JPH05344849A - 骨の形状のドッグフードおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 犬の好む骨の形状をした、栄養性を有するド
ッグフード。 【構成】 穀類をベースとする外皮および内部フイリン
グから成るストランドは加熱／同時押出しにより形成す
る。外皮が尚熱可塑性であるうちに、ストランドを切断
し、型打ちして骨を形成する。穀類をベースとする外皮
１および内部フイリング２から成る骨の形状のドッグフ
ードはこのようにして得る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は骨の形状をしたドッグフ
ードおよびその製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】骨に
対する犬の好みは周知である。さらに、ドッグフードは
ある栄養要求を満足しなければならない。形状および組
成のこの二重要求を満足させるドッグフードを供するた
めに各種の試みが行なわれた。

【０００３】米国特許第３，５６７，４５９号明細書は
フレーバを付与した食用ペーストの熱可塑性マスを円筒
状ストランドに押出し、次に骨の形状のフードに不特定
技術により変形する骨に似せたドッグフードの押出しに
よる製造方法を記載する。

【０００４】フレーバ付与食用ペーストから作製した骨
の外径を有する生成物の製造に限定した本明細書は、栄
養性に関する要求を満足させると共に骨の外観を有する
生成物の製造を供するものではない。押出した生成物は
熱可塑性でなければならないので、それから形成するペ
ーストはこの熱可塑性と競合しない組成について栄養要
求を同時に容易に満足させることができないからであ
る。さらに、数％以上の脂肪含量を有するペーストを押
出すことはできないことが知られている。

【０００５】穀類をベースとする外皮および任意の内部
フイリングから成る骨の形状のドッグフードは、形状お
よび栄養性の二重要求を満足させることができ、形状は
外皮の熱可塑性およびフイリングに由来する栄養性によ
り得られることが分かった。さらにこの生成物は外部が
クリスピイなテクスチャーおよび内部が髄のあるテクス
チャーを有するので、先行技術により押出された骨より
犬にとってそれ自体はるかに魅力的である。

【０００６】本発明は食用ペーストの外皮および任意の
内部フイリングから成る骨の形状をしたドッグフードに
関する。この生成物はある條件下で加熱／同時押出しに
より得られることも分かった。

【０００７】本発明に関し、加熱／同時押出しは外皮が
加圧下に少量の水の添加により押出される、例えば米国
特許第３，４８０，４４５号明細書に記載の種類の方法
であると解される。この工程中、水は蒸発し、外皮は加
熱され、加熱生成物は押出しダイを出る場合膨張する。
同時に任意のフイリングは外皮内に同時押出しされる。
先行技術によれば、次に生成物は常法により冷却され、
個々に切断される。

【０００８】ＥＰ１７８，８７８号明細書は食用ペース
トの外皮および任意の内部フイリングから成るストラン
ドを切断する装置について記載する。この明細書によれ
ば、コンベヤベルトはストランドを輸送し、少なくとも
１個のナイフがコンベヤベルト上に配置される。ナイフ
は切断される生成物の進行方向に縦に移動すると共に下
方に往復運動する。しかし一方では、この明細書は加熱
生成物に関するものでなく、他方、ストランドをこの軸
の垂直面にのみ切断できるに過ぎない。

【０００９】同時押出し、加熱した生成物は、単に同時
押出しして得た生成物を次に最終生成物を得るために加
熱する必要のあるものとは比較できない。このことは未
加熱生成物はかなり変形するからである。切断に必然的
に伴なうフイリングの圧縮は単に外皮を伸張させるのみ
であり、外皮は圧縮フイリングを必要な位置におくこと
ができる。対照的に、加熱／同時押出しにより得た生成
物は直接最終生成物になる。このような方法により得た
生成物の可塑性は非常に限定され、ナイフによるフイリ
ングの圧縮は、外皮の伸張によって完全に補うことがで
きるものではなく、常に最少でありうるに過ぎない。

【００１０】最後に、先行技術では同時押出しされたス
トランドから任意の形状の生成物を製造できない。本発
明の目的は、加熱／同時押出しによって得られかつ食用
ペーストの外皮と、内部フイリングから成る骨の形状を
したドッグフードの製造を可能にすることによりこれら
の問題を解決することであった。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は骨の形状のドッ
グフードの製造方法に関し、本方法では穀類をベースと
する食用ペーストの外皮および内部フイリングから成る
ストランドを加熱／同時押出しにより製造し、ストラン
ドは尚熱可塑性であるうちに、切断具がフイリングに入
らないようにストランドを縦に切断し、ストランドをそ
の長さの垂直部分に切断し、同時に成形する。

