JPH0534534B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ピストンにピストン、シリンダ間の
オイル洩れ防止用スカートを有する樹脂バンドを
装着した液圧緩衝器およびその製造方法に関す
る。

〔従来の技術〕

自動車の懸架機構には液圧緩衝器（通常油圧緩
衝器）が用いられる。油圧緩衝器は、シリンダ内
に摺動自在にピストンを備え、シリンダ内に封入
したオイルがピストンに設けたポートを通るとき
の抵抗を利用して減衰作用を生じさせる装置から
成る。

油圧緩衝器が所定の機能を発揮するためには、
ピストンとシリンダ間のオイル洩れ対策が施され
なければならない。ピストンとシリンダ間のオイ
ル洩れ対策は、従来の第１０図、第１１図に示
すようにピストン側にリングを設けるか、第１
２図、第１３図に示すようにピストン側にバンド
を設けるか、第１４図に示すようにピストン側
にリングとバントの両方を設けるか、第１５図
に示すようにピストン外周面に樹脂シートを貼り
付けるか、の何れかの方法によつている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、上記の方法には、それぞれ次の
ような問題がある。

の方法は横荷重をあまり受けないものに使わ
れる場合が多いが、第１０図に示すように、ピス
トン４１とリング４２との間に横方向、径方向に
隙間ができるので、ピストン４１が軸方向動きを
反転させる過渡時に、リング４２がピストン４１
のリング溝から離れて第１０図で矢印で示すよう
にオイルの過渡期リークが起きる。また、リング
４２は装入のため第１１図に示すように、スリツ
ト４２ａを有するので、スリツト４２ａよりのリ
ークも生じる。さらに横荷重を受けるとピストン
４１とシリンダ４３とは接触し、かじりの原因に
なり易い。

の方法は大きな横荷重を受けるものに多く使
われ、横荷重がかかつてもシリンダ４３とピスト
ン４１とは直接接触せず、バンド４４の表面層４
５（樹脂）と接触して低フリクシヨンがはかられ
る。しかし、寸法上、バンド４４とピストン４１
のバンド溝との間には軸方向、径方向に隙間がで
きるので、第１２図に矢印で示すようにオイルの
過渡時リークが生じる。また、バンド４４は第１
３図のようにスリツト４４ａを有しているので、
スリツト４４ａよりのリークも生じる。

の方法におけるピストン４１は第１４図に示
すようにリング４２とバンド４４の両方を有する
が、との方法を合せた問題がある他、オイル
リークは減るものの、コストアツプ、ヒリクシヨ
ン増加のデメリツトがある。

の方法は、第１５図に示すように、ピストン
４１の外周に樹脂バンド４６を強制的にかぶせて
良好な摺動性を得ると共にシールを得るものであ
り、米国特許第3212411号明細書及び図面、特開
昭56−138536号公報に一例が開示されている。し
かし、従来ピストンは、キヤツプ状または筒状の
樹脂をピストン外周面にかぶせるもので、樹脂バ
ンドのピストン本来からの抜け外れが問題となる
他、コスト的にも改善の余地が残されていた。

本発明は、外周面に樹脂バンドを装着したピス
トンを有する液圧緩衝器において、樹脂バンドの
構成およびリーク低減構造に改良を加えピストン
とシリンダとの間のオイルリークを低減させかつ
樹脂バンドのピストン本体からの抜け外れを防止
することを目的とすると共に、リーク低減構造を
有する樹脂バンドを備えたピストンを有する液圧
緩衝器の製造方法を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この目的を達成するための本発明の液圧緩衝器
は、次の液圧緩衝器から成る。すなわち、 シリンダ内にピストンを摺動自在に嵌挿した液
圧緩衝器の前記ピストンを、軸方向中央部に周方
向に延びる凹部を有し該凹部の軸方向両側の外周
面に凹凸を施したピストン本体と、該ピストン本
体の前記凹部の軸方向両側の凹凸を施した外周面
の内周部が前記外周面の凹凸の凹の部分にくい込
むようにしてそれぞれ嵌着した第１の樹脂バンド
および第２の樹脂バンドとから構成し、前記第１
の樹脂バンドにピストン本体との接触部から前記
第２の樹脂バンドに向つて前記凹部に張り出すよ
うに軸方向に延設された第１のスカートを形成す
ると共に、前記第２の樹脂バンドにピストン本体
との接触部から前記第１の樹脂バンドに向つて前
記凹部に張り出すように軸方向に延設された第２
のスーカートを形成したことを特徴とする液圧緩
衝器。

