JPH05335807A - 同軸型マイクロ波フィルタ - Google Patents
同軸型マイクロ波フィルタInfo
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- JPH05335807A JPH05335807A JP14413392A JP14413392A JPH05335807A JP H05335807 A JPH05335807 A JP H05335807A JP 14413392 A JP14413392 A JP 14413392A JP 14413392 A JP14413392 A JP 14413392A JP H05335807 A JPH05335807 A JP H05335807A
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- resonators
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 無負荷Ｑを劣化させずに小型化を実現した狭
帯域特性を有する同軸型マイクロ波フィルタを提供する
ことである。 【構成】 空胴１内に複数の同軸共振器４ないし７が配
列され、これら同軸共振器４ないし７のうちの一端に位
置する同軸共振器４に入力されたマイクロ波をろ波して
上記同軸共振器４ないし７のうちの他端に位置する同軸
共振器７から出力する同軸型マイクロ波フィルタであ
る。空胴１内で隣り合う同軸共振器が互いに直交すると
ともに、同軸共振器４ないし７が隣り合う同軸共振器の
間で、これら同軸共振器のまわりの電界および磁界を乱
して隣り合う同軸共振器を電磁的に結合させる。
帯域特性を有する同軸型マイクロ波フィルタを提供する
ことである。 【構成】 空胴１内に複数の同軸共振器４ないし７が配
列され、これら同軸共振器４ないし７のうちの一端に位
置する同軸共振器４に入力されたマイクロ波をろ波して
上記同軸共振器４ないし７のうちの他端に位置する同軸
共振器７から出力する同軸型マイクロ波フィルタであ
る。空胴１内で隣り合う同軸共振器が互いに直交すると
ともに、同軸共振器４ないし７が隣り合う同軸共振器の
間で、これら同軸共振器のまわりの電界および磁界を乱
して隣り合う同軸共振器を電磁的に結合させる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、空胴内に間隔をおい
て複数の同軸共振器を配列してなる同軸型マイクロ波フ
ィルタに関する。
て複数の同軸共振器を配列してなる同軸型マイクロ波フ
ィルタに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種の同軸型マイクロ波フィル
タの一例を図３および図４に示す。
タの一例を図３および図４に示す。
【０００３】上記同軸型マイクロ波フィルタは、空胴１
内に、マイクロ波の入力端子２が設けられた一端側から
マイクロ波の出力端子３が設けられた他端側に、間隔を
おいて、１／４波長の第１段から第４段の同軸共振器４
ないし７が平行に配置されてなるものである。これら第
１段から第４段の同軸共振器４ないし７のうちの上記空
胴１の一端側に位置する第１段の同軸共振器４の開放端
の上には、マイクロ波の上記入力端子２の中心導体２ａ
が伸び、この中心導体２ａと空胴１の上記第１段の同軸
共振器４とがその間に存在する静電容量Ｃ1により相互
に結合される。また、上記第１段から第４段の同軸共振
器４ないし７のうちの上記空胴１の他端側に位置する第
４段の同軸共振器の開放端の上には、マイクロ波の上記
出力端子３の中心導体３ａが伸び、この中心導体３ａと
空胴１の上記第４段の同軸共振器７とがその間に存在す
る静電容量Ｃ2により相互に結合される。
内に、マイクロ波の入力端子２が設けられた一端側から
マイクロ波の出力端子３が設けられた他端側に、間隔を
おいて、１／４波長の第１段から第４段の同軸共振器４
ないし７が平行に配置されてなるものである。これら第
１段から第４段の同軸共振器４ないし７のうちの上記空
胴１の一端側に位置する第１段の同軸共振器４の開放端
の上には、マイクロ波の上記入力端子２の中心導体２ａ
が伸び、この中心導体２ａと空胴１の上記第１段の同軸
