JPH05332421A - Vベルト式自動変速装置 - Google Patents

Vベルト式自動変速装置

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JPH05332421A
JPH05332421A JP13926992A JP13926992A JPH05332421A JP H05332421 A JPH05332421 A JP H05332421A JP 13926992 A JP13926992 A JP 13926992A JP 13926992 A JP13926992 A JP 13926992A JP H05332421 A JPH05332421 A JP H05332421A
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JP
Japan
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driven
boss
pulley
grease
face
Prior art date
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Pending
Application number
JP13926992A
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English (en)
Inventor
Takehiko Mashiba
岳彦 真柴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】インナーボスとアウターボスとの間を効果的に
潤滑してスムーズな変速動作を行なわせると同時にイン
ナーボスおよびアウターボスの偏摩耗を防止する。 【構成】従動軸(ドリブンシャフト7)に軸装されたイ
ンナーボス26に固定ドリブンフェース27が回転一体
に設けられ、上記インナーボス26の外周に遊嵌された
アウターボス28に可動ドリブンフェース29が回転一
体に設けられ、インナーボス26の外周面に突設された
トルクピン31がアウターボス28に穿設されたトルク
カム32に嵌合されたドリブンVプーリ13を備えたV
ベルト式自動変速装置11において、上記アウターボス
28の内周面に周方向に沿う2本のグリス溝41,42
を軸方向に離間させて設け、これら2本のグリス溝4
1,42をそれぞれ上記トルクカム32にオーバーラッ
プさせた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スクータの無段変速装
置として多用されているVベルト式自動変速装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】スクータの変速装置などに一般的に用い
られているVベルト式自動変速装置は、出力軸に軸装し
たドライブVプーリと、従動軸に軸装したドリブンVプ
ーリとの間にVベルトを掛け渡している。上記ドライブ
Vプーリには、遠心力の増加とともにフェース面(Vベ
ルトを挟み付ける面)間隔を狭めてプーリの有効径(V
ベルトが巻き付けられる径)を大きくする遠心機構が組
み込まれており、ドリブンVプーリにはフェース面間隔
を狭めるようにばね付勢するスプリングが弾装されてい
る。
【0003】図8(a),(b)は、スクータに用いら
れている従来のVベルト式自動変速装置のドリブンVプ
ーリの横断面図である。このドリブンVプーリ100
は、従動軸101とともに回転するインナーボス102
に固定ドリブンフェース103が回転一体に設けられ、
上記インナーボス102の外周に遊嵌されたアウターボ
ス104に可動ドリブンフェース105が回転一体に設
けられた構成を持っている。上記アウターボス104お
よび可動ドリブンフェース105はインナーボス102
の軸方向に移動可能であり、コイルスプリング106に
よって固定ドリブンフェース103側に付勢されてい
る。
【0004】上記アウターボス104の内周面両端部に
はオイルシール107,108が嵌装され、内周面中間
部にはグリスを充填するグリス溝109が形成されてい
る。そして固定ドリブンフェース103と可動ドリブン
フェース105との間にVベルト110が挟み込まれ
る。
【0005】図8(a)は、ドリブンVプーリ100の
フェース面間隔wが最も狭くなった低速状態を示してお
り、上記Vベルト110はドリブンVプーリ100の外
周部に巻き掛けられている。また図8(b)は、フェー
ス面間隔wが最も広くなった高速状態を示しており、V
ベルト110はドリブンVプーリ100の内周部に巻き
掛けられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、Vベルト1
10はドリブンVプーリ100の約半周にわたって巻き
掛けられるが、コイルスプリング106は可動ドリブン
フェース105の全周を押圧するため、インナーボス1
02とアウターボス104との間に与えられたクリアラ
ンスにより、図8(b)に示すようにアウターボス10
4がインナーボス102に対して僅かに傾く。故に、ア
ウターボス104は、その内周面両端a,b部付近の比
較的狭い範囲でインナーボス102に接触し、高い面圧
をもって相対摺動する。
【0007】しかしながら、インナーボス102とアウ
ターボス104との間にグリスを供給する前記グリス溝
109がアウターボス104の内周面中間部に設けられ
ているため、アウターボス104の内周面両端a,b部
付近に供給されるグリスの量が不足して上記a,b部付
近の油膜が切れ易く、インナーボス102とアウターボ
ス104とがスムーズに相対摺動できなくなる懸念があ
った。このため変速動作が滑かに行なわれず、スクータ
の加速不良や燃費の悪化を招いたり、インナーボス10
2およびアウターボス104が偏摩耗するなどのおそれ
