JP2009169826A - 生産管理システムおよび生産管理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】需要が急激に変動しても欠品や大幅な過剰在庫の発生を抑え易い生産管理システムを得ること。
【解決手段】消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツール56,66から得られる情報と消費財の予測需要とに基づいて管理する生産・在庫管理装置50と、生産財のうちで消費財の生産に実際に使用されたものの数量を、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツール66から得られる情報に基づいて集計する払出管理装置80と生産管理システム100に具備させ、生産・在庫管理装置には、払出管理装置の集計結果から求めた消費財の実需要が予測需要から外れていたときに、上記の集計結果に基づいて生産財の生産量を修正する計画修正部を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツール56,66から得られる情報と消費財の予測需要とに基づいて管理する生産・在庫管理装置50と、生産財のうちで消費財の生産に実際に使用されたものの数量を、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツール66から得られる情報に基づいて集計する払出管理装置80と生産管理システム100に具備させ、生産・在庫管理装置には、払出管理装置の集計結果から求めた消費財の実需要が予測需要から外れていたときに、上記の集計結果に基づいて生産財の生産量を修正する計画修正部を設ける。
【選択図】 図1
Description
この発明は、生産管理システムおよび生産管理方法に関するものである。
消費者のニーズの多様化に伴って、種々の商品で少量多種(変種変量)生産が取り入れられている。少量多種生産では、消費者のニーズに合った商品を短期間で上市することが望まれるため、生産財の製造から消費財の製造までの全ての活動を自社内外に拘わらず統合して経営成果を高める供給連鎖管理(SCM;Supply Chain Management)が適用されることがある。供給連鎖管理の代表的なものとして、預託在庫管理(VMI;Vendor Managed Inventory)が知られている。
上記の預託在庫管理では、例えば消費財メーカの生産計画と過去の販売実績とに基づいて生産財メーカが消費財メーカの在庫管理、自社の在庫管理、および自社の生産管理を行う。このとき、必要なものを必要なときに必要なだけ生産し易くするために、いわゆる「カンバン」等の情報伝達ツールを用いて生産、物流、在庫の管理が行われることがある。カンバンは搬送時期、搬送量、搬送方法、仕掛け(生産着手)指示等が記載された伝票であり、生産財の生産から消費財の生産までの各工程間でやり取りされる。
例えば特許文献1に記載された部品発注方法では、部品の発注量に対応した枚数の伝票(納入指示カード)を車両組立工場が発行して該納入指示カードを部品と一緒に部品工場に納入させ、車両組立工場で部品が使用される毎に該部品に付けられていた納入指示カードを読み取ることで得た実績使用量が車両組立工場の生産実績に基づく適正使用量を上回っていたときには、車両組立工場が納入指示カードを追加発行して生産計画の達成に必要な量の部品を調達している。
特許文献1に記載された方法は、部品の加工ミス等によって部品の実績使用量が適正使用量を上回ったときの対処方法として利用可能なものではあるが、消費財に欠品や大幅な過剰在庫が生じるような急激な需要変動、例えば気候変動や流行の急激な変化等に起因する需要変動に対しては対応が困難である。勿論、生産財メーカまたは消費財メーカが常に余剰在庫を抱えるようにすれば急激な需要変動に対しても対応可能であるが、余剰在庫は不良資産化する危険性がある。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、需要が急激に変動しても欠品や大幅な過剰在庫の発生を抑え易い生産管理システムおよび生産管理方法を得ることを目的とする。
