JPH05338178A - インクジェットプリントデバイス - Google Patents
インクジェットプリントデバイスInfo
- Publication number
- JPH05338178A JPH05338178A JP34494492A JP34494492A JPH05338178A JP H05338178 A JPH05338178 A JP H05338178A JP 34494492 A JP34494492 A JP 34494492A JP 34494492 A JP34494492 A JP 34494492A JP H05338178 A JPH05338178 A JP H05338178A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nozzle
- heater
- ink
- zij
- chip
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 2部品構造(例えばインク吐出用ヒータを配
列した部品と、これに接合されて吐出口ないしはインク
チャネルを構成するための部品)のインクジェット(I
J)プリントデバイスを用いる場合に生じる2部品の位
置合せの精度出しおよびその維持を不要としたIJデバ
イスないしその応用機器を提供する。 【構成】 半導体製造技術を用い、半導体基板(13
0)の対向面間を貫く通路(113,114)を形成
し、その一部をインク滴(108)吐出用のノズルとす
るとともに、ノズルに対応してヒータ手段(120)を
形成した一体のIJプリントデバイスを構成する。かか
るデバイスは1部品構造であるため2部品構造の場合の
問題がなく、デバイスを長尺化して記録紙の全幅対応の
機器を提供することも容易となる。
列した部品と、これに接合されて吐出口ないしはインク
チャネルを構成するための部品)のインクジェット(I
J)プリントデバイスを用いる場合に生じる2部品の位
置合せの精度出しおよびその維持を不要としたIJデバ
イスないしその応用機器を提供する。 【構成】 半導体製造技術を用い、半導体基板(13
0)の対向面間を貫く通路(113,114)を形成
し、その一部をインク滴(108)吐出用のノズルとす
るとともに、ノズルに対応してヒータ手段(120)を
形成した一体のIJプリントデバイスを構成する。かか
るデバイスは1部品構造であるため2部品構造の場合の
問題がなく、デバイスを長尺化して記録紙の全幅対応の
機器を提供することも容易となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
ト技術に関し、特に、半導体インクジェットプリントヘ
ッドに関するものである。
ト技術に関し、特に、半導体インクジェットプリントヘ
ッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリントヘッドはこの分
野で知られており、一般にパーソナルコンピュータと共
に用いられ、ポータブルで比較的低価格なプリンタとし
て商業的に入手可能である。かかるデバイスの例として
ヒューレットパッカード社製のもの、およびキヤノン社
製のBJ10プリンタがある。
野で知られており、一般にパーソナルコンピュータと共
に用いられ、ポータブルで比較的低価格なプリンタとし
て商業的に入手可能である。かかるデバイスの例として
ヒューレットパッカード社製のもの、およびキヤノン社
製のBJ10プリンタがある。
【0003】図1および図2はキヤノン社およびヒュー
レットパッカード社によりそれぞれ用いられた代表的な
従来のインクジェットプリントヘッドを示す概略斜視図
である。
レットパッカード社によりそれぞれ用いられた代表的な
従来のインクジェットプリントヘッドを示す概略斜視図
である。
【0004】図1にみられるように、従来のインクジェ
ット(IJ)ヘッド1は、レーザエッチングされたキャ
ップ3に当接するIJ半導体チップデバイス2によって
形成されている。この構造では、キャップ3が、インク
の入口4を介したヘッド1への内向き流動(図中、矢印
で示す)のため、および複数のノズル5を介してヘッド
1からの外向きの噴出のための案内として働いている。
ット(IJ)ヘッド1は、レーザエッチングされたキャ
ップ3に当接するIJ半導体チップデバイス2によって
形成されている。この構造では、キャップ3が、インク
の入口4を介したヘッド1への内向き流動(図中、矢印
で示す)のため、および複数のノズル5を介してヘッド
1からの外向きの噴出のための案内として働いている。
【0005】ノズル5はキャップ3に端部開放チャネル
として形成されている。IJチップ2の上には1つ以上
(通常64)のヒータ素子(不図示)が配置されてい
る。ヒータ素子にエネルギが与えられると、対応するチ
ャネル内に形成された蒸発インクの気泡によって各ノズ
ル5からインクが吐出される。IJチップ2は、また半
導体ダイオードマトリックス(不図示)を有し、これは
チャネルに臨設されたヒータ素子にエネルギを供給する
ために働く。
として形成されている。IJチップ2の上には1つ以上
(通常64)のヒータ素子(不図示)が配置されてい
る。ヒータ素子にエネルギが与えられると、対応するチ
ャネル内に形成された蒸発インクの気泡によって各ノズ
ル5からインクが吐出される。IJチップ2は、また半
導体ダイオードマトリックス(不図示)を有し、これは
チャネルに臨設されたヒータ素子にエネルギを供給する
ために働く。
【0006】図2から明らかなように、従来のヒューレ
ットパッカード社の熱式(サーマル)インクジェットヘ
ッド10においても2部品構造が用いられている。ただ
し、インクはキャップ12の側面に配置された入口13
を介してキャップ12に入り、キャップ12は入口13
に対し直交して配置されたノズル列14を具えている。
インクはキャップ12の面を通して出る。各ノズル14
の直下には平板ヒータ15が配置されている。かくて、
入口チャネル13からノズルへのインクの吐出を引き起
こす。
ットパッカード社の熱式(サーマル)インクジェットヘ
ッド10においても2部品構造が用いられている。ただ
し、インクはキャップ12の側面に配置された入口13
を介してキャップ12に入り、キャップ12は入口13
に対し直交して配置されたノズル列14を具えている。
インクはキャップ12の面を通して出る。各ノズル14
の直下には平板ヒータ15が配置されている。かくて、
入口チャネル13からノズルへのインクの吐出を引き起
こす。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来装置にあっては、その2部品構造のために、2
部品間の正確な位置合せを行うに際し問題が存在する。
正確な位置合せが初期的に達成できたとしても、熱膨張
や収縮率が異なるとかなりの範囲にわたり維持されてい
るこの正確さが妨げられかねない。このような位置合せ
の問題が従来装置の性能を一般に1インチ当りドット数
(dpi)400以下の画像密度に制限している。そし
て、固定式プリンタヘッドよりも走査式すなわち移動式
プリンタヘッドに制限している。
うな従来装置にあっては、その2部品構造のために、2
部品間の正確な位置合せを行うに際し問題が存在する。
正確な位置合せが初期的に達成できたとしても、熱膨張
や収縮率が異なるとかなりの範囲にわたり維持されてい
るこの正確さが妨げられかねない。このような位置合せ
の問題が従来装置の性能を一般に1インチ当りドット数
(dpi)400以下の画像密度に制限している。そし
て、固定式プリンタヘッドよりも走査式すなわち移動式
プリンタヘッドに制限している。
【0008】本発明の目的は上述の問題を解消あるいは
改善するインクジェットプリントヘッド構造を提供する
ことにある。
改善するインクジェットプリントヘッド構造を提供する
ことにある。
【0009】
【発明の概要】本発明はインクジェットプリント技術に
関し、以下の形態の一つ以上を取扱うものである。
関し、以下の形態の一つ以上を取扱うものである。
【0010】・一体的に形成されたインクジェットプリ
ントデバイス ・このようなインクジェットプリントデバイスのアッセ
ンブリ ・このようなインクジェットプリントデバイスを用いた
画像再生装置 ・このようなインクジェットプリントデバイスを含むイ
ンクジェットプリントヘッド ・異なる色のインクが供給されるノズルを有するインク
ジェットプリントデバイス ・インクジェットプリントデバイスのためのデータ調整
器(phaser) ・各ノズルや通路のためのヒータがそのノズルや通路を
囲むように配置されているインクジェットプリントデバ
イス ・各ノズルおよび通路が一対の対向面間に延びているイ
ンクジェットプリントデバイス ・記録媒体(以下、紙という)の幅(すなわち、装置を
通過する相対移動の方向を横切ってプリントされる紙の
寸法)にほぼ等しい長さのインクジェットプリントデバ
イスを含むインクジェットプリントヘッド ・このようなインクジェットプリントヘッドにおいて装
置への電力接続がデバイスの全長にほぼ沿って行われる
インクジェットプリントヘッド ・列をなして配置されたノズルを有するインクジェット
プリントデバイスで各列のノズルが隣接する列のノズル
に対し列の方向にオフセットされているインクジェット
プリントデバイス ・インクジェットプリントデバイスを製造する方法 ・構造の一部分から構造の他の部分へ熱を移送する一体
型熱伝導体を有する一体型電子回路構造 ・各ノズルに対する各ヒータ配列が、対応する電子駆動
回路をそれぞれ有する複数のヒータを備えたインクジェ
ットプリントデバイス ・各ヒータ配列が、ヒータとこれに対応する電子駆動回
路とが相互に離間された複数の電子的駆動回路を備えた
インクジェットプリントデバイス ・少なくとも一組の予備もしくは冗長(redunda
nt)ノズルおよび主ノズル組を有し、主ノズルに対応
するヒータの故障の検出時に作動する冗長ノズルに対応
するヒータを備えるインクジェットプリント装置 ・意図したプリント位置について対応するヒータ間を接
続する検知回路を設け、その対応するノズルヒータの一
つの故障を検知して対応するノズルの他のヒータを作動
させるようにした複数のインクジェットプリントデバイ
スを有するインクジェットプリンティングアッセンブ
リ。
ントデバイス ・このようなインクジェットプリントデバイスのアッセ
ンブリ ・このようなインクジェットプリントデバイスを用いた
画像再生装置 ・このようなインクジェットプリントデバイスを含むイ
ンクジェットプリントヘッド ・異なる色のインクが供給されるノズルを有するインク
ジェットプリントデバイス ・インクジェットプリントデバイスのためのデータ調整
器(phaser) ・各ノズルや通路のためのヒータがそのノズルや通路を
囲むように配置されているインクジェットプリントデバ
イス ・各ノズルおよび通路が一対の対向面間に延びているイ
ンクジェットプリントデバイス ・記録媒体(以下、紙という)の幅(すなわち、装置を
通過する相対移動の方向を横切ってプリントされる紙の
寸法)にほぼ等しい長さのインクジェットプリントデバ
イスを含むインクジェットプリントヘッド ・このようなインクジェットプリントヘッドにおいて装
置への電力接続がデバイスの全長にほぼ沿って行われる
インクジェットプリントヘッド ・列をなして配置されたノズルを有するインクジェット
プリントデバイスで各列のノズルが隣接する列のノズル
に対し列の方向にオフセットされているインクジェット
プリントデバイス ・インクジェットプリントデバイスを製造する方法 ・構造の一部分から構造の他の部分へ熱を移送する一体
型熱伝導体を有する一体型電子回路構造 ・各ノズルに対する各ヒータ配列が、対応する電子駆動
回路をそれぞれ有する複数のヒータを備えたインクジェ
ットプリントデバイス ・各ヒータ配列が、ヒータとこれに対応する電子駆動回
路とが相互に離間された複数の電子的駆動回路を備えた
インクジェットプリントデバイス ・少なくとも一組の予備もしくは冗長(redunda
nt)ノズルおよび主ノズル組を有し、主ノズルに対応
するヒータの故障の検出時に作動する冗長ノズルに対応
するヒータを備えるインクジェットプリント装置 ・意図したプリント位置について対応するヒータ間を接
続する検知回路を設け、その対応するノズルヒータの一
つの故障を検知して対応するノズルの他のヒータを作動
させるようにした複数のインクジェットプリントデバイ
スを有するインクジェットプリンティングアッセンブ
リ。
【0011】ここで、「Z軸インクジェットチップ(Z
IJチップ)」という用語は、XY平面上にありインク
のチップに対する流入出がZ方向で行われるチップを記
述するために用いられる。
IJチップ)」という用語は、XY平面上にありインク
のチップに対する流入出がZ方向で行われるチップを記
述するために用いられる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
に説明する。
【0013】本発明の一実施例の図3をまず第一に参照
すると、Z軸配置のインクジェット(以下、ZIJと略
する)チップ40の概略形状が示されており、このチッ
プ40はチップの平面(本図の下側の)に配列されたイ
ンク導入口と、その反対側のインク吐出口を備えた複数
のノズルとから構成される。図1,図2と図3とを直接
比較すると、従来技術の2つの部分からなる構造に対し
て、図3のものは単一のモノリシック集積で形成された
構造を備えていることが容易に分る。このチップ40は
半導体製造技術を用いて形成することができる。さらに
またインクは、インクがチップ40に供給されるのと同
一方向にノズル41から吐出される。
すると、Z軸配置のインクジェット(以下、ZIJと略
する)チップ40の概略形状が示されており、このチッ
プ40はチップの平面(本図の下側の)に配列されたイ
ンク導入口と、その反対側のインク吐出口を備えた複数
のノズルとから構成される。図1,図2と図3とを直接
比較すると、従来技術の2つの部分からなる構造に対し
て、図3のものは単一のモノリシック集積で形成された
構造を備えていることが容易に分る。このチップ40は
半導体製造技術を用いて形成することができる。さらに
またインクは、インクがチップ40に供給されるのと同
一方向にノズル41から吐出される。
【0014】図4を次に参照すると、静止の(すなわち
移動しない)ZIJプリントヘッド50の第1の実施例
の断面が示されており、このプリントヘッドは1600
dpi(ドット/インチ)または400画素/インチの
画像密度で連続的な濃淡画像を全長でA4サイズで作成
するように形成されている。ヘッド50は4つのノズル
アレイ、すなわちシアン71,マゼンタ72,イエロー
73およびブラック74のノズルアレイを有する1つの
ZIJチップ70を備えている。このノズルアレイ71
〜74は画素当り4つのノズルを有するノズル路(バイ
ア)77から形成され、全体でチップ70当り51,2
00個のノズルを与える。図4の拡大部分はシリコン基
板76に形成された基本的なノズル断面を示し、そのシ
リコン基板76上に熱SiO2 (二酸化シリコン)の層
78が形成されている。ヒータ素子79はノズル77の
周囲に設けられており、化学気相沈積法(CVD)によ
るガラスから成るオーバーコート層80でこの素子79
を覆っている。ノズル77のそれぞれは特定の色インク
用の共通インク供給チャネル75に連通している。ZI
Jチップ70はチャネル膨出部60上に配置できるよう
になっており、このチャネル膨出部はチップ70に連続
的にインク流を供給するように、共通インク供給路75
と連通するインクチャネル61を有する。1つの膜(m
embrane)フィルタ54が膨出部60とチップ7
0の間に配設されている。
移動しない)ZIJプリントヘッド50の第1の実施例
の断面が示されており、このプリントヘッドは1600
dpi(ドット/インチ)または400画素/インチの
画像密度で連続的な濃淡画像を全長でA4サイズで作成
するように形成されている。ヘッド50は4つのノズル
アレイ、すなわちシアン71,マゼンタ72,イエロー
73およびブラック74のノズルアレイを有する1つの
ZIJチップ70を備えている。このノズルアレイ71
〜74は画素当り4つのノズルを有するノズル路(バイ
ア)77から形成され、全体でチップ70当り51,2
00個のノズルを与える。図4の拡大部分はシリコン基
板76に形成された基本的なノズル断面を示し、そのシ
リコン基板76上に熱SiO2 (二酸化シリコン)の層
78が形成されている。ヒータ素子79はノズル77の
周囲に設けられており、化学気相沈積法(CVD)によ
るガラスから成るオーバーコート層80でこの素子79
を覆っている。ノズル77のそれぞれは特定の色インク
用の共通インク供給チャネル75に連通している。ZI
Jチップ70はチャネル膨出部60上に配置できるよう
になっており、このチャネル膨出部はチップ70に連続
的にインク流を供給するように、共通インク供給路75
と連通するインクチャネル61を有する。1つの膜(m
embrane)フィルタ54が膨出部60とチップ7
0の間に配設されている。
【0015】2つの電源バスバー51および52がチッ
プ70と電気的に接続されて設けられている。バスバー
51および52はまたチップ70から熱を消散するため
のヒートシンクとして作用する。
プ70と電気的に接続されて設けられている。バスバー
51および52はまたチップ70から熱を消散するため
のヒートシンクとして作用する。
【0016】図5は図4に示したと同様な構造の第2の
実施例のZIJヘッド20を示す。
実施例のZIJヘッド20を示す。
【0017】ヘッド200はシアン,マゼンタ,イエロ
ーおよびブラックのそれぞれのノズルアレイ102,1
03,104および105を包含するZIJチップ10
0を有する。チップ100はインクチャネル101を有
し、このインクチャネルはそれぞれチャネル膨出部21
0内のそれぞれの色のインク槽211,212,213
および214と連通している。
ーおよびブラックのそれぞれのノズルアレイ102,1
03,104および105を包含するZIJチップ10
0を有する。チップ100はインクチャネル101を有
し、このインクチャネルはそれぞれチャネル膨出部21
0内のそれぞれの色のインク槽211,212,213
および214と連通している。
【0018】チャネル膨出部210は、同一寸法のチッ
プ100に対して、図4に示したものより高い容量を持
つ他の形状を有するものである。また、電源バスバー2
01と202をチップ100に接続するタブ連接部20
3および204が図示されている。膜フィルタ205も
前述と同様に設けられている。
プ100に対して、図4に示したものより高い容量を持
つ他の形状を有するものである。また、電源バスバー2
01と202をチップ100に接続するタブ連接部20
3および204が図示されている。膜フィルタ205も
前述と同様に設けられている。
【0019】A4サイズの頁を印刷可能にするために
は、ヘッド200はほぼ長さ220mm,幅15mm,
深さ9mmの大きさが必要とされる。基本的な配列構成
としての前述のものを用いれば、多くの形態のZIJヘ
ッドが可能である。チップ当りの実際の寸法およびノズ
ルの個数は単にプリンタ適用時の要求性能によって決ま
る。
は、ヘッド200はほぼ長さ220mm,幅15mm,
深さ9mmの大きさが必要とされる。基本的な配列構成
としての前述のものを用いれば、多くの形態のZIJヘ
ッドが可能である。チップ当りの実際の寸法およびノズ
ルの個数は単にプリンタ適用時の要求性能によって決ま
る。
【0020】表1,表2にはZIJプリントヘッドの7
つの適用例と各適用例に必要と考えられる色々な要求を
一覧表にしている。適用例の第1は低価格のフルカラー
プリンタ,ポータブルコンピュータ,低価格カラー複写
機および電子静止画写真器に好適であると考えられる。
適用例の第2はパーソナルプリンタ,パーソナルコンピ
ュータに好適であると考えられ、適用例の第3は電子静
止画写真器,ビデオプリンタおよびワークステーション
プリンタに有用である。第4の適用例はカラー複写機,
フルカラープリンタ,カラーデスクトップパブリッシン
グおよびカラーファクシミリへの適用が見い出される。
第5の適用例はデジタル白黒複写機,高解像プリンタ,
ポータブルコンピュータおよび普通紙ファクシミリでの
適用に見られるモノクロ装置用のものである。適用例の
第6および第7は、ぞれぞれ高速および中速度でA3サ
イズを連続的に濃淡で出力する、カラー複写機とカラー
デスクトップパブリッシングで有用な応用例を示してい
る。適用例第7の高速バージョンは低稼動商業プリント
での使用とカラーファクシミリでの中速度バージョンで
の使用が見い出される。
つの適用例と各適用例に必要と考えられる色々な要求を
一覧表にしている。適用例の第1は低価格のフルカラー
プリンタ,ポータブルコンピュータ,低価格カラー複写
機および電子静止画写真器に好適であると考えられる。
適用例の第2はパーソナルプリンタ,パーソナルコンピ
ュータに好適であると考えられ、適用例の第3は電子静
止画写真器,ビデオプリンタおよびワークステーション
プリンタに有用である。第4の適用例はカラー複写機,
フルカラープリンタ,カラーデスクトップパブリッシン
グおよびカラーファクシミリへの適用が見い出される。
第5の適用例はデジタル白黒複写機,高解像プリンタ,
ポータブルコンピュータおよび普通紙ファクシミリでの
適用に見られるモノクロ装置用のものである。適用例の
第6および第7は、ぞれぞれ高速および中速度でA3サ
イズを連続的に濃淡で出力する、カラー複写機とカラー
デスクトップパブリッシングで有用な応用例を示してい
る。適用例第7の高速バージョンは低稼動商業プリント
での使用とカラーファクシミリでの中速度バージョンで
の使用が見い出される。
【0021】前述の適用例は3pl(ピコリッタ)のド
ロップ(液滴)サイズをともなうZIJヘッド用に形成
されていることが当業者ならば正しく理解できよう。他
の形態のものも可能であり、画像品位は犠牲になるが、
より大きなドロップサイズを用いることにより、高速動
作を達成することもできる。
ロップ(液滴)サイズをともなうZIJヘッド用に形成
されていることが当業者ならば正しく理解できよう。他
の形態のものも可能であり、画像品位は犠牲になるが、
より大きなドロップサイズを用いることにより、高速動
作を達成することもできる。
【0022】ZIJチップ100の物理的構造を次に詳
述する。ZIJチップ100は、例えば、図5に図示し
たように、4つのノズルアレイ102〜105を有し、
これはそれぞれ4列のノズル路(バイア)110(図6
(A)〜(D))を具備する。ノズル路110はエッチ
ング加工によりチップ100の基板130を貫通して形
成される。基板130は通例約500μmの深さで、ま
た要求された適用に従って、4mm幅で220mmの長
さにすることができる。図6(A)〜(D)は基板13
0を貫通するノズル路110のエッチングを示す。ZI
Jチップ100が3plの液滴を吐出することができる
ようにするためには、各ノズル110の直径はほぼ20
μmを必要とする。可能な製造方法の1つにおいては、
図5で示す範囲で、ヒータ120をつつみ込む上掛けガ
ラス(SiO2 )層142を有する500μmの深さの
基板300で開始する4つの段階からなる工程が用いら
れる。まず最初に、図6(A)に示す工程では、ガラス
オーバーコート層142を貫通して基板130内に少な
くとも10μm入った、200μmの真すぐな壁で囲ま
れた丸穴のプラズマエッチングを行う。これによりノズ
ル先端部111を形成する。
述する。ZIJチップ100は、例えば、図5に図示し
たように、4つのノズルアレイ102〜105を有し、
これはそれぞれ4列のノズル路(バイア)110(図6
(A)〜(D))を具備する。ノズル路110はエッチ
ング加工によりチップ100の基板130を貫通して形
成される。基板130は通例約500μmの深さで、ま
た要求された適用に従って、4mm幅で220mmの長
さにすることができる。図6(A)〜(D)は基板13
0を貫通するノズル路110のエッチングを示す。ZI
Jチップ100が3plの液滴を吐出することができる
ようにするためには、各ノズル110の直径はほぼ20
μmを必要とする。可能な製造方法の1つにおいては、
図5で示す範囲で、ヒータ120をつつみ込む上掛けガ
ラス(SiO2 )層142を有する500μmの深さの
基板300で開始する4つの段階からなる工程が用いら
れる。まず最初に、図6(A)に示す工程では、ガラス
オーバーコート層142を貫通して基板130内に少な
くとも10μm入った、200μmの真すぐな壁で囲ま
れた丸穴のプラズマエッチングを行う。これによりノズ
ル先端部111を形成する。
【0023】次の工程は、図6(B)に示すように、チ
ップ100の裏側から大きなチャネル(ほぼ100μm
の幅で300μmの深さ)のエッチングを行う。これに
よりノズル110へインク流を供給するノズルチャネル
114が形成される。次の工程では、図6(C)に示す
ように、図6(B)において形成されたチャネル114
の底にノズルバレルパターンをプリントする。ノズルバ
レル113はほぼ40μmの深さであり、チップ100
の前方の10μm以内でプラズマエッチングがなされて
いる。等方性のプラズマエッチングは比較的に非選択性
のものなので、この方法では、ヒータ120をエッチン
グが貫通して破損することなく、全容積をエッチングす
るのに用いることはできない。
ップ100の裏側から大きなチャネル(ほぼ100μm
の幅で300μmの深さ)のエッチングを行う。これに
よりノズル110へインク流を供給するノズルチャネル
114が形成される。次の工程では、図6(C)に示す
ように、図6(B)において形成されたチャネル114
の底にノズルバレルパターンをプリントする。ノズルバ
レル113はほぼ40μmの深さであり、チップ100
の前方の10μm以内でプラズマエッチングがなされて
いる。等方性のプラズマエッチングは比較的に非選択性
のものなので、この方法では、ヒータ120をエッチン
グが貫通して破損することなく、全容積をエッチングす
るのに用いることはできない。
【0024】それ故、図6(D)に示すように、等方性
エッチングがチップ100の前方から10μmの深さ
に、全露光されたシリコン上に用いられる。この工程の
作用により、ノズル110が広げられてヒータ120を
包含するSiO2 層142の下側が削除(アンダカッ
ト)される。この工程でノズルキャビティ(空洞)11
2が形成される。この工程はまたプラズマエッチングで
ヒータ120を損傷する危険にさらすことなしにノズル
先端111をバレル113に確実に連結させる。上記の
寸法は単なる概算値であり、一般的な概念でのみ示され
ていることは当業者ならば正しく理解できよう。しかし
ながら、表面から裏面へのエッチングは10μmより良
くアライメントがとられるべきであり、エッチング深さ
の制御もまた10μmより良くすべきである。このよう
にして、先端111,キャビティ112,バレル113
およびチャネル114を含む完全なノズル路110が形
成される。
エッチングがチップ100の前方から10μmの深さ
に、全露光されたシリコン上に用いられる。この工程の
作用により、ノズル110が広げられてヒータ120を
包含するSiO2 層142の下側が削除(アンダカッ
ト)される。この工程でノズルキャビティ(空洞)11
2が形成される。この工程はまたプラズマエッチングで
ヒータ120を損傷する危険にさらすことなしにノズル
先端111をバレル113に確実に連結させる。上記の
寸法は単なる概算値であり、一般的な概念でのみ示され
ていることは当業者ならば正しく理解できよう。しかし
ながら、表面から裏面へのエッチングは10μmより良
くアライメントがとられるべきであり、エッチング深さ
の制御もまた10μmより良くすべきである。このよう
にして、先端111,キャビティ112,バレル113
およびチャネル114を含む完全なノズル路110が形
成される。
【0025】ノズル先端111,熱作用室(therm
al chamber)として作用するノズルキャビテ
ィ112,ノズルバレル113およびノズルチャネル1
14の構造は吐出のために基板100を通るインク流の
通路を形造っていることが明白であろう。
al chamber)として作用するノズルキャビテ
ィ112,ノズルバレル113およびノズルチャネル1
14の構造は吐出のために基板100を通るインク流の
通路を形造っていることが明白であろう。
【0026】キヤノン社で製造された従来の集積型イン
クジェットヘッドはヒータ素子120としてホウ化ハフ
ニウム(HfB2 )を用いている。現在のキヤノンIJ
10(型番号)プリンタは65plの液滴サイズを選択
したヒータパラメータを有している。本発明の好ましい
実施例で用いられる3plの液滴サイズは、実質的に小
さいので、ヒータ構造の寸法の再設定を要する。高温に
到達するのを確実となるようにするため、他方ヒータ抵
抗を維持して全体の寸法を最小化するために、図7で示
すような曲りくねった形状を用いることができる。さら
にまた、図7に示すように、ヒータ120は主ヒータ1
21と冗長(redundant)ヒータ122の形態
を取った2つの加熱素子から構成されており、ノズル先
端111のまわりに、これを囲むように設けている。冗
長ヒータ122はZIJチップ100の故障許容度を増
すために設けられており、それにより製造工程での歩留
りを増加させる。このヒータ120の形態は、2部分の
構造のためにチャネル壁の1つのみに形成しているIJ
チップ上にヒータが存在する従来技術と対照的である。
クジェットヘッドはヒータ素子120としてホウ化ハフ
ニウム(HfB2 )を用いている。現在のキヤノンIJ
10(型番号)プリンタは65plの液滴サイズを選択
したヒータパラメータを有している。本発明の好ましい
実施例で用いられる3plの液滴サイズは、実質的に小
さいので、ヒータ構造の寸法の再設定を要する。高温に
到達するのを確実となるようにするため、他方ヒータ抵
抗を維持して全体の寸法を最小化するために、図7で示
すような曲りくねった形状を用いることができる。さら
にまた、図7に示すように、ヒータ120は主ヒータ1
21と冗長(redundant)ヒータ122の形態
を取った2つの加熱素子から構成されており、ノズル先
端111のまわりに、これを囲むように設けている。冗
長ヒータ122はZIJチップ100の故障許容度を増
すために設けられており、それにより製造工程での歩留
りを増加させる。このヒータ120の形態は、2部分の
構造のためにチャネル壁の1つのみに形成しているIJ
チップ上にヒータが存在する従来技術と対照的である。
【0027】図8は図6(A)から図7に示すノズル路
110の破断面を示す。特にヒータ120とノズル先端
111の相対寸法は評価できる。
110の破断面を示す。特にヒータ120とノズル先端
111の相対寸法は評価できる。
【0028】図9は完成した1つのノズル熱作用室全体
の図7のA−A′−B−B′ラインに沿った切断面を示
す。下層130は全体的には厚さ約200μmのシリコ
ンウエハである(このウエハは高温処理の後バックエッ
チングにより厚さ500μmのウエハから薄くしてい
る)。下層130はインク通路および廃熱用熱伝導路を
具備することに加え、また、ヒータ120に接続する駆
動電子回路のための半導体基板としても動作する。
の図7のA−A′−B−B′ラインに沿った切断面を示
す。下層130は全体的には厚さ約200μmのシリコ
ンウエハである(このウエハは高温処理の後バックエッ
チングにより厚さ500μmのウエハから薄くしてい
る)。下層130はインク通路および廃熱用熱伝導路を
具備することに加え、また、ヒータ120に接続する駆
動電子回路のための半導体基板としても動作する。
【0029】断熱層132はSiO2 を熱的に成長させ
た0.5μm厚の層としている。層132はいくつかの
機能を有し、この機能の中には上部のパッシベーション
層144からヒータ120を絶縁すること、気泡の破裂
力のヒータ120に対する機械的なクッションの役割を
果たすこと、およびMOS駆動回路(後述する)の集積
部分としても動作することを含んでいる。
た0.5μm厚の層としている。層132はいくつかの
機能を有し、この機能の中には上部のパッシベーション
層144からヒータ120を絶縁すること、気泡の破裂
力のヒータ120に対する機械的なクッションの役割を
果たすこと、およびMOS駆動回路(後述する)の集積
部分としても動作することを含んでいる。
【0030】ヒータ120からインク106への最良の
熱伝達を行うために、信頼性を損うことなしに断熱層1
32はできるだけ、薄く製造するのが好ましい。断熱層
132はCVDSiO2 ではなく熱的に成長させたSi
O2 であるので、これにはピンホールはない。したがっ
て、従来のインクジェットヘッドにおいて相当する層よ
りも断熱層132を薄くすることができる。
熱伝達を行うために、信頼性を損うことなしに断熱層1
32はできるだけ、薄く製造するのが好ましい。断熱層
132はCVDSiO2 ではなく熱的に成長させたSi
O2 であるので、これにはピンホールはない。したがっ
て、従来のインクジェットヘッドにおいて相当する層よ
りも断熱層132を薄くすることができる。
【0031】ヒータ120は0.05μm厚のホウ化ハ
フニウムもしくはその他IIIA族〜VIA族の金属の
硼化物の化合物の層である。これは電気駆動パルスを加
熱パルスに変換するための高電気抵抗素子を提供する。
HfB2 の非常に高い溶融点(3100℃)は、実際の
ヒータ温度において実質的な余裕を持つことを意味す
る。ヒータ120に対する電気的な接続は0.5μm厚
のアルミニウムから成るヒータ接続部123により行わ
れる。これは、第1金属層(level)134の部分
として形成される。第1金属層134は0.5μm厚の
アルミニウム層である。第1金属層134はヒータ12
0に接続する接続部123と同時に形成される。この層
はヒータ120と駆動電子回路(後述)との間を接続
し、同様にドライブ回路内をも接続する。本明細書にお
いて述べるカラーZIJヘッドに対しては、高濃度,高
画質の線幅の相互連結が要求されるので、小さい領域の
中に多数のノズルが存在するということに注目すべきで
ある。このために、2μm程度のサイズの相互連結性が
要求される。
フニウムもしくはその他IIIA族〜VIA族の金属の
硼化物の化合物の層である。これは電気駆動パルスを加
熱パルスに変換するための高電気抵抗素子を提供する。
HfB2 の非常に高い溶融点(3100℃)は、実際の
ヒータ温度において実質的な余裕を持つことを意味す
る。ヒータ120に対する電気的な接続は0.5μm厚
のアルミニウムから成るヒータ接続部123により行わ
れる。これは、第1金属層(level)134の部分
として形成される。第1金属層134は0.5μm厚の
アルミニウム層である。第1金属層134はヒータ12
0に接続する接続部123と同時に形成される。この層
