JPH05341145A - 希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法 - Google Patents
希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法Info
- Publication number
- JPH05341145A JPH05341145A JP15367992A JP15367992A JPH05341145A JP H05341145 A JPH05341145 A JP H05341145A JP 15367992 A JP15367992 A JP 15367992A JP 15367992 A JP15367992 A JP 15367992A JP H05341145 A JPH05341145 A JP H05341145A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rare earth
- film
- refractive index
- sio
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
- Surface Treatment Of Glass (AREA)
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的はコア用ガラス膜中への希土類
イオンの均一添加及び、添加量が容易に制御することが
できると共に、その屈折率及び膜厚も容易に制御するこ
とができる希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法を
提供することにある。 【構成】 本発明は真空排気中のチャンバーの上方部に
所望温度に加熱された基板を配置し、該基板の下方部
に、SiO2 系のタブレットを電子ビーム照射によって
蒸発させる第一蒸発部と、屈折率制御用添加物のタブレ
ットを電子ビームあるいは熱源によって蒸発させる第二
蒸発部と、希土類元素を含んだ有機金属化合物のタブレ
ットを熱源によって気化させる気化部とを備え、これら
第一蒸発部、第二蒸発部、気化部からそれぞれSiO2
系、屈折率制御用添加物、希土類元素を含んだ有機金属
化合物を蒸発させて上記基板上に該屈折率制御用添加物
と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜すること
を特徴とすることを特徴としている。
イオンの均一添加及び、添加量が容易に制御することが
できると共に、その屈折率及び膜厚も容易に制御するこ
とができる希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法を
提供することにある。 【構成】 本発明は真空排気中のチャンバーの上方部に
所望温度に加熱された基板を配置し、該基板の下方部
に、SiO2 系のタブレットを電子ビーム照射によって
蒸発させる第一蒸発部と、屈折率制御用添加物のタブレ
ットを電子ビームあるいは熱源によって蒸発させる第二
蒸発部と、希土類元素を含んだ有機金属化合物のタブレ
ットを熱源によって気化させる気化部とを備え、これら
第一蒸発部、第二蒸発部、気化部からそれぞれSiO2
系、屈折率制御用添加物、希土類元素を含んだ有機金属
化合物を蒸発させて上記基板上に該屈折率制御用添加物
と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜すること
を特徴とすることを特徴としている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は希土類イオンを含有した
希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法に関するもの
である。
希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】ガラス導波路のコア内に希土類イオンを
添加することにより、レーザーや光増幅器を実現しよう
とする研究開発が注目されるようになっている。
添加することにより、レーザーや光増幅器を実現しよう
とする研究開発が注目されるようになっている。
【0003】図7はガラス導波路のコア内に希土類イオ
ンを添加する方法の従来例を示したものである。すなわ
ち、光が伝搬するコア部と該コア部の周りにクラッド層
を有するガラス光導波路膜を基板上に形成させる工程で
得られる基板上のコア部用ガラス多孔質膜を、希土類元
素と遷移金属元素から選ばれた1種類以上の元素を含む
溶液中に液浸し、該元素を上記コア部に所定濃度に添加
させ、乾燥、焼結後、フォトリソグラフィ、ドライエッ
チングプロセスによりコア部表面上にクラッド層を堆積
させてレーザ用、あるいは光増幅器用希土類イオン添加
ガラス導波路を得る方法である。(特開平2−2508
3号公報)
ンを添加する方法の従来例を示したものである。すなわ
ち、光が伝搬するコア部と該コア部の周りにクラッド層
を有するガラス光導波路膜を基板上に形成させる工程で
得られる基板上のコア部用ガラス多孔質膜を、希土類元
素と遷移金属元素から選ばれた1種類以上の元素を含む
溶液中に液浸し、該元素を上記コア部に所定濃度に添加
させ、乾燥、焼結後、フォトリソグラフィ、ドライエッ
チングプロセスによりコア部表面上にクラッド層を堆積
させてレーザ用、あるいは光増幅器用希土類イオン添加
ガラス導波路を得る方法である。(特開平2−2508
3号公報)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の希土類イオン添加ガラス導波路の製造方法は、以下
のようなことを実現するのが困難であった。
来の希土類イオン添加ガラス導波路の製造方法は、以下
のようなことを実現するのが困難であった。
【0005】コア部内に希土類イオンを均一に添加す
るのが困難である。なぜならば、上記従来方法はガラス
多孔質膜中に液体を含浸させた後、乾燥・焼結プロセス
によって透明ガラス化する方法であるので、ガラス膜厚
