JPS6318846Y2 - - Google Patents

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JPS6318846Y2
JPS6318846Y2 JP790683U JP790683U JPS6318846Y2 JP S6318846 Y2 JPS6318846 Y2 JP S6318846Y2 JP 790683 U JP790683 U JP 790683U JP 790683 U JP790683 U JP 790683U JP S6318846 Y2 JPS6318846 Y2 JP S6318846Y2
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piston
cylinder
space
port
valve body
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JP790683U
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Description

【考案の詳細な説明】 本考案は液圧緩衝器に関し、更に詳しくはピス
トンに減衰力発生用の弁を備えた液圧緩衝器に関
する。
自動車のサスペンシヨンに用いられる液圧緩衝
器では、ピストンに設けたポートと、該ポートの
端にばねによつて偏倚される弁体とによつて弁を
構成し、この弁によつて減衰力を得る外、オリフ
イスを併用し、減衰力を得る。使用時に、ピスト
ン速度が低いときは、液体はオリフイスを通つて
流動し、この流動の際の抵抗によつてほぼ二次曲
線状の特性を有する減衰力が得られる。ピストン
速度が所定の値に達すると、ポートに働く液圧に
よつて弁体がポートの端から離れ、液体は前記オ
リフイスの外、ポートと弁体との間のすきまを通
つて流動し、この流動の際の抵抗によつてほぼ直
線状の特性を有する減衰力が得られる。
前記二次曲線状の特性から直線状の特性への遷
移点であるピストンの所定の速度は前記ばねの取
付荷重によつて一義的に定まり、直線状の特性の
傾きはばね定数によつて一義的に定まる。従つ
て、ばねの取付荷重とばね定数とを特定し、ばね
を液圧緩衝器に組み込んだ後は、液圧緩衝器の減
衰力特性は常に同じである。
ところで、自動車のサスペンシヨンに用いられ
る液圧緩衝器は、ピストンの高速度域においては
接地性を良好とするために、大きな減衰力を得る
ことができ、しかもピストンの中速度域において
は乗心地を良好とするために、小さな減衰力を得
ることができるものであることが好ましい。
しかし、ピストンの高速度域及び中速度域で
は、前記したように減衰力特性は直線状を呈し、
しかも常に一定であるので、高速度域における減
衰力を高めようとすると、中速度域における減衰
力が必然的に高くなつてしまい、他方、中速度域
における減衰力を低めようとすると、高速度域に
おける減衰力が必然的に低くなつてしまう。その
ため、両者の妥協点となる減衰力特性を得るよう
に、ばねのばね定数を定めているのが実情であ
る。
従つて、本考案の目的はピストン速度に応じて
減衰力特性を変えることのできる液圧緩衝器を提
供することにある。
本考案の液圧緩衝器はシリンダと、該シリンダ
内に一部分が配置されるピストンロツドと、該ピ
ストンロツドを連結して前記シリンダ内に移動可
能に配置されるピストンであつて空間と前記シリ
ンダの軸線方向に貫通され、前記空間に連通する
ポートと前記空間の径方向の外方で円周方向の全
周にわたつて設けられた溝と径方向に開けられ、
前記空間を前記溝に連通する孔とを有するピスト
ンと、前記溝に滑動可能に嵌合された、径方向へ
伸縮可能な環状のピストンリングであつて縮んだ
状態のときその外周面と前記シリンダの内周面と
の間をオリフイスとし、伸びた状態のときその外
周面が前記シリンダの内周面に接するピストンリ
ングと、前記ポートを開閉すべく前記シリンダの
軸線方向へ滑動可能に前記ピストンに装着され、
前記空間内に配置された弁体であつて前記ポート
を閉じた位置から所定距離移動するまで前記孔を
閉じている弁体と、該弁体を前記ポートの端に向
けて偏倚するばねとを含む。
ピストン速度が低いときは、液体はピストンリ
ングの外周面とシリンダの内周面との間に形成さ
れたオリフイスを通つて流動し、減衰力が得られ
る。ピストン速度が高くなると、ポートに働く液
圧によつて弁体が押し下げられ、液体は孔を通つ
てピストンリングの内周面に作用するようにな
り、ピストンリングは径方向の外方へ広がり、シ
リンダに接する。この結果、減衰力は急激に立ち
上がることとなる。
以下に、図面を参照して本考案の実施例につい
て説明する。
