JPH05335026A - リン酸型燃料電池およびその運転の停止方法 - Google Patents

リン酸型燃料電池およびその運転の停止方法

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JPH05335026A
JPH05335026A JP4138408A JP13840892A JPH05335026A JP H05335026 A JPH05335026 A JP H05335026A JP 4138408 A JP4138408 A JP 4138408A JP 13840892 A JP13840892 A JP 13840892A JP H05335026 A JPH05335026 A JP H05335026A
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fuel cell
electrolyte
carbon powder
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憲朗 光田
Kenzo Takahashi
健造 高橋
Yoshiaki Sakamoto
芳昭 阪本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 無負荷時や低負荷時に空気極に腐食を生じさ
せないリン酸型燃料電池を提供する。 【構成】 燃料極1と空気極3との間に置かれる電解質
保持用のマトリックス2が炭素粉10および炭化珪素微
粒子11からなる電解質保持剤12と結合剤13とで構
成されるリン酸型燃料電池において、電解質保持剤12
に占める炭素粉10の重量比率を35%以上で45%以
下とした。このことにより、このリン酸型燃料電池は定
格時の空気極3の電位は余り下げないが、無負荷や低負
荷の空気極3の電位を大きく下げることができ、空気極
3の腐食を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リン酸を電解質とす
るリン酸型燃料電池と、このリン酸型燃料電池の運転の
停止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電解質としてリン酸を保持するマトリッ
クスを燃料極と空気極との間に有するリン酸型燃料電池
は知られている。そしてこのリン酸型燃料電池のマトリ
ックスにはリン酸保持特性がよいこと、充分に薄肉化さ
れること、燃料極と空気極との間で充分な電子絶縁性を
有していること等が求められる。
【0003】そこで、本出願人は、マトリックスの電解
質保持剤を炭素粉と炭化珪素の混合物とから構成し、電
解質保持剤中の炭素粉の重量比率を10〜35%とした
リン酸型燃料電池を提案している(特開平1−2043
66号公報)。このリン酸型燃料電池では、電解質保持
剤中に炭素粉を含めることにより、マトリックスのリン
酸保持特性の向上と、シート化する場合のマトリックス
の展性の向上を図っており、電子導電性を有する炭素粉
の重量比率を10〜35%に制限することにより、マト
リックスの電子絶縁性の保持を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のマトリックスでは、電解質保持剤中の炭素粉の重量
比率が10〜35%となっていて、その電気絶縁性が充
分に保たれているため、このリン酸型燃料電池の燃料
極、電解質を保持するマトリックス、空気極から構成さ
れる単セルの無負荷時の開放電圧は1V近くまで上がる
こととなる。このため、無負荷時や低負荷時に空気極の
電位が高くなって、空気極の担持カーボンが電気化学的
に腐食・消失してCOやCO2になったり、白金が溶出
する等の反応により空気極が腐食し、空気極の性能が不
可逆的に低下するという課題があった。
【0005】また、近年空気極の触媒の改良により単セ
ルの性能が向上するにつれて、一般に空気極の電位も高
くなり、無負荷や低負荷時の性能低下の問題も大きくな
ってきている。特に燃料電池の運転を停止する場合は高
温で無負荷になるため問題が大きい。このため、従来よ
