JPH05339879A - ポリオレフィン不織布 - Google Patents

ポリオレフィン不織布

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JPH05339879A
JPH05339879A JP4152076A JP15207692A JPH05339879A JP H05339879 A JPH05339879 A JP H05339879A JP 4152076 A JP4152076 A JP 4152076A JP 15207692 A JP15207692 A JP 15207692A JP H05339879 A JPH05339879 A JP H05339879A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
nonwoven fabric
film
woven fabric
repellency
Prior art date
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Pending
Application number
JP4152076A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Hiroshima
政広 広島
Keiko Honda
恵子 本多
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた撥油性及び透気度を示すポリオレフィ
ン不織布の提供。 【構成】 比表面積が1m2 /g以上であるポリオレ
フィン不織布であって、フッ素系撥油剤が0.5〜5g
/m2 、皮膜形成性高分子が0.1〜3g/m2付着
し、透気度が500秒以下である不織布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は撥油性に優れたポリオレ
フィン不織布に関する。より詳しくは、大量の油を用い
る自動車整備工場、機械加工場、ウインドブレーカー等
のシート、各種包装材料に用いる事ができる優れた撥油
性を有したポリオレフィン不織布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィン不織布として、各
種知られている。例えば、通常の溶融紡糸法に基づいて
紡出した繊維を高速空気流により高速牽引することによ
って得られる不織布、メルトブロー法による不織布、ポ
リオレフィンをフィブリル3次元網状繊維にしたフラッ
シュ紡糸法による不織布が知られている。
【0003】不織布を前述の用途に用いるときには、撥
油性に優れることが要望されている。不織布に撥油性を
付与する方法として、特開平2−84544号公報に
は、予め不織布にコロナ放電処理を行った後撥油剤を付
与することにより撥油性不織布を得る方法が開示されて
いる。脱酸素包材用として、特公昭61−44741号
公報に撥油剤を塗布または含浸した不織布が開示されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ポリオレフィン系不織
布は親油性を示すため撥油性に乏しい。特開平2−84
544号公報に開示されているように、予めコロナ放電
処理を行って撥油剤と基材との接着性を向上させる方法
は確かに有効であるが卓越した撥油効果を求めることは
困難であった。
【0005】フッ素系の撥油剤を付与することによって
撥油度は向上するものの、長時間の油との接触により浸
透を生じる事は避けられない。これらの方法により得ら
れる不織布の撥油度は、キット法で評価すると5ないし
12程度である。このレベルにおいては、特に油剤や溶
剤を取扱う際の作業服や、例えばドーナツ等の油を多用
した食品の包材、脱酸素包材等には不十分であり、油が
浸透するため透明化したり、衣服の内部に着用したウェ
アに油等が付着し保護作業服の役割を果たせないという
問題点があった。
【0006】本発明の目的は優れた撥油性と好ましい透
気度を有するポリオレフィン不織布及びその製造方法を
提供することであり、撥油性を付与可能なフッ素系撥油
剤と皮膜形成性高分子をある特定の割合で併用して付与
することにより撥油度が高くかつ長時間油に接触しても
浸透しにくくかつ通気性の優れたポリオレフィン不織布
を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のポリオレフィン
不織布は、比表面積が1m2 /g以上の微細繊維からな
る不織布が好ましく、このような不織布は、メルトブロ
ー法又はフラッシュ紡糸法等、公知の方法で製造するこ
とができる。例えば、特開昭63−6107号公報には
メルトブロー法によるポリプロピレン繊維の不織布の製
造方法の例が開示されている。フラッシュ紡糸法の例と
して、例えば、特公昭62−172073号公報には高
密度ポリエチレンの例、特公昭62−192598号公
報にはポリプロピレンの例が開示されている。
【0008】本発明の不織布の目付け量は30〜200
g/m2 が好ましく、より好ましくは40〜100g/
2 である。30g/m2 より小さいと目付斑による不
均一性が発生するため高度な撥油性が得られ難い。目付
が大きくなり過ぎると柔軟性が損なわれ、透気度も低下
する。不織布の比表面積が1m2 /g以下の場合、撥油
剤を付与しても、撥油性が充分に発現しない上、油が浸
透しやすく、耐久性のある撥油性能は得られい。
【0009】本発明のポリオレフィン不織布は前述の不
織布に、下記に述べる撥油剤と皮膜形成性高分子とが付
与されていることに特徴がある。本発明において撥油剤
としてフッ素系の撥油剤が用いられる。撥油剤は水系エ
マルジョン系あるいは有機溶剤系の化合物のどちらであ
っても良く、例えばフルオロアルキルカルボン酸、パー
フルオロアルキルスルホン酸及びその塩(リチウム、ナ
トリウム、カリウム等)、モノパーフルオロアルキルエ
チルフォスフォネート塩、パーフルオロアルキルスルホ
ン酸ジエタノールアミド等のフルオロカーボン類、ポリ
テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンコ
ポリマー、ポリテトラフルオロモノクロルエチレンポリ
ビニルフロライドポリマー、ポリテトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルコキシエチレンコポリマー等があ
る。これらの撥油剤は0.5〜5g/m2 不織布に対し
付与されていることが必要である。0.5g/m2 未満
では皮膜形成性高分子を同時に用いても撥油性が低く、
撥油耐久性も付与できない。また5g/m2 を超えて撥
油剤が付与された場合、透気度が悪くなる。
【0010】本発明で使用する皮膜形成性高分子は水あ
るいは有機溶剤に溶解可能な化合物であって、例えばポ
リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、酢
酸ビニルコポリマー等がある。皮膜形成性高分子の不織
布への付着量は0.1〜3g/m2 である。皮膜形成性
