JP2981535B2 - ポリオレフィン不織シート - Google Patents

ポリオレフィン不織シート

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JP2981535B2 JP3152148A JP15214891A JP2981535B2 JP 2981535 B2 JP2981535 B2 JP 2981535B2 JP 3152148 A JP3152148 A JP 3152148A JP 15214891 A JP15214891 A JP 15214891A JP 2981535 B2 JP2981535 B2 JP 2981535B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防水性を有すると共に制
電性の優れたシートに関する。より詳しくは保護衣、ウ
ィンドブレーカー、雨衣、包装材料、封筒類、寝袋等の
シートとして好んで用いることができる優れた防水性と
制電性を有するポリオレフィン不織シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前述の用途に用いられるポリオレ
フィン不織シートとして、各種のシートが知られてい
る。例えば、通常の合成繊維紡糸法に基づいて紡出した
繊維を高速空気流によって、高速牽引することによって
得る不織シート、メルトブロー法による不織シート、い
わゆるフラッシュ紡糸法によってポリオレフィンをフィ
ブリル3次元網状繊維にした不織シートが知られてい
る。フラッシュ紡糸法による不織シートは、構成する繊
維が極めて微細且つ複雑な断面形状を持つことを特徴と
し、その特徴を利用して各種用途に用いられている。
【0003】前述の用途に用いるときには、不織シート
が防水性を有すると共に制電性を有することが要望され
る。かかる要望を満たすために特公昭55−51068
号公報には、化学式:
【化4】Mn 3-n PO4 (nは1または2である) の化合物であって、nが1の化合物とnが2の化合物が
混合されている繊維処理剤を用いれば、防水性を損なう
ことなく制電性を付与することができることが開示され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特公昭55−5106
8号公報に開示された構成を有する化合物からなる繊維
処理剤は、防水性と制電性を不織シートに併せて付与す
ることができるが、この繊維処理剤は対繊維重量%で少
なくとも0.1%使用することが必要である。ところが
不織シートにこれら繊維処理剤は日本人の好まない臭気
を有し、臭気の点および印刷特性上から極力付着量が少
ないことが望まれ、少なくとも0.1%の付着量を必要
とする前述の繊維処理剤では実用上その用途範囲が限定
されるという問題点を有する。
【0005】本発明者らは前述の従来公知の繊維処理剤
の有する問題点を解消することを目的として、下記化学
式〔II〕で示す化合物と下記化学式〔III〕で示す
化合物からなり、〔II〕の化合物のモル比率が〔II
I〕の化合物の2倍以上である繊維処理剤を0.05重
量%以上、およびフルオロカーボン化合物から成る撥水
剤を0.05重量%以上含有することを特徴とするポリ
オレフィン不織シート。
【0006】
【化5】RM2 PO4 ・・・〔II〕 R2 MPO4 ・・・〔III〕 (ただし、MはLi,Na,K,H,またはアンモニウ
ムイオンであり、Rは炭素数6又は7のアルキル基であ
る。)が優れた防水性と制電性を有する事を見い出し、
既に特願平1−279765号として出願した。
【0007】このポリオレフィン不織シートは、繊維処
理剤の使用量を少なくすることでき、臭気の少なさや印
刷特性が優れ、且つ実用上充分の制電性を有していた。
しかし、この不織シートは経時変化により黄変する問題
点があること、繊維処理剤が0.05重量%より小さく
なると制電性が不十分になることがあり、また0.5重
量%以上になると防水性が損なわれ易く、用途によって
はさらにその改善が望まれた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、優れた
防水性と共に制電性を有するポリオレフィン不織シート
を提供するためであり、下記化学式〔I〕で示す化合物
からなる繊維処理剤を0.02重量%以上、およびフル
オロカーボン化合物から成る撥水剤を0.02重量%以
上含有するさせることにより達成できる。
【0009】