上記の目的を達成するこの発明の生産管理システムは、消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報と消費財の予測需要とに基づいて管理する生産・在庫管理装置と、生産財のうちで消費財の生産に実際に使用されたものの数量を、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報に基づいて集計する払出管理装置とを備え、生産・在庫管理装置は、払出管理装置の集計結果から求めた消費財の実需要が予測需要から外れていたときに、上記の集計結果に基づいて生産財の生産量を修正する計画修正部を有することを特徴とするものである。
また、上記の目的を達成するこの発明の生産管理方法は、消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報と消費財の予測需要とに基づいて管理するステップと、生産財のうちで消費財の生産に実際に使用されたものの数量を、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報に基づいて集計するステップと、集計ステップでの集計結果から求めた消費財の実需要が予測需要から外れていたときに、上記の集計結果に基づいて生産財の生産量を修正するステップとを含むことを特徴とするものである。
この発明では、消費財の生産に実際に使用された生産財の数量を情報伝達ツールから得られる情報を基に集計して消費財の実需要を求めるので、消費財の需要変動を該変動が小さいときから正確に把握し易い。また、消費財の実需要が当初の予測需要から外れたときには生産財の生産量を修正するので、消費財の需要が急激に変動する前に生産財の生産量を修正し易い。生産財および消費財の各々について、欠品や大幅な過剰在庫が生じないように対策を講じ易い。したがって、この発明によれば、消費財の需要が急激に変動しても、生産財および消費財の各々について欠品や大幅な過剰在庫の発生を抑え易くなる。
以下、この発明の生産管理システムおよび生産管理方法それぞれの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この発明は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
図1は、この発明の生産管理システムの一例を示す概略図である。同図に示す生産管理システム100は、生産財生産セクション60で生産した生産財を輸送手段TMにより消費財生産セクション90に送り、ここで消費財を組み立てて出荷するように構成された預託在庫管理型の生産システムに適用されたものであり、この発明の生産管理方法に従って生産財の生産管理を行う。生産財生産セクション60は例えば部品メーカであり、消費財生産セクション90は例えば最終アッセンブリーメーカである。図示の消費財生産セクション90は、第1ロケーション90aから第nロケーション90nまでの計n箇所に製品製造工場を有している。
上記の生産財生産セクション60には、消費財の需要を例えば月単位や半年単位等の中日程で予測して当該消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを管理する生産・在庫管理装置50と、該生産・在庫管理装置50から例えば社内LAN(Local Area Network)を通じて製造指令PPを受けて生産財、具体的には部品を製造する部品製造ライン52と、製造された部品を所定数量毎に保管する部品倉庫54とが設けられている。図示の例では、部品がロットL単位で管理されている。なお、生産・在庫管理装置50が消費財の需要を中日程で予測するにあたっては、各ロケーション90a〜90nでの製品の生産計画や各ロケーション90a〜90nでの過去の出荷実績等が考慮される。
上記の予測需要に従って生産・在庫管理装置50が部品の生産管理および在庫管理を効率よく行うことができるように、ロットLの各々には部品名や部品の数量、輸送先、輸送先での倉入れ納期等が記録されたカンバン等の情報伝達ツール56が付けられ、この状態で部品製造ライン52から部品倉庫54に運ばれる。各ロットLに付けられている情報伝達ツール56は、当該ロットLを部品倉庫54に倉入れするときに取り外されて、その記録内容が所定の読取装置(図示せず)により読み取られる。読取装置による該読み取り結果RRは、例えば社内LANを通じて生産・在庫管理装置50に送られる。生産・在庫管理装置50は、これらの読み取り結果RRを基に部品の生産量を把握し、管理する。
