JPH05339687A - アルミニウム基合金薄板の製造方法 - Google Patents

アルミニウム基合金薄板の製造方法

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JPH05339687A
JPH05339687A JP3296736A JP29673691A JPH05339687A JP H05339687 A JPH05339687 A JP H05339687A JP 3296736 A JP3296736 A JP 3296736A JP 29673691 A JP29673691 A JP 29673691A JP H05339687 A JPH05339687 A JP H05339687A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 靭性及び耐疲労割れ成長の高められたレベル
を有すると同時に高強度を維持する薄板製品の製造方法
を提供する。 【構成】 該方法は、Cu4.0〜4.5重量%、Mg
1.2〜1.5重量%、Mn0.4〜0.6重量%、F
e最大0.12重量%、Si最大0.05重量%、残部
アルミニウムと付随的元素と不純物、を含むアルミニウ
ム基合金の塊を提供すること、及び溶体化可能な成分を
固溶させるために合金の塊を487.7℃を越える温度
まで加熱することを含む。その後、塊は315.5〜4
82.2℃の温度範囲で熱間圧延され、溶体化熱処理温
度で約15分以内の時間、溶体化熱処理され、急冷され
且つ自然時効される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機用途での使用に
適するアルミニウム合金に関するものであり、特に本発
明は、高められた耐疲労割れ成長及び破壊靭性を有し且
つ航空機の外皮として使用するために適した改良された
アルミニウム合金及びその加工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】商用航空機の設計は、飛行機の異なる種
類の構造に対する種々の揃いの特性を要求する。多くの
部分で、破壊靭性又は耐疲労割れ成長のどちらかの形の
耐割れ伝播が必要である。それ故、多くの重要な利益は
破壊靭性及び耐疲労割れ成長を改善することによって得
られることができる。
【0003】例えば、改善された靭性を有する新しい材
料はより高レベルの損傷許容度を有する。航空機では、
これは乗客及び乗員に対する高められた安全性になり且
つ構造上では重量節減になり、それは燃料経済、より長
い飛行範囲、より大きい有効積載量又はこれらの組合せ
の改善を許す。
【0004】周期的な荷重は、飛行機の内部が加圧され
ている時に離陸/着陸中に商用ジェット飛行機で起こ
る。典型的には、飛行機はその正規使用寿命期間中に1
00000までの加圧サイクルをみることができる。こ
のため、大きな利益はいずれも周期的荷重に関係した高
められた破壊靭性及び耐疲労割れ成長から得られること
は注目されよう。
【0005】米国特許第4,336,075号は航空機
の翼にAA2000タイプのアルミニウム合金を使用す
ることを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム基合金薄板製品、及び合金の塊から薄板製品を二次加
工する方法を提供する。更に、本発明は、翼外皮及び航
空機胴体パネルのような航空機用途に適しており且つ防
食性外方層を有するクラッドであり得るアルミニウム基
合金薄板製品を提供する。
【0007】本発明の第一の目的は、アルミニウム合金
と、それから作られ、高められた破壊靭性及び耐疲労割
れ成長を有すると同時に高強度特性及び耐食性を維持す
る薄板製品とを提供することである。
【0008】本発明の別の目的は、航空機用パネルのた
めに高められた破壊靭性及び耐疲労割れ成長を有するア
ルミニウム合金薄板製品を提供することである。
【0009】本発明の更に別の目的は、高められた破壊
靭性及び増加された耐疲労割れ成長を提供すると同時に
高レベルの強度を維持するようにアルミニウム合金薄板
製品と該薄板製品を作る方法とを提供することである。
【0010】本発明の更に別の目的は、高められた耐疲
労割れ成長を有すると同時に高強度特性及び耐食性を維
持するクラッド薄板製品にアルミニウム合金を加工する
方法を提供することである。
【0011】また、更に別の目的は、高められた耐疲労
割れ成長を有すると同時に高強度レベル及び高められた
破壊靭性を維持する翼又は胴体外皮のような航空機用パ
ネルとして使用するためのAl−Cu−Mg−Mnクラ
ッド薄板製品を提供することである。
【0012】これらの及び他の目的は、明細書及び特許
請求の範囲を読むこと及び特許請求の範囲を調べること
から明らかになろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの目的に従って、
高められたレベルの靭性及び耐疲労割れ成長を有すると
同時に高強度を維持する薄板製品を作る方法であって、
Cu4.15〜4.5重量%、Mg1.2〜1.45重
量%、Mn0.4〜0.7重量%、Fe最大0.1重量
%、Si最大0.1重量%、残部アルミニウムと付随的
元素と不純物、からなるアルミニウム基合金の塊を提供
することを含む方法が提供される。該方法は溶体化可能
な成分を固溶させるために合金の塊を482.2℃(9
00゜F)より上まで加熱することを更に含む。その
後、塊は約315.5〜482.2℃(約600〜90
0゜F)の範囲で熱間圧延され、約15分以下の時間の
間、例えば溶体化熱処理温度で溶体化熱処理され、次に
急冷され且つ自然時効され、高められたレベルの耐疲労
割れ成長及び破壊靭性を有すると同時に高強度レベルを
維持する薄板製品を提供する。
【0014】
【実施例】注目されるように、本発明の合金は、Cu
4.0〜4.5重量%、Mg1.2〜1.5重量%、M
n0.4〜0.7重量%、Fe0.02〜0.5重量
%、Si0.001〜0.5重量%、残部アルミニウム
と付随的元素と不純物、からなる。不純物は好ましくは
それぞれ0.05%までに制限され、不純物の組合せは
