JPH05335682A - 量子井戸型半導体発光素子 - Google Patents
量子井戸型半導体発光素子Info
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- JPH05335682A JPH05335682A JP4138743A JP13874392A JPH05335682A JP H05335682 A JPH05335682 A JP H05335682A JP 4138743 A JP4138743 A JP 4138743A JP 13874392 A JP13874392 A JP 13874392A JP H05335682 A JPH05335682 A JP H05335682A
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Abstract
かる歪を大きくして結晶的な破壊を防止しつつ高性能化
することを最も主要な特徴とする。 【構成】バッファ層2 、ガイド層33を順次成長後、障壁
層32によって、歪量子井戸層31-a,31-b,31-c,31-dが
挟まれるように形成されている。このうち、ガイド層33
に接触する歪量子井戸層31-aは圧縮歪率が最も小さい。
歪量子井戸層31-bは歪量子井戸層31-aよりもやや圧縮歪
率が大きく、歪量子井戸層31-c、31-dは歪量子井戸層31
-bよりもさらに圧縮歪率が大きい。このように、ガイド
層33よりも層厚の薄い障壁層32に挟まれた量子井戸の歪
を大きくする構成。
Description
発光素子(歪量子井戸型レーザ)の特性の改善に関す
る。
導体レーザは、石英ガラスファイバの伝達損失の低い波
長領域(1〜1.6μm)における光源として、中、長
距離光通信用に広く実用化が進められている。近年、光
の直接増幅が可能なエルビウム光ファイバアンプ(ED
FA:Erbium-Doped Fiber Amplifier)の出現により、
励起用光源としての1.48μm帯の高出力半導体レー
ザの要求が高まっている。
基板材料との格子定数を変えることにより量子井戸の結
晶に歪を加えることが報告されている(例えば、M.joma
らによる Appl.phys.Lett.58(20),May,1991,p2220-222
2) 。
示す断面図である。 n-InP基板1 上に n-InPバッファ層
2 、MQW(多重量子井戸:Multi Quantum-well)活性
層3、 p-Inpクラッド層4 、 p-InGaAsPコンタクト層5
を順次結晶成長させ、メサエッチング後、p-InP 埋め込
み層6 、n-InP 埋め込み層7 、n-InGaAsP キャップ層8
を順次成長させてn-電極9 とp-電極10を形成したもので
ある。ここで、n-はN型、p-はP型を示し、これより以
下同様である。
構造を示す断面図である。MQW活性層3 は、相互に重
なり合う5層のn-InGaAs歪量子井戸層31(厚さ:5n
m)、4層のn-InGaAsP 障壁層32(厚さ:10nm、波
長1.2μm)からなり、これらの層の両側を挟むよう
にn-InGaAsP ガイド層33が設けられたものである。
格子定数は InP基板1 の格子定数より0.5%大きいも
のであり、圧縮歪量子井戸有している。これにより、高
出力の特性改善が図られる。
成の従来の半導体レーザでは、量子井戸の結晶に対する
歪を大きくすることにより特性の改善を図ろうとする
と、層の厚い n-InGaAsPガイド層33と歪量子井戸層31の
間の結晶格子に大きな歪がかかった状態になり、結晶的
に破壊され易くなる等、信頼性に問題がある。
特性の改善のために、量子井戸層に歪をかけると層厚の
厚いガイド層と歪格子井戸層との間に大きな歪がかかっ
た状態になり、結晶的に破壊され信頼性を失うという欠
点がある。
されたものであり、その目的は、量子井戸層材料と半導
体基板材料との格子定数の差を大きくしても信頼性に優
れた高性能な量子井戸型半導体発光素子を提供すること
にある。
上に電子のド・ブロイ波長程度の厚さを有する量子井戸
層、前記量子井戸層より層厚の大きい禁制帯幅の障壁層
が具備され、前記量子井戸層が前記障壁層で狭まれて構
成された複数の量子井戸構造からなる活性層を有する量
子井戸型半導体発光素子において、前記複数の量子井戸
層構造を構成する各量子井戸層と前記半導体基板の材料
あるいは前記障壁層の材料との格子定数差がそれぞれ異
なることを特徴とする。
料あるいは障壁層の材料との格子定数差をそれぞれ異な
らせて、層厚の薄い障壁層に挟まれた歪量子井戸層にか
かる歪を大きくするように設定する。これにより、層厚
の厚いガイド層と歪量子井戸層との間の歪をわずかと
し、結晶的な破壊を防止する.