り、燃料電池の停止時には窒素パージして空気極側およ
び燃料極側の空気および燃料を窒素に置換する方法が取
られている。
【0006】しかしながら、上記従来の燃料電池の運転
の停止方法では窒素バージが完了するまでの窒素パージ
継続中に、空気極の電位が高くなり空気極に腐食が生じ
てしまうという課題があった。
【0007】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたものであり、その第1の発明は無負荷時
や低負荷時に空気極に腐食を生じさせないリン酸型燃料
電池を提供することを目的とし、その第2の発明は、そ
の運転を停止させる場合に、空気極に腐食を生じさせな
いリン酸型燃料電池の運転の停止方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の第1の発明
は、燃料極と空気極との間に置かれる電解質保持用のマ
トリックスが炭素粉および炭化珪素からなる電解質保持
剤と結合剤とで構成されるリン酸型燃料電池において、
電解質保持剤に占める炭素粉の重量比率を35%以上で
45%以下としたことである。
【0009】この発明の第2の発明は、燃料極と空気極
との間に置かれる電解質保持用のマトリックスが炭素粉
および炭化珪素からなる電解質保持剤と結合剤とで構成
されるリン酸型燃料電池の運転の停止方法において、燃
料極への燃料の供給を維持した状態で、空気極への空気
の供給の停止と外部負荷の遮断を行い、空気極側で水素
の発生が確認された後、燃料極への燃料の供給を停止し
たことである。
【0010】
【作用】まず、第1の発明の作用を説明する。マトリッ
クスの電解質保持剤中の炭化珪素は電子絶縁性を有すが
炭素粉は電子導電性を有す。このため、電解質保持剤中
の炭素粉の重量比率を増加すれば、このマトリックスは
電子導電性を有するようになると共に、その程度がしだ
いに強くなり、このリン酸型燃料電池の空気極側の電位
はしだいに低下してくる。この場合、炭素粉の重量比率
が大きすぎると空気極側の電位が下がりすぎ、効率の悪
い燃料電池となるが、電解質保持剤に占める炭素粉の重
量比率を35〜45%とした場合、定格時の空気極の電
位は余り下げずに、無負荷時や低負荷時の空気極の電位
を大きく下げることができる。したがって、このリン酸
型燃料電池では無負荷時や低負荷時に空気極の電位が上
がっても、この電位を空気極に腐食が生じるとされる所
定電位より下げることができる。
【0011】つぎに第2の発明の作用を説明する。マト
リックスの電解質保持剤を炭素粉と炭化珪素とから構成
すれば、このマトリックスは炭素粉の影響で僅かに電子
伝導性を有すこととなる。したがって、リン酸型燃料電
池の空気極への空気の供給を停止し、外部負荷を遮断し
た場合でも、燃料極への燃料の供給を維持しておけば、
燃料極側から空気極側に電解質を保持するマトリックス
を介して水素イオンや電子が流れ、空気極の無負荷電位
を低下させる。この場合、空気極側に流れた水素イオン
と電子は空気極側の残留酸素と電気化学的に反応してこ
の酸素を消費する。そして空気極側の酸素がすべて消費
され、空気極側で水素の発生が確認されるようになれば
燃料を停止する。
【0012】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.この発明の第1の発明に係るリン酸型燃料電
池の一実施例を図1および図2により説明する。図1は
リン酸型燃料電池の単セルの断面を示しており、図にお
いて、1は燃料ガスが供給される燃料極、2は電解質を
保持する多孔質なマトリックス、3は空気が供給される
空気極、4は燃料極1と電解質を保持するマトリックス
2と空気極3とから構成される単セル、5は単セル4に
かけられた外部負荷、6は燃料中の水素分子、7は空気
中の酸素分子、8は単セル4中の水素イオンであるプロ
ントの移動経路、9は単セル4中の電子の移動経路であ
る。
【0013】図1の円内には電解質を保持するマトリッ
クス2の一部分の電子顕微鏡拡大図が示されており、図
において、10は炭素粉(黒色粒子として示されてい
る)、11は炭化珪素微粒子(白色粒子として示されて