好ましくは0.15%を超えるべきではない。付随的元
素及び不純物の総計は0.45%を超えない。
【0015】好適な合金は、Cu4.1〜4.4重量
%、Mg1.2〜1.45重量%、Mn0.4〜0.6
重量%、Fe最大0.1重量%、Si最大0.1重量
%、残部アルミニウムと付随的元素と不純物、を含む。
Znのような元素は好ましくは最大0.2重量%を有
し、Cr0.2重量%及びZr0.5重量%を有し、Z
rの範囲はもし再結晶されない製品を作ることが望まれ
るならば0.05〜0.25重量%である。製品の20
体積%以下が再結晶されることは再結晶されていること
を表わす。典型的な合金組成は銅約4.25重量%、M
g1.35重量%、Mn0.5重量%、Fe最大0.1
2重量%、Si最大0.1重量%を含み、FeとSiは
合計で0.20以下であり、好ましくは0.15以下で
ある。
【0016】Mnは、金属を再結晶させる加工中の粒子
サイズ制御に寄与し又はそれを助ける。非常に大きな粒
子は破壊靭性、二次成形適性及び耐食性のような特性に
有害である。
【0017】Fe及びSiのレベルは、破壊靭性及び耐
疲労割れ成長に有害な成分相AlCuFe及びMg
Siの生成を制限するために低く保たれる。これらの
相はAl合金中で低い固溶度を有し、一旦生成されると
熱処理によって除去され得ない。また、AlCu
e及びMgSi相の生成は、それらの生成が強化析出
を作るために利用し得るCu及びMgの量を減らすので
製品の強度を低くすることがある。AlCuFe及
びMgSiのような成分はそれらが固溶されることが
できないのでその発生を防止するために特に重要であ
り、このため、鉄は該成分の発生を防止するために非常
に低いレベルに保たれる。即ち、Fe及びSiの減少は
靭性及び耐疲労割れ成長を増す。従った、本発明では、
Feを0.10重量%以下に制御し且つSiを0.10
重量%以下に制御することが好ましい。
【0018】Cu及びMgは、良好な強度を維持するた
めと同時に靭性及び疲労で利益を提供するために注意深
く制御されねばならない。Cu及びMgのレベルは強化
析出相を作るために利用し得る自由Cu及びMgの量を
最大にするために充分に高い高温処理中に僅かに溶体化
可能なAlCuMg及びAlCuの固溶を許すに充
分なだけ低くなければならない。これは最終製品で所望
の特性を生じるCu及びMg組成の非常に狭い範囲を残
す。
【0019】次の等式は、「自由Cu」及び「自由M
g」、即ち強化相を作るために利用し得るCu及びMg
の量を評価するために使用されることができる。
【0020】
【数1】
【0021】
【数2】
【0022】ここで説明した合金元素の制御された量を
有する合金製品を提供することと同様に、例えば航空機
の外皮又はパネルとして用いるために必要とされる強
度、破壊靭性、耐食性及び耐疲労割れ成長の最も望まし
い特性を提供するために、合金が特別の方法ステップに
従って提供されることが好適とされる。ここで説明した
合金は、連続鋳造が好適とされる鋳造製品について当業
界で現在採用されている鋳造技術によって適当な加工製
品への二次加工のためのインゴット又はスラブとして提
供されることができる。ベルト鋳造機又はロール鋳造機
から生じるスラブも使用されることができる。
【0023】本発明のより広い観点では、合金は、Cu
3.8〜4.5重量%、Mg1.2〜1.85重量%、
Mn0.3〜0.78重量%、Fe最大0.5重量%、
Si0.5重量%、残部アルミニウムと付随的元素と不
純物、からなることができる。
【0024】本発明の合金のインゴット又はスラブはク
ラッドを設けることができ、次に本発明に従って加工さ
れることができる。そのようなクラッド製品は、本発明
のアルミニウム基合金の芯と、芯を腐食から保護する高
純度合金のクラッドとを利用する。クラッドは、非合金
のアルミニウム、又は全ての他の元素を0.1又は1%
以下で含むアルミニウムを含む。しかしながら、Znは
例えばAA7072におけるように存在することができ
る。従って、芯上のクラッドはアルミニウム協会合金1
100、1200、1230、1135、1235、1
435、1145、1345、1250、1350、1
170、1175、1180、1185、1285、1
188、1199又は7072から選択されることがで
きる。
【0025】合金素材は熱間加工に先立って拡散焼なま
しされることができ、又はそれは加熱され且つ直接に熱
間圧延されることができる。もし拡散焼なましが使用さ
れるならば、溶体化可能な元素を固溶させること及び金
属の内部組織を拡散焼なましすることは、少なくとも1
時間の時間の間487.7℃(910゜F)又は49
3.3℃(920゜F)〜515.5℃(960゜F)
又は537.7℃(1000゜F)の範囲内の金属温度
で実行されることができる。好適な時間は拡散焼なまし
温度範囲内で約4時間又はそれ以上である。通常は、拡
散焼なまし温度において均熱時間は8時間以上に延長し
てはいけないが、より長い時間は通常は有害ではない。
拡散焼なまし温度で4〜6時間は全く適当であることが
判明している。典型的な拡散焼なまし温度は493.3
℃(920゜F)である。
【0026】本発明のために、クラッドインゴットを拡
散焼なましせずに熱間圧延することが好適とされる。従
って、インゴットは中間ゲージの製品を提供するために
熱間加工され又は熱間圧延される。圧延の開始温度が3
15.5〜482.2℃(600〜900゜F)の範囲
内である熱間圧延が行われる。合金の使用が航空機の翼
の外皮又は胴体の外皮用である時、熱間圧延は約76.
2〜203.2ミリメートル(3〜8インチ)の厚さを
有する中間製品を提供するために行われる。
【0027】熱間圧延後、中間ゲージの製品は再加熱ス
テップの作用を受ける。特に溶体化可能な成分又は二次
相粒子と、それらの耐疲労割れ成長及び破壊靭性に及ぼ
す悪影響とを最小限にすること又は回避することに関し
て本発明で重要であることはこの再加熱ステップであ
る。このため、再加熱ステップでは、中間ゲージ製品
は、鋳造から残っている又は熱間圧延中に析出している
ことがある溶体化可能な成分を固溶させるために二次相
粒子のソルバス温度より上の例えば少なくとも482.