また、上記目的を達成するための本発明の液圧
緩衝器の製造方法は、次の方法から成る。すなわ
ち、 環状かつ平板上の第１の樹脂シートおよび第２
の樹脂シートを、軸方向中央部に周方向に延びる
凹部を有し該凹部の軸方向両側の外周面に凹凸を
有するピストン本体の前記凹部の軸方向両側の外
周面に、先端部内周に先端に向つて径が拡開する
テーパを有する筒状の治具をピストン本体軸方向
両端から前記凹部に向つて押し動かし該治具で前
記第１、第２の樹脂シートを前記ピストン外周面
にバンド状に温間で成形嵌着して、第１の樹脂バ
ンドおよび第２の樹脂バンドを形成すると共に、
前記第１の樹脂バンドおよび第２の樹脂バンドの
前記凹部側の端部にそれぞれ第１の樹脂バンドお
よび第２の樹脂バンドのピストン本体との接触部
から前記凹部に張り出すように延設された第１の
スカートおよび第２のスカートを形成することを
特徴とする液圧緩衝器の製造方法。

〔作用〕

上記のように構成された本発明の液圧緩衝器に
おいては、ピストンより伸び側にある室をＡ室、
ピストンより縮み側にある室をＢ室とした場合、
ピストンがシリンダ内を伸び側に移動するとき
は、Ａ室の圧力の上昇につれてピストン凹部内の
圧力が上昇し、第２の樹脂バンドのスカートがシ
リンダに液圧によつて摺動自在に密着しピストン
とシリンダ間のシール性を向上させる。また、ピ
ストンがシリンダ内を縮み側に移動するときは、
ピストン凹部内に保持された圧力がＢ室より高い
間は、第１、第２の樹脂バンドのスカートがシリ
ンダに摺動自在に密着してシールし、やがてＢ室
の圧力がピストン凹部内圧力より高くなると、第
１の樹脂バンドの第１のスカートがシリンダにさ
らに強く液圧によつて摺動自在に密着しシール性
を向上させる。このように第１のスカートおよび
第２のスカートを互いに接近する方向に延設して
設けることによつて伸側にも縮み側にも常時凹部
内圧力を高く保つことができ、良好なシール性が
得られる。また、第１、第２の樹脂バンドはピス
トン外周面の凹凸の凹の中にくい込んでいるので
摺動時に荷重を受けてもピストンから抜け外れる
ことはない。

第１のスカートおよび第２のスカートに絞りし
わが設けられるとスカートの液圧による周方向の
拡張は容易になり、シール性は一層良好なものと
なる。

また、上記本発明の液圧緩衝器の製造方法にお
いては、素材に平板状でかつ環状の樹脂シートが
用いられるので、板状樹脂シートの打抜きによつ
て素材を得ることができ、筒状またはキヤツプ状
樹脂素材に比べコスト的に有利である。さらに先
端部に先端に向つて拡径したテーパのついた治具
を用いて樹脂シートをピストン外周に縮み側から
伸側に押圧成形するので、自然に第１のスカート
および第２のスカートに絞りしわができ、絞りし
わの成形が容易に行なえる。

