがないので詳しい
説明は省略する。サブルーチン「AE制御」が終了する
と、次いでステップ(105)へ移行する。
【0061】ステップ(105)で「AE制御」サブル
ーチンを実行する。ここではセンサの蓄積、焦点検出演
算、レンズの駆動の自動焦点調節動作を行う。サブルー
チン「AF制御」が終了すると再びステップ(102)
へ戻り、電源がオフするまでステップ(104),(1
05)を繰返し実行してゆく。
【0062】なお、本実施例のフローチャートでは、レ
リーズ動作の説明を省略しているが、これはレリーズ動
作は本発明と直接関わりがないからである。
【0063】図1は、前記ステップ(105)において
実行されるサブルーチン「AF制御」のフローチャート
の内容を説明するためのものである。
【0064】サブルーチン「AF制御」がコールされる
と、ステップ(001)を経て、ステップ(002)以
降のAF制御を実行してゆく。
【0065】ステップ(002)では現在が補助光を投
光して焦点検出を行なうモード(以降“補助光モード”
と称する)か否かを判定し、そうであるならばステップ
(003)へ移行する。
【0066】ステップ(003)では補助光の投光回数
を調べ、既に2回投光している場合には、分岐してステ
ップ(005)へ移行する。即ち、本実施例では補助光
は電源の節約と補助光LEDの発熱防止のために2回ま
でしか投光しないように設定している。
【0067】ステップ(003)において、投光回数が
2回未満であるならばステップ(004)にて補助光を
点灯し、ステップ(005)へ移行する。補助光の点灯
方法は前述したように、マイコンPRSが出力端子CA
UXLを“H”とすることで実行される。
【0068】続くステップ(005)でサブルーチン
「蓄積開始」を実行する。同サブルーチンはセンサの蓄
積動作を開始させるルーチンである。
【0069】次のステップ(006)でサブルーチン
「像信号の入力と焦点検出演算」を実行する。同サブル
ーチンは、本実施例の4つのセンサの蓄積状態をモニタ
し、蓄積終了したセンサから順次像信号を入力し、入力
した像信号に基づいて、そのセンサが担当している被写
体領域のデフォーカス量を検出するサブルーチンであ
る。
【0070】サブルーチン「蓄積開始」や「像信号入力
と焦点検出演算」の具体的演算については、例えば特開
昭63−216905号、特開昭61−160824
号、あるいは特願平1−291130号で開示されてい
る方法を用いて行なうことができるので、ここでの詳細
な説明は省略する。
【0071】なお、上記処理によって、実施例の4つの
被写体領域毎にそれぞれデフォーカス量が得られ、また
像信号のコントラスト等から公知の方法によって、それ
ぞれの焦点検出可能・不可能の判定を行う。
【0072】ステップ(006)のサブルーチンが終了
すると、ステップ(006−a)へ移行する。
【0073】このステップ(006−a)では、サブル
ーチン「像信号の傾き演算」を実行する。
【0074】このサブルーチン「像信号の傾き演算」で
は像出力の傾きを
【0075】
【数1】
【0076】(但し、Mj,は画素に蓄積された光強
度)の演算を行い像出力の傾きを検出する。これは各領
域1〜4について夫々行なわれる。
【0077】この「像信号の傾き計算」は、要するに、
像信号の変化率を算出するものであり、それによって被
写体の明暗が急激に変化しているか、またはなだらなか
に変化しているかを判定するものである。
【0078】一対の像信号の相対的位置変位量から焦点
検出を行なう方式にとって、被写体の明暗が急激である
ほど相対的位置変位は検出し易く、逆に明暗がなだらか
であると、検出が困難である。
【0079】したがって、被写体の明暗がなだらかであ
ために焦点検出が不能なのか、あるいは被写体の明暗変
化は十分であるにもかかわらず他の原因(ゴーストな
ど)によって焦点検出が不能になっているのかを判断
し、後者の場合、補助光投光しても焦点検出が可能とな
ることは少ない。
【0080】ステップ(006−a)のサブルーチンが
終了するとステップ(007)へ移行する。
【0081】ステップ(007)では、補助光点灯中か
否かを調べ、点灯中の場合にはステップ(021)へ移
行し、そうでない場合にはステップ(008)へ移行す
る。補助光が点灯していない場合を先に説明する。
【0082】ステップ(008)では領域選択モードを
判定する。本例の領域選択モードでは、上記した4つの
被写体領域から、自動的に1つの領域を選択するモード
(“自動モード”と称する)と、撮影者が任意に領域を
