JPH05339213A - 炭酸ジエステルの製造法 - Google Patents

炭酸ジエステルの製造法

Info

Publication number
JPH05339213A
JPH05339213A JP4327990A JP32799092A JPH05339213A JP H05339213 A JPH05339213 A JP H05339213A JP 4327990 A JP4327990 A JP 4327990A JP 32799092 A JP32799092 A JP 32799092A JP H05339213 A JPH05339213 A JP H05339213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
reaction
gas
solid catalyst
dimethyl carbonate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4327990A
Other languages
English (en)
Inventor
Tokuo Matsuzaki
徳雄 松崎
Tsuneo Shimamura
常夫 島村
Yoshinobu Toriyahara
慶信 鳥屋原
Yoshinori Yamazaki
吉則 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP4327990A priority Critical patent/JPH05339213A/ja
Priority to CA002093378A priority patent/CA2093378A1/en
Priority to EP93105760A priority patent/EP0565076B1/en
Priority to DE69303408T priority patent/DE69303408T2/de
Publication of JPH05339213A publication Critical patent/JPH05339213A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
    • B01J23/70Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper
    • B01J23/89Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with noble metals
    • B01J23/8933Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with noble metals also combined with metals, or metal oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36
    • B01J23/8993Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00 of the iron group metals or copper combined with noble metals also combined with metals, or metal oxides or hydroxides provided for in groups B01J23/02 - B01J23/36 with chromium, molybdenum or tungsten
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C68/00Preparation of esters of carbonic or haloformic acids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J21/00Catalysts comprising the elements, oxides, or hydroxides of magnesium, boron, aluminium, carbon, silicon, titanium, zirconium, or hafnium
    • B01J21/18Carbon
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一酸化炭素と亜硝酸エステルとを白金族金属
または白金族金属化合物を含む触媒を担体に担持した固
体触媒の存在下に反応させて、炭酸エステルを製造する
方法において、活性の低下した触媒を水素および塩化水
素による処理(又は水素による処理および塩化水素と亜
硝酸エステルの混合ガスによる処理)で再生し、上記合
成反応にその再生触媒を繰り返し使用することを特徴と
する炭酸エステルの製造法に関する。 【効果】 本発明の製造法において、炭酸エステルの合
成反応に使用して活性が低下した触媒を工業的に実施可
能な簡単な再活性化法により容易に再生することがで
き、その結果、触媒の寿命を大幅に延ばすこととにな
り、炭酸エステルの製造を長期間連続的に行うことが可
能となったのである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一酸化炭素と亜硝酸エ
ステルとを触媒の存在下に反応させて炭酸ジエステル
(以下、炭酸エステルと言うこともある)を製造する方
法において、前記反応において工業的に使用された触媒
を水素と塩化水素とによる処理で容易に再生し、炭酸ジ
