JPH05333389A - 光伝送システム及び光増幅器 - Google Patents

光伝送システム及び光増幅器

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JPH05333389A
JPH05333389A JP4142908A JP14290892A JPH05333389A JP H05333389 A JPH05333389 A JP H05333389A JP 4142908 A JP4142908 A JP 4142908A JP 14290892 A JP14290892 A JP 14290892A JP H05333389 A JPH05333389 A JP H05333389A
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optical
transmission line
optical transmission
refractive index
substance
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JP4142908A
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Motoyoshi Sekiya
元義 関屋
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長距離伝送を可能とした光伝送システム及び
光増幅器に関し、簡単な構成によりSPMを抑圧し、且
つSBSによる影響を低減する。 【構成】 光送信部4と光受信部5との間の光伝送路1
を、正の非線形屈折率を有する物質からなる光伝送路部
2と、負の非線形屈折率を有する物質からなる光伝送路
部3とを組合せて構成する。又光増幅部と負の非線形屈
折率を有する物質からなる光伝送路部とを組合せて、光
伝送システムの光増幅器を構成し、光強度変化に伴う光
周波数変化による光信号波形の劣化を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長距離伝送を可能とす
る光伝送システム及び光増幅器に関する。光ファイバに
よる光伝送路に於いては、誘導ブリユアン散乱(Stimu
latedBrillouin Scattering ;SBS)により入力
可能な光強度が制限され、又自己位相変調(Self Pha
se Modulation ;SPM)効果による光信号の波形劣
化が問題となる。このような問題点を解決することが要
望されている。
【0002】
【従来の技術】従来例の光伝送システムは、例えば、図
9に示すように、光送信部41と光受信部42との間
に、光ファイバ44−1〜44−nを伝播する光信号を
増幅する光増幅器43−1〜43−n+1を設けた構成
を有するもので、光増幅器としては、例えば、Er等の
希土類ドープ光ファイバ増幅器や半導体光増幅器等が知
られている。
【0003】光送信部41から強度変調された光信号又
は位相変調され且つノイズが重畳した光信号が、光ファ
イバ44−1〜44−nを伝播すると、その光強度に比
例した位相変調を受けるもので、この現象はSPM(自
己位相変調)として知られている。このSPMの為に、
強度変調された光信号のパルス波形が劣化し、又位相変
調された光信号の変調度が影響を受けることになる。
【0004】そこで、SPMの影響を抑圧する為に、例
えば、図10の(A)に示す構成が提案されている。即
ち、光送信部51から送信データに従って強度変調され
た光信号が出力され、この光信号を光位相変調器52に
入力し、光変調駆動回路53から変調信号に従った駆動
信号を光位相変調器52に加えて、強度変調された光信
号の位相を変調し、変調位相を光ファイバのSPMを補
償するように選択するものである。
【0005】又光ファイバに入射する光強度が閾値以上
となると、入射した光の一部が入射側に戻り、入力可能
の光強度が制限されるSBSが現れる。このSBSを抑
圧する為に光信号のスペクトルを拡げることが提案され
ている(例えば、特公平3−4141号公報参照)。光
信号のスペクトルを拡げる為に位相変調を用いることに
なり、例えば、図10の(B)に示すように、正弦波や
他の波形の変調信号に従って駆動回路55から光源54
を位相変調し、位相変調された出力光を光強度変調器5
6に入力し、送信データに従った変調信号を光変調器駆
動回路57に入力し、この光変調器駆動回路57からの
駆動信号により光強度変調器56を駆動して、スペクト
ルが広がった強度変調光信号を出力するものである。又
光強度変調器56の代わりに、PSKやFSK等の光位
相変調器とし、光源54から位相変調された光信号を、
送信データに従ってPSK変調やFSK変調して出力す
ることもできる。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】前述のように、光フ
