JPH05345241A - ボルト・ナット締結装置におけるナット・ワッシャー供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 分離型のナットと座金を順次連続してナット
ランナーに供給できる。 【構成】 収容ケーシング１内に一対のスプロケット5,
6 間に巻張された無端状のチェーン７のチェーンリンク
7aに、ナット保持ケース８と座金保持ケース９とを交互
に設け、前記スプロケット5,6 を介してチェーンを保持
ケース8,9 の１ピッチずつ間欠移動可能なチェーン駆動
装置17を設け、収容ケーシング１の保持ケース8,9 の周
回経路Ａの所定位置にナット・座金装填口11を設けると
ともに、前記周回経路Ａの所定位置にナット・座金供給
口14を設け、前記ナット・座金供給口14に臨んでナット
Ｎおよび座金Ｗをナット・座金供給口14からナットラン
ナー側に押出可能なナット・座金押出装置を設けた。 【効果】 ナット・座金押出装置により、間欠移動され
る保持ケースからナット・座金供給口を介してナットと
座金を順次ナットランナーに送り出す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シールド工法により掘
削されたトンネル内を覆工するための、セグメント組立
装置に設けられるボルト・ナット締結装置において、セ
グメント締結用のナットおよび座金をナットランナーに
供給するナット・ワッシャー供給装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のボルト・ナット締結装置に設けら
れるナット供給装置には、ナットのみまたは座金一体型
ナットを供給する装置がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、近年締結トル
ク管理が容易なように、ナットと座金分離されたナット
（通常のナット）と座金とを順次確実に供給してボルト
に装着できるものが望まれている。

【０００４】本発明は、上記問題点を解決して、ナット
と座金をそれぞれ順次ナットランナーに連続して確実に
供給可能なボルト・ナットの締結装置におけるナット・
ワッシャー供給装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明のボルト・ナット締結装置におけるナット・
ワッシャー供給装置は、収容ケーシング内に一対のスプ
ロケット間に巻張された無端状のチェーンを設け、各チ
ェーンリンクにナット保持ケースと座金保持ケースとを
交互に設け、前記ナット保持ケースと座金保持ケースの
１ピッチずつチェーンを間欠移動可能なチェーン駆動装
置を設け、前記収容ケーシングのケース周回経路の所定
位置にナット・座金装填口を設けるとともに、前記ケー
ス周回経路の所定位置にナット・座金供給口を設け、前
記ナット・座金供給口に臨んでナットおよび座金をナッ
ト・座金供給口からナットランナー側に押出可能なナッ
ト・座金押出装置を設けたものである。

【０００６】

【作用】上記構成において、まずチェーン駆動装置によ
りチェーンを間欠移動してナットと座金とをナット・座
金装填口から順次ナット保持ケースおよび座金保持ケー
スに装填しておき、ナットが保持されたナット保持ケー
スをナット・座金供給口に対向させておく。そして、ナ
ットランナーが移動してそのナット保持孔がナット・座
金供給口に対向して停止されると、ナット・座金押出装
置を駆動してナット保持ケースからナット・座金供給口
を介してナットをナット保持孔に装着する。次いでチェ
ーン駆動装置を駆動してチェーンを１ピッチ分移動させ
座金保持ケースをナット・座金供給口に対向して停止さ
せる。そして、ナット・座金押出装置を再度駆動して座
金保持ケースから座金を、ナットが装填された後のナッ
ト保持孔に連続して装着する。この作業によりナット・
座金供給口を介して、ナットと座金を順次ナットランナ
ーに連続して確実に供給することができて、自動化を図
ることができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明に係るナット・ワッシャー供給
装置の一実施例を図面に基づいて説明する。このボルト
・ナット締結装置は、シールド掘進機の後部に配置され
たセグメント組立装置において、ボルトチャッカーと対
で配置されたナットランナー５１に付設されるものであ
る。