共振器４とがその間に存在する静電容量Ｃ1により相互
に結合される。また、上記第１段から第４段の同軸共振
器４ないし７のうちの上記空胴１の他端側に位置する第
４段の同軸共振器の開放端の上には、マイクロ波の上記
出力端子３の中心導体３ａが伸び、この中心導体３ａと
空胴１の上記第４段の同軸共振器７とがその間に存在す
る静電容量Ｃ2により相互に結合される。
【０００４】上記第１段から第４段の同軸共振器４ない
し７の隣り合うものは、電磁的に相互に結合しており、
上記入力端子２に入力されるマイクロ波は、空胴１内の
第１段から第４段の同軸共振器４ないし７によりろ波さ
れ、上記出力端子３から取り出される。第１段から第４
段の同軸共振間４ないし７の隣り合うものどうしの結合
は、その間の間隔Ｓによりコントロールされる。
し７の隣り合うものは、電磁的に相互に結合しており、
上記入力端子２に入力されるマイクロ波は、空胴１内の
第１段から第４段の同軸共振器４ないし７によりろ波さ
れ、上記出力端子３から取り出される。第１段から第４
段の同軸共振間４ないし７の隣り合うものどうしの結合
は、その間の間隔Ｓによりコントロールされる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
同軸型マイクロ波フィルタにおいて、狭帯域特性を得る
には、第１段から第４段の同軸共振器４ないし７の隣り
合うものの間の上記間隔Ｓを大きくしなければならな
い。しかし、上記第１段から第４段の同軸共振器４ない
し７の隣り合うものの間隔Ｓを大きくすると、同軸型マ
イクロ波フィルタの形状が大きくなるという問題があっ
た。
同軸型マイクロ波フィルタにおいて、狭帯域特性を得る
には、第１段から第４段の同軸共振器４ないし７の隣り
合うものの間の上記間隔Ｓを大きくしなければならな
い。しかし、上記第１段から第４段の同軸共振器４ない
し７の隣り合うものの間隔Ｓを大きくすると、同軸型マ
イクロ波フィルタの形状が大きくなるという問題があっ
た。
【０００６】上記問題を解決するため、図５に示すよう
に、開放端で同軸共振器１１，１１の径を大きくし、間
隔Ｓ´を図３で説明した同軸型マイクロ波フィルタの上
記間隔Ｓよりも小さくし、隣り合う同軸共振器１１，１
１を開放端側で、Ｃ3により電界結合させるようにした
ものが提案されている。図５の同軸型マイクロ波フィル
タは、イーブンモードでは、図６に示すように、電界が
隣り合う同軸共振器１１，１１を取り囲んで走り、オッ
ドモードでは、図７に示すように、電界が各同軸共振器
１１を取り囲んで走る。
に、開放端で同軸共振器１１，１１の径を大きくし、間
隔Ｓ´を図３で説明した同軸型マイクロ波フィルタの上
記間隔Ｓよりも小さくし、隣り合う同軸共振器１１，１
１を開放端側で、Ｃ3により電界結合させるようにした
ものが提案されている。図５の同軸型マイクロ波フィル
タは、イーブンモードでは、図６に示すように、電界が
隣り合う同軸共振器１１，１１を取り囲んで走り、オッ
ドモードでは、図７に示すように、電界が各同軸共振器
１１を取り囲んで走る。
【０００７】図５の同軸型マイクロ波フィルタでは、同
軸共振器の間隔Ｓ´が図３の同軸型マイクロ波フィルタ
の同軸共振器間の間隔Ｓよりも小さくなるが、オッドモ
ードのときに、同軸共振器の対向する面の電流密度が増
大し、無負荷Ｑが劣化するという問題があった。
軸共振器の間隔Ｓ´が図３の同軸型マイクロ波フィルタ
の同軸共振器間の間隔Ｓよりも小さくなるが、オッドモ
ードのときに、同軸共振器の対向する面の電流密度が増
大し、無負荷Ｑが劣化するという問題があった。
【０００８】本願の第１の発明の目的は、無負荷Ｑを劣
化させずに小型化を実現した狭帯域特性を有する同軸型
マイクロ波フィルタを提供することである。
化させずに小型化を実現した狭帯域特性を有する同軸型
マイクロ波フィルタを提供することである。
【０００９】本願の第２の発明の目的は、隣り合う同軸
共振器とほかの同軸共振器とのとび結合をなくした同軸
型マイクロ波フィルタを提供することである。
共振器とほかの同軸共振器とのとび結合をなくした同軸
型マイクロ波フィルタを提供することである。
【００１０】
【課題を解決するための手段】このため、本願の第１の
発明は、空胴内にその一端側から他端側に間隔をおいて
