JPH05342672A - 光記録媒体 - Google Patents

光記録媒体

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JPH05342672A
JPH05342672A JP4150609A JP15060992A JPH05342672A JP H05342672 A JPH05342672 A JP H05342672A JP 4150609 A JP4150609 A JP 4150609A JP 15060992 A JP15060992 A JP 15060992A JP H05342672 A JPH05342672 A JP H05342672A
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JP
Japan
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optical recording
recording medium
substrate
dirt
film
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Pending
Application number
JP4150609A
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English (en)
Inventor
Shinji Arai
進二 新井
Kazutomi Suzuki
和富 鈴木
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】基板を通して記録層に光を入射させる光記録媒
体において、基板の光入射表面における、ゴミの付着と
汚れを清掃する時の傷付きを防止する。 【構成】基板の光入射表面に、表面電気抵抗が5×1014
Ω/□以下の酸化シリコン膜を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ等の光により情
報の記録、再生、消去等を行う光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】光記録媒体は、高密度、大容量の情報記
録媒体として種々の研究開発が行われている。特に情報
の消去可能な光磁気記録媒体は、応用範囲が広く種々の
材料やシステムの発表がなされており、その実用化が開
始されている。
【0003】光磁気記録媒体の基板は、通常では直径13
0 mmもしくは約90mmで、厚さ1.2 mmの電気絶縁性
の透明有機高分子円板である。その片面にはグルーブお
よび/またはプレピットを形成したグルーブ等形成面が
設けられ、その上に誘電体層/光磁気記録層/誘電体層
/反射金属層を積層構成の一例とする積層体からなる記
録層を設け、さらに反射金属層上に無機物および/また
は有機樹脂の保護層が設けられている。この光磁気記録
媒体の記録層は、膜面に垂直な方向に磁化容易軸を有し
た金属薄膜よりなり、光熱磁気効果により情報を記録
し、磁気光学効果により情報を再生する。
【0004】光磁気記録媒体などの光記録媒体は、光に
よって情報の記録再生等を行うものであるため、媒体の
光入射表面はゴミや傷の影響を受け難くする必要があ
る。そこで、光磁気記録媒体に情報の記録再生等を行う
ための光磁気ディスク装置などでは、媒体の記録層に対
して情報の記録再生等を行うために、記録層を設けた基
板面側とは反対の側から基板を通して光を入射させる方
法が用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】光磁気ディスク装置が
使用される環境は、高い清浄度が確保されている場所ば
かりではない。そのため高い清浄度を期待できない通常
の環境で光磁気ディスク装置を使用すると、光磁気記録
媒体表面の静電気や塵芥の落下、付着などで、信号の誤
り率(エラーレート)が増加することとなる。
【0006】このため、静電防止性と耐摩擦性とを兼ね
合わせた層を、光磁気記録媒体の表面に付加することに
より、ゴミの付着防止と汚れを清掃するときの傷つきを
防止するという検討がなされている。しかしこれまでの
方法では、まだ満足な効果が得られておらず、いくつか
の問題も抱えている。
【0007】すなわちこれまで方法は、静電気防止剤を
含有した紫外線硬化樹脂を数μm〜十数μmの厚さに塗
布するというものであった。しかし実使用環境の温度10
〜50℃かつ相対湿度10〜80%において、これによる十分
な静電気防止効果が得られていない。また耐摩擦性を向
上させるため数μm以上の塗布層を形成した場合、塗り
斑や塗膜中の異物のためにエラーレートが増大し、生産
歩留りを低下させてしまう。
【0008】一方、光磁気記録媒体へ付着した塵芥を除
去する方法の検討もされている。しかしこの場合除去方
法によっては、光磁気記録媒体の透明有機高分子基板が
大きく帯電し、逆に塵埃が再付着しやすくなる。例えば
最近は、眼鏡拭きのような極細繊維からなる布を光磁気
ディスクに接触させて回転させる自動クリーナ(日本電
気(株)製オートディスククリーナー PC-0D101-11な
ど)が販売されている。しかしこのような方法では、一
時的には清浄化されても、透明有機高分子基板が帯電
し、塵埃の再付着が起こりやすくなるという課題があっ
た。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたもので、基板上に設けた記録層に対
して基板を通して光を入射させる光記録媒体において、
基板の光入射表面上に表面電気抵抗が5×1014Ω/□以
