JPH05339367A - ポリアルコールの製造方法 - Google Patents

ポリアルコールの製造方法

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JPH05339367A
JPH05339367A JP15027892A JP15027892A JPH05339367A JP H05339367 A JPH05339367 A JP H05339367A JP 15027892 A JP15027892 A JP 15027892A JP 15027892 A JP15027892 A JP 15027892A JP H05339367 A JPH05339367 A JP H05339367A
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JP
Japan
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ethylene
polyalcohol
carbon monoxide
catalyst
reaction
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP15027892A
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English (en)
Inventor
Chihiro Ito
千尋 伊東
Katsuhiko Takatani
克彦 高谷
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 エチレン−一酸化炭素共重合体を溶解する反
応溶媒としてエーテル類またはこれを主体とする混合溶
媒を用いて水素添加し、ポリアルコールを製造する。 【効果】 本発明によれば、テトラヒドロフラン環の副
生を抑制し、高いヒドロキシル基含有率を持つポリアル
コールを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸素ガスバリア性能に優
れるポリアルコールを製造する方法に関する。得られた
ポリアルコールは、酸素ガスにより劣化しやすい食品等
の包装材等として使用される。
【0002】
【従来の技術】エチレン−一酸化炭素共重合体を触媒の
存在下に水素添加するポリアルコールの製造方法は、米
国特許第2、495、292号明細書、英国特許第59
8、145号明細書および、特開平1−149828号
公報に開示されている。これらの方法では、反応溶媒と
して炭化水素や、ジオキサンあるいは、シクロヘキサノ
ールやメチルアルコール等のアルコール類が用いられて
いる。
【0003】ポリアルコールに良好な酸素ガスバリア性
能を与えるためには、ポリマー中のヒドロキシル基の含
有量を高くする事が重要である。したがって、カルボニ
ル基含有率の高いエチレン−一酸化炭素共重合体を原料
としてポリアルコールを製造することが望まれる。しか
しながら、従来の方法でエチレン−一酸化炭素共重合体
を水素添加して得たポリアルコールは、ヒドロキシル基
だけでなくテトラヒドロフラン環を多く含み、その含有
率はカルボニル基含有率の高いエチレン−一酸化炭素共
重合体ほど高いという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、エチ
レン−一酸化炭素共重合体を触媒の存在下に水素添加し
ポリアルコールを製造する方法において、テトラヒドロ
フラン環の副生を抑制し、高いヒドロキシル基含有率を
持つポリアルコールを得る方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】テトラヒドロフラン環の
生成は、ポリアルコールに含まれるヒドロキシル基の含
有率を下げるばかりではなく、ポリマーの自由空間分率
を増加させ、酸素ガスバリア性能を大きく低下させてし
まう可能性があるため、その含有率をできる限り低下さ
せることが重要である。テトラヒドロフラン環は、エチ
レン−一酸化炭素共重合体中のカルボニル基が水素化さ
れることにより導入されたヒドロキシル基と、これに隣
接する未反応のカルボニル基とがつくるヘミアセタール
化物が水素添加されることにより生成されるものと推定
されている。
【0006】
【化1】
【0007】エチレン−一酸化炭素共重合体の水素添加
反応の場合、反応溶媒のエチレン−一酸化炭素共重合体
の溶解性が低いと、触媒と重合体の接触が抑制されるた
め、反応は良好に進行しない。このような場合、部分的