エステルの製造を長期間連続的に行うことが可能となる
炭酸エステルの製造法に係わる。炭酸ジエステルは、医
薬、農薬等の有機合成原料として、また、ポリカ−ボネ
−トやウレタン等の製造のための中間体として非常に有
用な化合物である。
【0002】
【従来技術の説明】炭酸ジエステルを製造する方法とし
て、一酸化炭素および亜硝酸エステルとを白金族金属ま
たは白金族金属化合物が担体に担持された固体触媒の存
在下に反応させて炭酸ジエステルを製造する方法はすで
に知られている。本発明者等は、一酸化炭素および亜硝
酸エステルとを特定の種々の固体触媒の存在下に気相接
触反応させて炭酸ジエステルを製造する方法の発明を、
例えば、特願平1−274816、特願平2−2570
42、特願平3−128832、特願平3−13237
4、特願平3−132375、特願平3−132376
等としてすでに出願した。しかし、一般的に、公知の触
媒は、前述の反応に使用することによりその活性が短期
間で低下することが避けられないという問題点がある。
【0003】また、特に白金族化合物を担持した触媒
は、炭酸エステルの合成以外に合成反応の触媒としても
種々広範に用いられ、該触媒の再活性化の方法も種々提
案されている。特開平3−240756号には、アルコ
−ルと一酸化炭と酸素とを、白金族化合物を担持した
触媒の存在下に反応させる炭酸エステルの製造法におい
て、活性の低下した触媒を熱処理と弱酸処理とにより再
生する方法が開示されている。しかし、前記の公知の反
応とは異なる合成反応である炭酸エステルを製造する方
法では、触媒の再活性化法も当然に異なる。即ち、開示
された触媒の再活性化法は、前述の合成反応と異なる反
応である炭酸エステルを製造する方法には容易に適用で
きないという問題点がある。
【0004】
【解決すべき問題点】一酸化炭素と亜硝酸エステルから
炭酸ジエステルを製造する方法においては、白金族金属
または白金族金属化合物が(必要であれば、その他の金
属化合物と共に)担体に担持された固体触媒の活性が比
較的短期間に徐々に低下し、目的物である炭酸エステル
の収率がしだいに悪化することが避けられないので、前
記の反応により炭酸エステルを、長期間、効率的及び連
続的に製造するためには、高価な白金族金属または白金
族金属化合物の損失を回避すると共に、活性が低下した
触媒を再活性化し、前述の反応に繰り返し使用すること
が工業的に極めて重要である。
【0005】本発明の目的は、一酸化炭素と亜硝酸エス
テルとを白金族金属または白金族金属化合物が担体に担
持された固体触媒の存在下に反応させて炭酸エステルを
製造する方法において、活性の低下した触媒を簡単な手
段で容易に高レベルの活性を有する状態に再生し、結
局、該触媒を前述の反応に繰り返し使用することができ
るような炭酸ジエステルの工業的な製造法を提供するこ
とである。特に、炭酸ジエステルの製造における実用的
な固定床気相法プロセスにおいては、触媒活性が長期に
わたって安定していることも重要であり、この発明は、
そのような要望に添った炭酸ジエステルの製造法をも提
供するものである。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明者等は、一酸化炭素およ
び亜硝酸エステルとを、少なくとも白金族金属または白
金族金属化合物が担体に担持された固体触媒の存在下に
反応させて炭酸ジエステルを製造する方法において、従
来公知の炭酸ジエステルの製造法における固体触媒に関
する前述したような問題点を克服すべく、前述の炭酸ジ
エステルの合成反応について鋭意検討した結果、劣化し
た触媒を水素および塩化水素による処理することによ
り、固体触媒が実質的に未使用の状態と同じように高い
レベルの活性を有する状態になることを見出し、工業的
に利用可能な固体触媒の再活性化法であることを確認
し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、一酸化炭素と亜硝酸
エステルとを、少なくとも白金族金属または白金族金属
化合物が担体に担持された固体触媒の存在下に反応させ
て、炭酸ジエステルを生成させる方法において、前記反
応に使用して活性の低下した固体触媒を、水素および塩
化水素による処理で再生し、その再生された固体触媒を
前記反応に繰り返し使用することを特徴とする炭酸ジエ
ステルの製造法に関する。なお、本発明の製造法におい
ては、活性の低下した触媒を水素による処理を行うと共
に、塩化水素と亜硝酸エステルとを併用して固体触媒の
処理を行って、固体触媒の再生を行い、その再生された
触媒を繰り返し前述の反応に使用することもできる。
【0008】以下に、この発明の製造法を詳しく説明す
る。本発明で使用する固体触媒のうち、白金族金属とし
ては、例えばパラジウム、ルテニウムまたはロジウムが
挙げられる。また、白金族金属化合物としては、例えば
パラジウム、ルテニウムまたはロジウムのハロゲン化
物、前記の各白金族金属の硫酸塩等が用いられるが、塩
化パラジウムが最も好ましい。これらの成分の担体に担
持する量は、金属換算で担体に対し0.1〜10重量
%、特には0.5〜2重量%が好ましい。
【0009】その他の金属化合物としては、鉄、銅、ビ
スマス、コバルト、ニッケルおよび錫の化合物として
は、これら金属のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、燐酸
塩、酢酸塩等が挙げられるが、中でもハロゲン化物特に
塩化物が好ましい。これらの金属の担体に担持する量
は、これら金属の量に換算して白金族金属に対して0.
1〜50グラム原子当量特には1〜10グラム原子当量
であることが好ましい。
【0010】また、その他の金属化合物としては、バナ