下の酸化シリコン膜を設けたことを特徴としている。
【0010】本発明における光記録媒体としては、前述
の光磁気記録媒体の他、周知のコンパクトディスク(C
D)、ビデオディスク,WORMとして知られる文書等
の保存に用いられる追記型光磁気ディスク等、基板を通
して記録層にレーザを照射する事により情報を記録およ
び/または再生するものであれば特に限定されない。し
かし、中でも連続使用されることが多いコンピュータの
外部メモリとして使用が期待される光磁気記録媒体に好
適である。
【0011】そして光記録媒体の透明基板としては、ガ
ラス、ポリカーボネイト(PC),アモルファスポリオ
レフィン(APO)、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、お
よびこれらの変成品などが用いられるが、とりわけ成型
し易い有機樹脂が好ましく、中でもPCが価格、機械的
特性、および耐熱性の観点より好適である。
【0012】ここで基板の光入射面の特性としては、耐
摩擦性や汚れ付着防止性能に優れ、かつ媒体反射率が使
用目的に応じた適切なものになるようなものであること
が好ましい。
【0013】そして光入射面側の基板表面の表面硬度を
高めることで、耐磨耗性を向上できる。また同じ基板表
面の表面電気抵抗を低くすることで、静電気が帯電しに
くくなり、それによって汚れ付着防止性を向上できる。
さらに基板の光入射面に設ける膜の屈折率およびその膜
厚の選択によって、媒体反射率を適切な値にすることが
できる。
【0014】基板の光入射面上に設ける膜の厚みは、表
面硬度および表面電気抵抗の点からは厚い方が好まし
い。しかし生産性および基板との接着性の点からは、そ
の膜厚は薄い方が好ましい。
【0015】また基板の光入射面上に設ける膜は、媒体
反射率が光干渉効果によってその膜厚により周期的に変
化するものであるが、基板との屈折率差が小さければ媒
体反射率の膜厚依存性も小さく好ましい。そして基板に
使われる材料の屈折率は、概ね1.5 〜1.6 のものであ
る。
【0016】そこで耐摩擦性、汚れ付着防止性、そして
媒体反射率の観点から基板の光入射面上に設ける膜は、
表面電気抵抗が5×1014Ω/□以下の酸化シリコン膜を
基板の光入射面上に設けることが好ましい。
【0017】ここで表面電気抵抗は次のようにして測定
を行うものとする。まず基板上に堆積した酸化シリコン
薄膜の経時変化の影響をなくすため、恒温槽に大気を導
入し80℃で8時間熱処理を行う。そして、アドバンテッ
ク製表面抵抗測定器(TR42型)を使用し、室温23℃
で相対湿度50%の雰囲気下で表面抵抗の測定を行う。こ
のアドバンテック製表面抵抗測定器は、基板表面に円盤
形状とリング形状との対になった電極を接触させ、電極
間に100Vの電圧(V)を加え、電極間の電流(I)を測
定し、R=V/Iの計算式から表面電気抵抗値(R)を
導き出す。
【0018】そして酸化シリコン薄膜は、その表面電気
抵抗および前述した光干渉効果が媒体反射率に及ぼす影
響などを考慮して、その膜厚と組成が選択される。
【0019】媒体反射率は酸化シリコン薄膜の膜厚によ
って周期的に変化し、波長830 nmのレーザ光を使用す
る場合には、膜厚100 nmと300 nm周辺ではその影響
が大きくなる。そして膜厚200 nm付近では屈折率によ
らず、媒体反射率はほとんど変化しない。膜厚が厚くな
りすぎると、生産性が低下するだけでなく膜応力の点で
もでも不利になるため、500 nm以下が好ましい。また
薄すぎると表面電気抵抗、耐磨耗性の点だ問題が有り、
膜厚は40nm以上であることが好ましい。
【0020】そして酸化シリコン膜の組成としては、表
面電気抵抗を5×1014Ω/□以下とするために、SiOX
で表すと少なくともxは2.0 未満であることが好まし
い。さらに、xがあまり小さいと膜における光吸収が大
きくなってしまうため、xとしては1.5 〜1.96であるこ
とが好ましい。
【0021】この酸化シリコン薄膜の形成法としては、
通常の物理的、化学的堆積法が用いられるが、中でもス
パッタリング法、蒸着法が好適に用いられる。
【0022】そして本発明の効果を確認するために実施
例と比較例に用いた光磁気記録媒体は、次のようにして
製造した。
【0023】まず、直径130 mm、厚さ1.2 mmの円板
形状で、1.6 μmピッチのグルーブを有するPC製の基
板を、マグネトロンスパッタ装置の真空槽内に配置し、
真空槽内を0.05mPaになるまで排気した。
【0024】次にAr/N2 混合ガス(Ar:N2 =70:30
vol%)を真空槽内に導入し、圧力が0.2Pa になるよう
に調整した。ターゲットとしては直径100 mmで厚さ5
mmのAlSi合金(Al:Si=30:70atom%)の焼結体から
なる円板を用い、放電電力500 W、放電周波数13.56 M
Hzで高周波スパッタリングを行い、PC基板を回転(自
転)させながら、透明誘電体層としてAlSiN膜を120 n
m堆積させた。
【0025】続いて光磁気記録層として、直径100 mm
で厚さ4.5 mmのTbFeCo合金ターゲット(Tb:Fe:Co=
19:72.5:8.5 atom%)を用い、Arガス圧0.04Pa、放電
電力150 W、の条件でDCスパッタリングを行い、膜厚
22.5nmのTbFeCo非晶質合金膜を堆積させた。
【0026】さらに引き続いて、前記と同様の条件でAl
SiN膜を窒化物透明誘電体層として30nm堆積させた。
【0027】さらに金属反射層として、直径100 mmで
厚さ3 mmのAlTiターゲットを用い、Arガス圧0.02Pa、
放電電力60Wの条件で、DCスパッタリングを行い、60