はヒータ120と駆動電子回路(後述)との間を接続
し、同様にドライブ回路内をも接続する。本明細書にお
いて述べるカラーZIJヘッドに対しては、高濃度,高
画質の線幅の相互連結が要求されるので、小さい領域の
中に多数のノズルが存在するということに注目すべきで
ある。このために、2μm程度のサイズの相互連結性が
要求される。
【0032】中間断熱層136はほぼ1μm厚のCVD
SiO2 またはPECVDSiO2(PEはphoto
n enhanced)の層として設けられる。層13
6の厚さはZIJチップ100の動作のために重要であ
る。なぜならば、この厚さがヒータ120と熱分路(h
eat shunt)140との間の熱的なずれを与え
るからであり、それにより熱の大半が下層130よりむ
しろインク106に確実に伝わるからである。
SiO2 またはPECVDSiO2(PEはphoto
n enhanced)の層として設けられる。層13
6の厚さはZIJチップ100の動作のために重要であ
る。なぜならば、この厚さがヒータ120と熱分路(h
eat shunt)140との間の熱的なずれを与え
るからであり、それにより熱の大半が下層130よりむ
しろインク106に確実に伝わるからである。
【0033】中間断熱層136はまた、第1金属層13
6と第2金属層138との間の電気的な絶縁を行う。し
かし、この役割において厚みには制限がない。
6と第2金属層138との間の電気的な絶縁を行う。し
かし、この役割において厚みには制限がない。
【0034】第2金属層138を設け、熱分路140と
同様に電気的な接続を行うための第2層を形成する。上
述の高速度ZIJヘッド(直線1mmにつき250ノズ
ルを有する)の連結密度(interconnecti
on density)は高いので、2μmの設計ルー
ルを用いるとすれば2つの金属層(level)が要求
される。他のヘッド設計では1つの金属層だけでもよ
い。1つの金属層を用いる場合は、熱分路140につい
て他の構成が必要となる。なぜならば、この金属層は中
間酸化物の面136の上部に形成されるからである。
同様に電気的な接続を行うための第2層を形成する。上
述の高速度ZIJヘッド(直線1mmにつき250ノズ
ルを有する)の連結密度(interconnecti
on density)は高いので、2μmの設計ルー
ルを用いるとすれば2つの金属層(level)が要求
される。他のヘッド設計では1つの金属層だけでもよ
い。1つの金属層を用いる場合は、熱分路140につい
て他の構成が必要となる。なぜならば、この金属層は中
間酸化物の面136の上部に形成されるからである。
【0035】熱分路140は約0.5μm厚のアルミニ
ウムのディスクから形成される。この分路140は断熱
層132および中間層136中のバイア410を通って
下層130と熱的に接続されるが、電気的な目的につい
ては何等役割を果たさない。熱分路140の目的はヒー
タ120からの廃熱を、制御されたレートで下層130
に結びつけることにある。非動作時のインク106の温
度を低くしておくためには、ヒータ駆動パルス間の期間
に廃熱を実質的に移動させなければならない。
ウムのディスクから形成される。この分路140は断熱
層132および中間層136中のバイア410を通って
下層130と熱的に接続されるが、電気的な目的につい
ては何等役割を果たさない。熱分路140の目的はヒー
タ120からの廃熱を、制御されたレートで下層130
に結びつけることにある。非動作時のインク106の温
度を低くしておくためには、ヒータ駆動パルス間の期間
に廃熱を実質的に移動させなければならない。
【0036】熱分路140は第2金属層138と同時に
形成するようにされている。これは、熱分路140の厚
さが第2金属層138の厚さに一致する場合に可能とな
る。必要とする厚さは、熱分路140とヒータ120と
の間の熱接続の性質により決定される。実際に接続され
る熱量は幾何学的に定められた特定ノズルについての正
確なコンピュータモデルにより決定されることが一番良
い。接続熱量は図示されたもの(図23〜図26におい
て後述)から変化させ得、もしくは熱伝導性を減少させ
るために熱分路140の熱接続ディスクにホールをエッ
チングすることにより変化し得る。他には、熱接続性は
下層140の厚みを増大させることおよび/またはこれ
を熱伝導性の高い銀のような材料と置換することにより
増大することが可能である。
形成するようにされている。これは、熱分路140の厚
さが第2金属層138の厚さに一致する場合に可能とな
る。必要とする厚さは、熱分路140とヒータ120と
の間の熱接続の性質により決定される。実際に接続され
る熱量は幾何学的に定められた特定ノズルについての正
確なコンピュータモデルにより決定されることが一番良
い。接続熱量は図示されたもの(図23〜図26におい
て後述)から変化させ得、もしくは熱伝導性を減少させ
るために熱分路140の熱接続ディスクにホールをエッ
チングすることにより変化し得る。他には、熱接続性は
下層140の厚みを増大させることおよび/またはこれ
を熱伝導性の高い銀のような材料と置換することにより
増大することが可能である。
【0037】熱分路140のほかの目的は厚いCVDガ
ラスのオーバーコート142が熱せられるのを防ぐこと
にある。これによりこの厚い層140を介してのCVD
キャリアガスの拡散が遅くなり、また、それ故にヒータ
120を破壊せしめる気泡の形成を遅らせる。
ラスのオーバーコート142が熱せられるのを防ぐこと
にある。これによりこの厚い層140を介してのCVD
キャリアガスの拡散が遅くなり、また、それ故にヒータ
120を破壊せしめる気泡の形成を遅らせる。
【0038】オーバーコート層142はCVDまたはP
ECVDガラスの厚い層であり、3つの機能を有する。
第1には、インク吐出のためのノズルを提供すること、
第2には蒸気泡の破裂ないしは潰れの衝撃に抵抗するた
めの機械的な強度を提供すること、第3には外的環境に
対する保護を提供することである。
ECVDガラスの厚い層であり、3つの機能を有する。
第1には、インク吐出のためのノズルを提供すること、
第2には蒸気泡の破裂ないしは潰れの衝撃に抵抗するた
めの機械的な強度を提供すること、第3には外的環境に
対する保護を提供することである。
【0039】ZIJチップ110は動作すべきプリンテ
ィングプロセスのために大気にさらされなければならな
いので、その表面は、それ故に密封的にシールされた機
器よりも保護のレベルを増大する必要がある。オーバー
コート部材142の厚さは約4μmとすることができる
が、この厚さは実質的には適当なノズル長さに対応して
より厚くすることができる。
ィングプロセスのために大気にさらされなければならな
いので、その表面は、それ故に密封的にシールされた機
器よりも保護のレベルを増大する必要がある。オーバー
コート部材142の厚さは約4μmとすることができる
が、この厚さは実質的には適当なノズル長さに対応して
より厚くすることができる。
【0040】パッシベーション層144はタンタルまた
は他の材料の0.5μm厚の層でできており、チップ1
00の全体構造に適合してこれを覆い、化学的および機
械的な保護を行うものである。
は他の材料の0.5μm厚の層でできており、チップ1
00の全体構造に適合してこれを覆い、化学的および機
械的な保護を行うものである。
【0041】最後に、図9におけるインク106はプリ
ンティングメカニズムを構成する明白な機能を持つこと
に加えて、廃熱を移送する役割も果たす。3pl(ピコ
リットル)のインク液滴は上昇した摂氏温度毎に概ね1
3nJの熱を除去する。
ンティングメカニズムを構成する明白な機能を持つこと
に加えて、廃熱を移送する役割も果たす。3pl(ピコ
リットル)のインク液滴は上昇した摂氏温度毎に概ね1
3nJの熱を除去する。
【0042】図10に他のヒータ構成を示す。
【0043】ここで、ヒータ440は、メインヒータ4
41および冗長ヒータ443を有し、これらの各々は、
インク滴446を吐出するノズル445を囲む環状とな
っている。ヒータ441および443は堆積させたHf
B2 から作られ、それぞれアルミニウム接続部442お
よび443をオーバラップすることにより組合される。
この形状を有するヒータ440は、下部に存在する熱作
用キャビティ447を囲み、それ故に、環状のインクの
気泡(図21(A)〜(D),図22(A)〜(D)参
照)を発生することができる。従ってこの気泡はインク
液446の全周にわたってほぼ等しい圧力を発生する。
メインヒータ441および冗長ヒータ443は形状およ
び配設位置に関して等しく、従ってそれらは等しい滴吐
出特性を有する。また、ヒータ441および443のノ
ズル445に対する偏心は僅かであり、従ってメインヒ
ータ441が損傷し、冗長ヒータ443が使用される場
合でも液滴の吐出角度は大きくは変わらない。
41および冗長ヒータ443を有し、これらの各々は、
インク滴446を吐出するノズル445を囲む環状とな
っている。ヒータ441および443は堆積させたHf
B2 から作られ、それぞれアルミニウム接続部442お
よび443をオーバラップすることにより組合される。
この形状を有するヒータ440は、下部に存在する熱作
用キャビティ447を囲み、それ故に、環状のインクの
気泡(図21(A)〜(D),図22(A)〜(D)参
照)を発生することができる。従ってこの気泡はインク
液446の全周にわたってほぼ等しい圧力を発生する。
メインヒータ441および冗長ヒータ443は形状およ
び配設位置に関して等しく、従ってそれらは等しい滴吐
出特性を有する。また、ヒータ441および443のノ
ズル445に対する偏心は僅かであり、従ってメインヒ
ータ441が損傷し、冗長ヒータ443が使用される場
合でも液滴の吐出角度は大きくは変わらない。
【0044】図9は、円筒形の穴112および細い先端
部11を有し、下部側に熱作用室(thermal c
hamber)すなわち穴部115を形成するノズル1
10を示しているが、種々のノズル形状を用いることが
できる。そのいくつかを図11から図20までに示し
た。
部11を有し、下部側に熱作用室(thermal c
hamber)すなわち穴部115を形成するノズル1
10を示しているが、種々のノズル形状を用いることが
できる。そのいくつかを図11から図20までに示し
た。
【0045】図11において、ノズル先端部111を囲
む熱作用室115は円筒状に構成され、その円筒の壁面
にヒータ120を堆積させている。この配置には次のよ
うないくつかの不利な点がある。
む熱作用室115は円筒状に構成され、その円筒の壁面
にヒータ120を堆積させている。この配置には次のよ
うないくつかの不利な点がある。
【0046】(1)ヒータフィルムを円筒の壁面内に垂
直に堆積しなければならない。また、このことは化学的
な蒸着により行わなければならないが、ヒータ120を
所望のサイズおよび形状に作製することは大変難しい。
直に堆積しなければならない。また、このことは化学的
な蒸着により行わなければならないが、ヒータ120を
所望のサイズおよび形状に作製することは大変難しい。
【0047】(2)損傷を許容するための冗長ヒータを
形成することが困難である(後述)。
形成することが困難である(後述)。
【0048】(3)吐出すべきインク106および蒸気
を先端部111から排出するためだけに、ヒータ120
を円筒表面内部に埋設しなければならない。
を先端部111から排出するためだけに、ヒータ120
を円筒表面内部に埋設しなければならない。
【0049】(4)高熱伝導性を有する結晶質SiO2
の代りに用いたCVDSiO2 によりインクをヒータ1
20から分離させる。
の代りに用いたCVDSiO2 によりインクをヒータ1
20から分離させる。
【0050】図12において、熱作用室115は円錐形
として構成される。このことによりエッチングされるヒ
ータ120の抵抗値を増大させることができる。この構
成は以下の困難がある。
として構成される。このことによりエッチングされるヒ
ータ120の抵抗値を増大させることができる。この構
成は以下の困難がある。
【0051】(1)円錐の角度が大きすぎる(円錐が平
らな)場合、ノズル110内は毛細管現象によりインク
106が満たされない。
らな)場合、ノズル110内は毛細管現象によりインク
106が満たされない。
【0052】(2)円錐の角度が小さすぎる(円錐が尖
っている)場合、熱作用室が円筒形であるときと同様、
ヒータ120を作製することがさらに困難である。
っている)場合、熱作用室が円筒形であるときと同様、
ヒータ120を作製することがさらに困難である。
【0053】(3)ノズルバレル(ノズル円筒)123
は大変狭くなり、インクリフィル時間が増大する。
は大変狭くなり、インクリフィル時間が増大する。
【0054】図13はほぼ半球形状を有する室を示す。
そのほぼ半球状の室に面して円錐台形状の部分が設けら
れ、その部分にヒータ120が形成されている。
そのほぼ半球状の室に面して円錐台形状の部分が設けら
れ、その部分にヒータ120が形成されている。
【0055】図14〜図19は、ぞれぞれ6つの好適な
ノズル構成を示す。これら構成によって、単一構造,1
600dpiのプリントを可能とする3plの小液滴サ
イズ,フォールトトレランスのヒータ構造、および基板
の表面のいずれかにおいて一定の間隔をおき、多色プリ
ント装置に用いることのできるノズルが可能となる。さ
らに、以下に示すノズル構成の製造についてのより詳細
な説明は本明細書において後述される。
ノズル構成を示す。これら構成によって、単一構造,1
600dpiのプリントを可能とする3plの小液滴サ
イズ,フォールトトレランスのヒータ構造、および基板
の表面のいずれかにおいて一定の間隔をおき、多色プリ
ント装置に用いることのできるノズルが可能となる。さ
らに、以下に示すノズル構成の製造についてのより詳細
な説明は本明細書において後述される。
【0056】図14には、ほぼ半球状をなす熱作用室1
15が示される。この熱作用室115は、ノズルバレル
113が反応性イオンエッチング(RIE)によって形
成される前に、等方性プラズマエッチングによりシリコ
ンの下側をくり抜くことによって形成される。この構成
の特徴は、気泡116の生成が、インク滴108の吐出
方向と反対の方向になされるという逆作用にある。熱分
路140は、ノズル領域から基板130へ熱を導き、こ
れにより、次のインク滴108の吐出に先だつ熱作用室
115の十分な冷却に要する時間が短くなる。
15が示される。この熱作用室115は、ノズルバレル
113が反応性イオンエッチング(RIE)によって形
成される前に、等方性プラズマエッチングによりシリコ
ンの下側をくり抜くことによって形成される。この構成
の特徴は、気泡116の生成が、インク滴108の吐出
方向と反対の方向になされるという逆作用にある。熱分
路140は、ノズル領域から基板130へ熱を導き、こ
れにより、次のインク滴108の吐出に先だつ熱作用室
115の十分な冷却に要する時間が短くなる。
【0057】この構成は、ヒータ120が平面構造であ
るという利点を有し、これにより、ヒータの形状および
サイズを正確に管理することが可能となる。また、ヒー
タ120とインク106との間の熱的結合は重要なもの
である。何故なら、ヒータ120は、CVDガラスより
も熱伝導性の高いSiO2 層132によってインク10
6から隔てられているからである。また、この層は、C
VDガラスによって同様の層を形成した場合に較べて、
ピンホールが生じる傾向を増大させずにより薄く形成す
ることができる。このノズル構成は、バレル113の熱
作用室115に入り込んでゆく部分の傾斜およびパッシ
ベーション層144(図9参照)とインクとの接触角と
に依存して、毛管作用によるインクの自動的な充填を可
能とする。
るという利点を有し、これにより、ヒータの形状および
サイズを正確に管理することが可能となる。また、ヒー
タ120とインク106との間の熱的結合は重要なもの
である。何故なら、ヒータ120は、CVDガラスより
も熱伝導性の高いSiO2 層132によってインク10
6から隔てられているからである。また、この層は、C
VDガラスによって同様の層を形成した場合に較べて、
ピンホールが生じる傾向を増大させずにより薄く形成す
ることができる。このノズル構成は、バレル113の熱
作用室115に入り込んでゆく部分の傾斜およびパッシ
ベーション層144(図9参照)とインクとの接触角と
に依存して、毛管作用によるインクの自動的な充填を可
能とする。
【0058】本構成の種々の短所は、気泡の生成がイン
ク吐出方向とは反対方向になされ、気泡生成の吐出に対
する効率が減少するという上記逆作用に存在する。ま
た、ノズル領域を形成するためにCVDガラスの厚い被
覆層を必要とする。加えて、シリコン基板130のほぼ
600μmにわたる長い経路を介して無駄な熱を放出し
なければならない。このことは、ノズル密度および/ま
たは吐出周波数にある限界を与える。本構成の他の短所
は、バレル113が熱作用室115に入り込む角度が細
かく管理されない場合には、毛管作用によってノズル1
10にインク106を充填する際の潜在的困難性に関す
るものである。
ク吐出方向とは反対方向になされ、気泡生成の吐出に対
する効率が減少するという上記逆作用に存在する。ま
た、ノズル領域を形成するためにCVDガラスの厚い被
覆層を必要とする。加えて、シリコン基板130のほぼ
600μmにわたる長い経路を介して無駄な熱を放出し
なければならない。このことは、ノズル密度および/ま
たは吐出周波数にある限界を与える。本構成の他の短所
は、バレル113が熱作用室115に入り込む角度が細
かく管理されない場合には、毛管作用によってノズル1
10にインク106を充填する際の潜在的困難性に関す
るものである。
【0059】図15は以下に示す配置構成を除いて、図
14の構成と同様の構成を示す。すなわち、図15にお
いて、チップ100を通るインク106の流れの方向
は、図14に示す構成と逆であって、気泡の生成がイン
ク滴吐出方向と同一の方向においてなされる逆ノズル構
成485を与える。
14の構成と同様の構成を示す。すなわち、図15にお
いて、チップ100を通るインク106の流れの方向
は、図14に示す構成と逆であって、気泡の生成がイン
ク滴吐出方向と同一の方向においてなされる逆ノズル構
成485を与える。
【0060】図15に示されるように、インク106
は、開口484を通ってノズル通路に入り込み、バレル
487とチャネル489との境界に位置するノズル先端
486にメニスカス107が形成される。気泡116の
生成作用によって、チャネル489を通ってインク滴1
08が紙220のような媒体上に向けて吐出される。
は、開口484を通ってノズル通路に入り込み、バレル
487とチャネル489との境界に位置するノズル先端
486にメニスカス107が形成される。気泡116の
生成作用によって、チャネル489を通ってインク滴1
08が紙220のような媒体上に向けて吐出される。
【0061】逆ノズル構成485は、1つの重要な点に
おいて前述の各構成とは異なっている。前述の構成(例
えば図14に示されるもの)は、熱分路140を用いる
ものであり、この熱分路は、ヒータ120からの熱を基
板130へ向ける。
おいて前述の各構成とは異なっている。前述の構成(例
えば図14に示されるもの)は、熱分路140を用いる
ものであり、この熱分路は、ヒータ120からの熱を基
板130へ向ける。
【0062】しかしながら、図15の構成では、ヒータ
120に近接してその下にインク106のインク貯留室
が存在する。従って、この構成において熱拡散路(di
ffuser)491は、ヒータ120から被覆層14
2を通ってインク106のインク貯留室までの熱輸送の
面積を増大させるのに用いられる。この構成において、
熱伝導路は図14の場合よりかなり短くなるので、より
大きな熱拡散が達成される。また、インク供給ポンプ
(不図示)を用い熱交換器を通るインク106の再還流
を行うことによって、熱拡散をさらに高めることができ
る。
120に近接してその下にインク106のインク貯留室
が存在する。従って、この構成において熱拡散路(di
ffuser)491は、ヒータ120から被覆層14
2を通ってインク106のインク貯留室までの熱輸送の
面積を増大させるのに用いられる。この構成において、
熱伝導路は図14の場合よりかなり短くなるので、より
大きな熱拡散が達成される。また、インク供給ポンプ
(不図示)を用い熱交換器を通るインク106の再還流
を行うことによって、熱拡散をさらに高めることができ
る。
【0063】以上示した構成は、平面構造,良好な熱的
結合および熱拡散という利点を有する。また、気泡生成
の方法がインク吐出と同一方向であるので吐出の際の運
動エネルギー損失が減少する。この構成の短所は、ノズ
ル内にインクを自己注入できないことであり、最初は加
圧してインクを注入しなければならない。一度インクが
注入されると、インク滴108が吐出された後、インク
は気泡の収縮によって熱作用室488内に引き込まれ
る。また、ヒータ120を支持するカンチレバー形態の
部分は、気泡116が消滅する際の衝撃に耐えるために
十分な厚さを有していなければならないという短所があ
る。
結合および熱拡散という利点を有する。また、気泡生成
の方法がインク吐出と同一方向であるので吐出の際の運
動エネルギー損失が減少する。この構成の短所は、ノズ
ル内にインクを自己注入できないことであり、最初は加
圧してインクを注入しなければならない。一度インクが
注入されると、インク滴108が吐出された後、インク
は気泡の収縮によって熱作用室488内に引き込まれ
る。また、ヒータ120を支持するカンチレバー形態の
部分は、気泡116が消滅する際の衝撃に耐えるために
十分な厚さを有していなければならないという短所があ
る。
【0064】次に図16を参照すると、溝に埋め込まれ
た(trench implanted)ヒータ493
を有するノズル構成が示される。本例では、ノズルキャ
ビティ112が直円筒状に形成され、これはノズルバレ
ル113およびその形成が任意であるエッチング形成さ
れた(optionally etched)ノズルチ
ャネル114に連通する。環状の溝492がシリコン基
板にエッチング形成され、SiO2 層がノズルキャビテ
ィ112近辺で成層される。環状のヒータ493が溝4
92の内面に成膜される。ヒータ493は、その作用に
よってインクの気化による気泡116を形成し、この気
泡は吐出方向を横断する方向でキャビティ112を横切
って成長する。本構成の利点のうちには、良好な熱的結
合や自己注入構造がある。また、短所の1つとして熱拡
散が劣ることを挙げることができる。これは、インクの
大部分が気泡生成面から600μmの基板130を介し
て隔てられているためインクの流動によって生じるイン
ク冷却が効率的に行われないからである。また、ノズル
の長さは被覆層142を形成する極めて厚いCVDガラ
ス層によって定まるため、適切なノズル長さを定めるこ
とは困難である。さらに、気泡が横断する方向に生成す
るため、吐出に最適な運動力学的関係を得ることができ
ない。加えて、ヒータ493の長さは、ノズルの円周分
に、あるいはフォールトトレランス構成を用いた場合に
は上記円周の半分に制限されるので、ヒータ493の抵
抗値を大きくすることは困難である。
た(trench implanted)ヒータ493
を有するノズル構成が示される。本例では、ノズルキャ
ビティ112が直円筒状に形成され、これはノズルバレ
ル113およびその形成が任意であるエッチング形成さ
れた(optionally etched)ノズルチ
ャネル114に連通する。環状の溝492がシリコン基
板にエッチング形成され、SiO2 層がノズルキャビテ
ィ112近辺で成層される。環状のヒータ493が溝4
92の内面に成膜される。ヒータ493は、その作用に
よってインクの気化による気泡116を形成し、この気
泡は吐出方向を横断する方向でキャビティ112を横切
って成長する。本構成の利点のうちには、良好な熱的結
合や自己注入構造がある。また、短所の1つとして熱拡
散が劣ることを挙げることができる。これは、インクの
大部分が気泡生成面から600μmの基板130を介し
て隔てられているためインクの流動によって生じるイン
ク冷却が効率的に行われないからである。また、ノズル
の長さは被覆層142を形成する極めて厚いCVDガラ
ス層によって定まるため、適切なノズル長さを定めるこ
とは困難である。さらに、気泡が横断する方向に生成す
るため、吐出に最適な運動力学的関係を得ることができ
ない。加えて、ヒータ493の長さは、ノズルの円周分
に、あるいはフォールトトレランス構成を用いた場合に
は上記円周の半分に制限されるので、ヒータ493の抵
抗値を大きくすることは困難である。
【0065】図17は、上述した逆ノズル構造に図16
の環状溝構成を用いた場合を示す。ここで、環状溝49
2はその中に拡散形成されたヒータ493とともにノズ
ル先端486の方向に延在する。サーマルディフューザ
491も上述したのと同様に設けられる。本構成の利点
は、熱的結合,熱拡散の容易性,自己充填および製造の
容易性において見い出される。短所としては、気泡の生
成方向がインク滴吐出方向を横断する方向であること
や、ヒータ493の長さをいろいろ変えることが容易で
はないこと等を挙げることができる。また、シリコン基
板130へ伝導する熱の割合が高くなるため無駄に費や
される熱が多くなることがある。
の環状溝構成を用いた場合を示す。ここで、環状溝49
2はその中に拡散形成されたヒータ493とともにノズ
ル先端486の方向に延在する。サーマルディフューザ
491も上述したのと同様に設けられる。本構成の利点
は、熱的結合,熱拡散の容易性,自己充填および製造の
容易性において見い出される。短所としては、気泡の生
成方向がインク滴吐出方向を横断する方向であること
や、ヒータ493の長さをいろいろ変えることが容易で
はないこと等を挙げることができる。また、シリコン基
板130へ伝導する熱の割合が高くなるため無駄に費や
される熱が多くなることがある。
【0066】図18は、エルボーヒータを用いた構成を
示す。本例では、円筒状のノズル通路がノズル先端11
1とバレル113との間に形成される。熱的成長によっ
て得られるSiO2 層494はバレル113側へ入り込
んで延在する。さらに、エルボー状に延伸するヒータ4
95は、上記層494およびヒータ495の上面に形成
される電気接点496に成膜される。さらにまた、CV
DSiO2 よりなる被覆層142が、上記接点,ヒータ
およびノズルバレル113側へ延在する層の上に設けら
れる。本構成の利点は、自己充填およびヒータ495の
基板130に対する熱的絶縁にある。また、短所として
は、熱拡散が劣ること、被覆層142の厚さを変化させ
なければならないノズル長さの調整が困難であること、
気泡の生成方向が吐出方向に横断する方向であること、
ヒータ495がアモルファスCVDガラスの層によっ
て、インク106から隔てられているためインクとの熱
的結合が良好でないこと、ヒータの長さを変化させるこ
とが困難であること、および製造が複雑になること(後
述される)等がある。
示す。本例では、円筒状のノズル通路がノズル先端11
1とバレル113との間に形成される。熱的成長によっ
て得られるSiO2 層494はバレル113側へ入り込
んで延在する。さらに、エルボー状に延伸するヒータ4
95は、上記層494およびヒータ495の上面に形成
される電気接点496に成膜される。さらにまた、CV
DSiO2 よりなる被覆層142が、上記接点,ヒータ
およびノズルバレル113側へ延在する層の上に設けら
れる。本構成の利点は、自己充填およびヒータ495の
基板130に対する熱的絶縁にある。また、短所として
は、熱拡散が劣ること、被覆層142の厚さを変化させ
なければならないノズル長さの調整が困難であること、
気泡の生成方向が吐出方向に横断する方向であること、
ヒータ495がアモルファスCVDガラスの層によっ
て、インク106から隔てられているためインクとの熱
的結合が良好でないこと、ヒータの長さを変化させるこ
とが困難であること、および製造が複雑になること(後
述される)等がある。
【0067】図19は、上記構成と同様にして形成され
るエルボー接触ヒータ495を用いた逆構造ノズルを示
す。本構成の利点は、インク貯留室を介した熱拡散,自
己充填およびヒータ495が基板130から熱的に絶縁
されていることに見い出すことができる。また、短所と
しては、気泡の生成方向が吐出方向に対して横断方向で
あること、ヒータ495とインク106との熱的結合が
アモルファスCVDガラスを介しているため良好に行わ
れないこと、およびヒータの長さが制限されること等を
挙げることができる。
るエルボー接触ヒータ495を用いた逆構造ノズルを示
す。本構成の利点は、インク貯留室を介した熱拡散,自
己充填およびヒータ495が基板130から熱的に絶縁
されていることに見い出すことができる。また、短所と
しては、気泡の生成方向が吐出方向に対して横断方向で
あること、ヒータ495とインク106との熱的結合が
アモルファスCVDガラスを介しているため良好に行わ
れないこと、およびヒータの長さが制限されること等を
挙げることができる。
【0068】図20は、図15に示した構成と同様のノ
ズル構成を示す。しかしながら、ノズル先端486に対
するノズル開口484の相対的なサイズは、図15の構
成とは異なっており、これにより、ノズルにおけるイン
ク充填のための毛管作用およびメニスカス107の形成
を改善することができる。すなわち、図15に示す構成
の短所の1つは、ノズル開口484とノズル先端486
とが等しい径を有していることにある。ノズル先端48
6の直径は、要求液滴サイズのような設計基準の数に応
じて変化するものである。
ズル構成を示す。しかしながら、ノズル先端486に対
するノズル開口484の相対的なサイズは、図15の構
成とは異なっており、これにより、ノズルにおけるイン
ク充填のための毛管作用およびメニスカス107の形成
を改善することができる。すなわち、図15に示す構成
の短所の1つは、ノズル開口484とノズル先端486
とが等しい径を有していることにある。ノズル先端48
6の直径は、要求液滴サイズのような設計基準の数に応
じて変化するものである。
【0069】図20に示されるように、ノズルにインク
を満たしメニスカス107を形成するため、インク10
6は開口484を通って流れ先端486で停止しなけれ
ばならない。これら開口および先端が等しいサイズであ
る場合には、一般に、インクの充填圧力に応じてメニス
カスが開口484に形成されるか、先端486からのイ
ンク垂れを生じる。これらの状態は、どちらも望ましい
ものではない。特に望ましい形態は、開口484がノズ
ルのインク充填を可能とするに十分な径を有し、先端4
86がそれとは異なり、メニスカス107の形成に供す
るより小さな径を有することである。従って、ノズルは
開口484における“気泡圧力”より大きく、先端48
6における“気泡圧力”より小さな圧力を用いてインク
が充填される。図20に示す構成は、上記開口および先
端の好適な構造を示し、ここでは開口484の直径が先
端486のそれよりも50%程大きい。また、この構成
によれば、大きなリフィル速度を維持しながら液滴のサ
イズを正確に制御することもできる。
を満たしメニスカス107を形成するため、インク10
6は開口484を通って流れ先端486で停止しなけれ
ばならない。これら開口および先端が等しいサイズであ
る場合には、一般に、インクの充填圧力に応じてメニス
カスが開口484に形成されるか、先端486からのイ
ンク垂れを生じる。これらの状態は、どちらも望ましい
ものではない。特に望ましい形態は、開口484がノズ
ルのインク充填を可能とするに十分な径を有し、先端4
86がそれとは異なり、メニスカス107の形成に供す
るより小さな径を有することである。従って、ノズルは
開口484における“気泡圧力”より大きく、先端48
6における“気泡圧力”より小さな圧力を用いてインク
が充填される。図20に示す構成は、上記開口および先
端の好適な構造を示し、ここでは開口484の直径が先
端486のそれよりも50%程大きい。また、この構成
によれば、大きなリフィル速度を維持しながら液滴のサ
イズを正確に制御することもできる。
【0070】ZIJチップ100の動作は、以下の図2
1(A)〜(D),図22(A)〜(D)に示される新
規な液滴吐出機構を用いることにより、従来のインクジ
ェットヘッドのそれとは異なっている。図21(A)に
は、ZIJプリントヘッド100の1つのノズル110
が、ヒータ120がオフであるその静止した状態で示さ
れる。ノズル110内のインク106はメニスカス10
7を形成する。
1(A)〜(D),図22(A)〜(D)に示される新
規な液滴吐出機構を用いることにより、従来のインクジ
ェットヘッドのそれとは異なっている。図21(A)に
は、ZIJプリントヘッド100の1つのノズル110
が、ヒータ120がオフであるその静止した状態で示さ
れる。ノズル110内のインク106はメニスカス10
7を形成する。
【0071】図21(B)では、ヒータ120が駆動さ
れてその周囲の基板130および熱層132を加熱し、
これにより、ノズル110内のインク106が加熱され
る。その結果、インク106が部分的に蒸発して微小気
泡116を形成する。
れてその周囲の基板130および熱層132を加熱し、
これにより、ノズル110内のインク106が加熱され
る。その結果、インク106が部分的に蒸発して微小気
泡116を形成する。
【0072】図21(C)に示されるように、蒸発した
インクは加熱されるので、これら微小気泡は膨張して合
体し大きな気泡116となる。
インクは加熱されるので、これら微小気泡は膨張して合
体し大きな気泡116となる。
【0073】図21(D)では、膨張する気泡116の
圧力がインク106をノズル先端111から高速で押し
出す。
圧力がインク106をノズル先端111から高速で押し
出す。
【0074】図22(A)では、ヒータ120はその駆
動が停止され、これにより、気泡116は縮小し形成さ
れた液滴108からインクを引っ張る。
動が停止され、これにより、気泡116は縮小し形成さ
れた液滴108からインクを引っ張る。
【0075】図22(B)では、液滴108はノズル1
10内のインク106と分離され、また、縮小する気泡
116はメニスカス107をノズル110の後方に向か
って引っ張る。
10内のインク106と分離され、また、縮小する気泡
116はメニスカス107をノズル110の後方に向か
って引っ張る。
【0076】図22(C)に示されるように、インクの
表面張力によってノズル110には、下部にある貯留室
からインクがリフィルされる。この際、リフィルのイン
ク速度によってインクは過剰充填される。
表面張力によってノズル110には、下部にある貯留室
からインクがリフィルされる。この際、リフィルのイン
ク速度によってインクは過剰充填される。
【0077】最後に、図22(D)では、インク106