複数の同軸共振器が配列され、これら同軸共振器のうち
の上記一端側に位置する同軸共振器に入力されるマイク
ロ波をろ波して上記同軸共振器のうちの上記他端側に位
置する同軸共振器から出力する同軸型マイクロ波フィル
タにおいて、隣り合う同軸共振器が直交するとともに、
隣り合う同軸共振器の間でこれら同軸共振器のまわりの
電界および磁界を乱して隣り合う同軸共振器を結合させ
る結合手段を備えたことを特徴としている。
発明は、空胴内にその一端側から他端側に間隔をおいて
複数の同軸共振器が配列され、これら同軸共振器のうち
の上記一端側に位置する同軸共振器に入力されるマイク
ロ波をろ波して上記同軸共振器のうちの上記他端側に位
置する同軸共振器から出力する同軸型マイクロ波フィル
タにおいて、隣り合う同軸共振器が直交するとともに、
隣り合う同軸共振器の間でこれら同軸共振器のまわりの
電界および磁界を乱して隣り合う同軸共振器を結合させ
る結合手段を備えたことを特徴としている。
【００１１】本願の第２の発明は、空胴内にその一端側
から他端側に間隔をおいて複数の同軸共振器が配列さ
れ、これら同軸共振器のうちの上記一端側に位置する同
軸共振器に入力されるマイクロ波をろ波して上記同軸共
振器のうちの上記他端側に位置する同軸共振器から出力
する同軸型マイクロ波フィルタにおいて、上記複数の同
軸共振器が同軸共振器の複数のペアからなり、各ペアを
構成する同軸共振器が互いに直交するとともに、各ペア
を構成する同軸共振器の間でこれら同軸共振器のまわり
の電界および磁界を乱して各ペアを構成する同軸共振器
どうしを結合させる結合手段と、隣り合うペアの間に結
合用窓を有する仕切り板とを備え、この仕切り板に対向
する隣接する上記ペアの同軸共振器が互いに平行に配置
されて上記結合窓を通して結合していることを特徴とし
ている。
から他端側に間隔をおいて複数の同軸共振器が配列さ
れ、これら同軸共振器のうちの上記一端側に位置する同
軸共振器に入力されるマイクロ波をろ波して上記同軸共
振器のうちの上記他端側に位置する同軸共振器から出力
する同軸型マイクロ波フィルタにおいて、上記複数の同
軸共振器が同軸共振器の複数のペアからなり、各ペアを
構成する同軸共振器が互いに直交するとともに、各ペア
を構成する同軸共振器の間でこれら同軸共振器のまわり
の電界および磁界を乱して各ペアを構成する同軸共振器
どうしを結合させる結合手段と、隣り合うペアの間に結
合用窓を有する仕切り板とを備え、この仕切り板に対向
する隣接する上記ペアの同軸共振器が互いに平行に配置
されて上記結合窓を通して結合していることを特徴とし
ている。
【００１２】
【作用】空胴内で互いに直交する隣り合う同軸共振器の
各々がそれぞれ発生する電磁界が互いに直交する。上記
結合手段は、この電磁界の直交性を乱す。これにより、
隣り合う同軸共振器どうしは互いに電磁的に結合する。
また、上記仕切板は、それを間にして隣り合う同軸共振
器とほかの同軸共振器とのとび結合を遮断する。
各々がそれぞれ発生する電磁界が互いに直交する。上記
結合手段は、この電磁界の直交性を乱す。これにより、
隣り合う同軸共振器どうしは互いに電磁的に結合する。
また、上記仕切板は、それを間にして隣り合う同軸共振
器とほかの同軸共振器とのとび結合を遮断する。
【００１３】
【発明の効果】本願の第１の発明によれば、隣り合う同
軸共振器が空胴内で互いに直交しているので、結合手段
により隣り合う同軸共振器の各々がそれぞれ発生する電
磁界の直交性を乱しても各同軸共振器を流れる高周波電
流分布は大きな影響を受けることがなく、各同軸共振器
の無負荷Ｑの劣化が殆どない、小型で狭帯域の誘電体マ
イクロ波フィルタを得ることができる。
軸共振器が空胴内で互いに直交しているので、結合手段
により隣り合う同軸共振器の各々がそれぞれ発生する電
磁界の直交性を乱しても各同軸共振器を流れる高周波電
流分布は大きな影響を受けることがなく、各同軸共振器
の無負荷Ｑの劣化が殆どない、小型で狭帯域の誘電体マ
イクロ波フィルタを得ることができる。
【００１４】本願の第２の発明によれば、仕切板は、そ
れを間にして隣り合う同軸共振器とほかの同軸共振器と
のとび結合をほぼ完全に遮断することができる。
れを間にして隣り合う同軸共振器とほかの同軸共振器と