【０００８】図面において、１は略矩形状の前面板２お
よび背面板３と、これらを連結する周面板４からなる箱
体状の収容ケーシングで、収容ケーシング１内には所定
間隔をあけて左右一対のスプロケット５，６が回転自在
に配置され、無端状のチェーン７が巻張されている。こ
のチェーン７の外周側には、１個おきのリンク７ａにナ
ット保持ケース８と座金保持ケース９が交互に取り付け
られている。これらナット保持ケース８と座金保持ケー
ス９は、中心部に前後方向の貫通孔８ａ，９ａが形成さ
れた筒状ブロック８ｂ，９ｂが取付部材８ｃ，９ｃを介
してチェーンリンク７ａに取り付けられるとともに、筒
状ブロック８ｂ，９ｂの前面で貫通孔８ａ，９ａ周囲に
ナット保持部８ｄおよび座金保持部９ｄがそれぞれ形成
され、さらに筒状ブロック８ｂ，９ｂが収容ケーシング
１の前面板２と後面板３にケース周回経路Ａに沿って形
成されたガイド溝２ａ，３ａにスライド自在に案内され
ている。

【０００９】前記収容ケーシング１にはケース周回経路
Ａに対応する正面上左側の前面板２にナット・座金装填
口１１が形成され、図２に示すように、前面板２にこの
ナット・座金装填口１１から右下方に形成されたスライ
ド溝１２にナット・座金装填口１１の開閉蓋１３がスラ
イド自在に設けられている。

【００１０】またケース周回経路Ａに対応する正面下右
側の前面板２にはナット・座金供給口１４が形成されて
いる。このナット・座金供給口１４の下部に保持ケース
位置決め装置１５が配設されるとともに、ナット・座金
供給口１４の背面側にナット・座金押出装置１６が配設
されている。また正面右側のスプロケット６には各保持
ケース８，９を間欠移動させるチェーン駆動装置１７が
設けられている。

【００１１】前記保持ケース位置決め装置１５は、図
１，図４に示すように、ガイド部材２１にスライド自在
に案内されて先端部に一対の位置決めローラー２２を有
する移動体２３と、ガイド部材２１に設けられて前記移
動体２３を保持ケース８，９側に付勢するばね２４とを
具備し、ばね２４により周面板４に形成された孔部４ａ
から位置決めローラー２２を突出させ、この位置決めロ
ーラー２２を筒状ブロック８ｂ，９ｂの外周面に当接さ
せて位置決めローラー２２間に保持し、ナット保持ケー
ス８または座金保持ケース９を一定位置に停止するよう
に構成されている。

【００１２】前記ナット・座金押出装置１６は、図４に
示すように、ナット・座金供給口１４と反対側の背面板
３に押出用孔３１が形成され、この押出用孔３１に対応
して押込用シリンダー装置３２が支持部材３３を介して
取り付けられている。そして押込用シリンダー装置３２
のピストンロッド３２ａには、押出孔３１および保持ケ
ース８，９の貫通孔８ａ，９ａを貫通して先端面でナッ
トＮおよび座金Ｗを押出可能な押込体３４が設けられて
いる。

【００１３】前記チェーン駆動装置１７は、図２，図３
に示すように、背面板３に貫設されたスプロケット６の
軸部６ａに一方向にのみ回転を許すラチェットクラッチ
４１が取り付けられ、ラチェットクラッチ４１の入力軸
に駆動アーム４２の基端部が固定されている。そして、
移動用シリンダー装置４２のピストンロッド４２ａが駆
動アーム４２の先端部に連結され、移動用シリンダー装
置４２を１ストローク伸縮駆動することにより、スプロ
ケット６を一定角度矢印方向に回転させて、チェーン７
を保持ケース８，９の１ピッチ（２チェーンリンク分）
ずつ移動させることができる。

【００１４】上記構成におけるナット・座金の供給作業
を説明する。まず、開閉蓋１３を開け、移動用シリンダ
ー装置４２を伸縮駆動してチェーン７を１ピッチずつ間
欠移動させるとともに、ナット・座金装填口１１からナ
ット保持ケース８のナット保持部８ｄおよび座金保持ケ
ース９の座金保持部９ｄにそれぞれナットＮおよび座金
Ｗを順次装填していく。ナットＮおよび座金Ｗの装填が
終わると、開閉蓋１３によりナット・座金装填口１１を
閉じ、ナット・座金供給口１４にナット保持ケース８を
対応させて保持ケース位置決め装置１５の位置決めロー
ラー２２により位置決めしておく。