また、部品倉庫54内のロットLを所定のロケーションに払い出す際には、部品名や部品の数量、部品の出荷先、部品の納期等が記録された別の情報伝達ツール66が新たに発行されて各ロットLに付けられる。生産・在庫管理装置50は、当該新たな情報伝達ツール66の発行枚数と上述の読み取り結果RPとを基に部品倉庫54での在庫量を把握し、管理する。複数回に亘って書換えが可能な印字面を有する磁気カードを情報伝達ツール56,66として用いると、当該磁気カードでは印字内容を自由に変更して繰り返し利用可能であることから、生産財生産セクション60で用いる情報伝達ツール56,66の総数を抑え易くなる。
一方、消費財生産セクション90における各ロケーション90a〜90nには、上述の部品倉庫54から払い出されたロットLが該ロットLに情報伝達ツール66が付けられたまま保管される部品倉庫62と、部品倉庫62から払い出されたロットLを用いて消費財(製品)を製造する製品製造ライン64と、部品倉庫62から払い出されたロットLのうちで消費財の生産に実際に使用されたものの数量を該ロットLに付けられていた情報伝達ツール66を基に計数し、集計する払出管理装置80とが設けられている。
各ロットLに付けられている情報伝達ツール66の記録内容は、当該ロットLを部品倉庫62に倉入れするときに所定の読取装置(図示せず)により読み取られ、該読取装置による該読み取り結果RRは、例えば社内LANを通じて払出管理装置80に送られる。そして、払出管理装置80は、これらの読み取り結果RRをネットワークNWを介して生産・在庫管理装置50に送る。
また、各ロットLに付けられている情報伝達ツール66は、製品製造ライン64での製品の製造段階でロットLから取り外され、払出管理装置80によってその記録内容が読み取られる。払出管理装置80は、読み取った情報伝達ツール66の記録内容から製品の製造に実際に使用されたロットLの数を求め、更には製品の製造に実際に使用された部品の数量を例えば日単位や週単位等の小日程で集計する。そして、集計結果CRをWAL(Wide Area Network)等のネットワークNWを介して生産財生産セクション60の生産・在庫管理装置50に伝える。
上記の集計結果CRを受けた生産・在庫管理装置50は、当該集計結果CRから製品の実需要を求め、該実需要が当初の予測需要から外れていたときには、集計結果CRを基に部品の生産量を修正する。例えば、上記の集計結果CRから算出される製品の実需要が当初の予測需要を超えていたときには、生産財生産セクション60での部品の生産量を増加させ、これに合わせて情報伝達ツール56,66の流通量を増加させる。反対に製品の実需要が当初の予測需要を下回っていたときには、生産財生産セクション60での部品の生産量を低減させ、これに合わせて情報伝達ツール56,66の流通量を減少させる。
このようにして部品の生産管理を行う生産管理システム100では、製品の生産に実際に使用された部品の数量を情報伝達ツール66から得られる情報を基に集計して製品の実需要を求めるので、製品の需要変動を該変動が小さいときから正確に把握し易い。また、製品の実需要が当初の予測需要から外れたときには生産財の生産量を修正するので、製品の需要が急激に変動する前に部品の生産量を修正し易い。部品および製品の各々について、欠品や大幅な過剰在庫が生じないように対策を講じ易い。したがって、この生産管理システム100によれば、製品の需要が急激に変動しても部品および製品の各々について欠品や大幅な過剰在庫の発生を抑え易くなる。
上述の技術的効果を奏する生産管理システム100は、生産・在庫管理装置50および払出管理装置80それぞれの機能に特徴を有している。以下、図1で用いた参照符号を適宜引用しつつ図2または図3を参照して、生産・在庫管理装置50および払出管理装置80それぞれの具体的構成について説明する。
図2は、生産財生産セクションに設けられる生産・在庫管理装置の一例を概略的に示すブロック図である。同図に示す生産・在庫管理装置50Aは、計画策定部10、消費財生産計画・実績データベース11、月次計画データベース13、週次計画データベース15、記憶部17、生産・在庫管理部30、カンバン管理データベース31、在庫管理データベース33、送受信制御部35、インタフェース(I/F)部37、入力部40、表示制御部45、および表示部47を備えている。