【００１２】切断具がストランドを縦に切断中、しかし
個々の骨を形成する部分に垂直に切断中のみフイリング
に入らない特別の切断型式により、フイリングが外皮か
ら流出することなく外皮の内側に留まる最少圧縮をフイ
リングに適用する。

【００１３】他の特徴および利点は図面と同時に例示の
みの以下の記載から明らかになる。図１は本発明による
骨の部分断面図である。図２は切断前の加熱／同時押出
ししたストランド断面の透視図である。図３は本発明方
法の実施装置の配置図である。図４は図３に図示した配
置の部分を示す。図５は同時押出ししたストランドの切
断線を示す図である。

【００１４】図１に示すように、本発明による骨は穀類
をベースとする食用ペーストの外皮１および内部フイリ
ング２から成る。この骨は長い骨の形状をしており、す
なわち、真の骨の骨幹に相当する管状体から成り、実際
の骨の骨端に相当する各端に頭部を有する。

【００１５】この生成物の製造方法は本質的に穀類をベ
ースとする外皮および内部フイリングから成るストラン
ドを加熱／同時押出しにより形成することを含む。外皮
は尚熱可塑性であるうちに、ストランドを切断し、型入
れして骨に成形する。

【００１６】熱可塑性は加熱／同時押出し装置を出た後
僅か数秒持続するに過ぎないので、切断操作は短時間内
に行なわなければならない。先行技術と対照的に、切断
は生成物の冷却後でなく、冷却前に行なう。

【００１７】外皮に対する熱可塑性組成物の一例は小麦
粉、糖および塩を、例えば次の重量比：小麦粉８９％、
糖１０％および塩１％の混合物である。水は５〜２０％
の量でこの混合物に添加する。これは代表的加熱／同時
押出し條件、すなわち約１００バールの圧および１５０
℃の温度下で、水の添加は押出しダイを出る際の膨張と
熱可塑性間に良好な妥協を示すことが分かったからであ
る。

【００１８】フイリングは７０重量％の脂肪、小麦粉と
フスマの混合物のような２０重量％の繊維および１０％
の糖の混合物から成ることができる。別の組成は例え
ば、４３重量％の脂肪、３３％の糖、１５％の繊維、６
％の肉および３％の各種添加物の混合物から成ることが
できる。

【００１９】本発明の主な態様では、ストランドは加熱
／同時押出し装置を出る際環状断面を有しない。その代
り、図２に示すように、ストランドは環状またはだ円形
断面の中心体３および中心体３に対し相互に放射状に対
立する２個の側面付加物を有する外皮１から成る。従っ
て外皮１は中心体および２個の側面リブ４から成り、中
心体３はフイリング２を有する。

【００２０】最後に、ストランドは切断され、骨の形状
の部分に成形される。このため、ストランドはフイリン
グのない帯でその側面で縦に切断して管状体および２個
の頭部を形成することにより骨のプロフィルを得る。ス
トランドはその長さに垂直に切断して骨の形状に成形し
た部分を形成する。

【００２１】押出したストランドが図２に示す形状を有
する場合、ストランドはそのリブ４に沿って縦に切断す
る。押出したストランドは環状またはだ円形断面を、例
えば予備的に平らにした結果として有する場合、縦の切
断は切断具をフイリングに入れずにストランドの側面に
沿って行なう。従ってこの場合適当な厚さの外皮を有す
ることは有用である。

【００２２】本発明方法は図３に示す装置を使用して行
なう。この装置は例えば米国特許第３，４８０，４４５
号明細書に記載のタイプの加熱／同時押出しユニット
５、および得たストランドを切断する切断ユニット６を
含む。ストランドを平らにする、例えばその水平軸の周
りに、およびストランドの進行方向に垂直に回転しうる
円筒から成る装置７は、加熱／同時押出しユニット５と
切断ユニット６間に配置できる。コンベヤベルト８は加
熱／同時押出しユニット５から切断ユニット６にストラ
ンドを輸送するために供することができる。

【００２３】切断要素６はコンベヤベルト８の進行方向
に垂直の、平行する水平軸を有する２個の垂直に隣接す
る円筒９および１０から成る。

【００２４】図４に示すように、上部円筒９は最終生成
物の形状に相当するプロフィルを有する、すなわち相互
に放射状に間隔を置き、円筒の部分でありうる表面１２
により分離された狭い中心部分および２つの広げた端部
から成る嵌込み雌型くぼみ１１を外部表面に一定間隔で
供される。各雌型くぼみ１１は表面１２とくぼみ１１の
交点により形成される端部線１３により境界が定められ
る。各雌型くぼみ１１は加圧ガス源（図示せず）に連結
されたオリフィス１１１を有する。