のメニスカスが振動した後、最終的に最初に示した静止
状態に戻る。この振動が減衰する時間が、最大ドット周
波数を定める1つの要因である。
のメニスカスが振動した後、最終的に最初に示した静止
状態に戻る。この振動が減衰する時間が、最大ドット周
波数を定める1つの要因である。
【0078】図23に示されるように、ヒータ120が
駆動されると、矢印で示されるようにそれによる熱の一
部はインク106へ伝わり、残りはノズルの周囲の部材
に伝わる。
駆動されると、矢印で示されるようにそれによる熱の一
部はインク106へ伝わり、残りはノズルの周囲の部材
に伝わる。
【0079】図24はインクのスーパーヒートを示し、
これによれば、スーパーヒートされたインクの薄い層1
09がノズルキャビティ112内のパッシベーション層
144に隣接して形成される。
これによれば、スーパーヒートされたインクの薄い層1
09がノズルキャビティ112内のパッシベーション層
144に隣接して形成される。
【0080】ヒータ120の駆動が停止した後、余分な
熱は速やかに除去されなければならない。ヒータ120
が発熱する200μsec以内にインク温度が100℃
を越えると、インク106は実質的に水であるため、イ
ンク残りを生せず気泡116が形成される。仮に、この
ような状態にならないとすると、ヒータ120とインク
106との間に蒸気による断熱層が存在することにな
り、インク滴108が正確に吐出されないことになる。
熱は速やかに除去されなければならない。ヒータ120
が発熱する200μsec以内にインク温度が100℃
を越えると、インク106は実質的に水であるため、イ
ンク残りを生せず気泡116が形成される。仮に、この
ような状態にならないとすると、ヒータ120とインク
106との間に蒸気による断熱層が存在することにな
り、インク滴108が正確に吐出されないことになる。
【0081】余分な熱は、別々の3つの経路を介して除
去される。第1に、熱はインクを介して除去される。こ
の際、インクはわずかに温度上昇する。しかしながら、
インクの熱伝導性は低いので、この経路によって除去さ
れる熱量は少ない。
去される。第1に、熱はインクを介して除去される。こ
の際、インクはわずかに温度上昇する。しかしながら、
インクの熱伝導性は低いので、この経路によって除去さ
れる熱量は少ない。
【0082】ノズル110の壁は、基板130のシリコ
ンにより形成され、このシリコンは高い熱伝導性を有す
るので、この壁を介した熱拡散は大きな速度で行われ
る。しかしながら、気泡116の全ての部分がノズル1
10のこの側壁に接しているわけではない。
ンにより形成され、このシリコンは高い熱伝導性を有す
るので、この壁を介した熱拡散は大きな速度で行われ
る。しかしながら、気泡116の全ての部分がノズル1
10のこの側壁に接しているわけではない。
【0083】さらに、余分な熱はヒータ120を介して
除去される。液滴が吐出されるときインク蒸気がヒータ
120に接してはならないので、ヒータ120を介した
熱拡散は重要である。ヒータ120の周囲の部材の大部
分は低い熱伝導性のガラスであるので、熱分路140が
この中に設けられ、余分な熱を基板130に分流する。
熱分路を設けないで、余分な熱の除去がほぼ200μs
ecの間に終了するならば、このような熱分路140を
設ける必要はない。図25は、上述した気泡116が冷
却する際の熱の流れを示すものである。
除去される。液滴が吐出されるときインク蒸気がヒータ
120に接してはならないので、ヒータ120を介した
熱拡散は重要である。ヒータ120の周囲の部材の大部
分は低い熱伝導性のガラスであるので、熱分路140が
この中に設けられ、余分な熱を基板130に分流する。
熱分路を設けないで、余分な熱の除去がほぼ200μs
ecの間に終了するならば、このような熱分路140を
設ける必要はない。図25は、上述した気泡116が冷
却する際の熱の流れを示すものである。
【0084】図26もまた、余分な熱の除去経路を示す
ものであり、ここでは、熱はヒータ120からの主な熱
導管としての基板130を通って流れる。この熱の一部
はインク106に戻り、最終的には次の液滴108の吐
出の際にこれとともに放出される。残りの熱は、基板1
30を通ってアルミのヒートシンク(51,52。図4
参照)に伝わる。
ものであり、ここでは、熱はヒータ120からの主な熱
導管としての基板130を通って流れる。この熱の一部
はインク106に戻り、最終的には次の液滴108の吐
出の際にこれとともに放出される。残りの熱は、基板1
30を通ってアルミのヒートシンク(51,52。図4
参照)に伝わる。
【0085】図27は、51200本のノズルを有し4
色プリントを行うZIJヘッド200の熱拡散を巨視的
に示すものである。ヒータの発熱作用によってヘッド2
00全体の平均温度が、注入されるインク106より1
0℃〜20℃以上高くならなければ、外的な冷却機構を
設ける必要はない。このように、ZIJヘッド200
は、図に示されるインク貯留器215,216,217
および218からのインク106の定常的な流れによっ
て冷却されることが可能である。インク106はヒータ
が駆動される毎に排出されるから、上記インク流の流量
は、発生する熱に直接比例する。
色プリントを行うZIJヘッド200の熱拡散を巨視的
に示すものである。ヒータの発熱作用によってヘッド2
00全体の平均温度が、注入されるインク106より1
0℃〜20℃以上高くならなければ、外的な冷却機構を
設ける必要はない。このように、ZIJヘッド200
は、図に示されるインク貯留器215,216,217
および218からのインク106の定常的な流れによっ
て冷却されることが可能である。インク106はヒータ
が駆動される毎に排出されるから、上記インク流の流量
は、発生する熱に直接比例する。
【0086】一般に、200μsecの間に1つのイン
ク色あたり12800個の液滴からなるスプレー117
を吐出するヘッド200には、電源126から約50ワ
ットの電力が供給される。このことは、1秒あたりに周
囲温度より10〜20℃高い温度の約1.28mlのイ
ンク滴が出力127として吐出されることを意味する。
また、チップ100上の駆動回路は電力を熱として拡散
するけれども、これはヒータ120から拡散される熱と
較べると小さなものである。
ク色あたり12800個の液滴からなるスプレー117
を吐出するヘッド200には、電源126から約50ワ
ットの電力が供給される。このことは、1秒あたりに周
囲温度より10〜20℃高い温度の約1.28mlのイ
ンク滴が出力127として吐出されることを意味する。
また、チップ100上の駆動回路は電力を熱として拡散
するけれども、これはヒータ120から拡散される熱と
較べると小さなものである。
【0087】しかしながら、ノズル効率(入力電力に対
する熱的および実質的にはより小さな運動力学的な出力
の割合)が上述した場合より低い場合には、過度にイン
ク温度を上昇させずに液滴とともに排出され得る熱量よ
り、より多い熱が発生する。このような場合、(空気冷
却やインクを用いた液体冷却のような)他の放熱方式を
用いることもできる。
する熱的および実質的にはより小さな運動力学的な出力
の割合)が上述した場合より低い場合には、過度にイン
ク温度を上昇させずに液滴とともに排出され得る熱量よ
り、より多い熱が発生する。このような場合、(空気冷
却やインクを用いた液体冷却のような)他の放熱方式を
用いることもできる。
【0088】ZIJプリントヘッド200の平均温度は
低いけれども、ZIJヒータ120の作動温度は300
℃以上である。この場合に重要なのは、ZIJチップ1
00の駆動エレメント(駆動トランジスタおよび回路)
がこのような極端な温度の影響を受けないことである。
このため、駆動トランジスタおよび回路はヒータ120
からでき得る限り離して配置される。これらの駆動エレ
メントは、チップ100の端部に配置することができ、
これにより、ヒータ120およびアルミ配線のみが高温
度領域にあることになる。
低いけれども、ZIJヒータ120の作動温度は300
℃以上である。この場合に重要なのは、ZIJチップ1
00の駆動エレメント(駆動トランジスタおよび回路)
がこのような極端な温度の影響を受けないことである。
このため、駆動トランジスタおよび回路はヒータ120
からでき得る限り離して配置される。これらの駆動エレ
メントは、チップ100の端部に配置することができ、
これにより、ヒータ120およびアルミ配線のみが高温
度領域にあることになる。
【0089】インクチャネル 図28および図29に示されるように、フルカラーZI
Jプリントヘッド200は、それぞれシアン,マゼン
タ,イエロおよびブラックのインクに対応したインクチ
ャネル211,212,213および214を有する。
これらチャネル211〜214は、アルミ押出し体とし
て形成され、ZIJチップ100の背面に対してフィル
タ作用および封止を行う。
Jプリントヘッド200は、それぞれシアン,マゼン
タ,イエロおよびブラックのインクに対応したインクチ
ャネル211,212,213および214を有する。
これらチャネル211〜214は、アルミ押出し体とし
て形成され、ZIJチップ100の背面に対してフィル
タ作用および封止を行う。
【0090】いくつかの適用例では、図28に示すイン
クチャネル211〜214が適切なインク流を生じさせ
るには不十分な場合がある。このような場合には、図2
9に示すような押出し体形状を用いることができ、これ
によりインク流の量を増すことができる。図28に示さ
れるように、チャネル押出し体210とZIJチップ1
00との間には、10μmのアブソリュート膜フィルタ
205が設けられ、これにより、インク汚濁からヘッド
を保護することができる。膜フィルタ205が圧縮性を
有していれば、このフィルタはガスケットとしても機能
し、4色インクがそれぞれ異なる色と混合するのを防止
できる。ヘッド組立体200の両端部は、好ましくは、
封止され、これにより、気体の侵入を防止できる。以上
のような構成に対して、製造上維持することが要求され
る精度は±50μm程度である。
クチャネル211〜214が適切なインク流を生じさせ
るには不十分な場合がある。このような場合には、図2
9に示すような押出し体形状を用いることができ、これ
によりインク流の量を増すことができる。図28に示さ
れるように、チャネル押出し体210とZIJチップ1
00との間には、10μmのアブソリュート膜フィルタ
205が設けられ、これにより、インク汚濁からヘッド
を保護することができる。膜フィルタ205が圧縮性を
有していれば、このフィルタはガスケットとしても機能
し、4色インクがそれぞれ異なる色と混合するのを防止
できる。ヘッド組立体200の両端部は、好ましくは、
封止され、これにより、気体の侵入を防止できる。以上
のような構成に対して、製造上維持することが要求され
る精度は±50μm程度である。
【0091】目詰まりヘッド 目詰まりヘッドの2つの潜在的な原因は、それぞれイン
ク乾燥とインク汚濁である。
ク乾燥とインク汚濁である。
【0092】プリントヘッド200が使用されないと
き、外気にさらされたヘッド表面は乾燥する。この乾燥
の程度が著しくなると、気泡116の圧力ではこの乾燥
インクを除去できなくなる。このような問題は、以下に
示す方式によって緩和される。すなわち、 1.ヘッド200が使用されないときは、このヘッドに
自動的にキャッピングを施しヘッド表面を空気に対して
密閉する。
き、外気にさらされたヘッド表面は乾燥する。この乾燥
の程度が著しくなると、気泡116の圧力ではこの乾燥
インクを除去できなくなる。このような問題は、以下に
示す方式によって緩和される。すなわち、 1.ヘッド200が使用されないときは、このヘッドに
自動的にキャッピングを施しヘッド表面を空気に対して
密閉する。
【0093】2.クリーニングサイクルにおいてZIJ
ヘッド200の前面に溶剤を用いる。
ヘッド200の前面に溶剤を用いる。
【0094】3.自己成膜性インクの使用、および/ま
たは 4.真空クリーニングシステム。
たは 4.真空クリーニングシステム。
【0095】ZIJチップ100はインク106の特定
の汚濁による目詰まりの影響を受け易い。すなわち、2
0μmから60μmの大きさの粒子は、どのようなもの
でもインク滴108とともに排出されないので、ノズル
キャビティー112内に永久に留まることになる。膜フ
ィルタ205のようフィルタが、インク経路の途中に設
けられることにより、10μm以上の粒子は全て除去す
ることができる。このようなフィルタの1つとしてガラ
ス繊維を束ねた10μmのアブソリュートフィルタを挙
げることができ、十分にインクを流すことのできるよう
な比較的大きな面積を有することが好ましい。このこと
は、図26〜図34に関する記載から理解されよう。
の汚濁による目詰まりの影響を受け易い。すなわち、2
0μmから60μmの大きさの粒子は、どのようなもの
でもインク滴108とともに排出されないので、ノズル
キャビティー112内に永久に留まることになる。膜フ
ィルタ205のようフィルタが、インク経路の途中に設
けられることにより、10μm以上の粒子は全て除去す
ることができる。このようなフィルタの1つとしてガラ
ス繊維を束ねた10μmのアブソリュートフィルタを挙
げることができ、十分にインクを流すことのできるよう
な比較的大きな面積を有することが好ましい。このこと
は、図26〜図34に関する記載から理解されよう。
【0096】1つの画素に対して4つのノズル110を
対応させ連続的な色調の表現が可能なZIJチップは、
ノズル110の目詰まりをある程度許容する。何故な
ら、ノズル110に目詰まりを生ずると、1つの画素に
対してその色が完全に欠除するのではなく、その色の強
度が25%減少するだけだからである。
対応させ連続的な色調の表現が可能なZIJチップは、
ノズル110の目詰まりをある程度許容する。何故な
ら、ノズル110に目詰まりを生ずると、1つの画素に
対してその色が完全に欠除するのではなく、その色の強
度が25%減少するだけだからである。
【0097】ノズルとヒータとの位置合わせ 現存し、本願の従来技術を構成するキヤノン社のインク
ジェット技術およびヒューレットッパッカード社のイン
クジェットシステムは二体構造を用いてノズルを形成し
ている。すなわち、ヒータはシリコンチップ上に形成さ
れるのに対して、ノズルは、異なる材料によって製造さ
れるキャップを用いて形成される。この技術は、普通の
数のノズルを有する走査型熱インクジェットヘッドを製
造する上で有効であることを実証した。しかしながら、
極めて微小な液滴によるA4全幅の(すなわち、固定ヘ
ッドを用いた)プリントを行うには、この技術はより困
難なものとなる。すなわち、64μmのノズルピッチで
220mmのヘッド長さのヘッドの場合、基板とノズル
キャップとの間の熱膨張が相互に0.02%異なると不
具合を生じる。上記キャップと基板とが異なった材料で
形成されている場合には、周囲温度のわずかな変化で
も、この程度の熱膨張の差異を生じる。この問題に対す
る1つの解決法は、キャップを基板と同じ材料、通常は
シリコンで形成することである。この方法を用いた場合
でさえ、シリコン基板とシリコンキャップとの間に生ず
る温度差(ヒータからの廃熱によって生じる)は、ヒー
タとノズルとの位置ずれを十分に引き起し得るものであ
る。
ジェット技術およびヒューレットッパッカード社のイン
クジェットシステムは二体構造を用いてノズルを形成し
ている。すなわち、ヒータはシリコンチップ上に形成さ
れるのに対して、ノズルは、異なる材料によって製造さ
れるキャップを用いて形成される。この技術は、普通の
数のノズルを有する走査型熱インクジェットヘッドを製
造する上で有効であることを実証した。しかしながら、
極めて微小な液滴によるA4全幅の(すなわち、固定ヘ
ッドを用いた)プリントを行うには、この技術はより困
難なものとなる。すなわち、64μmのノズルピッチで
220mmのヘッド長さのヘッドの場合、基板とノズル
キャップとの間の熱膨張が相互に0.02%異なると不
具合を生じる。上記キャップと基板とが異なった材料で
形成されている場合には、周囲温度のわずかな変化で
も、この程度の熱膨張の差異を生じる。この問題に対す
る1つの解決法は、キャップを基板と同じ材料、通常は
シリコンで形成することである。この方法を用いた場合
でさえ、シリコン基板とシリコンキャップとの間に生ず
る温度差(ヒータからの廃熱によって生じる)は、ヒー
タとノズルとの位置ずれを十分に引き起し得るものであ
る。
【0098】ZIJチップ100は、ヒータ120,ノ
ズル110およびインク経路101が、全て単一のシリ
コン基板130を用いて製造されるので、上記問題の影
響を受けることはない。ノズルとヒータとの位置合わせ
は、ZIJチップ100を製造する場合のフォトリソグ
ラフィーの精度によって決まる。すなわち、本構成はそ
のサイズを比較的大きな特徴とするため、ZIJチップ
100が2μmの半導体プロセスを用いて製造すること
ができる単一構造チップである場合にノズルを正確に配
列することを確かなものとするにはわずかな困難を伴
う。
ズル110およびインク経路101が、全て単一のシリ
コン基板130を用いて製造されるので、上記問題の影
響を受けることはない。ノズルとヒータとの位置合わせ
は、ZIJチップ100を製造する場合のフォトリソグ
ラフィーの精度によって決まる。すなわち、本構成はそ
のサイズを比較的大きな特徴とするため、ZIJチップ
100が2μmの半導体プロセスを用いて製造すること
ができる単一構造チップである場合にノズルを正確に配
列することを確かなものとするにはわずかな困難を伴
う。
【0099】階調画像 インクジェットヘッドによって吐出される液滴のサイズ
を変化させるのは困難であるため、階調は液滴の数を変
化させることによって表現する。
を変化させるのは困難であるため、階調は液滴の数を変
化させることによって表現する。
【0100】本件では、1画素当り16個の液滴を用
い、1インチ当り400画素の画素密度を実現する。こ
れにより1画素あたり16階調の濃淡が得られる。階調
画像を実現する上で必要とされる全体の濃淡は、標準的
なディジタルドットまたはラインのスクリーニング法あ
るいは8ビットの色強度のうちの下位4ビットの誤差拡
散法によって得ることができる。これにより、1インチ
当り400画素の空間解像度を維持しながら1色当り2
56階調の色解像度を得ることができる。このような場
合において、2通りのノズル構成が考えられる。すなわ
ち、1画素当り1ノズル構成と1画素当り4ノズル構成
である。いずれの場合にも、液滴サイズはほぼ3plと
される。
い、1インチ当り400画素の画素密度を実現する。こ
れにより1画素あたり16階調の濃淡が得られる。階調
画像を実現する上で必要とされる全体の濃淡は、標準的
なディジタルドットまたはラインのスクリーニング法あ
るいは8ビットの色強度のうちの下位4ビットの誤差拡
散法によって得ることができる。これにより、1インチ
当り400画素の空間解像度を維持しながら1色当り2
56階調の色解像度を得ることができる。このような場
合において、2通りのノズル構成が考えられる。すなわ
ち、1画素当り1ノズル構成と1画素当り4ノズル構成
である。いずれの場合にも、液滴サイズはほぼ3plと
される。
【0101】図30(A)は、1画素当り4ノズル構成
における画素内のインク滴配置を示すものである。この
場合、液滴が、64μm×64μmの大きさで4×4配
列の画素を満たしたパターンを示す。ここで、液滴パタ
ーンにおける水平方向の間隔はノズル110の間隔によ
って定めることができ、縦方向の間隔は記録紙の移動に
よって定めることができる。この構成によれば、液滴の
数と色強度との間の関係に十分な線形性を得ることがで
きる。1画素当り4ノズル構成は、わずかに大きなチッ
プ面積で1画素あたり1ノズル構成に較べて4倍のプリ
ント速度を実現することもできる。ノズルに目詰まりや
欠陥を生じた場合にも、その影響を色強度が25%減少
するのに留めることができる。
における画素内のインク滴配置を示すものである。この
場合、液滴が、64μm×64μmの大きさで4×4配
列の画素を満たしたパターンを示す。ここで、液滴パタ
ーンにおける水平方向の間隔はノズル110の間隔によ
って定めることができ、縦方向の間隔は記録紙の移動に
よって定めることができる。この構成によれば、液滴の
数と色強度との間の関係に十分な線形性を得ることがで
きる。1画素当り4ノズル構成は、わずかに大きなチッ
プ面積で1画素あたり1ノズル構成に較べて4倍のプリ
ント速度を実現することもできる。ノズルに目詰まりや
欠陥を生じた場合にも、その影響を色強度が25%減少
するのに留めることができる。
【0102】図30(B)は単一ノズル構成の場合の画
素内の液滴配置を示す。この場合、縦方向の液滴間隔は
記録紙の移動によって定められる。このように、64μ
mの長さの画素に16個の液滴が配置された場合、個々
の液滴の間隔は4μmとなる。この場合、重なった液滴
から未定着インクが画素の水平方向に流れ出すことにな
る。
素内の液滴配置を示す。この場合、縦方向の液滴間隔は
記録紙の移動によって定められる。このように、64μ
mの長さの画素に16個の液滴が配置された場合、個々
の液滴の間隔は4μmとなる。この場合、重なった液滴
から未定着インクが画素の水平方向に流れ出すことにな
る。
【0103】このような構成には、液滴の数と色強度と
の間の線形性が極端に損われ、また、プリント速度が小
さくなるという短所がある。また、利点は1画素当り4
ノズル構成よりも製造コストが低いことである。
の間の線形性が極端に損われ、また、プリント速度が小
さくなるという短所がある。また、利点は1画素当り4
ノズル構成よりも製造コストが低いことである。
【0104】ノズル構成 ノズル110の最適な構成を考慮する上でこれに影響を
及ぼすいくつかの要因がある。これらを列挙すれば、 (1)400dpiの解像度でプリントを行うために、
64μm平方の画素を必要とする。
及ぼすいくつかの要因がある。これらを列挙すれば、 (1)400dpiの解像度でプリントを行うために、
64μm平方の画素を必要とする。
【0105】(2)1画素当りのノズルの数が異なれば
ノズル構成に与える影響も異なる。
ノズル構成に与える影響も異なる。
【0106】(3)ノズルバレル113の径は液滴10
8の直径より大きいのでバレル113の直径はノズル配
置に影響を及ぼす。本例のチップ100では、バレル1
13は60μmの直径を有している。この場合、チップ
100の機械的強度を保つために、それぞれのノズル1
10は隣接するノズルと少なくとも80μmは離れなけ
ればならない。
8の直径より大きいのでバレル113の直径はノズル配
置に影響を及ぼす。本例のチップ100では、バレル1
13は60μmの直径を有している。この場合、チップ
100の機械的強度を保つために、それぞれのノズル1
10は隣接するノズルと少なくとも80μmは離れなけ
ればならない。
【0107】(4)1:32の吐出デューティーサイク
ルによれば、200μsec毎に6.25μsec幅の
ヒートパルスが印加される。この200μsecの値に
次の液滴108の吐出に先だって、インクメニスカス1
07を安定させることができる。
ルによれば、200μsec毎に6.25μsec幅の
ヒートパルスが印加される。この200μsecの値に
次の液滴108の吐出に先だって、インクメニスカス1
07を安定させることができる。
【0108】(5)ヒータ120を付勢する供給電流に
おける主要な変動を防止するため、1:32のデューテ
ィーサイクルによって利用可能な32のタイムスロット
は全て等しい数のノズル110に用いられる。これはす
なわち以下のことを意味する。
おける主要な変動を防止するため、1:32のデューテ
ィーサイクルによって利用可能な32のタイムスロット
は全て等しい数のノズル110に用いられる。これはす
なわち以下のことを意味する。
【0109】電流≦ノズル数×ノズル電流/32 (6)隣接するノズル110で順に吐出される場合に
は、あるノズル110からの熱は隣りのノズルを干渉
し、その部分が加熱される。この問題を軽減するため、
ノズル110の間隔を大きくとって所定の順序で吐出を
行う。このため、図32および図33(後述される)に
示されるこのような吐出順序は不必要に複雑なものに見
える。
は、あるノズル110からの熱は隣りのノズルを干渉
し、その部分が加熱される。この問題を軽減するため、
ノズル110の間隔を大きくとって所定の順序で吐出を
行う。このため、図32および図33(後述される)に
示されるこのような吐出順序は不必要に複雑なものに見
える。
【0110】(7)カラーヘッドの最適な構成は、単に
モノクロームヘッドを4回繰り返すものではない。カラ
ーヘッドの余分なノズルはより良い熱分布を達成するた
めに用いられるからである。
モノクロームヘッドを4回繰り返すものではない。カラ
ーヘッドの余分なノズルはより良い熱分布を達成するた
めに用いられるからである。
【0111】図31は32の異なるタイムスロット、す
なわちそれぞれ6.25μsec間隔の“吐出順序”に
分割されたヘッドタイミングの使用を示すものである。
これによれば、同一のノズルでは200μsec毎に吐
出が繰り返されることになる。
なわちそれぞれ6.25μsec間隔の“吐出順序”に
分割されたヘッドタイミングの使用を示すものである。
これによれば、同一のノズルでは200μsec毎に吐
出が繰り返されることになる。
【0112】記録媒体(例えば図15における紙22
0)の、ノズルの吐出間隔である6.25μsec間の
移動はヘッドのノズル配置に対応している。紙の移動に
よって生じるどのようなドットのずれも、これを打ち消
すようにノズル110を容易にずらし得るが、このずれ
は極めて小さなものである。
0)の、ノズルの吐出間隔である6.25μsec間の
移動はヘッドのノズル配置に対応している。紙の移動に
よって生じるどのようなドットのずれも、これを打ち消
すようにノズル110を容易にずらし得るが、このずれ
は極めて小さなものである。
【0113】図32は、1画素当り1ノズル構成で1画
素当り16液滴のフルカラーZIJヘッドに可能なノズ
ル配置を示す。ノズル配置における水平方向の間隔は、
1画素分(64μm)である。ノズル110は、ジグザ
グパターンに配置され、これにより各ノズルバレル11
3間の少なくとも80μmの間隔を保ち、ヘッドの機械
的強度を維持することができる。このようなヘッド構成
は3μmのリソグラフィーによって実現できる。
素当り16液滴のフルカラーZIJヘッドに可能なノズ
ル配置を示す。ノズル配置における水平方向の間隔は、
1画素分(64μm)である。ノズル110は、ジグザ
グパターンに配置され、これにより各ノズルバレル11
3間の少なくとも80μmの間隔を保ち、ヘッドの機械
的強度を維持することができる。このようなヘッド構成
は3μmのリソグラフィーによって実現できる。
【0114】ノズル110の配列のある直線からの変位
を補正するため駆動回路にライン遅延が導入される。遅
延されるラインの数は、図32の右側に示される。吐出
順序225はそれぞれのノズル110の中央に示され、
紙の移動方向は矢印222によって示される。
を補正するため駆動回路にライン遅延が導入される。遅
延されるラインの数は、図32の右側に示される。吐出
順序225はそれぞれのノズル110の中央に示され、
紙の移動方向は矢印222によって示される。
【0115】図33は、1画素当り4ノズル構成のフル
カラーZIJヘッド200のノズル配置を示す。ここで
は1画素当り4回の吐出を行い、これにより、1画素当
り16の液滴が得られる、ノズル110配列における水
平方向の間隔は16μm(1画素の1/4)である。ノ
ズル110は、ジグザグ状に8列に配列され、これによ
り、ノズル相互の間隔を80μmに保つことができる。
隣接する列におけるこのようなノズル110配列によ
り、矢印222で示される紙の移動によるずれを補正す
る(相互に相殺する)ことができる。このようなヘッド
構成は、ノズル相互の連絡および駆動回路のために2μ
mのリソグラフィーによって実現される。
カラーZIJヘッド200のノズル配置を示す。ここで
は1画素当り4回の吐出を行い、これにより、1画素当
り16の液滴が得られる、ノズル110配列における水
平方向の間隔は16μm(1画素の1/4)である。ノ
ズル110は、ジグザグ状に8列に配列され、これによ
り、ノズル相互の間隔を80μmに保つことができる。
隣接する列におけるこのようなノズル110配列によ
り、矢印222で示される紙の移動によるずれを補正す
る(相互に相殺する)ことができる。このようなヘッド
構成は、ノズル相互の連絡および駆動回路のために2μ
mのリソグラフィーによって実現される。
【0116】なお、本明細書の詳細な説明は、最も困難
であるため1画素当り4ノズル構成に中心をおいたもの
であるが、1画素当り1ノズル構成についても容易に得
られる。
であるため1画素当り4ノズル構成に中心をおいたもの
であるが、1画素当り1ノズル構成についても容易に得
られる。
【0117】ZIJヘッド組立体 ヘッド組立体200においては、いくつかの特別な必要
条件について論じなければならない。すなわち、これら
条件として、インク供給,インクろ過,電力供給,電力
消費,信号接続および機械的支持を挙げることができ
る。
条件について論じなければならない。すなわち、これら
条件として、インク供給,インクろ過,電力供給,電力
消費,信号接続および機械的支持を挙げることができ
る。
【0118】200μsec毎に3plのインク滴を吐
出可能な51200本のノズルを有したZIJヘッド2
00は、毎秒最大1.28mlのインクを用いることが
できる。このような最大量インクの使用は、ヘッド20
0が無地の4色混合のブラックをプリントしているとき
に生ずる。本例では4色のインクを用いるので、1色当
り毎秒0.23mlのインク流量となる。インク流の流
速が最大約20mm/secであるとすると、インクチ
ャネル211〜214は、それぞれ16mm2の断面積
を有さなければならない。
出可能な51200本のノズルを有したZIJヘッド2
00は、毎秒最大1.28mlのインクを用いることが
できる。このような最大量インクの使用は、ヘッド20
0が無地の4色混合のブラックをプリントしているとき
に生ずる。本例では4色のインクを用いるので、1色当
り毎秒0.23mlのインク流量となる。インク流の流
速が最大約20mm/secであるとすると、インクチ
ャネル211〜214は、それぞれ16mm2の断面積
を有さなければならない。
【0119】インクによって運ばれる直径60μm以下
の粒子は、ノズルチャネル114に運び込まれることに
なる。このような粒子のうち直径20μm以上のもの
は、いずれもノズル110から吐出されない。予めろ過
されたインクを用いた場合でも、インクがリフィルされ
た際に粒子混濁を生じる可能性がある。それ故、インク
は効果的にろ過され、20〜60μmの粒子が除去され
なければならない。
の粒子は、ノズルチャネル114に運び込まれることに
なる。このような粒子のうち直径20μm以上のもの
は、いずれもノズル110から吐出されない。予めろ過
されたインクを用いた場合でも、インクがリフィルされ
た際に粒子混濁を生じる可能性がある。それ故、インク
は効果的にろ過され、20〜60μmの粒子が除去され
なければならない。
【0120】電力供給に関して、全幅対応のZIJヘッ
ド200の最大電流消費量は約数アンペアである。この
電流がチップ100の全長にわたって供給されるとき電
圧降下はわずかでなければならない。また、ZIJヘッ
ドは、選択された回路構成に厳密に対応した35以上の
信号接続を有する。従って、この場合にも電圧降下はわ
ずかでなければならない。
ド200の最大電流消費量は約数アンペアである。この
電流がチップ100の全長にわたって供給されるとき電
圧降下はわずかでなければならない。また、ZIJヘッ
ドは、選択された回路構成に厳密に対応した35以上の
信号接続を有する。従って、この場合にも電圧降下はわ
ずかでなければならない。
【0121】ZIJチップ100の機械的支持は、図2
8に示されるようにインクチャネル押出し体210によ
ってなされる。このインクチャネル押出し体210は3
つの機能を有する。すなわち、1つにはインク経路を形
成し、4色のインクをそれぞれ隔絶すること、2つ目に
はZIJチップ110の機械的支持に供されること、そ
して3つ目には廃熱をインク106に拡散するに際して
その補助となることである。
8に示されるようにインクチャネル押出し体210によ
ってなされる。このインクチャネル押出し体210は3
つの機能を有する。すなわち、1つにはインク経路を形
成し、4色のインクをそれぞれ隔絶すること、2つ目に
はZIJチップ110の機械的支持に供されること、そ
して3つ目には廃熱をインク106に拡散するに際して
その補助となることである。
【0122】以上のような機能を有しているという理由
によって、インクチャネル押出し体210がアルミの押
出し体であって、陽極酸化されてバスバー201および
202から電気的に絶縁されていることは好ましいこと
である。押出し体210はノズル110と接触しないの
で、押出し体210を製造する上で必要な精度は、ほぼ
50μm以下に維持されればよい。チャネル押出し体2
10の端部は、ZIJチップ100に対して封止され、
空気がヘッド組立体200に入り込むのを防ぐことがで
きる。この封止は組立体の接着に用いるのと同様のエポ
キシを用いて実現される。
によって、インクチャネル押出し体210がアルミの押
出し体であって、陽極酸化されてバスバー201および
202から電気的に絶縁されていることは好ましいこと
である。押出し体210はノズル110と接触しないの
で、押出し体210を製造する上で必要な精度は、ほぼ
50μm以下に維持されればよい。チャネル押出し体2
10の端部は、ZIJチップ100に対して封止され、
空気がヘッド組立体200に入り込むのを防ぐことがで
きる。この封止は組立体の接着に用いるのと同様のエポ
キシを用いて実現される。
【0123】図34は、高速フルカラーのZIJ組立体
200の好適な構造を示す分解斜視図である。フィルタ
205は、ガラス繊維フィルタを接合して形成されるフ
ィルタ“Duofine”(商標)のような10μm
(あるいはそれ以下)のアブリリュートフィルタであ
る。このフィルタのインクが通過する部分の面の面積は
528mm2 である。インク流量が毎秒1.28mlの
場合、インクはこのフィルタ部分を流速2.4mm/s
ecで通過しなければならない。フィルタ205が圧縮
性を有している場合、4色のインク間で顔料が混ざって
しまうのを防止するためのガスケットをも構成すること
ができる。この場合、ZIJチップ100を押出し体2
10に圧力下で接着することができる。これに代わり、
シリコンゴム製のシールを用いることもできる。この場
合、インクチャネル211〜214を汚さないように注