に導入されたヒドロキシル基が多数存在するため、上記
のヘミアセタール化反応が生じやすく、テトラヒドロフ
ラン環の含有率が増加すると考えられる。したがって、
テトラヒドロフラン環の形成は、エチレン−一酸化炭素
共重合体を溶解する反応溶媒を用いることによって抑制
できると考えられる。
【0008】上記の考えに基づいて検討を行った結果、
エチレン−一酸化炭素共重合体を溶解する反応溶媒とし
て、エーテル類化合物またはこれを主体とする混合溶媒
を用いると、比較的低温において均一なポリマー溶液が
得られることを見つけた。これらを反応溶媒としてエチ
レン−一酸化炭素共重合体の水素添加を行うと、テトラ
ヒドロフラン環の含有率が低くかつ、ヒドロキシル基含
有率の高いポリアルコールが得られることを見いだし、
本発明を完成させた。すなわち本発明は、エチレン−一
酸化炭素共重合体のカルボニル基を触媒の存在下に水素
添加し、ポリアルコールを製造する方法において、エチ
レン−一酸化炭素共重合体を溶解する反応溶媒としてエ
ーテル類またはこれを主体とする混合溶媒を用いること
を特徴とする方法である。
【0009】エチレン−一酸化炭素共重合体を溶解する
反応溶媒として用いられるエーテル類化合物としては、
ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライ
ム類、1,3−ジオキソラン、2−メトキシ−1,3−
ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソラン、
2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン等のジオキソ
ラン系化合物が例示される。好適な化合物は、1,3−
ジオキソラン、ジグライム、トリグライムである。ま
た、ポリマーの溶解性を改良するために、これら化合物
に対して0.1〜50重量%の範囲で適当な1種または
複数の化合物を混合してもよい。溶解性を改良するため
に用いられる化合物としては、水または、メチルアルコ
ール、エチルアルコールや、イソプロピルアルコール等
のアルコール類が例示される。特に好適な添加物は水で
ある。エチレン−一酸化炭素共重合体を溶解する反応溶
媒として、10〜30重量%の水を含有する1,3−ジ
オキソラン、10〜30重量%の水を含有するジグライ
ムが特に好適である。
【0010】本発明におけるポリアルコール製造の原料
は、エチレン−一酸化炭素共重合体である。この共重合
体は、たとえば米国特許2,495,286号明細書、
特開昭53−128691号公報に開示されている方法
によって製造することができる。本発明は、原料である
エチレン−一酸化炭素共重合体の製造方法およびそのカ
ルボニル基含有率によりなんら制限されるものではない
が、本発明によりポリアルコールを効率よく得るために
は、1〜50当量%の範囲のカルボニル基含有率を持つ
エチレン−一酸化炭素共重合体が好適である。本発明で
用いられる反応溶媒はエチレン−一酸化炭素共重合体の
溶解性に優れるため、45〜50当量%の範囲のカルボ
ニル基含有率を持つエチレン−一酸化炭素共重合体を用
いても、テトラヒドロフラン環含有率が低くかつヒドロ
キシル基含有率の高いポリアルコールを高収率で得るこ
とができる。
【0011】水素添加触媒としては、不均一触媒あるい
は均一触媒が用いられる。不均一触媒としては、ニッケ
ル、ルテニウム、白金等のカルボニル基の水素添加に活
性を持つ金属を、ケイソウ土、シリカ、アルミナ等の粉
末状、球状あるいは成形した担持体に担持した担持触媒
または、酸化ルテニウム触媒、ラネーニッケルやアドキ
ンス触媒等が例示される。一方、均一触媒としては、ク
ロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジュウム、ジ
クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、
ルテニウムドデカカルボニル等の化合物が例示される。
エチレン−一酸化炭素共重合体の水素添加反応に、特に
好適な触媒は、ルテニウム/α−アルミナ触媒または酸
化ルテニウム触媒である。
【0012】原料であるエチレン−一酸化炭素共重合体
の溶液濃度は、0.1〜50重量%の範囲である。水素
圧は、大気圧〜200kgcm-2Gの範囲である。ま
た、反応温度は、90〜200℃の範囲である。反応
は、バッチ反応でも連続反応でも良く、触媒を撹拌層中