〔実施例〕

以下に本発明の液圧緩衝器およびその製造方法
の望ましい実施例を図面を参照して説明する。

第１図は本発明実施例の液圧緩衝器の全体を示
している。図中、１はシリンダで、その内部にピ
ストン２が摺動可能に挿入されている。ピストン
２にはピストンロツド３が取付けられ、シリンダ
１の一端を貫通してシリンダ１外に突出してい
る。ピストンロツド３が延びている側が液圧緩衝
器の伸側となり、その反対側が縮み側となる。シ
リンダ１内はピストン２によつてＡ室（ピストン
２より伸側の室）４、Ｂ室（ピストン２より縮み
側の室）５に区画され、Ａ室４、Ｂ室５内には液
体たとえばオイル６（以下の説明ではオイルとす
る）が封入される。

シリンダ２の縮み側の端部にはバルブケース７
が設けられる。バルブケース７はオイル封入スペ
ースをＢ室５とＣ室８に区画する。

シリンダ２はアウタシエル９によつて囲まれ、
シリンダ２の外周面とアウタシエル９の内周面の
間にオイルとエアの封入されたＤ室１０が形成さ
れる。Ｄ室１０はＣ室８に連通している。Ｄ室１
０内のエアは縮み側工程時ピストンロツド３挿入
分の体積を吸収するためのものである。

第２図に示すように、ピストン２の上面には数
個のオリフイス１１が設けられると共に、ノンリ
ターンバルブ１２、シート１３、ノンリターンバ
ルブスプリング１４が装着されており、ピストン
２上面とノンリターンバルブ１２の下面は密着し
ている。ノンリターンバルブ１２にはまた数個の
穴１５が設けられており、ピストン２にはピスト
ン２を上下方向に貫通する数個のポート１６が設
けられている。ピストン２下面にリーフバルブ１
７、スプリングシート１８、コンプレツシヨンス
プリング１９が設けられている。

第３図に示すように、バルブケース７の上面に
は、ばね力の弱いコニカルスプリング２０、ノン
リターンバルブ２１、オリフイス２２が設けられ
る。バルブケース７には上下方向に貫通するポー
ト２３が設けられ、バルブケース７下面にはリー
フバルブ２４が設けられる。

ピストン２は、第４図に示すように、外周の軸
方向中央部に周方向に伸びる凹部３５を有するピ
ストン本体２５と、ピストン本体２５の外周に凹
部３５の軸方向両側にそれぞれ嵌着された第１の
樹脂バンド２６および第２の樹脂バンド３４とか
ら成る。第１の樹脂バンド２６および第２の樹脂
バンド３４は円周方向にスリツトを有していな
い。第１の樹脂バンド２６および第２の樹脂バン
ド３４の凹部３５側の端部は、それぞれ第１の樹
脂バンド２６および第２の樹脂バンド３４のピス
トン本体２５との接触部からピストン軸線と平行
方向に凹部３５に張り出すように延設され、第１
のスカート２６ａ、第２のスカート３４ａが形成
されている。第１のスカート２６ａ、第２のスカ
ート３４ａはピストン本体２５外周と接触してい
ない部分である。

第１のスカート２６ａおよび第２のスカート３
４ａには、第５図に示すように、円周方向に沿つ
て直径方向に凹凸する絞りしわが形成されてい
る。

ピストン本体２５の第１の樹脂バンド２６およ
び第２の樹脂バンド３４の装着部の外周面には上
下方向に沿つて直径方向に凹凸する凹凸２７が形
成されている。第１の樹脂バンド２６の第１のス
カート２６ａと反対側の端部２６ｂおよび第２の
樹脂バンド３４の第２のスカート３４ａと反対側
の端部３４ｂは、それらの内周部が凹凸２７の凹
の部分にくい込んでおり、板外れ防止を果してい
る。

上記ピストン２は次のようにして製造される。
まず、第６図に示すように環状かつ平板状の第１
の樹脂シート２８および第２の樹脂シート３６が
用意される。該第１の樹脂シート２８および第２
の樹脂シート３６は平板樹脂シート打抜きなどに
よつて容易にかつ歩留りよく形成される。

