JPH05337888A - シート巻取ロール加工方法及び加工装置 - Google Patents

シート巻取ロール加工方法及び加工装置

Info

Publication number
JPH05337888A
JPH05337888A JP18146892A JP18146892A JPH05337888A JP H05337888 A JPH05337888 A JP H05337888A JP 18146892 A JP18146892 A JP 18146892A JP 18146892 A JP18146892 A JP 18146892A JP H05337888 A JPH05337888 A JP H05337888A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
product
roll
delivery
rolls
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18146892A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kataoka
晧 片岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kataoka Machine Co Ltd
Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kataoka Machine Co Ltd
Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kataoka Machine Co Ltd, Kataoka Machine Tools Manufacturing Co Ltd filed Critical Kataoka Machine Co Ltd
Priority to JP18146892A priority Critical patent/JPH05337888A/ja
Publication of JPH05337888A publication Critical patent/JPH05337888A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Replacement Of Web Rolls (AREA)
  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)
  • Discharge Of Articles From Conveyors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多種多様な分割シートロールをジャストイン
タイムかつ高い収率で得ることができるシートロール加
工設備を提供する。 【構成】 生産計画用コンピューター1と、該生産計画
用コンピュター1の指令によって、少く共、分割位置を
変更可能なスリッター装置7を装備した巻取機2と、生
産計画用コンピューター1の指令によって、製品ロール
9を仕分ける仕分け装置3とから構成されたシート巻取
ロール加工装置において、巻取機2で納品先や納品単位
が分散されて加工された後、仕分け装置3で再び納品先
や納品単位にまとめて出荷することを特徴とする。 【効果】 従来のように受注見通しのつかない分割シー
トロールの在庫を大量に抱えなく済むようになる。ま
た、投下した原料、エネルギーに対する生産性を大幅に
向上されせることができる。また、リードタイムを短縮
できる。更に、作業者を大幅に減らすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチックフィル
ム、紙、金属箔、金属薄板等の帯状シートをロール状に
巻き取って出荷する生産工程で、注文に応じた仕様と数
量の製品ロールを効率的に加工するための新しいシート
巻取ロール加工方法及び加工設備に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のシート製造工場において下流側の
製品ロール加工設備は、図2に示す様に、スリッターリ
ワインダー1、製品倉庫2、ミルロールストレージ3と
を備えている。スリッターリワインダー1は、原反ロー
ル4から幅の広い帯状シート5を巻き戻しながら、スリ
ッター装置6で複数に分割して巻き取り、所要幅の製品
ロール7に加工する為の装置である。また、製品倉庫2
は、製品ロール7を大量に保管する事が出来る様にして
ある。また、ミルロールストレージ3は、上流側のシー
ト製造装置(図示せず)から連続的に生産されてくる幅
の広い帯状シート5をロール状に巻き取って、中間製品
の原反ロール4を作るワインダー8とスリッターリワイ
ンダー1の間に通常設置する。
【0003】従来のシート製造工場において、このミル
ロールストレージ3の役目は、スリッターリワインダー
1が故障や稼働率の低下て処理が遅れた場合に、上流側
の製膜工程の運転を出来るだけ止めなくて済むように、
原反ロール4を一時的に保管するスペースを確保するこ
とにある。従ってミルロールストレージ3は、常時でき
るだけ空席状態が保たれるように操業される。また、材
質によって製膜された直後のシートが寸法や品質上の安
定性に欠ける場合に、スリッターリワインダー1で処理
をするまでに、所要時間をとった方が好ましいとする考
え方による一時的保管の場合もある。いずれにせよ原反
ロール4の保管量は、多くても1日から2日分の生産量
程度であり、シートの品質によっては、あるいはスペー
スや建設コストの節約が最優先されて、ミルロールスト
レージがない工場もある。
【0004】従来のシート製造工場では、製品ロールの
注文を受けて、ベテランの生産計画立案者が、シートの
種類による原料の選定をはじめ、厚さ、製品幅、製品長
さ、数量、納期等を考慮し、経験と勘により、シート製
造装置、ワインダー8及びスリッターリワインダー1が
一連となった生産計画を作成する。そして、その計画に
基づき原反ロールが作られ、ミルロールストレージ3に
一時的に保管された後、あるいはすぐにスリッターリワ
インダー1で、製品ロール7に加工されるようになって
いる。
【0005】また、上流側のシート製造装置は、原料や