本考案は第1図に示すように、シリンダ10
と、ピストンロツド12と、ピストン14とを含
む。
液体、例えば油が充填されるシリンダ10はい
わゆるツインチユーブタイプの内筒である。この
シリンダ10の径方向の外方に間隔をおいて外筒
16が配置され、間隔18は液体のリザーバ室と
なつている。シリンダ10の底部にはそれ自体公
知のベースバルブアセンブリ(図示せず)が配置
される。
ピストンロツド12はその一部分がシリンダ1
0内に配置され、残る部分はシリンダ10の上方
の端部に配置したロツドガイド及びシール部材
(図示せず)を通つて外部へ突出する。
ピストン14はピストンロツド12を連結して
シリンダ10内に移動可能に配置される。このピ
ストン14は空間20と、ポート22と、溝24
と、孔26とを有する。図示の例では、ピストン
14はその下端からくり抜かれ、空間20は頂部
28と円筒状のスカート部30とによつて囲まれ
ている。
頂部28は中央にボス29を有し、このボス2
9を貫通するピストンロツド12の端部にナツト
32をねじ込み、ピストン14とピストンロツド
12とが連結されている。頂部28には複数のポ
ート22が円周方向に間隔をおいて設けられる。
このポート22はシリンダ10の軸線方向に貫通
され、ピストン14の上方の液室34を空間20
に連通する。ポート22はピストンロツド12の
伸び時に液体を流動させる。
ポート22より内方の頂部28の部分に、円周
方向に間隔をおいて配置され、シリンダ10の軸
線方向に貫通された複数のリターンポート36が
設けられる。このリターンポート36はピストン
ロツド12の縮み時に液体を流動させる。頂部2
8の上側に、コイルばね38によつて偏倚される
弁体40が配置され、リターンポート36を開閉
する。コイルばね38のばね定数は小さく、リタ
ーンポート36を流動する液体によつては減衰力
は発生しない。
溝24は空間20の径方向の外方に設けられ
る。図示の例では、溝24はスカート部30の円
周方向の全周にわたつて設けられている。この溝
24に向けて孔26が空間20から径方向に開け
られ、空間20と溝24とを通過する。孔26は
小さな口径のものとし、円周方向に間隔をおいて
複数配置することが好ましい。
ピストンリング42は環状に形成され、ピスト
ン14の溝24に径方向へ滑動可能に嵌合され
る。このピストンリング42は弾性によつて径方
向に伸縮可能に、例えばポリテトラフルオロエチ
レンのような材料によつて形成される。このピス
トンリング42が溝24に嵌合され、縮んだ状態
のとき、ピストンリング42の外周面とシリンダ
10の内周面との間にオリフイス44を形成し、
ピストンリング42が径方向の外方へ伸びた状態
のとき、ピストンリング42の外周面がシリンダ
10の内周面に密接するように、ピストンリング
42の寸法を定める。
弁体46は環状であり、ポート22の下端を開
閉すべくピストン14に、シリンダ10の軸線方
向へ滑動可能に装着され、空間20内に配置され
る。図示の例では、弁体46は空間20内に緩挿
され、ピストン14のスカート部30にねじ込め
られたばね受け48によつてピストン14に保持
されている。そしてばね受け48に係止されたば
ね50によつて、弁体46はポート22の下端に
向けて偏倚されている。弁体46の厚みTは、こ
の弁体46がポート22を閉じた位置から所定距
離移動するまで、弁体46が孔26の空間20へ
の開口端27を閉じているように、孔26の位置
との相関で定め、液圧によつてこの弁体がたわま
ない剛性を具備する大きさとする。この場合の所
定距離はピストンの低速度域から中速度域にかけ
て、弁体がシリンダ10の軸線方向へ移動する距
離であり、液圧緩衝器が自動車のサスペンシヨン
に設置される場合、乗心地性と接地性との両方を
満たすように、中速度域における限界速度を定
め、これに基づいて定める。
液圧緩衝器の使用時に、ピストンロツドが伸び
方向へ移動する場合、ピストン速度と減衰力とは
第3図のような特性を呈する。いま、ピストン1
4に孔26が設けてないものとすると、ピストン
速度の上昇につれて減衰力はOPQSをたどり、曲
線Aとなる。次に、オリフイス44がないものと
すると、減衰力はOP1RS1をたどり、曲線Bとな
る。しかして、本考案の液圧緩衝器では、Aから
Bへ乗り移る。すなわち、ピストン速度が低いと
きには、液体は矢印のように、オリフイス44を
通つてピストン上方の液室34から下方の液室3
5へ流入し、このときの抵抗によつて発生する減
衰力はOPとなる。ピストン速度がP点に対応す
る速度に達すると、ポート22に働く液圧による
力がばね50のばね力と等しくなり、ピストン速
度がこれ以上になると、弁体46はポート22の