次に第７図に示すように、第１の樹脂シート２
８を、先端部内周に先端に向つて拡径されたテー
パ２９を有する筒状の治具３０をピストン軸方向
端から凹部３５に向つて押し動かして、ピストン
本体２５の第１の樹脂バンド２６装着部の外周の
一端に、温間で押圧成形して第１の樹脂バンド２
６を形成すると共に、第１の樹脂バンド２６の凹
部３５側の先端を凹部３５に張り出させて第１の
スカート２６ａを形成する。

また、第８図に示すように、第２の樹脂シート
３６を、先端部内周に先端に向つて拡径されたテ
ーパ３２を有する筒状の治具３３をピストン軸方
向先端から凹部３５に向つて押し動かして、ピス
トン本体２５の第２の樹脂バンド３４装着部の外
周に、温間で押圧成形して第２の樹脂バンド３４
を形成するとともに、樹脂シート３６段階にある
ときの外周部分を前記樹脂バンド３４装着部より
凹部３５側に延設させるようにして、第２のスカ
ート３４ａを形成する。これによつて第４図に示
す如き、凹部３５側に第１のスカート２６ａ、第
２のスカート３４ａを有する第１の樹脂バンド２
６、第２の樹脂バンド３４を形成することができ
る。

第１の樹脂バンド２６と第２の樹脂バンド３４
のピストン本体２５の嵌着は何れが先に行なわれ
てもよい。

次に上記実施例の液圧緩衝器の作用について説
明する。

まず伸側行程時の減衰力発生機構を説明する
と、速度の遅い領域（オリフイス領域）ではＡ室
４のオイルはピストン２の上面に設けてある数個
のオリフイス１１を通ることによつて減衰力を発
生しＢ室５へ流れる。

速度がもう少し早い領域（バルブ領域）になる
とオリフイス１１を通過するだけではまかない切
れないので、ノーンリターンバルブ１２に設けら
た数個の穴１５を通りピストン２に設けられた数
個のポート１６を通りリーフバルブ１７、スプリ
ングシート１８、コンプレツシヨンスプリング１
９を押し下げることによつて減衰力が発生しＢ室
５内へ流れる。

速度がもつと早くなる領域（ポート領域）にな
るとバルブ１７の開きは一定で、ポート１６の面
積の大きさ分のオイルが流れ、減衰力が発生す
る。Ｂ室５が負圧にならないようＣ室８、Ｄ室１
０のオイルがバネ力の弱いコニカルスプリング２
０をノンリターンバルブ２１が押し上げて開き、
Ｂ室５へ流れる。

縮み側行程時の減衰力発生機構を説明すると、
ピストンロツド３の進入によつてＢ室５の圧力は
高くなり、速度の遅い領域（オリフイス領域）で
はＢ室５のオイルがバルブケース７の上面に設け
た数個のオリフイス２２を通つてＣ室８へ流れる
ことによつて減衰力が発生する。

速度がもう少し早い領域（バルブ領域）になる
と、オリフイス２２を通過するだけではまかない
切れないので、ノンリターンバルブ２１に設けら
れた切り欠きを通りバルブケース７に設けられた
数個のポート２３を通りリーフバルブ２４を下へ
押し下げることによつて減衰力が発生しＣ室８へ
流れる。

速度がもつと早くなる領域（ポート領域）にな
るとリーフバルブ２４の開きは一定になり、ポー
ト２３の面積の大きさ分のオイルが流れ、減衰力
が発生する。Ａ室４が負圧にならないようＢ室５
のオイルがバネ力の弱いノンリターンバルブスプ
リング１４とノンリターンバルブ１２を押し上げ
て開きＡ室４へ流れる。第９図はピストン速度の
減衰力の関係を示している。