運転条件を切り替えて、帯状シートの種類や厚みを変更
すると、製品を正常に安定させるために時間がかかり、
原料に対する製品用ミルロールの収率や設備稼働率が低
下する。
【0006】そこで、シートの製造仕様を極力変更しな
い生産計画が組まれ、原反ロール4は、製品の受注相当
量に加えて、実際に必要な量より多く作られている。そ
の結果、スリッターリワインダー1の操業形態も上流側
に追従せざるを得なく、受注された製品ロール以外の製
品ロールを一緒に多く生産せざるを得ない悪循環の繰り
返しとなる。以下後者は、受注見込み製品と仮称する。
【0007】そして、従来の生産方法における製品倉庫
は、受注製品の出荷タイミングを調整するために必要な
機能よりもはるかに大きな役割りとして、この受注見込
み製品の保管を行っている。通常、この製品倉庫には、
常時最低でも1ヶ月分の生産量に匹敵する在庫が置か
れ、その全んどが受注見込み製品でしめられている。
【0008】これらは、製品仕様と数量が満足される条
件で、新しい受注条件に合致することは少なく、せめて
幅や長さが余分に大きい受注見込み製品を選び出し、小
型のスリッターリワインダー9を活用して、収率低下や
それに伴うコスト増を無視しての在庫を減らす努力を行
っているが、在庫は減るどころか増大する一方である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】例えば、OPPフィル
ム工場の実例として、シートの品種と厚さの組み合せに
よる約50種類の商品銘柄、巻取長さは約10種類、製
品幅は300mmから2000mmの範囲を5mmピッ
チで生産販売することによって約300種類以上、更に
巻取コアから3”と6”の2種類あり、包装や梱包の形
態が4種類程になっている。すなわち、受注されている
最終製品ロール仕様の種類は、これらの各項の積算され
た150万種類に達する。
【0010】ちなみに、それらを僅か10本ずつ即時に
出荷できるようにするだけでも、製品倉庫に製品ロール
を1500万本在庫しておかなければならず、現実的に
対応としては不可能である。
【0011】また、別の視点から考察すると、従来の製
品倉庫に眠る受注見込み製品は、最低でも約1ヶ月分の
生産量に及び、これは、経営の足を引張る不良在庫であ
る。ちなみに、6m幅のOPPフィルムの生産ラインで
年間生産高は約35億とされ、1ヶ月分で約3億円弱の
不良在庫を常時かかえていることになる。これらは、当
然在庫商品として、課税対象となっているのはもちろん
である。すなわち、従来の製品倉庫は、利益と創出とは
逆に、利益を食いつぶす工場設備の一端となっている。
【0012】しかし、最終製品ロールでなく、ミルロー
ルで在庫させるのであれば、例えば、たった50種類で
全ての最終製品をカバーでき、これを受注情報によっ
て、必要な時に必要なだけ加工・出荷でき、150万種
類に及ぶ多品種少量の最終製品でさえ、ジャストインタ
イムの市場ニーズに対応できて、従来の製品倉庫がかか
える一切の不合理を改善できることになる。
【0013】本発明の目的は、この製品倉庫を持たない
シートロール加工方法と設備を提供することにある。
【0014】次に、従来の様に注文を受けてから、生産
計画立案者の経験と勘によって、原反ロール4を製造
し、その原反ロール4からスリッターリワインダー1で
製品ロール7に加工する方法と設備では、受注から製品
ロールまでのリードタイムが数週間から1ヶ月に及びこ
れでは市場獲得競争に勝てない。
【0015】本発明の他の目的は、受注から出荷までの
リードタイムを最短の場合で1日(24時間)にまで短
縮でき、多品種少量の受注に対応できるシートロールの
加工方法と設備を提供することにある。
【0016】また、従来の様に、生産計画立案者の経験
と勘によって、原反ロール4からスリッターリワインダ
ー1で製品ロール7に加工する方法と設備では、その製
品収率は80ないし85%程度にしか到達しない。
【0017】本発明の他の目的は、この原反ロールに対
する製品収率を、最大で95ないし98%まで引き上げ
る事ができるシートロールの加工方法と設備を提供する
事にある。
【0018】
【課題を解決するための手段】生産計画用コンピュータ
ーと、該生産計画コンピューターの指令によって、少く
共、分割位置を変更可能なスリッター装置を装備した巻
取機と、上記生産計画用コンピューターの指令によっ
て、製品ロールを仕分ける仕分け装置とから構成された
シート巻取ロール加工装置において、巻取機で納品先や
納品単位が分散されて加工された後、仕分け装置で再び
納品先や納品単位にまとめて出荷することを特徴とす
る。
【0019】
【作用】生産計画用コンピューターによって、巻取機の
生産計画を、納期の条件を守り、製品収率と設備の稼働
率が最大条件になる様に立案する。
【0020】そのために、巻取機の生産計画は、受注先
や出荷単位が分散して実行される。
【0021】そこで、仕分装置を用いて、再び受注先と
出荷単位に製品ロールを自動的に集荷して搬出する仕組
みになっている。
【0022】
【実施例】図1において、Aは生産計画コンピュータ
ー、Bは巻取機、Cは仕分け装置を示し、本発明の特徴
を構成する。
【0023】更に、この実施例の巻取機Bは、スリッタ
ーリワインダーで、原反ロール4を支持して帯状シート
5を巻き戻す巻出部に、巻き戻される帯状シート5を、
所要の位置で所要の製品12に分割するスリッター装置
B、分割された帯状シート12を製品ロール14に巻き
取る巻取装置15、制御用コンピューター16を備えて
いる。
【0024】巻取機Bは、巻替機能をもつスリッターリ
ワインダーだけでなく、シート製造工程に直結して、直
接分割ロールを生産するようにした、いわゆるインライ
ン・スリッターリワインダーに置き替えても本発明は成
立する。
【0025】スリッター装置13は、例えば特開昭61
−131899号公報等に開示されたもので、切断刃1
7が異動して、帯状シート5の分割位置を変える事が出
来る公知のものである。そして、制御用コンピューター
16により切断刃の位置を制御することが出来る。
【0026】尚、制御用コンピューター16は、巻取機
Bの一般的な運転操作に関する制御機能に加えて、少く
共スリッター装置Bにおける切断刃7の自動位置決め制
