JPH0533329Y2 - - Google Patents

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JPH0533329Y2
JPH0533329Y2 JP12199288U JP12199288U JPH0533329Y2 JP H0533329 Y2 JPH0533329 Y2 JP H0533329Y2 JP 12199288 U JP12199288 U JP 12199288U JP 12199288 U JP12199288 U JP 12199288U JP H0533329 Y2 JPH0533329 Y2 JP H0533329Y2
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film
laminated film
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laminated
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【考案の詳細な説明】
[産業上の利用分野] 本考案は発色性を備えた積層フイルムに関する
ものである。 詳しくは、染料や顔料などの色素を付与するこ
となしに光の干渉によつて発色が得られるという
積層フイルムに関するもので、その用途は発色性
フイルムとしての用途は勿論のこと、これを糸状
にカツトして糸、織物、編物等としても応用でき
るなど、広範囲の用途を有するものである。 [従来の技術] 従来、染料や顔料等の色素を付与しないで発色
させたフイルム、糸、織物、その他の布帛は殆ん
どなく、工業的に大量生産できる技術も全く開発
されていない現状となつている。 自然界において色素なしに発色する例として
は、格子状に配列したメラミン微粒子によつて光
を干渉する孔雀の羽根の玉虫色や、ブラジル産の
太陽蝶のハネに見られる様にハネ表面にあるハシ
ゴ状鱗片の間隔と屈折率とによつて光を干渉しハ
ネの見る角度によつて微妙に変化する発色などが
知られている。 [考案が解決しようとする課題] 本考案者は色素なしにフイルムだけで発色させ
る発色性積層フイルムを得るべく研究した結果、
まず昭和58年11月に「発色性積層フイルム」なる
考案をなし実用新案に出願(実願昭58−176414号
(特公平4−6899号))したのである。 この前出願の考案は、2枚の偏光フイルムをそ
の偏光方向が直交又は平行となる様に並列させ
て、その間に屈折率異方性高分子フイルムを偏光
フイルムに対してその異方性が斜め方向となる様
に介在させた積層フイルムであり、この積層フイ
ルムを透過する光線に干渉が発現して発色性が得
られるというものであつた。 この前出願のものは偏光フイルムを必ず2枚以
上必要とするもので、積層されるフイルムは全部
透明であるという条件であつたが、本考案は偏光
フイルムが1枚だけであつても発色性が得られる
という積層フイルムを開発することを目的とする
ものである。 [課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために種々検討した結果、
偏光フイルムと鏡を対面させてこの間に屈折率異
方性高分子フイルムを介在させると、1枚の偏光
フイルムが入射光に対する作用と鏡によつて反射
した反射光に対する作用を発現し、つまり1枚の
偏光フイルムが2枚の偏光フイルムとして機能し
反射して来る光線が発色することを見い出し、こ
の鏡の代りに反射性シートを用いれば反射型発色
性積層フイルムになることを知得したのである。 すなわち本考案は、偏光フイルムと反射性シー
トとの間に、1枚以上の屈折率異方性高分子フイ
ルムを前記偏光フイルムに対してその異方性が斜
め方向となる様に介在させることにより、入射光
が発色して反射する様にしたことを特徴とする反
射型発色性積層フイルム、を要旨とするものであ
る。 本考案を図面を参照して説明する。 第1図は本考案積層フイルムの1実施例の部分
断面拡大図である。 この図の様に本考案は、偏光フイルム1と反射
性シート2との間に、屈折率異方性高分子フイル
ム3が偏光フイルム1に対してその異方性が斜め
方向となる様に介在して積層接着されているとい
うものである。 なお、この図の場合は反射性シート2は金属蒸