ァイバによる光伝送路に於いては、SPMにより光信号
の波形が劣化する問題がある。これを補償する為に、図
10の(A)に示すように光位相変調器52により位相
変調を行う場合、光強度変調を行う為の変調信号の波形
と強度変調された光信号の波形との関係と、光位相変調
器52に加える位相変調信号と位相変調量との関係と
を、1対1に対応させる必要がある。しかし、これは各
部の応答特性が相違することから非常に困難である。又
光ファイバ中を伝播して波形が劣化した光信号を増幅
し、且つSPM抑圧の為の位相変調を行う場合は、位相
変調量を設定する為に光信号波形を観測する必要があ
り、これを光伝送路の中継増幅地点毎に行うことは容易
でない欠点がある。又光位相変調器52を駆動する為の
光変調駆動回路53等を構成する能動素子が必要とな
り、構成が複雑化する欠点がある。
【0007】又光ファイバに対する入力可能の光強度を
制限するSBSを抑圧する為に、光信号のスペクトルを
拡げるものであり、例えば、図10の(B)に示すよう
に、半導体レーザ等の光源54に位相変調の為の駆動電
流を供給する必要があり、その為に、光強度変調或いは
光位相変調の為の構成以外の能動素子を必要とする欠点
がある。本発明は、簡単な構成によりSPMを抑圧し、
且つSBSによる影響を低減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光伝送システム
及び光増幅器は、図1を参照して説明すると、光信号を
光ファイバからなる光伝送路を介して伝送する光伝送シ
ステムに於いて、光伝送路1を、伝送される光信号の強
度に対して非線形屈折率が正の値を有する物質からなる
光伝送路部2と、負の値を有する物質からなる光伝送路
部3とを組合せて構成し、光送信部4から光受信部5に
光信号を伝送する。
【0009】又光伝送システムに於ける光増幅器を、光
増幅部と、負の非線形屈折率の値を有する物質からなる
光伝送路部とを組合せて構成した。
【0010】又前記光増幅器を、利得制御が可能の複数
の光増幅部と、この光増幅部間に接続した負の非線形屈
折率を有する物質からなる光伝送路部とを組合せて、自
己位相変調の量を制御可能の構成とした。
【0011】
【作用】光が物質中を伝播する時に、その物質の屈折率
は光強度に比例して変化する。この屈折率の変化により
光信号は位相変調を受けることになる。即ち、SPM効
果が生じる。このSPMによる瞬時周波数変化は、非線
形屈折率に比例したものとなる。従って、非線形屈折率
が正の値(n2P)の物質からなる光伝送路部2と、負の
値(n2N)の物質からなる光伝送路部3とを組合せて光
伝送路1を構成することにより、SPMを抑圧すること
ができる。その場合に、非線形屈折率の値に対応して光
伝送路部2,3の長さLPn,LNmが選定される。
【0012】又通常の光ファイバの非線形屈折率は正の
値を有するものであるから、光増幅部と負の非線形屈折
率を有する物質からなる光伝送路部とを組合せた光増幅
器により、光ファイバのSPMを抑圧することができ
る。
【0013】又非線形屈折率が負の値からなる光伝送路
部の前段の光増幅部の利得を制御して、その光伝送路部
へ入力する光強度を制御し、その光伝送路部の後段の光
増幅部の利得を、前段の光増幅部の利得との関連により
制御して、光増幅器としての利得を設定することができ
る。
【0014】
【実施例】図1は本発明の実施例の説明図であり、光送
信部4と光受信部5との間の光伝送路1を、正の非線形
屈折率(n2P>0)を有する物質からなる光伝送路部2
と、負の非線形屈折率(n2N<0)を有する物質からな
る光伝送路部3とを組合せて構成する。そして、光送信
部4からm番目の光伝送路部3の長さをLNm,n番目の
光伝送路部2の長さをLPn,m番目とn番目との光伝送
路部3,2のそれぞれの平均光強度をIm ,In 、光伝
送路部2,3の有効断面積をAeff、光の角周波数を
ω0 、光速をcとすると、 |γN Nmm |≒γP Pnn (m≠1) …(1) 但し、LN1≒0.5×LN3 γN =n2Nω0 /c/AeffN γP =n2Pω0 /c/AeffP の条件を満足するように、長さLNm,LPnを選定する。
【0015】屈折率nが時間変化する時、その物質を伝
播する光の角周波数の変化δω(t)は、光信号の伝播
の長さをL、光信号の波長をλとすると、次式で表され
る。 δω(t)=−dδφ/dt=−(2πL/λ)dδn/dt …(2) その物質が非線形屈折率n2 を有する時、屈折率変化δ
nは、光信号をI(t)とすると、 δn=n2 I(t) …(3) で表される。従って、SPMによる瞬時角周波数変化δ
ω(t)は、 δω(t)=−(2πLn2 /λ)dI(t)/dt …(4) で表される。
【0016】光強度によるチャーピングを有する光は、