設定するモード(“任意モード”と称する)が設けられ
ている。モード設定の判別は、本例では図2のマイコン
PRSがスイッチ検知回路DDRを介して、スイッチ群
SWSの状態を認識することによって行なわれる。即
ち、SWS内の特定のスイッチがONのときには“自動
モード”、OFFのときには“任意モード”というよう
に決められている。
【0083】“任意モード”の場合には、モード設定の
方法と同じようにスイッチ群SWS内の特定のスイッチ
のON,OFF状態でどの被写体領域を任意に選択する
かをあらかじめ決めておいて、スイッチ検知回路DDR
を介して状態を検知し、選択する領域を設定するように
すればよい。
【0084】さて、ステップ(008)において、被写
体領域の選択モードが“自動モード”に設定されている
場合は、ステップ(009)へ移行する。
【0085】ステップ(009)では、領域1と領域4
が共に焦点検出不能であるか否かを判定し、そうである
ならばステップ(010)へ移行する。領域1,4はそ
れぞれ図4(a)の被写体領域RGN1,4に対応して
おり、画面中央の領域である。従って、ステップ(01
0)へ移行するのは画面中央の被写体領域が焦点検出不
能となった場合である。
【0086】ステップ(010)では補助光の投光回数
を調べ、既に2回投光していれば、ステップ(022)
へ分岐する。2回未満の場合はステップ(011)へ移
行し、被写体領域1のセンサSNS−1の蓄積時間を調
べ、例えば10m秒以下の場合にはステップ(022)
へ分岐するように設けられている。
【0087】蓄積時間が10m秒より長い場合は、ステ
ップ(012)へ移行し、今度は領域1のセンサSNS
−1の蓄積時間が100m秒より長いか否かを判定す
る。100m秒より長い場合にはステップ(014)へ
分岐して、補助光モードの設定を行い、このままステッ
プ(015)にて「AF制御」サブルーチンをリターン
する。センサのSNS−1の蓄積時間が10m秒から1
00m秒の間にある場合には、ステップ(013)へ移
行し、ステップ(006−a)で演算した被写体領域1
の像信号の傾き値が所定のしきい値Sthより大きいか
否かを判定する。大きい場合にはステップ(022)へ
分岐し、そうでない場合には、蓄積時間が100m秒よ
り長い場合と同じようにステップ(014)へ移行して
補助光モードの設定を行う。
【0088】上記のようにセンサの蓄積時間と予め定め
た蓄積時間しきい値(10m秒、100m秒)との比較
結果によって上述の如く補助光投光の動作を選択するよ
うにしている理由は、後述する。
【0089】なお、蓄積時間のしきい値は例示的なもの
であることは言うまでもない。
【0090】被写体領域の選択モードが“任意モード”
の場合にはステップ(008)において、ステップ(0
16)へ移行する。
【0091】ステップ(016)ではあらかじめ設定さ
れている被写体の選択領域が焦点検出可能であるか否か
を判定し、検出不能の場合にはステップ(017)へ移
行する。
【0092】“任意モード”時に実行するステップ(0
17)〜(020)は、“自動モード”時に実行するス
テップ(010)〜(013)と処理内容は同一であ
り、“自動モード”では処理対象を被写体領域1として
いることに対して、“任意モード”では対象を選択領域
としていることが異なる。
【0093】以上のステップ(008)〜(020)の
動作概要は、要するに領域選択モードが“自動モード”
の場合には画面中央の被写体領域である領域1を“任意
モード”における選択領域と同じように考え、その領域
の焦点検出結果や蓄積時間、像信号の状態から補助光を
使用するか否かを決定するものであるということができ
る。
【0094】ここで、ステップ(013)、(020)
で行なっている本例の判定の意味を図5(a)(b)を
用いて説明する。
【0095】図5(a)は明暗の変化がなだらかな被写
体の焦点検出を行った場合の像信号であり、この像信号
を式1による演算を行うと所定のしきい注射Sthを下
回っている。
【0096】図5(b)は明暗の変化が急激な被写体の
焦点検出を行った場合の像信号であり、この像信号を式
1による演算を行うと所定のしきい値Sthを上回って
いる。この例の像信号のようにはっきりしたエッジ形状
でありながら、焦点検出結果が検出不能となるのは、経
験的にゴーストによる像信号の一致度が悪いためである
と考えることができる。従って図中のようにしきい値S
thを設定し、像信号の傾きSがこれよりも大きい場合