着膜からなるシートであり、ポリエステルフイル
ムやポリプロピレンフイルム等の支持フイルムs
に金属蒸着層tが設けられたものとなつている。 また、第1図では屈折率異方性高分子フイルム
3は1枚だけ設けたものとなつているが目的とす
る発色によつては2枚以上を介在させても良いも
のである。 第2図は本考案積層フイルムの他の実施例の部
分断面拡大図である。 この図の場合は、第1図の実施例の反射性シー
ト2が下面に対しても反射性を有しているため、
これを利用して両面反射型の発色性積層フイルム
としたものである。 つまり反射性シート2の両面側に屈折率異方性
高分子フイルム3を第1図の場合と同様に異方性
が斜め方向となるよう積層し、その両表面に偏光
フイルム1を積層したものとなつているのであ
る。 この場合、支持フイルムsは透明な異常のフイ
ルムであり、本考案の発色作用に対してほとんど
影響を与えないものである。 本考案における屈折率異方性高分子フイルム3
とは、その高分子鎖の配向が異方性、つまり縦軸
方向と横軸方向によつて分子配向が異つている例
えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリアミ
ドなどのあらゆる種類の高分子フイルムであり、
その結果、屈折率に方向性があるというフイルム
であつて、例えば自由幅一軸延伸フイルム、一定
幅一軸延伸フイルム、異方性二軸延伸フイルム、
延伸テープなどがあげられる。 この屈折率異方性高分子フイルム3を、その異
方性が偏光フイルム1に対して斜め方向となる様
に、つまり、一軸延伸フイルムの延伸方向が偏光
フイルム1の偏光方向に対して直交とか平行では
なく斜め方向となる様に積層すれば良いのであ
る。 換言すれば屈折率異方性が最大となる45度方向
に積層して偏光フイルム1と反射性シート2で挟
めば最も効果の大きい本考案積層フイルムが得ら
れるのである。 なおこの屈折率異方性高分子フイルム3は、分
子配向に異方性があるということで分子配向異方
性高分子フイルムと称しても良いことは勿論であ
る。 本考案における反射性シート2は、反射性を有
するシートであれば良いのであるが、例えば金属
箔、金属メッキ層を有するフイルム、金属蒸着膜
を有するフイルム、などがあげられるが、特に金
属蒸着膜からなるものが好適に使用できるもので
ある。 なお、この反射性シート2の反転性は片面側だ
けであつても良いことは勿論で、両面反射性の場
合のみ第2図の様に両面反射型となし得ることは
いうまでもない。 また、この積層フイルムを形成させるための接
着剤としては透明な接着剤であれば問題なく使用
でき、特にブチラール系、エポキシ系、ウレタン
系等の接着剤が好ましいものである。 [作用] 本考案は以上の様な構成であるが、次にその発
色作用を説明する。 第3図は本考案積層フイルムの発色作用を説明
するための原理図解用の斜視図である。 この図の様に、偏光フイルム1の表面から入る
入射光aは偏光フイルム1によつてまず直線偏光
bとなり、ついで分子配向の異方性が45度の斜め
方向になる様に積層された屈折率異方性高分子フ
イルム3をこの偏光bが透過すると、屈折率異方
性の長軸方向とその程度によつて任意に屈折し干
渉して謂ゆる楕円偏光cとなり、次に反射性シー
ト2が反射鏡の役割をして楕円偏光cを方向転換
させて対称型の楕円偏光c′として反射させ、これ
が再び屈折率異方性高分子フイルム3を透過しほ
ぼ同じ楕円偏光b′として、さらに偏光フイルム1
を再び通る際に、入射時の直線偏光bとは90度方
向を変えた直線偏光dとなり、波長によつて光の
強さが異なり特定の波長の光、例えば赤色の波長
のみを透過させるので、その波長の光に発色し着
色反射光として認識されるのである。 つまり、偏光フイルム1において、入射光aに
対する偏光作用と反射して来る光に対する偏光作
用とは直交した型となり、あたかも2枚の偏光フ
イルムが直交位に並列されているかの様に機能
し、前出願の発色作用と同じ機構で発色するので
ある。 この発色は、入射光の角度、視角の相違によつ
ても異なり、またフイルム3の厚さとその屈折率
異方性の程度によつても、つまり謂ゆるレターゼ
ーシヨン(光のおくれ、補償)と称される値によ
つても異なり、実際に見る視覚には非常に多彩な