【００２５】下部円筒１０は相互に放射状に間隔を置
き、嵌込み表面１５により分離された雄型突出部分１４
を外部表面に一定間隔で供される。各雌型くぼみ１１と
同様に、各雄型部分１４は端部線１６を有する。この端
部線１６は対立する雌型くぼみ１１の端部線１３に相当
するプロフィルを有し、雄型部分は雌型くぼみに僅かに
侵入することが好ましい。

【００２６】２個の円筒９および１０は雄型部分が常に
雌型くぼみに面するように相互に対し位置し、こうして
これらの各端部線は接触する。

【００２７】本発明方法を実施するために使用する装置
の操作様式は以下に記載する。熱可塑性外皮およびフイ
リングから成るストランドは加熱／同時押出しユニット
５により製造する。尚熱可塑性であるうちに、このスト
ランド（任意には平らにした後）はコンベヤベルトによ
り切断ユニットに輸送する。

【００２８】次にストランドは雄型部分と雌型くぼみ間
に型入れ切断する。ストランドの縦の切断は２つの端部
線により形成される剪断線がフイリングに入れずに行な
われるので、フイリングはストランドから流出できな
い。ストランドを部分に切断することは直角に行ない、
剪断線がフイリングに入るので外皮にボタン穴を形成す
る。しかし、このボタン穴は非常に限定された開口であ
るので、フイリングは外皮から全く逸出しない。

【００２９】図５では、切断線（縦および直角の双方）
は点線で示し、縦の切断線はＬにより、直角切断線はＰ
で示す。

【００３０】ストランドが雄型部分および雌型くぼみ間
に圧縮されると同時に、熱可塑性外皮１により形成され
る外部表面は外皮が骨の形状に成形されるようにこれら
のくぼみの形になる。特に、フイリングは直角切断中僅
かに圧縮され、この圧縮は外皮が雄型部分および雌型く
ぼみに適用されるように形成した部分の２つの端部で熱
可塑性外皮を変形するのに役立つ。こうして、たとえス
トランドが２個の側面リブを初めに有するとしても、こ
れら２個のリブは骨の２つの頭部が形成されると消失す
る。さらに、図１から分かるように、フイリングは垂直
切断中放射状にふくらみがちであり、骨の管状体におけ
るより最終骨の頭部で広がるフイリングを形成する。

【００３１】上記方法で栄養性はフイリングの組成によ
り必要なように改変でき、クリスピィな外皮および内部
髄質フイリングを有する骨の形状のドッグフードを得る
ことができる。

【００３２】円筒９および１０は回転を続け、雄型部分
および雌型くぼみは切断により生ずる廃棄物を除去する
間に分離する。次に雌型くぼみに尚保持される最終生成
物は、オリフィス１１１を通して圧縮空気を注入して取
り出す。さらに、圧縮空気の注入により取り出すことは
形成する冷却効果により生成物の形状を固定し、従って
熱可塑性を消失する利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による骨の部分断面図である。

【図２】切断前のストランドの断面透視図である。

【図３】本発明の実施装置の配置図である。

【図４】装置の部分拡大図である。

【図５】ストランドの切断線を示す。

【符号の説明】

１ 外皮 ２ 内部フイリング ３ 中心ボディ ４ リブ ５ 加熱／同時押出しユニット ６ 切断ユニット ７ 平らにする装置 ８ コンベヤベルト ９ 円筒 １０ 円筒 １１ 雌型くぼみ １２ 円筒表面 １３ 端部線 １４ 雄型部分 １５ 嵌込み表面 １６ 端部線 １１１ オリフィス

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジャン オリスベルゲル スイス国エキュブラン，シュマン ドゥ ロルメ 11

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 穀類をベースとする外皮１および内部フ
   イリング２から成る骨の形状のドッグフード。
2. 【請求項２】 穀類をベースとする食用ペーストの外皮
   １および内部フイリング２から成るストランドは加熱／
   同時押出しにより製造し、外皮１は熱可塑性であるうち
   に、ストランドを切断具がフイリング２に入らないよう
   に縦に切断し、ストランドをその長さの部分に垂直に切
   断し、同時に成形することを特徴とする、骨の形状のド
   ッグフードの製造方法。
3. 【請求項３】 ストランドは中心体３および２個の側面
   リブ４を含む外皮１から成り、中心体３はフイリングを
   有する、請求項２記載の方法。
4. 【請求項４】 縦の切断は側面リブ４で行なう、請求項
   ３記載の方法。