2又は493.3℃(900又は920゜F)の温度ま
で加熱される。そのような成分粒子は例えばAlCu
Mg、AlCuを含む。再加熱はCu及びMgの大部
分を固溶体にする作用を有する。加熱は482.2〜5
07.2℃(900〜945゜F)の範囲内であること
ができ、好適な範囲は482.2又は487.7〜49
8.8℃(900又は910〜930゜F)である。再
加熱のために、中間ゲージ製品は、金属が温度範囲内に
ある時又は溶体化可能な成分のソルバス温度より上であ
る時に約1〜40時間の間保たれることができる。好ま
しくは、金属温度における時間は4〜24時間である。
再加熱は説明したパラメータ内で注意深く制御されるこ
とが重要である。もし再加熱加工が482.2℃(90
0゜F)以下、例えば454.4℃(850゜F)であ
るならば、これは例えば大量の粗い固溶されないAl
CuMg及びAlCuの粒子を残すことがあり、該粒
子は最終製品で耐疲労割れ成長に悪影響を及ぼすことが
ある。事実、もし再加熱が溶体化温度以下であるなら
ば、これらの粒子はサイズを成長させることがある。最
終薄板製品で耐割れ伝播を制限することがあるのはその
ような成分粒子の存在である。
【0028】クラッド製品において、再加熱の温度及び
持続時間は別の理由で非常に重要である。即ち、もし再
加熱温度における時間が過剰であるならば、銅が高純度
アルミニウムクラッド中へ拡散することができ、それは
クラッドによって与えられた腐食保護に悪影響すること
がある。
【0029】再加熱後、中間製品は第2の熱間圧延加工
の作用を受ける。第2の熱間圧延加工は約260〜48
2.2℃(約500〜900゜F)、好ましくは31
5.5〜454.4℃(600〜850゜F)の温度範
囲内で行われる。熱間圧延は最終ゲージまで、例えば
6.35ミリメートル(0.25インチ)又はそれ以下
まで行われることができる。代替的に、熱間圧延ステッ
プは2.54〜7.62ミリメートル(0.1〜0.3
インチ)の範囲内の厚さを有する第2の中間製品を提供
するために行われることができる。その後、第2の中間
製品は、ほぼ再結晶された製品を作るために6.35ミ
リメートル(0.25インチ)又はそれ以下、典型的に
は1.27〜5.08ミリメートル(0.05〜0.2
0インチ)の範囲内の最終ゲージまで冷間圧延されるこ
とができる。中間焼鈍は所望により冷間圧延の前で用い
られることができる。
【0030】冷間圧延後、薄板製品は次に487.7〜
507.2℃(910〜945゜F)の範囲内の溶体化
熱処理の作用を受ける。溶体化熱処理は持続時間が注意
深く制御されることが重要である。このため、溶体化熱
処理は、金属が溶体化温度に達した時に5分又はそれ以
下の間行われることができる。時間は15分又は60分
まで延長されることができる。しかしながら、クラッド
製品では、クラッド中への銅の拡散とそれから生じる問
題とに対して注意しなければならない。
【0031】本発明に従う溶体化熱処理は連続的な基準
で行われることができる。基本的には、溶体化作用をか
なり迅速に起こることができる。連続的な処理では、薄
板は単一のウエブとして、昇温速度を大きく増加する細
長い炉を連続的に通過される。長い溶体化熱処理時間は
AlCuMg及びAlCuのような溶体化可能な成
分を固溶させるために使用されることができる。しかし
ながら、長い時間(2時間を越える時間)の溶体化熱処
理は、クラッド中に起こることがある過剰なCu拡散の
故にクラッド製品で使用されるべきではない。連続的な
アプローチは、比較的迅速な昇温と溶体化温度での短い
滞留時間とがクラッド中への銅の拡散を最小限にするの
で本発明の実施を容易にする。従って、本発明者は約1
0分位短い又はそれよりも短い時間、例えば0.5〜4
分で溶体化熱処理することを考える。短い昇温時間を達
成する別の助けとして、所望される金属温度よりもかな
り上の炉温度又は炉区域温度が昇温時間を速めるために
有効であるより大きな温度ヘッドを提供する。
【0032】溶体化熱処理後、金属は二次相、例えばA
CuMg及びAlCuの制御されない析出を防止
するため又は最小限にするために急冷されることが重要
である。このため、本発明の実施においては、焼入れ速
度は溶体化温度から176.6℃(350゜F)又はそ
れより低い温度まで少なくとも37.7℃(100゜
F)/秒であることが好適とされる。好適な焼入れ速度
は496.1℃(925゜F)又はそれ以上から17
6.6℃(350゜F)又はそれ以下までの温度範囲内
で少なくとも148.8℃(300゜F)/秒である。
適当な速度は水、例えば水浸漬又は水噴射の使用によっ
て行われることができる。更に、空気又は空気噴射が採
用されることができる。好ましくは、焼入れは連続的な
基準で生じる。薄板は例えばその原長の10%まで延伸
することによって冷間加工されることができる。典型的
には、冷間加工、又は延伸と同様な作用を生じるその同
等の加工は、製品の原長の0.5%〜6%の範囲で採用
されることができる。
【0033】急速焼入れ後、薄板製品は自然時効され
る。自然時効によって79.4℃(175゜F)までの
温度での時効を含むことを表わす。
【0034】これらの制御に従うことは、特に本発明の
合金組成を用いて、高降伏強度、高められたレベルの破
壊靭性、増加された耐疲労割れ成長及び耐食性を有する
薄板素材の生産を大きく助ける。即ち、最小縦断降伏強
度40又は42ksi、適当には最小44、46又は4
8ksi、及び最小破壊靭性140、145又は150
ksi√inを有する薄板が生産されることができる。
また、薄板は最小反復応力強さ範囲22ksi√inに
おいて耐疲労割れ成長速度10−4インチ/サイクルを
有する。
【0035】本発明に従って二次加工された薄板は比較
的高い降伏強度、例えば約47ksiを維持すると同時
に破壊靭性を約150〜165ksi√inまで増加す
る利点を有する。406.4ミリメートル(16イン
チ)幅のパネルを用いたK見掛値(K app)として
述べた測定値による製品の破壊靭性は88又は90〜1
00ksi√inの範囲にあることができる。図2に示
したように、新製品は、一定反復応力強さファクター範
囲22ksi√inを用いて行った試験で、現存する胴
体外皮合金よりもかなり良好な耐疲労割れ伝播を有す
る。この反復応力強さファクター範囲は商用飛行機のよ
うな輸送用飛行機の損傷許容設計に重要である。
【0036】本発明の薄板材料は二次相粒子、例えばA
CuFe、Al(Fe,Mn)AlCuMg
及びAlCu粒子がほぼないことを特徴とする。即
ち、本発明の薄板材料は、製品の横断面の光学像分析に
よって測定された0.15平方μmより大きい粒子を
1.25体積%よりもはなはだ少なく有する。
【0037】即ち、本発明の薄板材料は1.0cal/
gram以下の500〜530℃示差走査熱量ピークを
概ね有する。図3及び図4は商用ジェット飛行機の胴体
外皮のための現在の選択材料である2024−T3と新
製品との比較を示す。
【0038】 Cu4.28%、Mg1.38%、Mn0.50%、F
e0.07%、Si0.05%、残部Alの組成を有す
る406.4×60.254ミリメートル(16×60
インチ)のインゴットがAA1145でクラッドされ、
次におよそ468.3℃(875゜F)まで加熱され、
スラブゲージ114.3ミリメートル(4.5インチ)
まで熱間圧延された。スラブは次に17時間温度約48
7.7℃(910゜F)まで加熱され、ゲージ4.47
ミリメートル(0.176インチ)まで熱間圧延され
た。金属は496.1℃(925゜F)で10分間溶体
化熱処理の前に最終ゲージ2.54ミリメートル(0.
100インチ)及び延伸1〜3%まで冷間圧延された。
薄板は室温で3週間時効された。
【0039】比較のために、現在商用ジェット航空機の
胴体外皮として使用されており、Cu4.6%、Mg
1.5%、Mn0.6%、Fe0.2%、Si0.2
%、残部Alの組成を有する2024−T3が487.
