JPH05340947A - サンドイッチ法による免疫測定法および測定用キット - Google Patents

サンドイッチ法による免疫測定法および測定用キット

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JPH05340947A
JPH05340947A JP4174911A JP17491192A JPH05340947A JP H05340947 A JPH05340947 A JP H05340947A JP 4174911 A JP4174911 A JP 4174911A JP 17491192 A JP17491192 A JP 17491192A JP H05340947 A JPH05340947 A JP H05340947A
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健 小田切
Makoto Kunichika
誠 國近
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定感度、測定の再現性に優れた免疫測定法
および免疫測定用試薬を提供する。 【構成】 測定対象物質に対する第一のモノクローナル
抗体、標識された測定対象物質に対する第二の抗体のフ
ラグメントおよび水不溶性担体に固定化され、かつ第一
のモノクローナル抗体のFc部分に特異的に反応する第
三のモノクローナル抗体からなる免疫測定法および測定
用キット。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サンドイッチ法による
免疫測定法および測定用キットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来3種類のレセプターを用いるヘテロ
ジニアスなサンドイッチ法に基づく免疫測定法として
は、特開昭59−23251号公報に液層中に存在する
抗原と結合性の第1のレセプター、標識された第3のレ
セプターおよび第1のレセプターと結合性である第2の
レセプターを固相化抗体として用いることによりあらゆ
る測定項目に対応した固相化抗体を提供することを特徴
とした免疫測定法および測定試薬キットに関する記載が
ある。
【本発明が解決しようとする課題】
【0003】上記特開昭59−23251号公報におい
ては、第2のレセプターとして、第1のレセプターのF
c部分に特異的な抗体を用いる方法が例示されている
が、この場合第2のレセプターと第1のレセプターはそ
れぞれ異なる動物種から得られた抗体を用いる必要があ
る。
【0004】近年、免疫測定の分野においてはモノクロ
ーナル抗体がその特異性の高さ、常に均一な性能の抗体
が得られるなどの特徴により広く利用されるようになっ
てきている。通常モノクローナル抗体はマウス由来のも
のが非常に一般的であるため、特開昭59−23251
号公報に記載されているような方法においては、第1の
レセプターにモノクローナル抗体を用いた場合、第2の
レセプターにマウスから得られたモノクローナル抗体を
用いることは通常困難であり、いずれか一方のレセプタ
ーにはマウス以外の動物が産生する抗体、すなわちポリ
クローナル抗体を使用しなくてはならなかった。
【0005】しかしながら、ポリクローナル抗体では力
価、特異性が不十分なため、ポリクローナル抗体を免疫
測定用試薬に使用した場合、測定バックグラウンドの上
昇および測定感度、測定の再現性の低下といった問題を
発生させてきた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するため鋭意検討した結果本発明に到達した。すな
わち、本発明は、試料中の測定対象物質(A)、(A)
に対する第一のモノクローナル抗体(B)、標識された
(A)に対する第二の抗体のF(ab’)2 、Fa
b’、Fabの群から少なくとも1つ選択されるフラグ
メント(C)および水不溶性担体に固定化され、かつ第
一のモノクローナル抗体のFc部分に特異的に結合する
第三のモノクローナル抗体(D)を反応させて形成され
た免疫複合体中の標識物質量を測定することにより
(A)の量を測定する免疫測定法ならびに上記(B)、
(C)、(D)からなる免疫測定用キットに関するもの
である。
【0007】本発明において、固相化抗体として測定対