減衰力の調整は次のようにして行われる。ま
ず、オリフイス域では、オリフイス１１，２２の
大小によつて減衰力が変化される。

また、バルブ域では、伸側行程ではコンプレツ
シヨンスプリング１９の取付荷重とばね定数によ
つて減衰力が変化され、縮み側行程ではリーフバ
ルブ２４の板厚と枚数によつて減衰力が変化され
る。

さらに、ポート域ではポート１６，２３面積の
大小によつて減衰力が変化される。

上記において、第１の樹脂バンド２６および第
２の樹脂バンド３４は、シール効果の増大と横力
を受けた時のフリクシヨン低減をはたす。すなわ
ち、第１の樹脂バンド２６および第２の樹脂バン
ド３４をピストン本体の凹部３５に端面部より
l₁，l₂の距離を出してスカート２６ａ，３４ａが
設けられる。第１のスカート２６ａおよび第２の
スカート３４ａの絞りしわは組付状態においてシ
リンダ１と弾性的に密着し、伸行程時のＡ室４の
圧力増加に伴なう凹部３５内の圧力上昇により、
第２のスカート３４ａはオイル圧を受けてシリン
ダ１側に変形し、より一層シリンダ１に密着して
リークを防ぐ。縮み行程時は、ピストン凹部３５
内に保持された圧力がＢ室５より高い間は、第
１、第２のスカート２６ａ，３４ａがシリンダ１
に密着してシールし、やがてＢ室５の圧力がピス
トン凹部３５内の圧力より高くなると、第１のス
カート２６ａがシリンダ側１により強い力で密着
してリークを防ぐ。したがつて、凹部３５内に常
時高圧が保持され、伸び、縮み行程中、良好なシ
ールを得る。

また、上記実施例の製造方法においては、第１
の樹脂シート２８および第２の樹脂シート３６か
ら第１の樹脂バンド２６、第２の樹脂バンド３４
が成形されるので、材料歩留り向上によりコスト
ダウンがはかられ、かつテーパを有する治具３
０，３３による成形のため第１のスカート２６ａ
および第２のスカート３４ａのしわが自動的に形
成される。

また、凹部３５にたまるオイルは、ピストン２
とシリンダ１間の潤滑性を向上させる作用を有す
る。

〔発明の効果〕

本発明の液圧緩衝器によれば、ピストン本体軸
方向中央部の凹部に張り出させて、第１の樹脂バ
ンドに第１のスカートを、第２の樹脂バンドに第
２のスカートを、それぞれ互いに接近する方向に
延設して形成したので、伸び側行程において第22
のスカートが、縮み側行程においては始めは第
１、第２のスカートがシリンダに密着しＢ室の圧
力が凹部内圧力より高くなつた後は第１のスカー
トがシリンダに密着して、ピストンとシリンダ間
を常に高精度にシールでき、液圧緩衝器の性能を
向上させることができる。

また、ピストン本体の第１の樹脂バンドおよび
第２の樹脂バンド装着部となるピストン凹部両側
の外周面に凹凸を設けたので、第１の樹脂バンド
および第２の樹脂バンドのピストン本体行からの
抜外れを完全に防止できる。