7℃(910゜F)で再加熱される作用を受けないこと
を除いて同じに処理された。
【0040】本発明の製品は、16%より高い平面応力
破壊靭性を有し(図1の新製品データの平均K=15
6.5ksi√in対図1の2024−T3データの最
高の二点の平均K=134.7ksi√in)、且つ
下表に示したように反復応力強さ範囲22ksi√in
において44%遅い 割れ成長を有した(da/dN=
5.3×10−5in/cycle対9.52×10
−5in/cycle)。冶金的な改良原因の1つの可
能な説明は、示差走査熱量曲線を示す図3及び図4で理
解されることができる。500〜530℃の温度範囲
(図3)で起こる急なピークのサイズはAlCuMg
及びAlCuのような1つ又は1つ以上の成分相の量
を示している。これらの相は破壊靭性及び耐疲労割れ成
長の低下に寄与する。新製品(図4)はそのような成分
の体積率が本発明に従ってかなり減少されていることを
示すはるかに小さいピークを有する。
【0041】大きい成分相粒子(Fe及びSiを含んだ
粒子)、例えば0.15平方μmよりも大きい粒子の全
体の体積率は、普通に処理された2024−T3につい
てよりも新製品についてはるかに小さかった。12の測
定値で、新製品の体積率は0.756%〜1.056%
の範囲であった。12の測定値で、普通に処理された2
024−T3の成分体積率は1.429%〜2.185
%の範囲であった。
【0042】
【表1】 異なる反復応力強さ範囲における耐疲労割れ伝播 サンプル ΔK da/dN 新製品 10 6.70×10−6 22 5.30×10−5 30 1.34×10−4 2024−T3 10 7.91×10−6 22 9.52×10−5 30 3.71×10−4 ΔK=反復応力強さファクター範囲、da/dN=1回
の荷重印加,荷重除去サイクルにおける割れ成長長さ、
試験は0.33に等しいR比(最小荷重/最大荷重)で
行った。
【0043】破壊靭性は406.4ミリメートル(16
インチ)幅、1117.6ミリメートル(44インチ)
長さのパネルを用いて測定された。与えられた全ての値
は、印加荷重が薄板の横断方向と平行であり且つ割れが
薄板の長手方向方向と平行に伝播されることを意味する
T−L配向でとられた。耐疲労割れ成長は与えられた応
力強さ範囲で各サイクル中に割れが伝播する長さとして
測定された。測定はT−L配向でR比0.33で行われ
た。応力強さファクターが増加するにつれて、改良の程
度が一層顕著になることが容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって処理された改良された材料の降
伏強度に対してプロットされた破壊靭性を示す。
【図2】溶体化熱処理され、冷間加工され且つ自然時効
されたT3焼きもどし(AA2024−T3)における
アルミニウム協会合金2024と本発明に従う改良され
た製品との割れ長さに対してプロットされた 疲労割れ
成長速度を示すグラフ。
【図3】2024−T3の示差熱量曲線。
【図4】本発明に従うアルミニウム合金製品の示差熱量
曲線。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年9月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 アルミニウム基合金薄板の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、航空機用途での使用に
適するアルミニウム合金に関するものであり、特に本発
明は、高められた耐疲労割れ成長および破壊靭性を有し
且つ航空機の外皮として使用するために適した改良され
たアルミニウム合金及びその加工に関するものである。
【0002】
【従来の技術】商用航空機の設計は、飛行機の異なる種
類の構造に対する種々の揃いの特性を要求する。多くの
部分で、破壊靭性又は耐疲労割れ成長のどちらかの形の
耐割れ伝播が必要である。それ故、多くの重要な利益は
破壊靭性および耐疲労割れ成長を改善することによって
得られることができる。
【0003】例えば、改善された靭性を有する新しい材
料はより高レベルの損傷許容度を有する。航空機では、
これは乗客および乗員に対する高められた安全性になり
且つ構造上では重量節減になり、それは燃料経済、より
長い飛行範囲、より大きい有効積載量又はこれらの組合
せの改善を許す。
【0004】周期的な荷重は、飛行機の内部が加圧され
ている時に離陸/着陸中に商用ジェット飛行機で起こ
る。典型的には、飛行機はその正規使用寿命期間中に1
00000までの加圧サイクルをみることができる。こ
のため、大きな利益はいずれも周期的荷重に関係した高
められた破壊靭性および耐疲労割れ成長から得られるこ
とは注目されよう。
【0005】米国特許第4,336,075号は航空機
の翼にAA2000タイプのアルミニウム合金を使用す
ることを開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルミニウ
ム基合金薄板製品、および合金の塊から薄板製品を二次
加工する方法を提供する。更に、本発明は、翼外皮及び
航空機胴体パネルのような航空機用途に適しており且つ
防食性外方層を有するクラッドであり得るアルミニウム
基合金薄板製品を提供する。
【0007】本発明の第一の目的は、アルミニウム合金
と、それから作られ、高められた破壊靭性および耐疲労
割れ成長を有すると同時に高強度特性及び耐食性を維持
する薄板製品とを提供することである。
【0008】本発明の別の目的は、航空機用パネルのた
めに高められた破壊靭性及び耐疲労割れ成長を有するア
ルミニウム合金薄板製品を提供することである。
【0009】本発明の更に別の目的は、高められた破壊
靭性及び増加された耐疲労割れ成長を提供すると同時に
高レベルの強度を維持するようにアルミニウム合金薄板
製品と該薄板製品を作る方法とを提供することである。
【0010】本発明の更に別の目的は、高められた耐疲
労割れ成長を有すると同時に高強度特性及び耐食性を維
持するクラッド薄板製品にアルミニウ合金を加工する方
法を提供することである。
【0011】また、更に別の目的は、高められた耐疲労
割れ成長を有すると同時に高強度レベル及び高められた
破壊靭性を維持する翼又は胴体外皮のような航空機用パ
ネルとして使用するためのAl−Cu−Mg−Mnクラ
ッド薄板製品を提供することである。
【0012】これらの及び他の目的は、明細書および特
許請求の範囲を読むこと及び特許請求を調べることから
明らかになろう。
【0013】
【課題を解決するための手段】これらの目的に従って、
高められたレベルの靭性および耐疲労割れ成長を有する
と同時に高強度を維持する薄板製品を作る方法であっ
て、Cu4.15〜4.5重量%、Mg1.2〜1.4
5重量%、Mn0.4〜0.7重量%、Fe最大0.1
重量%、Si最大0.1重量%、残部アルミニウムと付
随的元素と不純物、からなるアルミニウム基合金の塊を
提供することを含む方法が提供される。該方法は溶体化
可能な成分を固溶させるために合金の塊を482.2℃