いる)、12は炭素粉10と炭化珪素微粒子11との混
合体からなる電解質保持剤であり、この電解質保持剤1
2には炭素粉10が重量比率で35〜45%含まれてい
る。13は例えばポリテトラフルオロエチレンからなる
炭素粉10と炭化珪素微粒子11との結合剤(繊維状に
示されている)、14はマトリックス2の空孔内に保持
されている電解質であるリン酸である。なお、マトリッ
クス2は炭素粉10と炭化珪素微粒子11とからなる電
解質保持剤12が結合剤13により多孔質状態に結合さ
れたものとなる。
【0014】なお、マトリックス2を構成する炭素粉1
0、炭化珪素微粒子11および結合剤13に関する具体
的材料や、マトリックス2の製造方法については特開平
1−204366号公報に記載されているものと同一で
あるための記載は省略する。
【0015】つぎにこのリン酸型燃料電池の単セル4の
動作を説明する。多孔質なマトリックス2の空孔にはリ
ン酸14が満たされており、このマトリックス2はリン
酸14からなる電解質を保持した状態となっている。そ
して、燃料極1の水素分子6はプロトンとなって移動経
路8で示されるように電解質を保持するマトリックス2
を通って空気極3側に移動すると共に、このとき生じた
電子は外部負荷5を経由して空気極3側に移動する。そ
して空気極3側では空気中の酸素分子7とプロトンと電
子とが電気化学的に反応し水(H2O)が生成される。
そして単セル4には所定の起電力が発生し、外部負荷5
には電力が供給される。
【0016】さて、この場合、電解質を保持するマトリ
ックス2中では燃料極1側で発生した電子の一部が移動
経路9を通って空気極3側に移動し、この電解質を保持
するマトリックス2に短絡電流を生じさせる。この現象
は、マトリックス2の電解質保持剤12を構成する炭化
珪素微粒子11は実質的に電子絶縁体に近いので電子伝
導性を有する炭素粉10が無ければ生じないが、本発明
のこの実施例では炭素粉10が電解質保持剤12中に3
5〜45重量%も含まれているため、マトリックス2中
で炭素粉10のみを連結したチェーンが形成され、電子
がこのチェーン状の炭素粉10を経由して燃料極1側か
ら空気極3側に達したためだと考えられる。
【0017】したがって、電解質を保持するマトリック
ス2は僅かに電子伝導性を生じるようになり、単セル4
に外部負荷5を連結しなくとも燃料極1側で酸素とプロ
トンと電子との反応が生じるようになる。このため、こ
のとき生じる過電圧により空気極3の電位の低下が生じ
る。
【0018】ここで、一般に空気極3の電位は負荷の増
大と共に減少し、かつ、単セル4において空気極3の電
位が約0.9Vを越えると空気極3に腐食の問題が生じ
る。したがって、無負荷や低負荷時において単セル4の
空気極3の電位が0.9Vより低下すれば空気極3の腐
食防止という点からは好ましい状態となる。但し、空気
極3の電位が大幅に下がれば電池としての能力が低下す
ることとなり、発電システムの効率低下の問題を生じさ
せる。そこでマトリックス2の電解質保持剤12に加え
られる炭素粉10の割合を詳細に検討する必要が生じる
が、図2がこの場合の検討資料となる。
【0019】図2は有効面積100cm2の参照電極
(RHE)付き単セル4に210℃常圧で空気と燃料ガ
ス(水素を80%含む)を供給した場合の空気極3の電
位の電流密度(負荷)依存性を調べたものであり、空気
極3の電位は内部抵抗を補正した形で示されている。図
において、A、B、C、D、E、Fの曲線はマトリック
ス2の電解質保持剤12中の炭素粉10の重量比率がそ
れぞれ0%、30%、35%、40%、45%、50%
の場合の空気極3の電位と単セル4に加えられる負荷
(電流密度)との関係を示している。
【0020】これらのグラフから炭素粉10の重量比率
が増すにしたがって、無負荷(電流密度0)および低負
荷(低電流密度)での空気極3の電位が大幅に低下して
いることがわかるが、炭素粉10が30%の曲線Bでは
まだ開放電圧が0.9Vを越えており、空気極3に腐食
のおそれがある。炭素粉10が35%の曲線Cおよび4
5%の曲線Eでは開放電圧が0.9Vを下回っており、
