JP4781536B2 - 損傷許容性アルミニウム合金製品およびその製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は航空機用途における使用のために適した改良されたアルミニウム合金製品に関し、さらに特に本発明は、改良された疲労亀裂進展への抵抗性および破壊靭性を有し、航空機外殻としての使用に適した改良されたアルミニウム合金およびその製造方法に関する。
【0002】
本発明でいうシート材料とは、1.3mm(0.05インチ)を下回らず、6.3mm(0.25インチ)を上回らない厚みを有するロール状の製品であり、プレート材料とは、6.3mm(0.25インチ)を越える厚みを有するロール状の製品であると理解されるべきである。Aluminum Standards and Data、Aluminum Association、Chapter5 Terminology、1997をも参照のこと。
【0003】
鋳造インゴットまたはスラブは定義上、長さ((半)連続鋳造法の場合は通常鋳造方向)、幅、および厚みを有する3次元物体であり、幅は厚みと等しいかまたは厚みより大きい。
【0004】
商業的な航空機の設計においては、航空機の異なった型の構造部分のために異なった性質の組合せが必要とされる。多数の部品において、高い破壊靭性または低い疲労亀裂進展性のいずれかの形による、亀裂伝播への抵抗性は必須である。そのために、破壊靭性および疲労亀裂の進展伝播を改良することにより、多くの著しい利益が実現する。
【0005】
改良された靭性をもつ新しい物質は、例えば、高レベルの損傷許容性を有するであろう。商業的航空機上においては、航空機内部が加圧される場合、離陸/着陸の際に周期的な負荷が発生する。典型的には、航空機は標準的耐用期間中に100,000回を越える周期的加圧を受けるかもしれない。従って、いずれもが周期的負荷と関連する、破壊靭性および疲労亀裂進展への抵抗性の改良からは大きな利点がもたらされることに注目すべきであろう。
【0006】
航空機工業においては、アルミニウム協会合金AA2024およびその変形品が、高度損傷許容性アルミニウム合金として、主としてT3条件またはその変形で、広く用いられている。これらの合金の製品は、比較的高い強度−重量比を有し、そして良好な破壊靭性、良好な疲労物性、および適当な耐食性を示す。
【0007】
欧州特許EP−B−第0473122号(Alcoa社)から、損傷許容性アルミニウム合金シート製品の製造法が知られており、これは下記を含む:
(a)下記を(重量%で)含むアルミニウム基礎合金体の提供:
Cu 3.8〜4.5
Mg 1.2〜1.85
Mn 0.3〜0.78
Fe 最大0.5、 好ましくは最大0.12
Si 最大0.5、 好ましくは最大0.10
残余はアルミニウム、場合によりZn最大0.2、Zr最大0.2、Cr最大0.5、および不純物。
(b) 合金体を熱間圧延しスラブとする;
(c) 該スラブを488℃を越えて加熱し、可溶性成分を溶解する;
(d) スラブを315〜482℃の温度範囲で熱間圧延し、シート製品とする;
(e) 固溶化熱処理;
(f) 冷却;そして
(g) 時効により、高い強度および改良されたレベルの破壊靭性および疲労亀裂進展抵抗性を有するシート製品を製造する。
【0008】
公知の方法によって得られた損傷許容性のシート製品は、T3条件で供給され、市販されている。
【0009】
本発明の一つの目的は、EP−B−第0473122号による方法から得られるT3条件のアルミニウムシート製品と比較して、改良された損傷許容物性を有するアルミニウム合金製品を提供することである。本発明の他の目的は、アルミニウムシート製品の機械的性質を更に改良することである。本発明のさらに他の目的は、改良されたアルミニウム合金製品の製造方法を提供することである。
【0010】
本発明の一つの様相によれば、(重量%で)3.8〜4.9%Cu、1.2〜1.8%Mg、0.1〜0.9%Mn、最大0.12%Fe、最大0.10%Si、最大0.15%Ti、最大0.20%Zn、最大0.10%Cr、各不純物が最大0.05%、不純物合計が最大0.15%で、残余がアルミニウムからなるアルミニウム基礎合金を含む製品が提供され、そして該製品は、300Mpaまたはそれ以上の最小L−0.2%降伏強度、270Mpaまたはそれ以上の最小LT−0.2%降伏強度、700mm幅のCCTパネルについて100MPa.√mまたはそれ以上の最小T−L破壊靭性KC(ao)を有し、そしてL/STおよびLT/STの両断面において、少なくとも6のASTM E−112による平均グレイン寸法を有する。
【0011】
本発明によるこの製品は公知の方法から得られるアルミニウムシートと比較して、改良された強度レベルおよび疲労特性を有する。この製品はシートおよびプレート材料の両方の形で供給可能である。そのすぐれた性質は製品の特定の化学組成範囲と微細グレイン構造(ASTM E112グレイン寸法が6またはそれ以上)および、少なくともL/STおよびLT/ST方向におけるグレイン構造のアスペクト比が比較的小さいことの組合せの結果であると信じられている。本発明による製品のさらに他の利点は、その性質特に疲労特性がより等方的であることである。より等方的な構造は製品のT−L方向において特に改良された機械的性質、特に疲労特性をもたらし、この改良は製品の用途を拡大する。
【0012】