御が出来るものであればよいが、更に巻取装置15で製
品ロール14を支持する巻取アームや(図示されな
い)、製品ロール14に個々に接触するタッチローラー
支持アーム(図示されない)等の、分割幅に関係する他
の自動位置決制御や、巻取張力や巻取タッチ圧等の運転
条件の設定制御も同時にシステムとすれば、設備の稼働
率の向上や製品の巻取品質に対する安定や向上の合理化
を更に計ることができる。
【0027】生産計画用コンピューターAは、毎日の受
注情報を集計しながら生産計画を立案する為、膨大なデ
ーター処理を行い、当然 記憶量が大きくなる。しか
し、巻取機Bの制御用コンピューター16は、装置自体
の制御機能を優先するもので、通常記憶部の容量は小さ
い。そこで、この実施例によれば、巻取機Bの制御用コ
ンピューター16と生産計画用コンピューターAとの間
に、記憶容量が大きく中介役としてデーター通信機能に
優れた中間のコンピューター18を設け、イサネット1
9や光ファイバーケーブル20などで構成されるデータ
ー通信回線で結ぶ。もっとも、生産計画用コンピュータ
ーAや制御用コンピューター16が、中間のコンピュー
ター18の機能を合せもつ性能であるならば、その装置
は省略される。
【0028】生産計画用コンピューターAには、ユーザ
ーから発注される製品ロール14に関する受注データー
が入力され記憶される。この受注データーは、納入先、
納期、納入方法に加え、製品ロールの明細を決定する品
種、厚さ、製品幅、巻長さ、巻取コアサイズ、包装梱包
形態等の情報で構成される。
【0029】生産計画用コンピューAは、ランダムに入
力される受注データーを集計し、納期の条件を満たし、
巻取機Bにおける製品収率と設備稼働率を最大条件にも
たせることが出来る生産計画の立案手順が記憶されてい
る。
【0030】生産計画コンピューターAは、ランダムに
入力される受注データーを集計し、決められたタイミン
グで生産計画を立案する。例えば、毎日正午に受注デー
ターを締め切り、翌朝から実行する生産計画を立てるこ
とができ、最適生産計画を毎日更新させることができ、
受注から出荷までの最短リードタイムを24時間とする
受注・生産態勢を確立することができる。
【0031】この生産計画用コンピューターAによる生
産計画の立案手順は、納期の条件に加えて、製品収率と
設備稼働率の最大条件をターゲットにするため、当然
受注先単位や納品ロット単位は、加工時にはランダムに
分散されてしまう。判りやすく言えば、例えば、巻取機
Bから取り出される4〜10個の1サイクルの分割ロー
ル14は、数社の納入先に分散されたり、同じ納入先で
あっても出荷用パレットへ積載する納品ロットが複数に
分散されることになる。
【0032】そこで、この様に立案された生産計画によ
って、巻取機Bで生産される製品ロール14を、再び納
入先及び納品単位の受注ロットに集荷するための設備と
して、仕分け装置Cが不可決であり、且つ、極めて合理
的な威力を発揮する。
【0033】仕分け装置Cの実施例を説明する。幹線コ
ンベア 21の両側に直交するようにストレージコンベ
ア22、23、24−−−−−、22’、23’、2
4’−−−−−を並べた簡単な構造である。
【0034】25は制御用コンピューターで、コンベア
装置の詳細は省略するが、ベルトコンベアやチェンコン
ベアが利用でき、制御用コンピューター24によって、
それぞれは単独のコンベア装置を制御することによっ
て、指定されたストレージコンベアへ指定された製品ロ
ール14を集合する操作と、出荷パレットに積載する製
品ロールが揃った時点で、まとめて搬出する機能を備え
たものである。
【0035】この仕分け装置の第1の役目は、複数の受
注先や複数の出荷単位が入り交って生産される分割ロー
ルを、この工程で再び注文書の通りに受注先別に、更
に、出荷単位毎に集荷して搬出することにある。
【0036】仕分け装置の第2の役目は、巻取機Bを最
大収率をねらって生産計画をたてる場合に、最少必然的
に生ずる割当て残部分を受注見込み製品として、短期在
庫することにある。また、巻取機Bで突発的に発生した
部分的不良品を、不良部分を取り除いて、再生利用でき
る場合に半製品として、短期在庫することにある。もち
ろん、これらは、少い程良く、生産量の5〜10%で、
次に述べる調整在庫として必要不可欠でもある。
【0037】これらは、新しい生産計画を更新する時点
で、受注に対して、最優先して引き当てられる様にもち
ろんなっている。特に、典型的な少ロット短納期をカバ
ーでき、更に工程の途中で突発的に不良品が発生した場
合の緊急代替品の引き当て用在庫として、システム構築
の潤滑油の役割りとして重要である。従って在庫といっ
ても、その回転は素早く、従来の製品倉庫とは本質的に
異なった装置機能である。
【0038】この生産方法に組み込まれた小型スリッタ
ー9も、システムを補佐する重要な役目をもっている。
すなわち、巻取機Bの装置仕様で、カバーできない幅の
狭い製品の加工を受け持たせることによって、販売政策
上メリットのみならず、製品幅の組み合せに柔軟性が増
し、生産計画立案時の製品収率の最大条件を有利に導く
ことができる。又、受注見込み製品や再生可能な部分不
良製品を受注に引き当てて出荷する場合の再分割作業の
投割りを受け持つ。
【0039】なお、巻取機Bから搬出される製品ロール
14は、ある程度長い経路を通って、仕上げ装置Cに送
り込まれる為、製品ロール14に傷を付けない様に配慮
が必要である。また、物すなわち製品ロール14と情報
を常に完全に一致させて搬送する手段が重要となる。そ
のために、例えば、製品を直接コンベアに接触させない
で搬送する為に受皿を利用し、その受皿に情報を記憶さ
せるデーターや、ICカードや磁気カードを装備する手
段が有効である。勿論製品を直接コンベアで搬送し、製
品にラベル貼って、バーコードや磁気コードで情報を記
憶させてもよい。
【0040】生産工程の中には、ミルロールストレージ
3、計量器D、包装機EやパレタイザーFが組み合され
て、統合的な運転効率を高めることになるが、本発明の
範囲に属さないので説明は省略する。
【0041】仕分け用コンベアの構造や配列は問わな
い。ストレージコンベアに、搬出入用幹線コンベアを連
結してもよく、多層にしてもよい。
【0042】