【００１５】そして、ナットランナー５１が移動されナ
ット保持孔５２がナット・座金供給口１４に対向して停
止されると、ナット・座金押出装置１６の押出用シリン
ダー装置３２を進展して押込体３４を押出用孔３１から
ナット保持ケース８の貫通孔８ａ内に突出させ、さらに
ナットＮをナット・座金供給口１４からナット保持孔５
２に押し込んで装着する。そして押出用シリンダー装置
３２を収縮して押込体３４を後退させる。

【００１６】さらに移動用シリンダー装置４２を駆動し
てチェーン７を矢印方向に１ピッチ分移動し、座金保持
ケース９をナット・座金供給口１４に対向して停止させ
る。そして、押出用シリンダー装置３２を再度進展させ
て押込体３４により座金Ｗをナット保持孔５２のナット
Ｎに重ねて装着する。

【００１７】上記実施例によれば、ナットＮと座金Ｗと
を連続的にナットランナー５１に供給可能なため、座金
ＷとナットＮをセグメントの締結に使用することがで
き、締結トルク管理が容易に行える。

【００１８】なお、上記実施例では１１組のナット・座
金を連続して供給可能に構成したが、このストック量は
スプロケット５，６の配置および保持ケース８，９の数
を変更することにより自由に設計変更することができ、
またナット・座金装填口１１およびナット・座金供給口
１４もボルト・ナット締結装置やセグメント組立装置の
空き空間にあわせて設定することができ、あらゆる種類
の機種に容易に対応させることができる。

【００１９】

【発明の効果】以上に述べたごとく本発明によれば、チ
ェーン駆動装置によりチェーンを間欠移動してナットと
座金とをナット・座金装填口から順次ナット保持ケース
および座金保持ケースに装填しておき、ナット・座金押
出装置を駆動してナット・座金供給口に対向して停止さ
せたナット保持ケースからナットをナットランナーのナ
ット保持孔に装填する。次いでチェーン駆動装置を駆動
してチェーンを１ピッチ分移動させた後、ナット・座金
押出装置を再度駆動して座金保持ケースから座金を、ナ
ットランナーのナット保持孔に既に装着されたナットに
重ねて連続して装着することができる。したがって、ナ
ットと座金とを順次脱落することなく確実にナットラン
ナーに連続して供給するすることができ、締結トルク管
理が容易な、座金分離型のナットと座金とを使用するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るナット・ワッシャー供給装置の一
実施例を示す正面断面図である。

【図２】同ナット・ワッシャー供給装置の正面図であ
る。

【図３】同ナット・ワッシャー供給装置の平面図であ
る。

【図４】図１に示すＢ−Ｂ断面図である。

【符号の説明】

Ｎ ナット Ｗ 座金 Ａ ケース周回経路 １ 収容ケーシング ４ａ 孔部 ５ スプロケット ６ スプロケット ７ チェーン ７ａ チェーンリンク ８ ナット保持ケース ８ａ 貫通孔 ８ｄ ナット保持部 ９ 座金保持ケース ９ａ 貫通孔 ９ｄ 座金保持部 11 ナット・座金装填口 13 開閉蓋 14 ナット・座金供給口 15 保持ケース位置決め装置 16 ナット・座金押出装置 17 チェーン駆動装置 22 位置決めローラー 24 ばね 31 押出用孔 32 押出用シリンダー装置 34 押込体 41 ラチェットクラッチ 42 移動用シリンダー装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 収容ケーシング内に一対のスプロケット
   間に巻張された無端状のチェーンを設け、各チェーンリ
   ンクにナット保持ケースと座金保持ケースとを交互に設
   け、前記ナット保持ケースと座金保持ケースの１ピッチ
   ずつチェーンを間欠移動可能なチェーン駆動装置を設
   け、前記収容ケーシングのケース周回経路の所定位置に
   ナット・座金装填口を設けるとともに、前記ケース周回
   経路の所定位置にナット・座金供給口を設け、前記ナッ
   ト・座金供給口に臨んでナットおよび座金をナット・座
   金供給口からナットランナー側に押出可能なナット・座
   金押出装置を設けたことを特徴とするボルト・ナット締
   結装置におけるナット・ワッシャー供給装置。