本発明による製品は、本質的に(重量%で)3.8〜4.9%Cu、1.2〜1.8%Mg、0.1〜0.9%Mn、残りがアルミニウムおよび痕跡量のそして不純物元素からなるアルミニウム基礎合金を含む。痕跡量のそして不純物元素として製品中に存在する亜鉛、チタン、クロムについての最大許容量は、亜鉛が0.20%、チタンが0.15%、クロムが0.10%である。不純物元素の鉄およびけい素については、鉄の最大許容量が0.12%、そしてけい素が0.10%である。その他の残りの痕跡量元素については、その各々が最大限界量0.05%を有し、その他の残りの痕跡量元素の合計最大量は0.15%である。
【0013】
本発明による製品のより好ましい態様において、よい強度と改良された疲労特性の組合せを維持するためには、Cu含有量は3.8〜4.7%の範囲に、そしてより好ましくは3.8〜4.6%の範囲に、そして最も好ましくは3.9〜4.6%の範囲内に限定される。
【0014】
本発明による製品のより好ましい態様において、よい強度と改良された疲労特性の組合せを維持するためには、Mg含有量は1.2〜1.7%の範囲に、そしてより好ましくは1.2〜1.6%の範囲に限定される。
【0015】
靭性および疲労における利点を提供しつつよい強度を維持するためには、CuおよびMgのレベルは、示された範囲内に調節しなければならない。
【0016】
本発明による製品のより好ましい態様において、Mn含有量は0.1〜0.8%の範囲に、そしてより好ましくは0.2〜0.8%の範囲に限定される。
【0017】
FeおよびSi含有量は、破壊靭性および疲労亀裂進展への抵抗性に害を及ぼす、実質的な量の鉄およびけい素含有粒子の生成を防止するためには、非常に低い含有量に限定される。
【0018】
本発明による製品の他の好ましい態様においては、製品は320MPaまたはそれ以上、より好ましくは340MPaまたはそれ以上、そしてより好ましくは360MPaまたはそれ以上、そして最も好ましくは370MPaまたはそれ以上の、長さ方向(L)の最小0.2%降伏強度を有する。TL方向(横方向)の好ましい最小0.2%降伏強度は270MPaまたはそれ以上、好ましくは280MPaまたはそれ以上、そしてより好ましくは300MPaまたはそれ以上、そしてより好ましくは310MPaまたはそれ以上、そして最も好ましくは最小320MPaまたはそれ以上である。
【0019】
本発明による製品の他の好ましい態様においては、製品はシート製品であり、440MPaまたはそれ以上、好ましくは450MPaまたはそれ以上、そしてより好ましくは4670MPaまたはそれ以上の、最小横方向(TL)引張強度を有する。さらにシート製品は475MPaまたはそれ以上、好ましくは485MPaまたはそれ以上、そしてより好ましくは490MPaまたはそれ以上、そして好ましくは495MPaまたはそれ以上の最小長さ方向(L)引張強度を有する。
【0020】
本発明による製品のさらに他の好ましい態様においては、製品は2000mm幅のCCTパネルについて170MPa.√mまたはそれ以上、そして好ましくは175MPa.√mまたはそれ以上、そしてより好ましくは180MPa.√mまたはそれ以上、そしてより好ましくは最小185MPa.√mまたはそれ以上の最小T−L破壊靭性KC(ao)を有する。2000mm幅のCCTパネルについての好ましい最小L−T破壊靭性KC(ao)は、170MPa.√mまたはそれ以上、好ましくは180MPa.√mまたはそれ以上、そしてより好ましくは190MPa.√mまたはそれ以上、そして最も好ましくは200MPa√mまたはそれ以上である。700mm幅のCCTパネルについての好ましい最小L−T破壊靭性KC(ao)は105MPa.√m、好ましくは110MPa.√mまたはそれ以上、そしてより好ましくは115MPa.√mまたはそれ以上、そしてより好ましくは120MPa.√mまたはそれ以上、そして最も好ましくは125MPa.√mまたはそれ以上である。
【0021】
本発明による製品は、シートまたはプレート材料の両方として用いることができる。しかしながら製品は理想的には航空機の構造的構成部分中に用いるためのシート製品である。シート製品は好ましくは少なくともL/STおよびLT/STの両断面において好ましくはASTM E−112の平均グレイン寸法が6またはそれ以上、より好ましくはASTM E−112の7〜8を有する。L/ST断面は次の2方向に両端を持つ表面を有すると理解されるべきである:L方向(長さ方向、通常巻取り方向)およびST方向(短い横方向、通常製品の厚み)。LT/ST断面は次の2方向に両端を持つ表面を有すると理解されるべきである:LT方向(長い横方向、通常製品の幅)およびST方向(短い横方向)。シート製品のグレイン構造のアスペクト比は、少なくともL/STおよびLT/STの両断面において好ましくは1:≦4の範囲、そして好ましくは1:≦3の範囲、そしてより好ましくは1:≦2の範囲である。グレイン構造がより等軸性であればあるほど、得られる機械的性質、特に疲労特性、はより等方性となる。
【0022】