【発明の効果】この発明によって、従来の製品倉庫によ
る不合理、すなわち多品種少量の市場ニーズに対応でき
ない事実、及び例えば、常時約3億円弱の不良在庫の発
生を解決することができる。
【0043】そして、従来では80ないし85%であっ
た製品収率を95ないし98%まで高める事が可能にな
る。すなわち、6m幅のOPPフィルムの製造ライン
で、1ライン当り年間生産高 約35億円程度とする
と、10ないし15%の製品収率の向上は、年間で約
3.5から5億円の余分なコスト競争力を創出すること
ができる。
【0044】また、コンピューター統合生産システムを
構築し、生産計画用コンピューターの指令に基づき、F
A化された巻取機や仕上げ装置を運転管理することによ
って、従来の経験と勘による人の操作がなくなり、省力
化のメリットに加えて、品質や生産性のバラツキがなく
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明シート巻取ロール加工装置の一実施例を
説明するためのブロック図である。
【図2】従来のシート巻取ロール加工装置を説明するた
めのブロック図である。
【符号の説明】
A 生産計画用コンピューター B 巻取機 C 仕分装置 4 原反ロール 13 スリッター装置 14 製品ロール
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プラスチックフィル
ム、紙、金属箔、金属ウ板等の帯状シートをロール状に
巻き取って出荷する生産工程で、注文に応じた仕様と数
量の製品ロールを効率的に加工するための新しいシート
巻取ロール加工方法及び加工設備に関する。
【0002】
【従来の技術】シートロール加工設備において最終製品
となる分割シートロールは、製膜機で連続的に成型され
て送り出される帯状シートをワインダーにより巻き取っ
て中間製品である原反ロールとし、スリッターリワイン
ダーにより原反ロールから帯状シートを巻き戻しながら
所要幅に切断して所要長さだけ巻き取ることによって作
られる。
【0003】まず、製膜機では、原料樹脂を熱で溶融さ
せ、この溶融した原料樹脂を隙間が微調整されるフラッ
ト又はリング状のダイによって連続的に帯状シートに成
型する。したがって、原料を変える必要がある、成型さ
れる帯状シートの品種の切り替えや、ダイの隙間や温度
あるいは、運転速度の微調整が必要な帯状シートの厚み
の切り替えは、調整ロスが避けられず、製膜機において
歩留や稼働率等生産性を低下させる要因となっている。
即ち、この工程では、品種や厚みを変更せず、できるだ
け大きいロット生産ができるよう製膜機を連続操業する
ことによって生産収率を良くすることができる。たとえ
ばBOPPフィルムの製膜工程についての1年間の調査
によれば、直径が約800ミリメートルのミルロールで
10本のロット生産を平均とし、品種切り替えで原料に
対し約20パーセントのロス、厚みの切り替えで10パ
ーセントのロスを生じている。これを2倍の生産ロット
にすることで、それぞれのロス比を10パーセントと5
パーセントのロスに半減させることができる。
【0004】また、スリッターリワインダーで作られる
分割シートロールは、ユーザーの注文に合わせた多種多
様の条件を満たすことが要求され、その種類は膨大な数
になっている。たとえば、BOPPフィルムの製造メー
カーの一例によれば、まずシートの品種が5種類、厚み
が10種類、シート幅は300ミリメートルから200
0ミリメートルまでのものが5ミリメートル単位で製品
化されて約300種類に及び、更に巻取長さが10種
類、巻取コア径が3インチと6インチの2種類、加えて
出荷のための包装形態が4種類というように繁雑にな
り、これが市場の実態である。そして、これらの条件が
全て組み合わされて商品仕様となるわけで、最終製品と
なる分割シートロールの商品仕様は、何と約120万種
類にもなっている(5×10×300×10×2×
4)。
【0005】また、従来のシート加工設備では、ミルロ
ールワインダーとスリッターワインダーとの間に原反ロ
ールをストレージする手段はあるにはあるが、その収容
量は比較的小さく、インライン操業されるミルロールワ
インダーとオフライン操業されるスリッターリワインダ
ー間のバッファー的役割を果たすものと見なされてい
た。場合によってはストレージ機能のない工場さえあ
る。したがって、操業の流れを止めないためには、必然
的に、生産される原反ロールは一時的な仮置きの後、直
ちに順次最終製品としての分割シートロールに仕上げな
ければならなかった。
【0006】そして、スリッターの生産計画を人間が立
案するには余りにも複雑過ぎ、この従来の生産方式で
は、受注した製品のジャストインタイムとなる希望納期
を満足させ、数百件にわたる受注仕様の明細を組み合わ
せることによって原反ロールに直接引き当てて、しか
も、高い製品収率(原反ロールに対する受注された製品
ロールの生産割合を指す)を得ることは至難の技であっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】その結果、受注製品が
原反ロールに直接引き当てられて分割仕上げされること
により出荷できる量は極めて限られ、大半は受注見込み
製品として適当な製品仕様に処理された後、製品倉庫に
大量に送り込まれる仕組みになっている。
【0008】製品倉庫に大量に貯蔵された最終製品の中
から、市場のニーズ即ち多品種少量及びジャストインタ
イム納期で飛び込んでくる受注条件を満たすものを選ん
で出荷しようとすると、仮に全ての製品仕様に最低10
本のストックをもたせても、10本×120万種類=1
200万本の在庫を理論上必要とする。もちろん、この
数量は現実性のない空想的数値である。
【0009】現実的な大型製品倉庫であっても、せいぜ
い1ケ月ないし多くても2ケ月分の生産量に匹敵する収
容量を有するものが最大級であり、上記の仮定的容量の
数十分の一の規模にしかならない。したがって、このよ
うな製品倉庫によっても、結局は中途半端でしかなく、
その製品在庫から受注条件にぴたりと合致して出荷でき
る割合は極めて少ないのが現実の姿である。
【0010】苦肉の策として小型スリッターリワインダ
ーを活用し、収率低下に目をつぶって、製品幅と巻取長