方向に濃度分布をもってしまい、このコア部内での希土
類イオンの濃度勾配は励起効率の低下を招くことにな
る。
るのが困難である。なぜならば、上記従来方法はガラス
多孔質膜中に液体を含浸させた後、乾燥・焼結プロセス
によって透明ガラス化する方法であるので、ガラス膜厚
方向に濃度分布をもってしまい、このコア部内での希土
類イオンの濃度勾配は励起効率の低下を招くことにな
る。
【0006】コア部内に希土類イオンを多量に添加す
ることが困難である。
ることが困難である。
【0007】ガラス多孔質膜を堆積させた後、焼結し
て透明ガラス化する方法であるので、膜厚及び屈折率の
制御が難しい。
て透明ガラス化する方法であるので、膜厚及び屈折率の
制御が難しい。
【0008】ガラス多孔質膜中に液体を含浸させる際
に、不純物が混入し易く低損失化が難しい。
に、不純物が混入し易く低損失化が難しい。
【0009】そこで、本発明は上記の問題点を有効に解
決するために案出されたものであり、その目的はコア用
ガラス膜中への希土類イオンの均一添加及び、添加量を
容易に制御することができると共に、その屈折率及び膜
厚も容易に制御することができる希土類イオン含有ガラ
ス導波路の製造方法を提供することにある。
決するために案出されたものであり、その目的はコア用
ガラス膜中への希土類イオンの均一添加及び、添加量を
容易に制御することができると共に、その屈折率及び膜
厚も容易に制御することができる希土類イオン含有ガラ
ス導波路の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に第一の発明は、真空排気中のチャンバの上方部に所望
温度に加熱された基板を配置し、該基板の下方部に、S
iO2 系のタブレットを電子ビーム照射によって蒸発さ
せる第一蒸発部と、屈折率制御用添加物のタブレットを
電子ビームあるいは熱源によって蒸発させる第二蒸発部
と、希土類元素を含んだ有機金属化合物のタブレットを
熱源によって気化させる気化部とを備え、これら第一蒸
発部、第二蒸発部、気化部からそれぞれSiO2 系、屈
折率制御用添加物、希土類元素を含んだ有機金属化合物
を蒸発させて上記基板上に該屈折率制御用添加物と希土
類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜するものであ
り、第二の発明は上記希土類元素を含んだ有機金属化合
物の気化量を変化させて、成膜されるSiO2 系膜中の
希土類イオンの含有量を制御するものであり、第三の発
明は、上記屈折率制御用添加物の蒸発量を変化させて、
成膜されるSiO2 系膜中の屈折率制御用添加物の含有
量を制御するものである。また、第四の発明は、上記チ
ャンバ内に外部より酸化性ガスを導入しながら成膜する
ものであり、第五の発明は、上記基板上に屈折率制御用
添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜し
た後、該SiO2 系膜表面に、引き続き上記第一蒸発部
のみからSiO2 系を蒸発させてこれを成膜するもので
あり、さらに第六の発明は、上記基板上に屈折率制御用
添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜す
る前に、予め上記第一蒸発部のみからSiO2 系を蒸発
させてこれを成膜するものである。
に第一の発明は、真空排気中のチャンバの上方部に所望
温度に加熱された基板を配置し、該基板の下方部に、S
iO2 系のタブレットを電子ビーム照射によって蒸発さ
せる第一蒸発部と、屈折率制御用添加物のタブレットを
電子ビームあるいは熱源によって蒸発させる第二蒸発部
と、希土類元素を含んだ有機金属化合物のタブレットを
熱源によって気化させる気化部とを備え、これら第一蒸
発部、第二蒸発部、気化部からそれぞれSiO2 系、屈
折率制御用添加物、希土類元素を含んだ有機金属化合物
を蒸発させて上記基板上に該屈折率制御用添加物と希土
類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜するものであ
り、第二の発明は上記希土類元素を含んだ有機金属化合
物の気化量を変化させて、成膜されるSiO2 系膜中の
希土類イオンの含有量を制御するものであり、第三の発
明は、上記屈折率制御用添加物の蒸発量を変化させて、
成膜されるSiO2 系膜中の屈折率制御用添加物の含有
量を制御するものである。また、第四の発明は、上記チ
ャンバ内に外部より酸化性ガスを導入しながら成膜する
ものであり、第五の発明は、上記基板上に屈折率制御用
添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜し
た後、該SiO2 系膜表面に、引き続き上記第一蒸発部
のみからSiO2 系を蒸発させてこれを成膜するもので
あり、さらに第六の発明は、上記基板上に屈折率制御用
添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜す
る前に、予め上記第一蒸発部のみからSiO2 系を蒸発
させてこれを成膜するものである。
【0011】
【作用】本発明は以上のような方法であるため、第一の
発明によれば、SiO2 系と屈折率制御用添加物の蒸発
と、希土類元素を含んだ有機金属化合物の気化を同時に
行わせることができるので、成膜されるコア用ガラス膜
中に希土類イオンを均一に添加することができる。ま
た、希土類元素を有機金属化合物の気化量を調節するこ
とにより、コア用ガラス膜中の希土類イオンの含有量を
容易に制御することができる。しかも、この希土類イオ
ンは物理的な蒸発方法によるのではなく、従来の化学的
蒸着法よりもはるかに高真空下で化学的な蒸発方法によ
って気化させる方法を採用することによって物理的に蒸
発したSiO2 系及び屈折率制御用添加物中に容易に入
り易くなっている。また、超微粒子状態で入るのでガラ
ス膜中でクラスタ状になることが少なくなり、濃度消光
による光の増幅現象の低下をもたらすことを抑えること
ができる。さらに、SiO2 系及び屈折率制御用添加物