意しなければならない。
200の好適な構造を示す分解斜視図である。フィルタ
205は、ガラス繊維フィルタを接合して形成されるフ
ィルタ“Duofine”(商標)のような10μm
(あるいはそれ以下)のアブリリュートフィルタであ
る。このフィルタのインクが通過する部分の面の面積は
528mm2 である。インク流量が毎秒1.28mlの
場合、インクはこのフィルタ部分を流速2.4mm/s
ecで通過しなければならない。フィルタ205が圧縮
性を有している場合、4色のインク間で顔料が混ざって
しまうのを防止するためのガスケットをも構成すること
ができる。この場合、ZIJチップ100を押出し体2
10に圧力下で接着することができる。これに代わり、
シリコンゴム製のシールを用いることもできる。この場
合、インクチャネル211〜214を汚さないように注
意しなければならない。
【0124】チップ100に対する必要な電力の供給の
1つの方法は電力接点によるものであり、これら接点は
チップ100の全幅にわたって設けられる。これら接点
は、テープ自動接続(TAB)を用いて、組立体200
の一部をなすバスバー201および202に接続するこ
とができる。ZIJチップ100に対する信号接続も、
電力供給に用いられるのと同様のTABテープを用いる
ことによって形成することができる。さらに、図34に
示されるように、バスバー201,202を押出し体2
10の周囲におけるヒートシンクとして構成することも
できる。
1つの方法は電力接点によるものであり、これら接点は
チップ100の全幅にわたって設けられる。これら接点
は、テープ自動接続(TAB)を用いて、組立体200
の一部をなすバスバー201および202に接続するこ
とができる。ZIJチップ100に対する信号接続も、
電力供給に用いられるのと同様のTABテープを用いる
ことによって形成することができる。さらに、図34に
示されるように、バスバー201,202を押出し体2
10の周囲におけるヒートシンクとして構成することも
できる。
【0125】インク滴 2つの別個のヒータエレメント121,122を必要と
するフォールトトレランス構成の場合、インク滴108
は必ずしもZIJヘッドの面に垂直に吐出されるわけで
はない。メインヒータ121あるいは冗長ヒータ122
のいずれが駆動されたかによって、膨張気泡の衝撃波は
異なった角度をとり、これより、インク滴108の吐出
方向を偏向することができる。このような構成は、図7
および図9と合わせて見られるべき図35(A)および
(B)にそれぞれ示される。
するフォールトトレランス構成の場合、インク滴108
は必ずしもZIJヘッドの面に垂直に吐出されるわけで
はない。メインヒータ121あるいは冗長ヒータ122
のいずれが駆動されたかによって、膨張気泡の衝撃波は
異なった角度をとり、これより、インク滴108の吐出
方向を偏向することができる。このような構成は、図7
および図9と合わせて見られるべき図35(A)および
(B)にそれぞれ示される。
【0126】偏向153および154の角度は、厳密に
ZIJノズル110の形状およびインク106を通過す
る気泡116の衝撃波伝播のモードに依存する。インク
滴108の吐出角度はそれ自体それ程重要なものではな
い。しかしながら、メインヒータ121によって吐出さ
れる液滴の吐出角と、冗長ヒータ122によって吐出さ
れる液滴の吐出角との間に差があれば、これがどのよう
な差であっても、画質をわずかに低下させることにな
る。以上のような画質低下は以下のような2つの態様で
減じられる。
ZIJノズル110の形状およびインク106を通過す
る気泡116の衝撃波伝播のモードに依存する。インク
滴108の吐出角度はそれ自体それ程重要なものではな
い。しかしながら、メインヒータ121によって吐出さ
れる液滴の吐出角と、冗長ヒータ122によって吐出さ
れる液滴の吐出角との間に差があれば、これがどのよう
な差であっても、画質をわずかに低下させることにな
る。以上のような画質低下は以下のような2つの態様で
減じられる。
【0127】第1に、記録紙220上の上記吐出角の差
によって生じる2つのドット間の距離を減じるために、
ヘッド200を記録紙220に近接させること、第2
に、冗長ノズルの吐出タイミングを遅らせて記録紙の移
動が偏向角153あるいは154を打ち消すようにする
ことである。後者の場合には、メインヒータと冗長ヒー
タが記録紙の移動方向に配列されている必要がある。
によって生じる2つのドット間の距離を減じるために、
ヘッド200を記録紙220に近接させること、第2
に、冗長ノズルの吐出タイミングを遅らせて記録紙の移
動が偏向角153あるいは154を打ち消すようにする
ことである。後者の場合には、メインヒータと冗長ヒー
タが記録紙の移動方向に配列されている必要がある。
【0128】電力供給 A4の全幅対応の連続階調のZIJヘッド200は、そ
の動作時には数アンペアの高い電流消費を示す。チップ
100に対するまたチップ100におけるこのような電
流分配は、標準的な集積回路構造では不可能である。し
かしながら、ZIJチップ100の形状によってこの問
題は容易に解決できる。すなわち、チップ100の両長
端部に沿った幅広いアルミニウム線に接点を設けること
により、チップ100の端部全体を電力供給に用いるこ
とができる。電力は、チップ100の両側部に沿うバス
バー201および202によって供給される。これらバ
スバー201および202は、テープ自動接合方法(T
AB),圧縮性はんだ接合,金めっきに対する板ばね接
合,多数のワイヤボンディング、あるいは他の接合技術
によってチップに接合される。
の動作時には数アンペアの高い電流消費を示す。チップ
100に対するまたチップ100におけるこのような電
流分配は、標準的な集積回路構造では不可能である。し
かしながら、ZIJチップ100の形状によってこの問
題は容易に解決できる。すなわち、チップ100の両長
端部に沿った幅広いアルミニウム線に接点を設けること
により、チップ100の端部全体を電力供給に用いるこ
とができる。電力は、チップ100の両側部に沿うバス
バー201および202によって供給される。これらバ
スバー201および202は、テープ自動接合方法(T
AB),圧縮性はんだ接合,金めっきに対する板ばね接
合,多数のワイヤボンディング、あるいは他の接合技術
によってチップに接合される。
【0129】図36は、拡大図にその詳細が示されるよ
うなZIJチップ100の縦方向に沿ったTAB接合の
1方法を示す。図37は多数接点用のきざみつき端を用
いた、他の接合構成を示す拡大図である。
うなZIJチップ100の縦方向に沿ったTAB接合の
1方法を示す。図37は多数接点用のきざみつき端を用
いた、他の接合構成を示す拡大図である。
【0130】図36において、ヒートシンク/バスバー
(51,52)(201,202)は、ZIJヘッド2
00の概念に影響を与えずに、より大きくすること、異
なる形状とすること、異なる材料で形成することは容易
である。また、強制空冷,ヒートパイプあるいは液冷を
適用することも可能である。さらに、ノズル110のデ
ューティーサイクルを小さくすることにより電流消費量
を少なくすることも可能である。デューティーサイクル
の減少は、プリント時間を増大させるが、平均電力消費
量を減少させる。従って1ページを記録するのに要する
総エネルギーは変わらない。
(51,52)(201,202)は、ZIJヘッド2
00の概念に影響を与えずに、より大きくすること、異
なる形状とすること、異なる材料で形成することは容易
である。また、強制空冷,ヒートパイプあるいは液冷を
適用することも可能である。さらに、ノズル110のデ
ューティーサイクルを小さくすることにより電流消費量
を少なくすることも可能である。デューティーサイクル
の減少は、プリント時間を増大させるが、平均電力消費
量を減少させる。従って1ページを記録するのに要する
総エネルギーは変わらない。
【0131】電力消費 全幅フルカラーヘッドは、全ての吐出がプリントに用い
られるときはノズル効率に依存して、その電力消費は5
00ワットに及ぶ。ZIJヘッドの設計が最終段階に至
る前に、以下に示すことが考慮されなければならない。
以下に示す要因は熱の発生および拡散に影響を及ぼすも
のである。
られるときはノズル効率に依存して、その電力消費は5
00ワットに及ぶ。ZIJヘッドの設計が最終段階に至
る前に、以下に示すことが考慮されなければならない。
以下に示す要因は熱の発生および拡散に影響を及ぼすも
のである。
【0132】(1)ノズルの数:ノズル110の数は、
電力消費に直接影響を及ぼすものであるが、これはま
た、プリント速度,画質および階調表現にも関与するも
のである。
電力消費に直接影響を及ぼすものであるが、これはま
た、プリント速度,画質および階調表現にも関与するも
のである。
【0133】(2)ヒータエネルギー:1液滴当りのヒ
ータエネルギーは通常200nJである。ヒータエネル
ギーの減少により、プリント速度に影響を及ぼさずに電
力消費を減少させることができる。
ータエネルギーは通常200nJである。ヒータエネル
ギーの減少により、プリント速度に影響を及ぼさずに電
力消費を減少させることができる。
【0134】(3)供給電力:供給電圧は低いことが望
ましい。しかしながら、この電圧が小さくなると、電流
消費およびチップ上に形成される駆動トランジスタのサ
イズを増大させる。ノズルでのエネルギーが一定に保た
れるならば、電力消費は供給電圧の影響をそれ程大きく
受けるわけではない。好適な実施例では、供給電圧のう
ち+24Vはヒータドライバに供給され、+5Vは論理
回路に供給される。
ましい。しかしながら、この電圧が小さくなると、電流
消費およびチップ上に形成される駆動トランジスタのサ
イズを増大させる。ノズルでのエネルギーが一定に保た
れるならば、電力消費は供給電圧の影響をそれ程大きく
受けるわけではない。好適な実施例では、供給電圧のう
ち+24Vはヒータドライバに供給され、+5Vは論理
回路に供給される。
【0135】(4)ノズルデューティーサイクル:ノズ
ルデューティーサイクルが増加すると、電力消費は増大
するがプリント速度も増大する。
ルデューティーサイクルが増加すると、電力消費は増大
するがプリント速度も増大する。
【0136】(5)プリント速度:プリント速度は、ノ
ズル110の数,1画素当りの液滴の数,画素サイズお
よびノズルデューティーサイクルに関係する。記録速度
の減少は、必要とする電力を減少させるが、通常、1ペ
ージ当りの総エネルギーには影響を及ぼさない。
ズル110の数,1画素当りの液滴の数,画素サイズお
よびノズルデューティーサイクルに関係する。記録速度
の減少は、必要とする電力を減少させるが、通常、1ペ
ージ当りの総エネルギーには影響を及ぼさない。
【0137】(6)許容チップ温度:チップ温度は、イ
ンク106の沸点(一般に約100℃)以下に保たれな
ければならない。
ンク106の沸点(一般に約100℃)以下に保たれな
ければならない。
【0138】(7)インクチャネル形状:この形状は、
インク106を介して拡散する熱量に影響を及ぼす。
インク106を介して拡散する熱量に影響を及ぼす。
【0139】(8)冷却方法:対流冷却は走査型ヘッド
には適したものである。しかし、全幅対応のヘッドに
は、ヒートシンク,強制空冷あるいはヒートパイプのよ
うな付加的な方法を必要とする。ヘッド片における高い
電力密度の問題に対して、液冷は可能な解決法である。
インクとヘッドとは接触しているので、熱拡散の問題が
簡易な方法で解決できない場合には、熱交換器を備えポ
ンプによってインクを還流するシステムを用いることが
できる。
には適したものである。しかし、全幅対応のヘッドに
は、ヒートシンク,強制空冷あるいはヒートパイプのよ
うな付加的な方法を必要とする。ヘッド片における高い
電力密度の問題に対して、液冷は可能な解決法である。
インクとヘッドとは接触しているので、熱拡散の問題が
簡易な方法で解決できない場合には、熱交換器を備えポ
ンプによってインクを還流するシステムを用いることが
できる。
【0140】(9)インクの熱伝導性:インク106の
熱伝導性として適切なことは、インクが十分なパワー拡
散管を構成することである。
熱伝導性として適切なことは、インクが十分なパワー拡
散管を構成することである。
【0141】(10)インクチャネルの熱伝導性:イン
クチャネル押出し体の熱伝導性も適切なものとすること
ができる。
クチャネル押出し体の熱伝導性も適切なものとすること
ができる。
【0142】(11)ヒートシンク構成:ヒートシンク
のサイズおよび構成は容易に変化させることができ、こ
れにより、最適な熱拡散が可能となる。ヒートシンク
は、少ないコストでシステムに及ぼす影響を少なく、比
較的大きなものとすることができる。このことは、ZI
Jヘッド200が固定されたフルページ仕様(すなわ
ち、記録紙がヘッド200に相対して移動する)に特に
妥当することである。
のサイズおよび構成は容易に変化させることができ、こ
れにより、最適な熱拡散が可能となる。ヒートシンク
は、少ないコストでシステムに及ぼす影響を少なく、比
較的大きなものとすることができる。このことは、ZI
Jヘッド200が固定されたフルページ仕様(すなわ
ち、記録紙がヘッド200に相対して移動する)に特に
妥当することである。
【0143】(12)高温:ZIJヒータエレメント1
21,122の動作温度は300℃を越える。この際、
重要なことは、ZIJチップ100の駆動エレメント
(駆動トランジスタおよび論理回路)が、このような極
端な高温の影響を受けないことである。これは、駆動ト
ランジスタをヒータエレメント121,122からでき
る限り遠く離すよう配置することによって可能となる。
上記駆動要素をチップ100の端部に配置することがで
き、これにより、ヒータ120およびアルミ接続線のみ
を高温領域に置くことが可能となる。また、適切な熱伝
達を得ることは、重大で潜在的な問題である。ヒータ1
20は300℃を越えるけれども、チップ全体の温度は
インク106の沸点(100℃)以下に維持されなけれ
ばならない。ヒートシンク(51,52)からその周囲
への熱伝達は問題ではなく、チップ100からヒートシ
ンク(51,52)への熱伝達が効率良く行われること
が重要である。
21,122の動作温度は300℃を越える。この際、
重要なことは、ZIJチップ100の駆動エレメント
(駆動トランジスタおよび論理回路)が、このような極
端な高温の影響を受けないことである。これは、駆動ト
ランジスタをヒータエレメント121,122からでき
る限り遠く離すよう配置することによって可能となる。
上記駆動要素をチップ100の端部に配置することがで
き、これにより、ヒータ120およびアルミ接続線のみ
を高温領域に置くことが可能となる。また、適切な熱伝
達を得ることは、重大で潜在的な問題である。ヒータ1
20は300℃を越えるけれども、チップ全体の温度は
インク106の沸点(100℃)以下に維持されなけれ
ばならない。ヒートシンク(51,52)からその周囲
への熱伝達は問題ではなく、チップ100からヒートシ
ンク(51,52)への熱伝達が効率良く行われること
が重要である。
【0144】ヒータ駆動回路 キヤノン社製BJ10プリンタに用いられている走査型
インクジェットヘッドは、図38に示されるように、ヒ
ータ6の配列によってエネルギーが与えられる64個の
ノズルを有している。これらのノズルは、チップ上に集
積化されたダイオード8を用いて、8×8の配列に分け
られている。外部に設けられている駆動用トランジスタ
(図示せず)は、1グループ当り8個のヒータ6から成
る8グループ分のヒータ6を制御するために用いられ
る。
インクジェットヘッドは、図38に示されるように、ヒ
ータ6の配列によってエネルギーが与えられる64個の
ノズルを有している。これらのノズルは、チップ上に集
積化されたダイオード8を用いて、8×8の配列に分け
られている。外部に設けられている駆動用トランジスタ
(図示せず)は、1グループ当り8個のヒータ6から成
る8グループ分のヒータ6を制御するために用いられ
る。
【0145】従来技術の手法は、大きなノズルの配列を
するに対して、いくつかの不都合を有している。第1
に、全てのヒータ電力は制御信号を介して供給されなけ
ればならず、これが為に、多数の比較的大電流接続が必
要とされる。同様に、外部接続の数は、非常に増大す
る。
するに対して、いくつかの不都合を有している。第1
に、全てのヒータ電力は制御信号を介して供給されなけ
ればならず、これが為に、多数の比較的大電流接続が必
要とされる。同様に、外部接続の数は、非常に増大す
る。
【0146】好適な実施例であるZIJチップ100
は、そのチップ100自体の上に複数の駆動トランジス
タおよびシフトレジスタを含んでいる。このことによ
り、下記の利点を持つ。
は、そのチップ100自体の上に複数の駆動トランジス
タおよびシフトレジスタを含んでいる。このことによ
り、下記の利点を持つ。
【0147】(1)外部回路を必要とすることなく、故
障許容性(フォールトトレランス)が廉価にて実行され
る。
障許容性(フォールトトレランス)が廉価にて実行され
る。
【0148】(2)全てのヒータ電力は、信号レベルの
みを有する制御ラインと共に、2つの大きな接続である
V+ および接地によって供給される。
みを有する制御ラインと共に、2つの大きな接続である
V+ および接地によって供給される。
【0149】(3)外部接続の数は、ノズル110の数
に関係なく、小さなものとなる。
に関係なく、小さなものとなる。
【0150】(4)外部回路を簡略化することができ
る。
る。
【0151】(5)外部の駆動トランジスタは必要な
い。
い。
【0152】(6)従来技術においては2つのトランジ
スタと1つのダイオード8が用いられていたのと異な
り、各ヒータ121,122と直列に1つのトランジス
タのみが用いられる。このことにより、動作電圧のかな
りの縮減が可能となる。
スタと1つのダイオード8が用いられていたのと異な
り、各ヒータ121,122と直列に1つのトランジス
タのみが用いられる。このことにより、動作電圧のかな
りの縮減が可能となる。
【0153】しかしながら、この手法の不都合な点とし
て、ZIJチップ100の回路がより複雑となり、さら
に、より多くの半導体製造工程が必要とされるので生産
量が減少することが挙げられる。
て、ZIJチップ100の回路がより複雑となり、さら
に、より多くの半導体製造工程が必要とされるので生産
量が減少することが挙げられる。
【0154】図39は、32本の並列駆動ラインを有す
るZIJチップ100の論理および駆動回路を示す。こ
の32本の並列駆動ラインは、32:1のノズルデュー
ティーサイクルに対応する。イネーブル信号はタイミン
グシーケンスを供給するものであって、ノズル110に
含まれている32個の各バンクを順番に吐出(fir
e)させる。このイネーブル信号は、クロックおよびリ
セット信号によってチップ上で作られる。
るZIJチップ100の論理および駆動回路を示す。こ
の32本の並列駆動ラインは、32:1のノズルデュー
ティーサイクルに対応する。イネーブル信号はタイミン
グシーケンスを供給するものであって、ノズル110に
含まれている32個の各バンクを順番に吐出(fir
e)させる。このイネーブル信号は、クロックおよびリ
セット信号によってチップ上で作られる。
【0155】図39において、Vddは+5ボルトに、
Vssは純粋な接地点に接続される。V+ および接地は
様々な電流を含んだノイズを持っており、従って、これ
らが非常に低インピーダンスにてチップ100に供給さ
れたとしても、論理回路には適さない。
Vssは純粋な接地点に接続される。V+ および接地は
様々な電流を含んだノイズを持っており、従って、これ
らが非常に低インピーダンスにてチップ100に供給さ
れたとしても、論理回路には適さない。
【0156】図39には、2つのノズル110のための
ヒータドライバ124が示されている。このドライバ1
24は、2つのノズル(故障許容性はなし)のための2
つの個別ドライバ160および165から成り、シフト
レジスタによるデータ接続を示している。
ヒータドライバ124が示されている。このドライバ1
24は、2つのノズル(故障許容性はなし)のための2
つの個別ドライバ160および165から成り、シフト
レジスタによるデータ接続を示している。
【0157】各々のヒータドライバ160,165は以
下の4項目から成り立っている。
下の4項目から成り立っている。
【0158】(1)データを適切なヒータドライバへシ
フトするためのシフトレジスタ161,166。このシ
フトレジスタ161,166はトランジスタの総数を減
少させるためダイナミック型とすることができる。
フトするためのシフトレジスタ161,166。このシ
フトレジスタ161,166はトランジスタの総数を減
少させるためダイナミック型とすることができる。
【0159】(2)低電力型のデュアルゲート・イネー
ブル・トランジスタ162,167。
ブル・トランジスタ162,167。
【0160】(3)中電力型の反転トランジスタ16
3,168。このトランジスタは、イネーブル・トラン
ジスタ162,167からの信号を反転してバッファす
ると共に、イネーブル・トランジスタ162,167と
結合してANDゲートを提供する。
3,168。このトランジスタは、イネーブル・トラン
ジスタ162,167からの信号を反転してバッファす
ると共に、イネーブル・トランジスタ162,167と
結合してANDゲートを提供する。
【0161】(4)1.5ミリアンペアのドライブトラ
ンジスタ164,169。イネーブルライン上の静電容
量が非常に大であるので、上記AND機能はドライブト
ランジスタ164,169に組み入れられない。
ンジスタ164,169。イネーブルライン上の静電容
量が非常に大であるので、上記AND機能はドライブト
ランジスタ164,169に組み入れられない。
【0162】1024(32×32)のノズルを有する
ZIJヘッドにおいて、そのクロック周期はパルス幅と
同じである。なぜなら、32ビットのデータはノズル吐
出の間に各シフトレジスタの中をシフトされなければな
らないからであって、これにより32:1のデューティ
ーサイクルが生じる。図39に示した回路は、ノズル数
が1024より少ないZIJヘッドについてのみ適す
る。しかしながら、少ない数のノズルのみを有する場
合、能動回路はわずかな利点しか持たない。そこで、ダ
イオードマトリクスが用いられる。
ZIJヘッドにおいて、そのクロック周期はパルス幅と
同じである。なぜなら、32ビットのデータはノズル吐
出の間に各シフトレジスタの中をシフトされなければな
らないからであって、これにより32:1のデューティ
ーサイクルが生じる。図39に示した回路は、ノズル数
が1024より少ないZIJヘッドについてのみ適す
る。しかしながら、少ない数のノズルのみを有する場
合、能動回路はわずかな利点しか持たない。そこで、ダ
イオードマトリクスが用いられる。
【0163】ノズル数が1024より大であるより大き
なヘッドにとって、全てのデータを適切なノズルにシフ
トするために必要とされるクロックは、ヒータパルスよ
り短い周期を持たなければならない。図5に示した全幅
高速フルカラーZIJヘッド200において、5120
0ビットの情報は200マイクロ秒内にそのヘッドにシ
フトされなければならない。このことは、約8MHzの
クロックレートを必要とする。それゆえに、シフトレジ
スタ161,166におけるデータは125ナノ秒の間
有効でありさえすればよい。しかし、そのデータは、
6.25マイクロ秒ヒータパルスの全持続期間中にわた
って必要である。この問題に対する2つの解決策を述べ
る。そのひとつの解決策は伝達(トランスファ)レジス
タにあり、他の解決策はクロック休止(ポーズ)にあ
る。
なヘッドにとって、全てのデータを適切なノズルにシフ
トするために必要とされるクロックは、ヒータパルスよ
り短い周期を持たなければならない。図5に示した全幅
高速フルカラーZIJヘッド200において、5120
0ビットの情報は200マイクロ秒内にそのヘッドにシ
フトされなければならない。このことは、約8MHzの
クロックレートを必要とする。それゆえに、シフトレジ
スタ161,166におけるデータは125ナノ秒の間
有効でありさえすればよい。しかし、そのデータは、
6.25マイクロ秒ヒータパルスの全持続期間中にわた
って必要である。この問題に対する2つの解決策を述べ
る。そのひとつの解決策は伝達(トランスファ)レジス
タにあり、他の解決策はクロック休止(ポーズ)にあ
る。
【0164】図40にはメインヒータドライブ回路17
0に伝達レジスタ172を加えた配列が示されている。
この伝達レジスタ172を除くその他の要素は、図50
に示した各要素に対応している。この配列は上記問題を
解決するうえで簡略な解法を提供することになるが、チ
ップ100上の回路の量が増大するという不都合があ
る。1600ビットのデータが各シフトレジスタ171
に8MHzにてシフトされる。イネーブルパルスが生じ
ると、そのデータは伝達レジスタ172へ並列的にロー
ドされ、そしてヒータパルスの持続期間中はそこで安定
となる。
0に伝達レジスタ172を加えた配列が示されている。
この伝達レジスタ172を除くその他の要素は、図50
に示した各要素に対応している。この配列は上記問題を
解決するうえで簡略な解法を提供することになるが、チ
ップ100上の回路の量が増大するという不都合があ
る。1600ビットのデータが各シフトレジスタ171
に8MHzにてシフトされる。イネーブルパルスが生じ
ると、そのデータは伝達レジスタ172へ並列的にロー
ドされ、そしてヒータパルスの持続期間中はそこで安定
となる。
【0165】伝達レジスタ172の余分なトランジスタ
を避けるためには、ヒータパルスの持続期間中、クロッ
クの流れに休止部を挿入する。このため、そのパルスの
持続期間中、データが変化することはない。このことは
図41に示した通りである。この場合、1600ビット
のデータは8.258MHzという僅かに速いレートに
てそのレジスタにシフトされる。その後、ヒータパルス
の周期である6.25マイクロ秒の間、クロックに休止
が生じる。ヒータを構成する32列の各々は、それぞれ
異なった時刻に駆動(fire)される。これら各列の
ためのクロックは、ヒータイネーブルパルスと共に一定
8.258MHzクロックをゲートすることにより、単
純に発生することができる。
を避けるためには、ヒータパルスの持続期間中、クロッ
クの流れに休止部を挿入する。このため、そのパルスの
持続期間中、データが変化することはない。このことは
図41に示した通りである。この場合、1600ビット
のデータは8.258MHzという僅かに速いレートに
てそのレジスタにシフトされる。その後、ヒータパルス
の周期である6.25マイクロ秒の間、クロックに休止
が生じる。ヒータを構成する32列の各々は、それぞれ
異なった時刻に駆動(fire)される。これら各列の
ためのクロックは、ヒータイネーブルパルスと共に一定
8.258MHzクロックをゲートすることにより、単
純に発生することができる。
【0166】図42は、クロック休止部を組入れるZI
Jドライブ回路177の1段を示してある。ANDゲー
ト178はクロック線とイネーブル信号線とに接続さ
れ、シフトレジスタ161(および166:図示されて
はいないが、179に接続されている)のクロック入力
端を駆動する。
Jドライブ回路177の1段を示してある。ANDゲー
ト178はクロック線とイネーブル信号線とに接続さ
れ、シフトレジスタ161(および166:図示されて
はいないが、179に接続されている)のクロック入力
端を駆動する。
【0167】この手法は、比較的複雑なデータタイミン
グをチップ100に要求するという不都合がある。しか
し、このようなことは、図45に示すようなZIJデー
タ調整(フェージング)チップ310(後に説明する)
を注文設計することによって、廉価に供給され得る。
グをチップ100に要求するという不都合がある。しか
し、このようなことは、図45に示すようなZIJデー
タ調整(フェージング)チップ310(後に説明する)
を注文設計することによって、廉価に供給され得る。
【0168】長いクロックライン:全冗長性(full
redundancy)をもつ51,200のノズル
を備えた全幅カラーZIJヘッド200においては、2
20mmの長さにわたって分布している102,400
のシフトレジスタ段(ステージ)がある。これらは、1
600段のそれぞれにつき64のシフトレジスタを持つ
よう構成されている。伝送線路効果および数多くのファ
ンアウトを必要とすることは、クロックが単一の線路に
よって駆動されるのを妨げる。幸運にも、クロックは短
期間に再生成される。もしクロックが32回再生成され
たならば、各々のクロック区分はファンアウト数が50
となり、また、6.8mmの長さとなる。
redundancy)をもつ51,200のノズル
を備えた全幅カラーZIJヘッド200においては、2
20mmの長さにわたって分布している102,400
のシフトレジスタ段(ステージ)がある。これらは、1
600段のそれぞれにつき64のシフトレジスタを持つ
よう構成されている。伝送線路効果および数多くのファ
ンアウトを必要とすることは、クロックが単一の線路に
よって駆動されるのを妨げる。幸運にも、クロックは短
期間に再生成される。もしクロックが32回再生成され
たならば、各々のクロック区分はファンアウト数が50
となり、また、6.8mmの長さとなる。
【0169】図43は、簡略なクロック再生成配列18
0を示す。この配列には、対応するヒータドライバ12
4にそれぞれ供給するためのシフトレジスタの鎖状配列
が含まれる。シュミットトリガ回路182は、許容ファ
ンアウト数によって決まる等間隔毎に、クロックライン
中に挿入されている。上記鎖状配列の中でシュミットト
リガ回路182が存在する所では図43に示されるよう
に、次の対応するシフトレジスタ181は、鎖状配列さ
れた直前のシフトレジスタ181からではなく、一つ前
のシフトレジスタ181から、入力を行っている。この
ことにより、シュミットトリガ回路182によって課さ
れた遅延を補償する。
0を示す。この配列には、対応するヒータドライバ12
4にそれぞれ供給するためのシフトレジスタの鎖状配列
が含まれる。シュミットトリガ回路182は、許容ファ
ンアウト数によって決まる等間隔毎に、クロックライン
中に挿入されている。上記鎖状配列の中でシュミットト
リガ回路182が存在する所では図43に示されるよう
に、次の対応するシフトレジスタ181は、鎖状配列さ
れた直前のシフトレジスタ181からではなく、一つ前
のシフトレジスタ181から、入力を行っている。この
ことにより、シュミットトリガ回路182によって課さ
れた遅延を補償する。
【0170】クロックの再生成は、各々の再生成段階に
おける伝播遅延(TPD)の導入によって、質が落ちてい
く。もし、各々の再生成器の伝播遅延が実質的にクロッ
ク周期より短いならば、ZIJ回路は依然として機能を
果たすであろう。その理由は、各段(ステージ)のシフ
トレジスタ181におけるデータは、再生成されたクロ
ックと遭遇するたびに、TPDによって同様に遅延される
からである。従って、有効データ窓(ウインドウ)は変
化しない。クロックの周波数が8MHzのとき、TPDは
125ナノ秒より小さくなければならず、かつ、シフト
レジスタの伝播遅延より大きくなければならない。これ
は容易に達成することができる。
おける伝播遅延(TPD)の導入によって、質が落ちてい
く。もし、各々の再生成器の伝播遅延が実質的にクロッ
ク周期より短いならば、ZIJ回路は依然として機能を
果たすであろう。その理由は、各段(ステージ)のシフ
トレジスタ181におけるデータは、再生成されたクロ
ックと遭遇するたびに、TPDによって同様に遅延される
からである。従って、有効データ窓(ウインドウ)は変
化しない。クロックの周波数が8MHzのとき、TPDは
125ナノ秒より小さくなければならず、かつ、シフト
レジスタの伝播遅延より大きくなければならない。これ
は容易に達成することができる。
【0171】どのようなディジタル回路であっても、立
上り時間と立下り時間の差(TPLH−TPHL )は存在す
る。2μmのNMOS製ZIJ回路において、これらの
時間はかなり大となる。その原因は、クロック再生成器
出力における高容量性負荷および受動的プルアップによ
るものである。TPLH −TPHL の値を5ナノ秒とするこ
とは適正な想定である。これらの条件のもとで、クロッ
クパルスはたった13の再生成段の後に消失する。その
解決策は図44に示すように、単安定マルチバイブレー
タを用いて各段毎にパルス幅を再生成することである。
図44は本質的に図43に対応するものであるが、クロ
ックラインにおける各シュミットトリガ回路182の後
に単安定マルチバイブレータ183を挿入してある点が
異なっている。
上り時間と立下り時間の差(TPLH−TPHL )は存在す
る。2μmのNMOS製ZIJ回路において、これらの
時間はかなり大となる。その原因は、クロック再生成器
出力における高容量性負荷および受動的プルアップによ
るものである。TPLH −TPHL の値を5ナノ秒とするこ
とは適正な想定である。これらの条件のもとで、クロッ
クパルスはたった13の再生成段の後に消失する。その
解決策は図44に示すように、単安定マルチバイブレー
タを用いて各段毎にパルス幅を再生成することである。
図44は本質的に図43に対応するものであるが、クロ
ックラインにおける各シュミットトリガ回路182の後
に単安定マルチバイブレータ183を挿入してある点が
異なっている。
【0172】単安定マルチバイブレータ183によって
生成された実際のパルス幅は臨界的ではない。それは、
シフトレジスタ181により必要とされる最小パルス幅
(約10ナノ秒)より長く、かつ、クロック周期(12
5ナノ秒)より短くなければならない。この許容範囲
は、モノリシック回路における各要素値の不正確さを考
慮するうえで、重要である。
生成された実際のパルス幅は臨界的ではない。それは、
シフトレジスタ181により必要とされる最小パルス幅
(約10ナノ秒)より長く、かつ、クロック周期(12
5ナノ秒)より短くなければならない。この許容範囲
は、モノリシック回路における各要素値の不正確さを考
慮するうえで、重要である。
【0173】外部駆動回路 フルカラーZIJヘッド200は毎秒32Mbyte
(8MHz平均クロックレート×32ビット)のデータ
レートを必要とする。このデータを7600マイクロ秒
まで遅延しなければならないので、約1Mビットの遅延
記憶装置を必要とする。既に述べたクロックポーズシス
テム(図42)がZIJチップ100のロジックを少な
くするために使用された場合、データは複雑なタイミン
グでZIJチップ100に供給する必要がある。
(8MHz平均クロックレート×32ビット)のデータ
レートを必要とする。このデータを7600マイクロ秒