空気極3の腐食の危険性は大幅に低下している。この場
合、短絡電流の増大にともない、定格時(電流密度が2
00〜300mA/cm2程度)でのセル電圧(空気極
3の電位)も低下するが、その低下量は炭素粉10が0
%の曲線Aの場合等に比べて僅かであり、この低下量は
電流密度(負荷)の増大とともに減少している。
【0021】ところが、炭素粉10が50%の曲線Fで
は低負荷時のみでなく定格時でのセル電圧の低下も大き
くなっており、電解質を保持するマトリックス2中で短
絡電圧が急激に大きくなっていることがわかる。したが
って、炭素粉10の重量比率は35〜45%の範囲が望
ましく、この値より大きいと短絡電流が増加しすぎて定
格時の空気極3の電位の大幅な低下、すなわち発電シス
テムの効率低下を招くと共に、この値より小さいと無負
荷や低負荷時に空気極3に腐食の問題を生じさせる。
【0022】実施例2.つぎにこの発明の第2の発明に
係るリン酸型燃料電池の運転の停止方法の一実施例を図
3により説明する。なお、実施例2のリン酸型燃料電池
においても電解質であるリン酸を保持するマトリックス
を燃料極と空気極とで挟みつけて単セルが形成されてお
り、このマトリックスも炭化珪素微粒子と炭素粉とから
なる電解質保持剤を結合剤にて多孔質に結合したものか
ら構成されている。
【0023】図3は図2の場合と同様に参照電極(RH
E)付きの単セルを用いて、単セルの運転の停止後の時
間の経過と空気極3の電位の変化との関係を示すもので
ある。なお、図3の(a)の曲線Gの場合は、マトリッ
クスの電解質保持剤中の炭素粉の含有量が0%の場合で
あり、図3の(b)の曲線Hの場合は炭素粉の含有量が
25%、曲線Iの場合は炭素粉の含有量が40%の場合
である。
【0024】まず、図3の(a)の場合では、時刻TO
において空気極への空気の供給を停止すると共に、負荷
を遮断して、空気極への窒素パージを開始している。但
し、燃料極への燃料ガスの供給は継続されている。この
時の空気極の電位は、曲線Gで示されるように、時刻T
Oで直ちにIV近くまで上昇し、その後、空気が窒素に
置換されて、酸素濃度が低下するにしたがって低下して
いる。但し、空気が窒素により置換されるまでの約15
秒の間、空気極の電位はIV近くの高電位に維持されて
いる。このため、空気極の出口側から僅かであるが、C
OとCO2とが検出され、空気極の担持カーボンが腐食
して消失していることがわかった。
【0025】つぎに、図3の(b)の場合には、時刻T
Oで空気の供給の停止と負荷の遮断を行ったが、空気極
側への窒素パージは行わず、かつ、燃料極への燃料ガス
の供給も継続した。この場合の空気極の電位は、曲線
H,Iで示されるように、時刻TOから1〜2秒間は上
昇したが直ちに低下すると共に、空気極側からは水素の
発生が確認された。したがって、この場合は空気極に腐
食の問題は生じなかった。このように無負荷となっても
空気極の電位を低く押えられるのは、無負荷時にマトリ
ックスに形成された炭素粉のチェーンを介して電解質を
保持するマトリックスに短絡電流(電子とプロトンの流
れ)が生じるからである。すなわち、空気極側で酸素の
消費が生じて水が生成され、空気極側が低い電位に保た
れるからであり、更に、酸素が消費され空気極側に酸素
が無くなれば、この空気極側に水素の発生が生じて、引
き続き空気極側が低い電位に保たれるからである。
【0026】上記の場合、空気極の窒素によるパージは
必ずしも必要ないが、空気の配管からの空気極側への酸
素の拡散移動が心配される場合には、窒素によるパージ
を行ったほうが好ましい。また、燃料ガスを停止するま
での時間はこの実施例の場合1分程度で充分であるが、
この時間はリン酸型燃料電池の大きさや単セルの積層
数、配管の長さ等によって適正値が異なる。但し、空気
極の出口側で水素の発生が確認されるまでの時間がわか
れば、燃料ガスを停止するまでの時間は容易に決定でき
る。
【0027】また、炭素粉の重量比率については、その
後の実験で炭素粉が20重量%程度でもマトリックスに
形成された炭素粉のチェーンを介して、空気極に電位低
減の効果が発揮されることが確認されている。したがっ