に分散させても固定床式で行っても良い。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0014】
【参考例】容量1リットルの撹拌機付ステンレス製オー
トクレーブに溶媒としてn−ヘキサン800ml、ラジ
カル開始剤としてt−ブチルペルオキシピバレート(日
本油脂(株)製 商品名パーブチルPV、70重量%炭
化水素溶液)2.0gを仕込み、続いて一酸化炭素/エ
チレン圧力比1の混合ガスを室温にて200kgcm -2
Gまで圧入した。撹拌機によりオートクレーブ内溶液を
撹拌しながら、熱媒を用いてオートクレーブを加熱し、
内溶液を60℃まで昇温させた。オートクレーブ内圧を
200kgcm-2Gに保つように一酸化炭素/エチレン
圧力比1の混合ガスを追加しながら6時間反応を行っ
た。反応終了後、オートクレーブを冷却し、系内を大気
圧まで落圧した。オートクレーブ内容物中の固形物を濾
別し、室温で減圧乾燥して白色粉末を得た。この粉末を
濃度0.5g/dlでm−クレゾールに溶解させ、その
溶液粘度を60℃でウベローデ粘度管を用いて測定し、
以下に定義する還元粘度(ηSP/C)を求めた。この結
果、ηSP/C=1.10(dl/g)を得た。
【0015】
【数1】
【0016】また、元素分析により求めたカルボニル基
含有率は47当量%であった。
【0017】
【実施例1】容量1リットルの撹拌機付ステンレス製オ
ートクレーブに、参考例により合成したエチレン−一酸
化炭素共重合体を5g、水素化触媒として5%−ルテニ
ウム/α−アルミナ触媒粉末を8gおよび、反応溶媒と
して市販品を蒸留により精製した1,3−ジオキソラン
300gを仕込み、反応器を封じた。室温で系内を水素
ガスで置換した後、100Kgcm-2Gまで水素を圧入
した。撹拌機によりオートクレーブ内容液を撹拌しなが
ら、内容液温が130℃になるまで熱媒を用いてオート
クレーブを加熱し、130℃で3時間の反応を行った。
反応終了後、オートクレーブを冷却し、系内を大気圧ま
で落圧した。内溶液の触媒を濾別した後、減圧下に反応
溶媒を留去し、白色固形物を得た。得られた白色固形物
を70℃で5時間真空乾燥した後、NMR測定を行っ
た。この結果、[CH2 CH2 CH(OH)]とテトラ
ヒドロフラン環の含有率は、それぞれ97当量%、3当
量%であった。
【0018】
【実施例2〜4】実施例1において、反応溶媒として
1,3−ジオキソランの代わりに表1に示す化合物を用
い、反応温度を表1に示す反応温度で、水素添加触媒と
して表1に示す触媒を表1に示す量だけ用いた他は、実
施例1と同様の反応を行った。これにより得られた結果
を表1に示す。
【0019】
【比較例1】実施例1において、反応溶媒として純粋な
シクロヘキサノールを用い、反応温度を140℃とした
以外は、実施例1と同様な反応を行った。これにより得
られた結果を実施例2〜4とともに表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、テトラヒドロフラン環
の副生を抑制し、高いヒドロキシル基含有率を持つポリ
アルコールを得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン−一酸化炭素共重合体のカルボ
    ニル基を触媒の存在下に水素添加し、ポリアルコールを
    製造する方法において、エチレン−一酸化炭素共重合体
    を溶解する反応溶媒としてエーテル類またはこれを主体
    とする混合溶媒を用いることを特徴とする方法。
JP15027892A 1992-06-10 1992-06-10 ポリアルコールの製造方法 Withdrawn JPH05339367A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0735081A3 (en) * 1995-03-31 1997-05-07 Kuraray Co Polyalcohol film and composite film containing it
EP0791615A1 (en) * 1996-02-20 1997-08-27 Kuraray Co., Ltd. Process for producing polyalcohols
EP0830932A2 (en) 1996-09-18 1998-03-25 Kuraray Co., Ltd. Blow molded polyalcohol container

Cited By (4)

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