JPH0533681B2 - - Google Patents
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- JPH0533681B2 JPH0533681B2 JP60138607A JP13860785A JPH0533681B2 JP H0533681 B2 JPH0533681 B2 JP H0533681B2 JP 60138607 A JP60138607 A JP 60138607A JP 13860785 A JP13860785 A JP 13860785A JP H0533681 B2 JPH0533681 B2 JP H0533681B2
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Landscapes
- Dental Preparations (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野]
本発明は、空気中の酸素によつて重合阻害を受
け易い歯科用レジンの被覆剤に関するものであ
る。
け易い歯科用レジンの被覆剤に関するものであ
る。
[従来の技術]
歯科用レジン修復材料(以下、単に修復材料と
呼ぶ)としては、コンポジツトレジンやレジンセ
メント等が知られており、それらの材質としてア
クリル系モノマーを使用した重合硬化型の樹脂が
汎用されている。
呼ぶ)としては、コンポジツトレジンやレジンセ
メント等が知られており、それらの材質としてア
クリル系モノマーを使用した重合硬化型の樹脂が
汎用されている。
アクリル系モノマーは、空気中の酸素によつて
重合硬化が阻害されるという特性を有することが
知られている。従つて、アクリル系モノマーから
なる修復材料を用いる場合は、何等かの処置を施
さなければ空気中の酸素によつて重合反応が阻害
され、該修復材料の表面に重合阻害層が形成され
る。例えば市販されている前歯部用又は小児用の
コンポジツトレジンやシーラントでは30〜70μm
厚程度、臼歯部用のコンポジツトレジンでは80〜
150μm厚程度の前記重合阻害層が認められる。そ
の為日常の臨床では、コンポジツトレジンを充填
して形態付与を行ない、重合反応が終了してから
表面の重合阻害層を除去せざるを得ないというの
が実状である。従つて既に形態付与を行なつてい
るにも拘わらず、重合阻害層除去後の表面形態が
不確定になり、しかも必要高さを確保することが
できないという問題が生じる。この問題を解決す
るために、コンポジツトレジンを形態付与に要す
る量よりも過剰に充填してコンポジツトレジンの
硬化後に重合阻害層を除去し、硬化した表面を研
摩して形態を付与することも考えられるが、コン
ポジツトレジンに含まれる石英等の高硬度のフイ
ラーの為に切削が困難であり、思い通りの形態を
付与することは不可能である。
重合硬化が阻害されるという特性を有することが
知られている。従つて、アクリル系モノマーから
なる修復材料を用いる場合は、何等かの処置を施
さなければ空気中の酸素によつて重合反応が阻害
され、該修復材料の表面に重合阻害層が形成され
る。例えば市販されている前歯部用又は小児用の
コンポジツトレジンやシーラントでは30〜70μm
厚程度、臼歯部用のコンポジツトレジンでは80〜
150μm厚程度の前記重合阻害層が認められる。そ
の為日常の臨床では、コンポジツトレジンを充填
して形態付与を行ない、重合反応が終了してから
表面の重合阻害層を除去せざるを得ないというの
が実状である。従つて既に形態付与を行なつてい
るにも拘わらず、重合阻害層除去後の表面形態が
不確定になり、しかも必要高さを確保することが
できないという問題が生じる。この問題を解決す
るために、コンポジツトレジンを形態付与に要す
る量よりも過剰に充填してコンポジツトレジンの
硬化後に重合阻害層を除去し、硬化した表面を研
摩して形態を付与することも考えられるが、コン
ポジツトレジンに含まれる石英等の高硬度のフイ
ラーの為に切削が困難であり、思い通りの形態を
付与することは不可能である。
或は、前記重合阻害層が形成されないようにす
る為に、充填したコンポジツトレジンの表面をス
トリツプスで圧接して該表面と空気とを遮蔽する
ことによつて、コンポジツトレジンの表面に重合
阻害層が形成されるのを防ぐという方法を採用す
る場合もあるが、重合完了迄の間患者に大きな苦
痛を与えるという欠点があり広範な利用には適し
ていない。
る為に、充填したコンポジツトレジンの表面をス
トリツプスで圧接して該表面と空気とを遮蔽する
ことによつて、コンポジツトレジンの表面に重合
阻害層が形成されるのを防ぐという方法を採用す
る場合もあるが、重合完了迄の間患者に大きな苦
痛を与えるという欠点があり広範な利用には適し