【化6】 (nは1または2であり、Rは炭素数1〜7のアルキル
基であり、MはLi,Na,K,H,またはアンモニウ
ムイオンであり、 −AO−は−CH2 CH2 O−または
【0010】
【化7】 であり、mは1〜10の整数であり、 −(AO)m −は−CH2 CH2 O−または
【0011】
【化8】 で示されるアルキレンオキサイド類が、単独、或はブロ
ックまたはランダムに結合したものである。)
【0012】本発明のポリオレフィン不織シートの繊維
処理剤および撥水剤付与前のシートは公知の方法で製造
することができる。例えば特開昭61−160469号
公報にはポリプロピレン連続フィラメント不織布の製造
方法の例が、特開昭63−6107号公報にはメルトブ
ロー法によるポリプロピレン極細繊維の不織布の製造方
法の例が開示されている。
【0013】又、フラッシュ紡糸法の例として、例え
ば、特公昭62−172073号公報には高密度ポリエ
チレンの例、特公昭62−192598号公報にはポリ
プロピレンの例が開示されている。
【0014】そのフラッシュ紡糸の一例としては、ポリ
オレフィン系ポリマーを高温高圧下でトリクロロフルオ
ロメタン、トリクロロトリフルオロエタン等のハロゲン
化炭素、塩化メチレン等の炭化水素又はこれらの混合液
により溶解した後、急激な圧力損失を与えると、溶液に
極めて微細に相分離したかの如き構造を与える。この液
状物を紡糸ノズルより吐出させ、ポリマーに配向を与え
ると共に3次元網状繊維を形成せしめる。これをコンベ
アベルト上に振り落とし、ウエブ状にした後、常温ない
し適当な温度(ポリオレフィンの融点以下)に保ったロ
ール(平滑ロール、エンボスロール等)あるいは、フェ
ルトカレンダーにより部分または面圧着しシート状にす
る。この不織シートは極めて微細かつ複雑な断面構造を
持つ繊維からなる。
【0015】前述の不織シートの目付け量は30〜20
0g/m2 、好ましくは40〜100g/m2 である。
30g/m2 より小さいと十分な防水性が得られない。
又、200g/m2 以上になると柔軟性が損なわれ、製
造時にしわが入ったり折れ易く、品質上から好ましくな
い。
【0016】本発明のポリオレフィン不織シートは、前
述の不織シートに下記に説明するように繊維処理剤と撥
水剤を付与することにより製造することができる。本発
明の繊維処理剤は、メチル、エチル、プロピル、ブチ
ル、ヘキシル、ヘプチルからなるアルキル基(即ち、メ
チルからヘプチルまでの種々のアルキル異性体も含む)
を有するモノアルキルアルキレンオキサイドフォスフェ
イト塩、ビスアルキルアルキレンオキサイドフォスフェ
イト塩からなり、この両者のモル比率は3対1から1対
3の間にあり、通常はおよそ1対1である。
【0017】アルキル基(R)の炭素数が8以上、例え
ばオクチルセロソルブフォスフェイトカリウム、デシル
セロソルブフォスフェイトカリウム、ラウリルセロソル
ブフォスフェイトカリウム、オクチルカルビトールフォ
スフェイトカリウム、トリエチレングリコールモノオク
チルエーテルフォスフェイトカリウム等の場合はポリオ
レフィン不織シートは付着により急激に水浸透性が増大
し、防水性を損なう。又、アルキレンオキサイド(A
O)のm数が10以上になると不織シートの親水性が増
大し、本発明の目的とする制電防水の効果は得られな
い。この場合、ポリエチレンオキサイド単独のものとポ
リプロピレン単独のものとでは、ポリプロピレンオキサ
イド単独のものの方が防水性が損なわれにくい。
【0018】ポリエチレンオキサイドとポリプロピレン
オキサイドをブロック或はランダムに重合したC1 から
7 のアルキルエーテルについてはポリエチレンオキサ
イド単独のものと類似物性のフォスフェイト塩を得るこ
とができる。
【0019】本発明で用いられるフルオロカーボン化合
物からなる撥水剤としては、フルオロアルキルカルボン
酸、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロア
ルキルスルホン酸及びその塩(リチウム、マトリウム、
カリウム等)、モノパーフルオロアルキルエチルフォス
フェイト塩、パーフルオロアルキルスルホン酸ジエタノ
ールアミド等のフロロカーボン類、テトラフルオロエチ
レンポリマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオ
ロプロピレンコポリマー、トリフルオロモノクロルエチ
レンポリマー、ビニルフロライドコポリマー、テトラフ
ルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレンコポ
リマー、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレンコポリマー等のフルオロポリマー類を挙げること
ができる。
【0020】これらフルオロカーボン化合物は水溶液、
エマルジョン、デイスパージョンとなっており、繊維処
理剤とともに通常の付与方法が適用できる。具体的には
デイップ−ニップ法、コーティング法、グラビアロール
法、キスロール法、スプレー法等があげられる。付与し
た繊維処理剤はテンターのような熱風加熱又は熱ドラム
による接触加熱等で乾燥し、仕上げる。
【0021】又、繊維処理剤を付与する前にあらかじめ
コロナ放電処理を施しておくことによって、不織シート
の表面の濡れ性が改善され繊維処理剤及び撥水剤の付与
を容易にすることができる。コロナ処理を施さない場合
は、繊維処理剤水溶液に、アルコール類(エタノール、
プロパノール等)やアセトンを1〜10重量%程度添加
するか、又は、トライトン×100(ノニルフェニルエ
チレンオキサイド8モル付加物)のようなノニオン界面
活性剤を0.05〜1.0重量%処理液に配合して用い
ることにより、繊維処理剤及び撥水剤の付与を容易にす
ることができる。
【0022】又、同時にパルミチン酸トリグリセリド、
ステアリン酸トリグリセリド、ジメチルポリシロキサン
等の撥水剤、アニオン、カチオン、ノニオン、両性等の
界面活性剤及び合成樹脂エマルジョンやラテックス等を
配合してもさしつかえない。又、本発明の繊維処理剤及
び撥水剤には燐酸塩や他の無機塩類を含んでいても効果
に支障のない場合はさしつかえない。
【0023】ポリオレフィン不織シートへの繊維処理
剤、撥水剤はそれぞれ別の2段階工程で付与してもさし
つかえないが、工程上一浴で実施するのが好ましい。繊
維処理剤、撥水剤の混合においては、両者の相溶性、イ
オン性、PH等の問題があり、これらを考慮して、溶液
安定性の良い処理液となし、ポリオレフィン不織シート
へ適用する。
【0024】このように他の化合物を混合使用しても問
題が起こりにくい条件および取扱い易さや性能的なこと
を考慮すると、繊維処理剤のPHはモノアルキルアルキ
レンオキサイドフォスフェート塩及びビスアルキルアル
キレンオキサイドフォスフェート塩の第1当量点と第2
当量点の間である5〜9に調整する必要がある。衣料用
途等に適用するため、エンボス加工や柔軟化処理を施し
たポリオレフィン不織シートに繊維処理剤及び撥水剤を
施す場合は、処理液が膜状となりにくく、繊維処理剤の
付着量を0.5重量%、撥水剤を0.1重量%程度まで
増加させることが要求される場合がある。通常は繊維処
理剤の付着量を0.05〜0.1重量%、撥水剤を0.
03〜0.05重量%程度で充分制電効果のある不織シ
ートが得られる。
【0025】このように特定の範囲のモノ及びビスアル
キルアルキレンオキサイドフォスフェート塩化合物から
なる繊維処理剤及びフルオロカーボン化合物からなる撥
水剤を使用することにより、防水性を損なうことなく制
電性効果をもたらすことができる。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に述べる。実
施例の説明に先立ち、本発明の不織シートの諸物性の測
定法を説明する。 制電性(半減期測定法) 試験片をコロナ放電で帯電させた後、この帯電圧が半分
に減衰するまでの時間(半減期)を測定する方法により
制電性を評価した。(JIS−L−1094)この測定
方法は織物又は編物の静電気減衰特性の評価に敵する。
半減期は60秒以下が合格であり、10秒以下であれば
より好ましい。
【0027】 耐水度試験 繊維製品の防水性試験方法(JIS−L−1092)の
A法及びB法の静水圧で測定した。耐水度試験において
は処理不織シートの耐水圧(mmH2 O)未処理不織シ
ートの耐水圧(mmH2 O)の70%以上を保持してい
れば良いとする。 撥水度試験(スプレー試験) 繊維製品の防水性試験方法(JIS−L−1092)を
用いて測定した。ただし、該不織シートは実質的に洗濯
しないため、洗濯をしない状態で評価する。撥水度試験
(スプレー試験)においては表面の湿潤があっても裏面
への水滴の湿潤がなく、且つ撥水度70以上を合格とす
る。
【0028】 透湿度試験 繊維製品の透湿度試験方法(JIS−L−1099)A
−1法(塩化カルシウム法)により評価する。この試験
方法は透湿カップ内に空気層をもたせ、試験片を境界と