のとび結合をほぼ完全に遮断することができる。
【００１５】
【実施例】以下に、添付の図面を参照して本発明の実施
例を説明する。本発明にかかる同軸型マイクロ波フィル
タの一実施例の構成を図１に示す。
例を説明する。本発明にかかる同軸型マイクロ波フィル
タの一実施例の構成を図１に示す。
【００１６】上記同軸型マイクロ波フィルタは、図３お
よび図４において説明した同軸型マイクロ波フィルタに
おいて、直方体形状の空胴１内に、マイクロ波の入力端
子２が設けられたその一端側から出力端子３が設けられ
た他端側に、間隔をおいて配列してなる第１段から第４
段の１／４波長の同軸共振器４ないし７の隣り合うもの
どうしを、相互に直交して配列したものである。
よび図４において説明した同軸型マイクロ波フィルタに
おいて、直方体形状の空胴１内に、マイクロ波の入力端
子２が設けられたその一端側から出力端子３が設けられ
た他端側に、間隔をおいて配列してなる第１段から第４
段の１／４波長の同軸共振器４ないし７の隣り合うもの
どうしを、相互に直交して配列したものである。
【００１７】すなわち、空胴１の入力端子２が設けられ
た上記一端側に位置する第１段の同軸共振器４に対し、
この第１段の同軸共振器４に隣る第２段の同軸共振器５
が直交して配置される。また、第２段の同軸共振器５に
対し、この第２段の同軸共振器５に隣る第３段の同軸共
振器６が直交して配置される。さらに、第３段の同軸共
振器６に対し、この第３段の同軸共振器６に隣る第４段
の同軸共振器７が直交して配置される。
た上記一端側に位置する第１段の同軸共振器４に対し、
この第１段の同軸共振器４に隣る第２段の同軸共振器５
が直交して配置される。また、第２段の同軸共振器５に
対し、この第２段の同軸共振器５に隣る第３段の同軸共
振器６が直交して配置される。さらに、第３段の同軸共
振器６に対し、この第３段の同軸共振器６に隣る第４段
の同軸共振器７が直交して配置される。
【００１８】なお、図１において、図３および図４に対
応するものには対応する符号を付して示し、重複した説
明は省略する。
応するものには対応する符号を付して示し、重複した説
明は省略する。
【００１９】上記配置により、第１段の同軸共振器４と
第３段の同軸共振器６とは平行に配置され、第３段の同
軸共振器６の開放端は、入力端子２の中心導体２ａが対
向している第１段の同軸共振器４と同じ側にある。同様
に、上記配置により、第２段の同軸共振器５と第４段の
同軸共振器７とは平行に配置される。これら第２段およ
び第４段の同軸共振器５および７の開放端は、上記第１
段の同軸共振器４および第３段の同軸共振器６の上記開
放端から９０度回転した位置にある。
第３段の同軸共振器６とは平行に配置され、第３段の同
軸共振器６の開放端は、入力端子２の中心導体２ａが対
向している第１段の同軸共振器４と同じ側にある。同様
に、上記配置により、第２段の同軸共振器５と第４段の
同軸共振器７とは平行に配置される。これら第２段およ
び第４段の同軸共振器５および７の開放端は、上記第１
段の同軸共振器４および第３段の同軸共振器６の上記開
放端から９０度回転した位置にある。
【００２０】上記第１段から第４段の同軸共振器４ない
し７のうち、第２段の同軸共振器５は、その開放端寄り
に、第１段の同軸共振器４との結合用突起２１および第
３段の同軸共振器６との結合用突起２２をそれぞれ備え
る。また、第４段の同軸共振器７も、その開放端寄り
に、第３段の同軸共振器６との結合用突起２３を備え
る。
し７のうち、第２段の同軸共振器５は、その開放端寄り
に、第１段の同軸共振器４との結合用突起２１および第
３段の同軸共振器６との結合用突起２２をそれぞれ備え
る。また、第４段の同軸共振器７も、その開放端寄り
に、第３段の同軸共振器６との結合用突起２３を備え
る。
【００２１】上記のように、第１段から第４段の誘電体
同軸共振器４ないし７の隣り合うものどうしが空胴１内
で互いに直交していれば、第１段から第４段の同軸共振
器４ないし７の各々のまわりの電磁界は空間的に互いに
直交している。このように、電磁界が空間的に互いに直
交していると、このままでは、第１段から第４段の同軸
共振器４ないし７の隣り合うものどうしの間には結合は
生じない。
同軸共振器４ないし７の隣り合うものどうしが空胴１内