ジウム、モリブデンおよびタングステン等の金属の化合
物、例えば、これら金属の酸化物、金属酸、金属酸塩、
金属酸アンモニウム等も挙げられるが、中でもバナジン
酸アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、タングス
テン酸アンモニウム等の金属酸アンモニウムが好適に挙
げられる。バナジウム、モリブデン、タングステン等の
金属の化合物の担持量は、これら金属の量に換算して白
金族金属に対して0.1〜20グラム原子当量、特には
0.5〜5グラム原子当量であることが好ましい。
【0011】さらに、その他の金属化合物としては、有
機酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩、アルカ
リ金属のハロゲン化物(特にフッ化物または塩化物)、
リン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩を挙げ
ることができる。前記の有機酸のアルカリ金属塩又はア
ルカリ土類金属塩としては、例えば、それらの金属のギ
酸塩または酢酸塩が好ましく、特に酢酸カリウムが好適
に用いられる。アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属の
ギ酸塩または酢酸塩の担持量は、これら金属の量に換算
して白金族金属に対して0.1〜20グラム原子当量、
特には0.5〜10グラム原子当量であることが好まし
い。
【0012】前記のアルカリ金属のフッ化物または塩化
物としては、例えば、フッ化カリウム、塩化カリウムが
好適に用いられる。これらのアルカリ金属のハロゲン化
物の担持量は、これら金属の量に換算して白金族金属に
対して0.1〜20グラム原子当量、特には0.5〜1
0グラム原子当量であることが好ましい。
【0013】前記のリン酸のアルカリ金属塩又はアルカ
リ土類金属塩としては、例えば、リン酸水素カリウム、
リン酸水素ストロンチウムが好適に用いられる。これら
のリン酸金属塩の化合物の担持量は、これら金属の量に
換算して白金族金属に対して0.1〜20グラム原子当
量、特には0.5〜5グラム原子当量であることが好ま
しい。
【0014】本発明の製造法において使用される固体触
媒では、少なくとも白金族金属又は白金族金属化合物が
担持される担体としては、珪藻土、活性炭、シリコンカ
−バイド、チタニア、アルミナ、シリカアルミナ等が好
適に用いられるが、活性炭が最も好ましい。また、前述
の各触媒成分を担体に担持する方法は、特別な方法であ
る必要はなく通常実施される担持方法、すなわち含浸法
(浸漬吸着法)、混練法、沈着法、蒸発乾固法、共沈法
等でよいが、本発明では含浸法(浸漬吸着法)、蒸発乾
固法により調製されることが簡便であることから好まし
い。なお上記の各触媒成分の担体への担持は、同時に行
ってもまたは逐次に行っても良い。
【0015】また、本発明では、上記の触媒は、粉末、
粒状のもの、もしくは成形体が使されるが、そのサイズ
については、特に限定されるものではなく、粉末の場合
は、通常用いられる20〜100μmの粒子径のもの、
そして粒状の場合は、4〜200メッシュ程度を通常用
いることが好適である。また、成形体の場合は、通常、
成形体の最大長が4〜6mm程度であることが好まし
い。
【0016】本発明において使用される亜硝酸エステル
としては、亜硝酸メチル、亜硝酸エチル、亜硝酸n−
(またはi−)プロピル、亜硝酸n−(またはi−)ブ
チル、亜硝酸sec−ブチル等の炭素数1〜4個の低級
脂肪族一価アルコ−ルの亜硝酸エステル、亜硝酸シクロ
ヘキシル等の脂環式アルコ−ルの亜硝酸エステル、亜硝
酸ベンジル、亜硝酸フェニルエチル等のアルアルキルア
ルコ−ルの亜硝酸エステルなどが好適に挙げられるが、
特に前記の炭素数1〜4個の低級脂肪族一価アルコ−ル
の亜硝酸エステルが好ましく、中でも亜硝酸メチルおよ
び亜硝酸エチルが最も好ましい。また、本発明において
使用される一酸化炭素は高純度ガスのみならず、前述の
炭酸エステルの合成反応に対して不活性なガス(例え
ば、窒素、アルゴン、二酸化炭素など)で希釈した原料
ガスを使用してもよい。
【0017】本発明では、一酸化炭素と亜硝酸エステル
との合成反応は、例えば0〜200℃、好適には50〜
140℃の温度で、常圧若しくは加圧系のいずれの圧力
でも問題なく行うことができるが、前記の合成反応は、
特に、1〜20kg/cm2Gの圧力および50〜14
0℃の温度の範囲で実施することが好ましい。
【0018】本発明における合成反応の形式としては、
気相においてバッチ式、連続式の何れでも行うことがで
きるが、連続式の方が工業的には有利である。反応装置
としては固定床又は流動床による反応に一般的に用いら
れるいずれの反応器を用いても実施することができる。
また、前記反応器にフィ−ドされる一酸化炭素および亜
硝酸エステルを含有するガスの空間速度は、500〜2
0000hr-1の範囲、好ましくは2000〜1500
0hr-1の範囲で行うことが望ましい。
【0019】本発明における固体触媒の再生処理方法と
しては、活性の低下した固体触媒を、(i) 水素を含むガ
ス(以下、水素ガスとも言う)で処理する工程および塩
化水素を含むガス(以下、塩化水素ガスとも言う)によ
り処理する工程からなる固体触媒の再生処理方法、ある
いは、(ii)水素ガスで処理する工程、塩化水素ガスによ
り処理する工程及び亜硝酸エステルを含有するガス(以
下、亜硝酸エステルガスとも言う)で処理する工程から
なる再生処理方法、さらに、(iii) 水素ガスで処理する
工程および塩化水素と亜硝酸エステルとの混合ガスで処
理する工程からなる生成処理方法を挙げることができ