まで遅延しなければならないので、約1Mビットの遅延
記憶装置を必要とする。既に述べたクロックポーズシス
テム(図42)がZIJチップ100のロジックを少な
くするために使用された場合、データは複雑なタイミン
グでZIJチップ100に供給する必要がある。
【0174】図45はフルカラーZIJヘッド200の
全データ駆動法を示すブロック図であり、コンピュー
タ、複写機、または他の画像処理システムのような画像
データ発生器300により、32ビットバス301上に
カラーピクセル画像データが出力される。カラーピクセ
ル画像データは、通常、ラスターフォーマット(シア
ン,マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK))
で、各カラーの成分が同時にバス301に供給される。
各カラーのノズルをノズルとノズルを密接させ一つのカ
ラー上に他のカラーを同時にプリントするということは
不可能だから、異なったカラーデータはヘッド200に
供給する前に適当に遅延させる必要がある。コンピュー
タ300により生成された、バス301上に供給される
カラーデータは、1600dpiのディジタルデータで
あるが、予め計算したスクリーンまたはディザを用いて
400dpiの連続階調カラー画像をシミュレートす
る。
全データ駆動法を示すブロック図であり、コンピュー
タ、複写機、または他の画像処理システムのような画像
データ発生器300により、32ビットバス301上に
カラーピクセル画像データが出力される。カラーピクセ
ル画像データは、通常、ラスターフォーマット(シア
ン,マゼンタ、イエローおよびブラック(CMYK))
で、各カラーの成分が同時にバス301に供給される。
各カラーのノズルをノズルとノズルを密接させ一つのカ
ラー上に他のカラーを同時にプリントするということは
不可能だから、異なったカラーデータはヘッド200に
供給する前に適当に遅延させる必要がある。コンピュー
タ300により生成された、バス301上に供給される
カラーデータは、1600dpiのディジタルデータで
あるが、予め計算したスクリーンまたはディザを用いて
400dpiの連続階調カラー画像をシミュレートす
る。
【0175】バス301は成分カラー(シアン、マゼン
タ、イエローおよびブラック)のブロックに分割され、
それぞれZIJヘッドへ入力されている。マゼンタ、イ
エローおよびブラックのデータは、ライン遅延器30
3、304および305によりそれぞれ遅延されてい
る。これらのカラーはヘッド200の各画素に対しシア
ンの後、順番にプリントされるからである。アドレス発
生器302はライン遅延器303〜305にカラーデー
タを順次供給するのに使用されている。8.258MH
zのクロック306は全画素データを順次供給するため
に使用され、また、図45に示すように電源群307が
ヘッド200に接続されている。
タ、イエローおよびブラック)のブロックに分割され、
それぞれZIJヘッドへ入力されている。マゼンタ、イ
エローおよびブラックのデータは、ライン遅延器30
3、304および305によりそれぞれ遅延されてい
る。これらのカラーはヘッド200の各画素に対しシア
ンの後、順番にプリントされるからである。アドレス発
生器302はライン遅延器303〜305にカラーデー
タを順次供給するのに使用されている。8.258MH
zのクロック306は全画素データを順次供給するため
に使用され、また、図45に示すように電源群307が
ヘッド200に接続されている。
【0176】10、20および30ライン遅延器は12
0ns未満のリード/モディファイ/ライトのサイクル
時間を有する3つの標準64K×8SRAMを用いて構
成される。遅延は、モジュロ16000、32000お
よび48000でアドレスをインクリメントする一方、
SRAMをリードし、SRAMへデータをライトするこ
とにより行っている。アドレス発生器302は簡単なモ
ジュロ16000のカウンタであり、各SRAMのアド
レスの上位2ビットは別々に発生される。
0ns未満のリード/モディファイ/ライトのサイクル
時間を有する3つの標準64K×8SRAMを用いて構
成される。遅延は、モジュロ16000、32000お
よび48000でアドレスをインクリメントする一方、
SRAMをリードし、SRAMへデータをライトするこ
とにより行っている。アドレス発生器302は簡単なモ
ジュロ16000のカウンタであり、各SRAMのアド
レスの上位2ビットは別々に発生される。
【0177】図33に示すように、各アレーのノズルが
千鳥状配列になっているので、各データラインに対する
遅延は異なってくる。一般的に、このような遅延を与え
るには標準チップを数多く必要とする。このため、ZI
Jデータ調整器(フェーザ)ASIC310が各ノズル
アレー入力のバッファとして使用され、システムが複雑
にならないようにしている。ASIC1つで4色のどの
色の8ビットも遅延させるように構成することができ
る。
千鳥状配列になっているので、各データラインに対する
遅延は異なってくる。一般的に、このような遅延を与え
るには標準チップを数多く必要とする。このため、ZI
Jデータ調整器(フェーザ)ASIC310が各ノズル
アレー入力のバッファとして使用され、システムが複雑
にならないようにしている。ASIC1つで4色のどの
色の8ビットも遅延させるように構成することができ
る。
【0178】図46は既に説明した1カラーに対して4
ノズルの例でノズル配列に好適なデータフェーザ310
のブロック図を示す。他のノズル配列を用いる場合は、
遅延時間は変更して適正な時間にしなければならない。
50クロック遅延回路314、315および316は、
カラー選択入力313によって選択可能であり、また4
色のどれにも同一チップ310が使用できるような目的
で設けられている。カラー選択入力313はクロック遅
延回路314〜316のいずれかのデータ出力か、直接
データ入力312からのデータ出力かを選択できるマル
チプレクサを駆動する。
ノズルの例でノズル配列に好適なデータフェーザ310
のブロック図を示す。他のノズル配列を用いる場合は、
遅延時間は変更して適正な時間にしなければならない。
50クロック遅延回路314、315および316は、
カラー選択入力313によって選択可能であり、また4
色のどれにも同一チップ310が使用できるような目的
で設けられている。カラー選択入力313はクロック遅
延回路314〜316のいずれかのデータ出力か、直接
データ入力312からのデータ出力かを選択できるマル
チプレクサを駆動する。
【0179】図46に示すASIC310は極めて簡単
な構造であり、約56Kビットのデータ記憶装置を必要
とする。これは従って標準セルかまたはデータパスコン
パイレーション法にもっとも好適である。
な構造であり、約56Kビットのデータ記憶装置を必要
とする。これは従って標準セルかまたはデータパスコン
パイレーション法にもっとも好適である。
【0180】ZIJヘッドへのデータコネクション32
7は、必要な遅延の長さを決定する駆動順序に関係す
る。ここで、駆動順序はカラーを示す“c”に指定され
た数(ブラック=0、イエロー=1、マゼンタ=2およ
びシアン=3)を加算することによって決定される。
7は、必要な遅延の長さを決定する駆動順序に関係す
る。ここで、駆動順序はカラーを示す“c”に指定され
た数(ブラック=0、イエロー=1、マゼンタ=2およ
びシアン=3)を加算することによって決定される。
【0181】イネーブルパルス発生器326はヒータ駆
動回路124(既に説明)へイネーブルパルスを供給す
るものである。
動回路124(既に説明)へイネーブルパルスを供給す
るものである。
【0182】ZIJヘッドのコスト 約5000米ドル未満で売られるカラー複写機およびプ
リンタの巨大市場に、フルカラー全幅ZIJヘッドを適
合させるには、そのヘッドの製造コストをできる限り安
くしなければならない。一般的に、各ヘッドに対する目
標価格は、成熟したプロセスを用いた場合、ボリューム
が約100米ドル以下である。
リンタの巨大市場に、フルカラー全幅ZIJヘッドを適
合させるには、そのヘッドの製造コストをできる限り安
くしなければならない。一般的に、各ヘッドに対する目
標価格は、成熟したプロセスを用いた場合、ボリューム
が約100米ドル以下である。
【0183】ZIJヘッド200は本質的にシングルピ
ース構造であり、そのヘッドのコストのほとんど全部が
ZIJチップ100そのもののコストである。ZIJチ
ップ100のコストは、ウェハ当りの加工コスト、ウェ
ハ当りのヘッドの数、および歩留により決まる。
ース構造であり、そのヘッドのコストのほとんど全部が
ZIJチップ100そのもののコストである。ZIJチ
ップ100のコストは、ウェハ当りの加工コスト、ウェ
ハ当りのヘッドの数、および歩留により決まる。
【0184】ウェハ当りの加工コストが約800米ドル
とすると、ウェハ当りのヘッドの数は25個であり、ヘ
ッド当りの前工程歩留(pre−yield)コストは
32米ドルになる。
とすると、ウェハ当りのヘッドの数は25個であり、ヘ
ッド当りの前工程歩留(pre−yield)コストは
32米ドルになる。
【0185】ヘッドのコストを100米ドルであげるに
は、成熟した工程の歩留は約30%でなければならな
い。しかし、フルカラー全幅ZIJヘッド200のチッ
プ領域は、8.8cm2 のオーダーである。この大きさ
からすればチップの歩留はゼロに近くなるのではないか
と当業者であっても当初は信じるだろうが、いくつかの
要因があって、それほど予想歩留は低くならない。これ
らの要因をあげると、 (1)チップ100の大部分はヒータ、ノズルチップ、
および接続線によりなり、このことはシリコンウェハの
点転位(point dislocation)に影響
を与えない。
は、成熟した工程の歩留は約30%でなければならな
い。しかし、フルカラー全幅ZIJヘッド200のチッ
プ領域は、8.8cm2 のオーダーである。この大きさ
からすればチップの歩留はゼロに近くなるのではないか
と当業者であっても当初は信じるだろうが、いくつかの
要因があって、それほど予想歩留は低くならない。これ
らの要因をあげると、 (1)チップ100の大部分はヒータ、ノズルチップ、
および接続線によりなり、このことはシリコンウェハの
点転位(point dislocation)に影響
を与えない。
【0186】(2)チップ100の大部分の典型的な大
きさは3μm以上であり、非常に小さい粒子に対しても
比較的影響を受けない。
きさは3μm以上であり、非常に小さい粒子に対しても
比較的影響を受けない。
【0187】(3)ウェハエッチによる丸み、レジスト
エッジの盛り上がり、またはプロセスシャドーイングに
より影響を受けるおそれのある領域において、チップ1
00は、半導体加工ステップに左右されない(すなわ
ち、ノズルの近くにはアクティブな回路素子がない)。
エッジの盛り上がり、またはプロセスシャドーイングに
より影響を受けるおそれのある領域において、チップ1
00は、半導体加工ステップに左右されない(すなわ
ち、ノズルの近くにはアクティブな回路素子がない)。
【0188】ZIJヘッドの故障許容度(フォールトト
レランス)に冗長性を与えることは歩留を改善するのに
望ましい。フォールトトレランスに冗長性を与えること
により非常に多くの欠陥の存在を許容することができ、
ノズルの動作に影響しない。冗長性を100%にする必
要はないが、常に充分な歩留をあげる大きさまで、ヘッ
ドの非冗長領域を小さくする必要がある。フォールトト
レランスが歩留に及ぼす効果は後述する。フォールトト
レランスに関し、歩留を妥当なレベル以下にする要因が
幾つかある。要因の幾つかを挙げると、 (1)加工上のばらつき。加工上のばらつきによりエッ
チングの深さおよびシート抵抗といった加工パラメータ
が広い範囲で許容限度を越えてばらつき、その影響を受
けたウェハの歩留がゼロになる。一般に、これらのパラ
メータの許容値は生産設計段階でZIJヘッド要求品質
に合致させられる。
レランス)に冗長性を与えることは歩留を改善するのに
望ましい。フォールトトレランスに冗長性を与えること
により非常に多くの欠陥の存在を許容することができ、
ノズルの動作に影響しない。冗長性を100%にする必
要はないが、常に充分な歩留をあげる大きさまで、ヘッ
ドの非冗長領域を小さくする必要がある。フォールトト
レランスが歩留に及ぼす効果は後述する。フォールトト
レランスに関し、歩留を妥当なレベル以下にする要因が
幾つかある。要因の幾つかを挙げると、 (1)加工上のばらつき。加工上のばらつきによりエッ
チングの深さおよびシート抵抗といった加工パラメータ
が広い範囲で許容限度を越えてばらつき、その影響を受
けたウェハの歩留がゼロになる。一般に、これらのパラ
メータの許容値は生産設計段階でZIJヘッド要求品質
に合致させられる。
【0189】(2)機械的損傷:ZIJヘッドの機械強
度がどの設計でも加工応力に耐えるほど適正であれば、
ZIJの設計を充分な強度をもつように修正可能であ
る。しかし、設計を変更すると、普通、チップ面積が犠
牲にされ、歩留が犠牲にされる。
度がどの設計でも加工応力に耐えるほど適正であれば、
ZIJの設計を充分な強度をもつように修正可能であ
る。しかし、設計を変更すると、普通、チップ面積が犠
牲にされ、歩留が犠牲にされる。
【0190】(3)ウェハテーパ:ZIJチップ100
は、通常ノズル110のバックエッチングによるウェハ
テーパに極端に影響される。ウェハは加工前にテーパが
5μm未満になるように研磨する必要がある。
は、通常ノズル110のバックエッチングによるウェハ
テーパに極端に影響される。ウェハは加工前にテーパが
5μm未満になるように研磨する必要がある。
【0191】(4)すべり:チップ100はウェハが全
体的に延びると、大きいすべり欠陥により歩留がゼロに
なる。特別な炉設計と加工技術を使用して、長い長方形
のウェハを収容することができる。
体的に延びると、大きいすべり欠陥により歩留がゼロに
なる。特別な炉設計と加工技術を使用して、長い長方形
のウェハを収容することができる。
【0192】(5)エッチング深度:バレルのプラズマ
エッチングがヒータをエッチングしないように、ウェハ
全体に亘りエッチング深度は5%以内にしなければなら
ない。この許容値におさまらない場合は、特定のZIJ
設計をエッチングのばらつきの影響が少なくなるように
修正する必要が生じる。
エッチングがヒータをエッチングしないように、ウェハ
全体に亘りエッチング深度は5%以内にしなければなら
ない。この許容値におさまらない場合は、特定のZIJ
設計をエッチングのばらつきの影響が少なくなるように
修正する必要が生じる。
【0193】フォートトレランス(故障許容度) 既に述べたように、歩留はもちろん、ヘッドの寿命も長
くさせるために、フォールトトレランスの概念がZIJ
チップ100に含まれている。フォールトトレランスの
対策はZIJチップ100の製造コストの引き下げをは
かるために必要不可欠と考えられている。さらに、ここ
にいうフォールトトレランスの概念はZIJチップ10
0に特に好適であるが、ノズル当り2つのヒータを有す
る構造であると、同様な概念が他のタイプのIJヘッド
にも使用可能である。
くさせるために、フォールトトレランスの概念がZIJ
チップ100に含まれている。フォールトトレランスの
対策はZIJチップ100の製造コストの引き下げをは
かるために必要不可欠と考えられている。さらに、ここ
にいうフォールトトレランスの概念はZIJチップ10
0に特に好適であるが、ノズル当り2つのヒータを有す
る構造であると、同様な概念が他のタイプのIJヘッド
にも使用可能である。
【0194】フォールトトレランスの短所はチップが2
倍複雑になってしまうことである。しかし、ノズル11
0の微細構造によりチップ面積が僅かに(約10%)広
くなるに過ぎない。このことに起因する歩留の減少はフ
ォールトトレランスの導入による歩留の増加よりはるか
に小幅である。
倍複雑になってしまうことである。しかし、ノズル11
0の微細構造によりチップ面積が僅かに(約10%)広
くなるに過ぎない。このことに起因する歩留の減少はフ
ォールトトレランスの導入による歩留の増加よりはるか
に小幅である。
【0195】ここで述べているZIJシステムでは、フ
ォールトトレランスは、各ノズル110に対して二つの
ヒータ素子121および122を設けることによって導
入されている。ノズル110は環状でチップ100の表
面にあるので、各ヒータ120は、その二つのヒータ素
子121および122がノズル110の互いに対向する
側に位置するように装着されていて、これらのヒータ素
子は同じ幾何学的形状を有することが好ましい。ヒータ
素子は、図47(A)および図47(B)に示されるよ
うに、主ヒータ121と冗長(redundant)ヒ
ータ122とからなり、図10に示される構造を使用し
ても良い。したがって、インク滴は、本質的に同じであ
るヒータ121または122によってノズル先端111
から吐出される。
ォールトトレランスは、各ノズル110に対して二つの
ヒータ素子121および122を設けることによって導
入されている。ノズル110は環状でチップ100の表
面にあるので、各ヒータ120は、その二つのヒータ素
子121および122がノズル110の互いに対向する
側に位置するように装着されていて、これらのヒータ素
子は同じ幾何学的形状を有することが好ましい。ヒータ
素子は、図47(A)および図47(B)に示されるよ
うに、主ヒータ121と冗長(redundant)ヒ
ータ122とからなり、図10に示される構造を使用し
ても良い。したがって、インク滴は、本質的に同じであ
るヒータ121または122によってノズル先端111
から吐出される。
【0196】フォールトトレランスのための冗長ヒータ
122の制御は主ヒータ121の駆動回路の駆動トラン
ジスタの電圧を検出することによってなされる。このノ
ードではノズル110が駆動される度に、HIGHより
LOWへの変化が起こる。このノードの動作により、三
つの故障が検出される。
122の制御は主ヒータ121の駆動回路の駆動トラン
ジスタの電圧を検出することによってなされる。このノ
ードではノズル110が駆動される度に、HIGHより
LOWへの変化が起こる。このノードの動作により、三
つの故障が検出される。
【0197】1.ヒータ断線:ヒータ121が断線する
と、ノードはLOWを保つ。
と、ノードはLOWを保つ。
【0198】2.駆動トランジスタの断線:これが発生
すると、ノードはHIGHを保つ。
すると、ノードはHIGHを保つ。
【0199】3.駆動トランジスタの短絡:もし、トラ
ンジスタが短絡すると、ヒータが過熱し、断線して、ノ
ードはLOWにとどまる。
ンジスタが短絡すると、ヒータが過熱し、断線して、ノ
ードはLOWにとどまる。
【0200】図48は、ZIJチップ100の1つのノ
ズル用の駆動回路185および186を示し、このチッ
プ100は、主ヒータ121の駆動トランジスタ164
のドレインからサンプリングするディジタル回路として
実現されたフォールトトレランスを有する。
ズル用の駆動回路185および186を示し、このチッ
プ100は、主ヒータ121の駆動トランジスタ164
のドレインからサンプリングするディジタル回路として
実現されたフォールトトレランスを有する。
【0201】ラッチ189は、ヒータ121の駆動が停
止したとき、ノードがLOWになることによって検出さ
れた故障状態を記憶する。ラッチ189は、主ヒータ1
21の駆動トランジスタ164の駆動信号が同様に入力
されるANDゲートに対しての出力を行い、ヒータ12
1が作動中であるべきことを示す。他のANDゲート1
90は駆動トランジスタの断線状態を検出する。二つの
ANDゲート190および191は冗長ヒータ122を
制御するために、ORゲート192の入力に接続され
る。
止したとき、ノードがLOWになることによって検出さ
れた故障状態を記憶する。ラッチ189は、主ヒータ1
21の駆動トランジスタ164の駆動信号が同様に入力
されるANDゲートに対しての出力を行い、ヒータ12
1が作動中であるべきことを示す。他のANDゲート1
90は駆動トランジスタの断線状態を検出する。二つの
ANDゲート190および191は冗長ヒータ122を
制御するために、ORゲート192の入力に接続され
る。
【0202】演算回路のパルス幅および電圧は狭い領域
で安定しているので、図48のディジタル回路は図49
で示されるような、より単純なアナログ回路に置き換え
ることが可能である。この構成で、コンデンサ194お
よびダイオード196は、演算回路がHIGHからLO
Wへ変化する度にパルスを発生する。このパルスは、主
ヒータ121の回路が作動中は、冗長ヒータ122の駆
動を禁止する。もし、主ヒータ121が故障すると、冗
長ヒータ122が、主ヒータ121が駆動されるべきタ
イミングで駆動される。
で安定しているので、図48のディジタル回路は図49
で示されるような、より単純なアナログ回路に置き換え
ることが可能である。この構成で、コンデンサ194お
よびダイオード196は、演算回路がHIGHからLO
Wへ変化する度にパルスを発生する。このパルスは、主
ヒータ121の回路が作動中は、冗長ヒータ122の駆
動を禁止する。もし、主ヒータ121が故障すると、冗
長ヒータ122が、主ヒータ121が駆動されるべきタ
イミングで駆動される。
【0203】構成部品の値はパルスがヒータ作動時間
(6マイクロ秒)より長く、パルス繰り返し時間(20
0マイクロ秒)より短くなるように決定される。このこ
とは、部品の許容値が大きいことを意味する。
(6マイクロ秒)より長く、パルス繰り返し時間(20
0マイクロ秒)より短くなるように決定される。このこ
とは、部品の許容値が大きいことを意味する。
【0204】ヒータ121および122、駆動トランジ
スタ164および193ならびに関連する接続はZIJ
チップ110の面積の90%以上を占めているので、こ
の領域にのみ冗長性をもたすことによって、かなりの程
度のフォールトトレランスが得られる。しかし、保護は
小領域欠陥に対してのみなされる。約10μmより大き
い直径の欠陥は故障を引き起こす。
スタ164および193ならびに関連する接続はZIJ
チップ110の面積の90%以上を占めているので、こ
の領域にのみ冗長性をもたすことによって、かなりの程
度のフォールトトレランスが得られる。しかし、保護は
小領域欠陥に対してのみなされる。約10μmより大き
い直径の欠陥は故障を引き起こす。
【0205】フォールトトレランスは、ZIJチップ1
00の回路の100%冗長性を含むように、容易に拡張
できる。同時に、直径600μmまでの欠陥によるある
程度の故障のトレランスも得られる。これは、既に述べ
たシフトレジスタ181および駆動回路を二重に設ける
ことによって達成可能である。シフトレジスタ181は
チップ面積を大きくは占めないので、この二重化による
コストアップを歩留り向上によるコストダウンが上回
る。
00の回路の100%冗長性を含むように、容易に拡張
できる。同時に、直径600μmまでの欠陥によるある
程度の故障のトレランスも得られる。これは、既に述べ
たシフトレジスタ181および駆動回路を二重に設ける
ことによって達成可能である。シフトレジスタ181は
チップ面積を大きくは占めないので、この二重化による
コストアップを歩留り向上によるコストダウンが上回
る。
【0206】図50は完全冗長性をもたせたZIJ駆動
回路の一段を示す。ここでは、主駆動回路187は二重
化され、同時に主回路187が作動中には冗長回路18
8の駆動を禁止する回路(抵抗250およびコンデンサ
199)が付加されている。
回路の一段を示す。ここでは、主駆動回路187は二重
化され、同時に主回路187が作動中には冗長回路18
8の駆動を禁止する回路(抵抗250およびコンデンサ
199)が付加されている。
【0207】図51(A)および(B)は広領域フォー
ルトトレランスを実現するZIJチップ100の小区間
の単純なチップの配置を示す。駆動回路の大領域故障は
修正されるが、小領域故障のみがノズル領域で修正され
る。これは主ヒータ121および冗長ヒータ122が同
一ノズル110に存在するためである。しかし、ノズル
領域は能動素子を含まず、たいていのマスク層で故障に
影響されない。
ルトトレランスを実現するZIJチップ100の小区間
の単純なチップの配置を示す。駆動回路の大領域故障は
修正されるが、小領域故障のみがノズル領域で修正され
る。これは主ヒータ121および冗長ヒータ122が同
一ノズル110に存在するためである。しかし、ノズル
領域は能動素子を含まず、たいていのマスク層で故障に
影響されない。
【0208】主回路かまたは冗長回路のシフトレジスタ
を破壊する欠陥は、次の駆動段はフォールトトレランス
がないということを意味する。また、主または冗長シフ
トレジスタのデータシーケンスでの故障の積み重ね(s
tuck−high fault)は、VssとVdd
間が短絡するような、チップの故障を引き起こす。しか
し、このタイプの故障は考えられる故障の小さいパーセ
ンテイジを占めるにすぎない。
を破壊する欠陥は、次の駆動段はフォールトトレランス
がないということを意味する。また、主または冗長シフ
トレジスタのデータシーケンスでの故障の積み重ね(s
tuck−high fault)は、VssとVdd
間が短絡するような、チップの故障を引き起こす。しか
し、このタイプの故障は考えられる故障の小さいパーセ
ンテイジを占めるにすぎない。
【0209】図51(A)および(B)に示されるよう
に、主回路156および158ならびに冗長回路157
および159のチップ100上での対向配置は図50の
回路に使用されると問題を起こす。その問題は予備駆動
トランジスタ193への電力接続が、図52に示される
と同じように、チップ100を横切ってループを形成す
ることである。このループはかなりのチップ面積を占
め、チップを横切る高電流トラックの総数を二倍にす
る。これは冗長ヒータ122と冗長駆動トランジスタ1
93の直列接続を逆にすれば解決できる。これは、冗長
駆動トランジスタ193を制御するためのレベルトラン
スレータ257の導入を要求する。これは図53に示さ
れ、ここでは、大領域フォールトトレランスのために設
計されたZIJ駆動回路の一段が示されている。
に、主回路156および158ならびに冗長回路157
および159のチップ100上での対向配置は図50の
回路に使用されると問題を起こす。その問題は予備駆動
トランジスタ193への電力接続が、図52に示される
と同じように、チップ100を横切ってループを形成す
ることである。このループはかなりのチップ面積を占
め、チップを横切る高電流トラックの総数を二倍にす
る。これは冗長ヒータ122と冗長駆動トランジスタ1
93の直列接続を逆にすれば解決できる。これは、冗長
駆動トランジスタ193を制御するためのレベルトラン
スレータ257の導入を要求する。これは図53に示さ
れ、ここでは、大領域フォールトトレランスのために設
計されたZIJ駆動回路の一段が示されている。
【0210】チップの表面の約50%が駆動トランジス
タ164および193とヒータ121および122の間
のアルミニウム接続で占められている。これらの接続は
微小幅の線を用いているので、欠陥の発生する可能性も
高い。表3は影響を受けるヘッド回路がただ一つ欠陥を
有すると考えた場合の起こり得る故障状態とその結果を
示す。
タ164および193とヒータ121および122の間
のアルミニウム接続で占められている。これらの接続は
微小幅の線を用いているので、欠陥の発生する可能性も
高い。表3は影響を受けるヘッド回路がただ一つ欠陥を
有すると考えた場合の起こり得る故障状態とその結果を
示す。
【0211】表3に列挙されている各状態は、二つの主
駆動トラックが短絡する場合を除いては、フォールトト
レランスがある。これは各主駆動トランジスタ164と
そのヒータ121の間にヒューズを挿入することによっ
てフォールトトレランスが得られる。しかし、このヒュ
ーズは精度が非常に高い必要があり、ヒータ電流が二倍
で溶解するが、一倍では溶解してはならない。もっとエ
レガントな解決策は主駆動トラックを冗長駆動トラック
で挟み込むことである。この構成は二つの主駆動トラッ
クを短絡するのに必要な欠陥サイズを三倍だけ増やす。
このような構成はこの発生源による欠陥密度を九倍だけ
低下させる。
駆動トラックが短絡する場合を除いては、フォールトト
レランスがある。これは各主駆動トランジスタ164と
そのヒータ121の間にヒューズを挿入することによっ
てフォールトトレランスが得られる。しかし、このヒュ
ーズは精度が非常に高い必要があり、ヒータ電流が二倍
で溶解するが、一倍では溶解してはならない。もっとエ
レガントな解決策は主駆動トラックを冗長駆動トラック
で挟み込むことである。この構成は二つの主駆動トラッ
クを短絡するのに必要な欠陥サイズを三倍だけ増やす。
このような構成はこの発生源による欠陥密度を九倍だけ
低下させる。
【0212】前記のような、フォールトトラレンスを実
行するための構成は、ノズルレベルでは、ヒータ120
を二重化することによってなされる。しかしこれは、も
しノズル110が閉塞すると、正確な動作は保証されな
い。もしこれが起こるとチップレベルで、図54に示さ
れるようにノズルアレーの二重化によってフォールトト
レランスを得ることが必要となる。
行するための構成は、ノズルレベルでは、ヒータ120
を二重化することによってなされる。しかしこれは、も
しノズル110が閉塞すると、正確な動作は保証されな
い。もしこれが起こるとチップレベルで、図54に示さ
れるようにノズルアレーの二重化によってフォールトト
レランスを得ることが必要となる。
【0213】ここでは、冗長ノズルのZIJチップ45
0が示され、これは主シアンノズルアレー451、冗長
シアンノズルアレー452、および同様に、マゼンタ
(453、458)、イエロー(455、456)およ
びブラック(457、458)の同様な構成のアレー有
する。この構成で、主アレーのノズルの一つが故障する
と、冗長アレーの対応するノズルを駆動する。これは、
図54で説明され、ここでは、主シアンノズル451A
がスイッチ460を介して給電されたヒータ461によ
り駆動され、冗長シアンノズル452Aも同様なヒータ
463とスイッチ462により駆動される。スイッチ4
60と462を接続しているのは主シアンノズル451
Aの故障を検出する故障検出器464であり、これがス
イッチ462へ駆動パルスを入力する。アレー451に
対するアレー452の物理的変位のため、チップ450
を横切る紙の相対的な移動に関する時間と動きの両者ま
たはそのいずれかを補償する必要がある。これは並列負
荷のシフトレジスタ465により可能であり、このシフ
トレジスタは一列のノズルに発生する故障のすべてを検
出し、そのデータ出力を直列データの流れとしてシフト
する。この直列データは適当な数のラインディレイによ
り遅延された後、直列−並列変換シフトレジスタに入力
され、そこでこのデータは冗長スイッチ462により冗
長ヒータ463を起動するのに使われる。
0が示され、これは主シアンノズルアレー451、冗長
シアンノズルアレー452、および同様に、マゼンタ
(453、458)、イエロー(455、456)およ
びブラック(457、458)の同様な構成のアレー有
する。この構成で、主アレーのノズルの一つが故障する
と、冗長アレーの対応するノズルを駆動する。これは、
図54で説明され、ここでは、主シアンノズル451A
がスイッチ460を介して給電されたヒータ461によ
り駆動され、冗長シアンノズル452Aも同様なヒータ
463とスイッチ462により駆動される。スイッチ4
60と462を接続しているのは主シアンノズル451
Aの故障を検出する故障検出器464であり、これがス
イッチ462へ駆動パルスを入力する。アレー451に
対するアレー452の物理的変位のため、チップ450
を横切る紙の相対的な移動に関する時間と動きの両者ま
たはそのいずれかを補償する必要がある。これは並列負
荷のシフトレジスタ465により可能であり、このシフ
トレジスタは一列のノズルに発生する故障のすべてを検
出し、そのデータ出力を直列データの流れとしてシフト
する。この直列データは適当な数のラインディレイによ
り遅延された後、直列−並列変換シフトレジスタに入力
され、そこでこのデータは冗長スイッチ462により冗
長ヒータ463を起動するのに使われる。
【0214】システムレベルのフォールトトレランスは
図56に示すようなやり方で得られ、そこでは二つのサ
ーマルインクジェットチップ470および475が隣あ
って配列されている。チップ470は主デバイスとして
動作し、チップ475は冗長デバイスとして動作する。
従って、アレー471ないし474は既に述べたような
方法でアレー476ないし479により補償される。し
かし、この構成では各ノズル480は、故障検出器48
2および補償器483を以前のように用いて、対応する
ノズル481へ接続しなければならない。これは故障デ
ータを主チップ470よりシフトし、それを遅延し、さ
らに冗長チップ475のノズルを駆動するために使用す
ることによって達成される。
図56に示すようなやり方で得られ、そこでは二つのサ
ーマルインクジェットチップ470および475が隣あ
って配列されている。チップ470は主デバイスとして
動作し、チップ475は冗長デバイスとして動作する。
従って、アレー471ないし474は既に述べたような
方法でアレー476ないし479により補償される。し
かし、この構成では各ノズル480は、故障検出器48
2および補償器483を以前のように用いて、対応する
ノズル481へ接続しなければならない。これは故障デ
ータを主チップ470よりシフトし、それを遅延し、さ
らに冗長チップ475のノズルを駆動するために使用す
ることによって達成される。
【0215】ダイシングおよび取り扱い ZIJチップ100は非常に長く薄いうえに、エッチン
グにより貫設された多数の穴を有するので、チップ10
0の機械的強度は、従来法で歩留りの高いダイシングを
可能にするには不十分である。
グにより貫設された多数の穴を有するので、チップ10
0の機械的強度は、従来法で歩留りの高いダイシングを
可能にするには不十分である。
【0216】ダイストバックエッチ(diced ba
ck etch)を使用する簡単な解決法が図57に図
示されている。図57では、チャネル147はウェハ1
49の背面にエッチングにより、そのほとんどがウェハ
を貫通して形成されている。次いで、ウェハ149は前
面に刻み目145を形成される。チャネル147はイン
クチャネル101とノズル路(バイア)110とをエッ
チングするのに使用されるのと同じ工程を使用してエッ
チングすることができる。ダイスライン145に沿うバ
イア146の間隔を調整して取り扱いのための強度とダ
イシングの容易性とのバランスを最適にすることができ
る。ZIJチップ100が分離される前にダイシングに
より切り落とされなければならない。タッグ148が、
例えば5mm幅であるならば、220mmのヘッドに対