して、透湿カップ内側を塩化カルシウムで乾燥状態に
し、透湿カップ外側を多湿状態として、この間に生じた
蒸気圧差により強制的に水蒸気を吸湿させ、その透過量
を測定し、透湿度を評価する。したがって、この試験方
法は衣服内が多湿状態となる着用条件下での透湿度測定
に適し、透湿防水素材をはじめあらゆる繊維素材に適用
できる。この透湿度は処理不織シートの透湿度(g/m
2.日)が未処理不織シートの透湿度(g/m2.日)の7
0%以上を保持していれば良い。
【0029】 黄変性試験(乾熱加速試験) 不織シートを乾熱乾燥機(90℃)に200時間放置し
た後、該不織シートの黄変を調べる。未処理不織シート
を基準とした視覚判定により差がなければ黄変の変化な
しとする。 黄変性試験(室内放置試験) 不織シートを実験室内の壁に張り付け、約4カ月放置
(太陽光の照射あり、7月末〜11月末まで)した後、
該不織シートの黄変を調べる。未処理不織シートを基準
とした視覚判定により差がなければ黄変の変化なしとす
る。
【0030】 臭気判定 不織シートを100gを約5×5cmの大きさに切断
し、1000ccの三角フラスコに入れ、細口部をシリ
コンゴム栓で密閉する。この状態で24℃の恒温室に2
4時間放置した後、シリコンゴム栓をはずし、開口部よ
り臭いをかぎ、通常使用されている6段階臭気強度表示
方法(官能試験)により判定し、臭気強度2以下を合格
とする。(6段階臭気強度表示については表1に示
す。)
【0031】
【表1】
【0032】以下に述べる各実施例における繊維処理剤
および撥水剤の付与と測定用試料の調整は下記の方法で
行った。不織シートを繊維処理剤溶液および撥水剤溶液
に浸漬し、硬度75±5を有するゴムロール間でニップ
し、不織シート表面から過剰の溶液を除去した。この湿
った不織シートを空気乾燥し、次いで予め指定の20±
2℃の40±2%RHの恒温室で24時間以上調整し
た。
【0033】
【実施例1〜5及び比較例1〜5】ポリエチレンポリマ
ーと溶剤を高温高圧条件から、ノズルより低温低圧域に
吐出し、溶剤をフラッシュさせて、フィブリル化網状繊
維とした後、金網状に堆積させ130℃のカレンダーロ
ールにより熱圧着せしめ、目付62g/m2 厚さ0.2
mmのポリエチレン不織シートを得た。このシートにコ
ロナ放電処理を施し、表1に示す如き種々の繊維処理剤
0.1重量%の水溶液にて処理をした。なお、これらの
繊維処理剤は、すべて表に示したモノ及びビスアルキル
アルキレンフォスフェイトカリウム混合物(約1:1モ
ル量)であった。この繊維処理剤と共にクロロトリフル
オロエチレンポリマーディスパージョン撥水剤を不織シ
ートに施したが、あらかじめ該不織シートの表面はコロ
ナ放電処理が施してあるので、充分に不織シートに処理
溶液を付与せしめることができた。(繊維処理剤の付着
量は0.1重量%、撥水剤は0.05重量%であっ
た。)この結果を表2に示した。
【0034】
【表2】
【0035】表2に示すように、本発明の繊維処理剤及
び撥水剤を用いることで良好な防水透湿性及び制電性を
示したが、不織シートの良好な耐水性はアルキル基の炭
素数8(オクチル)を越えて増加した場合、失われるこ
とが解った。また、本発明の繊維処理剤については、臭
いにおいても問題はないことが解った。
【0036】
【実施例6〜9及び比較例6】実施例1と同様の方法に
より3次元網状繊維からなるポリプロピレンの堆積物不
織シートを得た。このシートを155℃のエンボスロー
ルにより部分圧着加工し、目付63g/mm2 、厚さ
0.19mmの不織シートを得た。該不織シートにあら
かじめコロナ放電処理を施し、モノ、ビスエチルセロソ
ルブフォスフェイトカリウムからなる繊維処理剤の付着
量を変えて不織シートに付与した。又、同時に撥水剤と
してパーフルオロアルキルアクリレート系化合物を不織
シートに対して0.05重量%になるように付与せしめ
た。この結果を表3に示した。
【0037】
【表3】
【0038】表3に示すように、モノ、ビスエチルセロ
ソルブフォスフェイトカリウムからなる繊維処理剤は不
織シートに0.02重量%以上付着させることによっ
て、十分な制電性が得られることが解った。
【0039】
【実施例10〜13】通常の溶融紡糸法及びメルトブロ
ー法によるポリプロピレンからなる不織シートの目付は
40g/m2 であった。該シートにあらかじめコロナ放
電処理を施し、その後に、繊維処理として化合物の金属
(M)を変えた場合の制電性、撥水性の効果を調べた。
【0040】尚、使用した繊維処理剤はモノ、ビスブチ