上記の計画策定部10は、製品の生産計画や部品の輸送計画等の策定および修正を行う。そのために、当該計画策定部10は輸送リードタイム設定部1、適正在庫月数策定部3、月次計画策定部5、週次日程計画策定部7、および計画修正部9を有している。この計画策定部10における輸送リードタイム設定部1は、ユーザによって入力部40から入力されたロケーション90a〜90n(図1参照)毎の輸送リードタイムのデータを基に、生産財生産セクション60(図1参照)から各ロケーション90a〜90nに部品を輸送するのに掛かる輸送リードタイムをロケーション90a〜90n毎に設定する。
また、適正在庫月数策定部3は、消費財生産計画・実績データベース11に予め格納された各ロケーション90a〜90nでの製品の月次生産計画およびロケーション90a〜90n毎の過去の製品生産実績から製品の需要を予測し、該予測需要と輸送リードタイム設定部1により設定されたロケーション90a〜90n毎の輸送リードタイムとを基に、欠品を防止するうえで各ロケーション90a〜90nの部品倉庫64(図1参照)に確保しておくことが望まれる部品の在庫量を策定する。
月次計画策定部5は、輸送リードタイム設定部1による設定結果と適正在庫月数策定部3による策定結果とを基に、各ロケーション90a〜90nでの部品の在庫計画、各ロケーション90a〜90nへの部品の配送計画、および各ロケーション90a〜90nでの製品の生産計画を月単位で策定して、月次計画データベース13に格納する。また、週次日程計画策定部7は、月次計画データベース13に格納されている月次計画策定部3の策定結果を読み出し、該策定結果に基づいて各ロケーション90a〜90nへの部品の配送計画と各ロケーション90a〜90nでの製品の生産計画とを日単位で策定して、週次計画データベース15に格納する。
計画修正部9は、各ロケーション90a〜90nの払出管理装置80からネットワークNW(図1参照)を介して小日程で送られてくる部品の数量の集計結果CR(図1参照)から製品の実需要を求め、該実需要と適正在庫月数策定部3による上記予測需要との差が条件値以上であったとき、具体的には上記実需要と週次日程計画策定部7が策定した各ロケーション90a〜90nでの製品の計画生産量との差が条件値以上であったときに、月次計画策定部5および週次日程計画策定部7の各々が策定した計画を修正する。
上記の条件値は、記憶部17に予め格納されている。また、記憶部17には、計画修正部9が上記の各計画を修正する際に行う演算で用いられる情報が予め格納されている。計画修正部9は、上記の各計画を修正したときに、月次計画データベース13および週次計画データベース15の各々に格納されている策定計画を修正内容に合わせて書き換える。
生産・在庫管理装置50Aは、上述した週次計画データベース15に格納されている計画に従って製品を製造する際に必要となる各ロケーション90a〜90nでの部品の数量に応じて、生産財生産セクション60での部品の生産管理および在庫管理を行う。そのために、当該生産・在庫管理装置50Aにおける生産・在庫管理部30は、カンバン枚数設定部21、生産指示カンバン発行指示部23、生産指示部25、およびカンバン管理部27を有している。
上記のカンバン枚数設定部21は、月次計画策定部5および週次日程計画策定部7それぞれの策定計画を月次計画データベース13または週次計画データベース15から読み出して、生産財生産セクション60で流通させるカンバンの枚数、すなわち生産財生産セクション60で部品の生産管理および在庫管理を行う際に必要となる情報伝達ツール56,66(図1参照)の枚数を設定し、カンバン管理データベース31に格納する。
カンバン発行指示部23は、カンバン枚数設定部21の設定結果をカンバン管理データベース31から読み出して、情報伝達ツール発行機(図示せず)に所定枚数のカンバンの発行を指示する。また生産指示部25は、カンバンの発行枚数に応じた数量の部品が部品製造ライン52(図1参照)で製造さるように、所定の製造指令PPを当該部品製造ライン52に送る。