本発明はまた、本発明の製品がクラッドを与えられてもよいことからなる。このようなクラッド製品は、本発明のアルミニウム基礎合金の芯材および一般により高純度の、特に芯材の腐食を防止する、クラッドを用いる。クラッドは本質的に非合金化アルミニウムまたは他のすべての元素の含有量が0.1または1%を越えないアルミニウムを含むが、それに限定されるものではない。ここで1xxx型シリーズと呼称されるアルミニウム合金は、下位区分の1000型、1100型、1200型、および1300型を含む、すべてのアルミニウム協会(AA)合金を含む。すなわち、芯材上のクラッドは、1060,1045,1100,1200,1230,1135,1235,1435,1145,1345,1250,1350、1170,1175,1180,1185,1285、1188,1199、または7072のような各種のアルミニウム協会合金から選択してもよい。さらに、亜鉛(0.8〜1.3%)を含む7072のような、AA−7000シリーズ合金のような合金がクラッドとして有用であり、そして典型的には1%を越える合金用添加物を含む、6003または6253のような、AA6000シリーズの合金がクラッドとして有用である。その他の合金もまた、それらが特に芯材合金の十分な総括的防食を果す限り、クラッドとして有用でありうる。クラッド層(単数または複数)は通常芯材よりずっと薄く、各層が複合体の全厚みの1〜15または1〜20または場合により1〜25%を構成する。クラッドの一層はより典型的には複合体の全厚みの約1〜12%を構成する。
【0023】
他の様相においては、本発明は、以下の諸段階:
(a)(重量%で)3.8〜4.9%Cu、1.2〜1.8%Mg、0.1〜0.8%Mn、最大0.12%Fe、最大0.10%Si、最大0.15%Ti、最大0.20%Zn、最大0.10%Cr、各々が最大0.05%で合計が最大0.15%の不純物類、残余がアルミニウムからなるアルミニウム合金を含むインゴットまたはスラブを鋳造する;
(b)インゴットを熱間圧延し中間製品とする;
(c)中間製品を長さおよび幅の両方向に60%を越える全冷間変形で冷間圧延しロール状製品とする;
(d)固溶化熱処理;
(e)冷却;および
(f)時効により強度および改良されたレベルの破壊靭性および疲労亀裂進展への抵抗性を有するロール状製品を製造する;、
を包含する、改良された損傷許容物性を有する製品の製造方法を提供する。
【0024】
本発明による方法によって、300MPaまたはそれ以上の最小L−0.2%降伏強度、270MPaまたはそれ以上の最小LT−0.2%降伏強度、700mm幅のCCTパネルについて100MPa.√mまたはそれ以上の最小T−L破壊靭性KC(ao)を有し、そしてL/STおよびLT/STの両方向において、少なくとも6のASTMによる平均グレイン寸法を有する、ロール状製品の製造が達成される。本法のさらに他の利点は、より等方的な性質、特に等方的疲労特性、および比較的小さなアスペクト比を有するグレイン構造を有するロール状製品が得られることである。本法の他の利点は、従来のコイル製造経路と比較してはるかに幅の広いプレートまたはシート製品の製造が可能となる点である。本法のさらに他の利点は、EP−B−第0473122号に記述されたようなコイル製造経路と比較してはるかに幅の広いプレートまたはシート製品の製造が可能となる点である。本発明による方法のさらにまた他の利点は、EP−B−第0473122号に記述されたような熱間圧延工程中の可溶成分溶解のための488℃を超えるスラブの中間的な加熱は、場合により適用してもよいが、望まれる機械的特性を達成するためにはもはや必須ではないことである。
【0025】
本明細書に記述されるアルミニウム合金は、工程段階(a)において、鋳造製品のために現在用いられている鋳造技術、例えばDC鋳造、EMC鋳造、EMS鋳造によって、適当な加工製品を製造するためのインゴットまたはスラブとして、提供することができる。連続鋳造、例えばベルト鋳造機またはロール鋳造機から得られるスラブもまた用いることができる。
【0026】
鋳造されたインゴットまたはスラブは、熱間圧延の前に均質化してもよいし、かつ/あるいは予熱に続いて直ちに熱間圧延してもよい。AA2024シリーズ合金およびそれらの変形の,熱間圧延に先立つ均質化及び/又は予熱は、通常400〜505℃の範囲の温度で一段階または複数段階で行なわれる。いずれの場合でも、鋳造物としての材料中の合金化元素の分離は減少し可溶成分は溶解する。もし処理が400℃未満で行なわれるならば得られる均質化効果は不適当である。もし温度が505℃を越えるならば、共晶溶融が起り好ましくない微細孔生成をもたらすかもしれない。上記熱処理の好ましい時間は2〜30時間である。より長い時間は通常害を及ぼさない。均質化は通常485℃を越える温度で行われ、典型的な均質化温度は493℃である。典型的予熱時間は440〜460℃の範囲であり、均熱時間は5〜15時間の範囲である。
【0027】
典型的には、熱間圧延に先立ち、インゴットの鋳造面近くにある分離帯を除くためにクラッドおよび非クラッド製品の両方の圧延面が削られる。
【0028】
本発明による方法の工程段階(b)中の熱間圧延手順は、好ましくは長さおよび幅の両方向の熱間圧延を伴い、これについて冶金学的見地からはいずれの方向から始めるという好みは存在しない。熱間圧延工程の間に、圧延方向は一度を越えて交互に変えることが可能である。望まれるグレイン構造を得ることに関して、本発明による方法の熱間圧延手順の好ましい態様においては、製品は長さ方向において20〜98%の範囲の熱間圧延変形を受け、そして幅方向における熱間圧延変形は20〜98%の範囲である。熱間圧延変形は本明細書中では(h0−h1)/h0として定義され、各々の関連する(長さまたは幅方向の)圧延作業に対して、式中のh0は開始厚み、h1は最終厚みである。より好ましくは長さ方向における熱間圧延変形は25〜95%の範囲、より好ましくは30〜95%の範囲、そしてよりなお好ましくは35〜95%の範囲である。幅方向における熱間圧延変形は好ましくは25〜95%の範囲、好ましくは30〜95%の範囲、より好ましくは35〜95%の範囲、そして最も好ましくは40〜90%の範囲である。