て、この場合のマトリックスの電解質保持剤中の炭素粉
の重量比率は20%以上45%以下が望ましいと考えら
れる。
【0028】以上のように、マトリックスが炭素粉と炭
化珪素微粒子とからなる電解質保持剤と結合剤とにより
構成され、その炭素粉の重量比率が20〜45%となっ
ているリン酸型燃料電池の運転を停止させる場合、燃料
極側に燃料ガスを供給している状態で、空気極側の空気
を停止すると共に、負荷を遮断し、空気極側で水素の発
生を確認した後、燃料ガスを停止するようにすれば、空
気極の電位を落した状態でリン酸型燃料電池の運転の停
止ができ、リン酸型燃料電池の停止時における空気極の
腐食を防止することができる。
【0029】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成されてい
るので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0030】この発明の第1の発明によれば、燃料極と
空気極との間に置かれる電解質保持用のマトリックスが
炭素粉および炭化珪素からなる電解質保持剤と結合剤と
で構成されるリン酸型燃料電池において、電解質保持剤
に占める炭素粉の重量比率を35%以上で45%以下と
したので、定格時の空気極の電位を余り落とすことはな
く、無負荷時や低負荷時の空気極の電位を一定値以下に
落とすことができ、空気極の腐食の防止を図ることがで
きる。
【0031】またこの発明の第2の発明によれば、燃料
極と空気極との間に置かれる電解質保持用のマトリック
スが炭素粉および炭化珪素からなる電解質保持剤と結合
剤とで構成されるリン酸型燃料電池の運転の停止方法に
おいて、燃料極への燃料の供給を維持した状態で、空気
極への空気の供給の停止と外部負荷の遮断を行い、空気
極側で水素の発生が確認された後、燃料極への燃料の供
給を停止するようにしたので、このリン酸型燃料電池の
運転を停止させる場合に、空気極の無負荷電位を一定値
以下に落とすことができ、運転の停止にあたり空気極の
腐食の防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1に関するリン酸型燃料電池
の単セルの断面図である。
【図2】この発明の実施例1に関するリン酸型燃料電池
の単セルの空気極電位と電流密度との関係を示す図であ
る。
【図3】この発明の実施例2に関するリン酸型燃料電池
の運転の停止時における空気極の電位の時間的経過を示
す図であり、(a)は比較例を示し、(b)は実施例を
示している。
【符号の説明】
1 燃料極 2 マトリックス 3 空気極 10 炭素粉 11 炭化珪素微粒子(炭化珪素) 12 電解質保持剤 13 結合剤 14 リン酸(電解質)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料極と空気極との間に置かれる電解質
    保持用のマトリックスが炭素粉および炭化珪素からなる
    電解質保持剤と結合剤とで構成されるリン酸型燃料電池
    において、前記電解質保持剤に占める前記炭素粉の重量
    比率を35%以上で45%以下としたことを特徴とする
    リン酸型燃料電池。
  2. 【請求項2】 燃料極と空気極との間に置かれる電解質
    保持用のマトリックスが炭素粉および炭化珪素からなる
    電解質保持剤と結合剤とで構成されるリン酸型燃料電池
    の運転の停止方法において、前記燃料極への燃料の供給
    を維持した状態で、前記空気極への空気の供給の停止と
    外部負荷の遮断を行い、前記空気極側で水素の発生が確
    認された後、前記燃料極への燃料の供給を停止すること
    を特徴とするリン酸型燃料電池の運転の停止方法。
JP4138408A 1992-05-29 1992-05-29 リン酸型燃料電池およびその運転の停止方法 Pending JPH05335026A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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