さらに、ポートの液圧緩衝器の製造方法によれ
ば、平板状の樹脂シートからピストン本体外周の
第１の樹脂バンドおよび第２の樹脂バンドを形成
するようにしたので、材料の歩留りが向上しコス
トダウンがはかられるとともに、先端にテーパの
ついた筒状治具で樹脂シートをピストン外周に押
しつけることにより、第１のスカートおよび第２
のスカートを容易に製造することができ、しか
も、スカートの凹部側端部に絞りしわを容易に形
成できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例に係る液圧緩衝器の
全体断面図、第２図は第１図のうちピストン近傍
の拡大断面図、第３図は第１図のうちバルブケー
ス近傍の拡大断面図、第４図は第１図のうちピス
トンの拡大断面図、第５図は第４図のピストン平
面図、第６図は第４図のピストンの第１の樹脂バ
ンドおよび第２の樹脂バンドの素材である樹脂シ
ートの斜視図、第７図は第６図の第１の樹脂シー
トをピストン本体に圧入して第１の樹脂バンドを
形成したときの断面図、第８図は第２の樹脂シー
トをピストン本体外周に押圧成形して第２の樹脂
バンドを形成したときの断面図、第９図は第１図
の液圧緩衝器の緩衝力特性図、第１０図は従来の
リングを有するピストンの部分断面図、第１１図
は第９図のリングの斜視図、第１２図は従来のバ
ンドを有するピストンの部分断面図、第１３図は
第１２図のバンドの斜視図、第１４図は従来のリ
ングとバンドの両方を有するピストンの部分断面
図、第１５図は従来の樹脂シートを貼りつけたピ
ストンの部分断面図、である。 １……シリンダ、２……ピストン、３……ピス
トンロツド、４……Ａ室、５……Ｂ室、６……オ
イル、７……バルブケース、８……Ｃ室、９……
アウタシエル、１０……Ｄ室、１１，２２……オ
リフイス、１２，２１……ノンリターンバルブ、
１３……シート、１４……ノンリターンバルブス
プリング、１５……穴、１６，２３……ポート、
１７，２４……リーフバルブ、１８……スプリン
グシート、１９……コンプレツシヨンスプリン
グ、２０……コニカルスプリング、２５……ピス
トン本体、２６……第１の樹脂バンド、２６ａ…
…第１のスカート、２７……凹凸、２８……第１
の樹脂シート、２９，３２……テーパ、３０，３
３……治具、３４……第２の樹脂バンド、３４ａ
……第２のスカート、３５……凹部、３６……第
２の樹脂シート。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ シリンダ内にピストンを摺動自在に嵌挿した
   液圧緩衝器の前記ピストンを、軸方向中央部に周
   方向に延びる凹部を有し該凹部の軸方向両側の外
   周面に凹凸を施したピストン本体と、該ピストン
   本体の前記凹部の軸方向両側の凹凸を施した外周
   面に内周部が前記外周面の凹凸の凹の部分にくい
   込むようにしてそれぞれ嵌着した第１の樹脂バン
   ドおよび第２の樹脂バンドとから構成し、前記第
   １の樹脂バンドにピストン本体との接触部から前
   記第２の樹脂バンドに向つて前記凹部に張り出す
   ように軸方向に延設された第１のスカートを形成
   すると共に、前記第２の樹脂バンドにピストン本
   体との接触部から前記第１の樹脂バンドに向つて
   前記凹部に張り出すように軸方向に延設された第
   ２のスカートを形成したことを特徴とする液圧緩
   衝器。 ２ 前記第１のスカートおよび第２のスカートに
   それぞれ絞りしわを形成した特許請求の範囲第１
   項記載の液圧緩衝器。 ３ 環状かつ平板状の第１の樹脂シートおよび第
   ２の樹脂シートを、軸方向中央部に周方向に延び
   る凹部を有し該凹部の軸方向両側の外周面に凹凸
   を有するピストン本体の前記凹部の軸方向両側の
   外周面に、先端部内周に先端に向つて径が拡開す
   るテーパを有する筒状の治具をピストン本体軸方
   向両端から前記凹部に向つて押し動かし該治具で
   前記第１、第２の樹脂シートを前記ピストン外周
   面にバンド状に温間で成形嵌着して、第１の樹脂
   バンドおよび第２の樹脂バンドを形成すると共
   に、前記第１の樹脂バンドおよび第２の樹脂バン
   ドの前記凹部側の端部にそれぞれ第１の樹脂バン
   ドおよび第２の樹脂バンドのピストン本体との接
   触部から前記凹部に張り出すように延設された第
   １のスカートおよび第２のスカートを形成するこ
   とを特徴とする液圧緩衝器の製造方法。