の蒸発量は電子ビームのビーム電流を調節することによ
って容易に制御することができ、これにより結果的に膜
厚及び屈折率を容易に制御することができる。
発明によれば、SiO2 系と屈折率制御用添加物の蒸発
と、希土類元素を含んだ有機金属化合物の気化を同時に
行わせることができるので、成膜されるコア用ガラス膜
中に希土類イオンを均一に添加することができる。ま
た、希土類元素を有機金属化合物の気化量を調節するこ
とにより、コア用ガラス膜中の希土類イオンの含有量を
容易に制御することができる。しかも、この希土類イオ
ンは物理的な蒸発方法によるのではなく、従来の化学的
蒸着法よりもはるかに高真空下で化学的な蒸発方法によ
って気化させる方法を採用することによって物理的に蒸
発したSiO2 系及び屈折率制御用添加物中に容易に入
り易くなっている。また、超微粒子状態で入るのでガラ
ス膜中でクラスタ状になることが少なくなり、濃度消光
による光の増幅現象の低下をもたらすことを抑えること
ができる。さらに、SiO2 系及び屈折率制御用添加物
の蒸発量は電子ビームのビーム電流を調節することによ
って容易に制御することができ、これにより結果的に膜
厚及び屈折率を容易に制御することができる。
【0012】第二の発明によれば、膜を形成中に希土類
イオンの含有量を容易に制御することができるので、希
土類イオンを膜の中心部のみに集中的に含有させること
により励起効率を向上させることができる。また、膜厚
方向に希土類イオンの含有量の多い層と少ない層を多層
状に形成させることにより、量子井戸構造の新しい光デ
バイスを実現することができる。
イオンの含有量を容易に制御することができるので、希
土類イオンを膜の中心部のみに集中的に含有させること
により励起効率を向上させることができる。また、膜厚
方向に希土類イオンの含有量の多い層と少ない層を多層
状に形成させることにより、量子井戸構造の新しい光デ
バイスを実現することができる。
【0013】第三の発明によれば、膜を形成中に屈折率
制御用添加物の含有量を容易に制御することができるの
で、例えば、膜の中心部付近の屈折率を高くすることに
よって、光の閉じ込め効率を良くし、結果的に高利得の
光増幅器を得ることが可能となる。また膜の上下に屈折
率の低い層を設けた、いわゆるW型構造の屈折率分布と
することにより、光の閉じ込め、並びに膜の上下の構造
不均一に伴う散乱損失の低減を期待することができる。
制御用添加物の含有量を容易に制御することができるの
で、例えば、膜の中心部付近の屈折率を高くすることに
よって、光の閉じ込め効率を良くし、結果的に高利得の
光増幅器を得ることが可能となる。また膜の上下に屈折
率の低い層を設けた、いわゆるW型構造の屈折率分布と
することにより、光の閉じ込め、並びに膜の上下の構造
不均一に伴う散乱損失の低減を期待することができる。
【0014】第四の発明によれば、膜形成中の酸素分圧
を調節することができるので、膜中の応力の低減、膜の
剥離、膜中のクラックの発生などを抑えることができ
る。これにより、10μm以上の熱いガラス膜を基板上
に形成させることができる。
を調節することができるので、膜中の応力の低減、膜の
剥離、膜中のクラックの発生などを抑えることができ
る。これにより、10μm以上の熱いガラス膜を基板上
に形成させることができる。
【0015】第五の発明によれば、基板上に屈折率制御
用添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜(第一
層膜)を形成した後に、その膜表面上に高真空のクリー
ンな雰囲気に保った状態でSiO2 系の膜(第二層膜)
を形成して上記屈折率制御用添加物と希土類イオンを含
有したSiO2 系膜を保護するので、第一層膜表面の汚
染による光伝搬損失の増大及びフォトリソグラフィとド
ライエッチングによるパターニング精度の低下を防ぐこ
とができる。また、第二層膜をクラッド膜として用いる
ことができるので、第一層膜のコア膜とクラッド膜の界
面の一様な光導波路を実現させることができる。
用添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜(第一
層膜)を形成した後に、その膜表面上に高真空のクリー
ンな雰囲気に保った状態でSiO2 系の膜(第二層膜)
を形成して上記屈折率制御用添加物と希土類イオンを含
有したSiO2 系膜を保護するので、第一層膜表面の汚
染による光伝搬損失の増大及びフォトリソグラフィとド
ライエッチングによるパターニング精度の低下を防ぐこ
とができる。また、第二層膜をクラッド膜として用いる
ことができるので、第一層膜のコア膜とクラッド膜の界
面の一様な光導波路を実現させることができる。
【0016】第六の発明によれば、基板上に第一層膜を
形成する前に、予めSiO2 系の膜を形成することによ
り、基板表面の不均一性に起因する散乱損失を低減する
ことができる。また、基板として高損失で安価なものを
使えるようになり、低コスト化を図ることができる。
形成する前に、予めSiO2 系の膜を形成することによ
り、基板表面の不均一性に起因する散乱損失を低減する
ことができる。また、基板として高損失で安価なものを
使えるようになり、低コスト化を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適一実施例を添付図面に基
づいて詳述する。
づいて詳述する。
【0018】図1は本発明に係る電子ビーム蒸着装置の
一実施例を示したものである。図示するように、真空排
気されたチャンバー1内上部には基板保持用ドーム2が
設けられ、これに複数の基板3が例えばその一面が下方
に面するように取り付けられており、また、これらの基
板3は基板保持用ドーム2近傍に備えられたヒータ4に
よって100〜650℃の範囲に加熱されている。ま
た、この基板保持用ドーム2の下方には第一蒸発部5と
第二蒸発部6が設けられており、さらに、これら第一蒸
発部5と第二蒸発部6の間には気化部7が設けられてい
る。
一実施例を示したものである。図示するように、真空排
気されたチャンバー1内上部には基板保持用ドーム2が