【0029】
製品を長さおよび幅の両方向に熱間圧延することにより、最終冷間圧延製品中では、はるかにより微細なグレイン構造(少なくともL/STおよびLT/ST両断面において、ASTM E−112グレイン寸法6またはそれ以上)が、はるかにより等軸性のグレイン構造と共に得られる。
【0030】
本発明による熱間圧延工程において、必要な場合には中間的プレート製品を切断して、長さおよび幅の両方向への熱間圧延のための準備的副次製品とすることができる。
【0031】
中間製品の最終ゲージは好ましくは通常この型の製品の製造について行なわれているよりも著しく大きく保つが、これは求められる最終冷間圧延ゲージのための冷間圧延工程において、より大きな全冷間圧延変形の余地を与えるためである。
【0032】
熱間圧延の後に、そして冷間圧延に先立って、得られた中間プレート製品は、その中間プレート製品を十分平面にしてこれに続く品質管理の目的のための超音波試験を可能にするために、典型的には最初の長さの0.5〜1.0%の範囲で延伸してもよい。
【0033】
本発明の方法による冷間圧延手順は、工程段階(c)において好ましくは可能な限り少ないロール通過回数で実施され、かつ60%を越える、好ましくは80%を越える、そして好ましくは95%を越えない全冷間変形を伴う。高率の全冷間変形は特にシート材用に好まれる。全冷間変形とは、冷間圧延の間の製品厚み減少の合計として理解される。60%未満の全冷間変形は、航空機構造物用途のために望まれるよりも低い強度レベルをもたらし、そして95%を越える全冷間変形は、最終の延伸作業中において製品の破壊を招きやすくなる結果となるであろう。
【0034】
製品を長さおよび幅の両方向に冷間圧延することによって、はるかにより微細なグレイン構造(少なくともL/STおよびLT/ST両断面においてASTM E112グレインサイズが6またはそれ以上)が、はるかにより等軸性のグレイン構造と共に得られる。グレイン構造がより等軸性であれば、好ましい、かつより等方性の機械的性質、特に望まれるより等方性の疲労特性がもたらされる。
【0035】
望まれるグレイン構造を得ることに関して、本発明による方法の冷間圧延手順の好ましい態様は、中間製品がまず、長さまたは幅方向のいずれでもよいが、一方向に20〜55%の範囲、好ましくは30〜55%の範囲、そしてより好ましくは40〜55%の範囲の全冷間変形で冷間圧延され、そして次に90°回転させられ、さらにもう一方の方向に冷間圧延され、全冷間変形が60%を越える、好ましくは70%を越える、好ましくは80%を越える、好ましくは85%を越える、そして好ましくは95%を越えないロール状製品とすることを伴う。冶金学的見地から見れば、中間製品の冷間圧延をまず長さ方向で始め次に幅方向で行なうことに特に好みはなく、逆もまたそうである。特に高率の全冷間変形が高度の機械的性質および非常に微細なグレイン構造(少なくともL/STおよびLT/STの両断面においてASTM E−112のグレイン寸法7またはそれ以上)を得るためには好まれる。さらにより高率の全冷間変形は、それに続く熱処理において再結晶化を増進する。60%未満の全冷間変形は望まれるグレイン構造を与えないであろうし、一方95%を越える冷間変形は、多くの中間焼鈍回数を要し、Cuのクラッド層への拡散、コストの増大、および取扱い回数増および表面の損傷から生ずるより低い加工収率などのリスクを伴う。
【0036】
本発明による方法の冷間圧延手順のさらに他の好ましい態様においては、プレートまたはシート製品であってよい中間製品が、工程段階(c−i)としてまず、長さ方向または幅方向のいずれでもよくあるいは両方の組合せでもよい、少なくとも一方向に全冷間変形が20〜55%の範囲、好ましくは30〜55%の範囲で冷間圧延されることを伴う。この最初の冷間圧延段階に続いて、中間製品は工程段階(c−ii)として固溶化熱処理され、次いで175℃より低温、そして好ましくは室温まで焼入れされる。冷却した後中間製品は工程段階(c−iii)として、最初の長さの0.5〜8%の範囲、好ましくは0.5〜4%の範囲、そして最も好ましくは0.5〜3%の範囲で延伸することによってT3、より好ましくはT351−テンパーに導かれる。続いて、中間製品は好ましくは自然時効により少なくとも2日間の範囲、好ましくは少なくとも5日間、そしてより好ましくは少なくとも7日間、時効が施される。時効の後、中間製品は工程段階(c−iv)として軽焼鈍し、次いで全冷間変形が少なくとも60%またはそれ以上となるように、もう一方の方向に、好ましくは長さおよび幅の両方向に冷間圧延することによって、最終ゲージ厚みまでの工程段階(c−v)の冷間圧延を行う。最終厚みまで冷間圧延を行う間に、製品は上記のように中間焼鈍してもよい。この改良された態様によって製品のより高レベルの強度および破壊靭性を達成し、さらに最終製品においてより等方性の性質を達成することができる。
【0037】