で互いに直交していれば、第１段から第４段の同軸共振
器４ないし７の各々のまわりの電磁界は空間的に互いに
直交している。このように、電磁界が空間的に互いに直
交していると、このままでは、第１段から第４段の同軸
共振器４ないし７の隣り合うものどうしの間には結合は
生じない。
【００２２】しかし、上記実施例では、上記のように、
第２段の同軸共振器５は、第１段の同軸共振器４との結
合用突起２１および第３段の同軸共振器６との結合用突
起２２をそれぞれ備えている。これら結合用突起２１，
２２により、第２段の同軸共振器５のまわりの電磁界と
第１段の同軸共振器４のまわりの電磁界との直交性が乱
される。また、第２段の同軸共振器５のまわりの電磁界
と第３段の同軸共振器６のまわりの電磁界の直交性も乱
される。これにより、第２段の同軸共振器５と第１段の
同軸共振器４との結合が生じるとともに、第２段の同軸
共振器５と第３段の同軸共振器６との結合が生じる。
第２段の同軸共振器５は、第１段の同軸共振器４との結
合用突起２１および第３段の同軸共振器６との結合用突
起２２をそれぞれ備えている。これら結合用突起２１，
２２により、第２段の同軸共振器５のまわりの電磁界と
第１段の同軸共振器４のまわりの電磁界との直交性が乱
される。また、第２段の同軸共振器５のまわりの電磁界
と第３段の同軸共振器６のまわりの電磁界の直交性も乱
される。これにより、第２段の同軸共振器５と第１段の
同軸共振器４との結合が生じるとともに、第２段の同軸
共振器５と第３段の同軸共振器６との結合が生じる。
【００２３】同様に、第４段の同軸共振器７は、第３段
の同軸共振器６との結合用突起２３を備えている。この
突起２３により、第４段の同軸共振器７のまわりの電磁
界と第３段の同軸共振器６のまわりの電磁界の直交性が
乱され、第４段の同軸共振器７と第３段の同軸共振器６
との結合が生じる。
の同軸共振器６との結合用突起２３を備えている。この
突起２３により、第４段の同軸共振器７のまわりの電磁
界と第３段の同軸共振器６のまわりの電磁界の直交性が
乱され、第４段の同軸共振器７と第３段の同軸共振器６
との結合が生じる。
【００２４】このとき、第１段から第４段の同軸共振器
４ないし７が空胴１内で隣り合うものどうしが互いに直
交しているので、結合用突起２１，２２および２３によ
り第１段から第４段の同軸共振器４ないし７の各々がそ
れぞれ発生する電磁界の直交性を乱しても、第１段から
第４段の同軸共振器４ないし７の各々を流れる高周波電
流分布は大きな影響を受けることがない。このため、第
１段から第４段の同軸共振器の無負荷Ｑの劣化は殆どな
い。
４ないし７が空胴１内で隣り合うものどうしが互いに直
交しているので、結合用突起２１，２２および２３によ
り第１段から第４段の同軸共振器４ないし７の各々がそ
れぞれ発生する電磁界の直交性を乱しても、第１段から
第４段の同軸共振器４ないし７の各々を流れる高周波電
流分布は大きな影響を受けることがない。このため、第
１段から第４段の同軸共振器の無負荷Ｑの劣化は殆どな
い。
【００２５】また、もともと結合しない直交して配置さ
れた第１段から第４段の誘電体同軸共振器４ないし７
を、上記結合用突起２１ないし２３により、空間的に電
磁界の直交性を乱して結合させているので、第１段から
第４段の同軸共振器４ないし７の隣り合うものの間の結
合度が小さく、したがって、その間の間隔が小さくな
り、小型で狭帯域の同軸型マイクロ波フィルタを得るこ
とができる。
れた第１段から第４段の誘電体同軸共振器４ないし７
を、上記結合用突起２１ないし２３により、空間的に電
磁界の直交性を乱して結合させているので、第１段から
第４段の同軸共振器４ないし７の隣り合うものの間の結
合度が小さく、したがって、その間の間隔が小さくな
り、小型で狭帯域の同軸型マイクロ波フィルタを得るこ
とができる。
【００２６】上記実施例では、結合用突起２１，２２お
よび２３は、第２段の同軸共振器５および第４段の同軸
共振器７に設けたが、第１段の同軸共振器４および第３
段の同軸共振器６に設けることもでき、結合用突起２
１，２２および２３は、要するに、空間的な上記電磁界
の直交性を乱して、第１段から第４段の同軸共振器４な
いし７の隣り合うものどうしを結合させるものであれ