には補助光を使用しないようにすることによって、無駄
な補助光投光を防止することが出来る。
【0097】以上が、検出像の明暗変化の度合いを判定
するための本例の判断方法の内容であり、検出像の明暗
変化の度合を上記の「像出力の傾き」として定義される
計算可能な量によって判断できる。
【0098】再び図1に戻ると、結局本実施例では、検
出する被写体領域の蓄積時間が10m秒以下では焦点検
出不能であっても、補助光を使用せず、10m秒から1
00m秒の間では、像信号の傾き値が所定値より小さい
場合のみ補助光を使用し、さらに100m秒より長い場
合には常に補助光を使用するという加重条件を付加した
シーケンスによって本発明へ思想が具体的に実現される
ことになる。
【0099】以上のステップで、焦点検出のために補助
光を投光することが決められた場合には、ここまでの焦
点検出結果は一切使用することなく、ステップ(01
5)にてサブルーチン「AF制御」をリターンする。従
って、次図の「AF制御」サブルーチンがコールされた
際には最初から補助光を投光して焦点検出を行うことに
なる。
【0100】さて、ステップ(007)において補助光
点灯中の場合には、ステップ(008)〜(020)を
実行することなく、ステップ(021)にて補助光を消
灯して次のステップ(022)へ移行する。
【0101】補助光使用の焦点検出では既に補助光モー
ドとなっている。よってステップ(008)〜(02
0)の補助光使用判定の処理を行う必要はなく、また補
助光使用状態で蓄積時間を判定しても何の意味も持たな
い。
【0102】ステップ(022)では被写体領域の選択
を行うサブルーチン「領域の選択」を実行する。
【0103】「領域の選択」サブルーチンは本発明と直
接係りがないので詳しい説明は省略する。
【0104】同サブルーチンの実行が終了すると、図1
に戻って、次のステップ(023)へ移行する。
【0105】ステップ(023)では最終的な焦点検出
結果が不能であるか否かを判定し、そうであるならばス
テップ(032)へ分岐する。
【0106】ステップ(032)では今回の焦点検出が
補助光使用下での焦点検出であったか否かを判定し、そ
うであるならばステップ(030)へ分岐して、「AF
制御」サブルーチンをリターンする。補助光を使用して
いない場合は、ステップ(027)へ移行する。ステッ
プ(027)以降の処理は、後述のサーチレンズ駆動に
関するものであり、本実施例では補助光使用時にはサー
チレンズ駆動を一切実行させないようにするためにステ
ップ(032)の分岐判定を設けている。
【0107】ステップ(027)においては、既に1回
サーチレンズ駆動が完了したかどうかを判定し、既に完
了していればステップ(030)へ分岐してサブルーチ
ン「AF制御」をリターンする。完了していない場合
は、ステップ(028)へ移行して、サブルーチン「サ
ーチレンズ駆動」を実行する。
【0108】同サブルーチンは、焦点検出不能時に、レ
ンズを至近側、あるいは無限側へ駆動しながら、くり返
し焦点検出を行う動作で、例えば特願昭61−1608
24号等に開示されている方法により行なうことができ
る。
【0109】サブルーチン「サーチ・レンズ駆動」が終
了すると、ステップ(029)へ移行し、補助光モード
の解除と、補助光投光回数の初期化を行う。これはサー
チレンズ駆動動作終了時にもう一回補助光使用による焦
点検出の機会を与えるためである。即ち、焦点検出不能
となると先づ補助光を使用するか否かを判定し、使用す
る場合は2回まで投光して焦点検出を行い、それでも焦
点検出不能の場合にはサーチレンズ駆動を行うわけであ
るが、最初に補助光を投光したときと、サーチレンズ駆
動が終了したときでは撮影レンズの距離環位置は異なっ
ているのが一般的であるから、サーチレンズ駆動終了後
の距離環位置(普通の無限端位置)でもう一度補助光を
使用すれば焦点検出可能となることも期待出来るので、
前記したような動作を行わせている。
【0110】ステップ(029)が終了すると、ステッ
プ(030)へ移行して、サブルーチン「AF制御」を
リターンする。
【0111】上記ステップ(023)において、焦点検
出が可能であった場合はステップ(024)へ移行し、
最終的なデフォーカス量が合焦と見なせる範囲内にある
かどうかを判定し、合焦状態にあるならばステップ(0
31)へ分岐し、サブルーチン「合焦表示」を実行し、
ファインダ内に合焦表示を行う、合焦状態になければス
テップ(025)へ移行してサブルーチン「レンズ駆
動」を実行し、デフォーカス量に基づいて撮影レンズの