さを合わせるためのスリット再処理加工を精力的に行っ
ても、在庫は減るどころか増え続けるのが現実で、在庫
能力の限度に近付くと、利益を伴わない放出処分を、販
売価格が混乱しない特別の加工処理客先を選んで、年に
数回繰り返さざるを得ないのが実態である。
【0011】これらの回転率の悪い滞留在庫製品は、決
算棚卸時には現金や手形と同じ流動資産であり、通常資
産でも53パーセントの課税対象になる。そして、それ
による損失や運転資金圧迫、及び在庫入出庫の管理費用
等の多大のロス要因になっており、この製品在庫の存在
は本来正常な販売活動によって利益を生み出す貴重な原
資であるにもかかわらず現実には利益を食いつぶし、経
営の優劣を左右する大きな要因になっている。
【0012】このような従来方式のシートロール加工設
備とその人手による生産方式は、各工程にそれぞれ単位
機能の機械が設置されただけのエンジニアリングであっ
たり、その機械装置そのものが不完全であったり、更
に、工程間の生産計画や運転管理が人の経験と熟練に頼
らざるを得なかったりしたための当然の帰結でもある。
【0013】そこで、本発明は、多種多様な分割シート
ロールをジャストインタイムかつ高い収率で得ることが
できるシートロール加工設備を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】生産計画用コンピュータ
ーと、該生産計画用コンピュターの指令によって、少く
共、分割位置を変更可能なスリッター装置を装備した巻
取機と、上記生産計画用コンピューターの指令によっ
て、製品ロールを仕分ける仕分け装置とから構成された
シート巻取ロール加工装置において、巻取機で納品先や
納品単位が分散されて加工された後、仕分け装置で再び
納品先や納品単位にまとめて出荷することを特徴とす
る。
【0015】
【作用】生産計画用コンピュータは、必要な個々の分割
シートロールに関する情報、及びシート分割巻取機に供
給可能な帯状シートに関する情報を記憶しておき、記憶
した上記帯状シートに関する情報と、記憶した必要な個
々の分割シートロールに関する情報に基づき、シート分
割巻取機の運転計画を立てる。
【0016】生産計画用コンピュータによるシート分割
巻取機の運転計画は、出荷先が、あるいは巻取サイズが
ばらばらの状態で実行される。このような運転計画に基
づいて加工された分割シートロールは、一旦仕分けて出
荷又は保管することが必要になる。そこで、仕分け装置
は、シート分割巻取機から取り出された分割シートロー
ルを出荷先や量及びサイズ別などに自動的に仕分ける。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例についてブロック
化して示した説明図であり、 図1においては生産計画
用コンピュータ、はシート分割巻取機、は仕分け装
である。
【0018】シート分割巻取機2は、この実施例では
リッターリワインダーであり、原反ロール4を巻戻部5
に装着し、原反ロール4から帯状シート6を巻き戻して
スリッター装置7へ送り、スリッター装置7により複数
に分割しながら巻取部8で巻き取って分割シートロール
9を作る。
【0019】スリッター装置は、たとえば特開昭61
−142097号公報等に開示されているように、帯状
シート6を切断する切断刃7aの自動位置決めが可能な
公知のものであり、制御用コンピュータ10より指令さ
れる分割位置又は分割幅に対応するよう切断刃7aの位
置が制御される。なお切断刃には、シートを切断する機
能をもつものであれば刃先の鋭いナイフや丸刃、一対と
なる剪断用丸刃のような機械的なものだけでなく、超音
波、レーザー光線を利用したものなども含む。
【0020】巻取部8、スリッター装置7を含むシート
搬送部11及び巻戻部5は、制御用コンピュータ10の
制御を受け、分割帯状シート6′が必要な量だけ巻き取
られると巻取運転を自動的に停止するようになってい
る。
【0021】制御用コンピュータ10は、設備稼働率の
向上や巻取品質の安定性の向上を図るために、スリッタ
ー装置7の位置決め制御のみならず、巻取部8の、分割
シートロール9を支持するための装置や、分割シートロ
ール9に接触する個々のタッチローラの支持装置を自動
位置決め制御する機能、上記タッチローラを支持装置へ
搬送して装着、回収するための機構を自動制御する機
能、更に、巻取部8の巻取張力やタッチ圧、巻戻部5の
巻戻張力等の運転条件を設定制御する機能等を持ったも
のであることが好ましい。
【0022】生産計画用コンピュータ1は、たとえば毎
日の受注情報に関する膨大なデータを処理することが必
要なので当然記憶部の容量が大きくなる。ところが、シ
ート分割巻取機2の制御用コンピュータ10及び仕分け
装置3の制御用コンピュータ12は装置のリアルタイム
での制御機能を優先するため記憶部の容量は通常小さ
い。そのため、制御用コンピュータ10及び14と生産
計画用コンピュータ1との間で直接データのやり取りを
行うと時間がかかる。そこで、この実施例では図には省
略してあるが両者の中間に中継用コンピュータを設けて
相互伝達を円滑かつ迅速に行わせると有効である。
【0023】生産計画用コンピュータ1には、個々の所
要分割シートロールのシート品種、シート厚さ、分割シ
ートロール幅(分割幅)、巻取長さ、巻取コアの大きさ
等の巻取仕様に関するデータ、数量、納期又は出荷時期
等に関するデータが入力装置1aより随時に入力され
る。
【0024】生産計画用コンピュータ1は、納期の条件
を満たし、収率、稼働率を極力向上させるよう、記憶し
ている所要分割シートロールに関する情報、及び原反と
なる帯状シートに関する情報に基づき、シート分割巻取
機2の運転計画を立てる手順を記憶している。
【0025】運転計画を策定するとき生産計画用コンピ
ュータ1は、まず、納期に間に合うことを最優先にして
一定期間の運転計画を立てるため、その間に作る必要の
ある所要分割シートロールを、記憶している情報より検
索し、それを集めて生産計画の対象とする。
【0026】そして、次に、収率を高めるために、使用
する帯状シートに対し、得ようとする製品の分割帯状シ
ートをどのように割り当てるかを、その何通りもの割り
当て方について模擬演算してロスができるだけ少なくな
るように決める。また、製品幅の変更時にスリッター装