物質による分散によって光波形が変化する。そこで、S
PM分散による波形変化を近似的に求める為に、ガウス
分布波形パルスを仮定する。Z=0のrms(自乗平均
の平方根)幅がσ0 で表されるパルスが、Z=Zで持つ
パルス幅をσとすると、 σ/σ0 =〔1+21/2 φMAX Z/LD +(1+4/3/31/2 φMAX 2 )(Z/LD 2 1/2 …(5) 但し、 φMAX =Zeff γI0 γ=n2 ω0 /c/Aeff LD =2σ0 2 /β20 =21/2 σ0 (=1/eパルス幅) Zeff =〔1−exp(αL)〕/α β2 =群速度分散 α=損失 この(5)式により、最大位相変化φMAX の関数でパル
ス幅が与えられる。
【0017】正と負との非線形屈折率を有する物質の中
を光が伝播する際に受ける位相変化は、Z=LN の時
φ’、Z=LN +LP の時φ”とすると、 φ’=LNeffγN 0 …(6) φ”=LNeffγN 0 +LPeffγP 0 …(7) 但し、 LNeff=LN (1−α’LN )/α’ (負の非線形屈折率を有する物質の有効距離) α’=負の非線形屈折率を有する物質の損失 LPeff=LP (1−αLP )/α (正の非線形屈折率を有する物質の有効距離) となる。
【0018】正と負との非線形屈折率を有する物質を伝
播する光の位相変化が、互いに打ち消すように作用する
から、最大位相変化φMAX は、φ’とφ”との絶対値の
大きい方になる。ガウスパルスを考えた場合には、φ
MAX が小さい程、入出力でのパルス幅の変化が小さいこ
とになるが、φMAX を最小にする条件は、 LNeffγ’=−LPeffγ/2 …(8) となる。又φ’=0の場合に、φ”=φ1 とすると、最
小条件ではφMAX =φ1 /2となる。
【0019】又位相の時間微分に相当する瞬時角周波数
変化δω(t)についてみると、光信号がI(t)で与
えられる時、 δω(t)=−LγdI(t)/dt …(9) となる。光信号がZ=LN +LP までに伝播する間の最
大角周波数変化は、(6),(7)式のφ’,φ”の時
間微分の最小を考えれば良いことになり、(8)式の条
件で与えられる。この時に、最大角周波数変化は、負の
非線形屈折率を有する物質が無い場合に比較して、約1
/2に低減される。
【0020】前述の正の非線形屈折率n2pを有する物質
としては、通常の光ファイバを構成するSiO2 等があ
り、10-20 程度である。又負の非線形屈折率n2Nを有
する物質としては、例えば、−10-12 程度の化合物半
導体のGaAlAs、又は−10-14 程度のCdSX
1-x をドープしたガラス等がある(例えば、G.I.
Stegeman ,R.H.Stolem ,「Waveguides and fi
bers for nonlinearoptics」,J.Oct.Soc.A
m.B/Vol.6,No.4,(1989.4),第
652頁〜第662頁参照)。このような正の非線形屈
折率n2pを有する物質からなる光伝送路部2と、負の非
線形屈折率n2Nを有する物質からなる光伝送路部3とを
組合せて、光送信部4と光受信部5との間の光伝送路1
を構成するものである。
【0021】前述のように、正の非線形屈折率n2Pを有
する物質からなる光伝送路部2と、負の非線形屈折率n
2Nを有する物質からなる光伝送路部3とを組合せること
により、SPMによる波形劣化の原因となる位相変化を
打ち消すことができる。その場合、SPM抑圧の為に能
動素子を用いるものではないから、構成が簡単化される
利点がある。
【0022】図2は本発明の一実施例の光増幅器の説明
図であり、光増幅器11は、光増幅部12と負の非線形
屈折率を有する物質からなる光伝送路部13とを含み、
光ファイバ10に送出する光信号を増幅するものであ
る。光ファイバ10は、正の非線形屈折率を有するもの
であり、光増幅器11により光信号を増幅すると共に、
光ファイバ10によるSPMを抑圧するものである。
【0023】前述の正の非線形屈折率n2Pと損失αと有
効断面積AeffP とを有する光ファイバ10の長さを
Lとすると、負の非線形屈折率n2Nと損失α’と有効断
面積AeffN とを有する光伝送路部13を、次式を満
足するように構成する。 2×|γLNeffamp |≒γP eff in …(10) 但し、 Iin=Iamp exp(−α’LN )(光ファイバ10へ
の入力光強度) Iamp =光増幅部の出力光強度 LNeff=LN (1−α’LN )/α’ Leff =L(1−αLN )/α
【0024】例えば、光ファイバ10により50km以
上の伝送を行う場合、 n2 ≒3.2×10-20 2 /W γ≒2.59×10-3/W/km LPeff≒20km(損失=0.2dB/km) の光ファイバ10とすると、光増幅器11の負の非線形
屈折率を有する物質からなる光伝送路部13は、次のよ
うな特性であることが導出される。LNeff=2mとする