するウェハの長さは230mmにしなければならない。
ウェハ149は種々の化学処理工程中、これらのタッグ
148によって支持して処理の「影」(シャドウ)によ
りZIJチップ100の領域が影響を受けるのを防止し
ている。
ck etch)を使用する簡単な解決法が図57に図
示されている。図57では、チャネル147はウェハ1
49の背面にエッチングにより、そのほとんどがウェハ
を貫通して形成されている。次いで、ウェハ149は前
面に刻み目145を形成される。チャネル147はイン
クチャネル101とノズル路(バイア)110とをエッ
チングするのに使用されるのと同じ工程を使用してエッ
チングすることができる。ダイスライン145に沿うバ
イア146の間隔を調整して取り扱いのための強度とダ
イシングの容易性とのバランスを最適にすることができ
る。ZIJチップ100が分離される前にダイシングに
より切り落とされなければならない。タッグ148が、
例えば5mm幅であるならば、220mmのヘッドに対
するウェハの長さは230mmにしなければならない。
ウェハ149は種々の化学処理工程中、これらのタッグ
148によって支持して処理の「影」(シャドウ)によ
りZIJチップ100の領域が影響を受けるのを防止し
ている。
【0217】リソグラフィー 全幅カラーZIJチップ100の大きさは約220mm
×4mmであり、ピクセル当り1ノズルに対しては3μ
m、ピクセル当り4ノズルに対しては2μmのように、
依然として非常に細い線幅を要求している。レジストパ
ターンを作像する際に焦点と解像力を維持することは困
難ではあるが、現在の技術の限界内である。
×4mmであり、ピクセル当り1ノズルに対しては3μ
m、ピクセル当り4ノズルに対しては2μmのように、
依然として非常に細い線幅を要求している。レジストパ
ターンを作像する際に焦点と解像力を維持することは困
難ではあるが、現在の技術の限界内である。
【0218】全ウェハ投影印刷(projection
printing)または光学ステッパのいずれも使
用することができる。両方とも、長軸に220mmの移
動ができるようにするにはステージに変更を加える必要
がある。
printing)または光学ステッパのいずれも使
用することができる。両方とも、長軸に220mmの移
動ができるようにするにはステージに変更を加える必要
がある。
【0219】1:1投影印刷では、走査投影印刷機は非
常に長いマスクを許容するようにマスク輸送機構を整合
させるように変更される。マスク上の粒子により惹き起
される欠陥は1:1の比率で投影され、焦点があわされ
ているので、同じ欠陥レベルを達成するのにより清浄な
条件が要求される。1:1印刷機は、また、220mm
×104mmの像面積のマスクを要求する。このため、
マスク作製方法に変更を加える必要がある。このサイズ
の解像度2μmのマスクの作製は大容量製造について可
能であるが、小容量でも非常に高価である。これらの理
由から、ステッパ形状を検討する必要がある。
常に長いマスクを許容するようにマスク輸送機構を整合
させるように変更される。マスク上の粒子により惹き起
される欠陥は1:1の比率で投影され、焦点があわされ
ているので、同じ欠陥レベルを達成するのにより清浄な
条件が要求される。1:1印刷機は、また、220mm
×104mmの像面積のマスクを要求する。このため、
マスク作製方法に変更を加える必要がある。このサイズ
の解像度2μmのマスクの作製は大容量製造について可
能であるが、小容量でも非常に高価である。これらの理
由から、ステッパ形状を検討する必要がある。
【0220】5:1縮小ステッパを使用すると、走査投
影印刷機にまつわる問題、特に非常に大きなマスクの製
造にまつわる問題、のいくつかおよびマスクの粒子汚染
が減少する。しかしながら、新しい問題がいくつか起き
ている。まず、10mm×8mmの異なる作像面積が使
用される。そして、全幅ウェハは22×13工程で像形
成することができる。これにより、印刷に全体として約
250秒かかる全286工程が提供される。
影印刷機にまつわる問題、特に非常に大きなマスクの製
造にまつわる問題、のいくつかおよびマスクの粒子汚染
が減少する。しかしながら、新しい問題がいくつか起き
ている。まず、10mm×8mmの異なる作像面積が使
用される。そして、全幅ウェハは22×13工程で像形
成することができる。これにより、印刷に全体として約
250秒かかる全286工程が提供される。
【0221】ZIJチップ100の製造には約10の作
像工程が必要とされるので、ウェハ当りの全露光時間は
約2500秒にもなり得るため、実質的にそのような装
置の生産速度が低下する。また、ステッパを使用すると
以下の2つの問題が生じ、ZIJチップのデザインに影
響を与える。
像工程が必要とされるので、ウェハ当りの全露光時間は
約2500秒にもなり得るため、実質的にそのような装
置の生産速度が低下する。また、ステッパを使用すると
以下の2つの問題が生じ、ZIJチップのデザインに影
響を与える。
【0222】1.ZIJチップ100は一つの軸線にお
いてステップサイズよりも長い。
いてステップサイズよりも長い。
【0223】2.マスクはウェハの露光中、容易に変え
ることができないので、全てのヘッドに一つのマスクを
使用しなければならない。
ることができないので、全てのヘッドに一つのマスクを
使用しなければならない。
【0224】これらの問題のうち、第1のものは、繰り
返しパターンを使用し、その繰り返しブロックの周辺に
おける整合が臨界的に重要ではないことを保証すること
によって克服することができる。ウェハ149は一方向
のみにダイシングされるので、繰り返しブロックは矩形
である必要はないが、ノズルのような極端な形状を避け
ることができる。マスクパターンの左右両端は、それら
が相互に整合する限り、全く不規則でもよい。
返しパターンを使用し、その繰り返しブロックの周辺に
おける整合が臨界的に重要ではないことを保証すること
によって克服することができる。ウェハ149は一方向
のみにダイシングされるので、繰り返しブロックは矩形
である必要はないが、ノズルのような極端な形状を避け
ることができる。マスクパターンの左右両端は、それら
が相互に整合する限り、全く不規則でもよい。
【0225】また、各信号線はボンディングパッド20
7,223において終結していなければならず、これら
のボンディングパッド207,223は、典型的には、
チップ100の側端に配置されている。これにより、Z
IJチップ100の側端は、通常、ZIJチップ100
の中央パターンとは異なるパターンで像形成されること
が要求される。これは、マスクをブレーディングしてボ
ンディングパッドと付随する回路をチップの最初の露光
以外の全てに対して曇らせることにより達成される。
7,223において終結していなければならず、これら
のボンディングパッド207,223は、典型的には、
チップ100の側端に配置されている。これにより、Z
IJチップ100の側端は、通常、ZIJチップ100
の中央パターンとは異なるパターンで像形成されること
が要求される。これは、マスクをブレーディングしてボ
ンディングパッドと付随する回路をチップの最初の露光
以外の全てに対して曇らせることにより達成される。
【0226】図59は全幅連続階調カラーZIJチップ
100用のステッパマスクの基本的なフロア設計または
チップのレイアウトを示し、全面フォールトトレランス
の完全な冗長性を含んでいる。図59の拡大部分は不規
則なマスク境界258を示す。
100用のステッパマスクの基本的なフロア設計または
チップのレイアウトを示し、全面フォールトトレランス
の完全な冗長性を含んでいる。図59の拡大部分は不規
則なマスク境界258を示す。
【0227】ZIJ製造方法 ZIJチップ100は標準的半導体処理方法とよく似た
方法で加工することができるが、いくつかの余分の加工
工程が必要である。これらは、正確なウェハ厚制御,H
fB2 ヒータ素子の蒸着,ノズルチップのエッチング,
インクチャネルのバックエッチングおよびノズルバレル
のバックエッチングである。
方法で加工することができるが、いくつかの余分の加工
工程が必要である。これらは、正確なウェハ厚制御,H
fB2 ヒータ素子の蒸着,ノズルチップのエッチング,
インクチャネルのバックエッチングおよびノズルバレル
のバックエッチングである。
【0228】2層(level)金属を用いた2μmN
MOS法が採用されているのは、画素当り4ノズルの基
礎であるからである。CMOS法またはバイポーラ法も
使用することができる。
MOS法が採用されているのは、画素当り4ノズルの基
礎であるからである。CMOS法またはバイポーラ法も
使用することができる。
【0229】IJヘッドを走査するためのウェハの製造
は、背面も正確に研磨する必要があることとウェハ厚を
5μm以上に維持する必要があること以外は、標準的半
導体装置用のものと同様である。これは、ウェハの両側
がフォトリソグラフィにより処理され、反対側からのエ
ッチング深度が重要であるためである。
は、背面も正確に研磨する必要があることとウェハ厚を
5μm以上に維持する必要があること以外は、標準的半
導体装置用のものと同様である。これは、ウェハの両側
がフォトリソグラフィにより処理され、反対側からのエ
ッチング深度が重要であるためである。
【0230】全幅固定ZIJチップは、ヘッドを走査す
るのに使用されるチップとは異なるウェハの製造が必要
である。これは、A4頁をプリントすることができるた
めには、ZIJチップは長さ210mm以上、A3頁に
対しては長さ297mm以上でなければならないからで
ある。これは、典型的シリコン結晶のシリンダよりもず
っと幅広である。ウェハはこのシリンダを軸方向にスラ
イスして必要とされる長いチップを提供することができ
る。
るのに使用されるチップとは異なるウェハの製造が必要
である。これは、A4頁をプリントすることができるた
めには、ZIJチップは長さ210mm以上、A3頁に
対しては長さ297mm以上でなければならないからで
ある。これは、典型的シリコン結晶のシリンダよりもず
っと幅広である。ウェハはこのシリンダを軸方向にスラ
イスして必要とされる長いチップを提供することができ
る。
【0231】ウェハを研磨すると、得られたウェハは、
一般に、約600μm厚である。得られたウェハは約2
30mm×104mm×600μm厚の矩形である。こ
のウェハの上に約25の全色ヘッドを加工することがで
きる。そのようなウェハは図58のウェハと外観が類似
している。長さ230mm,径6インチのシリンダを使
用して歩留りが失われる前に最大2600個の全幅全色
ヘッドを製造することができる。
一般に、約600μm厚である。得られたウェハは約2
30mm×104mm×600μm厚の矩形である。こ
のウェハの上に約25の全色ヘッドを加工することがで
きる。そのようなウェハは図58のウェハと外観が類似
している。長さ230mm,径6インチのシリンダを使
用して歩留りが失われる前に最大2600個の全幅全色
ヘッドを製造することができる。
【0232】ZIJプリントチップ100は1ピース構
造であるためと、露光にステッパを使用しているため
に、ウェハの平坦性の要求はトランジスタ製造法よりも
厳しくはない。ウェハは背面のりん拡散を使用してゲッ
タリングすることができるが、背面のダメージが生じる
ことがあるので、推奨されない。これは、背面が引き続
きエッチングされるからである。
造であるためと、露光にステッパを使用しているため
に、ウェハの平坦性の要求はトランジスタ製造法よりも
厳しくはない。ウェハは背面のりん拡散を使用してゲッ
タリングすることができるが、背面のダメージが生じる
ことがあるので、推奨されない。これは、背面が引き続
きエッチングされるからである。
【0233】ZIJチップ100のウェハ加工は、ヒー
タ蒸着とノズル形成に必要とされる特殊な方法の組み合
わせおよび駆動電子回路製造に使用される標準方法を使
用する。ZIJチップ100のサイズは駆動トランジス
タ164,193ではなく、主にノズル110によって
決まるので、非常に精密な方法を使用するサイズ上の利
点はない。本明細書において開示された方法は2μm自
己整合ポリシリコンゲートNMOS法に基づいている
が、CMOSやバイポーラのような他の方法も使用する
ことができる。ここに開示されたプロセスサイズは高密
度4色ZIJヘッドのノズル110に必要とされるイン
タコネクト密度に適合する最大サイズである。これも金
属の2つの層(レベル)を必要とする。金属の2つのレ
ベルはより単純なヘッドに必要とされることがあるが、
これは、大電流トラックがチップを横断して形成され、
非常に長いクロックトラックがチップに沿って形成され
ているからである。
タ蒸着とノズル形成に必要とされる特殊な方法の組み合
わせおよび駆動電子回路製造に使用される標準方法を使
用する。ZIJチップ100のサイズは駆動トランジス
タ164,193ではなく、主にノズル110によって
決まるので、非常に精密な方法を使用するサイズ上の利
点はない。本明細書において開示された方法は2μm自
己整合ポリシリコンゲートNMOS法に基づいている
が、CMOSやバイポーラのような他の方法も使用する
ことができる。ここに開示されたプロセスサイズは高密
度4色ZIJヘッドのノズル110に必要とされるイン
タコネクト密度に適合する最大サイズである。これも金
属の2つの層(レベル)を必要とする。金属の2つのレ
ベルはより単純なヘッドに必要とされることがあるが、
これは、大電流トラックがチップを横断して形成され、
非常に長いクロックトラックがチップに沿って形成され
ているからである。
【0234】ZIJノズル110の形成に必要とされる
ウェハ加工工程は駆動トランジスタに必要とされる工程
といり混じっている。駆動トランジスタに使用されてい
る方法は当業者に公知のように標準的なものであっても
よいので、本明細書においてそのような工程を特定する
必要はない。
ウェハ加工工程は駆動トランジスタに必要とされる工程
といり混じっている。駆動トランジスタに使用されてい
る方法は当業者に公知のように標準的なものであっても
よいので、本明細書においてそのような工程を特定する
必要はない。
【0235】ZIJチップ100のウェハ加工は図60
〜図69に図示される。図60〜図69は、図9に図示
された断面線に対応する単一ノズルの断面を示す。図6
0〜図69はノズルアレイの外側(outboard)
に配置された対応する同時構造も示している。
〜図69に図示される。図60〜図69は、図9に図示
された断面線に対応する単一ノズルの断面を示す。図6
0〜図69はノズルアレイの外側(outboard)
に配置された対応する同時構造も示している。
【0236】まず、図60を参照すると、サーマルSi
O2 の0.5μm層132がp型ドープ基板130上に
成長させられる。これに駆動回路に必要なものと熱分路
バイア(thermal shunt vias)40
0とがパターン形成される。
O2 の0.5μm層132がp型ドープ基板130上に
成長させられる。これに駆動回路に必要なものと熱分路
バイア(thermal shunt vias)40
0とがパターン形成される。
【0237】次に、図61を参照すると、基板130上
に薄いゲート酸化物が熱的に成長させられる。こうする
と、熱分路140の基板130への電気的接合に影響を
与えるが、熱伝導にはほとんど影響しない。ポリシリコ
ンを堆積してトランジスタのゲート403とインタコネ
クトとが形成される。トランジスタのドレインとソース
はポリシリコンゲート403をマスクとして使用してn
型ドープされている。これは、また、熱分路接続部40
3を基板130にドープする。HfB2 の0.5μm層
を堆積してヒータ102が形成される。アルミニウムの
0.5μm層を基板130に堆積して金属134の第1
層が形成される。ヒータと第1層金属134を合わせた
パターンがレジストに形成され、燐酸硝酸塩エッチング
剤でウェットエッチングされる。HfB2 層はアルミニ
ウムをマスクとして使用して反応性イオンエッチング処
理される。このエッチングは、米国特許第488958
7号公報に記載されているように、CCl4 (四塩化炭
素)のようなハロゲン性ガスを用いて行われる。これに
より、ウェハは、図61に図示された段階になる。マス
クは接地共通トラック405とV+ 共通トラック405
を示す。
に薄いゲート酸化物が熱的に成長させられる。こうする
と、熱分路140の基板130への電気的接合に影響を
与えるが、熱伝導にはほとんど影響しない。ポリシリコ
ンを堆積してトランジスタのゲート403とインタコネ
クトとが形成される。トランジスタのドレインとソース
はポリシリコンゲート403をマスクとして使用してn
型ドープされている。これは、また、熱分路接続部40
3を基板130にドープする。HfB2 の0.5μm層
を堆積してヒータ102が形成される。アルミニウムの
0.5μm層を基板130に堆積して金属134の第1
層が形成される。ヒータと第1層金属134を合わせた
パターンがレジストに形成され、燐酸硝酸塩エッチング
剤でウェットエッチングされる。HfB2 層はアルミニ
ウムをマスクとして使用して反応性イオンエッチング処
理される。このエッチングは、米国特許第488958
7号公報に記載されているように、CCl4 (四塩化炭
素)のようなハロゲン性ガスを用いて行われる。これに
より、ウェハは、図61に図示された段階になる。マス
クは接地共通トラック405とV+ 共通トラック405
を示す。
【0238】次いで、レジストにヒータ素子120を露
光するパターンが形成され、燐酸硝酸エッチング剤でウ
ェットエッチング処理される。そうすると、ウェハは図
62に図示されるものとなる。図62はまたアルミニウ
ムの下のヒータ接続電極407とHfB2 400とを示
している。
光するパターンが形成され、燐酸硝酸エッチング剤でウ
ェットエッチング処理される。そうすると、ウェハは図
62に図示されるものとなる。図62はまたアルミニウ
ムの下のヒータ接続電極407とHfB2 400とを示
している。
【0239】前記の工程に従うと、HfB2 の500Å
厚層が金属134の全ての第1層の下に生じる。これは
制御回路における全てのFETのソースとドレインへの
接続ならびにショットキーダイオードを含む。必要なら
ば、他のマスキング,RIEエッチングをアルミニウム
の堆積前に使用して、望まない領域からHfB2 を除去
することができる。
厚層が金属134の全ての第1層の下に生じる。これは
制御回路における全てのFETのソースとドレインへの
接続ならびにショットキーダイオードを含む。必要なら
ば、他のマスキング,RIEエッチングをアルミニウム
の堆積前に使用して、望まない領域からHfB2 を除去
することができる。
【0240】図63は層間(インターレベル)酸化物1
36の形成を説明している。これは約1μm厚のCVD
SiO2 層である。この層の厚さはヒータ120と熱分
路140との間に必要とされる伝熱遅れ(therma
l lag)によって決めることができる。図63はこ
の工程の後のウェハ断面を示す。図63において、符号
410は熱分路バイアであり、411はノズルキャビテ
ィ、412はトランジスタに接続するためのバイア、4
13はヒータ接続バイアである。
36の形成を説明している。これは約1μm厚のCVD
SiO2 層である。この層の厚さはヒータ120と熱分
路140との間に必要とされる伝熱遅れ(therma
l lag)によって決めることができる。図63はこ
の工程の後のウェハ断面を示す。図63において、符号
410は熱分路バイアであり、411はノズルキャビテ
ィ、412はトランジスタに接続するためのバイア、4
13はヒータ接続バイアである。
【0241】図64を参照すると、第2層(レベル)金
属138は0.5μmアルミニウム層として形成され
る。この層はヒータ120,ヒータ接続部416および
駆動回路用接続部415に対する第2層の相互接続部1
44と熱分路140との両方が形成されている。2つの
レベルの金属は画素当り1つのノズルを持つZIJヘッ
ドには必要であるとは思えないが、画素当り4つのノズ
ルを持つ高速カラーヘッドには必要であることはあり得
る。この層の厚さおよび材料は特定の用途に応じてヒー
タチャンバの熱的要求に合うように変えることができ
る。
属138は0.5μmアルミニウム層として形成され
る。この層はヒータ120,ヒータ接続部416および
駆動回路用接続部415に対する第2層の相互接続部1
44と熱分路140との両方が形成されている。2つの
レベルの金属は画素当り1つのノズルを持つZIJヘッ
ドには必要であるとは思えないが、画素当り4つのノズ
ルを持つ高速カラーヘッドには必要であることはあり得
る。この層の厚さおよび材料は特定の用途に応じてヒー
タチャンバの熱的要求に合うように変えることができ
る。
【0242】図65を参照すると、CVDガラスオーバ
ーコート142が約4μmの厚さに適用される。PEC
VDのような低温CVD法を使用することができる。こ
の層は非常に厚く、ノズルチップ417に対して機械的
強度ならびに環境からの保護を与えている。SiO2 エ
ッチング種で4μmガラスオーバーコートを貫通して直
径17μmの穴がRIEエッチング処理により形成され
る。これにより、ノズル先端417の頂部が形成され、
図65に図示された構造が完成される。
ーコート142が約4μmの厚さに適用される。PEC
VDのような低温CVD法を使用することができる。こ
の層は非常に厚く、ノズルチップ417に対して機械的
強度ならびに環境からの保護を与えている。SiO2 エ
ッチング種で4μmガラスオーバーコートを貫通して直
径17μmの穴がRIEエッチング処理により形成され
る。これにより、ノズル先端417の頂部が形成され、
図65に図示された構造が完成される。
【0243】SiO2 のRIEによって形成された穴
(417)は、シリコンエッチングガスを使用してさら
にRIEを行うことにより、少なくとも30μm延長さ
れる。この場合、SiO2 オーバーコートはRIEマス
クとして使用される。RIEは比較的に非選択的である
ので、SiO2 オーバーコートのかなりの量が犠牲にな
る。例えば、エッチング速度が5:1(Si:SiO
2 )であるならば、CVDガラスオーバーコートは10
μmの深さまで堆積されるため、シリコンのエッチング
後4μmが残留する。この穴(417)はできるだけ深
くエッチングして、ノズルバレル(113)のバックエ
ッチングの深さの正確さの要件を最低限に下げることが
できる。垂直に近い側壁を得るのに反応性イオンエッチ
ングが使用される。
(417)は、シリコンエッチングガスを使用してさら
にRIEを行うことにより、少なくとも30μm延長さ
れる。この場合、SiO2 オーバーコートはRIEマス
クとして使用される。RIEは比較的に非選択的である
ので、SiO2 オーバーコートのかなりの量が犠牲にな
る。例えば、エッチング速度が5:1(Si:SiO
2 )であるならば、CVDガラスオーバーコートは10
μmの深さまで堆積されるため、シリコンのエッチング
後4μmが残留する。この穴(417)はできるだけ深
くエッチングして、ノズルバレル(113)のバックエ
ッチングの深さの正確さの要件を最低限に下げることが
できる。垂直に近い側壁を得るのに反応性イオンエッチ
ングが使用される。
【0244】ウェハは約200μmの厚さまでバックエ
ッチング処理される。しかし、実際の厚さは重要ではな
く、厚さの変動が重要である。ウェハは厚さの変動がウ
ェハ全体で±2μm未満となるようにエッチング処理す
る必要がある。
ッチング処理される。しかし、実際の厚さは重要ではな
く、厚さの変動が重要である。ウェハは厚さの変動がウ
ェハ全体で±2μm未満となるようにエッチング処理す
る必要がある。
【0245】もしもこれが達成されないと、その後、ノ
ズルをバックエッチング処理する方法がヒータをオーバ
エッチングして破壊することがないよう保証するのは困
難である。
ズルをバックエッチング処理する方法がヒータをオーバ
エッチングして破壊することがないよう保証するのは困
難である。
【0246】4色ヘッドに対する次のステップは、図6
(A)〜(D)に示した方法でチップ100の表面の裏
側にあるインクチャネル101のRIEエッチングであ
る。これらのインクチャネル101は幅がおよそ600
μm、深さがおよそ100μmである。これらのインク
チャネル101はZIJチップ100の動作にとって必
須のものではないが、2つの利点がある。すなわち、チ
ャネル101はフィルタ中のインクの流量を約8mm/
秒から約2mm/秒へ減少させる。この流量の減少は、
フィルタを別にZIJヘッド200に置くことによって
も達成できる。またチャネル101により、ノズル11
0をエッチングすべき深さは190μmから90μmに
減少する。ノズルバレル113は直径が40μmあるの
で、エッチングすべき深さは、ノズルバレル113の長
さ対直径比に、大きな影響を与える。
(A)〜(D)に示した方法でチップ100の表面の裏
側にあるインクチャネル101のRIEエッチングであ
る。これらのインクチャネル101は幅がおよそ600
μm、深さがおよそ100μmである。これらのインク
チャネル101はZIJチップ100の動作にとって必
須のものではないが、2つの利点がある。すなわち、チ
ャネル101はフィルタ中のインクの流量を約8mm/
秒から約2mm/秒へ減少させる。この流量の減少は、
フィルタを別にZIJヘッド200に置くことによって
も達成できる。またチャネル101により、ノズル11
0をエッチングすべき深さは190μmから90μmに
減少する。ノズルバレル113は直径が40μmあるの
で、エッチングすべき深さは、ノズルバレル113の長
さ対直径比に、大きな影響を与える。
【0247】しかし、インクチャネルバックエッチング
420は、ウェハの強度を実質的に弱める欠点がある。
希望するならば、このステップは省略できる。
420は、ウェハの強度を実質的に弱める欠点がある。
希望するならば、このステップは省略できる。
【0248】インクチャネルバックエッチング工程は、
前に図57に示した方法を使い、ダイスライン(dic
e lines)に沿ってウェハの厚さを薄くするのに
も使用できる。
前に図57に示した方法を使い、ダイスライン(dic
e lines)に沿ってウェハの厚さを薄くするのに
も使用できる。
【0249】次のステップのエッチングの深さ、つまり
ノズルバレルのバックエッチング419の深さは、ノズ
ルバレル113がノズルの先端417(111)と適宜
に結合して熱作用室(thermal chambe
r)を構成するのに非常に重要である。この問題の解決
策は、光学的分光分析によるエッチング終点検出法を採
用することである。基板の正面からあらかじめエッチン
グされたノズルの先端417を化学的に検出可能なしる
し(signature)で満たし、排出ガスを発光分
光分析器でモニタすることにより、化学的エッチング停
止信号を発生させることができる。ノズルバレル113
は、シリコンを異方性反応イオンエッチングして形成す
る。直径40μmの穴(後で等方性プラズマエッチング
で60μmに拡大される)が、ウェハの裏面からシリコ
ン内へ70μmの深さにエッチングされる。これらの穴
はあらかじめエッチングされた深さ100μmのインク
チャネルの底にある。ウェハの厚さは200μmに薄く
されるので、これらの穴はシリコンの表面から30μm
以内にエッチングされる。
ノズルバレルのバックエッチング419の深さは、ノズ
ルバレル113がノズルの先端417(111)と適宜
に結合して熱作用室(thermal chambe
r)を構成するのに非常に重要である。この問題の解決
策は、光学的分光分析によるエッチング終点検出法を採
用することである。基板の正面からあらかじめエッチン
グされたノズルの先端417を化学的に検出可能なしる
し(signature)で満たし、排出ガスを発光分
光分析器でモニタすることにより、化学的エッチング停
止信号を発生させることができる。ノズルバレル113
は、シリコンを異方性反応イオンエッチングして形成す
る。直径40μmの穴(後で等方性プラズマエッチング
で60μmに拡大される)が、ウェハの裏面からシリコ
ン内へ70μmの深さにエッチングされる。これらの穴
はあらかじめエッチングされた深さ100μmのインク
チャネルの底にある。ウェハの厚さは200μmに薄く
されるので、これらの穴はシリコンの表面から30μm
以内にエッチングされる。
【0250】分光分析器から終点421の検出信号が出
ると、たとえ、いくつかのノズルが先端と結合していな
くても、エッチングは停止する。この理由は、次のステ
ップ(露光したシリコン全体の10μm等方性エッチン
グ)で、約12μm以内のすべてのノズルが先端と結合
するからである。図66はこのステップの終了時点での
ZIJチップを示している。
ると、たとえ、いくつかのノズルが先端と結合していな
くても、エッチングは停止する。この理由は、次のステ
ップ(露光したシリコン全体の10μm等方性エッチン
グ)で、約12μm以内のすべてのノズルが先端と結合
するからである。図66はこのステップの終了時点での
ZIJチップを示している。
【0251】ウェハ全表面でエッチングの深さが均一で
あることは重要である。許容限度は、主に、チップの表
面からエッチングされる18μmの穴について達成でき
る各穴の深さに依存する。表面からエッチングされる穴
が30±2μmの深さにエッチングされる場合、ウェハ
の厚さは200±2μm、インクチャネルバックエッチ
ングの深さは100±4μm、全体のシリコンの等方性
エッチングは10±1μm、最大結合距離(maxim
um joining distance)は12μm
および、ノズルバレルとヒータとの最大距離は10μ
m、累積許容限界は、ノズルバレルのエッチングが70
±4μmでなければならないことを意味する。もし表面
エッチングが30μmよりも深くできるならば、これら
すべての許容限界の制限を緩和できる。バックエッチン
グ工程の表面工程に対する位置合わせ精度はノズルバレ
ルと先端の位置合わせがそれ程重要ではないので、±1
0μm以内であればよい。
あることは重要である。許容限度は、主に、チップの表
面からエッチングされる18μmの穴について達成でき
る各穴の深さに依存する。表面からエッチングされる穴
が30±2μmの深さにエッチングされる場合、ウェハ
の厚さは200±2μm、インクチャネルバックエッチ
ングの深さは100±4μm、全体のシリコンの等方性
エッチングは10±1μm、最大結合距離(maxim
um joining distance)は12μm
および、ノズルバレルとヒータとの最大距離は10μ
m、累積許容限界は、ノズルバレルのエッチングが70
±4μmでなければならないことを意味する。もし表面
エッチングが30μmよりも深くできるならば、これら
すべての許容限界の制限を緩和できる。バックエッチン
グ工程の表面工程に対する位置合わせ精度はノズルバレ
ルと先端の位置合わせがそれ程重要ではないので、±1
0μm以内であればよい。
【0252】これらの許容限界の累積効果は図67に図
示される。図67に示したクロスハッチを施した領域4
24は最終的なノズルの形状での不確定領域であり、シ
ングルハッチングを施した領域423は、これらの許容
限界を使って求めたノズルバレルのノズル先端に対して
の結合の安全限界を示している。安全限界が必要なの
は、反応性イオンエッチングでは、底が完全に平坦な穴
が残らないためである。チャネルがこの図で示すには、
あまり大きいので、ウェハの不確定領域の厚さ(200
±2μm)とチャネルのエッチング(の深さ)(100
±4μm)とを合わせてひとつの100±6μmの厚さ
の数字とした。
示される。図67に示したクロスハッチを施した領域4
24は最終的なノズルの形状での不確定領域であり、シ
ングルハッチングを施した領域423は、これらの許容
限界を使って求めたノズルバレルのノズル先端に対して
の結合の安全限界を示している。安全限界が必要なの
は、反応性イオンエッチングでは、底が完全に平坦な穴
が残らないためである。チャネルがこの図で示すには、
あまり大きいので、ウェハの不確定領域の厚さ(200
±2μm)とチャネルのエッチング(の深さ)(100
±4μm)とを合わせてひとつの100±6μmの厚さ
の数字とした。
【0253】このステップでは、別の小さな問題が存在
する。これらの問題には、レジストが、70μmのRI
Eでも維持されるように、非常に厚くなければならない
こと、エッチングは深くて狭いので使用済のエッチング
剤の除去に問題あること、インクチャネルの壁で投影パ
ターンに影ができるのを防止すべきこと、段状の表面を
レジストで適切におおわなければならないこと等の問題
が含まれる。インクチャネルの壁のエッチングは許容さ
れるのでこれは重要でない。
する。これらの問題には、レジストが、70μmのRI
Eでも維持されるように、非常に厚くなければならない
こと、エッチングは深くて狭いので使用済のエッチング
剤の除去に問題あること、インクチャネルの壁で投影パ
ターンに影ができるのを防止すべきこと、段状の表面を
レジストで適切におおわなければならないこと等の問題
が含まれる。インクチャネルの壁のエッチングは許容さ
れるのでこれは重要でない。
【0254】しかし、ノズル110の後端の実際の形や
寸法は重要でない。このため広範な別の解決方法を採用
できる。必要なことは、最小限の機械的な強さが保持さ
れ、インクの毛管現象を生じる形を形成することであ
る。いくつかの可能な代替策は以下のようである。
寸法は重要でない。このため広範な別の解決方法を採用
できる。必要なことは、最小限の機械的な強さが保持さ
れ、インクの毛管現象を生じる形を形成することであ
る。いくつかの可能な代替策は以下のようである。
【0255】・次第に狭くなるバレル113に関し、多
ステージRIEが使用可能である。多ステージRIEは
使用済エッチング剤の堆積することとレジスト層が厚い
という問題は回避できるが、さらに多くの処理ステップ
が含まれる。
ステージRIEが使用可能である。多ステージRIEは
使用済エッチング剤の堆積することとレジスト層が厚い
という問題は回避できるが、さらに多くの処理ステップ
が含まれる。
【0256】・穴と穴との間の空間を最大限にするよう
にグループ化されたノズルに関し、ノズル110のいく
つかを包含する広い穴のエッチング。これにより機械的
強度が維持される。これは、図70に図示されている。
にグループ化されたノズルに関し、ノズル110のいく
つかを包含する広い穴のエッチング。これにより機械的
強度が維持される。これは、図70に図示されている。
【0257】ZIJウェハ全体では、露光したシリコン
全体に10±1μmの等方性プラズマエッチングが行わ
れる。これには、2つの目的がある。第1の目的は、ヒ
ータ120の領域にある熱二酸化シリコン132をアン
ダーカット425を施して熱作用室115を形成する。
また、これによりノズルバレル113とノズルの先端1