る。
【0020】水素ガスによる固体触媒の処理工程は、活
性の低下した固体触媒を水素ガス気流中で処理すること
によってなされる。使用に供される水素ガスは、必ずし
も純粋なものである必要はなく、窒素、アルゴン等の不
活性ガスで希釈された水素ガスでもよい。使用する水素
ガス中の水素の濃度は、5〜100%の範囲であり、特
には20〜100%が好ましい。
【0021】前述の水素ガスでの固体触媒の処理条件と
しては、水素を含むガスの空間速度は、0〜20000
hr-1の範囲、好ましくは50〜10000hr-1の範
囲で行うことが望ましい。前述の水素ガスで処理を行う
圧力は、1〜100atmであり、特には1〜20at
mであることが好ましい。前述の水素ガスで処理を行う
温度は、余りに低温あるいは余りに高温で行っても、固
体触媒の再生効果が十分に得られないので、70〜50
0℃、好ましくは100〜450℃の温度であることが
好ましく、また、前記の処理時間は数時間から数十時間
までを選択すればよい。
【0022】この発明での固体触媒の再生処理におい
て、水素による処理工程を終えた固体触媒は、更に、塩
化水素を含むガス(塩化水素ガス)による処理工程、ま
たは、塩化水素及び亜硝酸エステルとを含む混合ガスに
よる処理工程に供されて、十分に処理されて、好適な状
態に再生することが好ましい。塩化水素を含むガス(塩
化水素ガス)による処理工程で使用に供される塩化水素
を含むガスは、塩化水素の純ガスのみならず、塩化水素
ガスが窒素やアルゴンの如き不活性ガスで希釈された塩
化水素を含むガスを用いることができる。前記の塩化水
素を含むガス中の塩化水素の濃度は、20ppm〜10
0%であり、特には100〜50000ppmであるこ
とが好ましい。塩化水素を含むガスの空間速度は、10
〜20000hr-1であり、特には40〜10000h
-1であることが好ましい。
【0023】前記の塩化水素及び亜硝酸エステルとを含
む混合ガスにおいて亜硝酸エステルの濃度は0.5〜2
0%であり、特には2〜15%であることが好ましい。
亜硝酸エステルガスの空間速度は10〜20000hr
-1であり、特には40〜10000hr-1程度であるこ
とが好ましい。
【0024】活性の低下した固体触媒について前述のよ
うに塩化水素ガスで処理を行う際、または塩化水素と亜
硝酸エステルとの混合ガスで処理を行う際の処理圧力
は、1〜20atm、特に1〜5atmであることが好
ましい。塩化水素ガスで固体触媒の処理を行う際、また
は塩化水素と亜硝酸エステルの混合ガスで固体触媒の処
理を行う際の処理温度は、15〜300℃、特には25
〜250℃であることが好ましく、さらに、それらの処
理における処理時間は、0.01〜100時間が望まし
く、特に0.1〜50時間が好ましい。
【0025】本発明では、固体触媒の再生において、炭
酸エステルの合成反応に使用して活性の低下した固体触
媒を水素および塩化水素により処理するにあたり、活性
の低下した固体触媒を適当な不活性ガス(例えば、窒素
ガス、アルゴンガスなど)によって適当な時間パージす
ることが好ましく、また、活性の低下した固体触媒の充
填層を室温近くまで冷却することが好ましい。また、本
発明では、固体触媒の再生において、前記の水素ガスに
よる処理と塩化水素ガスによる処理とを実質的に同時に
行ったり、あるいは、水素ガスと塩化水素との混合ガス
で固体触媒を処理することもできる。
【0026】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、この発
明の方法を具体的に説明するが、これらは、この発明の
方法を何ら限定するものではない。なお、各実施例およ
び比較例における空時収量(STY)Y(g/l・h
r)は、一酸化炭素と亜硝酸エステルの合成反応(接触
反応)時間をθ(hr)、その間に生成した炭酸ジエス
テルの量をa(g)、そして反応管への固体触媒(以
下、単に触媒ともいう)の充填量をb(l)として、次
の関係式(a) により求めた。
【0027】
【数1】
【0028】また、各実施例及び比較例における活性低
下係数Da (hr-1)は、所定反応条件下で、反応初期
(反応を開始してから2時間経過後)の空時収量Y
0 (g/l・hr)と反応を開始してからt時間経過後
の空時収量Yt (g/l・hr)との次の関係式(b) か
らkを求めた後、次の関係式(c) からDa (hr-1)を
求めた。
【0029】
【数2】
【0030】
【数3】
【0031】実施例1 〔触媒の製造〕塩化パラジウム0.33gを5N塩酸水
溶液100mlに溶かし、これに粒状活性炭20gを浸
漬した後、濾過し水洗したものを200℃で乾燥して、
活性炭に塩化パラジウムのみが担持された固体触媒(P
dCl2/C)を製造した。
【0032】〔炭酸ジメチルの合成〕上記の固体触媒
2.5mlを内径20mmの気相反応管(外部ジャケッ
ト付)に充填した後、この反応管を垂直に固定し、反応
管ジャケットに熱媒を循環させ、触媒層内の温度が12
0℃になるように加熱制御した。この反応管の上部か
ら、一酸化窒素、酸素およびメタノ−ルより合成した亜
硝酸メチルを含むガスと一酸化炭素との混合ガス、すな
わち、亜硝酸メチル;8容量%、一酸化炭素;8容量
%、一酸化窒素;3容量%、メタノ−ル;10容量%お
よび窒素;71容量%の組成からなる混合ガスを、80
00hr-1の空間速度(GHSV)で供給し、常圧下に
反応させた。
【0033】次いで、この反応管を通過した反応生成物
を、氷冷されたメタノ−ル中を通して捕集した。得られ
た捕集液をガスクロマトグラフィ−によって分析した結
果、反応開始2時間後の炭酸ジメチルのSTYは230