設けられ、これに複数の基板3が例えばその一面が下方
に面するように取り付けられており、また、これらの基
板3は基板保持用ドーム2近傍に備えられたヒータ4に
よって100〜650℃の範囲に加熱されている。ま
た、この基板保持用ドーム2の下方には第一蒸発部5と
第二蒸発部6が設けられており、さらに、これら第一蒸
発部5と第二蒸発部6の間には気化部7が設けられてい
る。
【0019】この第一蒸発部5はSiO2 系タブレット
8と電子ビーム照射部9とからなっており、この電子ビ
ーム照射部9からSiO2 系タブレット8に電子ビーム
Bを照射してSiO2 系を蒸発させ、これを上記基板3
上に蒸着させるようになっている。このSiO2 系タブ
レット8はSiO2 を主成分とした粉末をホットプレス
により固めてブロック状にしたものであるが、このSi
O2 中にTiO2 、Ta2 O5 などの酸化物が数重量%
程度含有されていても良い。
8と電子ビーム照射部9とからなっており、この電子ビ
ーム照射部9からSiO2 系タブレット8に電子ビーム
Bを照射してSiO2 系を蒸発させ、これを上記基板3
上に蒸着させるようになっている。このSiO2 系タブ
レット8はSiO2 を主成分とした粉末をホットプレス
により固めてブロック状にしたものであるが、このSi
O2 中にTiO2 、Ta2 O5 などの酸化物が数重量%
程度含有されていても良い。
【0020】また、第二蒸発部6は屈折率制御用添加物
タブレット10と電子ビーム照射部9とからなってお
り、第一蒸発部5と同様に、この電子ビーム照射部9か
ら屈折率制御用添加物タブレット10に電子ビームBを
照射して屈折率制御用添加物を蒸発させ、これを上記基
板3上に蒸着させるようになっている。この屈折率制御
用添加物タブレット10はGeO2 ,Al2 O3 ,P2
O5 ,Ta2 O5 等の屈折率制御用添加物を少なくとも
1種含んだ粉末をホットプレスにより固めてブロック状
にして形成したものであり、このタブレット10の蒸発
量を調節することによって、成膜したガラス膜の屈折率
を制御するようになっている。すなわち、成膜中にこの
蒸発量を調節すれば厚み方向に屈折率分布を持たせるこ
とができる。
タブレット10と電子ビーム照射部9とからなってお
り、第一蒸発部5と同様に、この電子ビーム照射部9か
ら屈折率制御用添加物タブレット10に電子ビームBを
照射して屈折率制御用添加物を蒸発させ、これを上記基
板3上に蒸着させるようになっている。この屈折率制御
用添加物タブレット10はGeO2 ,Al2 O3 ,P2
O5 ,Ta2 O5 等の屈折率制御用添加物を少なくとも
1種含んだ粉末をホットプレスにより固めてブロック状
にして形成したものであり、このタブレット10の蒸発
量を調節することによって、成膜したガラス膜の屈折率
を制御するようになっている。すなわち、成膜中にこの
蒸発量を調節すれば厚み方向に屈折率分布を持たせるこ
とができる。
【0021】気化部7はボート、フィラメント、ルツ
ボ、バスケットなどの蒸発源11内に、希土類元素を含
んだ有機金属化合物が入れられており、ヒータ12で百
数十℃以上に加熱して希土類元素を含んだ有機金属化合
物を気化させこれを上記基板3上に蒸着するSiO2 系
内に添加されるようになっている。この希土類元素を含
んだ有機金属化合物としては常温では固体の希土類化合
物、例えば、R(DPM)3 、R(HFA)3 ,R(F
OD)3 ,ただし、R:Er,Nd,Sm,Eu,Y
b,Pr,Laなどの希土類元素が挙げられる。
ボ、バスケットなどの蒸発源11内に、希土類元素を含
んだ有機金属化合物が入れられており、ヒータ12で百
数十℃以上に加熱して希土類元素を含んだ有機金属化合
物を気化させこれを上記基板3上に蒸着するSiO2 系
内に添加されるようになっている。この希土類元素を含
んだ有機金属化合物としては常温では固体の希土類化合
物、例えば、R(DPM)3 、R(HFA)3 ,R(F
OD)3 ,ただし、R:Er,Nd,Sm,Eu,Y
b,Pr,Laなどの希土類元素が挙げられる。
【0022】 また、上記基板保持用ドーム2の上部には膜厚モニタ用
ガラス13とフォトデテクタ14が取り付けられてお
り、チャンバー1の下方部から照射される膜厚モニタ用
光源15によって成膜中の膜厚がモニタされる機構にな
っている。
ガラス13とフォトデテクタ14が取り付けられてお
り、チャンバー1の下方部から照射される膜厚モニタ用
光源15によって成膜中の膜厚がモニタされる機構にな
っている。
【0023】以上のような構成において、屈折率制御用
添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を形成す
る方法について説明する。先ず、チャンバー1内を高真
空(10-7Torr程度)の状態になるように真空排気
した後、チャンバー1内に酸化性ガスG(例えば、
O2 ,N2 O,オゾン等)を矢印の如く導入し、真空度
を5×10-4から5×10-5Torrになるように上記
酸化性ガスGの流量値を調節する。次に、このような状
態において、それぞれの蒸発部5,6に電圧を印加し、
電子ビーム照射部9からそれぞれのSiO2 系タブレッ
ト8、屈折率制御用添加物タブレット10に電子ビーム
Bを照射して蒸発させると共に、気化部7のヒータ12
によって蒸発源11内の希土類元素を含んだ有機金属化
合物を気化させて、基板保持用ドーム2に保持された基
板3上にガラス膜の形成を行うことになる。これら蒸発
部5,6及び気化部7は同時に電源が投入されて蒸発及
び気化が開始される。蒸発部6は電子ビームBのビーム
電流を調節することによって蒸発量が制御され、これに
よって膜中の屈折率制御用添加物の添加量が制御され
る。すなわち、膜の屈折率がそれぞれの蒸発速度の比に
よって変えられることになる。また、気化部7は例えば
フィラメントを用いたとすると、フィラメント電流を調
節することによって気化量が制御され、これによってガ
ラス膜中への希土類イオンの添加量が制御される。尚、
成膜状態は膜厚モニタ用ガラス13,フォトデテクタ1
4,膜厚モニタ用光源15によってリアルタイムでモニ