11との結合を確実にする。これは、バレル113の広
がり426から生じる。ウェハがその両面をエッチング
されるので、18μm((10−1)μmの2倍)以内
のまだ結合していないバレル113と先端111がすべ
て結合しなくてはならない。約12μm以内の未結合の
バレルおよび先端は結合されたバレルおよび先端と同様
に作動する。これにより、バレルの裏面エッチング41
9の精度条件を緩和する。
全体に10±1μmの等方性プラズマエッチングが行わ
れる。これには、2つの目的がある。第1の目的は、ヒ
ータ120の領域にある熱二酸化シリコン132をアン
ダーカット425を施して熱作用室115を形成する。
また、これによりノズルバレル113とノズルの先端1
11との結合を確実にする。これは、バレル113の広
がり426から生じる。ウェハがその両面をエッチング
されるので、18μm((10−1)μmの2倍)以内
のまだ結合していないバレル113と先端111がすべ
て結合しなくてはならない。約12μm以内の未結合の
バレルおよび先端は結合されたバレルおよび先端と同様
に作動する。これにより、バレルの裏面エッチング41
9の精度条件を緩和する。
【0258】エッチングはシリコンに対しては高度に選
択的でなければならないし、熱二酸化シリコンに対する
エッチング速度は無視できる程でなければならない。そ
うでない場合、ヒータ絶縁層は破壊されるであろう。こ
の結果図68に図示した構成になる。
択的でなければならないし、熱二酸化シリコンに対する
エッチング速度は無視できる程でなければならない。そ
うでない場合、ヒータ絶縁層は破壊されるであろう。こ
の結果図68に図示した構成になる。
【0259】次に、ボンディングパッドを露出するた
め、4μmのガラスのオーバーコート142をエッチン
グしなければならない。これはノズル先端シリコンエッ
チングの前におこなってはならない。選択性が劣るので
アルミニウム層139を通した30μmのRIEシリコ
ンエッチングが行われることになるからである。
め、4μmのガラスのオーバーコート142をエッチン
グしなければならない。これはノズル先端シリコンエッ
チングの前におこなってはならない。選択性が劣るので
アルミニウム層139を通した30μmのRIEシリコ
ンエッチングが行われることになるからである。
【0260】その後、ZIJチップ100に、0.5μ
mのタンタルあるいは別の適切な材料の層144でパッ
シベーション層をつくることができる。適合性の高いコ
ーティングを実現するのは難しいが、パッシベーション
層の厚さの不規則性は、ZIJチップ100の性能には
実質的な影響を及ぼさない。
mのタンタルあるいは別の適切な材料の層144でパッ
シベーション層をつくることができる。適合性の高いコ
ーティングを実現するのは難しいが、パッシベーション
層の厚さの不規則性は、ZIJチップ100の性能には
実質的な影響を及ぼさない。
【0261】ZIJチップは電気的出力がないので、実
際の機能テストは、デバイスにインクを満たし各ノズル
110を駆動させるパターンプリンティングを行うこと
によって実施できる。これはマルチプローブ時間では行
えない。マルチプローブ時間でチップ100の機能テス
トを行う効果的方法は、各ヒータ120を順に駆動して
V+ を接地して消費電力を測定することである。各ヒー
タ120を駆動するたびに電流パルスが必ず発生する。
これは無視できる程の零入力電流が流れる別離回路であ
るのでこれらのパルスは容易に検出される。したがって
動作中のヒータと冗長回路の全体のパターンは約1秒で
安価な設備を使って決定できる。したがって、ウェハ全
体を1分間以内でマルチプローブできる。動作ヒータと
動作しないヒータのパターンは、コンピュータに読み込
まれ、プロセス統計をコンパイルし、局所品質管理問題
を検出するのに用いられる。
際の機能テストは、デバイスにインクを満たし各ノズル
110を駆動させるパターンプリンティングを行うこと
によって実施できる。これはマルチプローブ時間では行
えない。マルチプローブ時間でチップ100の機能テス
トを行う効果的方法は、各ヒータ120を順に駆動して
V+ を接地して消費電力を測定することである。各ヒー
タ120を駆動するたびに電流パルスが必ず発生する。
これは無視できる程の零入力電流が流れる別離回路であ
るのでこれらのパルスは容易に検出される。したがって
動作中のヒータと冗長回路の全体のパターンは約1秒で
安価な設備を使って決定できる。したがって、ウェハ全
体を1分間以内でマルチプローブできる。動作ヒータと
動作しないヒータのパターンは、コンピュータに読み込
まれ、プロセス統計をコンパイルし、局所品質管理問題
を検出するのに用いられる。
【0262】スクライブは、エッチングされたダイスチ
ャネル(dice channel)147の上面に沿
って行われる(図57参照)。ZIJチップ100を分
離する前にハンドリングのためのエンドタブ(end
tabs)148を切り離さなければならない。チップ
100は、ヘッドアセンブリ200の適宜の場所に接着
されテープ自動ボンディングにより、チップの両端に沿
って1本のテープで接続される。あるいは、チップ10
0の高電流要求使用(high current re
quirements)を満足するに十分な長さのワイ
ヤがボンディングされるなら、標準ワイヤボンディング
が使用できる。図69は完成したデバイスの断面を図示
している。
ャネル(dice channel)147の上面に沿
って行われる(図57参照)。ZIJチップ100を分
離する前にハンドリングのためのエンドタブ(end
tabs)148を切り離さなければならない。チップ
100は、ヘッドアセンブリ200の適宜の場所に接着
されテープ自動ボンディングにより、チップの両端に沿
って1本のテープで接続される。あるいは、チップ10
0の高電流要求使用(high current re
quirements)を満足するに十分な長さのワイ
ヤがボンディングされるなら、標準ワイヤボンディング
が使用できる。図69は完成したデバイスの断面を図示
している。
【0263】図71は、図15に示した構造のZIJチ
ップに用いられる典型的なコンポーネントの平面図であ
る。図72ないし図102は、異なる製造工程にある図
82の中心線を通る縦断面図である。
ップに用いられる典型的なコンポーネントの平面図であ
る。図72ないし図102は、異なる製造工程にある図
82の中心線を通る縦断面図である。
【0264】図72:製造工程は、約25オームcmの
抵抗にドープされたp- 型の標準のシリコンウェハを用
いて開始する。
抵抗にドープされたp- 型の標準のシリコンウェハを用
いて開始する。
【0265】図73:約0.15μm厚の窒化珪素50
1の層は、ウェハ500上に成長される。これは、標準
NMOSプロセスである。
1の層は、ウェハ500上に成長される。これは、標準
NMOSプロセスである。
【0266】図74:第1のマスク501は、硼素注入
するための窒化珪素501のパターニングに用いられ
る。
するための窒化珪素501のパターニングに用いられ
る。
【0267】図75:ウェハ500は、類似トランジス
タの形成を防ぐために硼素がフィールド503に注入さ
れる。
タの形成を防ぐために硼素がフィールド503に注入さ
れる。
【0268】図76:約0.8μm厚の熱酸化物層50
4は、硼素注入フィールド503上に成長される。
4は、硼素注入フィールド503上に成長される。
【0269】図77:残留窒化珪素501が除去され
る。
る。
【0270】図78:これは、デプリーションモードト
ランジスタ用の領域505を形成するために砒素を注入
する標準NMOSプロセスである。この工程は、レジス
トのスピン堆積,第2のマスクを介したレジストの露
光,レジストの現像,砒素の注入、およびレジストの除
去を含む。
ランジスタ用の領域505を形成するために砒素を注入
する標準NMOSプロセスである。この工程は、レジス
トのスピン堆積,第2のマスクを介したレジストの露
光,レジストの現像,砒素の注入、およびレジストの除
去を含む。
【0271】図79:0.1μmのゲート酸化物506
は、熱的に成長する。これは、標準NMOSプロセスの
一部であり、フィールド酸化物の厚みを0.9μmにま
で増加させる。
は、熱的に成長する。これは、標準NMOSプロセスの
一部であり、フィールド酸化物の厚みを0.9μmにま
で増加させる。
【0272】図80:1μmのポリシリコン層は、化学
的気相堆積を用いてウェハ500全体の上に堆積され
る。
的気相堆積を用いてウェハ500全体の上に堆積され
る。
【0273】図81:ポリシリコン507は、第3のマ
スク508を用いてパターン化される。ウェハ500
は、レジストを用いてスピンコートされる。このレジス
トは、第3のマスクを用いて露光され、現像される。次
に、ポリシリコン507は、アンダーカットを低減する
ために、異方性イオンで促進されるエッチングを用い
て、エッチングされる。
スク508を用いてパターン化される。ウェハ500
は、レジストを用いてスピンコートされる。このレジス
トは、第3のマスクを用いて露光され、現像される。次
に、ポリシリコン507は、アンダーカットを低減する
ために、異方性イオンで促進されるエッチングを用い
て、エッチングされる。
【0274】図82:ゲート酸化物506は、第3のマ
スクのポリシコンエッチによって露出された部分をエッ
チングされる。これにより、エッチ拡散窓509が形成
され、厚み0.8μmが除去されてフィールド酸化物5
04が薄くなる、結果となる。
スクのポリシコンエッチによって露出された部分をエッ
チングされる。これにより、エッチ拡散窓509が形成
され、厚み0.8μmが除去されてフィールド酸化物5
04が薄くなる、結果となる。
【0275】図83:約1μm深さのN+ 拡散領域51
0は、拡散窓509中に形成される。
0は、拡散窓509中に形成される。
【0276】図84:1μm厚のガラス層511は、化
学的気相堆積を用いて、堆積される。
学的気相堆積を用いて、堆積される。
【0277】図85:CVDガラス511は、ポリシリ
コン507,拡散領域510に、およびヒータ領域内に
接続することを必要とされる部分を、エッチングされ
る。接続領域512が形成される。このプロセスは、標
準のNMOSプロセスと異なっており、この標準NMO
Sプロセスでは、そのエッチングの深さは、ヒータの下
に残存する熱SiO2 504の好適量が存在するよう
に、コントロールされる。
コン507,拡散領域510に、およびヒータ領域内に
接続することを必要とされる部分を、エッチングされ
る。接続領域512が形成される。このプロセスは、標
準のNMOSプロセスと異なっており、この標準NMO
Sプロセスでは、そのエッチングの深さは、ヒータの下
に残存する熱SiO2 504の好適量が存在するよう
に、コントロールされる。
【0278】図86:0.05μmのHfB2 層513
は、ウェハ500の上に堆積される。これは、標準NM
OSプロセスではない。
は、ウェハ500の上に堆積される。これは、標準NM
OSプロセスではない。
【0279】図87:HfB2 層513は、エチャント
としてCCl4 を用いてイオンで促進されるエッチング
によりエッチングされる。ここでは、ヒータ514を露
光する。この工程では、レジストのスピンコーティン
グ,第5のレベルのマスクへの露光,レジストの現像,
イオンで促進されるエッチング、およびレジスト剥離、
を必要とする。
としてCCl4 を用いてイオンで促進されるエッチング
によりエッチングされる。ここでは、ヒータ514を露
光する。この工程では、レジストのスピンコーティン
グ,第5のレベルのマスクへの露光,レジストの現像,
イオンで促進されるエッチング、およびレジスト剥離、
を必要とする。
【0280】図88:アルミニウムからなる1μmの第
1金属レベル515は、ウェハ500の上に蒸着され
る。
1金属レベル515は、ウェハ500の上に蒸着され
る。
【0281】図89:第1金属層(レベル)515は、
第6レベルのマスクを用いてエッチングされる。この工
程では、レジストのスピンコーティング,第6のマスク
への露光,レジストの現像,プラズマエッチング、およ
びレジスト剥離、を必要とする。HfB2 層は、たった
0.05μmであり、金属515がエッチングされる時
に露光されるので、このエッチングは、HfB2 の上に
充分に選択的でなければならない。
第6レベルのマスクを用いてエッチングされる。この工
程では、レジストのスピンコーティング,第6のマスク
への露光,レジストの現像,プラズマエッチング、およ
びレジスト剥離、を必要とする。HfB2 層は、たった
0.05μmであり、金属515がエッチングされる時
に露光されるので、このエッチングは、HfB2 の上に
充分に選択的でなければならない。
【0282】図90:1μmのガラス層516は、CV
Dを用いて堆積される。
Dを用いて堆積される。
【0283】図91:第7レベルのマスク用のパターン
コンタクトは、二重レベルの金属を有する2μmのNM
OS用の標準コンタクトエッチングを用いて、行われ
る。この工程では、レジストのスピンコーティング,第
7のマスクへの露光,レジストの現像,イオンで促進さ
れるエッチング、およびレジストの剥離、を必要とす
る。
コンタクトは、二重レベルの金属を有する2μmのNM
OS用の標準コンタクトエッチングを用いて、行われ
る。この工程では、レジストのスピンコーティング,第
7のマスクへの露光,レジストの現像,イオンで促進さ
れるエッチング、およびレジストの剥離、を必要とす
る。
【0284】図92:アルミニウムからなる1μmの第
2レベルの金属層517は、ウェハ500の上に蒸着さ
れる。この金属層517により、コンタクトの第2レベ
ルが与えられる。これが必要とされるのは、高配線密度
がヒータ514に必要であるからであり、この配線は低
抵抗金属でなければならないからである。また、この層
は、初めのいくつかの実施例で述べたように、熱拡散ま
たは熱分路を与える。
2レベルの金属層517は、ウェハ500の上に蒸着さ
れる。この金属層517により、コンタクトの第2レベ
ルが与えられる。これが必要とされるのは、高配線密度
がヒータ514に必要であるからであり、この配線は低
抵抗金属でなければならないからである。また、この層
は、初めのいくつかの実施例で述べたように、熱拡散ま
たは熱分路を与える。
【0285】図93:第2レベルの金属517は、第8
のマスクを用いてエッチングされる。この工程では、レ
ジストのスピンコーティング,第8のマスクへの露光,
レジストの現像,プラズマエッチング、およびレジスト
の剥離、を必要とする。これは、通常のNMOS工程で
ある。ヒータ514上のこの絶縁された金属ディスク
は、廃熱を分配して熱スポットを避けるために用いられ
る熱拡散体である。
のマスクを用いてエッチングされる。この工程では、レ
ジストのスピンコーティング,第8のマスクへの露光,
レジストの現像,プラズマエッチング、およびレジスト
の剥離、を必要とする。これは、通常のNMOS工程で
ある。ヒータ514上のこの絶縁された金属ディスク
は、廃熱を分配して熱スポットを避けるために用いられ
る熱拡散体である。
【0286】図94:厚膜ガラス層518は、ウェハ5
00の上に堆積される。この層518は、バブルの破裂
の衝撃に抗するに適切な機械的強度を与えるに充分な厚
さが必要である。また、インクがガラスに接触する時に
インクが沸騰することがないように、充分に広い領域に
亙って熱を拡散するために、充分なガラスが堆積される
必要がある。4μmの厚みが適切である、と考えられる
が、必要に応じて容易に変えることができる。
00の上に堆積される。この層518は、バブルの破裂
の衝撃に抗するに適切な機械的強度を与えるに充分な厚
さが必要である。また、インクがガラスに接触する時に
インクが沸騰することがないように、充分に広い領域に
亙って熱を拡散するために、充分なガラスが堆積される
必要がある。4μmの厚みが適切である、と考えられる
が、必要に応じて容易に変えることができる。
【0287】図95:この工程では、オーバーコート5
18中の円筒状のバレル519の第9のレベルのマスク
を用いて、熱酸化物層504から下って注入フィールド
503に至るまで行う、エッチングが必要である。CV
Dガラスおよび熱石英は、双方とも、エッチングされ
る。この工程では、レジストのスピンコーティング,第
9レベルのマスクへの露光,レジストの現像、および異
方性イオンで促進されるエッチング、およびレジスト剥
離、が必要である。
18中の円筒状のバレル519の第9のレベルのマスク
を用いて、熱酸化物層504から下って注入フィールド
503に至るまで行う、エッチングが必要である。CV
Dガラスおよび熱石英は、双方とも、エッチングされ
る。この工程では、レジストのスピンコーティング,第
9レベルのマスクへの露光,レジストの現像、および異
方性イオンで促進されるエッチング、およびレジスト剥
離、が必要である。
【0288】図96:熱作用室520は、シリコンの異
方性プラズマエッチングを用いて、SiO2 の上に高度
に選択的に、形成される。これは、他に被膜保護からヒ
ータ514を離すSiO2 保護層がエッチングされる場
合には、本質的なことである。前もってエッチングされ
たバレル519は、この工程のマスクとしての役目を果
たす。この場合、17μmの異方性エッチングが用いら
れる。熱SiO2 層504をエッチングしすぎないよう
に、注意しなければならない。
方性プラズマエッチングを用いて、SiO2 の上に高度
に選択的に、形成される。これは、他に被膜保護からヒ
ータ514を離すSiO2 保護層がエッチングされる場
合には、本質的なことである。前もってエッチングされ
たバレル519は、この工程のマスクとしての役目を果
たす。この場合、17μmの異方性エッチングが用いら
れる。熱SiO2 層504をエッチングしすぎないよう
に、注意しなければならない。
【0289】図97:ノズルチャネル512は、異方性
イオン促進エッチングにより、ウェハ500の反対側か
らエッチングされる。チャネル521は、直径約60μ
mであり、深さ約500μmである。チャネル521の
深さは、チャネルの頂部と熱作用室520の底部との間
の距離が必要とされるノズル長さである、ように設定さ
れる。エッチングは、レジスト522を介して行う。
イオン促進エッチングにより、ウェハ500の反対側か
らエッチングされる。チャネル521は、直径約60μ
mであり、深さ約500μmである。チャネル521の
深さは、チャネルの頂部と熱作用室520の底部との間
の距離が必要とされるノズル長さである、ように設定さ
れる。エッチングは、レジスト522を介して行う。
【0290】図98:ノズルの通路は、ウェハ500の
前面から、高異方性イオン促進エッチングを用いて、エ
ッチングされる。このエッチングは、熱作用室520の
底部からバックエッチングされたノズルチャネル521
の頂部までであり、長さ約20μm,直径20μmであ
る。ノズルバレル523は、これらから形成される。
前面から、高異方性イオン促進エッチングを用いて、エ
ッチングされる。このエッチングは、熱作用室520の
底部からバックエッチングされたノズルチャネル521
の頂部までであり、長さ約20μm,直径20μmであ
る。ノズルバレル523は、これらから形成される。
【0291】図99:タンタルからなる0.5μmパッ
シベーション層524は、ウェハ500全体の上面に均
一にコートされる。
シベーション層524は、ウェハ500全体の上面に均
一にコートされる。
【0292】図100:この工程で、窓が、結合パッド
525のために、開けられる。ここでは、レジストコー
ティング,第12レベルのマスクへの露光,レジストの
現像,タンタルパッシベーション層524のエッチン
グ,オーバーコート518のイオンで促進されるエッチ
ング、およびレジスト剥離、が必要である。2μmのア
ルミニウムがパッド領域に用いることができる場合は、
第2レベルの金属517によって形成された該パッドを
介してエッチングを避けることは容易である。
525のために、開けられる。ここでは、レジストコー
ティング,第12レベルのマスクへの露光,レジストの
現像,タンタルパッシベーション層524のエッチン
グ,オーバーコート518のイオンで促進されるエッチ
ング、およびレジスト剥離、が必要である。2μmのア
ルミニウムがパッド領域に用いることができる場合は、
第2レベルの金属517によって形成された該パッドを
介してエッチングを避けることは容易である。
【0293】図101:ウェハ500のプローブ後、Z
IJチップは、前述したようにフレームまたは押出成形
支持体に組み込まれ、そこに接着される。ワイヤ526
は、第2レベルの金属525により形成されたパッド
に、該チップの両端において、結合される。電源レール
は、該チップの二つの長いエッジに沿って結合される。
その後、結合部分がエポキシ樹脂中に封じられる。
IJチップは、前述したようにフレームまたは押出成形
支持体に組み込まれ、そこに接着される。ワイヤ526
は、第2レベルの金属525により形成されたパッド
に、該チップの両端において、結合される。電源レール
は、該チップの二つの長いエッジに沿って結合される。
その後、結合部分がエポキシ樹脂中に封じられる。
【0294】図102:ここでは、インク527で満た
された前方噴射タイプのZIJノズルが示される。この
場合、液滴は、ノズルが発射すると、下方に噴出され
る。このタイプのヘッドは、毛細管作用によるインクの
充填ができないので、正圧を用いてインクを導入する必
要がある。類似のヘッド構造は、ヘッド加熱チップを他
の側から満たすことにより、反対方向に発射するノズル
に使用することができる。
された前方噴射タイプのZIJノズルが示される。この
場合、液滴は、ノズルが発射すると、下方に噴出され
る。このタイプのヘッドは、毛細管作用によるインクの
充填ができないので、正圧を用いてインクを導入する必
要がある。類似のヘッド構造は、ヘッド加熱チップを他
の側から満たすことにより、反対方向に発射するノズル
に使用することができる。
【0295】前に一般の好適なノズル構造を説明した
が、同様の工程が、いくらかの違いはあるが、図14な
いし図19に図示した特有なノズル構造に用いることが
できる。以下のプロセスの各々は、二つのレベルの金属
を有する2μmNMOSプロセスである。というのは、
このプロセスが、高分解能で、性能の高いカラーZIJ
デバイスの製造に使用できる最も簡易なプロセスである
からである。以下のプロセス間には一貫性があるので、
各プロセスの間のより迅速な比較が可能である。
が、同様の工程が、いくらかの違いはあるが、図14な
いし図19に図示した特有なノズル構造に用いることが
できる。以下のプロセスの各々は、二つのレベルの金属
を有する2μmNMOSプロセスである。というのは、
このプロセスが、高分解能で、性能の高いカラーZIJ
デバイスの製造に使用できる最も簡易なプロセスである
からである。以下のプロセス間には一貫性があるので、
各プロセスの間のより迅速な比較が可能である。
【0296】図14に示された構造を得るに必要なプロ
セスの工程の概略は、以下のようである。
セスの工程の概略は、以下のようである。
【0297】1)出発ウェハ:Pタイプ,厚み600μ
m; 2)0.15μmの窒化珪素を成長させる。
m; 2)0.15μmの窒化珪素を成長させる。
【0298】3)マスク1を用いて窒化物をパターニン
グする。
グする。
【0299】4)フィールドを注入する。
【0300】5)0.8μmのフィールド酸化物を成長
させる。
させる。
【0301】6)マスク2を用いて砒素を注入する。
【0302】7)0.1μmのゲート酸化物を成長させ
る。
る。
【0303】8)ポリシリコン(1μm)を堆積する。
【0304】9)マスク3を用いてポリシリコンをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0305】10)拡散窓をエッチングする。
【0306】11)n+ 領域を拡散する。
【0307】12)1μmCVDガラスを堆積する。
【0308】13)マスク4を用いて接続部をパターニ
ングする。
ングする。
【0309】14)0.05μmの硼化ハフニウムヒー
タを堆積する。
タを堆積する。
【0310】15)マスク5を用いてヒータをエッチン
グする。
グする。
【0311】16)第1の金属(1μm)を堆積する。
【0312】17)マスク6を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0313】18)1μmCVDガラスを堆積する。
【0314】19)マスク7を用いてコンタクト部をパ
ターニングする。
ターニングする。
【0315】20)第2の金属(熱分路を含む)、1μ
mのアルミニウム、を堆積する。
mのアルミニウム、を堆積する。
【0316】21)マスク8を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0317】22)10μmのCVDガラスを堆積す
る。
る。
【0318】23)CVDガラスを介し、マスク9を用
いて、ノズルをエッチングする。
いて、ノズルをエッチングする。
【0319】24)等方性エッチングを用いて熱作用室
をエッチングする。
をエッチングする。
【0320】25)ウェハを介し、マスク10を用い
て、バレルをバックエッチングする。
て、バレルをバックエッチングする。
【0321】26)異方性のマスクなしのエッチングを
用いて、熱作用室をバレルに連結する。
用いて、熱作用室をバレルに連結する。
【0322】27)0.5μmのタンタルパッシベーシ
ョンを堆積する。
ョンを堆積する。
【0323】28)マスク11を用いてパッドを開け
る。
る。
【0324】29)ウェハプローブを行う。
【0325】30)ヘッドアッセンブリに組み込む。
【0326】31)ワイヤを接続する。
【0327】32)エポキシ樹脂にポッティングする。
【0328】33)インクを充填する。ヘッドは毛細管
現象により満たされる。
現象により満たされる。
【0329】図15に示された構造を得るに必要なプロ
セスの工程概略は、以下のようである。
セスの工程概略は、以下のようである。
【0330】1)出発ウェハ:Pタイプ,厚み600μ
m。
m。
【0331】2)0.15μmの窒化珪素を成長させ
る。
る。
【0332】3)マスク1を用いて窒化物をパターニン
グする。
グする。
【0333】4)フィールドを注入する。
【0334】5)0.8μmのフィールド酸化物を成長
させる。
させる。
【0335】6)マスク2を用いて砒素を植え込む。
【0336】7)0.1μmのゲート酸化物を成長させ
る。
る。
【0337】8)ポリシリコン(1μm)を堆積する。
【0338】9)マスク3を用いてポリシリコンをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0339】10)拡散窓をエッチングする。
【0340】11)n+ 領域を拡散する。
【0341】12)1μmのCVDガラスを堆積する。
【0342】13)マスク4を用いてコンタクト部をパ
ターニングする。
ターニングする。
【0343】14)0.05μmのHfB2 ヒータを堆
積する。
積する。
【0344】15)マスク5を用いてヒータをエッチン
グする。
グする。
【0345】16)第1の金属(1μm)を堆積する。
【0346】17)マスク6を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0347】18)1μmCVDガラスを堆積する。
【0348】19)マスク7を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0349】20)第2の金属(熱分路を含む),1μ
mのアルミニウム、を堆積する。
mのアルミニウム、を堆積する。
【0350】21)マスク8を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0351】22)3μmCVDガラスを堆積する。
【0352】23)マスク9を用いCVDガラスを介し
て熱作用室への入口をエッチングする。
て熱作用室への入口をエッチングする。
【0353】24)等方性プラズマエッチによって熱作
用室をエッチングする。
用室をエッチングする。
【0354】25)マスク10を用い、ウェハの裏面か
ら孔を520μm深さ,80μm幅にエッチングする。
ら孔を520μm深さ,80μm幅にエッチングする。
【0355】26)熱作用室入口をマスクとして用い異
方性RIEによって熱作用室をバレルに連結する。
方性RIEによって熱作用室をバレルに連結する。
【0356】27)0.5μmタンタルパッシベーショ
ンを堆積する。
ンを堆積する。
【0357】28)マスク11を用いパッドを開ける。
【0358】29)ウェハプローブを行う。
【0359】30)ワイヤをボンディングする。
【0360】31)エポキシ樹脂にポッティングする。
【0361】32)ヘッドアセンブリに組み込む。
【0362】33)ヘッドアセンブリにインクを充填す
る。
る。
【0363】34)ノズルのバブル圧以上の正インク圧
をヘッドに加える。
をヘッドに加える。
【0364】図16に示された構造を得るに必要なプロ
セスの工程の概要は以下のようである。
セスの工程の概要は以下のようである。
【0365】1)出発ウェハ:Pタイプ,厚み600μ
m 2)0.15μmの窒化シリコンを成長させる。
m 2)0.15μmの窒化シリコンを成長させる。
【0366】3)マスク1を用いて窒化物をパターニン
グする。
グする。
【0367】4)フィールドを注入する。
【0368】5)ノズル位置の周りに、マスク2を用い
て直径22μm,深さ2μm,幅1μmの環状の溝をエ
ッチングする。
て直径22μm,深さ2μm,幅1μmの環状の溝をエ
ッチングする。
【0369】6)0.4μmのフィールド酸化物を成長
させる(これは溝の壁の上にも成長する)。
させる(これは溝の壁の上にも成長する)。
【0370】7)0.05μmHfB2 ヒータを堆積す
る。
る。
【0371】8)マスク3を用いてヒータをエッチング
する。
する。
【0372】9)マスク4を用いて砒素を注入する。
【0373】10)0.1μmのゲート酸化膜を成長さ
せる。
せる。
【0374】11)ポリシリコンを成長させる(1μ
m)。
m)。
【0375】12)マスク5を用いてポリシリコンをパ
ターニングする。
ターニングする。
【0376】13)拡散窓をエッチングする。
【0377】14)n+ 領域を拡散する。
【0378】15)1μmCVDガラスを堆積する。
【0379】16)マスク6を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0380】17)第1の金属(1μm)を堆積する。
【0381】18)マスク7を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0382】19)1μmCVDガラスを堆積する。
【0383】20)マスク8を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0384】21)第2の金属,1μmアルミニウム、
を堆積する。
を堆積する。
【0385】22)マスク9を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0386】23)20μmCVDガラスを堆積しノズ
ル層を形成する。
ル層を形成する。
【0387】24)マスク10を用い熱作用室とノズル
を異方性エッチングする(18μm以下の小直径)。
を異方性エッチングする(18μm以下の小直径)。
【0388】25)マスク11を用いウェハの裏面から
孔を520μm深さ,80μm幅にエッチングし、ノズ
ルに結合する。
孔を520μm深さ,80μm幅にエッチングし、ノズ
ルに結合する。
【0389】26)シリコンの特殊な等方性“ウォッシ
ュ”エッチングを用い熱作用室をヒータ溝の端部へ拡張
する。
ュ”エッチングを用い熱作用室をヒータ溝の端部へ拡張
する。
【0390】27)0.5μmタンタルパッシベーショ
ンを堆積する。
ンを堆積する。
【0391】28)マスク12を用いパッドを開ける。
【0392】29)ウェハプローブを行う。
【0393】30)ワイヤをボンディングする。
【0394】31)エポキシ樹脂にポッティングする。
【0395】32)ヘッドアセンブリに組み込む。
【0396】33)ヘッドアセンブリにインクを充填す
る。
る。
【0397】図17に示された構造を得るに必要なプロ
セスの工程の概要は以下のようである。
セスの工程の概要は以下のようである。
【0398】1)出発ウェハ:Pタイプ,厚み600μ
m。
m。
【0399】2)0.15μm窒化シリコン堆積。
【0400】3)マスク1を用いて窒化物をパターニン
グ。
グ。
【0401】4)フィールドを注入。
【0402】5)マスク2を用いノズル位置の周りに直
径22μm,深さ2μm,幅1μmの環状溝をエッチン
グする。
径22μm,深さ2μm,幅1μmの環状溝をエッチン
グする。
【0403】6)0.4μmフィールド酸化膜を成長さ
せる(これは溝の壁の上にも成長する)。
せる(これは溝の壁の上にも成長する)。
【0404】7)0.05μmHfB2 ヒータを堆積す
る。
る。
【0405】8)マスク3を用いてヒータをエッチング
する。
する。
【0406】9)マスク4を用いて砒素を注入する。
【0407】10)0.1μmゲート酸化膜を成長させ
る。
る。
【0408】11)ポリシリコン(1μm)を堆積す
る。
る。
【0409】12)マスク5を用いてポリシリコンをパ
ターニングする。
ターニングする。
【0410】13)拡散窓をエッチングする。
【0411】14)n+ 領域を拡散する。
【0412】15)1μmCVDガラスを堆積する。
【0413】16)マスク6を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0414】17)第1の金属(1μm)を堆積する。
【0415】18)マスク7を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0416】19)1μmCVDガラスを堆積する。
【0417】20)マスク8を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0418】21)第2の金属(熱拡散路を含む),1
μmアルミニウム、を堆積する。
μmアルミニウム、を堆積する。
【0419】22)マスク9を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0420】23)3μmCVDガラスを堆積する。
【0421】24)マスク10を用い熱作用室とノズル
を異方性エッチングする(ヒータのエッチングを防ぐた
め直径は18μm以下と小さくする)。