象物質に対するモノクローナル抗体のFc部分に特異的
なモノクローナル抗体を用いることが可能となったこと
によって、先に挙げた測定バックグラウンドの上昇およ
び測定感度、測定の再現性の低下といった問題を発生さ
せることがなくなり、常に安定した性能の免疫測定用キ
ットを供給することが可能となった。
【0008】本発明において、モノクローナル抗体はマ
ウス、ラットなどから得られたものが挙げられるが、好
ましいのは抗体同志の非特異的吸着が小さく、かつ抗原
性物質との親和力の強いモノクローナル抗体を作製でき
るマウスから得られたものである。モノクローナル抗体
は、ケラー等の方法(ネイチャー、第256巻、495
頁、1975年)によって得ることができる。
【0009】本発明において、測定対象物質(A)とし
てはAFP、CEA、CA19−9、CA125、PO
A、フェリチンなどの腫瘍マーカー;TSH、LH、F
SH、hCG、プロラクチン、hGH、ガストリン、ソ
マトスタチン、グルカゴン、インスリンなどのホルモ
ン;IgG、IgM、IgA、IgE、IgD、肝炎抗
体、TBG、CRP、β2−マイクログロブリンの様な
蛋白;エラスターゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパ
ーゼ、リボヌクレアーゼ、エノラーゼ、アルカリフォス
ファターゼなどの酵素;肝炎ウイルス、エイズウイルス
などの感染性物質などのエピトープを2個以上有する物
質が挙げられる。
【0010】本発明において、第一のモノクローナル抗
体(B)としてはFc部分を含む全抗体を用いることが
必要である。
【0011】さらに、(B)としてはIgG、IgM、
IgA、IgD、IgEのそれぞれのクラスの抗体を用
いることができる。これらのうち、好ましいのはIg
G、IgM、IgAクラスである。
【0012】本発明において、第二の抗体のフラグメン
ト(C)としては、IgG、IgM、IgA、IgD、
IgEクラスのモノクローナル抗体あるいはポリクロー
ナル抗体を分解することによって得られたF(ab’)
2、Fab’、Fabから選択されるフラグメントを用
いることが必要である。これらのうちF(ab’)2
抗体をペプシンで分解することによって得られ、Fa
b’はF(ab’)2 をメルカプトエチルアミンなどの
還元剤で分解することによって得られ、Fabは抗体を
パパイン分解することによって得ることができる。さら
に好ましくは、(C)はモノクローナル抗体を分解する
ことによって得られたフラグメントである。
【0013】また、(C)を標識する物質としては酵
素、蛍光物質、発光物質もしくは放射性同位元素が好適
に用いられる。
【0014】これらの標識物質としては、免疫測定にお
いて既に公知な物質のいずれもが使用することができ
る。酵素としては西洋ワサビぺルオキシダーゼ、アルカ
リフォスファターゼ、グルコースオキシダーゼ、β−D
−ガラクトシダーゼなどが;蛍光物質としてはフルオレ
セイン、ユーロピウム誘導体などが;発光物質としては
アクリジニウムエステル、N−アミノブチル−N−エチ
ルイソルミノール(ABEI)などが;放射性同位元素
としては125Iや131Iが挙げられる。
【0015】この標識方法としては上記の何れのタイプ
の場合も従来公知の標識方法で作製することができる。
例えば、酵素により標識する方法としては石川らの方
法(アナリティカル・レター、第15巻、147頁、1
982年);蛍光物質を標識する方法としてはヘミラ
等の方法(アナリティカル・バイオケミストリー、第1
37巻、335頁、1984年);発光物質を標識す
る方法としてはウッドヘッド等の方法(クリニカル・ケ
ミストリー、第29巻、1480頁、1983年);
放射性同位元素を標識する方法としてはハンター等の方
法(ネイチャー、194巻、495頁、1962年)な
どが挙げられる。
【0016】本発明において、第三のモノクローナル抗
体(D)としては、(B)と同じ動物種から得られたも
のである。また、(D)はFc部分を含む全抗体であっ
てもよいし、第二の抗体(C)の場合と同様なフラグメ
ントであってもよい。
【0017】また、(D)は、(B)がIgGの場合、
IgG由来のFc部分を;(B)がIgMの場合、Ig
M由来のFc部分を;(B)がIgAの場合は、IgA