(900°F)より上まで加熱することを更に含む。そ
の後、塊は約315.5〜482.2℃(約600〜9
00°F)の範囲で熱間圧延され、約15分以下の時間
の間、例えば溶体化熱処理温度で溶体化熱処理され、次
に急冷され且つ自然時効され、高められたレベルの耐疲
労割れ成長および破壊靭性を有すると同時に高強度レベ
ルを維持する薄板製品を提供する。
【0014】
【実施例】注目されるように、本発明の合金は、Cu
4.0〜45重量%、Mg1.2〜1.5重量%、Mn
0.4〜0.7重量%、Fe0.02〜0.5重量%、
Si0.001〜0.5重量%、残部アルミニウムと付
随的元素と不純物、からなる。不純物は好ましくはそれ
ぞれ0.05%までに制限され、不純物の組合せは好ま
しくは0.15%を超えるべきではない。付随的元素及
び不純物の総計は0.45%を超えない。
【0015】好適な合金は、Cu4.1〜4.4重量
%、Mg1.2〜1.45重量%、Mn0.4〜0.6
重量%、Fe最大0.1重量%、Si最大0.1重量
%、残部アルミニウムと付随的元素と不純物、を含む。
Znのような元素は好ましくは最大0.2重量%を有
し、Cr0.2重量%及びZr0.5重量%を有し、Z
rの範囲はもし再結晶されない製品を作ることが望まれ
るならば0.05〜0.25重量%である。製品の20
体積%以下が再結晶されることは結晶させていることを
表わす。典型的な合金組成は銅約4.25重量%、Mg
1.35重量%、Mn0.5重量%、Fe最大0.12
重量%、Si最大0.1重量%を含み、FeとSiは合
計で0.20以下であり、好ましくは0.15以下であ
る。
【0016】Mnは、金属を再結晶させる加工中の粒子
サイズ制御に寄与し又はそれを助ける。非常に大きな粒
子は破壊靭性、二次成形適性及び耐食性のような特性に
有害である。
【0017】Fe及びSiのレベルは、破壊靭性および
耐疲労割れ成長に有害な成分層AlCuFe及びM
Siの生成を制限するために低く保たれる。これら
の相はAl合金中で低い固溶度を有し、一旦生成される
と熱処理によって除去され得ない。また、AlCu
Fe及びMgSi相の生成は、それらの生成が強化析
出をつくるために利用し得るCu及びMgの量を減らす
ので製品の強度を低くすることがある。AlCu
e及びMgSiのような成分はそれらが固溶されるこ
とができないのでその発生を防止するために特に重要で
あり、このため、鉄は該成分の発生を防止するために非
常に低いレベルに保たれる。即ち、Fe及びSiの減少
は靭性および耐疲労割れ成長を増す。従った、本発明で
は、Feを0.10重量%以下に制御し且つSiを0.
10重量%以下に制御することが好ましい。
【0018】Cu及びMgは、良好な強度を維持するた
めと同時に靭性及び疲労で利益を提供するために注意深
く制御されねばならない。CuおよびMgのレベルは強
化析出相を作るために利用し得る自由Cu及びMgの量
を最大にするために充分に高い高温処理中に僅かに溶体
化可能なAlCuMg及びAlCuの固溶を許すに
充分なだけ低くなければならない。これは最終製品で所
望の特性を生じるCu及びMg組成の非常に狭い範囲を
残す。
【0019】次の等式は、「自由Cu」及び「自由M
g」、即ち強化相を作るために利用し得るCu及びMg
の量を評価するために使用されることができる。
【0020】
【数1】Cu(自由)=Cu(総量)−2.28Fe−
0.74(Mn−0.2)
【0021】
【数2】Mg(自由)=Mg(総量)−1.73(Si
−0.05)
【0022】ここで説明した合金元素の制御された量を
有する合金製品を提供することと同様に、例えば航空機
の外皮又はパネルとして用いるために必要とされる強
度、破壊靭姓、耐食性および耐疲労割れ成長の最も望ま
しい特性を提供するために、合金が特別の方法ステップ
に従って提供されることが好適とされる。ここで説明し
た合金は、連続鋳造が好適とされる鋳造製品について当
業界で現在採用されている鋳造技術によって適当な加工
製品への二次加工のためのインゴット又はスラブとして
提供されることができる。ベルト鋳造機またはロール鋳
造機から生じるスラブも使用されることができる。
【0023】本発明のより広い観点では、合金は、Cu
3.8〜4.5重量%、Mg1.2〜1.85重量%、
Mn0.3〜0.78重量%、Fe最大0.5重量%、
Si0.5重量%、残部アルミニウムと付随的元素と不
純物、からなることができる。
【0024】本発明の合金のインゴット又はスラブはク
ラッドを設けることができ、次に本発明に従って加工さ
れることができる。そのようなクラッド製品は、本発明
のアルミニウム基合金の芯と、芯を腐食から保護する高
純度合金のクラッドとを利用する。クラッドは、非合金
のアルミニウム、又は全ての他の元素を0.1又は1%
以下で含むアルミニウムを含む。しかしながら、Znは
例えばAA7072におけるように存在することができ
る。従って、芯上のクラッドはアルミニウム協会合金1
100、1200、1230、1135、1235、1
435、1145、1345、1250、1350、1
170、1175、1180、1185、1285、1
188、1199又は7072から選択されることがで
きる。
【0025】合金素材は熱間加工に先立って拡散焼なま
しされることができ、又はそれは加熱され且つ直接に熱
間圧延されることができる。もし拡散焼なましが使用さ
れるならば、溶体化可能な元素を固溶させること及び金
属の内部組織を拡散焼なましすることは、少なくとも1
時間の時間の間487.7℃(910゜F)又は49
3.3℃(920°F)〜515.5℃(960°F)
又は537.7℃(1000°F)の範囲内の金属温度
で実行されることができる。好適な時間は拡散焼なまし
温度範囲内で約4時間又はそれ以上である。通常は、拡
散焼なまし温度において均熱時間は8時間以上に延長し
てはいけないが、より長い時間は通常は有害ではない。
拡散焼なまし温度で4〜6時間は全く適当であることが
判明している。典型的な拡散焼なまし温度は493.3
℃(920°F)である。
【0026】本発明のために、クラッドインゴットを拡
散焼なましせずに熱間圧延することが好適とされる。従
って、インゴットは中間ゲージの製品を提供するために
熱間加工され又は熱間圧延される。圧延の開始温度が3
15.5〜482.2℃(600〜900°F)の範囲
内である熱間圧延が行われる。合金の使用が航空機の翼
の外皮又は胴体の外皮用である時、熱間圧延は約76.
2〜203.2ミリメートル(3〜8インチ)の厚さを
有する中間製品を提供するために行われる。
【0027】熱間圧延後、中間ゲージの製品は再加熱ス
テップの作用を受ける。特に溶体化可能な成分又は二次
相粒子と、それらの耐疲労割れ成長及び破壊靭性に及ぼ
す悪影響とを最小限にすること又は回避することに関し
て本発明で重要であることはこの再加熱ステップであ
る。このため、再加熱ステップでは、中間ゲージ製品
は、鋳造から残っている又は熱間圧延中に析出している
ことがある溶体化可能な成分を固溶させるために二次相
粒子のソルバス温度より上の例えば少なくとも482.
