JPH0534387A - 電子式電力量計 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 電源入力のどの１相が欠落しても、電力量計
量回路に対して適切な動作電圧を得ることができる電子
式電力量計を提供することを目的とする。 【構成】 第１の電源変圧器２の出力を整流する第１の
整流器４と第２の電源変圧器３の出力を整流する第２の
整流器５の交流側端子を接続して、この接続点を通して
上記両電源変圧器２，３の２次側が直列接続される構成
にしたものである。この構成により、欠相時には、同相
合成した電圧、即ち、正常な電圧と同電圧の整流値が定
電圧回路６に与えられるようにした。 【効果】 三相入力の何れの１相が欠落しても、線間電
圧相当の整流電圧を電源回路から取り出すことができ、
適切な電力量計量回路の動作電圧を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、三相３線式の電子式
電力量計の電源回路に関する。

【０００２】

【従来の技術】図３は従来のこの種の電子式電力量計の
回路構成を示したものである。図において、１ｕ、１
ｖ、１ｗは３相電源のＵ、Ｖ、Ｗ各相の電源線、２、３
は電源変圧器であり、電源変圧器２の１次巻線には三相
電源のＵ−Ｖ線間電圧が印加され、その２次巻線の出力
Ｖ２uvは整流器４に供給される。電源変圧器３の１次巻
線には三相電源のＶ−Ｗ線間電圧が印加され、その２次
巻線の出力Ｖ２vwは整流器５に供給される。整流器４と
５の出力は合成されて、即ち、図４に示す合成電圧Ｖ２
を直流変換した電圧Ｅが定電圧回路６に供給される。定
電圧回路６の出力は電力量計量回路７の動作電圧として
この電力量計量回路７に供給される。なお、図４におい
て、１ｕ、１ｖ、１ｗはＵ、Ｖ、Ｗ各相の相電圧の方向
を示している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記の構成において、
電源線１ｗと電源変圧器３とが接続されない場合、或は
電源線１ｕと電源変圧器２とが接続されない場合は、図
５の（ａ）、（ｂ）に示すベクトル図の関係になる。即
ち、定電圧回路６には、電源線１ｕ、１ｖ、１ｗが全て
接続された場合と同じ電圧Ｖ２と等しい電圧Ｖ２uvある
いは電圧Ｖ２vwを整流した直流電圧が供給されるので、
電力量計量回路７の動作電圧を確保することができる。
しかし、電源線１ｖが電源変圧器２と３の接続点に対し
て接続されていないＶ相欠落時は、図６に示す如く、電
源変圧器２の２次出力はＶ２uv／２、電源変圧器３の２
次出力はＶ２vw／２となる。このため定電圧回路６に供
給される直流電圧ＥはＵ相欠落時あるいはＷ相欠落時の
１／２となり、電力量計量回路７の動作電圧が不足す
る。

【０００４】従って、電源線１ｖが接続されない場合で
も、電力量計量回路７の動作電圧が不足しないようにす
ると、三相入力時には、定電圧回路６の入力電圧がＶ相
欠落時の２倍となり、定電圧回路６の負担が不必要に大
きくなる。この発明は上記問題を解消するためになされ
たもので、入力のどの１相が欠落しても、適切な電力量
計量回路７の動作電圧を得ることができる電子式電力量
計を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】この発明は上記目的を達
成するため、第１の電源変圧器の出力を整流する第１の
整流器と第２の電源変圧器の出力を整流する第２の整流
器の交流側端子を接続して、この接続点を通して上記両
電源変圧器の２次側が直列接続される構成にしたもので
ある。

【０００６】

【作用】この発明においては、電源線が、第１の電源変
圧器と第２の電源変圧器の接続点に対して接続されてい
ない欠相時には、同相合成した電圧、即ち、正常な電圧
と同電圧の整流値が定電圧回路に与えられることにな
り、電力量計量回路に対する正常な動作電圧を得ること
ができる。

【０００７】

【実施例】

実施例１．以下、この発明の一実施例を図１および図２
を参照しながら説明する。図１において、整流器４と５
の交流側端子の一方は相互接続され、その接続点を通し
て電源変圧器２と３の２次巻線が直列接続されている。
他の構成は図３の構成と同じであるので、同一構成要素
は同一符号を付して示す。

【０００８】上記構成において、電源変圧器２にＵ−Ｖ
相間電圧が印加され、電源変圧器３にＶ−Ｗ相間電圧が
印加されている状態では、上記従来の場合と同様に、両
電源変圧器の出力合成値Ｖ２を整流した直流電圧Ｅが定
電圧回路６に供給される。電源線１ｖが電源変圧器２と
３の接続点に対して接続されていない場合は、整流器４
と５の交流側端子の一方が互いに接続されているので、
図２に示す如く、電圧Ｖ２uv／２と電圧Ｖ２vw／２を同
相合成した電圧の整流値が定電圧回路６に与えられるこ
とになり、適切な電力量計量回路７の動作電圧を得るこ
とができる。

【０００９】

【発明の効果】この発明は、上記説明のように、１次側
Ｖ結線の第１および第２の電源変圧器の２次側のそれぞ
れの一端を接続したから、三相入力の何れの１相が欠落
しても、線間電圧相当の整流電圧を電源回路から取り出
すことができ、適切な電力量計量回路の動作電圧を得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す回路図である。

【図２】この発明の一実施例におけるＶ相入力欠落時の
電源回路出力電圧を説明するためのベクトル図である。

【図３】従来の電子式電力量計を示す回路図である。

【図４】上記実施例と上記従来例における三相入力時の
電源回路出力電圧を説明するためのベクトル図である。

【図５】（ａ）および（ｂ）はそれぞれ上記従来例にお
けるＵ相入力欠落時およびＷ相欠落時の電源回路出力を
説明するためのベクトル図である。

【図６】上記従来例におけるＶ相入力欠落時の電源回路
出力電圧を説明するためのベクトル図である。

【符号の説明】 ２ 電源変圧器 ３ 電源変圧器 ４ 整流器 ５ 整流器 ６ 定電圧回路 ７ 電力量計量回路

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 相間電圧を取り出す１次側直列接続の第
   １および第２の電源変圧器、第１の電源変圧器の出力を
   整流する第１の整流器、第２の電源変圧器の出力を整流
   する第２の整流器からなり、両整流器の直流出力端子を
   極性を合わせて相互接続してなる電源回路を有し、この
   電源回路の出力を定電圧回路を通して電力量計量回路に
   供給する電子式電力量計において、上記第１の整流器と
   上記第２の整流器の交流側端子が互いに接続され、この
   接続点を通して上記両変圧器の２次側が直列接続されて
   いることを特徴とする電子式電力量計。