タリングすることができる。
添加物と希土類イオンを含有したSiO2 系膜を形成す
る方法について説明する。先ず、チャンバー1内を高真
空(10-7Torr程度)の状態になるように真空排気
した後、チャンバー1内に酸化性ガスG(例えば、
O2 ,N2 O,オゾン等)を矢印の如く導入し、真空度
を5×10-4から5×10-5Torrになるように上記
酸化性ガスGの流量値を調節する。次に、このような状
態において、それぞれの蒸発部5,6に電圧を印加し、
電子ビーム照射部9からそれぞれのSiO2 系タブレッ
ト8、屈折率制御用添加物タブレット10に電子ビーム
Bを照射して蒸発させると共に、気化部7のヒータ12
によって蒸発源11内の希土類元素を含んだ有機金属化
合物を気化させて、基板保持用ドーム2に保持された基
板3上にガラス膜の形成を行うことになる。これら蒸発
部5,6及び気化部7は同時に電源が投入されて蒸発及
び気化が開始される。蒸発部6は電子ビームBのビーム
電流を調節することによって蒸発量が制御され、これに
よって膜中の屈折率制御用添加物の添加量が制御され
る。すなわち、膜の屈折率がそれぞれの蒸発速度の比に
よって変えられることになる。また、気化部7は例えば
フィラメントを用いたとすると、フィラメント電流を調
節することによって気化量が制御され、これによってガ
ラス膜中への希土類イオンの添加量が制御される。尚、
成膜状態は膜厚モニタ用ガラス13,フォトデテクタ1
4,膜厚モニタ用光源15によってリアルタイムでモニ
タリングすることができる。
【0024】このガラス膜形成方法は電子ビームBの照
射量によってSiO2 系,屈折率制御用添加物をそれぞ
れ独立に蒸発あるいは気化させるので、成膜されるガラ
ス膜の屈折率を容易に制御することができる。また、希
土類イオンの添加量もフィラメント電流を変えることに
より、容易に制御することができ、さらに膜厚の制御も
容易に達成できる。また、上記ガラス膜は高真空のクリ
ーンな雰囲気下で成膜する方法であるので、不純物混入
による損失増大の心配が不要である。さらに上記ガラス
膜は透明で緻密な膜であるので、従来のように焼結プロ
セスが不要である。例え熱処理を行うにしても1200
℃以下の温度であるので、ガラス膜中に含有した希土類
イオンの拡散、蒸発は極めて少ない。また、前述したよ
うに希土類イオンは気化しながら蒸発して膜中に含有さ
れていくので大きな粒状の塊となって膜中に含有するこ
とは殆どない。従って、低損失で高励起効率のアクティ
ブデバイス用ガラス膜を実現することができる。
射量によってSiO2 系,屈折率制御用添加物をそれぞ
れ独立に蒸発あるいは気化させるので、成膜されるガラ
ス膜の屈折率を容易に制御することができる。また、希
土類イオンの添加量もフィラメント電流を変えることに
より、容易に制御することができ、さらに膜厚の制御も
容易に達成できる。また、上記ガラス膜は高真空のクリ
ーンな雰囲気下で成膜する方法であるので、不純物混入
による損失増大の心配が不要である。さらに上記ガラス
膜は透明で緻密な膜であるので、従来のように焼結プロ
セスが不要である。例え熱処理を行うにしても1200
℃以下の温度であるので、ガラス膜中に含有した希土類
イオンの拡散、蒸発は極めて少ない。また、前述したよ
うに希土類イオンは気化しながら蒸発して膜中に含有さ
れていくので大きな粒状の塊となって膜中に含有するこ
とは殆どない。従って、低損失で高励起効率のアクティ
ブデバイス用ガラス膜を実現することができる。
【0025】このように、本発明は、蒸気圧、温度を調
節することによって気化量を制御することができ、しか
も超微粒子(数百Å以下)状態で蒸発していくのでガラ
ス膜中に均一に添加することができる。従って、従来の
ようにガラス膜中にクラスタ状に添加されて励起効率の
低下現象を引き起こすといった問題点を解消することが
できる。
節することによって気化量を制御することができ、しか
も超微粒子(数百Å以下)状態で蒸発していくのでガラ
ス膜中に均一に添加することができる。従って、従来の
ようにガラス膜中にクラスタ状に添加されて励起効率の
低下現象を引き起こすといった問題点を解消することが
できる。
【0026】次に、図2は本発明の変形実施例を示した
ものである。図示するように、本実施例はガラス膜の主
成分となるSiO2 系のタブレット8を内蔵した第一蒸
発部5を基板保持用ドーム2の真下に配置させ、この第
一蒸発部5の外周に、それぞれ微量添加用の屈折率制御
用タブレット10を内蔵した第二蒸発部6と、希土類元
素を内蔵した気化部7を配置させたものであり、その他
構成は上記第一の実施例と同様である。すなわち、上記
第一の実施例では、中心部に備えられた気化部7の外周
に、ガラス膜の主成分となるSiO2 系のタブレット8
を内蔵した第一蒸発部5が位置しているため、基板保持
用ドーム2に保持されている各基板3との距離が異なっ
て成膜が不均一となる虞があるが、本実施例では中心部
に第一蒸発部5を位置させることにより、基板保持用ド
ーム2に保持されている各基板3との距離が均一となっ
てSiO2 系膜の均一性が向上することになる。
ものである。図示するように、本実施例はガラス膜の主
成分となるSiO2 系のタブレット8を内蔵した第一蒸
発部5を基板保持用ドーム2の真下に配置させ、この第
一蒸発部5の外周に、それぞれ微量添加用の屈折率制御
用タブレット10を内蔵した第二蒸発部6と、希土類元
素を内蔵した気化部7を配置させたものであり、その他
構成は上記第一の実施例と同様である。すなわち、上記
第一の実施例では、中心部に備えられた気化部7の外周
に、ガラス膜の主成分となるSiO2 系のタブレット8
を内蔵した第一蒸発部5が位置しているため、基板保持
用ドーム2に保持されている各基板3との距離が異なっ
て成膜が不均一となる虞があるが、本実施例では中心部
に第一蒸発部5を位置させることにより、基板保持用ド
ーム2に保持されている各基板3との距離が均一となっ
てSiO2 系膜の均一性が向上することになる。
【0027】次に、図3〜図6は本発明の方法によって