と、 γ’≒−γ×104 ×0.5
【0025】図3は本発明の他の実施例の光増幅器の説
明図であり、光ファイバ20に光信号を送出する光増幅
器21を、負の非線形屈折率を有する物質からなる光伝
送路部23の前段の光増幅部22と、光伝送路部23の
後段の光増幅部24とにより構成した場合を示す。この
光増幅器21の利得Gは、光増幅部22,24の利得を
1 ,G2 とし、光伝送路部23の損失をα’、その長
さをLN とすると、 G=G1 exp(−α’LN )×G2 …(11) で表される。従って、光増幅器21としての利得Gを一
定として、光増幅部22,24の利得G1 ,G2 を制御
し、光伝送路部23への入射光強度を制御して、光増幅
器21の出力光に所望の負のSPMを与えて、光ファイ
バ20によるSPMを抑圧することができる。
【0026】前述の条件は、 Iin=Iai1 exp(−α’LN )G2 =IaiG …(12) となる。但し、 |γN Neffai1 |≒(1/2)γP eff in |γN Neff|≒(1/2)γP eff exp(−α’
N )G2
【0027】図4は本発明の実施例のシミュレーション
用の構成説明図であり、31は光送信部、32は光受信
部、33,34は光増幅部、35,36は負の非線形屈
折率を有する物質からなる光伝送路部、37,38は光
ファイバであり、伝送速度は10Gb/s、光伝送路部
35,36の有効距離LNeff=2m、負の非線形屈折率
2N=−n2P×104 ×0.5、光フイァバ37,38
のモードフィールド径=8μm、正の非線形屈折率n2P
=3.2×10-20 2 /W、損失α=0.2dB/k
m、出力光ピーク強度+20dBmとした。
【0028】図5は光ファイバの分散が+1ps/nm
/kmの場合のシミュレーション結果を示し、(A)は
光伝送路部35,36を接続しない場合のアイパターン
を示し、(B)は光伝送路部35,36を接続した場合
のアイパターンを示す。この図5の(A),(B)を比
較すれば明らかなように、負の非線形屈折率を有する物
質からなる光伝送路部35,36を設けることにより、
SPMを抑圧し、光信号の波形劣化を防止することがで
きる。
【0029】又図6は光ファイバの分散が−2ps/n
m/kmの場合のシミュレーション結果を示し、(A)
は光伝送路部35,36を接続しない場合のアイパター
ンを示し、(B)は光伝送路部35,36を接続した場
合のアイパターンを示す。このシミュレーション結果に
於いても、負の非線形屈折率を有する物質からなる光伝
送路部35,36を設けることにより、SPMを抑圧
し、光信号の波形劣化を防止することができる。
【0030】図7はSPMによる角周波数変化の説明図
であり、(a)は光強度I(t)のNRZの光信号の一
例を示し、この光信号が、長さZ=LN の負の非線形屈
折率(n2 <0)を有する物質からなる光伝送路部と、
長さZ=LP の正の非線形屈折率(n2 >0)を有する
物質からなる光伝送路部とを伝播した時、Z=LN に於
ける周波数変化、即ち、負の非線形屈折率を有する物質
からなる光伝送路部を伝播した光信号の角周波数変化δ
ω(t)1 は(b)に示すものとなり、又Z=LN から
Z=LP に於ける周波数変化、即ち、正の非線形屈折率
を有する物質からなる光伝送路部のみを伝播した光信号
の角周波数変化δω(t)2 は(c)に示すものとな
る。
【0031】従って、Z=0からZ=LN +LP に伝播
した光信号の角周波数変化は(d)に示すものとなり、
その角周波数変化δω(t)は、δω(t)=δω
(t)1+δω(t)2 となる。この場合、(8)式の
条件を満足するように構成した時に、(d)に示すよう
に、最大角周波数変化δωmax は、負の非線形屈折率を
有する物質からなる光伝送路部を設けない場合に比較し
て、約1/2に低減することができる。
【0032】図8は光信号と角周波数変化との関係説明
図であり、(a)は、縦軸をI/I MAX 、横軸をt/T
0 とし、光信号波形をスーパーガウス波形(m=2)と
した場合を示し、(b)は、縦軸をω・T0 、横軸をt
/T0 として、光信号速度を10Gb/s、光信号強度
を13dBmとした時、負の非線形屈折率を有する物質
からなる光伝送路部による角周波数変化を示す。このよ
うな負のSPMを与えることは、チャーピングを発生さ
せることであり、その量をブリユアン帯域幅より広くす
ることにより、SBSによる閾値を上昇することができ
る。
【0033】前述のように、光信号速度を10Gb/
s、光信号強度を13dBm、光信号波形をスーパーガ
ウス波形とした時、SBSによる閾値は、NRZ光信号
でm=2の場合は2dB上昇し、m=3の場合は1.7
dB上昇した。又RZ光信号でm=2の場合は7dB上
昇し、m=3の場合は4.5dB上昇した。即ち、特別
な位相変調駆動手段を設けなくても、負の非線形屈折率