ていない。
[発明が解決しようとする問題点]
しかもストリツプスを用いる技術では、複雑な
表面形状を与えたコンポジツトレジンに対しては
ストリツプスを確実に圧接することができず、重
合阻害層の形成を完全に防ぐことはできていな
い。
表面形状を与えたコンポジツトレジンに対しては
ストリツプスを確実に圧接することができず、重
合阻害層の形成を完全に防ぐことはできていな
い。
本発明者等は、上述の問題を解決する為に鋭意
研究し、コンポジツトレジン等の修復材料の表面
にペースト状の被覆剤を塗布して該表面を空気中
の酸素と遮蔽すれば前記重合阻害層の形成を防止
することができるのではないかとの指針を得、更
にその具体的手段について検討した結果、本発明
を完成するに至つた。
研究し、コンポジツトレジン等の修復材料の表面
にペースト状の被覆剤を塗布して該表面を空気中
の酸素と遮蔽すれば前記重合阻害層の形成を防止
することができるのではないかとの指針を得、更
にその具体的手段について検討した結果、本発明
を完成するに至つた。
即ち本発明の目的は、修復材料の表面に重合阻
害層が形成されるのを防止する為に用いられる歯
科用レジンの表面被覆剤を提供することである。
害層が形成されるのを防止する為に用いられる歯
科用レジンの表面被覆剤を提供することである。
[問題点を解決する為の手段]
本発明は、高分散性の二酸化珪素10〜50重量部
を分散媒50〜90重量部中に分散させてペースト状
とした点に要旨を有するものである。
を分散媒50〜90重量部中に分散させてペースト状
とした点に要旨を有するものである。
[作用]
修復材料の表層部に重合阻害層が形成されるの
を防ぐには、修復材料の表面を空気中に露出させ
ないことが必要である。そこで本発明において
は、ペースト状とした被覆剤を修復材料の表面に
塗布し、修復材料の表面を空気中の酸素から遮蔽
するという構成を採用した。また修復材料の硬化
が完了した後には、上記被覆剤は修復材料の表面
から容易に除去できることが必要であり、これら
の点に鑑み、既述の組成を必須要件と定めた。
を防ぐには、修復材料の表面を空気中に露出させ
ないことが必要である。そこで本発明において
は、ペースト状とした被覆剤を修復材料の表面に
塗布し、修復材料の表面を空気中の酸素から遮蔽
するという構成を採用した。また修復材料の硬化
が完了した後には、上記被覆剤は修復材料の表面
から容易に除去できることが必要であり、これら
の点に鑑み、既述の組成を必須要件と定めた。
本発明の被覆剤に含まれる高分散性二酸化珪素
は、臨床における操作性を良好にする為に、被覆
剤に適度な粘稠性を付与する目的で添加されるも
のである。即ち、二酸化珪素の混合割合が10重量
部よりも少ない場合には被覆剤の流動性が過大と
なり、被覆剤を修復材料の表面に塗布したときの
表面被包性が低下し表面が部分的に露出した状態
となり、上記目的を達成することができない。ま
た二酸化珪素の混合割合が50重量部を超える場合
には粘稠性が必要以上に増大し、臨床における作
業性に劣り、或は気泡の巻き込みを生じ易くなり
不適である。二酸化珪素の最も好ましい混合割合
は、被覆剤100重量部に対し15〜30重量部程度で
ある。
は、臨床における操作性を良好にする為に、被覆
剤に適度な粘稠性を付与する目的で添加されるも
のである。即ち、二酸化珪素の混合割合が10重量
部よりも少ない場合には被覆剤の流動性が過大と
なり、被覆剤を修復材料の表面に塗布したときの
表面被包性が低下し表面が部分的に露出した状態
となり、上記目的を達成することができない。ま
た二酸化珪素の混合割合が50重量部を超える場合
には粘稠性が必要以上に増大し、臨床における作
業性に劣り、或は気泡の巻き込みを生じ易くなり
不適である。二酸化珪素の最も好ましい混合割合
は、被覆剤100重量部に対し15〜30重量部程度で
ある。
分散媒としては、水等による洗浄で容易に除去
できるという理由から、グリセリンやエチレング
リコール等の水溶性の溶剤が選ばれこれらの分散
媒が表面被覆作用においてもつとも重要な役割を
果す。尚分散媒が50重量部未満では粘稠性が過大
となり、90重量部超では流動性が過大となる。
できるという理由から、グリセリンやエチレング
リコール等の水溶性の溶剤が選ばれこれらの分散
媒が表面被覆作用においてもつとも重要な役割を
果す。尚分散媒が50重量部未満では粘稠性が過大
となり、90重量部超では流動性が過大となる。
本発明の基本的構成は上述の通りであり、高分
散性の二酸化珪素を分散媒中に分散させてペース
ト状した被覆剤が提供されるが必要であればこれ
に水溶性還元物質例えば亜硫酸ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウム、ベゼンスルフイン酸ナトリウム