実現したガラス膜付き基板の各種実施例を示したもので
ある。先ず、図3に示すガラス膜付基板は基板3上に屈
折率制御用添加物と、希土類イオンを含有したSiO2
系第一層膜16を形成したものであり、基板3にはガラ
ス(石英、ホウケイ酸、バイコールなど),半導体(S
i,GaAs,InPなど),磁性体等を用いることが
できる。また、図4に示すガラス膜付基板は図3の第一
層膜16上に連続的に第二層膜17を形成したものであ
り、この第二層膜17はSiO2 系の膜である。また、
図5に示すガラス膜付基板は基板3上に第一層膜16を
形成する前に、予め低屈折率層膜18(すなわち、Si
O2 系膜)を形成したものであり、さらに、図6に示す
ガラス膜付基板は基板3上に低屈折率層膜18、第一層
膜16および第二層膜17を連続的に形成したものであ
る。
実現したガラス膜付き基板の各種実施例を示したもので
ある。先ず、図3に示すガラス膜付基板は基板3上に屈
折率制御用添加物と、希土類イオンを含有したSiO2
系第一層膜16を形成したものであり、基板3にはガラ
ス(石英、ホウケイ酸、バイコールなど),半導体(S
i,GaAs,InPなど),磁性体等を用いることが
できる。また、図4に示すガラス膜付基板は図3の第一
層膜16上に連続的に第二層膜17を形成したものであ
り、この第二層膜17はSiO2 系の膜である。また、
図5に示すガラス膜付基板は基板3上に第一層膜16を
形成する前に、予め低屈折率層膜18(すなわち、Si
O2 系膜)を形成したものであり、さらに、図6に示す
ガラス膜付基板は基板3上に低屈折率層膜18、第一層
膜16および第二層膜17を連続的に形成したものであ
る。
【0028】図3〜図6に示した各ガラス膜付基板にお
いて、第一層膜16内の屈折率分布は一様でも良く、あ
るいは膜厚のほぼ中心部付近の屈折率を高くして光の閉
じ込めを良くしても良い。また、第一層膜16中の希土
類イオンの含有も上記の屈折率分布のように、中心部付
近の含有量を多くし、周辺部にいくに従って含有量を少
なくして励起効率を高めるようにしてもよい。さらに
は、希土類イオンの含有量の多い薄層と少ない薄層を交
互に積層させた構造にすることによって波長選択型光増
幅器を構成することも可能である。
いて、第一層膜16内の屈折率分布は一様でも良く、あ
るいは膜厚のほぼ中心部付近の屈折率を高くして光の閉
じ込めを良くしても良い。また、第一層膜16中の希土
類イオンの含有も上記の屈折率分布のように、中心部付
近の含有量を多くし、周辺部にいくに従って含有量を少
なくして励起効率を高めるようにしてもよい。さらに
は、希土類イオンの含有量の多い薄層と少ない薄層を交
互に積層させた構造にすることによって波長選択型光増
幅器を構成することも可能である。
【0029】次に、図2に示した装置を用いた具体的実
施例を説明する。
施例を説明する。
【0030】第一蒸発部5のSiO2 系タブレット8に
は粒径が1μm以下のSiO2 粉末を用いてホットプレ
スにより円板状(直径20mmφ,厚み15mmt)と
したものを12個設置し、第二蒸発部6の屈折率制御用
添加物タブレット10には粒径が1μm以下のGeO2
粉末を用いてホットプレスにより上記と同じ円板状に作
成したものを6個設置した。また、気化部7の希土類元
素を含んだ蒸発源11にはEr(DPM)3 のブロック
(直径8mmφ,厚み12mmt)を1個設置した。そ
して、チャンバー1内を10-7Torr程度の高真空に
排気した後、チャンバー1内にO2 ガスを導入し、真空
度を5×10-5Torrになるように保持した後、タブ
レット8,10へ電子ビームBを照射すると共に、蒸発
源11に電流を流し、蒸着を行った。ここで、SiO2
の蒸着速度は5.3〜6.8Å/secの範囲で、Ge
O2 は0.1〜0.8Å/secの範囲で、また、Er
の蒸着速度は3×10-3〜4×10-2Å/secの範囲
で制御することができた。作成された膜には従来の電子
ビーム蒸着法による物理的蒸着法に比し、粒径が1μm
以上のクラスタがほとんど観測されなかった。つまり、
Erを極めて高真空下で化学的に蒸発させた効果による
ものと考えられる。また、融点の違うSiO2 とGeO
2 をそれぞれ独立に蒸発させたことも付加的に寄与して
いるものと思われる。
は粒径が1μm以下のSiO2 粉末を用いてホットプレ
スにより円板状(直径20mmφ,厚み15mmt)と
したものを12個設置し、第二蒸発部6の屈折率制御用
添加物タブレット10には粒径が1μm以下のGeO2
粉末を用いてホットプレスにより上記と同じ円板状に作
成したものを6個設置した。また、気化部7の希土類元
素を含んだ蒸発源11にはEr(DPM)3 のブロック
(直径8mmφ,厚み12mmt)を1個設置した。そ
して、チャンバー1内を10-7Torr程度の高真空に
排気した後、チャンバー1内にO2 ガスを導入し、真空
度を5×10-5Torrになるように保持した後、タブ
レット8,10へ電子ビームBを照射すると共に、蒸発
源11に電流を流し、蒸着を行った。ここで、SiO2
の蒸着速度は5.3〜6.8Å/secの範囲で、Ge
O2 は0.1〜0.8Å/secの範囲で、また、Er
の蒸着速度は3×10-3〜4×10-2Å/secの範囲
で制御することができた。作成された膜には従来の電子
ビーム蒸着法による物理的蒸着法に比し、粒径が1μm
以上のクラスタがほとんど観測されなかった。つまり、
Erを極めて高真空下で化学的に蒸発させた効果による
ものと考えられる。また、融点の違うSiO2 とGeO
2 をそれぞれ独立に蒸発させたことも付加的に寄与して
いるものと思われる。
【0031】このように、本発明は図7に示す方法や、
従来の気相化学蒸着法(CVD法)よりもはるかに高真
空下で物理的な蒸着と化学的蒸着を併用した新製法を用
いることにより、極めて粒径が小さく、均一に揃った膜
を高純度に成膜することができ、また、SiO2 系、屈
折率制御用添加物及び希土類元素をすべて電子ビーム蒸
着法によって物理的に蒸発させる方法に比し、希土類イ
オンをより均一に、超微粒子状態で添加することができ
る。