ば、その形状および設ける同軸共振器は問わない。
よび２３は、第２段の同軸共振器５および第４段の同軸
共振器７に設けたが、第１段の同軸共振器４および第３
段の同軸共振器６に設けることもでき、結合用突起２
１，２２および２３は、要するに、空間的な上記電磁界
の直交性を乱して、第１段から第４段の同軸共振器４な
いし７の隣り合うものどうしを結合させるものであれ
ば、その形状および設ける同軸共振器は問わない。
【００２７】上記実施例において、第１段の同軸共振器
４と第３段の同軸共振器６とは平行であり、また、第２
段の同軸共振器５と第４段の同軸共振器７とは平行であ
るから、第１段の同軸共振器４と第３段の同軸共振器６
との間および第２段の同軸共振器５と第４段の同軸共振
器７との間で、第２段の同軸共振器５および第３段の同
軸共振器６をそれぞれとび越して、弱いとび結合が生じ
ることがある。しかし、このとび結合は、上記実施例の
ように、結合用突起２１，２２を第２段の同軸共振器５
の開放端寄りに形成し、また、結合用突起２３を第４段
の同軸共振器７の開放端寄りに形成することにより、大
幅に弱めることができる。なお、上記とび結合を積極的
に利用し、フィルタ特性に減衰極を生じさせることによ
り、図１の同軸型マイクロ波フィルタは、フィルタの減
衰特性をコントロールすることも可能である。
４と第３段の同軸共振器６とは平行であり、また、第２
段の同軸共振器５と第４段の同軸共振器７とは平行であ
るから、第１段の同軸共振器４と第３段の同軸共振器６
との間および第２段の同軸共振器５と第４段の同軸共振
器７との間で、第２段の同軸共振器５および第３段の同
軸共振器６をそれぞれとび越して、弱いとび結合が生じ
ることがある。しかし、このとび結合は、上記実施例の
ように、結合用突起２１，２２を第２段の同軸共振器５
の開放端寄りに形成し、また、結合用突起２３を第４段
の同軸共振器７の開放端寄りに形成することにより、大
幅に弱めることができる。なお、上記とび結合を積極的
に利用し、フィルタ特性に減衰極を生じさせることによ
り、図１の同軸型マイクロ波フィルタは、フィルタの減
衰特性をコントロールすることも可能である。
【００２８】本発明のいま一つの実施例を図２に示す。
この同軸型マイクロ波フィルタは、図３および図４にお
いて説明した同軸型マイクロ波フィルタにおいて、第１
段の同軸共振器４と第２段の同軸共振器５とをペアとし
て、第２段の同軸共振器５を第１段の同軸共振器４に対
して直交させて配置し、また、第３段の同軸共振器６と
第４段の同軸共振器４とをペアとして、第３段の同軸共
振器６を第４段の同軸共振器７に対して直交させて配置
し、かつ、第２段の同軸共振器５と第３段の同軸共振器
６とを平行に配置し、これら第２段の同軸共振器５と第
３段の同軸共振器６との間に結合用窓２４を有する仕切
り板２５を配置したものである。第１段の同軸共振器４
および第４段の同軸共振器７には、結合用突起２６およ
び２７を備える。そして、第２段の同軸共振器５と第３
段の同軸共振器６とは、仕切り板２５の上記結合用窓２
４を通して結合される。
この同軸型マイクロ波フィルタは、図３および図４にお
いて説明した同軸型マイクロ波フィルタにおいて、第１
段の同軸共振器４と第２段の同軸共振器５とをペアとし
て、第２段の同軸共振器５を第１段の同軸共振器４に対
して直交させて配置し、また、第３段の同軸共振器６と
第４段の同軸共振器４とをペアとして、第３段の同軸共
振器６を第４段の同軸共振器７に対して直交させて配置
し、かつ、第２段の同軸共振器５と第３段の同軸共振器
６とを平行に配置し、これら第２段の同軸共振器５と第
３段の同軸共振器６との間に結合用窓２４を有する仕切
り板２５を配置したものである。第１段の同軸共振器４
および第４段の同軸共振器７には、結合用突起２６およ
び２７を備える。そして、第２段の同軸共振器５と第３
段の同軸共振器６とは、仕切り板２５の上記結合用窓２
４を通して結合される。
【００２９】なお、図２において、図３および図４に対
応するものには対応する符号を付して示し、重複した説
明は省略する。
応するものには対応する符号を付して示し、重複した説
明は省略する。
【００３０】図２の同軸型マイクロ波フィルタでは、第