合金製品が最初に冷間圧延された後、中間製品は工程段階(c−ii)の間に典型的には固溶化熱処理を、460〜505℃の範囲の温度で固溶化効果が平衡に達するのに十分な時間受けるが、典型的な均熱時間は5〜120分間の範囲である。固溶化熱処理は典型的にはバッチ炉内で実施される。上記温度における典型的均熱時間は5〜40分間の範囲である。しかしながら、クラッド製品については、特に銅がクラッド中へ拡散し、該クラッドが与える腐蝕保護に悪影響を与える可能性があるので、均熱時間が長過ぎないように注意をしなければならない。固溶化熱処理の後、アルミニウム合金を175℃かまたはより低温に、好ましくは室温まで冷却し、第2相例えばAl2CuMgおよびAl2Cuの無統制な析出を防ぐかまたは最小化することが重要である。他方製品に十分な平面性および、低レベルの残留応力を与えるためには冷却速度は速くしすぎるべきではない。適当な冷却速度は水の使用、例えば水浸漬または水ジェットにより達成することができる。
【0038】
工程段階(c−iv)の間の軽焼鈍は、製品を0.5〜12時間の範囲の均熱時間の間300〜430℃の範囲に保つことによって実施することができる。より好ましい軽焼鈍処理は、350〜410℃の範囲の温度における1〜8時間の範囲の均熱時間を伴う。
【0039】
上述の冷間圧延実施の各種の態様における各種の冷間圧延作業の間に、非クラッド冷間圧延製品の再結晶化による加工性改良のために中間焼鈍処理を施すことができる。典型的には中間焼鈍は、300〜430℃の温度範囲における0.5〜12時間の範囲の均熱時間の軽焼鈍処理を伴う。より好ましい軽焼鈍処理は、350〜410℃の温度範囲における0.5〜8時間の範囲の均熱時間を伴う。軽焼鈍の後製品は、最終製品の性質を調節するために、好ましくは徐々に冷却される。軽焼鈍は、60%またはそれ以上の冷間圧延による厚み低減に耐えうる、非常にやわらかな製品を与える。さらに比較的高温とゆるやかな冷却速度との組合せは、粗粒子の分布をもたらし、このことは粒子周辺の高い局部応力をもたらし、従ってこれに続く熱処理段階での再結晶化の傾向を増大させると考えられている。クラッドされた冷間圧延製品については、芯材合金からクラッドへの特に銅の特に過度の拡散を避けるために、より低い温度範囲が必要とされるかもしれないが、これは限定を意図するものではない。この拡散はクラッドにより得られる腐食保護に悪影響を及ぼす可能性がある。この場合中間焼鈍処理は典型的には220〜350℃の温度範囲でかつ10分間〜12時間の範囲の均熱時間で行なうことができる。このような比較的低温度では、最終の固溶化熱処理段階(d)までは完全な再結晶化は起らない。しかしながらこのような熱処理は、製品の加工性を改良する面では十分な回復をもたらす。
【0040】
好ましくは、しかし限定を意図するものではなく、長さ方向または幅方向のいずれでもよい、一方向への冷間圧延の後に、かつ他の方向への圧延に先立って、製品は460〜505℃の温度範囲で、固溶化効果が平衡に接近するのに十分な時間、固溶化熱処理される。典型的な均熱時間は5〜120分間の範囲、そして好ましくは5〜45分間の範囲である。
【0041】
合金製品が冷間圧延された後、製品は工程段階(d)において460〜505℃の温度範囲で、固溶化効果が平衡に接近するのに十分な時間、典型的には固溶化熱処理され、典型的な均熱時間は5〜120分間の範囲である。固溶化熱処理は典型的にはバッチ炉において実施される。上記の温度における典型的な均熱時間は、5〜30分間である。しかしながら、クラッド製品においては、特に銅がクラッド中へ拡散し、該クラッドが与える腐蝕保護に悪影響を与えるかもしれないので、均熱時間が長過ぎないように注意をしなければならない。固溶化熱処理の後、工程段階(e)の間に、アルミニウム合金を175℃かまたはそれ以下に、好ましくは室温まで冷却し、第2相例えばAl2CuMgおよびAl2Cuの無統制な析出を防ぐかまたは最小化することが重要である。他方製品に十分な平面性および、低レベルの残留応力を与えるためには冷却速度は速くしすぎるべきではない。適当な冷却速度は水の使用、例えば水浸漬または水ジェットにより達成することができる。
【0042】
製品は、例えば製品中の残留応力を緩和するために、そして製品の平面性を改良するために最初の長さの0.5〜8%の範囲で延伸することによって、さらに冷間加工してもよい。好ましくは延伸は0.5〜6%、より好ましくは0.5〜4%、そして最も好ましくは0.5〜3%の範囲である。
【0043】
冷却後、製品は工程段階(f)の間に、典型的には常温で、自然時効を施すか、別法として製品には人工時効を施してもよい。工程段階(f)の間の人工時効は特に高ゲージ製品のために有用である。本発明による製品は、”F”テンパーまたは焼鈍された”O”テンパーのような、非固溶化熱処理条件でユーザーに供給され、次にユーザーによって成型され、固溶化熱処理され、時効処理されることも可能である。
【0044】
本発明はさらに本発明のアルミニウム合金または本発明の方法により得られた製品の、航空機外殻としての使用からなる。より好ましくは該航空機外殻は翼の外殻または航空機胴体のパネルである。
【0045】
本発明は次に数例の非限定的実施例によって例示される。
【0046】
【実施例】
実施例1