ルカルビトールフォスフェイト塩からなり、繊維処理溶
液のPHは5〜7の間に調整し、付着量が0.1重量%
となるように不織シートの処理を行った。又、同時に撥
水剤としてパーフルオロアルキルアクリレート系化合物
を不織シートに対して0.05重量%になるように付与
せしめた。この結果を表4に示した。
【0041】
【表4】
【0042】表4に示すように、金属(M)を変えるこ
とによっても制電効果、防水性が実質的に変わらないこ
とが判明した。
【0043】
【実施例14〜19】実施例1で得たポリエチレン不織
シートにモノ、ビスブチルセルソルブフォスフェイトカ
リウムからなる繊維処理剤0.1重量%及び下記表に示
すフルオロカーボン化合物からなる撥水剤を0.05重
量%付与した。この結果を表5に示した。
【0044】
【表5】
【0045】表5に示すように、フルオロカーボン化合
物からなる撥水剤を変えても防水効果は変わらないこと
が解った。
【0046】
【実施例20〜23及び比較例7】実施例5で得たポリ
プロピレン不織シートにモノ、ビスプロピレングリコー
ルターシャルブチルエーテルフォスフェイトカリウムか
らなる繊維処理剤0.05重量%及びテトラフルオロエ
チレンポリマーをその付着量を変えて付与せしめた。こ
の結果を表6に示した。
【0047】
【表6】
【0048】表6に示すように、モノ、ビスプロピレン
グリコールターシャルブチルエーテルフォスフェイトカ
リウムからなる繊維処理剤量を一定にして、テトラフル
オロエチレンポリマーディスパージョンを不織シートに
0.02重量%以上付与した場合、完全な防水性を示す
ことが解った。
【0049】
【実施例24〜27及び比較例8〜9】実施例9で得た
ポリプロピレン不織シートにクロロトリフルオロエチレ
ンポリマーディスパージョン撥水剤0.05重量%と共
に、ブチルアルコールエチレンオキサイド付加物のフォ
スフェイトカリウムのエチレンオキサイドの付加モル数
を変えた繊維処理剤0.05重量%付与した場合の制電
性、耐水圧の効果を調べた。この結果を表7に示した。
【0050】
【表7】
【0051】表7で示されるように、ブチルアルコール
へのエチレンオキサイド付加モル数は1〜10まで増大
しても、スプレー撥水度、耐水圧、制電性は良好な結果
を示した。
【0052】
【実施例28〜33及び比較例10】実施例1で得たポ
リエチレン不織シートに下記に示す繊維処理剤(PH5
〜7)0.5重量%及びフルオロカーボン化合物0.1
重量%を付与した。該不織シートの黄変性試験を行っ
た。この結果を表8に示した。
【0053】
【表8】 表8で示されるように、本発明の繊維処理剤及びフルオ
ロカーボンの組合わせによる黄変は見られなかった。
【0054】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で優れた防水性且つ制電性を有するポレオレフィン不織
シートであり、前述のような問題点が解決されており、
その結果包装材料、封筒類、保護衣、ウィンドブレーカ
ー、雨衣、寝袋等のシートとして有用に用いることがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−105175(JP,A) 特開 昭52−140700(JP,A) 特開 平3−64575(JP,A) 特公 昭49−40040(JP,B2) 特公 昭48−38039(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06M 13/282 - 13/313 D06M 15/00 - 15/715

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化学式〔I〕で示す化合物からなる
    繊維処理剤を0.02重量%以上、およびフルオロカー
    ボン化合物から成る撥水剤を0.02重量%以上含有す
    ることを特徴とするポリオレフィン不識シート。 【化1】 (nは1または2であり、Rは炭素数1〜7のアルキル
    基であり、MはLi,Na,K,H,またはアンモニウ
    ムイオンであり、 −AO−は−CH2 CH2 O−または 【化2】 であり、mは1〜10の整数であり、 −(AO)m −は−CH2 CH2 O−または 【化3】 で示されるアルキレンオキサイド類が、単独、或はブロ
    ックまたはランダムに結合したものである。)
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