2又は493.3℃(900又は920°F)の温度ま
で加熱される。そのような成分粒子は例えばAlCu
Mg、AlCuを含む。再加熱はCu及びMgの大部
分を固溶体にする作用を有する。加熱は482.2〜5
07.2℃(900〜945°F)の範囲内であること
ができ、好適な範囲は482.2又は487.7〜49
8.8℃(900又は910〜930°F)である。再
加熱のために、中間ゲージ製品は、金属が温度範囲内に
ある時又は溶体化可能な成分のソルバス温度より上であ
る時に約1〜40時間の間保たれることができる。好ま
しくは、金属温度における時間は4〜24時間である。
再加熱は説明したパラメータ内で注意深く制御されるこ
とが重要である。もし再加熱加工が482.2℃(90
0°F)以下、例えば454.4℃(850°F)であ
るならば、これは例えば大量の粗い固溶されないAl
CuMg及びAlCuの粒子を残すことがあり、該粒
子は最終製品で耐疲労割れ成長に悪影響を及ぼすことが
ある。事実、もし再加熱が溶体化温度以下であるなら
ば、これらの粒子はサイズを成長させることがある。最
終薄板製品で耐割れ伝播を制限することがあるのはその
ような成分粒子の存在である。
【0028】クラッド製品において、再加熱の温度及び
持続時間は別の理由で非常に重要である。即ち、もし再
加熱温度における時間が過剰であるならば、銅が高純度
アルミニウムクラッド中へ拡散することができ、それは
クラッドによって与えられた腐食保護に悪影響すること
がある。
【0029】再加熱後、中間製品は第2の熱間圧延加工
の作用を受ける。第2の熱間圧延加工は約260〜48
2.2℃(約500〜900°F)、好ましくは31
5.5〜454.4℃(600〜850°F)の温度範
囲内で行われる。熱間圧延は最終ゲージまで、例えば
6.35ミリメートル(0.25インチ)又はそれ以下
まで行われることができる。代替的に、熱間圧延ステッ
プは2.54〜7.62ミリメートル(0.1〜0.3
インチ)の範囲内の厚さを有する第2の中間製品を提供
するために行われることができる。その後、第2の中間
製品は、ほぼ再結晶された製品を作るために6.35ミ
リメートル(0.25インチ)又はそれ以下、典型的に
は1.27〜5.08ミリメートル(0.05〜0.2
0インチ)の範囲内の最終ゲージまで冷間圧延されるこ
とができる。中間焼鈍は所望により冷間圧延の前で用い
られることができる。
【0030】冷間圧延後、薄板製品は次に487.7〜
507.2℃(910〜945°F)の範囲内の溶体化
熱処理の作用を受ける。溶体化熱処理は持続時間が注意
深く制御されることが重要である。このため、溶体化熱
処理は、金属が溶体化温度に達した時に5分又はそれ以
下の間行われることができる。時間は15分又は60分
まで延長されることができる。しかしながら、クラッド
製品では、クラッド中への銅の拡散とそれから生じる問
題とに対して注意しなければならない。
【0031】本発明に従う溶体化熱処理は連続的な基準
で行われることができる。基本的には、溶体化作用をか
なり迅速に起こることができる。連続的な処理では、薄
板は単一のウエブとして、昇温速度を大きく増加する細
長い炉を連続的に通過される。長い溶体化熱処理時間は
AlCuMg及びAlCuのような溶体化可能な成
分を固溶させるために使用されることができる。しかし
ながら、長い時間(2時間を超える時間)の溶体化熱処
理は、クラッド中に起こることがある過剰なCu拡散の
故にクラッド製品で使用されるべきではない。連続的な
アプローチは、比較的迅速な昇温と溶体化温度での短い
滞留時間とがクラッドの中への銅の拡散を最小限にする
ので本発明の実施を容易にする。従って、本発明者は約
10分位短い又はそれよりも短い時間、例えば0.5〜
4分で溶体化熱処理することを考える。短い昇温時間を
達成する別の助けとして、所望される金属温度よりもか
なり上の炉温度又は炉区域温度が昇温時間を速めるため
に有効であるより大きな温度ヘッドを提供する。
【0032】溶体化熱処理後、金属は二次相、例えばA
CuMg及びAlCuの制御されない析出を防止
するため又は最小限にするために急冷されることが重要
である。このため、本発明の実施においては、焼入れ速
度は溶体化温度から176.6℃(350°F)又はそ
れより低い温度まで少なくとも37.7℃(100°
F)/秒であることが好適とされる。好適な焼入れ速度
は496.1℃(925°F)又はそれ以上から17
6.6℃(350。F)又はそれ以下までの温度範囲内
で少なくとも148.8℃(300°F)/秒である。
適当な速度は水、例えば水浸漬又は水噴射の使用によっ
て行われることができる。更に、空気又は空気噴射が採
用されることができる。好ましくは、焼入れは連続的な
基準で生じる。薄板は例えばその原長の10%まで延伸
することによって冷間加工されることができる。典型的
には、冷間加工、又は延伸と同様な作用を生じるその同
等の加工は、製品の原長の0.5%〜6%の範囲で採用
されることができる。
【0033】急速焼入れ後、薄板製品は自然時効され
る。自然時効によって79.4℃(175°F)までの
温度での時効を含むことを表わす。
【0034】これらの制御に従うことは、特に本発明の
合金組成を用いて、高降伏強度、高められたレベルの破
壊靭性、増加された耐疲労割れ成長及び耐食性を有する
薄板素材の生産を大きく助ける。即ち、最小縦断降伏強
度40又は42ksi、適当には最小44、46又は4
8ksi、及び最小破壊靭性140、145又は150
ksi■inを有する薄板が生産されることができる。
また、薄板は最小反復応力強さ範囲22ksi■inに
おいて耐疲労割れ成長速度10−4インチ/サイクルを
有する。
【0035】本発明に従って二次加工された薄板は比較
的高い降伏強度、例えば約47ksiを維持すると同時
に破壊靭性を約150〜165ksi■inまで増加す
る利点を有する。406.4ミリメートル(16イン
チ)幅のパネルを用いたK見掛値(Kapp)として述
べた測定値による製品の破壊靭性は88又は90〜10
0ksi■inの範囲にあることができる。図2に示し
たように、新製品は、一定反復応力強さファクター範囲
22ksi■inを用いて行った試験で、現存する胴体
外皮合金よりもかなり良好な耐疲労割れ伝播を有する。
この反復応力強さファクター範囲は商用飛行機のような
輸送用飛行機の損傷許容設計に重要である。
【0036】本発明の薄板材料は二次相粒子、例えばA
CuFe、Al(Fe,Mn)AlCuMg
及びAlCu粒子がほぼないことを特徴とする。即
ち、本発明の薄板材料は、製品の横断面の光学像分析に
よって測定された0.15平方μmより大きい粒子を
1.25体積%よりもはなはだ少なく有する。
【0037】即ち、本発明の薄板材料は1.0cal/
gram以下の500〜530℃示差走査熱量ピークを
概ね有する。図3及び図4は商用ジェット飛行機の胴体
外皮のための現在の選択材料である2024−T3と新
製品との比較を示す。
【0038】 Cu4.28%、Mg1.38%、Mn0.50%、F
e0.07%、Si0.05%、残部Alの組成を有す
る406.4×60.254ミリメートル(16×60
インチ)のインゴットがAA1145でクラッドされ、
次におよそ468.3℃(875°F)まで加熱され、
スラブゲージ114.3ミリメートル(4.5インチ)
まで熱間圧延された。スラブは次に17時間温度約48
7.7℃(910°F)まで加熱され、ゲージ4.47
ミリメートル(0.176インチ)まで熱間圧延され
た。金属は496.1℃(925°F)で10分間溶体
化熱処理の前に最終ゲージ2.54ミリメートル(0.