T3条件の3.17mm合金製品の非クラッドシート材料を本発明の方法により工業的規模で製造した。加工経路は以下を含んだ:寸法が440x1470x2700mmで次の組成(重量%で)を有する工業規模のインゴットのDC−鋳造:4.52%Cu、1.45%Mg、0.69%Mn、0.087%Si、0.091%Fe、0.023%Zn、0.020%Ti、0.001%Zr、残りがアルミニウムおよび不可避の不純物。インゴットは493℃で25時間均質化し、室温まで冷却し、片側につき15mmフライスで表面を削り、450℃で10時間予熱し、中間ゲージの312mmまで幅方向に熱間圧延し、90°回転させて長さ方向に約20mm熱間圧延し、続いて切断して準プレートとし、室温まで冷却した。次いでこの中間製品を長さ方向にゲージ10mmまで冷間圧延し、そして次に495℃で35分間均熱して固溶化熱処理し、冷水によるスプレー焼入れによって室温まで冷却し、そして最初の長さの約1.5%延伸した。続いて製品を幅方向に5.0mmゲージまで冷間圧延し、そして400℃で2時間軽焼鈍し、そして15℃/時間を上回らない冷却速度で室温まで冷却した。次に幅方向に最終ゲージの3.17mmまで冷間圧延した。最終ゲージにおいてシート製品は495℃で15分間固溶化熱処理し、冷水によるスプレー焼入れによって室温まで冷却した。固溶化熱処理したシート製品は次に最初の長さの約2%延伸し、続いて人工時効処理した。
【0047】
平均グレイン寸法(ミクロンおよびASTM E−112分類の両方で表示)およびグレイン構造のアスペクト比を測定し、EP−B−0473122から知られる方法によって製造した4.14mmシート材料と比較した。結果を表1に示した。
【0048】
表1中の結果から、本発明により製造したシート材料は、公知の方法により得られた製品と比較してはるかにより微細なグレイン寸法およびさらにはるかにより等軸性のグレイン構造を有することがわかる。
【0049】
【表1】
【0050】
実施例2
実施例1と同一組成を有するT3条件の非クラッド合金製品の1.6mmシ−ト材料を、本発明の方法により工業的規模で製造した。シート材料を、3.17mmではなく、1.6mmの最終ゲージまで冷間圧延した点を除き、加工経路および化学組成は実施例1と同一であった。非クラッドシートは呼び寸法が1200mmx2000mmのパネル4枚として供給した。これらのパネルは、2枚がL−T配向を有し、2枚がT−L配向を有するように製造した。
【0051】
6mmゲージ幅で30mmゲージ長さの引張試験片をシートから長さ方向および横方向に、かつそれらの引張軸を最終圧延方向まで0°〜90°の間30°間隔で機械で切出した。引張試験はBS18、Category2 1987に基いて行なった。
【0052】
疲労亀裂進展試験は、420mmx160mm幅の中央亀裂入りテストパネルを用い、応力比(R)=0.1および0.385において折曲負荷の下振動数20Hzで行った。亀裂長さ測定は、亀裂進展0.3mm毎に、パルス式複針プローブ直流電圧降下法を用いて行った。
【0053】
破壊抵抗曲線は、中央亀裂入り破壊靭性(CCT)試験パネルを用いてパネル幅700mmおよび2000mmについて求めた。パネル幅700mmまでについては、ASTM E561−86(参照試料に包含される)の推奨に従い、1.5のl/W比を用いたが、一方2000mm幅のパネルについてはl/W比=0.5を用いざるを得なかった;”l”は保持点(grip)間の距離であり、”W”は試験パネルの幅である。いずれの場合も当初の開始スロットの長さ(2a)は0.3Wであった。2000mm幅パネルについて用いたスロットの最後の5mmは、0.3mm厚のジグソー刃を用いてあけ、一方より小さいパネルのためのスロットの最後の10mmは0.25mm厚の宝石加工用のこぎり刃を用いてあけた。テスト中は試験パネルを完全に覆う大きさのゆがみ防止用の板を用いた;その内側の面には試験パネルから負荷が伝わらないようにグリースをぬった。破壊靭性データおよび破壊抵抗曲線(R−曲線)をASTM E561−86およびGARTEurの推奨法に従って求めた。l/W比が1.5および2.0のパネルについてはKoiter有限幅補正を、l/W比が0.5のパネルについてはR.A.E.の開発による補正を用いた、G.R.Sutton et al.,in Fatigue & Fracture of Engineering Materials and Structures,14,823(1991)による文献も参照のこと。正味断面応力は、追従(compliance)亀裂長さを用いIrwinプラスチック領域補正値を減じて計算した。破壊靭性値KC(ao)およびKCは、最大負荷と共に最初の開始時のスロット長さおよび追従亀裂長さをそれぞれ用いて計算した。アメリカ系の文献においては、材料のKC(ao)はしばしばKappまたは見掛けの破壊靭性と呼ばれる。
【0054】
異なったシートについての引張データを表2に示した。試験方向の効果を表3に示した。これらのデータから本発明による材料は、非常に高水準の引張物性を提供し、そしてさらにその物性は従来の2024−T3材料または公知の方法により得られる材料から期待されるであろうよりも、はるかにより等方的であることがわかる。
【0055】
T−LおよびL−T方向における破壊靭性を表4(1ksi.√inch=1.1MPa.√m)に示した。これらの結果から、本発明による材料は非常に高い破壊靭性および高い破壊抵抗を提供し、そしてさらにこれらの性質は、現在までに報告されているAA2024−T3材料よりはるかにより等方的であることがわかる。
【0056】