端から次第に離れ、減衰力はPQとなる。ピスト
ン速度がQ点に対応する速度、いわゆる限界速度
になると、弁体46の上面は第2図に示すよう
に、孔26の開口端27から外れる。そこで、孔
26を通つて液圧が溝24内のピストンリング4
2の内周面に作用するようになるので、ピストン
リング42は径方向の外方へ伸ばされ、オリフイ
ス44の断面は次第に減少する。このとき、減衰
力はQRとなる。そして、オリフイス44が完全
になくなると、R点に至り、曲線Bに乗り移る。
その後、減衰力はRS1をたどる。
曲線A及び曲線Bの直線状部分の傾きθは同じ
であるが、本考案によれば、Q点に至るまでは低
い減衰力を得、Q点に至つた後、QRを経て曲線
Bに乗り移ることにより、Q点に対応する限界速
度以上の速度域において、高い減衰力を得ること
ができる。
本考案によれば、ピストン速度に応じて減衰力
特性を変えることができる。従つて、本考案に係
る液圧緩衝器を自動車のサスペンシヨンに設置す
ることにより、低速度ないし中速度域においては
減衰力を低くして乗心地性を良好とし、中速度な
いし高速度域においては減衰力を高くして接地性
を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本考案に係る液圧緩衝器の
要部を示す断面図で、第1図はオリフイスが存在
する状態を示し、第2図はオリフイスが消失した
状態を示し、第3図は特性曲線図である。 10:シリンダ、12:ピストンロツド、1
4:ピストン、20:空間、22:ポート、2
4:溝、26:孔、36:リターンポート、4
0,46:弁体、38,50:ばね、42:ピス
トンリング、44:オリフイス。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. シリンダと、該シリンダ内に一部分が配置され
    るピストンロツドと、該ピストンロツドを連結し
    て前記シリンダ内に移動可能に配置されるピスト
    ンであつて空間と前記シリンダの軸線方向に貫通
    され、前記空間に連通するポートと前記空間の径
    方向の外方で円周方向の全周にわたつて設けられ
    た溝と径方向に開けられ、前記空間を前記溝に連
    通する孔とを有するピストンと、前記溝に滑動可
    能に嵌合された、径方向へ伸縮可能な環状のピス
    トンリングであつて縮んだ状態のときその外周面
    と前記シリンダの内周面との間をオリフイスと
    し、伸びた状態のときその外周面が前記シリンダ
    の内周面に接するピストンリングと、前記ポート
    を開閉すべく前記シリンダの軸線方向へ滑動可能
    に前記ピストンに装着され、前記空間内に配置さ
    れた弁体であつて前記ポートを閉じた位置から所
    定距離移動するまで前記孔を閉じている弁体と、
    該弁体を前記ポートの端に向けて偏倚するばねと
    を含む、液圧緩衝器。
JP790683U 1983-01-25 1983-01-25 液圧緩衝器 Granted JPS59115140U (ja)

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JP790683U JPS59115140U (ja) 1983-01-25 1983-01-25 液圧緩衝器

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Publication Number Publication Date
JPS59115140U JPS59115140U (ja) 1984-08-03
JPS6318846Y2 true JPS6318846Y2 (ja) 1988-05-26

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ID=30139418

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JP790683U Granted JPS59115140U (ja) 1983-01-25 1983-01-25 液圧緩衝器

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JP2012031887A (ja) * 2010-07-28 2012-02-16 Nifco Inc ダンパー

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JPS59115140U (ja) 1984-08-03

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