従来の気相化学蒸着法(CVD法)よりもはるかに高真
空下で物理的な蒸着と化学的蒸着を併用した新製法を用
いることにより、極めて粒径が小さく、均一に揃った膜
を高純度に成膜することができ、また、SiO2 系、屈
折率制御用添加物及び希土類元素をすべて電子ビーム蒸
着法によって物理的に蒸発させる方法に比し、希土類イ
オンをより均一に、超微粒子状態で添加することができ
る。
【0032】尚、本発明は上記実施例に限定されるもの
ではなく、先ず図1及び図2において、第二の蒸発源は
電子ビーム以外に、フィラメント、ボート等を用いた抵
抗加熱方式でもよい。つまり、屈折率制御用添加物はS
iO2 系に比し、融点が低いのでフィラメント、ボート
等の中に、タブレット、チップあるいは粉末状の屈折率
制御用添加物を入れ、フィラメント(あるいはボート)
に電流を流すことによって上記添加物を蒸発させること
も考えられる。
ではなく、先ず図1及び図2において、第二の蒸発源は
電子ビーム以外に、フィラメント、ボート等を用いた抵
抗加熱方式でもよい。つまり、屈折率制御用添加物はS
iO2 系に比し、融点が低いのでフィラメント、ボート
等の中に、タブレット、チップあるいは粉末状の屈折率
制御用添加物を入れ、フィラメント(あるいはボート)
に電流を流すことによって上記添加物を蒸発させること
も考えられる。
【0033】
【発明の効果】以上要するに本発明方法によれば、光導
波路のコア用ガラス膜中に希土類イオンを均一に添加す
ることができ、その量も容易に制御することができる。
また、コア用ガラス膜の屈折率及び膜厚も容易に制御す
ることができる。さらに、高真空下で連続的に膜を形成
することができるので、不純物の混入による光損失の増
大が殆どない、等といった優れた効果を有する。
波路のコア用ガラス膜中に希土類イオンを均一に添加す
ることができ、その量も容易に制御することができる。
また、コア用ガラス膜の屈折率及び膜厚も容易に制御す
ることができる。さらに、高真空下で連続的に膜を形成
することができるので、不純物の混入による光損失の増
大が殆どない、等といった優れた効果を有する。
【図1】本発明に係る電子ビーム蒸着装置の一実施例を
示す概略図である。
示す概略図である。
【図2】本発明に係る電子ビーム蒸着装置の他の実施例
を示す概略図である。
を示す概略図である。
【図3】本発明方法によって実現したガラス膜付き基板
の一実施例を示す断面図である。
の一実施例を示す断面図である。
【図4】本発明方法によって実現したガラス膜付き基板
の第二の実施例を示す断面図である。
の第二の実施例を示す断面図である。
【図5】本発明方法によって実現したガラス膜付き基板
の第三の実施例を示す断面図である。
の第三の実施例を示す断面図である。
【図6】本発明方法によって実現したガラス膜付き基板
の第四の実施例を示す断面図である。
の第四の実施例を示す断面図である。
【図7】従来のガラス導波路のコア内に希土類イオンを
添加する方法を示す工程図である。
添加する方法を示す工程図である。
1 チャンバー 3 基板 5 第一蒸発部 6 第二蒸発部 7 気化部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井本 克之 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内 (72)発明者 樫村 誠一 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社アドバンスリサーチセンタ内
Claims (6)
- 【請求項1】 真空排気中のチャンバーの上方部に所望
温度に加熱された基板を配置し、該基板の下方部に、S
iO2 系のタブレットを電子ビーム照射によって蒸発さ
せる第一蒸発部と、屈折率制御用添加物のタブレットを
電子ビームあるいは熱源によって蒸発させる第二蒸発部
と、希土類元素を含んだ有機金属化合物のタブレットを
熱源によって気化させる気化部とを備え、これら第一蒸
発部、第二蒸発部、気化部からそれぞれSiO2 系、屈
折率制御用添加物、希土類元素を含んだ有機金属化合物
を蒸発させて上記基板上に該屈折率制御用添加物と希土
類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜することを特徴
とする希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法。 - 【請求項2】 上記希土類元素を含んだ有機金属化合物
の気化量を変化させて、成膜されるSiO2 系膜中の希
土類イオンの含有量を制御することを特徴とする請求項
1記載の希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法。 - 【請求項3】 上記屈折率制御用添加物の蒸発量を変化
させて、成膜されるSiO2 系膜中の屈折率制御用添加
物の含有量を制御することを特徴とする請求項1又は2
記載の希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法。 - 【請求項4】 上記チャンバー内に外部より酸化性ガス
を導入しながら成膜することを特徴とする請求項1〜3
いずれか記載の希土類イオン含有ガラス導波路の製造方
法。 - 【請求項5】 上記基板上に屈折率制御用添加物と希土
類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜した後、該Si
O2 系膜表面に、引き続き上記第一蒸発部のみからSi
O2 系を蒸発させてこれを成膜することを特徴する請求
項1〜4いずれか記載の希土類イオン含有ガラス導波路
の製造方法。 - 【請求項6】 上記基板上に屈折率制御用添加物と希土
類イオンを含有したSiO2 系膜を成膜する前に、予め
上記第一蒸発部のみからSiO2 系を蒸発させてこれを
成膜することを特徴する請求項1〜5いずれか記載の希