高分子の付着量が0.1g/m2 未満の場合、撥油耐久
性に劣り、好ましくない。付着量が3g/m2 を超える
と透気度が悪く、空気の流通性が低下するため好ましく
ない。
【0011】ポリオレフィン不織布の透気度は500秒
以下である事が必要である。透気度の値が大きいほど空
気の透過性が低い。比表面積が1m2 /g以上のポリオ
レフィン不織布の場合、透気度は一般に10〜100秒
程度であり、フィルムのラミネートあるいはコーティン
グを行うことにより1000秒以上に悪化する。普通皮
膜形成性高分子をポリオレフィン不織布に付与した場
合、不織布の微細な空洞部分を皮膜形成性高分子が埋
め、空気の流通を阻害するため空気透過性が悪化する。
しかしながら本発明の不織布の場合、皮膜形成性高分子
とフッ素系撥油剤とを同時に付与するため、不織布の微
細な空洞部分が埋められると同時に微細繊維の表面に皮
膜形成され、凹凸を埋めて油成分との微細な接触が軽減
されるため透気度は若干悪化するか、あるいは場合によ
っては良くなる。これは皮膜形成性高分子が特に少量
(0.1〜1g/m2 )の場合に顕著である。皮膜形成
性高分子の含有量が大きい場合空気透過性が悪化する
が、3g/m2 程度であれば透気度は500秒以下であ
る。不織布の透気度は、脱酸素包材あるいは作業衣用と
して100秒以下が好ましい。
【0012】得られたポリオレフィン不織布の撥油度は
12〜16である。撥油度はいろいろと評価方法が提案
されているが一般的なTappiによる撥油度の評価を
拡張したものを用いる。撥油度の評価には表1に示す混
合液体を不織布上に液滴として静かにのせ、一定時間後
にシート中に液体が浸透しているかどうかで判定する。
【0013】
【表1】
【0014】撥油度は一義的にフッ素系撥油剤の付着量
によって決まり、フッ素系撥油剤の付着量を多くすれば
12以上であっても到達可能である。撥油度が低い場合
は当然ながら撥油耐久性に劣るため好ましくない。皮膜
形成性高分子を同時に用いた場合、透気度が低下せずに
耐油耐久性が向上することに本発明の特徴がある。耐油
耐久性は次に示す耐油時間により評価することが出来
る。
【0015】耐油時間は次の様に測定する。室温に於い
て直径が約40mm、長さが100mmのプラスチック
製透明円筒を用意し、耐油時間を測定したい不織布の上
にのせ、円筒と不織布との周りを接着剤にて固定、シー
リングする。この円筒の内部に撥油度10に相当する混
合液体を油柱長50mm分静かに入れ、下に混合液体が
洩れだすまでの時間を測定する。混合液体が洩れたかど
うかは液面の高さを観察する事により判断できる。耐油
時間は油と長時間接触した時の耐性をあらわす一つの目
安であり、一般の油は撥油度は低いが、耐油性が良好か
どうかを判断する促進試験として利用できる。
【0016】耐油時間が30分以上である場合、一般的
な油と接触してもほとんど浸透が発生しない。通常の撥
油加工を行っていない場合、撥油度は1未満であり、速
やかな油の浸透が見られる。撥油加工を行う場合、公知
のディップニップ法、スプレイ法、ローターダンプ法、
コーティング法等を用いることが出来る。そのうち、デ
ィップニップ法は全面付与する場合に有効であり、不織
布の全面にわたって撥油加工を行うことが出来る。スプ
レイ法、ローターダンプ法、コーティング法は片面のみ
に撥油加工を行う際有効であり、もちろん両面を同時、
または順次加工する事により両面撥油加工が可能であ
る。また撥油加工後は100〜130℃で熱処理するこ
とが好ましい。
【0017】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に述べる。実
施例の説明に先立ち、本発明の不織布の諸物性の測定法
を説明する。 ・撥油性 通常の撥油度キット法により評価する。
【0018】これは3種の溶剤を表1に示す割合にて混
合した溶液を調整し、それぞれのキット番号の溶液を平
らな机上においた不織布基材表面に適当に間隔を置き静
かに5滴滴下し、15秒間溶液の浸透を観察し、5滴と
も浸透の見られないものを合格とする。キット番号の小
さいものから順次試験を行い、5滴のうち1滴でも浸透
の見られたものは不合格とする。合格であるキット番号
の一番大きいものの番号を撥油度とする。 ・透気度 JIS P−8117 紙及び板紙の透気度試験方法に
よる。
【0019】面積645mm2 を空気100mlが通過
する時間でもってあらわし、単位は秒である。透気度の
数値が大きいほど空気が通りにくい事を示す。 ・耐油時間 撥油度で10に対応する混合液体を用い、直径約40m
m、長さ100mmの透明プラスチック製円筒とを用い
る。測定すべき不織布の上に円筒を置き、円筒と不織布
との隙間を接着剤にてシーリングし、内部に入れた液体
が隙間から洩れないようかつ倒れないように固定する。
円筒の内部に混合液体を油柱長50mm迄入れ、液面を
観察する。液体の浸透を液面が低下で判断し、液面が2
mm以上低下するまでの時間を耐油時間とする。
【0020】
【実施例1〜3、比較例1〜3】ポリエチレンポリマー
と溶剤を高温高圧条件から、ノズルより低温低圧域に吐
出し、溶剤をフラッシュさせて、フィブリル化網状繊維
とした後、金網状に堆積させて得られるシートを130
℃のカレンダーロールにより熱圧着せしめ、目付70g
/m2 、厚さ0.2mmのフラッシュ紡糸法によるポリ
エチレン不織布を得た(比表面積8m2 /g)。このシ
ートに表2に示す加工組成にて、バーコーターで塗工
し、105℃・2分間熱処理した。乾燥前ウェットピッ
クアップより付着量を計算し、溶液組成からポリオレフ
ィン不織布に対するフッ素系撥油剤と皮膜形成性高分子
の付着量を計算した。
【0021】撥油剤としてフッ素系撥油剤(商品名:ア
サヒガードAG−530 旭硝子工業株式会社製)及び
皮膜形成性高分子としてカルボキシメチルセルローズ
(商品名:セロゲン第一工業製株式会社製)を用いた。
結果を表2に示す。両者を併用して用いることで好まし
い撥油度・耐油時間と透気度を示すことがわかる。
【0022】
【表2】
【0023】
【実施例4〜7、比較例4〜5】フラッシュ紡糸法によ
るポリエチレンからなる不織布であって目付は70g/
2 、厚みは0.2mm、比表面積8m2 /gのものを
用いた。シートに表3に示す加工溶液を用い、ディップ
ニッグ法にて撥油剤を付与した。付着量は実施例1〜3
で示したウェットピックアップ量からの計算値である。
乾燥は110℃・2分間熱処理した。撥油剤としてフッ
素系撥油剤(商品名:アサヒガードAG−650 旭硝
子工業株式会社製)、皮膜形成性高分子として酢酸ビニ
ル共重合体(商品名:MCラッカー、明成化学株式会社
製)を用いた。結果を表3に示す。得られた不織布は好
ましい撥油度・耐油時間と透気度を示す事が判る。
【0024】
【表3】
【0025】
【発明の効果】本発明は優れた撥油剤と透気度を合せも
つポリオレフィン不織布であり、包装材料、封筒類、保
護衣、作業衣等のシートとして用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 101:18

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 比表面積が1m2 /g以上であって、フ
    ッ素系撥油剤が0.5〜5g/m2 、皮膜形成性高分子
    が0.1〜3g/m2 付着されており、透気度が500
    秒以下である事を特徴とするポリオレフィン不織布。
JP4152076A 1992-06-11 1992-06-11 ポリオレフィン不織布 Pending JPH05339879A (ja)

Priority Applications (1)

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JP4152076A JPH05339879A (ja) 1992-06-11 1992-06-11 ポリオレフィン不織布

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JP4152076A JPH05339879A (ja) 1992-06-11 1992-06-11 ポリオレフィン不織布

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JPH05339879A true JPH05339879A (ja) 1993-12-21

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ID=15532533

Family Applications (1)

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JP4152076A Pending JPH05339879A (ja) 1992-06-11 1992-06-11 ポリオレフィン不織布

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JP (1) JPH05339879A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6061829A (en) * 1994-03-24 2000-05-16 Robert T. Gunn Low friction outer apparel
US6596207B1 (en) 1998-02-10 2003-07-22 Friction Free Technologies, Inc. Process of making a fiber

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6061829A (en) * 1994-03-24 2000-05-16 Robert T. Gunn Low friction outer apparel
US6596207B1 (en) 1998-02-10 2003-07-22 Friction Free Technologies, Inc. Process of making a fiber

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010717