g/l・hrであった。このSTYを維持する様に反応
温度を135℃程度まで除々に上げていった。110時
間目でそれ以上温度を上げても固体触媒の活性が維持で
きなくなったので、反応を停止した。
【0034】〔触媒の再生〕炭酸ジメチルの合成反応を
停止した後、前記活性の低下した固体触媒が充填されて
いる触媒層を含む合成反応系にN2 ガスを流通して該触
媒層を室温まで冷却しパージを行った後N2 ガスを停止
し、次いで、H2 ガスを20ml/minの流速で供給
しながら該触媒層を2時間かけて400℃まで昇温し、
さらにH2 ガスを同じ流速で供給しながら400℃で2
時間保持した。その後H2 ガスを流通して触媒層を室温
まで冷却した。次に前記触媒層にN2 ガスで希釈したH
Clガス(濃度1000ppm)および亜硝酸メチル
(濃度10%)の混合ガスを180ml/minの流速
で供給しながら触媒層を2時間かけて120℃まで昇温
し、前記混合ガスの流通下120℃の温度で8時間保持
した。前述の処理が終了した後、N2 ガスを流通して触
媒層を室温まで冷却して、固体触媒を再生した。
【0035】この再生された固体触媒(再生触媒)を用
いて、前述の初回の合成反応に準じて炭酸ジメチルの合
成反応を行った結果、STY(2hr)は、235g/
l・hrであり、反応開始10時間後の炭酸ジメチルの
STYは115g/l・hrであった。その結果、前記
の再生触媒による合成反応における活性低下係数Da は
6.4hr-1であることが判った。上記の結果は、表1
に記載した。
【0036】実施例2 〔触媒の製造〕塩化パラジウム0.33gおよび塩化第
二銅二水和物0.64gを5N塩酸水溶液100mlに
溶かし、これに粒状活性炭20gを浸漬した後、濾過し
水洗したものを200℃で乾燥して、活性炭に塩化パラ
ジウム及び塩化第二銅を担持した固体触媒(PdCl2
−CuCl2 /C)を製造した。
【0037】〔炭酸ジメチルの合成〕固体触媒を前述の
固体触媒(PdCl2 −CuCl2 /C)に変えた以外
は、実施例1と同様にして、炭酸ジメチルの合成反応
(初回)を行った。反応開始2時間後の炭酸ジメチルの
STYは380g/l・hrであった。このSTYを維
持する様に除々に反応温度を135℃程度まで除々に上
げていった。90時間目でそれ以上温度を上げても触媒
の活性が維持できなくなったので、反応を停止した。
【0038】〔触媒の再生〕固体触媒を、前述の炭酸ジ
メチルの合成反応で活性の低下した固体触媒(PdCl
2 −CuCl2 /C)に変えた以外は、実施例1と同様
にして、触媒の再生を行った。この再生触媒を用いて、
前記初回の反応に準じて炭酸ジメチルの合成反応を行っ
た結果、STY(2hr)は、373g/l・hrであ
り、反応開始10時間後の炭酸ジメチルのSTYは22
3g/l・hrであった。その結果、上記の再生触媒に
よる合成反応における活性低下係数Da は5.1hr-1
であることが判った。
【0039】実施例3 〔触媒の製造〕塩化パラジウム0.33g、塩化第二銅
(CuCl2 ・2H2 O)0.64g及びモリブデン酸
アンモニウム〔(NH4 6 Mo7 24・4H2 O)
0.80gを28重量%アンモニア水70mlに80〜
90℃で加熱溶解させ、「Pd,Cu及びMo含有溶
液」を調製した。他方、0.5〜0.7mm径の粒状活
性炭20g(C)を28重量%アンモニア水に浸漬さ
せ、この中に前記「Pd,Cu及びMo含有溶液」を加
えて1時間静置した。その後減圧下に80℃で水分を蒸
発して除去し、さらに窒素雰囲気中、200℃で乾燥
し、固体触媒を製造した。得られた触媒の組成は、Pd
Cl2 −CuCl2 −(NH4 6 Mo7 24/Cであ
り、固体触媒中の金属化合物の担持量は、Pdが金属と
して担体に対して1重量%、そして、Pd:Cu:Mo
=1:2:2.1(原子比)であった。
【0040】〔炭酸ジメチルの合成〕固体触媒を、前記
の固体触媒〔PdCl2 −CuCl2 −(NH4 6
724/C〕に変えた以外は、実施例1と同様にし
て、炭酸ジメチルの合成反応を行った。反応開始2時間
後の炭酸ジメチルのSTYは465g/l・hrであっ
た。このSTYを維持する様に除々に反応温度を135
℃程度まで除々に上げていった。300時間目で温度を
上げても触媒の活性が維持できなくなったので、反応を
停止した。
【0041】〔触媒の再生〕固体触媒を、前述の炭酸ジ
メチルの合成反応で活性の低下した固体触媒〔PdCl
2 −CuCl2 −(NH4 6 Mo7 24/C〕に変え
た以外は、実施例1と同様にして、触媒の再生を行っ
た。この再生触媒を用いて前記初回の反応に準じて炭酸
ジメチル合成反応を行った結果、STY(2hr)は、
467g/l・hrであり、反応開始10時間後の炭酸
ジメチルのSTYは422g/l・hrであった。その
結果、上記の再生触媒による合成反応における活性低下
係数Daは1.2hr-1であった。
【0042】実施例4 〔触媒の製造〕塩化パラジウム(PdCl2 )0.33
g、塩化第二銅(CuCl2 ・2H2O)0.64g、
モリブデン酸アンモニウム〔(NH4 6 Mo7 24
4H2O)0.80gおよび塩化カリウム0.227g
を25重量%アンモニア水70mlに80〜90℃で加
熱溶解させ、「Pd,Cu,MoおよびK含有溶液」を
調製した。他方、0.5〜0.7mm径の粒状活性炭2
0g(C)を25重量%アンモニア水に浸漬させ、この
水溶液中に前記の「Pd,Cu,MoおよびK含有溶
液」を加えて1時間静置した。その後減圧下に80℃で
水分を蒸発除去し、さらに窒素雰囲気中、200℃で乾
燥し、固体触媒を製造した。得られた固体触媒の組成
は、PdCl2 −CuCl2 −(NH4 6 Mo7 24