等を添加するようにしてもよい。即ち被覆剤を修
復材料の表面に塗布する際に、被覆剤と修復材料
の表面との間に少量の空気が介在することは、テ
クニツク面から見ても不可避と言い得るものであ
り、この様な介在空気を上記還元性物質によつて
消失せしめることは重合阻害層の形成を防止する
上で合目的なことである。尚還元性物質の配合量
は0.5〜10重量部程度が推奨される。
散性の二酸化珪素を分散媒中に分散させてペース
ト状した被覆剤が提供されるが必要であればこれ
に水溶性還元物質例えば亜硫酸ナトリウム、チオ
硫酸ナトリウム、ベゼンスルフイン酸ナトリウム
等を添加するようにしてもよい。即ち被覆剤を修
復材料の表面に塗布する際に、被覆剤と修復材料
の表面との間に少量の空気が介在することは、テ
クニツク面から見ても不可避と言い得るものであ
り、この様な介在空気を上記還元性物質によつて
消失せしめることは重合阻害層の形成を防止する
上で合目的なことである。尚還元性物質の配合量
は0.5〜10重量部程度が推奨される。
その他、修復材料と被覆剤とを色によつて識別
する為に、被覆剤中に適量の着色剤が添加されて
もよいのは勿論である。
する為に、被覆剤中に適量の着色剤が添加されて
もよいのは勿論である。
尚ペースト状とする際に、被覆剤中に空気を含
まない様にするには、低圧力雰囲気中で脱泡処理
を施せばよい。
まない様にするには、低圧力雰囲気中で脱泡処理
を施せばよい。
上記の説明は専らコンポジツトレジンに関する
ものであつた。これに対しレジンセメントに関す
る補足的説明を加えると、近年歯科鋳造修復物の
合着材として、極微粒子フイラーを加えて皮膜厚
さを充分薄くでき、しかも優れた歯質接着性を有
するアクリル系モノマーを用いたレジンセメント
が開発されている。該レジンセメントの特性の一
つとして、空気中の酸素によつて約330μm程度の
重合阻害層が形成されるということが挙げられて
いる。このレジンセメントの場合には、コンポジ
ツトレジンの場合と異なり、形態付与を行なう必
要がないので、過剰湧出レジンセメントを除去し
た後に、露出したレジンセメントの表面に本発明
の被覆剤を塗布して該表面を硬化させるような用
途に用いることもできる。
ものであつた。これに対しレジンセメントに関す
る補足的説明を加えると、近年歯科鋳造修復物の
合着材として、極微粒子フイラーを加えて皮膜厚
さを充分薄くでき、しかも優れた歯質接着性を有
するアクリル系モノマーを用いたレジンセメント
が開発されている。該レジンセメントの特性の一
つとして、空気中の酸素によつて約330μm程度の
重合阻害層が形成されるということが挙げられて
いる。このレジンセメントの場合には、コンポジ
ツトレジンの場合と異なり、形態付与を行なう必
要がないので、過剰湧出レジンセメントを除去し
た後に、露出したレジンセメントの表面に本発明
の被覆剤を塗布して該表面を硬化させるような用
途に用いることもできる。
[実施例]
実施例 1
分散媒としてグリセリンを用い、高分散性の二
酸化珪素として親水性アエロジル(商品名)用い
た。アエロジル22.2重量部をグリセリン77.7重量
部中に分散させ、更に青色色素0.1重量部を添加
してペースト状とし、40℃、1×10-2Torrで脱
泡処理を施し、被覆剤を得た。得られた被覆剤を
用いて、下記の通り実験を行なつた。
酸化珪素として親水性アエロジル(商品名)用い
た。アエロジル22.2重量部をグリセリン77.7重量
部中に分散させ、更に青色色素0.1重量部を添加
してペースト状とし、40℃、1×10-2Torrで脱
泡処理を施し、被覆剤を得た。得られた被覆剤を
用いて、下記の通り実験を行なつた。
臼歯用コンポジツトレジンを練和した後、その
少量をスライドガラス上に載置し、該レジンの一
部に前記被覆剤を少量塗布し、もう一枚のスライ
ドガラスを前記スライドガラスに近接する様にし
て重ね、2枚のスライドガラス間にレジンを挟持
した状態で0.15mm厚のカバーガラスをスペーサと
して用い15Kgの荷重を加えてレジンを圧接し、22
℃で15分間放置してレジンを硬化させた。
少量をスライドガラス上に載置し、該レジンの一
部に前記被覆剤を少量塗布し、もう一枚のスライ
ドガラスを前記スライドガラスに近接する様にし
て重ね、2枚のスライドガラス間にレジンを挟持
した状態で0.15mm厚のカバーガラスをスペーサと
して用い15Kgの荷重を加えてレジンを圧接し、22
℃で15分間放置してレジンを硬化させた。
このようにして硬化させたレジンにおける前記
被覆剤を塗布した箇所近傍を、光学顕微鏡を用い
て観察した。その結果、レジンの空気と接触して
いる表面には、重合阻害層が80μm幅程度認めら
れた。これに対し、被覆剤で塗布したレジンの表
面には前記重合阻害層は全く認められず完全に重