２段の同軸共振器５と第３段の同軸共振器６との間に仕
切り板２５が存在するので、第１段の同軸共振器４と第
３段の同軸共振器６との間のとび結合、第２段の同軸共
振器５と第４段の同軸共振器７との間のとび結合を遮断
することができる。
２段の同軸共振器５と第３段の同軸共振器６との間に仕
切り板２５が存在するので、第１段の同軸共振器４と第
３段の同軸共振器６との間のとび結合、第２段の同軸共
振器５と第４段の同軸共振器７との間のとび結合を遮断
することができる。
【００３１】図２の実施例では、結合用突起２６，２７
は、第１段の同軸共振器４および第４段の同軸共振器に
設けたが、第２段の同軸共振器５および第３段の同軸共
振器６に設けることもでき、結合用突起２６，２７は、
図１のものと同様に、空間的な上記電磁界の直交性を乱
して、第１段から第４段の同軸共振器４ないし６の隣り
合うものどうしを結合させるものであれば、その形状お
よび設ける同軸共振器は問わない。
は、第１段の同軸共振器４および第４段の同軸共振器に
設けたが、第２段の同軸共振器５および第３段の同軸共
振器６に設けることもでき、結合用突起２６，２７は、
図１のものと同様に、空間的な上記電磁界の直交性を乱
して、第１段から第４段の同軸共振器４ないし６の隣り
合うものどうしを結合させるものであれば、その形状お
よび設ける同軸共振器は問わない。
【００３２】以上の実施例では、第１段から第４段の１
／４波長の同軸共振器４ないし７の４段の同軸型マイク
ロ波フィルタについて説明したが、本発明は、２段以上
の同軸型マイクロ波フィルタに適用することもできる。
本発明は、１／２波長の同軸共振器により構成される同
軸型マイクロ波フィルタにも適用することができる。
／４波長の同軸共振器４ないし７の４段の同軸型マイク
ロ波フィルタについて説明したが、本発明は、２段以上
の同軸型マイクロ波フィルタに適用することもできる。
本発明は、１／２波長の同軸共振器により構成される同
軸型マイクロ波フィルタにも適用することができる。
【図１】 本発明にかかる同軸型マイクロ波フィルタの
一実施例の一部破断斜視図である。
一実施例の一部破断斜視図である。
【図２】 本発明にかかる同軸型マイクロ波フィルタの
いま一つの実施例の一部破断斜視図である。
いま一つの実施例の一部破断斜視図である。
【図３】 従来の同軸型マイクロ波フィルタの一部破断
斜視図である。
斜視図である。
【図４】 図３の同軸型マイクロ波フィルタの縦断面図
である。
である。
【図５】 いま一つの従来の同軸型マイクロ波フィルタ
の部分縦断面図である。
の部分縦断面図である。
【図６】 図５の同軸型マイクロ波フィルタのイーブン
モードの説明図である。
モードの説明図である。
【図７】 図６の同軸型マイクロ波フィルタのオッドモ
ードの説明図である。
ードの説明図である。
１ 空胴 ２ 入力端子 ３ 出力端子 ４ 同軸共振器 ５ 同軸共振器 ６ 同軸共振器 ７ 同軸共振器 １１ 同軸共振器 ２１ 結合用突起 ２２ 結合用突起 ２３ 結合用突起 ２４ 結合用窓 ２５ 仕切板 ２６ 結合用突起 ２７ 結合用突起
Claims (2)
- 【請求項１】 空胴内にその一端側から他端側に間隔を
おいて複数の同軸共振器が配列され、これら同軸共振器
のうちの上記一端側に位置する同軸共振器に入力される
マイクロ波をろ波して上記同軸共振器のうちの上記他端
側に位置する同軸共振器から出力する同軸型マイクロ波
フィルタにおいて、 隣り合う同軸共振器が直交するとともに、隣り合う同軸
共振器の間でこれら同軸共振器のまわりの電界および磁
界を乱して隣り合う同軸共振器を結合させる結合手段を
備えたことを特徴とする同軸型マイクロ波フィルタ。 - 【請求項２】 空胴内にその一端側から他端側に間隔を
おいて複数の同軸共振器が配列され、これら同軸共振器
のうちの上記一端側に位置する同軸共振器に入力される
マイクロ波をろ波して上記同軸共振器のうちの上記他端
側に位置する同軸共振器から出力する同軸型マイクロ波
フィルタにおいて、 上記複数の同軸共振器が同軸共振器の複数のペアからな
り、各ペアを構成する同軸共振器が互いに直交するとと
もに、各ペアを構成する同軸共振器の間でこれら同軸共
振器のまわりの電界および磁界を乱して各ペアを構成す