を異方性エッチングする(ヒータのエッチングを防ぐた
め直径は18μm以下と小さくする)。
【0422】25)マスク11を用い孔をウェハの裏面
から深さ520μm,幅80μmにエッチングする。
から深さ520μm,幅80μmにエッチングする。
【0423】26)シリコンの特殊な等方性“ウォッシ
ュ”エッチングを用いて熱作用室をヒータ溝の端部へ拡
張する。
ュ”エッチングを用いて熱作用室をヒータ溝の端部へ拡
張する。
【0424】27)0.5μmタンタルパッシベーショ
ンを堆積する。
ンを堆積する。
【0425】28)マスク12を用いパッドを開ける。
【0426】29)ウェハプローブを行う。
【0427】30)ワイヤをボンディングする。
【0428】31)エポキシ樹脂にポッティングする。
【0429】32)ヘッドアセンブリに搭載する。
【0430】33)ヘッドアセンブリにインクを充填す
る。
る。
【0431】図18に示された構造を得るに必要なプロ
セスの工程の概要は以下のようである。
セスの工程の概要は以下のようである。
【0432】1)出発ウェハ:Pタイプ,厚み600μ
m。
m。
【0433】2)0.15μm窒化シリコンを成長させ
る。
る。
【0434】3)マスク1を用いて窒化物をパターニン
グする。
グする。
【0435】4)フィールドを注入する。
【0436】5)0.7μmフィールド酸化膜を成長さ
せる。
せる。
【0437】6)マスク2を用いて砒素を注入する。
【0438】7)0.1μmゲート酸化膜を成長させ
る。
る。
【0439】8)ポリシリコン(1μm)を堆積する。
【0440】9)マスク3を用いてポリシリコンをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0441】10)拡散窓をエッチングする。
【0442】11)n+ 領域を拡散する。
【0443】12)マスク4を用いノズルの直径より僅
かに幅の広い2μm深さの環状の凹部をエッチングす
る。
かに幅の広い2μm深さの環状の凹部をエッチングす
る。
【0444】13)1μmCVDガラスを堆積する。
【0445】14)マスク5を用いコンタクトをパター
ニングする。
ニングする。
【0446】15)0.05μmHfB2 ヒータを堆積
する。
する。
【0447】16)マスク6を用いヒータを異方的(垂
直方向のみ)エッチングする。
直方向のみ)エッチングする。
【0448】17)第1の金属(1μm)を堆積する。
【0449】18)マスク7を用い金属をパターニング
する。
する。
【0450】19)1μmCVDガラスを堆積する。こ
れはヒータを覆うと共にレベル間誘電体を形成する。
れはヒータを覆うと共にレベル間誘電体を形成する。
【0451】20)マスク8を用いコンタクトをパター
ニングする。
ニングする。
【0452】21)第2の金属(熱拡散路を含む),1
μmのアルミニウム、を堆積する。
μmのアルミニウム、を堆積する。
【0453】22)マスク9を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0454】23)20μmCVDガラスを堆積する。
【0455】24)マスク10を用いCVDガラス中に
ノズルを異方的にエッチングする。
ノズルを異方的にエッチングする。
【0456】25)CVDガラスノズルをマスクとして
用い、シリコンに独特なイオンアシステッドプラズマエ
ッチングにより、シリコンの熱作用室をエッチングす
る。
用い、シリコンに独特なイオンアシステッドプラズマエ
ッチングにより、シリコンの熱作用室をエッチングす
る。
【0457】26)ウェハの裏面から孔を520μm深
さ,80μm幅にエッチングし、熱作用室に連結する。
さ,80μm幅にエッチングし、熱作用室に連結する。
【0458】27)0.5μmタンタルパッシベーショ
ンを堆積する。
ンを堆積する。
【0459】28)マスク12を用いパッドを開ける。
【0460】29)ウェハプローブを行う。
【0461】30)ワイヤをボンディングする。
【0462】31)エポキシ樹脂にポッティングする。
【0463】32)ヘッドアセンブリに搭載する。
【0464】33)ヘッドアセンブリにインクを充填す
る。
る。
【0465】図19に示される構造を得るためのプロセ
スの工程の概要は以下のようである。
スの工程の概要は以下のようである。
【0466】1)出発ウェハ:Pタイプ,厚み600μ
m。
m。
【0467】2)0.15μm窒化シリコンを成長させ
る。
る。
【0468】3)マスク1を用いて窒化物をパターニン
グする。
グする。
【0469】4)フィールドを注入する。
【0470】5)0.7μmフィールド酸化膜を成長さ
せる。
せる。
【0471】6)マスク2を用いて砒素を注入する。
【0472】7)0.1μmゲート酸化膜を成長させ
る。
る。
【0473】8)ポリシリコン(1μm)を堆積する。
【0474】9)マスク3を用いてポリシリコンをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0475】10)拡散窓をエッチングする。
【0476】11)n+ 領域を拡散する。
【0477】12)マスク4を用いてノズル直径より僅
かに幅の広い2μm深さの環状の凹部をエッチングす
る。
かに幅の広い2μm深さの環状の凹部をエッチングす
る。
【0478】13)1μmCVDガラスを堆積する。
【0479】14)マスク5を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0480】15)0.05μmHfB2 ヒータを堆積
する。
する。
【0481】16)マスク6を用いてヒータを異方的に
(垂直方向にのみ)エッチングする。
(垂直方向にのみ)エッチングする。
【0482】17)第1の金属(1μm)を堆積する。
【0483】18)マスク7を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0484】19)1μmCVDガラスを堆積する。こ
れはヒータを覆うと共にレベル間誘電体を形成する。
れはヒータを覆うと共にレベル間誘電体を形成する。
【0485】20)マスク8を用いてコンタクトをパタ
ーニングする。
ーニングする。
【0486】21)第2の金属(熱拡散路を含む),1
μmのアルミニウムを堆積する。
μmのアルミニウムを堆積する。
【0487】22)マスク9を用いて金属をパターニン
グする。
グする。
【0488】23)3μmCVDガラスを堆積する。
【0489】24)マスク10を用いてCVDガラス中
に熱作用室を異方的にエッチングする。
に熱作用室を異方的にエッチングする。
【0490】25)CVDガラス孔をマスクとして、シ
リコンに固有のイオンアシステッドエッチングを用いて
シリコンノズルを異方的にエッチングする。
リコンに固有のイオンアシステッドエッチングを用いて
シリコンノズルを異方的にエッチングする。
【0491】26)マスク11を用い、ウェハの裏面か
ら孔を520μm深さ,80μm幅にエッチングし、ノ
ズルに連結する。
ら孔を520μm深さ,80μm幅にエッチングし、ノ
ズルに連結する。
【0492】27)0.5μmタンタルパッシベーショ
ンを堆積する。
ンを堆積する。
【0493】28)マスク12を用いてパッドを開け
る。
る。
【0494】29)ウェハプローブを行う。
【0495】30)ワイヤをボンディングする。
【0496】31)エポキシ樹脂にポッティングする。
【0497】32)ヘッドアセンブリに搭載する。
【0498】33)ヘッドアセンブリにインクを充填す
る。
る。
【0499】ZIJ記録ヘッド200は、ZIJチップ
100と共に、さまざまな記録方法を適用できる。例え
ば、従来良く用いられる走査型のヘッドでページを横切
ってプリントする方法若しくは全幅・固定型のプリント
ヘッドで記録する方法に適用できる。図103ないし図
107は種々のZIJヘッドを用いた多様な実施例を示
している。
100と共に、さまざまな記録方法を適用できる。例え
ば、従来良く用いられる走査型のヘッドでページを横切
ってプリントする方法若しくは全幅・固定型のプリント
ヘッドで記録する方法に適用できる。図103ないし図
107は種々のZIJヘッドを用いた多様な実施例を示
している。
【0500】図103はカラー複写機531を示し、コ
ピーすべき原稿を読み取るスキャナ541を有してい
る。スキャナ541はレッド,グリーンおよびブルー
(RGB)のデータをシグナルプロセッサ543に出力
する。そこでRGBデータはデバイス100でプリント
するのに適するドットごとのシアン,マゼンタ,イエロ
ーおよびブラック(CMYK)のデータに変換される。
CMYKデータはデータフォーマッタ545に入力され
る。このデータフォーマッタ545は図45,図46に
記載の回路によって動作する。データフォーマッタ54
5は、フルカラーのZIJヘッド550にデータを出力
する。フルカラーのZIJヘッド550は、紙搬送機構
547によって搬送されるA3のページに対し1インチ
当り400画素の記録が可能である。制御用マイクロコ
ンピュータ549は、スキャナ541,シグナルプロセ
ッサ543,紙搬送機構547のシーケンスを制御する
ことにより、複写機531全体の動作を統括する。
ピーすべき原稿を読み取るスキャナ541を有してい
る。スキャナ541はレッド,グリーンおよびブルー
(RGB)のデータをシグナルプロセッサ543に出力
する。そこでRGBデータはデバイス100でプリント
するのに適するドットごとのシアン,マゼンタ,イエロ
ーおよびブラック(CMYK)のデータに変換される。
CMYKデータはデータフォーマッタ545に入力され
る。このデータフォーマッタ545は図45,図46に
記載の回路によって動作する。データフォーマッタ54
5は、フルカラーのZIJヘッド550にデータを出力
する。フルカラーのZIJヘッド550は、紙搬送機構
547によって搬送されるA3のページに対し1インチ
当り400画素の記録が可能である。制御用マイクロコ
ンピュータ549は、スキャナ541,シグナルプロセ
ッサ543,紙搬送機構547のシーケンスを制御する
ことにより、複写機531全体の動作を統括する。
【0501】図104は、カラーファクシミリ533を
示す。ここで、図103と同様の構成要素には同一符号
を付してある。スキャナ541は原稿を走査して読み取
る。読み取られた画像データは、データ圧縮機(com
pressor)560によって圧縮され、その後、送
信される。データ圧縮器560はJPEG標準など、全
ての標準的なデータ圧縮方式(system)を用いる
ことができる。このデータ圧縮器560は送信するデー
タをPSTNまたはISDN網564に接続されたモデ
ム562に出力する。また、モデム(MODEM)56
2はデータを受信し、画像データ複号化伸長器(ima
ge expander)566に出力する。複号化伸
長器566は、データ圧縮器560の機能を補う。複号
化伸長器566は、上述のようにして受信データをデー
タフォーマッタ545に出力する。この図の実施例で
は、記録に使われる用紙の幅よりも長い幅を有する、カ
ラーZIJヘッド551が用いられている。
示す。ここで、図103と同様の構成要素には同一符号
を付してある。スキャナ541は原稿を走査して読み取
る。読み取られた画像データは、データ圧縮機(com
pressor)560によって圧縮され、その後、送
信される。データ圧縮器560はJPEG標準など、全
ての標準的なデータ圧縮方式(system)を用いる
ことができる。このデータ圧縮器560は送信するデー
タをPSTNまたはISDN網564に接続されたモデ
ム562に出力する。また、モデム(MODEM)56
2はデータを受信し、画像データ複号化伸長器(ima
ge expander)566に出力する。複号化伸
長器566は、データ圧縮器560の機能を補う。複号
化伸長器566は、上述のようにして受信データをデー
タフォーマッタ545に出力する。この図の実施例で
は、記録に使われる用紙の幅よりも長い幅を有する、カ
ラーZIJヘッド551が用いられている。
【0502】図105は、コンピュータ用プリンタ53
5を示す。このプリンタは、使用するZIJヘッドのタ
イプにより、カラーまたはモノクロームのプリントを行
うことができる。データは、入力部569を介してデー
タ受信部568に入力される。マイクロコントローラ5
49は、受信したデータを画像メモリ571にたくわえ
る。画像メモリ571は、上述のようにしてフルカラー
のデータフォーマッタ545に、または白黒のデータフ
ォーマッタに、データを出力する。この実施例ではデー
タフォーマッタ545は、全幅ZIJヘッドにデータを
出力し、紙搬送機構547により搬送される用紙に対し
てのプリントが行われる。
5を示す。このプリンタは、使用するZIJヘッドのタ
イプにより、カラーまたはモノクロームのプリントを行
うことができる。データは、入力部569を介してデー
タ受信部568に入力される。マイクロコントローラ5
49は、受信したデータを画像メモリ571にたくわえ
る。画像メモリ571は、上述のようにしてフルカラー
のデータフォーマッタ545に、または白黒のデータフ
ォーマッタに、データを出力する。この実施例ではデー
タフォーマッタ545は、全幅ZIJヘッドにデータを
出力し、紙搬送機構547により搬送される用紙に対し
てのプリントが行われる。
【0503】図106はビデオプリンタ537における
実施例を示す。このビデオプリンタ537は入力部57
4を介してビデオデータを受信する。この入力部574
は、テレビ画像デコーダ、およびADCを有するユニッ
ト573に接続されている。このユニット573は画像
の画素データをフレーム記憶部575に出力する。シグ
ナルプロセッサ543は前記と同様にRGBデータをプ
リント用のCMYKデータに変換する。この実施例では
小型のカラーZIJヘッド553が紙搬送機構547に
よって搬送される写真サイズの用紙にプリントを行う。
実施例を示す。このビデオプリンタ537は入力部57
4を介してビデオデータを受信する。この入力部574
は、テレビ画像デコーダ、およびADCを有するユニッ
ト573に接続されている。このユニット573は画像
の画素データをフレーム記憶部575に出力する。シグ
ナルプロセッサ543は前記と同様にRGBデータをプ
リント用のCMYKデータに変換する。この実施例では
小型のカラーZIJヘッド553が紙搬送機構547に
よって搬送される写真サイズの用紙にプリントを行う。
【0504】最後に、図107はページのフォーマッテ
ィングがホストコンピュータ577によって行われる簡
易プリンタ539を示す。ホストコンピュータ577は
画像データと制御情報とをバッファ579へ出力する。
このバッファの情報は、前記と同様にデータフォーマッ
タ545に出力される。制御ロジックユニット581も
また、ホストコンピュータ577からの命令を受信し、
この命令により紙搬送機構547を制御する。
ィングがホストコンピュータ577によって行われる簡
易プリンタ539を示す。ホストコンピュータ577は
画像データと制御情報とをバッファ579へ出力する。
このバッファの情報は、前記と同様にデータフォーマッ
タ545に出力される。制御ロジックユニット581も
また、ホストコンピュータ577からの命令を受信し、
この命令により紙搬送機構547を制御する。
【0505】さらに当業者は、ZIJヘッドのいかなる
組み合わせも上記実施例に応用できることが理解できよ
う。
組み合わせも上記実施例に応用できることが理解できよ
う。
【0506】たとえば、前述のマルチヘッド冗長構成
は、ページプリンタ型ヘッドにも走査型ヘッドにも用い
ることができる。超高密度(例えば1600dpi)の
プリントのためには、単色記録の方法を、前記全ての実
施例において適用できる。
は、ページプリンタ型ヘッドにも走査型ヘッドにも用い
ることができる。超高密度(例えば1600dpi)の
プリントのためには、単色記録の方法を、前記全ての実
施例において適用できる。
【0507】以上の例は、この発明の実施例にすぎず、
本発明の範囲を逸脱することなく変更を加えることは、
当業者にとって自明である。
本発明の範囲を逸脱することなく変更を加えることは、
当業者にとって自明である。
【0508】
【表1】
【0509】
【表2】
【0510】
【表3】
【図1】インクジェットプリントヘッドの従来技術を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図2】インクジェットプリントヘッドの従来技術を示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図3】本発明のZIJチップを示す斜視図である。
【図4】ZIJプリントヘッドの第1の実施例を示す破
断斜視図である。
断斜視図である。
【図5】ZIJプリントヘッドの第2の実施例を示す破
断斜視図である。
断斜視図である。
【図6】図6(A),(B),(C)および(D)はZ
IJノズルを創成するのに使用され得るエッチング工程
を示す説明図である。
IJノズルを創成するのに使用され得るエッチング工程
を示す説明図である。
【図7】ZIJ基板内におけるヒータ要素の可能配列例
を示す図である。
を示す図である。
【図8】ZIJ基板内におけるヒータ要素の可能配列例
を示す図である。
を示す図である。
【図9】ZIJ基板内におけるヒータ要素の可能配列例
を示す図である。
を示す図である。
【図10】ヒータ構造の他の例を示す図である。
【図11】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図12】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図13】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図14】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図15】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図16】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図17】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図18】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図19】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図20】ノズル形状の一例を示す断面図である。
【図21】図21(A)〜(D)はZIJチップのノズ
ルからインクが放出される様子を示す断面図である。
ルからインクが放出される様子を示す断面図である。
【図22】図22(A)〜(D)はZIJチップのノズ
ルからインクが放出される様子を示す平面図である。
ルからインクが放出される様子を示す平面図である。
【図23】ZIJチップにつき熱の伝わりを示す説明図
である。
である。
【図24】ZIJチップにつき熱の伝わりを示す説明図
である。
である。
【図25】ZIJチップにつき熱の伝わりを示す説明図
である。
である。
【図26】ZIJチップにつき熱の伝わりを示す説明図
である。
である。
【図27】ZIJチップにつき熱の伝わりを示す説明図
である。
である。
【図28】チップ,膜フィルタおよびインクチャネル押
出し体(extrusion)を含むZIJプリントヘ
ッドの配置を示す分解斜視図である。
出し体(extrusion)を含むZIJプリントヘ
ッドの配置を示す分解斜視図である。
【図29】インクチャネル押出し体を示す断面図であ
る。
る。
【図30】単一画素におけるインク滴位置を示す説明図
であり、(A)は一画素プリントヘッド当り4つのノズ
ルを用いたもの、(B)は一画素プリントヘッド当り1
つのノズルを用いたものである。
であり、(A)は一画素プリントヘッド当り4つのノズ
ルを用いたもの、(B)は一画素プリントヘッド当り1
つのノズルを用いたものである。
【図31】ノズルの吐出順序を説明するタイミングチャ
ートである。
ートである。
【図32】一画素カラープリントヘッド当り1つのノズ
ルを用いた場合のノズル吐出パターンを示す説明図であ
る。
ルを用いた場合のノズル吐出パターンを示す説明図であ
る。
【図33】一画素カラープリントヘッド当り4つのノズ
ルを用いた場合のノズル吐出パターンを示す説明図であ
る。
ルを用いた場合のノズル吐出パターンを示す説明図であ
る。
【図34】図5に示すフルカラーZIJプリントヘッド
アッセンブリの薄部を分解斜視図である。
アッセンブリの薄部を分解斜視図である。
【図35】(A)および(B)は、それぞれ主および冗
長ヒータによりインク滴に付与される偏向角を示す断面
図である。
長ヒータによりインク滴に付与される偏向角を示す断面
図である。
【図36】ZIJチップに電力を接続する一方向の説明
図である。
図である。
【図37】ZIJチップに電力を接続する他の方法の説
明図である。
明図である。
【図38】従来のIJヘッドにおけるヒータの配列を示
す回路図である。
す回路図である。
【図39】好ましい実施例におけるヒータ駆動部の配列
を示す回路図である。
を示す回路図である。
【図40】移送素子(transfer elemen
t)を含むヒータ駆動部を示す回路図である。
t)を含むヒータ駆動部を示す回路図である。
【図41】ヒータを駆動するのに用いられるパルスのタ
イミングダイアグラムである。
イミングダイアグラムである。
【図42】1つのクロックパルスを用いるヒータ駆動部
の配列を示す回路図である。
の配列を示す回路図である。
【図43】クロック再生機構の配列を示す回路図であ
る。
る。
【図44】クロックラインにおいてパルス幅を再生する
ための配列を示す回路図である。
ための配列を示す回路図である。
【図45】ZIJヘッドに用いられるデータ駆動回路配
置の概略ブロックダイアグラムである。
置の概略ブロックダイアグラムである。
【図46】図45のデータ調整器ASICを表示するブ
ロックダイアグラムである。
ロックダイアグラムである。
【図47】(A),(B)は主および冗長ヒータの代替
的二例を示す図である。
的二例を示す図である。
【図48】デジタルの故障許容(フォールトトレラン
ス)制御を行うZIJ駆動部を示す回路図である。
ス)制御を行うZIJ駆動部を示す回路図である。
【図49】アナログの故障許容制御を用いた類似な回路
を概略示す回路図である。
を概略示す回路図である。
【図50】完全な冗長回路を用いたZIJ駆動部を示す
回路図である。
回路図である。
【図51】ZIJチップの駆動部における(A)電気的
および(B)物理的なレイアウトを示す説明図である。
および(B)物理的なレイアウトを示す説明図である。
【図52】図47の配置に必要な電力配線ループを示す
図である。
図である。
【図53】広域故障許容制御のためにデザインされたZ
IJ回路の一例を示す回路図である。
IJ回路の一例を示す回路図である。
【図54】他の故障許容制御配列を示す説明図である。
【図55】他の故障許容制御配列を示す説明図である。
【図56】他の故障許容制御配列を示す説明図である。
【図57】一つのシリコンウェハに多数のZIJヘッド
を製作するのにより好ましい配列を示す斜視図である。
を製作するのにより好ましい配列を示す斜視図である。
【図58】一つのシリコンウェハに多数のZIJヘッド
を製作するのにより好ましい配列を示す平面図である。
を製作するのにより好ましい配列を示す平面図である。
【図59】一つのシリコンウェハに多数のZIJヘッド
を製作するのにより好ましい配列を示す平面図である。
を製作するのにより好ましい配列を示す平面図である。
【図60】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図61】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図62】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図63】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図64】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図65】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図66】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図67】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図68】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図69】ZIJチップのウェハ処理に用いられる一段
階を示す説明図である。
階を示す説明図である。
【図70】いくつかのノズルを含めた広幅孔を通る概略
断面図である。
断面図である。
【図71】より好ましい実施例の製造の一段階を示す平
面図である。
面図である。
【図72】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図73】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図74】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図75】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図76】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図77】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図78】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図79】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図80】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図81】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図82】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図83】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図84】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図85】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図86】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図87】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図88】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図89】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図90】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図91】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図92】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図93】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図94】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図95】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図96】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図97】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図98】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図99】より好ましい実施例の製造の一段階を示す断
面図である。
面図である。
【図100】より好ましい実施例の製造の一段階を示す
断面図である。
断面図である。
【図101】より好ましい実施例の製造の一段階を示す
断面図である。
断面図である。
【図102】より好ましい実施例の製造の一段階を示す
断面図である。
断面図である。
【図103】カラーZIJヘッドを組み込んだカラー複
写機を示す概略ブロックダイアグラムである。
写機を示す概略ブロックダイアグラムである。
【図104】同様にカラーファクシミリ機を示す概略ブ
ロックダイアグラムである。
ロックダイアグラムである。
【図105】同様にコンピュータのプリンタを示す概略
ブロックダイアグラムである。
ブロックダイアグラムである。
【図106】同様にビデオプリンタを示す概略ブロック
ダイアグラムである。
ダイアグラムである。
【図107】同様に簡易プリンタを示す概略ブロックダ
イアグラムである。
イアグラムである。
100 ZIJチップ(インクジェットプリントデバイ
ス) 106 インク 108 インク滴 110 ノズル路(ノズル) 113,487 バレル 114,489 ノズルチャネル(通路) 115,488 熱作用室(熱チャンバ) 120,440 ヒータ(ヒータ手段) 121,441 主ヒータ 122,443 冗長ヒータ 130 基板 132 断熱層(高動作温度部分) 140 熱分路(熱伝導体) 160 ヒータドライバ 164 駆動トランジスタ 170 主ヒータ駆動回路 177 ZIJ駆動回路 180 クロック再生成配列 183 単安定マルチバイブレータ 185,186 ノズル用駆動回路 187 主回路 188 冗長駆動回路 201,202 電源バスバー 205 フィルタ(膜) 210 チャネル押出し体(インク供給手段) 220 記録媒体(紙) 303〜305 ライン遅延器(第1遅延手段) 310 データフェーザ(データ調整手段) 314〜316 クロック遅延回路(第3遅延手段) 318〜325 クロック遅延回路(第2遅延手段) 464 故障検出器 465 シフトレジスタ 470,475 サーマルインクジェットチップ 482 故障検出器 483 補償器 484 開口 491 熱拡散路(熱伝導体)
ス) 106 インク 108 インク滴 110 ノズル路(ノズル) 113,487 バレル 114,489 ノズルチャネル(通路) 115,488 熱作用室(熱チャンバ) 120,440 ヒータ(ヒータ手段) 121,441 主ヒータ 122,443 冗長ヒータ 130 基板 132 断熱層(高動作温度部分) 140 熱分路(熱伝導体) 160 ヒータドライバ 164 駆動トランジスタ 170 主ヒータ駆動回路 177 ZIJ駆動回路 180 クロック再生成配列 183 単安定マルチバイブレータ 185,186 ノズル用駆動回路 187 主回路 188 冗長駆動回路 201,202 電源バスバー 205 フィルタ(膜) 210 チャネル押出し体(インク供給手段) 220 記録媒体(紙) 303〜305 ライン遅延器(第1遅延手段) 310 データフェーザ(データ調整手段) 314〜316 クロック遅延回路(第3遅延手段) 318〜325 クロック遅延回路(第2遅延手段) 464 故障検出器 465 シフトレジスタ 470,475 サーマルインクジェットチップ 482 故障検出器 483 補償器 484 開口 491 熱拡散路(熱伝導体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 000001007 キヤノン株式会社 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 (72)発明者 キア シルバブルック オーストラリア国 2025 ニュー サウス ウェールズ州,ウォラーラ,バサースト ストリート 40
Claims (1)
- 【請求項1】 複数のノズルと、該複数のノズルの各々
に対応して設けられ、当該対応するノズルに連通してイ
ンクを供給するための通路と、各々の前記通路または前
記ノズルに組合されたヒータ手段とを具えたインクジェ
ットプリントデバイスにおいて、前記ノズル、前記通路
および前記ヒータ手段が一体に形成されてなることを特
徴とするインクジェットプリントデバイス。
Applications Claiming Priority (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
AU90001/91A AU657720B2 (en) | 1991-01-30 | 1991-12-23 | A bubblejet image reproducing apparatus |
AU89996 | 1991-12-23 | ||
AU89996/91A AU657930B2 (en) | 1991-01-30 | 1991-12-23 | Nozzle structures for bubblejet print devices |
AU90001 | 1991-12-23 | ||
AU89998/91A AU657931B2 (en) | 1991-01-30 | 1991-12-23 | An integrally formed bubblejet print device |
AU89998 | 1991-12-23 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05338178A true JPH05338178A (ja) | 1993-12-21 |
Family
ID=27156796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34494492A Pending JPH05338178A (ja) | 1991-12-23 | 1992-12-24 | インクジェットプリントデバイス |
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Country | Link |
---|---|
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