100インチ)及び延伸1〜3%まで冷間圧延された。
薄板は室温で3週間時効された。
【0039】比較のために、現在商用ジェット航空機の
胴体外皮として使用されており、Cu4.6%、Mg
1.5%、Mn0.6%、Fe0.2%、Si0.2
%、残部Alの組成を有する2024−T3が487.
7℃(910゜F)で再加熱される作用を受けないこと
を除いて同じに処理された。
【0040】本発明の製品は16%より高い平面応力破
壊靭性を有し(図1の新製品データの平均K=15
6.5ksi■in対図1の2024−T3データの最
高の二点の平均K=134.7ksi■in)、且つ
下表に示したように反復応力強さ範囲22ksi■in
において44%遅い割れ成長を有した(da/dN=
5.3×10−5in/cycle対9.52×10
−5in/cycle)。冶金的な改良原因の1つの可
能な説明は、示差走査熱量曲線を示す図3及び図4で理
解されることができる。500〜530℃の温度範囲
(図3)で起こる急なピークのサイズはAlCuMg
及びAlCuのような1つ又は1つ以上の成分相の量
を示している。これらの相は破壊靭性および耐疲労割れ
成長の低下に寄与する。新製品(図4)はそのような成
分の体積率が本発明に従ってかなり減少されていること
を示すはるかに小さいピークを有する。
【0041】大きい成分相粒子(Fe及びSiを含んだ
粒子)、例えば0.15平方μmよりも大きい粒子の全
体の体積率は、普通に処理された2024−T3につい
てよりも新製品についてはるかに小さかった。12の測
定値で、新製品の体積率は0.756%〜1.056%
の範囲であった。12の測定値で、普通に処理された2
024−T3の成分体積率は1.429%〜2.185
%の範囲であった。
【0042】
【表1】
【0043】破壊靭性は406.4ミリメートル(16
インチ)幅、1117.6ミリメートル(44インチ)
長さのパネルを用いて測定された。与えられた全ての値
は、印加荷重が薄板の横断方向と平行であり且つ割れが
薄板の長手方向方向と平行に伝播されることを意味する
T−L配向でとられた。耐疲労割れ成長は与えられた応
力強さ範囲で各サイクル中で割れが伝播する長さとして
測定された。測定はT−L配向でR比0.33で行われ
た。応力強さファクターが増加するにつれて、改良の程
度が一層顕著になることが容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって処理された改良された材料の降
伏強度に対してプロットされた破壊靭性を示す。
【図2】溶体化熱処理され、冷間加工され且つ自然時効
されたT3焼きもどし(AA2024−T3)における
アルミニウム協会合金2024と本発明に従う改良され
た製品との割れ長さに対してプロットされた疲労割れ成
長速度を示すグラフ。
【図3】2024−T3の示差熱量曲線。
【図4】本発明に従うアルミニウム合金製品の示差熱量
曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート ダブリュ.ウェスターランド アメリカ合衆国アイオワ州ベッテンドー フ,デニストン アベニュー 1264

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 航空機の外皮特に航空機の翼又は胴体の
    ためのものであって、高強度レベルと破壊靭性及び耐疲
    労割れ成長の良好なレベルとを有するアルミニウム基合
    金薄板製品の製造方法であって、 (イ)Cu4.0〜4.5重量%、Mg1.2〜1.5
    重量%、Mn0.4〜0.7重量%、Fe最大0.5重
    量%、Si最大0.5重量%、残部アルミニウムと付随
    的元素と不純物、を含むアルミニウム基合金の塊を提供
    することと、 (ロ)該塊をスラブに熱間圧延することと、 (ハ)溶体化可能な成分を固溶させるために前記スラブ
    を487.7℃(910°F)よりも高い温度まで加熱
    することと、 (ニ)スラブを315.5〜454.4又は482.2
    ℃(600〜850又は900°F)の温度範囲で薄板
    製品に熱間圧延することと、 (ホ)溶体化熱処理することと、 (ヘ)冷却することと、 (ト)高強度を有し且つ破壊靭性及び耐疲労割れ成長の
    高められたレベルを有する薄板を作るために時効するこ
    ととからなるアルミニウム基合金薄板製品の製造方法。
  2. 【請求項2】 塊は前記加熱に先立って315.5℃〜
    482.2℃(600〜900°F)の温度範囲で熱間
    圧延され且つ(又は)薄板製品は前記熱間圧延後に1.
    3〜6.3mm(0.05〜0.25インチ)のような
    最終ゲージ板厚まで冷間圧延される請求項1に記載され
    たアルミニウム基合金薄板製品の製造方法。
  3. 【請求項3】 Cuは4.1〜4.5重量%であり、 Mgは1.2〜1.45重量%であり、 Feは最大0.12重量%であり、且つ(又は)Siは
    最大0.1重量%である請求項1に記載されたアルミニ
    ウム基合金薄板製品の製造方法。
  4. 【請求項4】 提供された塊は、Cu4.1〜4.4重
    量%、Mg1.2〜1.45重量%、Mn0.4〜0.