nmのAlTi膜(Ti 3atom%)を堆積させた。
【0028】これら各層の形成時において、PC基板は
20rpm で回転させた。
【0029】続いて、金属反射層上にスピンコーターで
紫外線硬化型のフェノールボラックエポキシアクリレー
ト樹脂を塗布し、その後紫外線照射により硬化させ、約
10μmの有機保護層を設けた。
【0030】このように作製した光磁気記録媒体の基板
の光入射面上に、次の実施例および比較例1〜3に示す
保護層を形成し、その評価を行った。
【0031】
【実施例】PC基板の光入射面に酸化シリコン薄膜を高
周波スパッタリング法により形成した。ターゲットには
SiO2 を用い、Arガス0.3Pa の雰囲気下で、放電電力20
00W、放電周波数13.56 MHzを投入した。膜厚は、堆積
時間を変化させることにより制御した。
【0032】
【比較例1】PC基板の光入射面には保護層を付けなか
った。
【0033】
【比較例2】SiO2 ターゲットを用い、Ar/O2 混合ガ
ス(Ar:O2 =70:30 vol%) 0.1Paの雰囲気下で、放
電電力3000W、放電周波数13.56 MHzを投入して、高周
波スパッタリング法により酸化シリコン膜を堆積した。
【0034】
【比較例3】TiO2 ターゲットを用い、Ar/O2 混合ガ
ス(Ar:O2 =70:30 vol%) 0.1Paの雰囲気下で、放
電電力3000W、放電周波数13.56 MHzを投入して、高周
波スパッタリング法により酸化チタン膜を堆積した。
【0035】
【比較例4】酸化シリコンの一般的な例として、石英ガ
ラス(SiO2 )の単板を用意してその特性の評価も行っ
た。
【0036】以上の実施例および比較例として用意した
試料に対する評価試験として、まず表面電気抵抗の測定
を前述の測定条件を用いて行った。
【0037】さらに耐摩耗性の評価は、1平方cm当た
り 100gの荷重をかけたガーゼで、被測定面を100 回往
復摩擦し、その前後の被測定面状況を目視により観察し
て評価した。その際に、被測定面に傷が見つけられなか
ったものを「○」とし、傷が見つけられたものを「×」
とした。
【0038】そして汚れの付着性評価は、シャーレに粉
体を入れ、サンプルの被測定面を粉体に接触させた後、
取り出し、接触前後の波長 500nmの光の垂直透過率を
測定し、透過率保持率(=接触後透過率/接触前透過
率) を求めることにより評価した。粉体としては、関東
ローム層(JIS試験用ダスト8種)を用いた。この時
被測定面については、極細繊維からなる布(帝人(株)
製ミクロスター)によって摩擦し、表面帯電の影響につ
いても検討を行った。
【0039】また媒体反射率の測定は、波長830 nmの
光によって行った。
【0040】表面電気抵抗以外の測定時の環境は、気温
26℃で相対湿度42%であった。測定は各5回行い、その
平均値を求めた。そして光磁気記録媒体として試料を作
成し評価した、実施例と比較例1〜3の結果を表1にま
とめた。また比較例4のSiO 2 単板の評価結果は、表面
抵抗が6×1015Ω/□、汚れ付着性がミクロスターにら
る摩擦無しで透過率保持率72%、摩擦有りで60%であ
り、SiO2 は好ましくない。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】本発明は以上詳述したごとく、透明基板
の光入射面と反対側の面に光による情報を記録または再
生する記録層を設けた光記録媒体において、透明基板の
光入射面に表面電気抵抗5×1014Ω/□以下である酸化
シリコン膜を設けることによって、汚れの付着を防止
し、かつ付着した汚れの清掃時の傷つきを防止するため
の層を形成し、信頼性に優れた光磁気記録媒体を得るこ
とができるという顕著な効果が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に設けた記録層に対して基板を通し
    て光を入射させる光記録媒体において、基板の光入射表
    面上に表面電気抵抗が5×1014Ω/□以下の酸化シリコ
    ン膜を設けたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】記録層が、光磁気記録層であることを特徴
    とする請求項1記載の光記録媒体。
JP4150609A 1992-06-10 1992-06-10 光記録媒体 Pending JPH05342672A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4150609A JPH05342672A (ja) 1992-06-10 1992-06-10 光記録媒体

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JP4150609A JPH05342672A (ja) 1992-06-10 1992-06-10 光記録媒体

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JPH05342672A true JPH05342672A (ja) 1993-12-24

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ID=15500626

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JP4150609A Pending JPH05342672A (ja) 1992-06-10 1992-06-10 光記録媒体

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