駆動を行う。同サブルーチンは例えば特願昭61−16
0824号等に開示された方法によって行なうことがで
きる。
【0112】ステップ(025)のサブルーチン「レン
ズ駆動」あるいはステップ(031)のサブルーチン
「合焦表示」が終了すると、ステップ(026)へ移行
して、「AF制御」サブルーチンをリターンする。
【0113】同サブルーチン終了後は、図6(a)に示
したフローチャートのように、スイッチSW7がONし
ている限り、「AE制御」「AF制御」を交互に実行し
てゆく。
【0114】以上のフローにおける各動作をまとまると
以下の如く作動する。
【0115】すなわち、焦点検出可能な場合はステップ
(002),(005),(006),(007),
(008),(009),または(016)を介して
(022)に進む。よって(022)において任意モー
ドの時には選択された領域のデフォーカス量が自動モー
ドの時には各領域のうち、最も後ピンの領域のデフォー
カス量が選ばれステップ(024),(025),(0
31)にて合焦の時には合焦表示がなされ、非合焦の時
には上記デフォーカス量のレンズ駆動がなされたピント
合わせが実行される。
【0116】上記動作中におけるステップ(009)ま
たは(016)にて領域1,4のセンサーがともに焦点
検出不能を判定または選択領域のセンサーが焦点検出不
能と判定された場合はステップ(010)〜(014)
または(017)〜(020)が実行される。よって自
動モードの時には領域1のセンサーの蓄積時間が長時間
(100ms以上)の時また蓄積時間が適正時間(10ms
〜100ms)であって像信号の傾きが所定レベル以下の
時に補助光モードに移行する。従って、デフォーカス状
態の時には補助光投光が禁止される。一方、任意モード
の時には選択した領域のセンサーの出力を自動モードと
同一の判定条件に従って判定し補助光を投光するか否か
決定される。
【0117】補助モードに設定された場合は再度ステッ
プ(002)に戻り、(003),(004),(00
5),(007),(021)が実行され補助光投光下
での焦点検動作が行われる。この後(022)にて任意
モードの時には選択された領域でのデフォーカス量が求
められ、自動モードの時には前述の自動選択で所定領域
でのデフォーカス量が求められる。その後(023)に
て上記選択された領域のセンサー出力が焦点検出可能の
時には該デフォーカス量に基づくピント合わせが行われ
る。
【0118】一方、補助光を投光しても焦点検出不能と
判定された時にはステップ(032)にて今回の焦点検
出の補助光投光下が行われたと判定されリターンする。
【0119】その後再度補助光投光下での焦点検出動作
が行われ、その結果でも焦点検出不能の時にも同様にし
てリターンし、再度の焦点検出動作を実行する。この再
補助光はすでに2回投光されているのでステップ(00
4)を実行することなく、即ち、補助光非投光下での焦
点検出が行われステップ(008),(009)または
(008),(009)(010)または(008),
(016)または(008),(016),(017)
を介して(022),(023)に進む。この場合にお
いても焦点検出不能であれば(032)を介して(02
7),(028)へ進みサーチレンズ駆動が行われる。
サーチレンズ駆動ルーチンではレンズを駆動しながら焦
点検出動作を行わせ、その結果焦点検出不能と判定され
ると該サブルーチンから直接ステップ(001)のAF
制御サブルーチンにリターンし、前述の焦点検出動作を
再開する。一方サーチレンズ駆動動作にてレンズが例え
ば全駆動範囲(至近から無限端)移動しても焦点検出可
能状態とならない時にはレンズを所定位置(至近または
無限)に保持しステップ(029)に進み補助光モード
を解除し投光回数を初期化した後リターンする。
【0120】この様にしてサーチ動作後にリターンして
焦点検出動作が再開されると前述の補助光非投光で焦点
検出が行われ、その結果適正なデフォーカス量が検知さ
れればそのデフォーカス量に応じたピント合わせが行わ
れる。一方、この非投光下での焦点検出でも焦点検出不
能の時には前述の如くして補助光を投光して焦点検出を
行い、それでもまた焦点検出不能であれば再度補助光を
投光して焦点検出を行う。この様にしてサーチ動作終了
後2回補助光を投下して焦点検出を行ったも焦点検出不
能であれば、以後補助光非投光状態での焦点検出が行わ
れることとなる。
【0121】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば補