色彩すなわち玉虫色として認識されるのである。 なお、上記したレターゼーシヨンとは複屈折
Δnを厚さで乗じた値であり、フイルムに屈折率
異方性があるということは、この複屈折Δn、つ
まり縦軸の屈折率と横軸の屈折率の差Δnが0で
【表】
【表】 なお、この第2表の色相は直角方向から白色光
を照射しフイルム面に対して直角に観察したとき
の発色であり、光線の入射角と視角によつても異
なり謂ゆる玉虫色として観察されるのであるが、
その中から最も目立つた色相を示したものとなつ
ている。 また、この実施例の場合、アルミニウム特有の
金属光沢を伴つているので、例えば黄色などは謂
ゆる黄金色として観察されたのである。 次に、このような積相フイルムを0.2mm幅と0.5
mm幅に細く裁断してスリツトヤーン及びテープヤ
ーンを作成し、このヤーンを1本づつ注意深く常
に蒸着フイルムの裏面が織物の裏に来る様にして
製織し織物を得た。 この織物の裏面はアルミニウムの光沢色だけで
あるが、表面は多彩な色相を呈し、単一繊維によ
る平織物であるにもかかわらず入射光の角度や視
角の相違によつて鮮かな玉虫色を呈したのであ
る。 なお、この場合第2図の様な両面構造を有する
本考案積層フイルムにすれば、ヤーンが反転して
も良いしヤーンに撚りかけても良いことになり非
常に斬新な織物が得られるのである。 [考案の効果] 本考案は以上の様なものであり、染料や顔料等
の色素を使用しないで非常に華麗な発色性を有す
る積層フイルムを開発したものである。 しかも本考案積層フイルムは前出願のものに比
べて、偏光フイルムの使用が一枚だけであつても
発色性が得られる反射型の積層フイルムであり、
透かして見る必要がある透過光ではなく反射して
来る光に発色性が生じるので透明状製品(例えば
カーテン)の様なものでなくても、ほとんどの製
品に応用できるものとなつているのである。 特に本考案積層フイルムを細くカツトして糸状
やテープ状にし、必要に応じて撚りをかけ、これ
らを製織、製編すれば鮮明な玉虫状発色を有する
非常に斬新な製品となり、被服、包装、その他の
あらゆる装飾関係製品に利用でき、その応力範囲
はきわめて広いものである。 また、屈折率異方性高分子フイルムをその異方
性が45度となる連続したフイルムを製造する手段
として、例えば円筒状フイルムを延伸しこれを螺
旋状にカツトすれば良く、工業的に本考案積層フ
イルムを製造することも可能となつているのであ
る。 この様に本考案は、鮮やかな玉虫状の色彩表現
をあらゆる製品に利用できるという画期的な効果
を有し、その有用性は非常に高度なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案積層フイルムの1実施例の部分
断面拡大図である。第2図は本考案積層フイルム
の他の実施例の部分断面拡大図である。第3図は
本考案積層フイルムの発色作用を説明するための
原理図解用の斜視図である。 1……偏光フイルム、2……反射性シート、3
……屈折率異方性高分子フイルム、s……支持フ
イルム、t……金属蒸着層、a……入射光、b…
…直線偏光、b′,c,c′……楕円偏光、d……着
色反射光としての直線偏光。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 1 偏光フイルムと反射性シートとの間に、1枚
    以上の屈折率異方性高分子フイルムを前記偏光
    フイルムに対してその異方性が斜め方向となる
    様に介在させることにより、入射光が発色して
    反射する様にしたことを特徴とする反射型発色
    性積層フイルム。 2 反射性シートの反射性が両面にある場合にお
    いて、その両面に対してそれぞれ請求項1記載
    の構造を備えた反射型発色性積層フイルム。 3 反射性シートが、金属蒸着膜からなるもので
    ある請求項1又は2記載の反射型発色性積層フ
    イルム。 4 請求項1ないし3記載の積層フイルムを裁断
    するか若しくは裁断して撚りをかけてなること
    を特徴とする糸条。 5 請求項1ないし4記載の積層フイルムまたは
    糸条を、少なくとも1種以上含む組合わせより
    なることを特徴とする布帛。
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