JPH05338332A - プリンタの紙検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、一つの検出器にてプリンタ紙経路内
の紙詰まり及び印字用紙の有無を検出するためになされ
たものである。 【構成】印字用紙の動作によって回転する紙押えローラ
ー４、紙押えローラーに固定されたスリット板５、スリ
ット板の回転を監視するフォトセンサ６、フォトセンサ
６からの出力信号の処理を行うコントローラ７、記憶装
置８、インタフェース９によって構成され、フォトセン
サからの出力信号間隔を監視することにより、紙詰まり
及び印字用紙の有無を検出する。 【効果】一つの検出器で紙詰まり及び印字用紙の有無を
検出可能とし、且つ検出信号処理回路を削減し、制御ソ
フトウェアを簡素化し、更に、紙詰まりを初期段階で検
出することで印字データの保護も可能にするという効果
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は印字用紙を使用し、紙経
路を有するプリンタの紙検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の技術は、図２に示すように
紙送りローラー１１と、紙送りローラー１１に向かい合
って配置され、紙送りローラー１１と共に印字用紙１２
を挟んで送るための紙送り補助ローラー１３と、印字用
紙の送り動作によって回転する紙押えローラー１４と紙
押えローラー１４に固定されたスリット板１５と、スリ
ット板１５の回転を監視するフォトセンサ１６と、印字
用紙の有無を検出するために紙経路内に設けられた紙検
出スイッチ１７と、フォトセンサ１６及び紙検出スイッ
チ１７からの出力信号を読み取り処理を行うコントロー
ラ１８によって構成された装置において、紙送り動作に
より回転するスリット板１５を監視することにより、紙
送り動作時にスリット板が回転しなければ紙経路内に紙
詰まりが発生したとし、また、紙検出スイッチ１７から
の出力信号レベルを監視することで印字用紙の有無を検
出するというように紙詰まりと印字用紙の有無の検出を
別々の検出器を用いて行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術では、次のような欠点があった。

【０００４】（１）紙詰まり検出と印字用紙の有無の検
出を別々に行うためそれぞれ専用の検出器と検出信号処
理用の専用回路が必要であった。

【０００５】（２）検出器が２種類必要なため、検出信
号を読み取るためのコントローラにもそれぞれ専用の信
号入力端子が必要であり、コントローラ内のソフトウェ
アでも２種類の信号を確認し、処理する必要があった。

【０００６】本発明はこのような欠点を解決するために
なされたものであり、紙押えローラーに固定したスリッ
ト板からの出力信号のみで紙経路内の紙詰まりと印字用
紙の有無の両方の検出を行い、検出器と検出信号処理用
回路及びコントローラの検出信号入力端子を削減し、ま
た、コントローラ内のソフトウェアの検出信号処理の簡
素化を実現することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、印字ヘッド、
紙送り機構、紙供給装置、及び制御回路から構成され、
紙送り動作によって印字用紙が紙経路内を動くプリンタ
において、紙経路内の紙押えローラーが印字用紙の送り
動作によって回転し、紙押えローラーの回転により共に
回転する紙押えローラーに係合されたスリット板と、フ
ォトセンサ該スリット板の回転を検出するフォトセンサ
と、該フォトセンサから発生するパルス信号間隔を測定
する手段とを有し、前記パルス信号間隔を監視すること
により紙経路内の紙詰まり及び印字用紙の有無を検出す
ることを特徴とするプリンタの紙検出装置である。

【０００８】

【作用】本発明の上記の構成によれば、紙経路内の紙詰
まり検出と印字用紙の有無の検出を、それぞれ別々の検
出器を設けることなく、一つの検出器で検出し、検出信
号処理回路およびコントローラの検出信号入力端子を削
減することが可能となる。