合硬化していた。これらの結果から、レジンの表
面に被覆剤を塗布することによりその箇所におけ
るレジンの硬化が良好に進行したことが理解され
る。
被覆剤を塗布した箇所近傍を、光学顕微鏡を用い
て観察した。その結果、レジンの空気と接触して
いる表面には、重合阻害層が80μm幅程度認めら
れた。これに対し、被覆剤で塗布したレジンの表
面には前記重合阻害層は全く認められず完全に重
合硬化していた。これらの結果から、レジンの表
面に被覆剤を塗布することによりその箇所におけ
るレジンの硬化が良好に進行したことが理解され
る。
実施例 2
アエロジル22.2重量部をグリセリン77.7重量部
中に分散させ、更にチオ硫酸ナトリウム0.05重量
部及びp−トルエンスルフイン酸酸ナトリウム
0.05重量部を添加してペースト状とし、40℃,1
×10-2Torrで脱泡処理を施し、光重合コンポジ
ツトレジン用の被覆剤を得た。得られた被覆剤を
用いて下記の通り実験を行なつた。
中に分散させ、更にチオ硫酸ナトリウム0.05重量
部及びp−トルエンスルフイン酸酸ナトリウム
0.05重量部を添加してペースト状とし、40℃,1
×10-2Torrで脱泡処理を施し、光重合コンポジ
ツトレジン用の被覆剤を得た。得られた被覆剤を
用いて下記の通り実験を行なつた。
牛歯に直径2mm、深さ4mmの窩洞を形成しこの
窩洞に光重合コンポジツトレジンSilux(3M社製)
を術式通りに充填を行ない、一方は従来通りに光
照射と行ない硬化させ、また他方は本被覆剤を約
0.5mm厚で塗布した上から光照射を行ない硬化さ
せた後、水洗により被覆剤を除去した。
窩洞に光重合コンポジツトレジンSilux(3M社製)
を術式通りに充填を行ない、一方は従来通りに光
照射と行ない硬化させ、また他方は本被覆剤を約
0.5mm厚で塗布した上から光照射を行ない硬化さ
せた後、水洗により被覆剤を除去した。
これら処理した試料を4℃と60℃のフクシン染
料を含む水中に交互に1分間ずつ各100回浸漬を
行なつた。
料を含む水中に交互に1分間ずつ各100回浸漬を
行なつた。
この結果、被覆剤を塗布しなかつた試料では、
エナメル質・レジン界面で染色されており漏洩を
認めたが、本被覆剤を用いた試料では全く漏洩を
認めなかつた。
エナメル質・レジン界面で染色されており漏洩を
認めたが、本被覆剤を用いた試料では全く漏洩を
認めなかつた。
また実施例1の実験を光重合コンポジツトレジ
ンに対して行なつたところ同様の結果を得た。
ンに対して行なつたところ同様の結果を得た。
[発明の効果]
以上述べた如く本発明によれば、操作性の良好
な且つ歯科用レジンの重合阻害を確実に防止する
ことのできる表面被覆剤が実現できた。
な且つ歯科用レジンの重合阻害を確実に防止する
ことのできる表面被覆剤が実現できた。
Claims (1)
- 1 高分散性の二酸化珪素10〜50重量部を分散媒
50〜90重量部中に分散させてペースト状としたも
のであることを特徴とする歯科用レジンの表面被
覆剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60138607A JPS625A (ja) | 1985-06-24 | 1985-06-24 | 歯科用レジンの表面被覆剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60138607A JPS625A (ja) | 1985-06-24 | 1985-06-24 | 歯科用レジンの表面被覆剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS625A JPS625A (ja) | 1987-01-06 |
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Citations (1)
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1985
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Patent Citations (1)
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JPS5044696A (ja) * | 1973-08-07 | 1975-04-22 |
Also Published As
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JPS625A (ja) | 1987-01-06 |
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