り説明する。図1はこの発明に係る歪量子井戸型半導体
レーザの要部を示す第1の実施例であり、前記図4に示
したMQW活性層付近の断面図である。
2μm)、 n-InGaAsPガイド層33(厚さ50nm,波長
1.2μm)を順次成長後、 n-InGaAsP障壁層32(厚
さ:10nm,波長:1.2μm)によって、n-In0.6
Ga0.4 As歪量子井戸層31-a(圧縮歪0.5%,厚さ4n
m)、n-In0.7 Ga0.3 As歪量子井戸層31-b(圧縮歪1
%,厚さ3nm)、n-In0.8 Ga0.2 As歪量子井戸層31-c
(圧縮歪2%,厚さ2nm)、n-In0.75Ga0.25As歪量子
井戸層31-d(圧縮歪1.5%,厚さ2.5nm)を挟む
ように成長させ、さらに、n-InGaAsガイド層33(厚さ:
50nm,波長:1.2μm)を成長させる。さらに、
p-InP クラッド層4 を成長させ、前記図4に示すような
埋め込み層6 ,7 等成長後、n-電極9 とp-電極10を形成
する。結晶成長は、例えばMOCVD(Metal Organic
Chemical Vapor Deposition )法で行う。
加えても結晶的な破壊には至らない。従って、ガイド層
よりも層厚の薄いn-InGaAsP 障壁層32に挟まれた量子井
戸の歪を大きくする。
は量子井戸の厚さによって決められるが、ある発振波長
に対応する量子井戸層厚は、量子井戸が無歪の場合に対
して歪量を増加させると層厚が薄くなる。従来、複数の
量子井戸層からなる活性層に対する光の閉じ込め率を変
えるためには量子井戸数を変えていた。上記実施例のよ
うに、多重量子井戸の各量子井戸層に対する歪量を変え
ると、それぞれの量子井戸の層厚が変わるため、各量子
井戸に対する光の閉じ込め率を変化させることができ
る。この結果、設計の自由度が大きくなる利点が得られ
る。
い障壁層32に挟まれた量子井戸の歪を大きくすることに
より信頼性に優れ、量子井戸層厚を薄くすることによ
り、光の閉じ込め率を小さくすることができ、光の導波
路損の減少が図れる。
光出力100mWの条件のAPC(Automatic Power Co
ntrol )試験において、5000H(時間)まで著しい
駆動電流の上昇を示さなかった。また、光の導波路損の
減少効果により、共振機器長でも発振しきい値電流30
mA、光出力100mWの低しきい値電流、高出力な半
導体レーザを得ることができる。
障壁層をInGaAsP としたが、他の材料でも良い。また、
量子井戸数も5層としたがこれに限定されない。また、
歪の量の変化に対して、量子井戸幅を一定にすれば、多
波長で発振するレーザが得られる。
第3の実施例を示す活性層部分の断面図である。図2の
実施例では、n-InGaAsP ガイド層33から活性層中心に向
かって歪量子井戸層の圧縮歪が大きくなる構成である。
n-InGaAsP 障壁層32(厚さ:10nm,波長1.2μ
m)によってn-In0.6 Ga0.4 As歪量子井戸層31-a(圧縮
歪0.5%,厚さ4nm)、n-In0.7Ga0.3As歪量子井戸
層31-b(圧縮歪1%,厚さ3nm)、n-In0.8 Ga0.2 As
歪量子井戸層31-c(圧縮歪2%,厚さ2nm)を挟むよ
うに成長したものである。このような構成によると、量
子井戸層への光の閉じ込め率が図1の構成よりも大きく
なり、短共振器化が図れる。
子整合の取れたn-In0.47Ga0.53As量子井戸層31-e(厚さ
4nm)、n-In0.7 Ga0.3 As歪量子井戸層31-b(圧縮歪
1%,厚さ3nm)、n-In0.8 Ga0.2 As歪量子井戸層31
-c(圧縮歪2%,厚さ2nm)をn-InGaAsP 障壁層32
(厚さ:10nm,波長1.2μm)で挟むように成長
したものである。このような構成によると、量子井戸層
への光の閉じ込め率が図2の構成よりもさらに大きくな
る。
層厚の薄いn-InGaAsP 障壁層に挟まれた量子井戸層にか
かる歪を大きくすることによって高性能で信頼性に優れ
た歪量子井戸型半導体発光素子が提供できる。これによ
り、信頼性に優れ、各量子井戸層に対する光の閉じ込め
率を変化させることが容易な歪量子井戸型の半導体レー
ザを提供することができる。
面図。
面図。
面図。
図。
層、 5…コンタクト層、 6, 7…埋め込み層、 8…キャ
ップ層、 9,10…電極、31-a,31-b,31-c,31-d…歪量
子井戸層、31-e…量子井戸層、32…障壁層、33…ガイド
層。
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体基板上に電子のド・ブロイ波長程
度の厚さを有する量子井戸層、前記量子井戸層より層厚
の大きい禁制帯幅の障壁層が具備され、前記量子井戸層
が前記障壁層で狭まれて構成された複数の量子井戸構造
からなる活性層を有する量子井戸型半導体発光素子にお
いて、 前記複数の量子井戸層構造を構成する各量子井戸層と前
記半導体基板の材料あるいは前記障壁層の材料との格子
定数差がそれぞれ異なることを特徴とする量子井戸型半
導体発光素子。 - 【請求項2】 前記活性層における量子井戸構造のうち
中央部付近に存在する量子井戸層の方が外側に存在する
量子井戸層より前記格子定数差が大きいことを特徴とす
る請求項1記載の量子井戸型半導体発光素子。 - 【請求項3】 前記活性層を構成している少なくとも1
層の量子井戸層と前記半導体基板の材料あるいは障壁層
の材料が格子整合していることを特徴とする請求項1記
載の量子井戸型半導体発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4138743A JP3046454B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 量子井戸型半導体発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4138743A JP3046454B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 量子井戸型半導体発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05335682A true JPH05335682A (ja) | 1993-12-17 |
JP3046454B2 JP3046454B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=15229142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4138743A Expired - Lifetime JP3046454B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 量子井戸型半導体発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3046454B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0661782A1 (en) * | 1993-12-28 | 1995-07-05 | Nec Corporation | A semiconductor laser |
JP7038913B1 (ja) * | 2020-12-23 | 2022-03-18 | 三菱電機株式会社 | 半導体レーザ装置 |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP4138743A patent/JP3046454B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0661782A1 (en) * | 1993-12-28 | 1995-07-05 | Nec Corporation | A semiconductor laser |
US5636236A (en) * | 1993-12-28 | 1997-06-03 | Nec Corporation | Semiconductor laser |
JP7038913B1 (ja) * | 2020-12-23 | 2022-03-18 | 三菱電機株式会社 | 半導体レーザ装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3046454B2 (ja) | 2000-05-29 |
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