置7の切断刃7aの移動量ができるだけ少なくて済むよ
うに計画することによって稼働率を向上させる。
【0027】こうして、生産計画用コンピュータ1は、
シート分割巻取機2の制御用コンピュータ10へ、分割
巻取サイクル毎に加工される個々の分割シートロールに
ついての、幅や巻取長さを含む巻取仕様を指定するため
の信号を分割巻取サイクル単位で出力する。
【0028】シート分割巻取機2の制御用コンピュータ
10は、生産計画用コンピュータ1から出力された信号
で指定される巻取仕様に基づく運転を、スリッター装置
7等に指令する。それによってスリッター装置7では切
断刃7aが指令に対応する分割位置につく。
【0029】上述のようにして生産計画用コンピュータ
1により立てた、シート分割巻取機2の運転計画は、納
入先や数量はばらばらの状態となる。また、寸法もばら
ばらである。
【0030】そこで、本発明では、同じ出荷先や必要な
数量のシートロールが異なった時期に巻き取られても、
分割シートロールを仕分け装置3で仕分け、まとめて出
荷できるようにするために、制御用コンピュータ12を
もつ仕分け装置3を備えている。
【0031】この実施例によれば、シート分割巻取機2
から取り出された分割シートロール9は、包装装置13
を経て仕分け装置3へ、図示しない搬送装置により供給
される。また、必要に応じて、図示しない2次スリッタ
ーリワインダーにより更に幅の狭い分割シートロールに
加工された後、包装装置13を経て仕分け装置3に供給
される場合もある。生産計画用コンピュータ1は、シー
ト分割巻取機2の運転計画を立てるだけでなく分割シー
トロール9の仕分けを自動的に行うために、仕分け装置
3において分割シートロール9を分類するための仕分け
データを各分割シートロール9ごとに準備し、シート分
割巻取機2から分割シートロール9を送り出すときに、
制御用コンピュータ10から出力装置14により各分割
シートロール9に個々の仕分けデータを付与する。この
仕分けデータは、たとえば印刷、データを書き込んだラ
ベルの貼付等により分割シートロール9に直接付与して
もよいが、この実施例では、分割シートロール9を、搬
送中に傷付けないようにするために、図示しない個々の
搬送用の台に載せて搬送するので、この搬送用の台に、
たとえばSRAM等を持ち、電気磁気的に無接触でデー
タの書き込み、読み出しが可能な公知の記憶装置を装備
しておき、その記憶装置に書き込む。
【0032】仕分け装置3の制御用コンピュータ12
は、供給された分割シートロール9から公知のデータ読
み出し装置15により仕分けデータを読み取り、読み取
った仕分けデータの内容に基づき仕分け部16を制御す
る。
【0033】図2に仕分け部16の一例を示す。図2に
おいて仕分け部16は、上流工程から搬入コンベヤ17
に供給された分割シートロール9を、振り分けコンベヤ
18から、分岐する複数の保管用コンベヤ19上へ選択
的に供給することによって仕分ける。そして、保管用コ
ンベヤ19上は、仕分けられた分割シートロール9を所
定の間隔で保管しておく。そして、予め決められた数の
分割シートロール9が全て揃うと、一揃いとなった分割
シートロール9を、分岐装置20を経て集荷コンベヤ2
1に移載し、集荷コンベヤ21から分岐装置20を経て
搬出コンベヤ22に移載し下流工程へ送り出す。このよ
うにすると、仕分け先が非常に多い場合でも、必要な分
割シートロールが全部揃うと搬出され、そこに新たな分
類のものを振り分けることができるので、保管用コンベ
ヤの数は少なくて済む。
【0034】この実施例の場合、仕分け装置3の下流に
パレタイザー23が設けてあり、分割シートロール9を
パレット(図示せず)に載せて出荷又は一時的に保管す
る。そして、仕分け装置3は分割シートロール9をパレ
ット単位に仕分ける。なお、仕分け装置3による仕分け
条件は、必要に応じて、たとえば納品先又は保管先別、
運送便別、運搬手段別、巻取幅、巻取長さ等の寸法別、
包装形態別又は仕分け装置以後の処理別、あるいはそれ
らの項目を組み合わせたものなどの分割シートロールの
納品、寸法、処理等に関する事項について設定すればよ
い。
【0035】本発明の実施態様は図1に示す上述の実施
例に限定されず、発明の要旨を変えることなく多様に変
化し得る。たとえば、生産計画用コンピュータに記憶さ
れたシート分割巻取機の運転計画手順は、運転計画の条
件の設定値を変えたり、処理操作の内容や順序を変えた
りしてもよい。また、生産計画用コンピュータは、それ
が策定した運転計画に基づく帯状シートの分割位置又は
分割幅、巻取長さ等の巻取仕様や、必要な原反ロールの
仕様を指定する信号をデーターハイウェイを介して、原
反ロール貯蔵装置やシート分割巻取機の制御用コンピュ
ータに直接送るだけでなく、端末装置までにとどめ指令
内容を表示することにより各機械に運転を運転を指令し
てもよい。その場合、たとえばシート分割巻取機は、そ
の表示に基づきオペレータが帯状シートの分割位置又は
分割幅、巻取長さを設定することになる。
【0036】また、仕分け装置においてはオペレータの
設定操作に基づき半自動運転されたり、手動運転された
りすることもあり得る。また、入力される所要分割シー
トロールに関する情報や原反ロールに関する情報を構成
するデータも、システムの設計条件に応じて変わり得
る。
【0037】また、本発明は、帯状シートが紙、金属薄
板など、プラスチックフィルム以外のものである場合に
も適用できる。シート分割巻取機は、スリッターリワイ
ンダーだけでなく、たとえば、シート製造装置から送り
出される帯状シートを直接的に引き取って分割巻き取り
するインライン形式のものであってもよい。また、イン
ライン形式のシート分割巻取機を用い、原反ロール貯蔵
装置を帯状シート製造装置に代える場合も有り得る。ま
た、運転計画の対象とする原反ロールは、未製造のもの
でも、必要なときまでに製造される予定のものであれば
よい。
【0038】仕分け装置は、構造的にいかなる特定条件
をもつものではなく、分割シートロールを自動的に仕分
ける機能をもつものであれば図2に示すものに限らす、
たとえば図2に示す集荷コンベヤ21に位置に振り分け
コンベヤ18を配置して分割シートロール9を両側の保
管コンベヤ19に振り分けるようにしてもよいし、一つ