る同軸共振器どうしを結合させる結合手段と、隣り合う
ペアの間に結合用窓を有する仕切り板とを備え、この仕
切り板に対向する隣接する上記ペアの同軸共振器が互い
に平行に配置されて上記結合窓を通して結合しているこ
とを特徴とする同軸型マイクロ波フィルタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14413392A JPH05335807A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 同軸型マイクロ波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14413392A JPH05335807A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 同軸型マイクロ波フィルタ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05335807A true JPH05335807A (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=15354989
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14413392A Pending JPH05335807A (ja) | 1992-06-04 | 1992-06-04 | 同軸型マイクロ波フィルタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05335807A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997002618A1 (en) * | 1995-06-30 | 1997-01-23 | Motorola Inc. | Multi-frequency ceramic block filter with resonators in different planes |
| US5929721A (en) * | 1996-08-06 | 1999-07-27 | Motorola Inc. | Ceramic filter with integrated harmonic response suppression using orthogonally oriented low-pass filter |
| CN103474730A (zh) * | 2013-09-26 | 2013-12-25 | 西安空间无线电技术研究所 | 一种同轴输出滤波器及其设计方法 |
-
1992
- 1992-06-04 JP JP14413392A patent/JPH05335807A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1997002618A1 (en) * | 1995-06-30 | 1997-01-23 | Motorola Inc. | Multi-frequency ceramic block filter with resonators in different planes |
| US5731746A (en) * | 1995-06-30 | 1998-03-24 | Motorola Inc. | Multi-frequency ceramic block filter with resonators in different planes |
| US5929721A (en) * | 1996-08-06 | 1999-07-27 | Motorola Inc. | Ceramic filter with integrated harmonic response suppression using orthogonally oriented low-pass filter |
| CN103474730A (zh) * | 2013-09-26 | 2013-12-25 | 西安空间无线电技术研究所 | 一种同轴输出滤波器及其设计方法 |
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