カンバン管理部27は、部品倉庫54に部品をロットL(図1参照)単位で倉入れしたときに送られてくる情報伝達ツール56の読み取り結果RR(図1参照)を基に、倉入れされたロットLの数量、ひいては生産された部品の数量を求め、その結果を在庫管理データベース33に格納する。また、情報伝達ツール66の発行枚数を基に部品倉庫54での部品の在庫量を求め、その結果を在庫管理データベース33に格納する。生産指示部25は、在庫管理データベース33に例えば定期的にアクセスして該在庫管理データベースに格納されている情報を読み出し、該情報を基に部品生産の進捗具合を判断して、必要に応じて部品生産の加速または減速を指示する指令を部品製造ライン52に送る。
送受信制御部35は、計画策定部10、生産・在庫管理部30、およびインタフェース(I/F)部37の各々に接続されて、生産・在庫管理装置50Aと部品製造ライン52、部品倉庫54、および各払出管理装置80(図1参照)との間の情報の送受信を制御する。具体的には、生産指示部25から部品製造ライン52へ宛てた製造指令PPの送信処理、部品倉庫54からカンバン管理部27に宛てた読み取り結果RRの受信処理、各払出管理装置80から計画修正部9に宛てた集計結果CR(図1参照)の受信処理等を行う。インタフェース部37は、生産財生産セクション60内に設けられた社内LAN等のネットワークおよび生産・在庫管理装置50Aと各払出管理装置80とを結ぶネットワークNW(図1参照)に接続される。
入力部40は、計画策定部10および生産・在庫管理部30の各々への入力装置として機能する。そして表示制御部47は、入力部40から入力された指令に応じて表示部47の動作を制御して、計画策定部10による設定結果や策定結果、あるいは生産・在庫管理部30による設定結果、指示内容、または管理内容を表示部40に表示させる。
このように構成された生産・在庫管理装置50Aは、図1に示した生産・在庫管理装置50として用いることができる。
図3は、消費財生産セクションでの各ロケーションに設けられる払出管理装置の一例を概略的に示すブロック図である。同図に示す払出管理装置80Aは、カンバン読取部71、計数部72、記憶部73、集計部74、送受信処理部75、インタフェース(I/F)部76、制御部77、表示部78、および入力部79を備えている。
上記のカンバン読取部71は、払出管理装置80Aが設けられているロケーションで流通されるカンバンに記録された情報、すなわち当該ロケーションでの部品の在庫管理および製品の生産管理に用いられる情報伝達ツール66(図1参照)に記録された情報を読み取る。計数部72は、カンバン読取部71が読み取った情報を基に製品の製造に実際に用いられた部品の数量をカンバン毎に計数して計数結果を記憶部73に格納する。
集計部74は、記憶部73に格納されている計数結果に基づいて、製品の製造に実際に用いられた部品の数量を日単位や週単位等の小日程で集計し、該集計結果を記憶部73に格納すると共に送受信処理部75に送る。送受信処理部75は、集計部74から送られてきた集計結果を所定の信号に変換してインタフェース部76に送り、インタフェース部76は、送受信処理部75から送られてきた上記の信号をネットワークNWに送出する。
なお、ロットLを部品倉庫62に倉入れするときに情報伝達ツール66の記録内容を読み取った読み取り装置から送られてくる前述の読み取り結果RRは、インタフェース部76から送受信処理部75に一旦送られた後、該送受信処理部75からインタフェース部76を介してネットワークNWに送出される。
制御部77はカンバン読取部71、計数部72、集計部74、および送受信処理部75の動作を制御する他に、表示部78の動作も制御する。表示部78は、制御部77による制御の下に、計数部72による計数結果、集計部74による集計結果、送受信処理部75による送信結果等を表示する。入力部79は、制御部77への指令等の入力装置として機能する。
このように構成された払出管理装置80Aは、図1に示した各ロケーション90a〜90nでの払出管理装置80として用いることができる。
図4は、図2に示した生産・在庫管理装置と図3に示した払出管理装置とを用いて構成された生産管理システムでの生産管理の手順の一例を示すフローチャートである。図示の例ではステップS1〜S16を行って部品の生産管理を行う。以下、図1〜図3で用いた参照符号を適宜引用して、各ステップを説明する。
最初に行われるステップS1では、ユーザが各ロケーション90a〜90n(図1参照)での製品の月次生産計画および各ロケーション90a〜90nでの過去の製品出荷実績を収集し、生産・在庫管理装置50Aに入力して、消費財生産・実績データベース11(図2参照)を構築する。