【０００９】

【実施例】図１は本発明の実施例におけるプリンタ側面
から見た構成図であり、紙送りローラー１と、紙送りロ
ーラー１に向かい合って配置され、紙送りローラー１と
共に印字用紙２を挟んで送るための紙送り補助ローラー
３と、印字用紙２を送る動作によって回転する紙押えロ
ーラー４と紙押えローラー４に固定されたスリット板５
と、スリット板５の回転を監視するフォトセンサ６と、
フォトセンサ６からの出力信号を読み取り処理を行うコ
ントローラ７とコントローラ７に接続された記憶装置８
と、ホスト１０とのデータ通信を行うためのインタフェ
ース９によって構成されている。

【００１０】印字動作における紙送り量と紙押えローラ
ーに固定されたスリット板５の回転量は比例関係にあ
り、プリンタが１行の紙送り動作を行うとき、少なくと
も２つ以上のパルス信号がフォトセンサ６より、出力さ
れるものとする。この時、正常な状態で紙送り動作が実
行されれば、紙送り動作によるフォトセンサ６からのパ
ルス信号の時間間隔は、あらかじめ算出され、コントロ
ーラ７内もしくは記憶装置８内に設けられた判断基準と
一致する。しかし、もしも印字用紙が無ければフォトセ
ンサ６からコントローラ７へは何も信号が出力されない
ため、コントローラ７は、印字用紙無しを検出できるこ
とになる。

【００１１】ここで、紙経路内において紙詰まりが発生
する場合を考えてみると、完全に印字用紙が詰まってし
まった場合は、印字用紙無し状態と同様に、フォトセン
サ６からは何も信号が発生しないが、紙詰まりが発生す
る過程においてはフォトセンサ６からのパルス信号間隔
は徐々に広がっていき、やがて信号間隔が無限大に広が
ることになる。そこで、このパルス信号間隔をコントロ
ーラ７にて測定し、監視することで、紙詰まり発生の初
期段階での検出が可能となる。このため、印字データを
保護し、印字ミスを抑えることも可能となる。

【００１２】紙詰まりの判定基準は、コントローラ７ま
たはコントローラ７に接続された記憶装置８にあらかじ
め適当な基準データを記憶させておく方法や、インタフ
ェース９を介して、プリンタに命令や印字データを与え
るホスト１０から判定基準データを入力し、コントロー
ラ７またはコントローラ７に接続された記憶装置８に基
準データを記憶させておく方法などにより、調整可能で
ある。

【００１３】また、紙詰まり判定基準は、前述のソフト
ウェアによる方法以外に、プリンタの操作パネルから入
力する方法や、可変抵抗の調整やスイッチの組合せ等の
ハードウェアによっても実現できる。

【００１４】更に、紙詰まり判定をコントローラ７にて
行わず、ハードウェアにて一定基準と比較し、その結果
をコントローラ７に入力する構成も考えられる。

【００１５】

【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、紙経
路内の紙詰まり検出と印字用紙の有無の検出を、それぞ
れ別々の検出器を設けることなく、一つの検出器で検出
し、検出信号処理回路およびコントローラの検出信号入
力端子を削減し、且つコントローラ内の制御用ソフトウ
ェアを簡素化できるという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の実施例を示すプリンタ側面から見た
構成図。

【図２】 従来技術の例を示す構成図。

【符号の説明】

１ 紙送りローラー ２ 印字用紙 ３ 紙送り補助ローラー ４ 紙押えローラー ５ スリット板 ６ フォトセンサ ７ コントローラ ８ 記憶装置 ９ インタフェース １０ ホスト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 印字ヘッド、紙送り機構、紙供給装置、
   及び制御回路から構成され、紙送り動作によって印字用
   紙が紙経路内を動くプリンタにおいて、紙経路内の紙押
   えローラーが印字用紙の送り動作によって回転し、紙押
   えローラーの回転により共に回転する紙押えローラーに
   係合されたスリット板と、フォトセンサ該スリット板の
   回転を検出するフォトセンサと、該フォトセンサから発
   生するパルス信号間隔を測定する手段とを有し、前記パ
   ルス信号間隔を監視することにより紙経路内の紙詰まり
   及び印字用紙の有無を検出することを特徴とするプリン
   タの紙検出装置。