のコンベヤで振り分けと集荷、又は搬入と搬出を兼ねて
もよいし、一つの振り分け兼集荷コンベヤと、それから
分岐する複数の振り分けコンベヤからなるものでもよい
し、一組の振り分けコンベヤと集荷コンベヤとの間に複
数の保管コンベヤを交差するように設けたものであって
もよい。また、図2における保管用コンベヤ19は、分
割シートロールを長手直角方に搬送して保管するが、分
割シートロールを長手方向に搬送して保管するものでも
よい。
【0039】また、図2に示すような複数のコンベヤか
らなる仕分け部を持たず、たとえばスタッカ天井クレー
ン等を用いて立体的に仕分けるようにしたもの、無人搬
送車等を用いて分割シートロールを仕分け位置に移動す
るようにしたものであってもよい。
【0040】更に、分割シートロールがシート分割巻取
機から搬出された順番に仕分け装置に供給される場合、
分割シートロールに仕分けデータを付与せず、仕分け装
置を生産計画用コンピュータ1からの指令に基づきシー
ケンス制御するようにしてもよい。また,分割シートロ
ールに予め物と情報とを一致させるための識別データを
付与しておくと共に、各分割シートロールの仕分けデー
タをコンピュータに記憶しておき、付与した識別データ
を仕分け時に読み取り、その識別データに該当する分割
シートロールについての仕分けデータをコンピュータか
ら呼び出すことにより仕分け部を制御する形式のもので
もよい。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、必要な分割シートロー
ルに関する情報に基づいてシート分割巻取機の運転計画
を立てるので、従来のように未受注の分割シートロール
を大量に製造しないで済む。それゆえ、従来の製品倉庫
が不要になり、未受注の分割シートロールを大量に製品
倉庫に収納したり、取り出したりする必要がなくなり、
作業者を大幅に削減できる。しかも、製品倉庫に大量の
未受注製品が眠ってしまうことがないので歩留が向上
し、投下した原料、エネルギー等に対する生産性が著し
く向上する。また、在庫品に対する課税による経済的負
担も大幅に軽減されることになる。
【0042】更に、分割シートロールを作るための帯状
シートは、従来のように製品としての分割シートロール
に加工してから製品倉庫に保管するのではなく、加工し
ないで原反ロール貯蔵装置に半製品の原反ロールのまま
保管しておくので、必要なときに原反ロールを取り出し
て必要な幅や長さに加工することができる。そのめたリ
ードタイムは大幅に短縮される。たとえば、一日単位で
生産計画を立てることができ、受注のあった次の日に出
荷することも可能になる。
【0043】また、上記運転計画に基づいてシート分割
巻取機で加工された分割シートロールは仕分け装置によ
り仕分けられるので、分割シートロールの仕分け作業の
繁雑さを心配することなく、生産性の向上を優先した運
転計画を立てることができるようになる。しかも、仕分
けのための作業者が不要になり、短時間で仕分けが完了
するので、出荷までの時間が大幅に短縮される。
【0044】したがって、多種多様な分割シートロール
をジャストインタイムかつ高い収率で得ることができる
分割シートロール加工設備を提供することができ、本発
明の設備を用いれば分割シートロール製造原価を大幅に
節減することができ、コストと納期において受注獲得競
争を有利に展開できる。
【0045】つまり、本発明では半製品である原反ロー
ルをミルロールストレージに大量に保管しておき、受注
仕様を原反ロールに引き当てる生産方式をとることに最
も特徴がある。そして、本発明によれば、たとえば、帯
状シートの品種と厚みの組み合わせで最低各1本の原反
ロールを在庫しておくとしても50本の原反ロールを半
製品で在庫しておけば、量にもよるが、まずはいかなる
製品仕様の市場ニーズにもジャストインタイムの納期条
件で、かつ製販一体で、取扱範囲の全仕様の受注に、高
い組み合わせ収率で、注文品ばかりの生産計画で対応で
きる前提条件が成立する。
【0046】また、人間でなくコンピュータによって立
案する、スリッターリワインダーの運転計画は、受注の
件数や製品の種類が複雑に錯綜し、数10万ないし数1
00万に至っても、常に製品収率(原反ロールに対する
受注製品ロールの生産割合)を論理的最高率になる生産
計画(95パーセントないし99.5パーセント)の策
定が可能になる。この製販システムによる収率差は、格
差的コスト競争力を創出する。従来の工場では、製品倉
庫に収納された後の管理が不透明(再処理や在庫処分な
ど)なため明確な収率把握ができない状況であるが、こ
の収率は高く見積っても80パーセントないし85パー
セント止まりと推定され、本発明によりもたらされる1
0パーセントから15パーセントの製品収率向上は、年
間35億円の規模の生産高をもつ生産工場ならば1年間
で3.5億円ないし5億円の新たなコスト競争力を創出
する。
【0047】また、本発明によるシートロール加工設備
は、生産計画や各工程装置の運転管理を全て従来の熟練
をつんだ人間でなく、コンピュータ利用のシステムと、
そのネットワークで、統合的に、かつリアルタイムに正
確に全工程の物と情報が数値管理されるため、製販一体
に収支まで自動管理することができ、省人化の直接的メ
リットがあり、操業のばらつきもなくなる。
【0048】更に、原反ロールを大量に保管するミルロ
ールストレージを活用することによって、製膜機のロッ
ト切り替え頻度を少なくすることもでき、その結果上流
側における歩留を向上させる効果も大きくなる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例について説明するための説明
図である。
【図2】仕分け装置における仕分け部の概略平面図であ
る。
【符号の説明】1 生産計画用コンピュータ 2 シート分割巻取機 3 仕分け装置 6 帯状シート 9 分割シートロール
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生産計画用コンピューターと、該生産計
    画コンピューターの指令によって、少く共、分割位置を
    変更可能なスリッター装置を装備した巻取機と、上記生
    産計画用コンピューターの指令によって、製品ロールを