を有する物質からなる光伝送路部を設けるることによっ
て負のSPMを与え、それによる周波数変化を大きくし
て、位相変調した場合と等価なスペクトルの広がりを得
ることができるから、SPM抑圧と共に、SBSによる
閾値を上昇することができる。
【0034】本発明は前述の実施例にのみ限定されるも
のではなく、種々付加変更することができるものであ
り、負の非線形屈折率を有する各種の物質を用いて、伝
送路部3,13,23を構成することができるものであ
る。又光増幅部と組合せた場合は、比較的短い長さでS
PMを抑圧できるから、損失が多少大きい物質でも使用
できることになる。又図1に示す光伝送路部2,3から
なる光伝送路1に、図2又は図3に示す光増幅器11,
21を設けることも可能である。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、光伝送
路1を、正の非線形屈折率を有する物質からなる光伝送
路部2と、負の非線形屈折率を有する物質からなる光伝
送路部3とを組合せて構成したものであり、光強度変調
や雑音光等による光強度変化に伴う周波数変化を抑制
し、それによって、光信号波形の劣化を防止することが
できる利点がある。その場合、周波数変化の逆の変化を
与える位相変調等の為の能動素子を含む駆動手段を必要
としないから、簡単な構成でSPMを抑圧できる利点が
ある。
【0036】又光伝送システムに於ける光増幅器を、負
の非線形屈折率を有する物質からなる光伝送路部と光増
幅部とを組合せて構成し、正の非線形屈折率を有する物
質からなる光ファイバ等の光伝送路部のSPMを抑圧す
ることができる。従って、光信号を直接増幅する光ファ
イバ増幅器や半導体光増幅器等により、波形整形するこ
となく中継増幅して、長距離の光伝送システムを構成す
ることが容易となる利点がある。
【0037】又複数の光増幅部と非線形屈折率を有する
物質からなる光伝送路部とを組合せて、前段の光増幅部
により光伝送路に入力する光強度を制御して、所望の負
のSPMを与え、後段の光増幅部により光増幅器として
の所望の利得が得られるようにその利得を制御すること
ができるから、光ファイバ等による光伝送路の特性に対
応して負のSPMを与えることが容易となる利点があ
る。
【0038】更に、非線形屈折率による光信号の周波数
変化を利用して、SBSによる閾値を上昇することがで
きる。その場合も、スペクトルを拡げる為の位相変調の
為の能動素子等を含む駆動手段を必要としない利点があ
り、従って、経済的な構成により、入力光強度の上昇を
図ることができるので、長距離光伝送システムを容易に
構成することができる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の説明図である。
【図2】本発明の一実施例の光増幅器の説明図である。
【図3】本発明の他の実施例の光増幅器の説明図であ
る。
【図4】本発明の実施例のシミュレーション用の構成説
明図である。
【図5】シミュレーション結果の説明図である。
【図6】シミュレーション結果の説明図である。
【図7】SPMによる角周波数変化の説明図である。
【図8】光信号と角周波数変化との関係説明図である。
【図9】従来例の光伝送システムの説明図である。
【図10】従来例のSPM又はSBS抑圧の為の構成の
説明図である。
【符号の説明】
1 光伝送路 2 正の非線形屈折率を有する物質からなる光伝送路部 3 負の非線形屈折率を有する物質からなる光伝送路部 4 光送信部 5 光受信部
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01S 3/108 8934−4M H04B 10/18 10/12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光信号を光ファイバからなる光伝送路を
    介して伝送する光伝送システムに於いて、 前記光伝送路(1)を、伝送される光信号の強度に対し
    て非線形屈折率が正の値を有する物質からなる光伝送路
    部(2)と、負の値を有する物質からなる光伝送路部
    (3)とを組合せて構成したことを特徴とする光伝送シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 光増幅部と、負の非線形屈折率を有する
    物質からなる光伝送路部とを組合せて、前記光伝送シス
    テムによる光信号を増幅することを特徴とする光増幅
    器。
  3. 【請求項3】 利得制御が可能の複数の光増幅部と、該
    光増幅部間に接続した負の非線形屈折率を有する物質か
    らなる光伝送路部とを組合せて、自己位相変調の量を制
    御可能の構成としたことを特徴とする請求項2記載の光
    増幅器。
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