T−LおよびL−T方向における疲労亀裂進展速度(mm/サイクルで示す)を表5に示した。いずれの応力比についても、調査した応力強度ファクター範囲においては、大規模亀裂逸脱(macro−crack deviation)は起らなかった。応力比R=0.1およびR=0.385についての折曲げ負荷下の疲労亀裂進展速度は、試験方向には依存しなかった。クラッド層の存在はこの非依存性を変えないであろう。これらの結果から本発明により製造されたシート材料は両試験方向について疲労亀裂進展に対しよい抵抗性を示すことがわかる。
【0057】
【表2】
【0058】
【表3】
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
【0061】
実施例3
工業的規模で3個のインゴット(A,B,およびC)をDC鋳造し、各種の方法で加工し、それを表6に要約した。鋳造したインゴットは440x1470x2700mmの寸法を有した。3個のインゴットはすべて同一の化学組成であり、(重量%で):4.36%Cu、1.45%Mg、0.56%Mn、0.045%Si、0.043%Fe、0.019%Ti、残りがアルミニウムおよび不可避の不純物であった。鋳造したインゴットは、まず460℃で2時間、次いで495℃で25時間均熱する2段階の均質化サイクルで均質化した。次に空気冷却で室温まで冷却し、片側あたり20mmのフライスによる面削りを行い、熱間圧延に先立って410℃で10時間予熱した。3個のインゴットをすべてAAlxxxシリーズ材料を用いて片側あたり20mmのプレートをクラッドした。インゴットA材料についてはクラッドしたインゴットを長さ方向に100mmの中間ゲージまで熱間圧延し、一方インゴットBおよびインゴットC材料については、クラッド材と芯材の接着を確立するために、クラッドしたインゴットをまず長さ方向に中間的な380mmまで熱間圧延し、次いでそれらの幅方向に中間ゲージの233mmまで熱間圧延した。次にインゴットの材料に応じてそれらは熱間圧延して最終の中間熱間圧延製品とした。中間製品は続いて長さ方向(インゴットAおよびC材料)、または幅方向(インゴットB材料)に冷間圧延し、インゴットA、B、Cのそれぞれについて9、9、および18mmの中間ゲージとした。最初の冷間圧延段階に次いで製品は495℃で、中間ゲージ厚みに対応した均熱時間の間、固溶化熱処理した。固溶化熱処理の後製品は冷水を用いたスプレー焼入れにより室温まで冷却し、そして最初の長さの約1.5%延伸した。次に中間製品を約10日間室温に保持して自然時効を施し、T351−テンパーに導いた。時効に続き、かつ次の冷間圧延に先立って、製品を350℃で約30〜60分間(この中間的時効処理は表6中ではBG4として示した)保持することによって軽焼鈍した。長さまたは幅方向に圧延することにより、インゴット材料に応じて3種の異なったゲージ、すなわち4.5、3.6、および3.2mmの冷間圧延製品を製造した。インゴットC材料についてはまた中間的軽焼鈍をも施した。最終ゲージ厚みへの冷間圧延に続いて製品は495℃で15〜20分間保持することによって固溶化熱処理を行い、冷水により焼入れして室温まで冷却し、そして最初の長さの約1.5%延伸した。続いて製品を少なくとも10日間室温に保持することにより自然時効を施し、それらをT−351テンパーに導いた。
【0062】
自然時効の後、製品の機械的性質を最終ゲージ厚みの関数として、LおよびLTの両方向において試験した。引張試験の結果を表7に示す。
【0063】
さらに製品をASTM−B871(1996版)に基くKahn引裂試験によってL−TおよびT−L方向について試験した。このための試料は試験に先立ち両側を削って最終厚みを2.0mmとした。結果を表8に示したが、表中TSは引裂き強度、そしてUPEは単位伝播エネルギーの略である。
【0064】
さらに製品は760mm幅のCCTパネルにつき2種のゲージにおいてL−TおよびT−L方向についてASTM E561−86に基きそれらのKCおよびKC(ao)を試験した。結果を表9に示す。
【0065】
さらにインゴットCからの3.2mmシート材料を、T−LおよびL−T方向における亀裂伝播特性について試験し、その結果をT−L方向については図1に、L−T方向については図2に示した。試料の幅は400mm、厚みは3.2mmであった。試験条件は実験室環境中で、試験振動数は8Hz,R−比は0.1であった。通常2024材料は、約35MPa.√mのΔK値まで試験する。標準2024材料の範囲をこれらの図中にプロットし、より高い値まで外挿した(点線、2024max th.、および2024min th.)。図1および図2に、本発明によるシート材料に対し、より高いΔK値について測定した値を示した。
【0066】
表7の結果から降伏強度および引張強度は冷間圧延の程度が増すにしたがって増大することがわかる。さらにLおよびLT両方向について降伏強度および引張強度に関する最良の結果は、インゴットCから、T351テンパー後の長さおよび幅の両方向への冷間圧延およびそれに次ぐ軽焼鈍を含む、加工を行った材料によって得られることがわかる。さらにインゴットC材料においては試験した2方向において良好なバランスが得られた。
【0067】
表8の結果から、材料の亀裂開始性の目安である、TSに関する最良の結果はインゴットC材料において得られることがわかる。亀裂伝播性の目安であるUPEについてもまた最良の結果はインゴットC材料において得られる。
【0068】
これらの結果から最高レベルの機械的性質および最良の等方的性質を達成するためには、長さおよび幅の両方向への冷間圧延を組みあわせた高率の冷間圧延が好ましいことがわかり、この両方向への冷間圧延は好ましくは、中間冷間圧延製品の冷間圧延およびT351テンパーの後に施す。