次いで、輸送リードタイム設定部1(図2参照)がロケーション90a〜90n毎に輸送リードタイムを設定するステップS2と、適正在庫月数策定部3(図2参照)が各ロケーション90a〜90nの部品倉庫64(図1参照)での部品の適正在庫量(適正在庫月数)を策定するステップS3とが行われる。また、各ロケーション90a〜90nへの部品の配送ならびに各ロケーション90a〜90nでの部品の在庫および製品の生産それぞれの月次計画を月次計画策定部5(図2参照)が策定するステップS4と、各ロケーション90a〜90nへの部品の配送および各ロケーション90a〜90nでの製品の生産それぞれの日次計画を週次日程計画策定部7(図2参照)が策定するステップS5とが行われる。
さらには、生産財生産セクション60(8図1参照)で流通させるカンバン(情報伝達ツール56,66(図1参照))の枚数をカンバン枚数設定部21(図2参照)が設定するステップS6と、カンバン発行指示部23(図2参照)が情報伝達ツール発行機にカンバンの発行を指示するステップS7と、生産指示部25(図2参照)が部品製造ライン52(図1参照)に部品の製造を指示するステップS8とが行われる。これらの結果として、ステップS9では、生産財生産セクション60での部品の生産・在庫管理が生産・在庫管理装置50により開始される。
この後、生産財生産セクション60から各ロケーション90a〜90nに部品を輸送するステップS10と、各ロケーション90a〜90nで部品の在庫管理および製品の生産管理を開始するステップS11とが行われる。なお、ステップS10は、生産管理システムによる直接の管理項目ではないが、ここでは生産管理システムによる生産管理の手順の理解を容易にするために、便宜上、図示している。
次いで行われるステップS12では、各払出管理装置80A(図3参照)が製品の製造に実際に使用された部品の数量をロケーション90a〜90n毎に計数し、小日程で個別に集計する。そして、当該集計を行った各払出管理装置80Aは、集計結果をステップS13でネットワークNW(図1参照)を介して生産・在庫管理装置50Aに送信する。
ステップS14では、上記の集計結果CR(図1参照)を受信した生産・在庫管理装置50Aの計画修正部9が当該集計結果CRから製品の実需要を求め、該実需要と週次日程計画策定部7(図2参照)が策定した各ロケーション90a〜90nでの製品の計画生産量との差から計画の修正が必要であるかを当該計画修正部9が判断する。このステップS14で計画の修正が必要であると判断されたときにはステップS15に進み、計画の修正は不要であると判断されたときにはステップS16に進む。
上記のステップS15では、計画修正部9が週次日程計画策定部7の策定計画を修正する。この後はステップS6に戻って、ステップS6以降が繰り返される。一方、上記のステップS16では、各ロケーション90a〜90nでの製品の製造が完了したか否かを計画修正部9が判断し、製品の製造が完了していないと判断されたときにはステップS12に戻って該ステップS12以降が繰り返される。また、ステップS16で製品の製造が完了したと判断されたときには、生産管理を終了する。
以上、この発明の生産管理システムおよび生産管理方法について実施の形態を挙げて説明したが、前述のように、この発明は上記の形態に限定されるものではない。例えば、この発明の生産管理システムおよび生産管理方法は、生産財生産セクションと消費財生産セクションとが輸送手段で結ばれているか否かに拘わらず、種々の生産財の生産管理に適用可能である。生産財の生産管理は、消費財の需要を予測して当該生産財の生産量および在庫量を管理する他に、生産財自体の需要を予測して当該生産財の生産量および在庫量を管理してもよい。生産・在庫管理装置や払出管理装置の具体的構成は適宜選定可能である。例えば、情報伝達ツールの記録内容を読み取る機能を生産・在庫管理装置に付加することもできる。この発明の生産管理システムおよび生産管理方法については、上述したもの以外にも種々の変形、修飾、組合せ等が可能である。
この発明の生産管理システムおよび生産管理方法は、種々の消費財および生産財の生産管理に適用することができる。例えば供給連鎖管理(SCM)の下での消費財の生産管理に好適に適用することができる。
9 計画修正部
10 計画策定部
30 生産・在庫管理部
50,50A 生産・在庫管理装置
56,66 情報伝達ツール
60 生産財生産セクション
74 集計部
80,80A 払出管理装置
100 生産管理システム
10 計画策定部
30 生産・在庫管理部
50,50A 生産・在庫管理装置
56,66 情報伝達ツール
60 生産財生産セクション
74 集計部
80,80A 払出管理装置
100 生産管理システム
Claims (6)
- 消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報と前記消費財の予測需要とに基づいて管理する生産・在庫管理装置と、
前記生産財のうちで前記消費財の生産に実際に使用されたものの数量を、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報に基づいて集計する払出管理装置と、
を備え、
前記生産・在庫管理装置は、前記払出管理装置の集計結果から求めた前記消費財の実需要が前記予測需要から外れていたときに、前記集計結果に基づいて前記生産財の生産量を修正する計画修正部を有することを特徴とする生産管理システム。 - 前記払出管理装置は、前記消費財の生産に実際に使用された生産財の数量を小日程で集計する集計部を有し、
前記生産・在庫管理装置の計画修正部は、前記計数結果に基づいて前記生産財の生産量を小日程で修正する、
ことを特徴とする生産管理システム。 - 前記情報伝達ツールは、複数回に亘って書換えが可能な印字面を有する磁気カードであることを特徴とする請求項1または2に記載の生産管理システム。
- 前記生産・在庫管理装置は、前記生産財の生産および保管を行う生産財生産セクションに配置され、
前記払出管理装置は、前記生産財生産セクションと輸送手段を介して結ばれて前記生産財の保管および前記消費財の生産を行う消費財生産セクションに配置され、
前記生産・在庫管理装置と前記払出管理装置とはネットワークを介して接続される、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の生産管理システム。 - 前記生産・在庫管理装置は、所定数量の生産財毎に付けられて前記生産財生産セクション内で流通する第1の情報伝達ツールから得られる情報と前記消費財の予測需要とに基づいて、前記生産財の生産量を管理し、
前記払出管理装置は、前記生産財生産セクションから前記生産財を払い出すときに所定数量の生産財毎に付けられて前記消費財生産セクション内で流通する第2の情報伝達ツールから得られる情報に基づいて、前記消費財の生産に実際に使用された生産財の数量を集計する、
ことを特徴とする請求項4に記載の生産管理システム。 - 消費財の生産に用いられる生産財の生産量と在庫量とを、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報と前記消費財の予測需要とに基づいて管理するステップと、
前記生産財のうちで前記消費財の生産に実際に使用されたものの数量を、所定数量の生産財毎に付けられた情報伝達ツールから得られる情報に基づいて集計するステップと、
前記集計ステップでの集計結果から求めた前記消費財の実需要が前記予測需要から外れていたときに、前記集計結果に基づいて前記生産財の生産量を修正するステップと、
を含むことを特徴とする生産管理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008009241A JP2009169826A (ja) | 2008-01-18 | 2008-01-18 | 生産管理システムおよび生産管理方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021015578A (ja) * | 2019-07-16 | 2021-02-12 | 小西医療器株式会社 | 物品管理システムおよび物品管理方法 |
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2008
- 2008-01-18 JP JP2008009241A patent/JP2009169826A/ja active Pending
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