−KCl/Cであり、固体触媒中の金属化合物の担持量
は、Pdが金属として担体に対して1重量%、そして、
Pd:Cu:Mo:KCl=1:2:2.1:2(原子
比)であった。
【0043】〔炭酸ジメチルの合成〕固体触媒を、前記
の固体触媒〔PdCl2 −CuCl2 −(NH4 6
724−KCl/C〕に変えた以外は、実施例1と同
様にして、炭酸ジメチルの合成反応を行った。反応開始
から2時間後の炭酸ジメチルのSTYは410g/l・
hrであった。このSTYを維持する様に除々に反応温
度を135℃程度まで除々に上げていった。500時間
目で温度を上げても触媒の活性が維持できなくなったの
で、反応を停止した。
【0044】〔触媒の再生〕固体触媒を、前述の炭酸ジ
メチルの合成反応で活性の低下した固体触媒〔PdCl
2 −CuCl2 −(NH4 6 Mo7 24−KCl/
C〕に変えた以外は、実施例1と同様にして、触媒の再
生を行った。この触媒を用いて、前記初回の反応に準じ
て炭酸ジメチル合成反応を行った結果、STY(2h
r)は413g/l・hrであり、反応開始10時間後
の炭酸ジメチルのSTYは390g/l・hrであっ
た。その結果、上記の再生触媒による合成反応における
活性低下係数Da は0.7hr-1であった。
【0045】実施例5〜6 〔触媒の製造〕触媒の製造を、実施例3に準じて行い、
実施例3と実質的に同じ組成の固体触媒を製造した。 〔炭酸ジメチルの合成〕前記の固体触媒を使用し実施例
3と同様にして、炭酸ジメチルの合成反応を行い、該固
体触媒の活性が低下するまで反応を行った。 〔触媒の再生〕活性の低下した固体触媒として、前記の
合成反応において得られたものを使用し、そして、固体
触媒の再生時の塩化水素ガスおよび亜硝酸メチルの混合
ガスによる処理温度を60℃(実施例5)又は25℃
(実施例6)に変えた以外は、実施例3に準じて触媒の
再生処理を行った。再生された固体触媒が新触媒と同等
の活性を有していること及び活性低下率が少なく優れて
いることが確認された。
【0046】実施例7 触媒の再生において亜硝酸メチルを使用しなかったこと
以外は、実施例1に準じて触媒製造、及び炭酸ジメチル
の合成を行い、さらに初回の合成反応において活性の低
下した触媒の再生を行い、その再生触媒を用いて炭酸ジ
メチルの合成を行った。この結果は、表2に記載した。
【0047】実施例8 触媒の再生において亜硝酸メチルを使用しなかったこと
以外は、実施例2に準じて触媒製造、及び炭酸ジメチル
の合成を行い、さらに初回の合成反応において活性の低
下した触媒の再生を行い、その再生触媒を用いて炭酸ジ
メチルの合成を行った。この結果は、表2に記載した。
【0048】実施例9 触媒の再生において亜硝酸メチルを使用しなかったこと
以外は、実施例3に準じて触媒製造、及び炭酸ジメチル
の合成を行い、さらに初回の合成反応において活性の低
下した触媒の再生を行い、その再生触媒を用いて炭酸ジ
メチルの合成を行った。この結果は、表2に記載した。
【0049】実施例10 触媒の再生において亜硝酸メチルを使用しなかったこと
以外は、実施例4に準じて触媒製造、及び炭酸ジメチル
の合成を行い、さらに初回の合成反応において活性の低
下した触媒の再生を行い、その再生触媒を用いて炭酸ジ
メチルの合成を行った。この結果は、表2に記載した。
【0050】実施例11〜12 〔触媒の製造〕触媒の製造を、実施例3に準じて行い、
実施例3と実質的に同じ組成の固体触媒を製造した。 〔炭酸ジメチルの合成〕前記の固体触媒を使用し実施例
3と同様にして、炭酸ジメチルの合成反応を行い、該固
体触媒の活性が低下するまで反応を行った。 〔触媒の再生〕触媒の再生において塩化水素ガスによる
処理温度を60℃(実施例11)又は250℃(実施例
12)に変えた以外は、実施例9に準じて触媒の再生処
理を行ない、さらに得られた再生触媒を使用して炭酸ジ
メチルの合成を行った。この結果は、表2に記載した。
【0051】実施例13〜15 〔触媒の製造〕触媒の製造を、実施例3に準じて行い、
実施例3と実質的に同じ組成の固体触媒を製造した。 〔炭酸ジメチルの合成〕前記の固体触媒を使用し実施例
3と同様にして、炭酸ジメチルの合成反応を行い、該固
体触媒の活性が低下するまで反応を行った。
【0052】〔触媒の再生〕触媒の再生の際の水素ガス
による処理および塩化水素ガスによる処理における処理
温度および処理時間を第3表に示すように変えたほか
は、実施例9と同様にして触媒の再生を行ない、さらに
得られた再生触媒を使用して炭酸ジメチルの合成をそれ
ぞれ行った。これらの結果は、表3に記載した。
【0053】実施例16〜17 〔触媒の製造〕触媒の製造を、実施例3に準じて行い、
実施例3と実質的に同じ組成の固体触媒を製造した。 〔炭酸ジメチルの合成〕前記の固体触媒を使用し実施例
3と同様にして、炭酸ジメチルの合成反応を行い、該固
体触媒の活性が低下するまで反応を行った。
【0054】〔触媒の再生〕触媒の再生において水素ガ
スによる処理温度を200℃に変え、塩化水素ガスによ
る処理温度を60℃(実施例16)又は250℃(実施
例17)に変え、さらに、各処理時間を表3に示すよう
に変えた以外は、実施例9に準じて触媒の再生を行な
い、さらに得られた再生触媒を使用して炭酸ジメチルの
合成をそれぞれ行った。これらの結果は、表3に記載し
た。
【0055】比較例1 実施例1に準じて触媒製造、炭酸ジメチル合成反応を行
い、活性の低下した触媒(PdCl2 /C)を得た。 〔炭酸ジメチルの合成〕上記の触媒の再生をまったくす
ることなく、活性の低下した触媒2.5mlを内径20
mmの気相反応管(外部ジャケット付)に充填した後、