助光の使用条件として、センサーからの出力信号の傾き
が所定値より小さいという条件を従来の条件に付け加え
ることによって、被写体に十分コントラストが有っても
ゴーストなどにより像出力の一致度が悪い場合には、焦
点検出不能時に無効な補助光を投光することなく、補助
光投光によって生じる無駄な時間とエネルギーを節約す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焦点検出装置の一実施例の動作内容を
説明するためのフローチャート。
【図2】本発明を適用したカメラの制御回路の構成を示
した図。
【図3】焦点検出光学系の概要を示した図。
【図4】(a),(b)は補助光による照明パターンの
説明図。
【図5】(a),(b)は本発明を適用したカメラで補
助光の投光が行なわれる場合と、投光が行なわれない場
合の違いを説明するための図。
【符号の説明】
SNS…センサ、 PRS…マイコ
ン LNS…レンズ、 AUXL…補助
光投光ユニット。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズの異なる領域を通過した被写
    体からの光束により結像された光学的な一対の検出像を
    光電変換して夫々の像信号を出力する手段と、該像信号
    に基づいて一対の検出像の相対的位置変位量から撮影レ
    ンズのデフォーカス量を求める手段と、上記像信号に基
    づいてデフォーカス量を検出するのに被写体のコントラ
    ストが十分であるか否かを判定するコントラスト判定手
    段と、上記像信号に基づいてデフォーカス量を検出する
    のに被写体の輝度が十分であるか否かを判定する輝度判
    定手段と、上記像信号に基づいてデフォーカス量を検出
    するのに一対の検出像の像パターンの一致程度が十分で
    あるか否かを判定する検出像の一致度判定手段と、上記
    像信号の傾き(信号の変化率)を判定する手段と、上記
    像検出のために被写体に補助光を投光する補助光投光手
    段と、上記コントラスト判定手段、輝度判定手段及び検
    出像の一致度判定手段と像信号の傾き判定手段の判定結
    果に基づいて補助光投光手段を動作させる投光制御手段
    とを備えたカメラの焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記投光制御手段
    は、コントラストが不十分または検出像の一致度が不十
    分で、かつ低輝度である時に補助光を投光させる第1の
    制御部と、コントラストが不十分または検出像の一致度
    が不十分で、かつ高輝度である時に補助光の投光を禁止
    する第2の制御部と、コントラストが不十分または検出
    像の一致度が不十分で、かつ中間輝度である時に、検出
    像の傾き判定手段の判定結果に基づいてを補助光の投光
    を行なうか否かを決める第3の制御部を有することを特
    徴とするカメラの焦点検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、上記第3の制御部
    は、検出像の信号の変化がなだらかであると判定した時
    に補助光の投光を行ない、他の時には投光を禁止するも
    のであることを特徴とするカメラの焦点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、検
    出像を光電変換して像信号を出力する手段がCCDを用
    いて構成されたラインセンサであり、検出像の信号の変
    化度を判定する手段が、上記CCDの隣接画素に蓄積さ
    れた光強度の差の2乗の和と、隣接画素に蓄積された光
    強度の差の和の比を、予め定めた値と比較して判定を行
    なうものであることを特徴とするカメラの焦点検出装
    置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001249269A (ja) * 2000-03-08 2001-09-14 Canon Inc 焦点検出装置及びカメラの焦点検出装置
JP2015191192A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 キヤノン株式会社 焦点検出装置及び方法、及び撮像装置

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