由来のFc部分をというように、(B)のクラス、サブ
クラスに対応したFc部分を免疫することによって得る
ことができる。さらに、より特異性の高い抗体を得るた
めには、ポリクローナルなマウスのIgG、IgM、I
gA由来のFc部分を免疫するよりも、モノクローナル
なマウスのIgG、IgM、IgA由来のFc部分を免
疫した方が、より特異性の高いモノクローナル抗体を得
ることができる。
【0018】本発明において、(D)を固定化する水不
溶性担体としてはガラスビーズ、プラスティックビー
ズ、プラスティック試験管、ガラスフィルター、マイク
ロパーティクルなどのこれまで公知の担体がいずれも使
用することができる。
【0019】水不溶性担体に、上記(D)を結合させる
方法としては、特開平2−205774号公報に記載の
方法と同様でよい。すなわち、ガラスと(D)を化学的
に結合させる方法(例えば、米国特許第4280992
号明細書および同第3652761号明細書)、および
プラスティックに抗体を物理吸着させる方法(例えば、
イー・エングバル等;バイオキム・バイオフィズ・アク
タ、251巻、427頁、1971年)がある。
【0020】本発明において、免疫複合体は(B)、
(C)、(D)および(A)を含む試料を以下に示した
[方法1]〜[方法3]の3通りの方法で反応させるこ
とによって水不溶性担体上に形成させることができる。
すなわち、[方法1]として(B)、(C)、(D)お
よび(A)を同時に反応させる方法、[方法2]として
(B)、(C)および(A)を反応させてから(D)と
反応させる方法、および[方法3]として(B)、
(D)および(A)を反応させ、B/F分離によって未
反応物を除去してから(C)と反応させる方法の以上3
通りの順序での測定方法のいずれもが本発明においては
適用することができる。
【0021】該免疫複合体中の標識物質量は、いずれも
これまで公知の方法を用いて測定することができる。標
識物が酵素の場合、その酵素活性は分光光度計を用いる
比色法(エングバル等、ジェー・イムノール、109
巻、129頁、1972年)、蛍光光度計を用いる蛍光
法(渡辺等、クリニカル・ケミストリー、25巻、80
頁、1979年)、ルミノメーターを用いる発光法(ソ
ルペ等、メッソズ・イン・エンザイモロジー、133
巻、331頁、1986年)などにより測定することが
できる。また、標識物が蛍光物質の場合、ヘミラ等の方
法(アナリティカル・バイオケミストリー、137巻、
335頁、1984年)などによって蛍光光度計を用い
て測定することができ、標識物が発光物質の場合、ウィ
ークス等の方法(クリニカル・ケミストリー、29巻、
1474頁、1983年)などによってルミノメーター
を用いて測定することができ、標識物が放射性同位元素
の場合、エスピノーザ等の方法(クリニカル・ケミスト
リー、33巻、1439頁、1987年)などによって
シンチレーションカウンターを用いて測定することがで
きる。
【0022】本発明はまた、上記第一から第三の3種類
の抗体(B)、(C)、(D)からなるサンドイッチ法
免疫測定用キットに関するものである。
【0023】本発明の免疫測定用キットは、必須構成成
分である上記3種類の抗体以外に、この免疫測定用キッ
トの使用を便ならしめるために、種々の補助剤を含有さ
せることができる。例えば、免疫反応におけるサンプル
のpHの影響を回避するために用いられる各種緩衝液も
しくは緩衝剤;免疫反応を効率よく進行させ、かつ様々
な血清成分の免疫反応への阻害を回避するための様々な
蛋白成分や糖成分;免疫測定において非特異的吸着を防
止するのに用いられる界面活性剤;キットの保存安定性
のための防腐剤などを任意の組合せで包含させることが
できる。
【0024】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】実施例 TSHの測定
【0026】(1) 固相用モノクローナル抗体の作製 抗AFPモノクローナル抗体のFc部分100μgをフ
ロイントの完全アジュバントとともにBALB/cマウ
スの腹腔内に投与し免疫した。2ヶ月後に再び抗AFP
モノクローナル抗体のFc部分100μgを静脈内に投
与し、3日後に脾臓を摘出して脾細胞を採取した。RP
MI 1640培地にて洗浄した後、脾細胞全量を2×
107 個のマウスミエローマ細胞(P3−NS1/1−
Ag4.1)と混ぜ、37℃の42.5%ポリエチレン
グリコール1540および7.5%ジメチルスルホキシ
ドを含むRPMI 1640培地1ml中で1分間融合
させた。1分後にその細胞懸濁物をRPMI 1640
培地5mlで徐々に希釈した。それらの細胞を遠心分離
し、洗浄した後、HAT培地(ヒポキサンチン、アミノ
プテリン、チミジン、10%牛胎児血清を含むRPMI
1640培地)を20mlになるよう加えて、96ウ
ェルマイクロプレートに0.2mlずつ分注して2週間
培養した後、増殖したウェル中の培養上清の抗体活性を
測定した。
【0027】次に、活性の認められたウェルの細胞を限
界希釈法により繰り返してクローン化し、抗マウスFc
モノクローナル抗体を産生する細胞を得た。この細胞を
無血清培養液中で培養し、培養上清液を採取した。この
培養液中のモノクローナル抗体をアフィ・ゲル・プロテ
インA MAPSキット(バイオラッド社製)を用いて
精製単離し、以下の検討に用いた。
【0028】(2) 固相への抗体の結合 炭酸緩衝液(0.02M、pH9.5)に先に得られた
抗マウスFcモノクローナル抗体を100μg/mlに
なるように溶解した。ヌンク社製ポリスチレン試験管
(12×75mm)にこのモノクローナル抗体含有炭酸
緩衝液を各500μlずつ分注し、4℃で48時間靜置
し抗体を試験管内壁に固定化した。固定化終了後、アス
ピレーターを用いて試験管内の液を除去した。生理食塩
水1mlで試験管内を3回洗浄し、さらに1%牛血清ア
ルブミン(以下BSAと略す)を含むリン酸緩衝液
(0.02M、pH7.2)1mlを加え、使用時まで
4℃で保存した。
【0029】(3) 西洋ワサビペルオキシダーゼ標識抗T
SHモノクローナル抗体の調製 抗TSHモノクローナル抗体(ベーリンガー・マンハイ
ム社製)のFab’フラグメントと西洋ワサビペルオキ
シダーゼ{東洋紡(株)製}を石川等の方法(アナリテ
ィカル・レター、第15巻、147頁、1982年)に
従って結合し、酵素標識抗体を得た。
【0030】(4) 発光試薬の調製 ルミノール(東京化成製)0.18g、p−ヨードフェ
ノール{ナカライテスク(株)製}0.10gおよび3
0%過酸化水素溶液500μlを0.1M、pH8.5
のトリス/塩酸緩衝液1リットルに溶解し、これをスト
ック溶液とした。
【0031】(5) 血中TSHの測定 第一のモノクローナル抗体溶液の調製 抗TSHモノクローナル抗体(UCBバイオ社製、抗原
認識部位は前記のベーリンガー社製抗体とは異なる)を
1%BSA含有リン酸緩衝液(0.02M、pH7.
2)で100μg/mlとなるよう希釈した。
【0032】酵素標識抗体液の調製 (3)で得たペルオキシダーゼ標識抗TSHモノクローナ
ル抗体を1%BSA含有リン酸緩衝液(0.02M、p
H7.2)で5000培に希釈した。
【0033】標準液の調製 精製ヒトTSHを1%BSA含有リン酸緩衝液(0.0
2M、pH7.2)で1、3、5、10、25、50μ
U/mlとなるよう希釈調製した。
【0034】測定操作法 (a) [方法1]による測定 (2) で作製した抗体結合試験管中の浸漬液をアスピレー
ターを用いて除去し、生理食塩水1mlを用いて試験管
内を1回洗浄した。洗浄した試験管に標準液および試料
(ヒトプール血清)100μlをサンプリングし、(5)
ので調製した第一のモノクローナル抗体溶液250μ
lおよび(5) ので調製した酵素標識抗体液250μl
を加えよく攪拌し、37℃で30分間インキュベートし
た。反応終了後、反応液をアスピレーターを用いて除去
し、生理食塩水1mlを加えて再び同様に操作した。こ
の操作を3回繰り返して未反応物を除去した。
【0035】洗浄の終了した先の試験管をアロカ社製ル
ミネッセンスリーダーBLR−201型のサンプルホル
ダーにセットし、(4) で調製した発光試薬500μlを
加え、化学発光反応を行った。測定値は10秒間の積分
値として得た。
【0036】(b) [方法2]による測定 (2) で調製したのとは別の試験管に標準液または試料
(ヒトプール血清)100μlをサンプリングし、(5)
ので調製した第一のモノクローナル抗体溶液250μ
lおよび(5) ので調製した酵素標識抗体液250μl
を加えよく攪拌し、37℃で30分間インキュベートし
た。
【0037】(2) で作製した抗体結合試験管中の浸漬液
をアスピレーターを用いて除去し、生理食塩水1mlを
用いて試験管内を1回洗浄した。洗浄した試験管に上記
の反応液500μlを加え、さらに37℃で30分間反
応した。反応終了後、反応液をアスピレーターを用いて
除去し、生理食塩水1mlを加えて再び同様に操作し
た。この操作を3回繰り返して未反応物を除去した。
【0038】洗浄の終了した先の試験管をアロカ社製ル
ミネッセンスリーダーBLR−201型のサンプルホル
ダーにセットし、[方法1]の場合と同様に化学発光反
応を行った。測定値は10秒間の積分値として得た。
【0039】(c) [方法3]による測定 (2) で作製した抗体結合試験管中の浸漬液をアスピレー
ターを用いて除去し、生理食塩水1mlを用いて試験管
内を1回洗浄した。洗浄した試験管に標準液または試料
(ヒトプール血清)100μlをサンプリングし、さら
に(5) ので調製した第一のモノクローナル抗体溶液2
50μlを加えよく攪拌し、37℃で30分間インキュ
ベートした。反応終了後、反応液をアスピレーターを用
いて除去し、生理食塩水1mlを加えて再び同様に操作
した。この操作を3回繰り返して未反応物を除去した。
【0040】先の洗浄の終了した試験管に(5) ので調
製した酵素標識抗体液500μlを加えよく攪拌し、3
7℃で30分間インキュベートした。反応終了後、反応
液をアスピレーターを用いて除去し、生理食塩水1ml
を加えて再び同様に操作した。この操作を3回繰り返し
て未反応物を除去した。
【0041】洗浄の終了した先の試験管をアロカ社製ル
ミネッセンスリーダーBLR−201型のサンプルホル
ダーにセットし、[方法1]の場合と同様に化学発光反
応を行った。測定値は10秒間の積分値として得た。
【0042】[方法1]〜[方法3]での各標準液にお
ける発光量と、その発光量をグラフにプロットして得ら
れた検量線から読み取ったヒトプール血清測定値(同一
検体をn=10で測定)と測定値の平均、標準偏差、C
Vを表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】比較例 TSHの測定
【0045】比較検討用として固相に抗マウスFcポリ
クローナル抗体を用いた場合の測定例を以下に示した。
【0046】(1) 固相への抗体の結合 炭酸緩衝液(0.02M、pH9.5)に抗マウスFc
ポリクローナル抗体(カッペル社製)を100μg/m
lになるように溶解した。ヌンク社製ポリスチレン試験
管(12×75mm)にこのポリクローナル抗体含有炭
酸緩衝液を各500μlずつ分注し、4℃で48時間靜
置し抗体を試験管内壁に固定化した。固定化終了後、ア
スピレーターを用いて試験管内の液を除去した。生理食
塩水1mlで試験管内を3回洗浄し、さらに1%BSA
を含むリン酸緩衝液(0.02M、pH7.2)1ml
を加え、使用時まで4℃で保存した。
【0047】(2) 血中TSHの測定 試薬の調製 比較例における測定についても、固相化抗体以外の発光
試薬、第一のモノクローナル抗体溶液、酵素標識抗体液
および標準液などの試薬は先の実施例での検討において
用いたものをそのまま利用した。但し、酵素標識抗体に
ついては1000培希釈で使用した。
【0048】測定操作法 (a) [方法1]による測定 (1) で作製した抗体結合試験管中の浸漬液をアスピレー
ターを用いて除去し、生理食塩水1mlを用いて試験管
内を1回洗浄した。洗浄した試験管に標準液および試料
(ヒトプール血清)100μlをサンプリングし、で
調製した第一のモノクローナル抗体溶液250μlおよ
び酵素標識抗体液250μlを加えよく攪拌し、37℃
で30分間インキュベートした。反応終了後、反応液を
アスピレーターを用いて除去し、生理食塩水1mlを加
えて再び同様に操作した。この操作を3回繰り返して未
反応物を除去した。
【0049】洗浄の終了した先の試験管をアロカ社製ル
ミネッセンスリーダーBLR−201型のサンプルホル
ダーにセットし、で調製した発光試薬500μlを加
え、化学発光反応を行った。測定値は10秒間の積分値
として得た。
【0050】(b) [方法2]による測定 (1) で調製したのとは別の試験管に標準液または試料
(ヒトプール血清)100μlをサンプリングし、で
調製した第一のモノクローナル抗体溶液250μlおよ
び酵素標識抗体液250μlを加えよく攪拌し、37℃
で30分間インキュベートした。
【0051】(1) で作製した抗体結合試験管中の浸漬液
をアスピレーターを用いて除去し、生理食塩水1mlを
用いて試験管内を1回洗浄した。洗浄した試験管に上記
の反応液500μlを加え、さらに37℃で30分間反
応した。反応終了後、反応液をアスピレーターを用いて
除去し、生理食塩水1mlを加えて再び同様に操作し
た。この操作を3回繰り返して未反応物を除去した。
【0052】洗浄の終了した先の試験管をアロカ社製ル
ミネッセンスリーダーBLR−201型のサンプルホル
ダーにセットし、[方法1]の場合と同様に化学発光反
応を行った。測定値は10秒間の積分値として得た。
【0053】(c) [方法3]による測定 (1) で作製した抗体結合試験管中の浸漬液をアスピレー
ターを用いて除去し、生理食塩水1mlを用いて試験管
内を1回洗浄した。洗浄した試験管に標準液または試料
(ヒトプール血清)100μlをサンプリングし、さら
にで調製した第一のモノクローナル抗体溶液250μ
lを加えよく攪拌し、37℃で30分間インキュベート
した。反応終了後、反応液をアスピレーターを用いて除
去し、生理食塩水1mlを加えて再び同様に操作した。
この操作を3回繰り返して未反応物を除去した。
【0054】先の洗浄の終了した試験管にで調製した
酵素標識抗体液500μlを加えよく攪拌し、37℃で
30分間インキュベートした。反応終了後、反応液をア
スピレーターを用いて除去し、生理食塩水1mlを加え
て再び同様に操作した。この操作を3回繰り返して未反
応物を除去した。
【0055】洗浄の終了した先の試験管をアロカ社製ル
ミネッセンスリーダーBLR−201型のサンプルホル
ダーにセットし、[方法1]の場合と同様に化学発光反
応を行った。測定値は10秒間の積分値として得た。
【0056】[方法1]〜[方法3]での各標準液にお
ける発光量と、その発光量をグラフにプロットして得ら
れた検量線から読み取ったヒトプール血清濃度(同一検
体をn=10で測定)と測定値の平均、標準偏差、CV
を表2に示した。しかしながら、ポリクローナル抗体を
用いて測定した場合の結果は、測定のバックグラウンド
がモノクローナル抗体を用いた場合より非常に高く、加
えてプール血清の測定値の再現性も不良な結果となっ
た。
【0057】
【表2】
【0058】
【発明の効果】本発明において、固相化抗体にマウス抗
体のFc部分に特異的なモノクローナル抗体を用いるこ
とにより、現行のポリクローナル抗体を用いた場合にみ
られる測定バックグラウンドの上昇および測定感度、測
定の再現性の低下といった問題を発生させることなく常
に均一な性能の測定用キットを提供することが可能とな
った。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料中の測定対象物質(A)、(A)に
    対する第一のモノクローナル抗体(B)、標識された
    (A)に対する第二の抗体のF(ab’)2 、Fa
    b’、Fabの群から少なくとも1つ選択されるフラグ
    メント(C)および水不溶性担体に固定化され、かつ
    (B)のFc部分に特異的に結合する第三のモノクロー
    ナル抗体(D)を反応させて形成された免疫複合体中の
    標識物質量を測定することにより(A)の量を測定する
    免疫測定法。
  2. 【請求項2】 (D)が(B)と同じ動物種から得られ
    たモノクローナル抗体である請求項1記載の免疫測定
    法。
  3. 【請求項3】 (C)がモノクローナル抗体のF(a
    b’)2 、Fab’、Fabの群から少なくとも1つ選
    択されるフラグメントである請求項1または2記載の免
    疫測定法。
  4. 【請求項4】 (C)が酵素、蛍光物質、発光物質もし
    くは放射性同位元素で標識されている請求項1〜3いず
    れか記載の免疫測定法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載の(B)、
    (C)および(D)から成る免疫測定用キット。
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