この反応管を垂直に固定し、反応管ジャケットに熱媒を
循環させ、触媒層内温度が120℃になるように加熱制
御した。この反応管の上部から、一酸化窒素、酸素およ
びメタノ−ルより合成した亜硝酸メチルを含むガスと一
酸化炭素との混合ガス、即ち、亜硝酸メチル;8容量
%、一酸化炭素;8容量%、一酸化窒素;3容量%、メ
タノ−ル;10容量%および窒素;71容量%の組成か
らなる混合ガスを、8000hr-1の空間速度(GHS
V)で供給し、常圧下に反応させた。
【0056】次いで、この反応管を通過した反応生成物
を、氷冷されたメタノ−ル中を通して捕集した。得られ
た捕集液をガスクロマトグラフィ−によって分析した結
果、反応開始2時間後の炭酸ジメチルのSTYは6g/
l・hrであった。
【0057】比較例2 実施例2に準じて触媒製造、炭酸ジメチル合成反応を行
い、活性の低下した触媒(PdCl2 −CuCl2
C)を得た。 〔炭酸ジメチルの合成〕触媒の再生を行うことなく前記
の活性の低下した触媒を使用したほかは、比較例1と同
様の方法で炭酸ジメチルの合成、分析を行った結果、反
応開始2時間後の炭酸ジメチルのSTYは5g/l・h
rであった。
【0058】比較例3 実施例3に準じて触媒製造、炭酸ジメチルの合成反応を
行って、活性の低下したPdCl2 −CuCl2 −(N
4 6 Mo7 24/C触媒を得た。 〔炭酸ジメチルの合成〕触媒の再生を行うことなく前記
の活性の低下した触媒を使用したほかは、比較例1と同
様の方法で炭酸ジメチルの合成、分析を行った結果、反
応開始2時間後の炭酸ジメチルのSTYは10g/l・
hrであった。
【0059】比較例4 実施例4に準じて触媒製造、炭酸ジメチル合成反応を行
い、活性の低下した触媒PdCl2 −CuCl2 −(N
4 6 Mo7 24−KCl/C媒を得た。 〔炭酸ジメチルの合成〕触媒の再生を行うことなく前記
の活性の低下した触媒を使用したほかは、比較例1と同
様の方法で炭酸ジメチルの合成、分析を行った結果、反
応開始2時間後の炭酸ジメチルのSTYは7g/l・h
rであった。
【0060】比較例5 触媒の再生において、水素ガスによる処理を行わなかっ
たほかは、実施例9に準じて、触媒製造、及び炭酸ジメ
チルの合成を行い、さらに、活性の低下した触媒の再
生、及び再生触媒を用いる炭酸ジメチルの合成を行っ
た。
【0061】比較例6 触媒の再生において、塩化水素ガスによる処理を行わな
かったほかは、実施例9に準じて、触媒製造及び炭酸ジ
メチルの合成を行い、さらに、活性の低下した触媒の再
生及び再生触媒を用いる炭酸ジメチルの合成を行った。
各実施例の結果などは、それぞれ表1、表2及び表3に
示し、そして、各比較例の結果などは、表4に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】
【本発明の作用効果】本発明の製造法は、一酸化炭素と
亜硝酸エステルとを白金族金属または白金族金属化合物
を含む触媒を担体に担持した固体触媒の存在下に反応さ
せて、炭酸エステルを製造する方法において、活性が劣
化した触媒を水素および塩化水素による処理(または水
素および塩化水素と亜硝酸エステルによる処理)で再生
する再活性化により再生触媒を得て、その再生触媒を炭
酸エステルの合成反応に繰り返し使用することが可能と
なり、結果的に触媒の寿命を大幅に延ばすこととなり、
炭酸エステルを長期間、連続的に製造することができる
製造法である。
フロントページの続き (72)発明者 山崎 吉則 山口県宇部市大字小串1978番地の5 宇部 興産株式会社宇部研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一酸化炭素と亜硝酸エステルとを、少な
    くとも白金族金属または白金族金属化合物が担体に担持
    された固体触媒の存在下に反応させて、炭酸エステルを
    生成させる方法において、前記反応に使用して活性の低
    下した固体触媒を、水素および塩化水素による処理で再
    生し、その再生された固体触媒を前記反応に繰り返し使
    用することを特徴とする炭酸ジエステルの製造法。
JP4327990A 1992-04-07 1992-12-08 炭酸ジエステルの製造法 Pending JPH05339213A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4327990A JPH05339213A (ja) 1992-04-07 1992-12-08 炭酸ジエステルの製造法
CA002093378A CA2093378A1 (en) 1992-04-07 1993-04-05 Process for preparing carbonate
EP93105760A EP0565076B1 (en) 1992-04-07 1993-04-07 Process for preparing carbonate
DE69303408T DE69303408T2 (de) 1992-04-07 1993-04-07 Verfahren zur Herstellung eines Karbonates

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4-129231 1992-04-07
JP12923192 1992-04-07
JP4327990A JPH05339213A (ja) 1992-04-07 1992-12-08 炭酸ジエステルの製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05339213A true JPH05339213A (ja) 1993-12-21