土類イオン含有ガラス導波路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15367992A JP3085559B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15367992A JP3085559B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05341145A true JPH05341145A (ja) | 1993-12-24 |
JP3085559B2 JP3085559B2 (ja) | 2000-09-11 |
Family
ID=15567797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15367992A Expired - Fee Related JP3085559B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3085559B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004006394A1 (ja) * | 2002-07-05 | 2004-01-15 | Nec Corporation | 光導波路及びその製造方法 |
WO2004023612A1 (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-18 | Nec Corporation | 導波路型光増幅器及びその製造方法 |
US7404986B2 (en) | 2004-05-07 | 2008-07-29 | United Technologies Corporation | Multi-component deposition |
-
1992
- 1992-06-12 JP JP15367992A patent/JP3085559B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004006394A1 (ja) * | 2002-07-05 | 2004-01-15 | Nec Corporation | 光導波路及びその製造方法 |
WO2004023612A1 (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-18 | Nec Corporation | 導波路型光増幅器及びその製造方法 |
JP2004095839A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Nec Corp | 導波路型光増幅器及びその製造方法 |
US7404986B2 (en) | 2004-05-07 | 2008-07-29 | United Technologies Corporation | Multi-component deposition |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3085559B2 (ja) | 2000-09-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20040136681A1 (en) | Erbium-doped oxide glass | |
JP3085559B2 (ja) | 希土類イオン含有ガラス導波路の製造方法 | |
JPS6389656A (ja) | 透明導電膜及びその生成方法 | |
Harada et al. | High rate deposition of TiO2 and SiO2 films by radical beam assisted deposition (RBAD) | |
JPH05226733A (ja) | 希土類元素添加ガラス導波路およびその製造方法 | |
JP2984130B2 (ja) | プラズマcvd法による光導波路用ガラス膜および光導波路の製造方法 | |
JPH03174307A (ja) | 酸化物超電導体の製造方法 | |
JP3107334B2 (ja) | 希土類イオン添加光導波膜及び光導波路の製造方法 | |
JPH06144867A (ja) | ガラス膜形成方法 | |
Tong et al. | From film to ring: Quasi-circular inorganic lead halide perovskite grain induced growth of uniform lead silicate glass ring structure | |
JPH05224057A (ja) | 希土類元素添加ガラス膜およびガラス導波路の製造方法 | |
JP2747359B2 (ja) | 希土類元素添加導波路の製造方法 | |
JPH08337435A (ja) | 石英系ガラス膜の製造方法 | |
US3437577A (en) | Method of fabricating uniform rare earth iron garnet thin films by sputtering | |
JPS63114966A (ja) | 薄膜製造装置 | |
JPH05157927A (ja) | ガラス導波路及びそのコア用ガラス膜の製造方法 | |
JPH07261045A (ja) | 希土類元素添加ガラス導波路及びその製造方法 | |
JP2789922B2 (ja) | Cvd法による金膜の形成方法 | |
JPH0365501A (ja) | 酸化物薄膜の作製方法 | |
JPH0353202A (ja) | 希土類元素添加導波路の製造方法 | |
JPH02157123A (ja) | チタン酸バリウム薄膜の製造方法 | |
JPS5916973A (ja) | 多層光学膜の形成方法 | |
JPH04231460A (ja) | 超微粒子分散材料の製造装置 | |
JP2916514B2 (ja) | 酸化物薄膜の製造方法 | |
JP2004043874A (ja) | ガスクラスターイオン援用酸化物薄膜形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |