JPH05336960A - 抗原特異的tリンパ球反応の誘導 - Google Patents
抗原特異的tリンパ球反応の誘導Info
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Abstract
誘導が行われ、抗原誘導T細胞免疫MHC結合ペプチド
で中空のMHC分子を運搬して抗原が存在するビヒクル
を装荷してTリンパ球を培養する。
Description
特に抗原に特異的なTリンパ球反応を誘導する方法、そ
の方法によって得られる抗原に特異的なTリンパ球、そ
れを含む薬剤組成物およびT細胞免疫ペプチドを確認す
る方法に関する。
的細胞障害Tリンパ球(以下、CTLと記す)は、前述
の抗原に誘導されるウイルスやバクテリアなどに原因と
される病気に対して哺乳類、通常ヒトの保護のための薬
剤の組成物において、有用で有り得る。抗原特異的Tリ
ンパ球は、自己由来の抗原としての特異性を有するとき
にもまた有用で有り得る。自己由来の抗原のための特異
性とは、たとえば前述の自己由来の抗原の増加した条件
や、前述の自己由来の抗原の変位種の表現による通常の
細胞と異なる腫瘍細胞に対する治療性である。
から誘導され、抗原が存在している細胞の表面に位置す
る腫瘍組織複合性(MHC)分子を結合することがで
き、またT細胞反応を誘導することができるぺプチド
は、予防接種をする目的あるいは治療目的のためのいず
れかの薬剤の組成物に効用を有することも有り得る。
の開始は、通常免疫にされた動物や、ヒトからのリンパ
球集団を要求する。何故なら、未感作な(免疫を有して
いない)個体における抗原特異性T細胞の前駆体物質
が、非常に少ないからである。たとえばマウスにおい
て、全ての脾臓細胞のほぼ1/106あるいは脾臓のT
細胞の1/3×105が個体特異性CTL前駆体である
(参照1)。したがって、インビトロにて抗原特異性T
細胞反応の誘導は、通常インビボにて抗原あるいは抗原
パルスされた(たとえばウイルスが伝染した)細胞と予
防接種を要求する。次に、インビトロにて再び刺激を与
えられる。インビボにて免疫性を与えることのための必
要を回避することが好ましい。特に、腫瘍が会合したペ
プチドとしてウイルスや、他の抗原に対してCTL反応
の世代のために好ましい。何故なら、それは予防接種の
ための必要条件なしに、CTL反応を導くためのそれら
の能力のために与えられたMHCクラスI、対立遺伝子
のための示された結合能力とともにペプチドの迅速な選
別を許すだろうからである。本発明は、CTL反応誘導
を可能とするMHC結合ペプチドを同定するために、イ
ンビボで免疫を与えるために、必要を妨げていることを
狙っている。CTL反応の開始は、CD8+ CTL先駆
者細胞(参照2〜5)へMHCクラスI分子の抗原が存
在している溝に存在している小さなペプチドの認識を要
求する。小さなペプチドとは、長さにおいて8−11個
のアミノ酸である。通常、CD4+ Tヘルパ細胞は、最
適のCTL反応を要求される(参照6,7)。今までウ
イルスが誘導された抗原が存在している細胞(以下、A
PCと記す)や、ウイルスのペプチドが充填されたAP
Cに対してインビトロでCTL反応誘導は、ウイルスに
感染されたまたはウイルスのペプチドが充填された樹板
状の細胞(DC)で唯一成功している(参照8)。
までは、インビトロのCLT反応では、ウイルス誘導抗
原が存在する細胞APCあるいは活性ペプチドを装荷し
たAPCに対する誘導はウイルスに感染され、あるいは
活性ペプチドの装荷された突起細胞で成功するのであっ
た。我々は、ペプチドを装荷したいわゆる抗原を所有す
る血管細胞もまた同じ目的に使われることができること
を発見した。後者の方法論は、我々によって最初に文献
(9)で公開されたのだか、これが本特許出願の主題で
ある。
胞が刺激信号のこのような増大に通じるので、非常に少
ない数の特異的なペプチドの確認に対し、今や基本的な
ペプチドに効果のある特異的なCTL反応が、CTL前
駆物質から誘導されることが可能になったということで
ある。刺激信号が非常に増大する理由は、該修正ペプチ
ドを装荷した欠損プロセシング細胞上の効果のある特異
的なペプチド−MHCクラスIの比重が大変増加するこ
とにある。これは我々の出版物(9)および実施例1な
らび2において述べられている。
RMA−S細胞の有する欠損およびペプチドを装荷した
ヒトのP2細胞の有する欠損の両者に対する基本的CT
L反応を誘導されることができる。基本的ペプチドの特
異的なCTL反応を誘導することをペプチドを装荷した
欠損プロセシング細胞系で出来、その他の細胞系で出来
ない重要な理由は、前者は後者よりもペプチドを装荷し
たMHCクラスI分子に関連性が多いことにある。ペプ
チドの非常に大きな濃度は、標的細胞の感作に必要とす
ることにより、基本的なCTL反応を開始することに必
要とされる。またCTL上のT細胞状態およびCD8分
子は、適切なペプチドで満たされた同じMHC分子で相
互に作用し合わなければならないということが報告され
ている(参照10,11)。
学的関連性は、この観点からペプチド誘導性の基本的C
TLが、能率的にウイルス感染細胞を攻撃することにつ
ながるということを示している。さらに、根本的CTL
反応の誘導を可能にするペプチドの1つセンダイウイル
ス16merペプチドHGEFAPGNYPALWSY
Aの接種は、CTLメモリを生体内に誘導する(参照1
2)。そうでなければ、致命的なセンダイウイルスに対
する防御と連動しない。ウイルスのペプチドに特異的な
CTLが、大きな腫瘍を撲滅することができるというこ
とを示している(参照13,14)。
細胞系RMA−Sは、親細胞系のRMAと比べて温度3
7℃の細胞表面上のH−2DbKbMHCクラスIの重い
鎖およびβにミクログロブリンの総量が10%低い値を
示す(参照15,16)。下げられた19℃〜33℃の
温度でのRMA−S細胞の培養によってMHCクラスI
分子の細胞表面発現の重大なレベルが規定される。MH
CクラスI分子のうち、ほんの少しの部分は内生的に得
られるペプチドを含み、このMHC分子は中空である。
これらの中空MHC分子は、MHC結合ペプチドを加え
ることにより安定化されることができる。最近の証拠
は、結論的にMHCクラスI分子に内生的ペプチドを装
荷することに失敗したのは、MHCクラスII領域内に
位置するゲインをエンコード化するペプチドポンプによ
ってHAMにおける突然変位によるものであることを示
している。
て、中空MHCクラスI分子は選択された外生的MHC
クラスI結合ペプチドで効率よく画一的に満たされるこ
とができる。MHCの安定化と連動した外生的ペプチド
の培養によって達成されるMHCクラスIの発現レベル
は、親細胞のMHCクラスIのレベルには決して達しな
い。しかしながら、抗原の位置について単一の免疫ペプ
チドの画一的な装荷によって保証されるものである。
きるTリンパ球反応を導くための方法を提供することで
あり、また特にインビトロにて免疫性を与えるために必
要のない、MHCクラスIが結合されているペプチドに
対して基本的なCTL反応を導くための方法を提供する
ことである。
養において抗原誘導T細胞免疫腫瘍組織複合性(MH
C)結合ペプチドで中空のMHC分子を運搬して抗原を
与えるビヒクルを装荷するステップから成り、ペプチド
を装荷した抗原を与えるビヒクルの中で特異なTリンパ
球反応を誘導する条件下で、Tリンパ球を培養し、随意
に培養物から抗原に特異なTリンパ球を分離し、前記分
離されたTリンパ球を培養することを特徴とする抗原に
特異的なTリンパ球反応を誘導する方法である。
が抗原が有する欠損を持った抗原を与える細胞から成る
中空のMHC分子を運搬するものであることを特徴とす
る・また本発明は、前記抗原が存在する細胞が約20℃
〜37℃の温度でペプチドで装荷される抗原が有する欠
損を持つ細胞であることを特徴とする。
原誘導T細胞免疫MHCクラスI結合ペプチドで中空の
MHCクラスI分子を運搬して抗原を与えるビヒクルを
装荷するステップから成り、ペプチドを装荷した抗原を
与えるビヒクル中で特異な細胞傷害Tリンパ球(CT
L)反応を誘導する条件下でCD8+T細胞前駆物質で
できるTリンパ球を培養し、随意に培養物から抗原に特
異なCTLを分離し、前記分離されたCTLを培養する
ことを特徴とする抗原に特異なCTLを誘導する方法で
ある。
ルが欠損プロセシング抗原を有する細胞であって抗原が
存在する構成の中空のMHC分子で運搬するものである
ことを特徴とする。
のRMA−S細胞かヒトの174CEM T2細胞であ
ることを特徴とする。
が中空のMHC分子に加えてT細胞反応の開始を促進す
る分子を運搬するものであることを特徴とする。
が約8〜11個のアミノ酸を持った抗原誘導T細胞免疫
MHCクラスI結合ペプチドで装荷された中空のMHC
クラスI分子を運搬するものであることを特徴とする。
抗原を与えるビヒクルと前記CTL反応開始培養を支持
する基質の存在下で運搬されるCD8+T細胞を構成す
るTリンパ球の特異なCTL反応誘導条件下で行われる
ことを特徴とする請求項4記載の抗原に特異なCTLを
誘導する方法である。
応が未感染のTリンパ球培養中で誘導される第1次CT
L反応であることを特徴とする。
胞免疫MHCクラスI結合ペプチド由来の自己由来の抗
原に特異的であることを特徴とする。
クラスII結合ペプチドで中空のMHCクラスII分子
を運搬して抗原を与えるビヒクルを装荷するステップか
ら成り、ペプチドを装荷した抗原を与えるビヒクル中で
特異なヘルパーTリンパ球反応を誘導する条件下でCD
4+T細胞前駆物質でできるTリンパ球を培養し、随意
に培養物から抗原に特異なヘルパーTリンパ球を分離
し、前記分離されたヘルパーTリンパ球を培養すること
を特徴とする抗原に特異なヘルパーTリンパ球を誘導す
る方法である。
が約10〜18個のアミノ酸を持った抗原誘導T細胞免
疫MHCクラスII結合ペプチドで装荷された中空のM
HCクラスII分子を運搬するものであることを特徴と
する。
結合ペプチドで中空のMHC分子を運搬して抗原を与え
るビヒクルを装荷するステップから成り、ペプチドを装
荷した抗原を与えるビヒクルの中で特異なTリンパ球反
応を誘導する条件下で、Tリンパ球を培養し、随意に培
養物から抗原に特異なTリンパ球を分離し、前記分離さ
れたTリンパ球を培養し、抗原に特異的なTリンパ球を
誘導することによって得られることを特徴とする抗原に
特異的なTリンパ球である。
結合ペプチドで中空のMHC分子を運搬して抗原を与え
るビヒクルを装荷するステップから成り、ペプチドを装
荷した抗原を与えるビヒクルの中で特異なTリンパ球反
応を誘導する条件下で、Tリンパ球を培養し、随意に培
養物から抗原に特異なTリンパ球を分離し、前記分離さ
れたTリンパ球を培養し、抗原に特異的なTリンパ球を
誘導することによって得られる前記抗原に特異的なTリ
ンパ球とその担体、賦形剤および賦活剤を含み、抗原に
特異な高い免疫効果を有することを特徴とする薬剤組成
物である。
結合ペプチドで中空のMHC分子を運搬して抗原を与え
るビヒクルを装荷するステップから成り、ペプチドを装
荷した抗原を与えるビヒクルの中で特異的なTリンパ球
反応を誘導する条件下で、Tリンパ球を培養する過程で
抗原に特異的なTリンパ球反応を誘導することによって
得られる前記抗原誘導T細胞免疫MHC結合ペプチドと
その担体、賦形剤および賦活剤を含む抗原に特異な高い
免疫効果を有することを特徴とする薬剤組成物である。
テップから成り、これらの候補ペプチド抗原を与えるビ
ヒクルによって運搬される中空のMHC分子に結合でき
るかテストし、MHC結合ペプチドがTリンパ球中でペ
プチドに特異的なTリンパ球反応を誘導できるかテスト
することを特徴とするT細胞免疫ペプチドを確認する方
法である。
が欠損プロセシング抗原を有する細胞であって抗原が存
在し、中空のMHC分子を運搬するものであることを特
徴とする。
ねずみのRMA−S細胞またはひとの174.CEM
T2細胞から成る欠損プロセシング抗原を有することを
特徴とする。
イパスとなる、第1次MHC結合性ペプチド特異的CT
L反応を引起こす方法論を提供する。
スI分子に装荷することを排除するような欠損プロセシ
ング抗原による中空のMHCクラスI分子を発現する抗
原提示性細胞の使用法に基づいている。結果として、こ
れらのAPCは、特定のペプチドを結合する単一の外因
的MHCクラスIを効果的に装荷し得る。ヒトのβ2−
マイクログロブリンの付加は、MHC分子の装荷したペ
プチドの発現を増加し、第1次CTL反応の誘導を改善
する。
胞と対照的に、外因的ペプチド装荷性細胞は、第1次C
TL反応の誘導が可能である。本発明は、外因的ペプチ
ドで充満されたMHC分子を利用する。さらに効果的な
ペプチド提示の法則に基づく、非免疫性未感作の個体か
らの反応性リンパ球母集団を伴う第1次T細胞反応を誘
導する全ての方法論を含む。
いて進行し、異種のあるいは自己由来の双方のペプチド
に対してT細胞反応の誘導が可能であるところのペプチ
ド結合性MHCの同定を与える。
プロセシング欠損細胞系と、抗原提示ビヒクルを搬送す
る他の中空のMHC分子 本発明は、哺乳類の起源の欠損プロセシング細胞系を利
用する。これらの細胞系は、MHCクラスIあるいはM
HCクラスII分子の中にペプチド装荷が起こるところ
の副細胞区画の中へのペプチド輸送によって1つの細胞
遺伝子生成物に欠損を有する。欠損プロセシング細胞系
の原型は、ネズミ科の起源(参照15,18)のRMA
−Sと、ヒトの起源(参照20)の174.CEM T
2である。欠損プロセシングは、細胞表面のMHCクラ
スIあるいはクラスII分子の非常に大きな部分が内因
的にプロセシングされたペプチドを有しない限り、完全
である必要はない。174.CEM T2細胞系は、た
とえば、欠損プロセシング(参照21)を有するにも拘
わらず、小胞体の中に、明らかに細胞質から移動し得る
それの細胞表面MHCクラスI分子に結合した信号ペプ
チドを有する。同様に、RMA−S細胞における欠損プ
ロセシング抗原は、完全でない(参照23,24)。そ
れにも拘わらず、両方の細胞系は、これらの親の片方と
対照的に、免疫原ペプチドに結合するMHCクラスIを
適切に装荷したとき第1次CTL反応の誘導が可能であ
る。RMA−Sの場合、欠損プロセシングはMHCクラ
スII領域内に位置するHAM−2遺伝子に位置する。
感作されていないHAM−2遺伝子あるいはそのラット
アナログMTP−2のトランスフェクションは、内因的
ペプチド(参照19,24)のRMA−Sによるプロセ
シングを元に戻す。174.CEM T2系は、HLA
クラスII領域に大きな削除部分を有する結果としての
非常に類似した欠損プロセシングを有する。そしてこれ
は、蛋白質からの細胞質ペプチドの発生に含まれる可能
性を有するプロテアーゼエンコード領域と同様、HAM
−1および2のヒトアナログを含む。
から加えられた免疫原ペプチドを装荷し得る、そして抗
原提示のための高度に効果的なビヒクルとして作用し得
る中空のMHCクラスIあるいはクラスII分子の欠損
プロセシング細胞における発現である。故に、本発明
は、外因的ペプチドを装荷し得る中空のMHC分子を結
合させる全ての抗原提示脂質二重層搬送ビヒクルに拡張
される。これは、全ての動物、植物、昆虫、天然のもし
くは外来の中空MHC分子を搬送する他の細胞、あるい
は、たとえば、中空MHC分子を結合させるリポソーム
のような中空MHC分子を搬送する人工の脂質二重層シ
ステムを含む。本発明は、CD4+T細胞前駆体に結合
したMHCクラスII分子に結合するペプチドの提示と
同様、CD8+T細胞前駆体に結合したMHCクラスI
分子に結合するぺプチドの提示を含む。
空MHC分子の装荷と、外因的免疫原ペプチドを伴う抗
原提示ビヒクルを搬送する他の中空MHC分子 欠損プロセシング細胞系と前記抗原提示ビヒクルを搬送
する中空MHC分子は、非血清ビヒクル中での定義長
が、MHCクラスI装荷に対して8〜11個のアミノ
酸;MHCクラスII装荷に対して約10〜18個のア
ミノ酸である外因的免疫原ペプチドを装荷する。MHC
分子の急速な分解を防ぐため、ペプチド結合MHCとの
インキュベーションの間、温度を20〜30℃に下げて
もよい。ネズミ科欠損プロセシング細胞系RMA−S上
のMHCクラスI分子を装荷するペプチドの場合、ペプ
チド装荷中のこの温度低下は、細胞表面に(参照9)M
HCクラスIを装荷したペプチドの最適レベルを得るの
に有利である。ヒト細胞系174.CEM T2の場
合、温度低下がMHCクラスI分子に結合されたペプチ
ドのレベルを改善することはない。
ネズミ科RMA−S細胞上とヒト174.CEM T2
細胞上との両方に関して、ペプチド装荷MHCクラスI
の発現をさらに高める。以降の第1次CTL反応の誘導
もまた高められる。
これらの分子は安定となる。この結果、独特の特定免疫
原ペプチドで充分に満たされて、MHC分子の細胞表面
発現が増加する。
養においてTリンパ球に対する抗原提示の準備が整う。
後の抗原提示を改善するために、欠損プロセシング細胞
系あるいは前記無細胞性抗原提示ビヒクルは、T細胞の
CD28のための配位子であるB7分子のようなT細胞
上のLFA−1の配位子ICAM−1あるいはICAM
−2のような付属分子、あるいはT細胞反応の開始の効
果をさらに促進する何か他の分子のような、T細胞反応
開始のための相互刺激的信号として作用し得る付加分子
を装荷し得る。これらの相互刺激性分子の発現は、欠損
プロセシング細胞系におけるトランスフェクションによ
って、あるいは純粋化された付属分子の結合のような無
細胞性抗原提示ビヒクルにおける生化学的処理によって
得られる。
グ細胞系と、あるいは他のペプチドを装荷された抗原提
示ビヒクルと非感作個体からの反応リンパ球を伴う第1
次T細胞反応の誘導のための細胞培養 非免疫性個体からのリンパ球は、ペプチド装荷欠損プロ
セシング細胞系あるいは抗原提示ビヒクルを搬送する他
の中空のMHC分子とともに、37℃で充分な時間、少
数の特異的抗原反応性前駆体細胞を増加させるために培
養される。一旦、T細胞反応が始まると培養は欠損プロ
セシングのない抗原提示細胞上のペプチドの存在を含む
種々の方法で再刺激を受ける。これは、またあるいは、
反応が特異的T細胞反応を計測するに充分な強さであれ
ば、培養は再刺激される必要はない。
清であっても、血清含有であってもよい。また、エクス
トラサイトカインあるいは他の補足物を含んでいてもい
なくてもよい。
生源 T細胞反応開始に使用されるペプチドは、たとえば、伝
染作用あるいは自己由来のペプチドの結果に由来する外
来ペプチドであり得る。外来ペプチドに対抗する反応開
始は、伝染作用に対抗する反応の標的ペプチドの同定に
重要である。自己由来のペプチドに対抗する反応開始
は、無ウイルス性に誘導される癌の免疫性根絶に基づい
て、T細胞に関する標的ペプチドの同定に重要であり、
自己免疫疾患に含まれるT細胞によって認識されるペプ
チドの同定に重要である。ペプチド装荷されたネズミ科
RMA−S抗原提示細胞(参照9,実施例1)を用い
て、T細胞反応開始が免疫優性のペプチドに対して可能
であることを示した。また、p53の腫瘍抑制分子の自
己由来のペプチドに対抗するT細胞反応開始が、p53
のペプチド装荷174P.CEM T2抗原提示細胞
(参照実施例2)に関して可能であることを証明した。
ダイまたはアデノウイルスペプチドが装荷されたTbお
よびDb中空MHCクラスI分子に対する第1次CTL
反応の誘導 本実施例の第1次CTL反応誘導は、1991年11月
27日に発行されている(参照9)。本件特許出願に関
して、この刊行物に記載されていない事項を以下に述べ
る。
究所にて特異病原菌のない環境下で飼育した。エライサ
(ELISA)法にて、血清学的に試験を行った結果、
これら実験に使用されたマウスはセンダイウイルスを持
っておらず、またセンダイウイルスに感染したことがな
いことが明らかとなった。
照)、バイオサーチ(ミリポア(Millipore),ベッド
フォード(Bedford),MA)9500ペプチド合成機
を用いてペプチドを合成し、PBS(リン酸緩衝溶液)
または無血清のアイスコフ(Iscove)改良形ダルベッコ
(Dulbecco)培地、(IMDM,フローラボラトリーズ
(Flow Laboratories),アイルビン(Irvine),スコ
ットランド)に溶解し、−20℃で保存した。Ad5
E1Aペプチド(A16:アミノ酸(aa)配列232
〜247)は、H−2Db制限CTLを得るためのアデ
ノウイルス5形の免疫優性CTLエピトープを包含し、
アデノウイルスE1誘導腫瘍(参照26)を全滅させ得
るCTLクローンにより認識されることが判った。ま
た、H−2Kb制限CTL(参照12)を得るために、
センダイウイルス核蛋白質の免疫優性CTLエピトープ
を含む合成ペプチド(S16:アミノ酸配列321〜3
66)を用いた。9アミノ酸(aa)のセンダイペプチ
ド(S9:アミノ酸配列324〜332)だけが、高い
親和性にてMHCクラスI分子(文献4参照)に結合す
ることができる。このペプチドは、アミノ酸の数が9よ
りも大きい合成ペプチドを調整する際に、僅かに生成さ
れる副産物(minor species)としてもまた存在する
(参照4)。各ペプチドの単一文字コード配列は、S1
6がHGEFAPGNYPALWSYA、S9がFAP
GNYPAL、A16がCDSGPSNTPPEIHP
VVである。
清、ペニシリン(100IU/ml)、カナマイシン
(100 μg/ml)、S(硫黄)および2−ME
(2−メルカプトエタノール,2×10-5M)が添加さ
れたIMDM培地中にて、22℃または37℃で36時
間予備培養を行った。細胞は、7500ラド(rad)
にて照射されるか、あるいはマイトマイシンCにて処理
(無血清培地中50μg/ml,22℃にて2時間)さ
れ、3回洗浄され、続いてA16、S16またはS9の
合成ペプチドの存在下あるいは非存在下にて無血清のI
MDM培地中22℃で4時間インキュベーションを行っ
た。さらに洗浄を行わずに、これら(ペプチドが装荷さ
れた)RMA−S細胞を、C57BL/6ナイロンウー
ル通過脾臓細胞(B6 NWP SC)に1:1(v/
v)で混合し、インキュベーションを行った。なお、イ
ンキュベーションは24穴の培養プレートを用いて行わ
れ、各ウエル毎の培養培地1mlには、4×106の免
疫応答細胞および1×106免疫刺激細胞が含まれてお
り、さらに培養培地には10%のFCS、ペニシリン
(100 IU/ml)、カナマイシン(100 μg/
ml)および2−ME(2×10-5M)が添加されたI
MDM培地を用いた。第1次CTL反応のために、免疫
未感作のC57BL/6マウスのNWP SCを用い
た。
ペプチドにより特異的に刺激された培養菌から得られる
バルクのCTLに、ペプチドパルスされた正常脾臓細胞
を用いて、再び免疫刺激を2回行った。続いて、個々の
T細胞クローンを増やすためのインターロイキン−2を
豊富に含む培地の使用を含めた希釈操作を限定すること
により、センダイペプチド特異的CTLクローンを得た
(参照26)。このようにして、数種類のセンダイペプ
チド特異的CTLクローンを得た。その中の1種のクロ
ーンを詳細に調べた結果、ペプチドがパルスされた標的
細胞およびセンダイウィルスに感染された細胞の両細胞
に対して、このクローンは溶菌能力を有していることが
判った。毒性センダイウィルスに対するインビボ活性の
結果では、ウィルス感染標的細胞に対するこのクローン
の活性は、センダイ感作マウスから発生したCTLクロ
ーンの活性と大差はなかった(参照27)。したがっ
て、このタイプのクローンは、養子免疫伝達阻止実験に
おいて活性があるものと思われる。
WP SCを使用した。なお、文献28に示すように、
マウスに102血液凝集反応単位(HAU)の非毒性セ
ンダイウイルス(ロット番号40340087,フロー
ラボラトリーズ(Flow Laboratories)−7℃保存)を
腹腔内注射して感作させ、免疫感作後4〜6週間の間で
使用した。
培養菌SNの1:40希釈,参照14)および抗−I−
AbmAB(B17/263およびC′の腹水体液1:
1000希釈)による処理を行って、NWP SCから
CD4+細胞およびMHCクラスII+細胞を減少させ、
細胞測蛍光法によりその減少の程度を確認した。幾つか
の実験においては、培養の間(B17/263の腹水体
液の1:1000希釈)抗−I−AbmABが存在し
た。コントロールとして、C′だけを用いてNWP S
Cの疑似処理を行った。抗−CD8 mAbによるCT
L反応を阻止するため、5日培養における1:50、
1:500および1:5000の異なる最終希釈液に、
HPLCで精製された抗体53.6.7をそれぞれ添加
した。
9を参照されたい。この例は、第1次ペプチド特異性C
TL反応の刺激細胞としてのRMA−S細胞系の特異的
性質を利用した インビトロにおける有効な誘導を示
す。結果として生ずるCTL反応は、ペプチド特異的
(参照図1)であり、ウイルス伝染性標的細胞(参照図
3,図4)を溶解可能である。ペプチド滴定実験による
と、最適長の外因的ペプチドのみがMHCクラスI分子
に効果的に結合するという考えかたに一致して、低濃度
ペプチドは、最適長のペプチドが反応する際必要とされ
る(参照図2)。そしてそれらはより長いペプチドの調
製中において少量存在する。その結果によると、標的細
胞の増感(参照図2B)は、インビトロにおける反応誘
導(参照図2A)に必要とされるより、ずっと低い分量
のペプチドを用いて完成する。
第1次CTL反応に適した誘導体であるのに対して、そ
の親細胞系RMAはそうではない(参照図3、図4)。
RMAとRMA−Sは、このようにMHCクラスI分子
の細胞表面の発現においてのみ異なることが知られてい
る。そして、この特性のためにRMA−Sが選ばれた。
RMA−S細胞の相互刺激性活性を非装荷RMA−S細
胞をペプチド装荷RMA細胞の培養に付加し、試験した
際には、第1次CTL反応は促進されなかった(データ
なし)。このように、RMAとRMA−S細胞間のMH
CクラスI発現の唯一関係を有する相違の出現性と、相
互刺激性活性に関する分析評価とは、RMAとの比較に
おいてRMA−Sによって相互刺激活性が増加されると
いう意見を支持しない。RMA−S細胞が37℃に対照
して22℃で前培養される際には(参照図3、図4)、
第1次反応の誘導は、低濃度ペプチドにおいて確立され
うる。MHCクラスI以外に試験された細胞表面マーカ
は、いずれも温度依存性発現を示さない(参照図6)。
低温におけるRMA−S細胞表面における、中空MHC
分子の発現の増加は、明らかに、第1次CTL反応の誘
導を容易にし(参照図3、図4)、このことは、細胞表
面の特異的ペプチド装荷MHCクラスI分子の数と、第
1次反応誘導との間の直接的相互関係と矛盾しないもの
である。
−Sと細胞溶解能を有するRMA細胞とを用い、刺激細
胞のプレインキュベーション温度に依存して誘導される
(参照図5)。外因的MHC結合ペプチドによって安定
化され得るような低温においては、さらに多くの中空M
HCクラスI分子がRMA−SおよびRMA細胞の細胞
表面に出現する。
したペプチドの量は、RMA細胞上に対してより、2.
5倍高い(参照図6B)。第1次CTL反応を誘導する
濃度でRMA−S細胞上に結合するペプチドのレベル
は、RMA細胞上については標準に達せず高濃度におい
てさえも可能ではない(参照図6A。データなし)。
2.5倍の差は大きくないように思われるが、それは閾
値と/あるいはT細胞反応誘導のためのAPCの細胞表
面における関連MHC/ペプチド複合体の濃度の考えか
たによるものであろう。他の考察は、RMA−S細胞上
の中空MHC分子の効果的装荷(参照図6B)と、ペプ
チド装荷RMA−S細胞による第1次CTL反応誘導の
CD8依存性(参照図8)とについて行われた。RMA
上のMHC分子の大多数は無関係なペプチドを含んでい
るにも拘わらず、無関係なペプチドで充満されたMHC
分子は、RMA−S細胞には殆どないであろうと予測さ
れる。結果として、CTL前駆体質上のTcRおよびC
D8分子は、RMA細胞上よりもRMA−S上の方が関
連MHC/ペプチド複合体に会合しやすい。CTL上の
TcRとCD8とは、同一クラスI分子と相互作用しな
ければならない(参照10、11)。MHCクラスI分
子は、関連ペプチドかあるいは無関係なペプチドかで充
満されており、CD8分子の配位子として作用する。そ
れ故、無関係なペプチドで占められたクラスI分子は、
関連MHC/ペプチド複合体とCD8との相互作用を妨
げ、そしてそれ故、インビボにおける特異的CTLのト
リガ作用を妨げると考えられる。
胞を除去してもペプチド装荷RMA−S細胞によって生
ずるCTL活性は減じられない(参照図7)。このよう
に、ペプチド装荷RMA−S細胞による第1次反応の誘
導は、完全にCD4+ Th細胞とクラスIIとのいずれ
からも独立している。この研究に用いられるペプチドに
はクラスI分子が存在し、CD8+ CTL前駆体を排他
的に刺激する。CD8+ CTLがペプチド装荷RMA−
S細胞によってトリガされ、自身のIL−2を生ずると
仮定すると、これによってCD4+ Th細胞あるいは外
因的IL−2への依存が妨げられると考えられる。
性CTL反応の誘導能について試験された(データな
し)。RMA−S細胞を付加した唯一他の細胞は、第1
次ペプチド特異性CTL反応の誘導可能であることが報
告されているが、それらは樹状細胞である(参照M.L.
H. de Bruijn,J.D. Nieland,W.M. Kast and C.
J.M. Melief.原稿提出)。けれども樹状細胞は、困難
な分離処理の後、少量しか得られず、その限りにおいて
系としてそれらを連続的に成長させようとする試みに反
する。樹状細胞は、第1次CTL反応を刺激することが
可能であると考えられるが、それは極めて大きな表面部
分を有し、粘着性を有し、シアル酸を有する細胞表面グ
ルカンの占有が低いというような異なったメカニズムに
よるものであろう。
S細胞を用いたインビトロにおける第1次CTL反応の
誘導について示されている。
1:1(v/v)でインビトロにて一回免疫刺激され、
22℃で36時間予備培養されて、そのままの状態のも
のを対照として、A16ペプチドを50μMまたはS1
6ペプチドを50μMそれぞれ添加しインキュベーショ
ンを行った。ペプチドは、25μMの濃度で、培養中5
日間存在した。
6マウス胚細胞(MEC)およびB6LPS誘導B細胞
芽(LPS)を用いて、それぞれ50μMのA16また
はS16の存在下あるいは非存在下にて試験を行った。
細胞によって誘導された第1次CTLの誘導水準(A)
と、標的水準(B)でのペプチド適定を示す。B6未成
作マウスNWP SCは、RMA−S細胞とともに、
1:1(v/v)でインビトロにて一回免疫刺激され、
22℃で36時間予備培養され、S9とS16のセンダ
イペプチドの異なった濃度でインキュベーションされ
た。最終的なペプチド濃度は、図2(A)に示されてい
る。エフェクタを収集し、B6マウスの胚細胞を用いて
10μMのS9ペプチドととともに試験を行った。図2
(B)において、マウスのNWP SCは、RMA−S
細胞とともに、1:1(v/v)でインビトロにて一回
免疫刺激され、22℃で36時間予備培養され、10μ
MのS9ペプチドとともにインキュベーションされた。
エフェクタを収集し、そして細胞毒性分析において存在
するS9とS16のセンダイペプチドの異なった濃度に
て、B6マウスの胚細胞を用いて試験が行われた。
A−S細胞によって誘導された第1および第2次CTL
反応を示している。第1次CTL反応のために、B6未
感作マウスのNWP SCが用いられた(図3および図
4参照)。第2次CTL反応のために、B6マウスのN
WP SCに、非毒性のセンダイウイルスを腹腔内注射
して感作させた(図5参照)。
A−SとRMA細胞に装荷するために、異なる濃度のS
9ペプチドを用いた。ペプチドが装荷されたRMAとR
MA−S細胞は、図に示される最終ペプチド濃度にてB
6 NWP SCを1:1(v/v)で5日間培養され
た。EL4細胞は、10μMのS9とともに、あるいは
それを用いずに標的細胞として用いられるか、または51
CRで標識される前に、1時間あるいは12時間非毒性
センダイウイルスと感染させられる。
直接ペプチド結合の考察を示している。RMAとRMA
−Sは、26℃で36時間培養される。125I−標識S
9ペプチド(1μMまたは1nM)は、無血清のDME
Mで2.5×106細胞/mLで4時間26℃にてイン
キュベーションされる。MHCクラスI分子は、ウサギ
抗−H−2b血清を用いて免疫沈降された。クラスI関
連ペプチドは、γ−分光分析によって定量された。結果
は2回測定した値の平均値で示し、正常の血清コントロ
ール沈澱をさし引いた後のdpmで表示した(図6
(A)参照)。図6(B)において、26℃で予備培養
されたRMAとRMA−S細胞は、表面がヨウ素化され
ており、そしてH−2抗原は、ウサギ抗−H−2b血清
を用いて,等量のTCA沈降可能カウントにて沈澱させ
た。RMA−S細胞における、細胞表面H−2の量は、
RMA細胞における量に相対的に表現されており、RM
A細胞における量を1任意単位として定められている。
26℃で予備培養されたRMAとRMA−S細胞の70
0nM125Iで標識されたS9ペプチドとともに26℃
で1時間後インキュベーションし、続いて抗−H−2b
血清にて免疫沈降させた後、ペプチド結合を測定した。
は、RMA細胞における量に相対的に表現されており、
RMA細胞における量を1任意単位として定められてい
る。別々に3回測定を行ったが、同様の結果が得られ
た。
細胞により誘導された第1次CTL反応が、CD4+細
胞とクラスII+細胞から独立していることを示してい
る。免疫応答個体細胞は、B6未感作マウスのNWP
SC(A)、または抗−CD4(SN 172.4)
と、抗−I−Ab(B17/263)mAbと、C′処
理とによって、CD4+細胞およびクラスII+細胞を空
にしたNWP SCであった。(B)において、NWP
SCは、C1だけの疑似処理が行われた。(D)におい
て、抗−I−Ab mAb(B17/263)は、5日間
の培養の間存在した。これらの応答個体細胞は、20μ
MのS9ペプチドとともにインキュベーションされ、2
2℃で予備培養されたRMA−S細胞を1:1(v/
v)にてインビトロにおいて、一回免疫刺激された。エ
フェクタを収集し、そして10μMのS9ペプチドなし
にまたはそれらを用いてEL4標的細胞に対して試験
し、あるいは51Crで標識される前に12時間センダイ
ウイルスに感染させた。NWP SCおよびCD4+細胞
のないNWP SCは、前述したように、完全にCD4+
細胞依存性B6抗−bm6アロ特異的(allospecific)
CTL反応において試験される(データ示さず、文献3
2参照)。応答個体集団からCD4+細胞を除去する
と、完全にB6抗−bm6 CTL反応を消滅させたこ
とから、CD4+細胞は機能的に消耗されたことを示し
た(文献32参照)。
細胞によって誘導された第1次CTL反応がCD8に依
存することが示されている。B6未感作マウスのNWP
SCを、図に示したように、抗−CD8 mAB(5
3.6.7)の異なった希釈液の存在下、あるいは非存
在下にて、20μMのS9ペプチドとともにインキュベ
ーションされ、22℃で予備培養されたRMA−S細胞
を用いて、インビトロにて1:1(v/v)で一回刺激
させた。5日後、エフェクタを収集し、10μMのS9
ペプチドでインキュベーションしたEL4細胞を用いて
試験を行った。
ァーマ(Nycomed Pharma),オスロ,ノルウェイ)グラ
ジエントを用いてエフェクタを収集し、2倍希釈法にて
E/T50〜E/T0.8までの200051Cr−標識
標的細胞における細胞毒性機能を調べた。特異的51Cr
放射の100分率を次の式により計算した。
(2%トリトン(Triton)×100)放射の25%未満
であった。培地での値を3倍したSE(標準誤差)は、
常に、特異的51Cr放射の5%未満であった。個々の用
量作用曲線から計算された細胞溶解活性は、106エフ
ェクタ細胞毎の溶菌単位として表現される。計算は直線
回帰を用いて行われた。標的細胞として、γ−インター
フェロン(IFN−γ)50 U/mlを用いて37℃
で2日間処理したB6マウス胚芽細胞、C57BL/6
マウス(LPS)から得たLPS誘導B細胞芽(脾臓細
胞に30μg/mlのLPS−B,バクトラブ(Bacto
Lab.),ジフコ(Difco),デトロイト(Detroit),M
I,を添加し、37℃で5日間処理したもの)、または
EL4細胞(KbおよびDbを発現するC57BL/6起
源の胸線腫細胞系)が供された。標的細胞を50μMの
A16、50μMのS16または10μMのS9の各ペ
プチドとともに15〜30分間インキュベーションした
後、1:1(v/v)でエフェクタ細胞に添加し、37
℃で6時間インキュベーションを行った。ウイルス感染
標的細胞は、51Crで標識する前に、1mlの培地中に
300HAUの非毒性センダイウイルスとともに、10
7標的細胞を1時間または12時間インキュベーション
することによって調製された(参照28)。
が添加されたアイスコフ(Iscove)の培地で36時間2
7℃にて培養された。S9ペプチドは、クロラミンT触
媒ヨウ素化によりヨウ素化されて、特異的活性が約50
Ci/mmolとなった。125I−標識S9ペプチドと
ともに、26℃にて1〜4時間細胞をインキュベーショ
ンし、DMEMにて3回洗浄し、10mMのトリトンX
−100溶菌緩衝液(トリス,pH7.8,140mM
NaCl,1%トリトンX−100,1mMPMSF
(p−メルクリベンゼンスルホン酸),1μg/mlト
リプシン阻害剤,30mTIU/mlアプロチニン)中
氷上にて溶菌を行った。MHCクラスI分子は、ウサギ
抗−H−2b血清を用いて免疫沈降させた(参照2
9)。クラスI関連ペプチドは、γ−分光法により定量
を行った。H−2レベルを決定するために、ラクトパー
オキシダーゼ−触媒ヨウ素化を用いて106細胞をヨウ
素化した。続いて、細胞をPBSにて3回洗浄し、トリ
トンX−100溶菌緩衝液にて溶菌した。H−2抗原
は、ウサギ抗−H−2b(参照29)を用いて、等量の
トリクロロ酢酸(TCA)−沈殿可能カウント(参照3
0)によって沈殿された。免疫沈降は、12%ゲルのS
DS−PAGEより分析され、泳動後のゲルをコダック
(Kodak)(ロケスター(Rochester),NY)X−AR
5フイルムに露出させた。結果は任意の単位で表現され
た。そのうちの1の単位は、各々RMA細胞における、
細胞毎の細胞表面H−2レベルおよび細胞毎のペプチド
結合のレベルとして定義される。
ウイルスペプチド特異的CTL反応の誘導 この実験に用いられた16−merアデノウイルスペプ
チド(A16)は、アデノウイルスEI−誘導腫瘍を全
滅することができるCTLクローンによる標的細胞の溶
菌を敏感にさせることが分かった(参照26)。16−
merセンダイウイルスペプチド(S16)は、特異的
H−2Kb−制限CTLによる標的細胞の溶菌を敏感に
させ、C57BL/6マウスにおける致死セイダイウイ
ルス感染に対する防御免疫性を誘導することができた
(参照12)。A16およびS16ペプチドは、22℃
で培養されたRMA−S細胞とともにインキュベーショ
ンされた。これらウイルスペプチドが装荷されたRMA
−S細胞により、第1次CTL反応を誘導することがで
きた。この反応は、アデノおよびセンダイペプチドを誘
導することにより特異的に進行した(図1参照)。
1次CTL反応の誘導、およびペプチド装荷RMA−S
細胞により誘導された第1次CTLバルクによる標的細
胞の溶菌に必要なペプチド濃度 9aa(アミノ酸)より長い合成ペプチドの調製の際
に、副生成物として僅かに存在する9aaのセンダイペ
プチドが、高い親和性でH−2KbMHCクラスI分子
に結合することが近年の研究により実証されている(参
照4)。ペプチド適定実験より、9−merペプチドは
16−merペプチドの50倍希釈濃度でT細胞反応の
誘導に十分であることがわかった(図2A参照)。標的
細胞の感受性を調べるために同じペプチド適定が行われ
た。その結果、標的細胞の感受性は、インビトロにおけ
る反応誘導に必要な濃度の約1/1000のペプチド濃
度で完了することを示す(図2B参照)。
MAではない)細胞は、特異的第1次CTL反応を誘導
することができる。
とともにインキュベーションした後の、RMA−S細胞
と親細胞系RMAの提示能力を調べた(図3参照)。第
1次反応は、ペプチドを装荷させたRMA−S細胞とと
もにT細胞を刺激したときのみ見られた(図3参照)。
RMA−S細胞を温度を下げて(22℃)予備培養した
場合、37℃で培養するときの約1/100のペプチド
濃度が必要であり(図4参照)、このことはMHCクラ
スI発現の同様の温度依存性に一致していた(図6参
照)。ペプチドとともにインキュベーションしたRMA
細胞は、いずれの濃度においてもどちらの温度でも刺激
されなかった(図3参照)。
ルス感染細胞に対して交差反応的である。
細胞により誘導された第1次CTL反応は、センダイペ
プチドに特異的であり(図1参照)、Kbに制限される
(データ示さず)。また、ウイルス感染に続いて抗原決
定基を内因的に発現する標的細胞を溶菌することができ
た(図3および図4参照)。センダイウイルスに感染さ
れた標的細胞の溶菌は、ウイルスにさらされた時間に依
存した。センダイウイルスとともに12時間インキュベ
ーションした標的細胞は、ペプチドが装荷された標的細
胞と同様に溶菌されたが、1時間感染させた標的細胞で
はペプチドを装荷させた標的細胞と比べて最大で半分程
度しか溶菌されなかった(図4参照)。感染時間が長け
れば長いほど、MHCクラスI分子により提示されるウ
イルスエピトブが増えるという理由から、この結果も予
測どおりである。
荷RMA−Sの両細胞により引き起こされた特異的第2
次CTL反応 第1次CTL反応とは対照的に、第2次反応はペプチド
装荷RMA−SおよびRMAの両細胞に認められた(図
5参照)。MHCクラスI発現を増加させるために、2
2℃でRMAおよびRMA−S細胞を予備培養した場
合、反応性の向上が認められた(図5参照)。センダイ
ウイルス感染RMA−S細胞は、センダイウイルス感染
RMA細胞とは対照的に、第2次CTL反応を引き起こ
さなかった(データ示さず)。このことは、RMA−S
細胞が内因性の経路を経て抗原を提示する欠陥を有する
という見解に合致している(参照18,31)。
の細胞におけるMHCクラスI発現の温度依存性 RMAおよびRMA−S細胞において、Thy−1、C
D45、LFA−1α、LFA−1βおよびICAM−
1の発現パターンが同様に認められた(参照9)。MH
CクラスII分子、B細胞および単球/マクロファージ
特異的標識の発現は、CD4およびCD8の発現と同様
に実証できるものではない(参照9)。RMAおよびR
MA−S細胞は、MHCクラスI(KbおよびDb)細胞
表面発現のみが異なる(参照9)。このように、選ばれ
た分子すなわちMHC分子を除いて、特定された細胞表
面標識のいずれもがRMA−S細胞系を選択することに
より改変されない。さらに、試験を行ったすべての標識
の中で、RMA−SおよびRMA細胞におけるMHCク
ラスI発現のみが強く温度に依存している(参照9)。
H−2複合体およびペプチド結合の相対的レベル RMA細胞とRMA−S細胞との間のMHC/ペプチド
発現における相違をさらに調べるために、これらの細胞
におけるS9ペプチドのクラスI分子への直接結合をH
−2細胞表面発現と対比して測定した(図6AおよびB
参照)。RMA(26℃)およびRMA−S(26℃)
におけるペプチドの結合を、それぞれ1μMのS9ペプ
チドおよび1nMのS9ペプチドを用いて比較した(図
6A参照)。ペプチド装荷RMA−S細胞により第1次
反応を誘導するために必要な最小濃度である20μMに
おいても(図3および図4参照)、RMA細胞に結合す
るペプチドの量は、1μMにおいてRMA−S細胞に結
合するペプチドの量にはおよばなかった(データ示さ
ず)。このように、RMA細胞は、高いペプチド濃度に
おいてさえも、第1次反応誘導の条件下においてRMA
−S細胞が結合するペプチドの量とは比較にならない
程、その結合するペプチドの量はわずかであった。RM
AおよびRMA−S細胞における細胞毎のペプチド結合
は、2.5倍しか違わないが、RMA−S細胞における
H−2分子毎に発現されるペプチド結合は、RMA細胞
における結合の10倍である(図6B参照)。このこと
から、提供された外因性のペプチドが、RMA−S上の
MHC分子に選択的に装荷されていることがわかる。
導される第1次ペプチド特異的CTL反応のCD4細胞
およびMHCクラスII細胞に対する独立性 免疫応答個体集団からCD4+およびクラスII+細胞を
取り除くことにより、ペプチドが装荷されたRMA−S
細胞により引き起こされたCTL活性を減少させない
(図7参照)。このように、ペプチド装荷RMA−S細
胞により誘導された第1次反応は、CD4+Th細胞お
よびクラスIIから完全に独立していた。
導された第1次CTL反応のCD8に対する独立性 ペプチド装荷RMA−S細胞による第1次CTL誘導
は、培養中に存在する抗−CD8 mAbにより完全に
遮断され得る(図8参照)。また、標的細胞レベルにお
いて、第1次CTLバルクのエフェクタ機能は、抗−C
D8 mAbにより遮断された(データ示さず)。
て、中空のHLA−A2.1MHCクラスI分子が装荷
された自己由来のp53腫瘍に対抗する抑制ペプチドの
第1次誘導作用について 方 法 1.血液提供者 献血者は、HLA型を示すNIHマイクロサイトキシサ
イテイ型上の対立遺伝子であるHLA−A2.1を発現
する正常で健康な血液提供者である。
の単核白血球(PBL)中に含まれる。PBLはフィコ
ール(Ficoll)処置(Lynphoprep of Nycomde−pharm
a,オスロ,ノルウェー,カタログナンバ10503
3)により軟層から分離され、RPMI1640(Gibc
o Paislan,スコットランド,カタログナンバ041−
02409)中で2度洗浄され、プール状態のヒトの3
0%血清(補助として混合された培養リンパ球の容量が
分析される)と、2mMのグルタミン(ICN Biochemcal
s,Inc,Costa Mesa,CA,アメリカ,カタログナンバ1
5−801−55)と、ペニシリン(100IU/m
l,Brocades Phrma,Leiderdorp,ネーデルランド)
と、カナマイシン(100μg/ml,Sigma,St.Lou
is,MO,アメリカ)とが補足される。
と結合することによって強い力を有する、正常で突然変
異をしないp53シーケンスからのp53ペプチドは、
欠陥のある174CEM.T2細胞を処理する上で表れ
るペプチドによって第1次誘導作用に用いられる。この
ペプチドのシーケンスはLLGRNSFEVである。
端部を持ち、メリフィールド(Merrifield)法(25)
によって合成された9500のペプチドのバイオサーチ
(Biosearch)法(Milpore,Bedford,MA,アメリカ)
において合成される。またPBSあるいは血清無添加の
アイスコフ(Iscove)が修正したダルベッコ(Dulbecc
o)培養液(IMDM,Flou Laboratoies,Irvine,スコッ
トランド)に溶かされ、また−20℃で貯蔵される。
養液中で2度洗浄され、血清無添加の培養液中で2×1
06cells/mlの比重にされる。この懸濁液40
μlは96穴の底部がV字型をしたプレート(Greiner
GmbH,Frickenhausen,ドイツ:651101)に個別
のペプチド希釈物(1mg/ml)10μlとともに載
置される。
EM)T2細胞を含んだ200μg/mlペプチドであ
る。この溶液は湿気を含む空気中に5%濃度のCO2を
発生させ、37℃で16時間の間培養した後、3分間静
かに撹拌される。次に細胞は0.9%のNaClと、
0.5%のウシの血清アルブミン(Sigma St.Louis,
アメリカ;A−7409)と、0.02%のNaN3(M
erck Darmstadt,ドイツ:822335)との溶液10
0μlで1度洗浄される。毎分1200回転の遠心分離
機にかけられた後、その小球は4℃で30分間、特定の
マウスの単クローン性抗体BB7.2のHLA−A2.
1の飽和状態に達したもの50μl中に再び浸される。
次に細胞は2度洗浄され、1対40の割合で希釈され全
重量25μlのフルオルセインイソチオシアネート(Ta
go Inc Burlingame,CA,アメリカ:4350)と結合
されたヤギのアンチ−マウスIgGの断片F(ab)2
で30分間培養される。
光がFACScan型の流動細胞計測器(Becton Dicki
nson,Franklin Lakes,NJ,アメリカ)を用いて波長4
88nmで測定される。疫蛍光法でHLA−A2.1と
結合の兆しがあるものが著しく増加している。
(T2)細胞は、グルタミン(2mM,ICN Biochemica
ls Inc.,Costa Mes,CA,アメリカ,カタログナンバ
15−801,55)と、2において言及した抗生物質
と、80μg/mlの最終濃度におけるp53ペプチド
とを含む血清無添加のアイスコフ(Iscove)培養液(Bi
ochrom KG,Seromed,Berlin,ドイツ,カタログナンバ
FO465)中でT25フラスコ(Falcom,Becton&Di
ckinson,Plymouth,イギリス,カナログナンバ301
3)において37℃で13時間の間培養される。
37℃で1時間の間、血清無添加のRPMI1640
(メーカは2参照のこと)培養液においてマイトマイシ
ンC(最終濃度50μg/ml)とともに20×106
cells/mlの濃度で処理される。その後、T2細
胞はRPMI1640中で3度洗浄される。
度で含まれるペプチドと、培養液(グルタミンと、前述
した抗生物質とを含む血清無添加のRPMI1640
液)の50μl中のT2細胞で処理された1×105の
マイトマイシンCを、96穴の底部がU字型をしたプレ
ート(Costar,Cambridge,MA,アメリカ,カナログナ
ンバ3799)の全てのくぼみに滴下することにより誘
導される。これらの刺激細胞には、各々のくぼみの50
μl溶液中の4×105HLA−A2.1陽性PBLが
加えられる。刺激剤と反応細胞とは加湿培養器(湿度9
0%)で空気中のCO2濃度5%において、37℃で7
日間相互に培養される。
リングされたT2細胞を攻撃する。
アイスコフ(Iscove)培養液で2度洗浄される。そして
血清無添加のアイスコフ(Iscove)培養液中1ml中細
胞数2.0×106の細胞濃度中の20μg/mlのペ
プチドとともに60〜90分間培養される。
う1度洗浄される。エフェクタの標的の割合は2倍の希
釈で、20:1から2.5:1まで分類される。細胞走
性物質作用は4%FCSと、プレートのくぼみ毎に20
μg/mlの濃度のペプチドとを含む、100μlRP
MIの全重量におけるくぼみごとの2000の標的細胞
上で実験される。培養の全期間は37℃で4時間であ
る。放射性51Crのパーセンテージは以下の式によって
算出される。
操作 第1次誘導作用(方法5参照のこと)の後、7〜14日
でPBL(反応性細胞)はペプチドにより再び刺激され
る。この目的のために全ての細胞は採取される。有効な
細胞はフィコール(Ficool)処理によって単離され、R
PMI1640中で洗浄される。これらの新しい96穴
の底部がU字型をしたプレート中の有効な細胞の500
0は、μl I培養液(RPMI(Gibco Paislan,ス
コットランド,カタログナンバ041−02409)
と、15%のプール状態のヒトの血清と、グルタミン
と、前述の抗生物質とともにどれも順調に生育する。
くぼみ毎の、放射線を照射(2500rad)されたP
BLと10000の自己由来のものと、20000の自
己由来のもののプレートのくぼみ毎の、放射線を照射
(5000rad)されたEBVが変換したBリンパ球
とは、II培養液50μl(RPMI(Gibco,Paisla
n,スコットランド、カタログナンバ041−0240
9)と、15%のプール状態のヒトの血清と、グルタミ
ンと、前述の抗生物質と、80μg/mlの最終濃度中
のペプチドとがともに加えられる。
培養器中で37℃で、7日間培養される。第1次作用開
始後21日で培養された細胞は採取される。有効な細胞
は、フィコール(Ficool)処理によって単離され、RP
MI1640中で洗浄される。この有効な細胞の容積は
限定希釈によってクローン培養される。新しい96穴の
底部がU字型をしたプレート(Costar,Cambridge,カ
タログナンバ3799)の各々のくぼみの中の50μl
のI培養液中には、100,10,1ないし0.3の有
効な細胞がともに混合される。プール状態で放射線を照
射(3000rad)された少なくとも3種の異なる提
供者からのPBL2000と、プール状態で放射線を照
射(10000rad)された少なくとも2種の異なる
HLA−A2.1陽性の提供者からの、EBVが変換し
たB細胞10000との全てのくぼみは、80μg/m
lの最終濃度中のペプチドと、2%濃度中の白色凝集源
と、120IU/mlの濃度中のヒトの再合成されたI
L−2(Eurocetus,アムステルダム)と、50μlのI
I培養液とともに混合される。
則正しく観察される。大きく生長したくぼみ中の細胞は
より大きな培養地に移植され、照射されたPBLとEB
V B細胞陽性のHLA−A2.1と、7に前述され、
細胞毒によって処理されたp53ペプチドとがともに繰
返し刺激される。特異性が限定された有効なペプチドH
LA−A2.1でクローン培養された各々のCTLは、
7において概略した手順によって少なくとも1度は再び
クローン培養される。
1の溶菌の活動は、自己由来のp53ペプチドに対抗し
て支配する。3種のCTLクローン培養の特殊な細胞毒
の活動は、明らかに5の部分において概略した手順によ
って、健康な提供者のPBLからのp53ペプチドLL
GRNSFEVに対抗して発生する。なお方法7と8と
については表1に示す。
ペプチドの溶菌の活動は、次の第1次CTL化ペプチド
で発生する。
2細胞に装荷されたA8ペプチドとともにビトロ中で第
1次作用の誘導を達成する。クローンは、2倍の希釈段
階でE/T20からE/T2.5まで分類された、51C
rでラベリングされた標的細胞と装荷したペプチド上で
特別に検査される。A8は9種のアミノ酸のペプチド
で、野性種p53プロテインに由来する。D6ペプチド
もまた野性種p53シーケンスに由来し、負の制御とし
て用いられる。
LA−A2.1分子と結合する。2種のペプチドの1文
字コード中のシーケンスすなわちA8は、すなわちLL
GRNSFEVで、D6はすなわち、RMPEAAPP
Vである。
0μg/mlが標的細胞の感作に十分であることを示し
ている。この実験において用いられる濃度は20μg/
mlである。特殊ペプチドクローンは、p53ペプチド
で培養されたHLA−A2.1陽性の標的細胞のみを溶
解し、ペプチドで培養されなかったHLA−A2.1陽
性の標的細胞、あるいは無関係なペプチドと結合したH
LA−A2.1で培養された標的細胞は溶解されない。
この結果は、もっぱらビトロ中において健康な非免疫感
作性HLA−A2.1陽性の提供者からのPBL中の反
応の誘導によって、p53腫瘍抑制遺伝子生成物のペプ
チドのこの場合において、自己由来のペプチドに対抗し
て反応するCTLを発生させることが容易であることを
示している。
CクラスI分子に装荷することを排除するような欠損プ
ロセシング抗原による中空のMHCクラスI分子を発現
する抗原提示性細胞の使用法に基づいている。結果とし
て、これらのAPCは、特定のペプチドを結合する単一
の外因的MHCクラスIを効果的に装荷し得る。またヒ
トのβ2−マイクログロブリンの付加は、MHC分子の
装荷したペプチドの発現を増加し、第1次CTL反応の
誘導を改善するという効果がある。
ないペプチド装荷親細胞と対照的に、外因的ペプチド装
荷性細胞は、第1次CTL反応の誘導が可能であり、外
因的ペプチドで充満されたMHC分子を利用する。さら
に効果的なペプチド提示の法則に基づく、非免疫性未感
作の個体からの反応性リンパ球母集団を伴う第1次T細
胞反応を誘導するという効果がある。
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pecificdifferences in cell surface expression and
the association of HLA classI heavy chain with β2
-microglobulin: differential effects of inhibition
s of glycosylation on class I subunit association.
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ly processedpeptides. Nature 348: 195-197, 1990 32. C.J.P. Boog, J. Boes, C.J.M. Melief. Stimulat
ion withdendritic cells decreases or obviates the
CD4+ helper cell requirementin cytotoxic T lympocy
te responses. Eur. J. Immunol. 18: 219-223, 1988
トロで第1次CTL反応を誘導したときの標的ウイルス
と免疫刺激の関係を示すグラフである。
導かれたCTLの誘導水準(A)と標的水準(B)とで
の特異的溶菌(%)とペプチド濃度との関係を示すグラ
フである
導かれた第1次CTL反応における溶菌単位とペプチド
濃度との関係を示すグラフである。
導かれた第1次CTL反応における溶菌単位とペプチド
濃度との関係を示すグラフである。
導かれた第2次CTL反応における溶菌単位とペプチド
濃度との関係を示すグラフである。
の結合のしやすさを示すグラフである。
を示すグラフである。
係を示すグラフである。
Claims (19)
- 【請求項1】 Tリンパ球培養において抗原誘導T細胞
免疫腫瘍組織複合性(MHC)結合ペプチドで中空のM
HC分子を運搬して抗原を与えるビヒクルを装荷するス
テップから成り、ペプチドを装荷した抗原を与えるビヒ
クルの中で特異なTリンパ球反応を誘導する条件下で、
Tリンパ球を培養し、随意に培養物から抗原に特異なT
リンパ球を分離し、前記分離されたTリンパ球を培養す
ることを特徴とする抗原に特異的なTリンパ球反応を誘
導する方法。 - 【請求項2】前記抗原を与えるビヒクルが抗原が有する
欠損を持った抗原を与える細胞から成る中空のMHC分
子を運搬するものであることを特徴とする請求項1記載
の抗原に特異的なTリンパ球反応を誘導する方法。 - 【請求項3】前記抗原が存在する細胞が約20℃〜37
℃の温度でペプチドで装荷される抗原が有する欠損を持
つ細胞であることを特徴とする請求項2記載の抗原に特
異的なTリンパ球反応を誘導する方法。 - 【請求項4】Tリンパ球培養において抗原誘導T細胞免
疫MHCクラスI結合ペプチドで中空のMHCクラスI
分子を運搬して抗原を与えるビヒクルを装荷するステッ
プから成り、ペプチドを装荷した抗原を与えるビヒクル
中で特異な細胞傷害Tリンパ球(CTL)反応を誘導す
る条件下でCD8+T細胞前駆物質でできるTリンパ球
を培養し、随意に培養物から抗原に特異なCTLを分離
し、前記分離されたCTLを培養することを特徴とする
抗原に特異なCTLを誘導する方法。 - 【請求項5】前記抗原が存在するビヒクルが欠損プロセ
シング抗原を有する細胞であって抗原が存在する構成の
中空のMHC分子で運搬するものであることを特徴とす
る請求項4記載の抗原に特異なCTLを誘導する方法。 - 【請求項6】前記抗原提示細胞がネズミのRMA−S細
胞かヒトの174 CEM T2細胞であることを特徴と
する請求項5記載の抗原に特異なCTLを誘導する方
法。 - 【請求項7】前記抗原を与えるビヒクルが中空のMHC
分子に加えてT細胞反応の開始を促進する分子を運搬す
るものであることを特徴とする請求項4記載の抗原に特
異なCTLを誘導する方法。 - 【請求項8】前記抗原を与えるビヒクルが約8〜11個
のアミノ酸を持った抗原誘導T細胞免疫MHCクラスI
結合ペプチドで装荷された中空のMHCクラスI分子を
運搬するものであることを特徴とする請求項4記載の抗
原に特異なCTLを誘導する方法。 - 【請求項9】前記培養がペプチド装荷の抗原を与えるビ
ヒクルと前記CTL反応開始培養を支持する基質の存在
下で運搬されるCD8+T細胞を構成するTリンパ球の
特異なCTL反応誘導条件下で行われることを特徴とす
る請求項4記載の抗原に特異なCTLを誘導する方法。 - 【請求項10】前記抗原に特異的CTL反応が未感染の
Tリンパ球培養中で誘導される第1次CTL反応である
ことを特徴とする請求項4記載の抗原に特異なCTLを
誘導する方法。 - 【請求項11】前記CTL反応が前記T細胞免疫MHC
クラスI結合ペプチド由来の自己由来の抗原に特異的で
あることを特徴とする請求項4記載の抗原に特異なCT
Lを誘導する方法。 - 【請求項12】抗原誘導T細胞免疫MHCクラスII結
合ペプチドで中空のMHCクラスII分子を運搬して抗
原を与えるビヒクルを装荷するステップから成り、ペプ
チドを装荷した抗原を与えるビヒクル中で特異なヘルパ
ーTリンパ球反応を誘導する条件下でCD4+T細胞前
駆物質でできるTリンパ球を培養し、随意に培養物から
抗原に特異なヘルパーTリンパ球を分離し、前記分離さ
れたヘルパーTリンパ球を培養することを特徴とする抗
原に特異なヘルパーTリンパ球を誘導する方法。 - 【請求項13】前記抗原を与えるビヒクルが約10〜1
8個のアミノ酸を持った抗原誘導T細胞免疫MHCクラ
スII結合ペプチドで装荷された中空のMHCクラスI
I分子を運搬するものであることを特徴とする請求項1
2記載の抗原に特異なヘルパーTリンパ球を誘導する方
法。 - 【請求項14】抗体誘導T細胞免疫MHC結合ペプチド
で中空のMHC分子を運搬して抗原を与えるビヒクルを
装荷するステップから成り、ペプチドを装荷した抗原を
与えるビヒクルの中で特異なTリンパ球反応を誘導する
条件下で、Tリンパ球を培養し、随意に培養物から抗原
に特異なTリンパ球を分離し、前記分離されたTリンパ
球を培養し、抗原に特異的なTリンパ球を誘導すること
によって得られることを特徴とする抗原に特異的なTリ
ンパ球。 - 【請求項15】抗体誘導T細胞免疫MHC結合ペプチド
で中空のMHC分子を運搬して抗原を与えるビヒクルを
装荷するステップから成り、ペプチドを装荷した抗原を
与えるビヒクルの中で特異なTリンパ球反応を誘導する
条件下で、Tリンパ球を培養し、随意に培養物から抗原
に特異なTリンパ球を分離し、前記分離されたTリンパ
球を培養し、抗原に特異的なTリンパ球を誘導すること
によって得られる前記抗原に特異的なTリンパ球とその
担体、賦形剤および賦活剤を含み、抗原に特異な高い免
疫効果を有することを特徴とする薬剤組成物。 - 【請求項16】抗体誘導T細胞免疫MHC結合ペプチド
で中空のMHC分子を運搬して抗原を与えるビヒクルを
装荷するステップから成り、ペプチドを装荷した抗原を
与えるビヒクルの中で特異的なTリンパ球反応を誘導す
る条件下で、Tリンパ球を培養する過程で抗原に特異的
なTリンパ球反応を誘導することによって得られる前記
抗原誘導T細胞免疫MHC結合ペプチドとその担体、賦
形剤および賦活剤を含む抗原に特異な高い免疫効果を有
することを特徴とする薬剤組成物。 - 【請求項17】候補ペプチドを合成するステップから成
り、これらの候補ペプチド抗原を与えるビヒクルによっ
て運搬される中空のMHC分子に結合できるかテスト
し、MHC結合ペプチドがTリンパ球中でペプチドに特
異的なTリンパ球反応を誘導できるかテストすることを
特徴とするT細胞免疫ペプチドを確認する方法。 - 【請求項18】前記抗原を与えるビヒクルが欠損プロセ
シング抗原を有する細胞であって抗原が存在し、中空の
MHC分子を運搬するものであることを特徴とする請求
項17記載のT細胞免疫ペプチドを確認する方法。 - 【請求項19】前記抗原が存在する細胞がねずみのRM
A−S細胞またはヒトの174.CEM T2細胞から
成る欠損プロセシング抗原を有することを特徴とする請
求項18記載のT細胞免疫ペプチドを確認する方法。
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JP5067624B2 (ja) * | 2006-02-07 | 2012-11-07 | 日本電気株式会社 | Hla結合性ペプチド、それをコードするdna断片および組み換えベクター |
US8324345B2 (en) | 2006-10-12 | 2012-12-04 | Nec Corporation | HLA-binding peptide, precursor thereof, DNA fragment and recombinant vector encoding the same |
-
1992
- 1992-05-26 JP JP16021192A patent/JP3616397B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9045531B2 (en) | 2006-02-07 | 2015-06-02 | Nec Corporation | HLA-binding peptide, precursor thereof, and DNA fragment and recombinant vector coding for said HLA-binding peptide |
US8324345B2 (en) | 2006-10-12 | 2012-12-04 | Nec Corporation | HLA-binding peptide, precursor thereof, DNA fragment and recombinant vector encoding the same |
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