    6重量%、Fe最大0.12重量%、Si最大0.1重
    量%、残部アルミニウムと付随的元素と不純物、を含む
    アルミニウム基合金の塊である請求項1、2又は3のい
    ずれか1項に記載されたアルミニウム基合金薄板製品の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 (ホ)487.7〜565.5℃(91
    0〜1050゜F)の温度範囲で60分以内の時間、好
    ましくは487.7〜507.2℃(910〜945゜
    F)で15分以内の時間溶体化熱処理することを含む請
    求項4に記載されたアルミニウム基合金薄板製品の製造
    方法。
  6. 【請求項6】 薄板が自然時効される請求項4に記載さ
    れたアルミニウム基合金薄板製品の製造方法。
  7. 【請求項7】 (ハ)溶体化可能な成分を固溶させるた
    めに前記スラブを487.7〜507.2℃(910〜
    945゜F)まで再加熱することを含む請求項1から6
    までのいずれか1項に記載されたアルミニウム基合金薄
    板製品の製造方法。
  8. 【請求項8】 アルミニウム基合金の前記塊はアルミニ
    ウムのクラッドをその上に有する請求項1から7までの
    いずれか1項に記載されたアルミニウム基合金薄板製品
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 クラッドは次の1つ、即ち (i)それが前記塊よりも高い純度のアルミニウム合金
    製である、 (ii)クラッドが、アルミニウム協会AA1000シ
    リーズ製である、 (iii)クラッドが、アルミニウム協会形式AA11
    00、1200、1230、1135、1235、14
    35、1145、1345、1250、1350、11
    70、1175、1180、1185、1285、11
    88、1199又は7072製である、の1つである請
    求項8に記載されたアルミニウム基合金薄板製品の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 例えば、航空機の翼又は胴体の外皮の
    ような航空機の外皮であって、高強度レベルと破壊靭性
    及び耐疲労割れ成長の高められたレベルとを有する損傷
    許容アルミニウム基合金薄板製品であって、Cu4.0
    〜4.5重量%、Mg1.2〜1.5重量%、Mn0.
    4〜0.6重量%、Fe最大0.12重量%、Si最大
    0.1重量%、残部アルミニウムと付随的元素と不純
    物、を含むアルミニウム基合金からなり、最小縦断降伏
    強度275MPa(40ksi〔1000ポンド/平方
    インチ〕)と、最小T−L破壊127MPa√m(14
    0ksi√in)とを有する損傷許容アルミニウム基合
    金薄板製品。
  11. 【請求項11】 合金はMg1.2〜1.45重量%及
    びFe最大0.1重量%を含む請求項10に記載された
    損傷許容アルミニウム基合金薄板製品。
  12. 【請求項12】 次の特性の1つ以上、即ち (i)製品は最小縦断降伏強度44ksiを有する、 (ii)薄板は最小縦断降伏強度42ksiを有する、 (iii)製品は最小T−L破壊靭性131MPa√m
    (144ksi√in)を有する、 (iv)製品はT−L耐疲労割れ成長速度2.5×10
    (最小反復応力強さ範囲20MPa√m(22ksi
    √in)において10−4インチ/サイクル)を有す
    る、 (v)製品は0.15平方μmより大きい1.25体積
    %より少ないAlCuMg及びAlCuを含む粒子
    の体積率を有する、 (vi)製品は0.15平方μmより大きい1体積%よ
    り少ないAl2CuMg及びAlCuを含む粒子の体
    積率を有する、 (vii)製品は厚さ1.27〜6.35ミリメートル
    (0.05〜0.25インチ)を有する、 (viii)製品は溶体化熱処理され、焼入れされ且つ
    自然時効された、 (ix)製品は再結晶される、の1つ以上を有する請求
    項10に記載された損傷許容アルミニウム基合金薄板製
    品。
  13. 【請求項13】 アルミニウム基合金薄板はアルミニウ
    ムのクラッドをその上に有する請求項10から12まで
    のいずれか1項に記載された損傷許容アルミニウム基合
    金薄板製品。
  14. 【請求項14】 クラッドが次の1つ、即ち (i)薄板がアルミニウム協会AA1000シリーズの
    アルミニウムのクラッドをその上に有する、 (ii)アルミニウム協会形式AA1145、123
    0、1060又は1100のアルミニウムのクラッド、
    の1つである請求項13に記載された損傷許容アルミニ
    ウム基合金薄板製品。
  15. 【請求項15】 例えば航空機の翼又は胴体の外皮のよ
    うな航空機の外皮であって、高強度レベルと破壊靭性及
    び耐疲労割れ成長の良好なレベルとを有するアルミニウ
    ム基合金薄板製品の製造方法であって、 (イ)Cu3.8〜4.5重量%、Mg1.2〜1.8
    5重量%、Mn0.3〜0.78重量%、Fe最大0.
    5重量%、Si最大0.5重量%、残部アルミニウムと
    付随的元素と不純物、を含むアルミニウム基合金の塊を
    提供することと、 (ロ)該塊をスラブに熱間圧延することと、 (ハ)溶体化可能な成分を固溶させるために前記スラブ
    を約487.7℃(910゜F)まで加熱することと、 (ニ)315.5〜482.2℃(600〜900゜
    F)の温度範囲でスラブを薄板製品まで熱間圧延するこ
    とと、 (ホ)溶体化熱処理することと、 (ヘ)冷却することと、 (ト)高強度を有し且つ破壊靭性及び耐疲労割れ成長の
    高められたレベルを有する薄板製品を提供するために時
    効することとからなるアルミニウム基合金薄板製品の製
    造方法。
  16. 【請求項16】 (ロ)前記再加熱に先立って315.
    5〜482.2℃(600〜900゜F)の温度範囲で
    塊をスラブまで熱間圧延することを含む請求項15に記
    載されたアルミニウム基合金薄板製品の製造方法。
  17. 【請求項17】 (ニ)315.5〜454.4℃(6
    00〜850゜F)の温度範囲でスラブを薄板製品まで
    熱間圧延することを含む請求項15に記載されたアルミ
    ニウム基合金薄板製品の製造方法。
  18. 【請求項18】 次の1つ以上、即ち (i)487.7〜565.5℃(910〜1050゜
    F)で60分以内、好ましくは15分以内の時間の間溶
    体化熱処理すること、 (ii)急冷すること、 (iii)薄板製品が前記熱間圧延後1.3〜6.3m
    m(0.05〜0.25インチ)の範囲の厚さを有する
    薄板ゲージまで冷間圧延されること、 (iv)前記時効が自然時効であることの1つ以上を含
    む請求項15に記載されたアルミニウム基合金薄板製品
    の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記塊がアルミニウムのクラッドをそ
    の上に有する請求項15から18までのいずれか1項に
    記載されたアルミニウム基合金薄板製品の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記クラッドが次の1つ、即ち (i)その上のアルミニウム協会AA1000シリーズ
    のアルミニウムのクラッド、 (ii)その上のアルミニウム協会合金AA1100、
    1200、1230、1135、1435、1145、
    1345、1250、1350、1170、1175、
    1180、1185、1285、1188、1199又
    は7072のアルミニウムのクラッド、の1つである請
    求項19に記載されたアルミニウム基合金薄板製品の製
    造方法。
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