    仕分ける仕分け装置とから構成されたシート巻取ロール
    加工装置において、巻取機で納品先や納品単位が分散さ
    れて加工された後、仕分け装置で再び納品先や納品単位
    にまとめて出荷することを特徴とするシート巻取ロール
    加工方法。
  2. 【請求項2】 生産計画用コンピューターと、該生産計
    画コンピューターの指令によって、少く共、分割位置を
    変更可能なスリッター装置を装備した巻取機と、上記生
    産計画用コンピューターの指令によって、製品ロールを
    仕分ける仕分け装置とから構成されたシート巻取ロール
    加工装置において、巻取機で納品先や納品単位が分散さ
    れて加工された後、仕分け装置で再び納品先や納品単位
    にまとめて出荷することを特徴とするシート巻取ロール
    加工装置。
JP18146892A 1992-05-29 1992-05-29 シート巻取ロール加工方法及び加工装置 Pending JPH05337888A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18146892A JPH05337888A (ja) 1992-05-29 1992-05-29 シート巻取ロール加工方法及び加工装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18146892A JPH05337888A (ja) 1992-05-29 1992-05-29 シート巻取ロール加工方法及び加工装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05337888A true JPH05337888A (ja) 1993-12-21

Family

ID=16101285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18146892A Pending JPH05337888A (ja) 1992-05-29 1992-05-29 シート巻取ロール加工方法及び加工装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05337888A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100025516A1 (en) * 2006-07-17 2010-02-04 Fernando Barsacchi Automated system for producing and managing rolls of web material and robot intended particularly for said system

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20100025516A1 (en) * 2006-07-17 2010-02-04 Fernando Barsacchi Automated system for producing and managing rolls of web material and robot intended particularly for said system
US8413407B2 (en) * 2006-07-17 2013-04-09 A. Celli Nonwovens S.P.A. Automated system for producing and managing rolls of web material

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20020087227A1 (en) System and method for production management
CN114331291A (zh) 一种智能制造用原料管理方法及系统
KR20150089793A (ko) 창고관리시스템의 피크 앤 패스 프레임워크 처리 방법
US20070208456A1 (en) Business portal for electronically tagging product packaging
WO2021039143A1 (ja) 作業計画システム及び作業計画方法
JPH05337888A (ja) シート巻取ロール加工方法及び加工装置
JP3282277B2 (ja) シートロール加工設備
CN107954141A (zh) 一种物料智能配送输送线同步带输送方法及装置
JP3182964B2 (ja) シートロール加工設備
WO2024147352A1 (ja) 鋼板の生産装置、受注・生産・販売支援装置、鋼板の受注・生産・販売方法、及び鋼板の受注・生産・販売プログラム
CN108045827A (zh) 一种辅料高架库的辅料出库方法及系统
JP3182965B2 (ja) シートロール加工設備
JPH05338741A (ja) シート巻取ロール加工方法及び加工設備
JP3443868B2 (ja) シートロール加工設備
JPH05318388A (ja) シート巻取ロール加工方法及び加工装置
JPH06247595A (ja) シートロール加工設備
JP2000113080A (ja) サプライチェーンの製品管理方法
Schönsleben Order Release and Control
JP2847276B2 (ja) コイル状製品の納期管理システム
JPH05250392A (ja) リピート受注元票の自動発行システム
JP2009169826A (ja) 生産管理システムおよび生産管理方法
Kunwar Jr Analyzing sorting and packaging for automation and process improvement
Sarkar Some Aspects of Materials Management
Johannes Inbound process design and improvement of after sales parts from local suppliers and import freight
JPH07200682A (ja) 生産販売管理システム