Family

ID=26464688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4327990A Pending JPH05339213A (ja) 1992-04-07 1992-12-08 炭酸ジエステルの製造法

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0565076B1 (ja)
JP (1) JPH05339213A (ja)
CA (1) CA2093378A1 (ja)
DE (1) DE69303408T2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022025138A1 (ja) * 2020-07-29 2022-02-03 積水化学工業株式会社 有機カーボネート合成用触媒及びその製造方法、有機カーボネート合成用電極、有機カーボネート合成用セル、有機カーボネートの製造方法、及び合成システム

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9249082B2 (en) 2010-02-09 2016-02-02 King Abdulaziz City for Science and Technology (KACST) Synthesis of dimethyl carbonate from carbon dioxide and methanol

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5162563A (en) * 1989-10-24 1992-11-10 Ube Industries, Ltd. Process for preparing a diester of carboxylic acid
DE4020941A1 (de) * 1990-06-30 1992-01-02 Bayer Ag Verfahren zur herstellung von dialkylcarbonaten

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022025138A1 (ja) * 2020-07-29 2022-02-03 積水化学工業株式会社 有機カーボネート合成用触媒及びその製造方法、有機カーボネート合成用電極、有機カーボネート合成用セル、有機カーボネートの製造方法、及び合成システム

Also Published As

Publication number Publication date
CA2093378A1 (en) 1993-10-08
DE69303408D1 (de) 1996-08-08
DE69303408T2 (de) 1996-12-05
EP0565076B1 (en) 1996-07-03
EP0565076A1 (en) 1993-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5162563A (en) Process for preparing a diester of carboxylic acid
JPH06262081A (ja) 触媒の再生方法
WO1992006066A1 (fr) Procede de production de diester de l'acide carbonique
JPH05339213A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPH06239807A (ja) 炭酸エステルの製造法
JP3343982B2 (ja) 酢酸の製造法
JP3125355B2 (ja) アリルクロライドの製造方法
JPH0543517A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPS5980630A (ja) シユウ酸ジエステルの製法
JP3201057B2 (ja) グリコ−ル酸エステルの製造法
JP3705105B2 (ja) メタクリル酸製造用触媒の再活性化方法
JPH04297445A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JP3132532B2 (ja) ラクトンの製造法
EP1205246B1 (en) Process for preparation of catalyst
JPH06192181A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPS6039653B2 (ja) 酸素含有炭化水素化合物の製造方法
JP2850859B2 (ja) 炭酸ジエステルの製法及び触媒成分の活性低下抑制方法
JPH04297443A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPH0489458A (ja) 炭酸ジエステルの製造方法
JPH03141243A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPH04139152A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPH0672966A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JPH04297444A (ja) 炭酸ジエステルの製造法
JP3820709B2 (ja) アセタール又はケタールの製法
JP3422062B2 (ja) ジアセトキシブテンの製造方法