【0069】
表9の結果から、破壊靭性値の最良の結果はインゴットC材料について得られることがわかる。
【0070】
図1および2の結果から本発明による材料は、約35MPa.√mまでのΔK値においては、標準2024シート材料の範囲に入るda/dN値を有することがわかる。より高いΔK値においては本発明による材料は、両方の試験方向において標準的2024材料から期待されるであろうよりも著しく低い亀裂進展速度を有し、これは予期せざる改良であった。
【0071】
【表6】
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】
【0074】
【表9】
Claims (14)
- (重量%で):
Cu 3.8〜4.9
Mg 1.2〜1.8
Mn 0.1〜0.9
Fe 最大0.12
Si 最大0.10
Ti 最大0.15
Zn 最大0.20
Cr 最大0.10
不可避不純物 最大0.05
合計 最大0.15
残余 アルミニウム
からなるアルミニウム基礎合金を含む製品であって、300Mpaまたはそれ以上の最小L−0.2%降伏強度、270Mpaの最小LT−0.2%降伏強度、700mm幅のCCTパネルについて100MPa.√mまたはそれ以上の最小T−L破壊靭性KC(ao)を有し、そしてL/STおよびLT/STの両断面において、少なくとも6のASTM E−112による平均グレイン寸法を有し、グレインのアスペクト比がL/STおよびLT/ST両断面において1:4またはそれ以下であり、
前記製品がT3条件のものであり、かつ、アルミニウム合金基礎シート製品を20〜55%の範囲の減少で冷間圧延して中間製品を製造し、その後、前記中間製品を異なる方向に冷間圧延して全変形が60%またはそれ以上で95%を超えない製品を製造することにより得られることを特徴とする該製品。 - Cu含有量が3.8〜4.7の範囲である、請求項1記載の製品。
- 2000mm幅のCCTパネルについて最小T−L破壊靭性KC(ao)が170MPa.√mまたはそれ以上である、請求項1または2記載の製品。
- 2000mm幅のCCTパネルについて最小T−L破壊靭性K C(ao) が175MPa.√mまたはそれ以上である、請求項1または2記載の製品。
- グレインのアスペクト比がL/STおよびLT/ST両断面において1:3またはそれ以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の製品。
- グレインのアスペクト比がL/STおよびLT/ST両断面において1:2またはそれ以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の製品。
- 製品がシート製品である請求項1〜6のいずれかに記載の製品。
- 製品がプレート製品である請求項1〜6のいずれかに記載の製品。
- 製品がその上に下記のクラッド
(i) それが該製品より高純度のアルミニウム合金である;
(ii) そのクラッドがアルミニウム協会AA1000シリーズである;
(iii) そのクラッドがアルミニウム協会AA6000シリーズである;
(iv) そのクラッドがアルミニウム協会AA7000シリーズである;
を有する請求項1〜8のいずれかに記載の製品。 - 下記の諸段階:
(a)(重量%で)
Cu 3.8〜4.9
Mg 1.2〜1.8
Mn 0.1〜0.9
Fe 最大0.12
Si 最大0.10
Ti 最大0.15
Zn 最大0.20
Cr 最大0.10
不可避不純物 最大0.05
合計 最大0.15
残余 アルミニウム
からなるアルミニウム合金を含むインゴットまたはスラブを鋳造する;
(b)インゴットを熱間圧延し中間製品とする;
(c)中間製品をまず一方向に20〜55%の範囲の全冷間変形で冷間圧延し、次にもう一方の方向に60%またはそれ以上で95%を超えない全冷間変形でさらに冷間圧延してロール状製品とすることにより、中間製品を冷間圧延しロール状製品とする;
(d)固溶化熱処理;
(e)冷却;そして
(f)時効により、強度および改良されたレベルの破壊靭性および疲労亀裂進展への抵抗性を有するロール状製品を製造する;
を含み、該製品がT3条件のものである、請求項1〜9のいずれかに記載の製品を製造する方法。 - 段階(b)の間にインゴットが長さおよび幅の両方向に熱間圧延される、請求項10記載の方法。
- 工程段階(c)が下記の継続的諸段階:
(c−i)中間製品がまず一方向に20〜55%の範囲の全冷間変形で冷間圧延される;(c−ii)固溶化熱処理;
(c−iii)固溶化熱処理された中間製品をT3またはT351−テンパーに導く。
(c−iv)軽焼鈍;そして
(c−v)軽焼鈍された中間製品を少なくとももう一方の方向に60%を越えるが95%を超えない全冷間変形で最終ゲージ厚みまで冷間圧延を行う;
を含む請求項10記載の方法。 - 工程段階(c−v)の間に、軽焼鈍された中間製品が、長さおよび幅の両方向に冷間圧延される、請求項12記載の方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の製品または請求項10〜13のいずれかに記載の方法から得られる製品の航空機外殻としての使用。
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