があった。
【0008】また、グリスがグリス溝内にとどまってし
まう傾向があるため、インナーボス102とアウターボ
ス104との間を積極的に潤滑することができず、上記
問題点を一層助長する結果となっていた。
【0009】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、インナーボスとアウターボスとの間を効果的に
潤滑してスムーズな変速動作を行なわせると同時に、イ
ンナーボスおよびアウターボスの偏摩耗を防止可能なV
ベルト式自動変速装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るVベルト式自動変速装置は、従動軸に
軸装されたインナーボスに固定ドリブンフェースが回転
一体に設けられ、上記インナーボスの外周に遊嵌された
アウターボスに可動ドリブンフェースが回転一体に設け
られ、インナーボスの外周面に突設されたトルクピンが
アウターボスに穿設されたトルクカムに嵌合されたドリ
ブンVプーリを備えたVベルト式自動変速装置におい
て、上記アウターボスの内周面に周方向に沿う2本のグ
リス溝を軸方向に離間させて設け、これら2本のグリス
溝をそれぞれ上記トルクカムにオーバーラップさせたこ
とを特徴とするものである。
【0011】
【作用】このようにした場合、2本のグリス溝がそれぞ
れアウターボスの内周面両端部に近接し、グリス溝内に
充填されたグリスが上記アウターボス内周面両端部に充
分に供給されて油膜切れが防止される。
【0012】また、トルクカム内をトルクピンが移動す
ると、トルクカム内に充填されたグリスが上記グリス溝
に圧送され、これによりグリス溝内のグリスがインナー
ボスとアウターボスとの間に積極的に押し出されて効果
的な潤滑がなされる。
【0013】インナーボスとアウターボスとの間に供給
されたグリスは、ドリブンVプーリの回転とともに徐々
にアウターボス内周面の中間部に集まってトルクカム内
に蓄積され、次の変速動作が行なわれる際にトルクピン
によって再びグリス溝へ圧送される。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例ついて図面を参照し
ながら説明する。
【0015】図4は、本発明に係るVベルト式自動変速
装置が組み込まれたスクータ用パワーユニットの横断面
図である。このパワーユニット1は、エンジン2のクラ
ンクケース3左側面に、後方へ延びるベルトケース4が
一体的に連接され、上記ベルトケース4の後部右側面に
後輪5が軸支されている。
【0016】ベルトケース4内前方にはエンジン2のク
ランクシャフト6が突出しており、ベルトケース4内後
方にはドリブンシャフト7が回転自在に軸支されてい
る。このドリブンシャフト7は、複数のギヤからなる減
速ミッション機構8を介して後輪5を支持するリヤアク
スルシャフト9を連動回転させる。
【0017】ベルトケース4内に収容されたVベルト式
自動変速装置11は、出力軸となるクランクシャフト6
に軸装されたドライブVプーリ12と、従動軸となるド
リブンシャフト7に軸装されたドリブンVプーリ13
と、このドリブンVプーリ13に隣接してドリブンシャ
フト7に軸装された発進クラッチ14と、上記両プーリ
12,13間に掛け渡されたVベルト15とから構成さ
れている。
【0018】図5(a)は、上記ドライブVプーリ12
の一般的な構造を示す横断面図である。このドライブV
プーリ12には、遠心力の増加とともにプーリの有効径
を大きくする遠心機構が組み込まれている。クランクシ
ャフト6にはリアクションプレート16とスペーサ17
とが挿嵌され、クランクシャフト6の端部に形成された
スプライン6aに固定ドライブフェース18が挿嵌され
ナット19で固定される。このため上記リアクションプ
レート16、スペーサ17、固定ドライブフェース18
はクランクシャフト6に回転一体となる。
【0019】スペーサ17の外周面にはスプライン17
aが設けられており、可動ドライブフェース20が軸方
向にスライド自在に挿嵌される。可動ドライブフェース
20の背面には、中心部から放射状に拡がる複数の案内
溝20aが形成され、この案内溝20aと前記リアクシ
ョンプレート16とが、遠心方向に向かって狭まるロー
ラ室22を画成し、このローラ室22内に円筒状のロー
ラウェイト23が組み込まれる。
【0020】ローラウェイト23は、ドライブVプーリ
12が停止あるいは低速回転している際にはクランクシ
ャフト6側に位置しており、可動ドライブフェース20
がVベルト15の張力によるスラスト方向への力によっ
てクランクケース3側に寄せられた状態となる。したが
って、ドライブVプーリ12のフェース面間隔が最も広
いw1 となり、その有効径が最小径d1 となる(低速状
態)。
【0021】そして、ドライブVプーリ12の回転数が
高まるに連れ、図5(b)に示すようにローラウェイト
23が遠心力によってローラ室22内を遠心方向へ徐々
に移動し、これにより発生するスラスト方向への力によ
って可動ドライブフェース20が固定ドライブフェース
18側にスライドするため、最終的にドライブVプーリ
12のフェース面間隔はw2 となり、その有効径はd2
となる(高速状態)。
【0022】図6はドリブンVプーリ13および発進ク
ラッチ14の横断面図である。
【0023】ドリブンVプーリ13は、ベアリング2
4,25を介してドリブンシャフト7に回転自在に軸装
されたインナーボス26に固定ドリブンフェース27が
回転一体に設けられ、上記インナーボス26の外周に遊
嵌されたアウターボス28に可動ドリブンフェース29
が回転一体に設けられ、インナーボス26の外周面に突
設されたトルクピン31がアウターボス28に穿設され
たトルクカム32に嵌合された構成となっている。
【0024】上記トルクカム32は、図7(a),
(b)に示すように螺旋方向に延びる長円形とされてお
り、可動ドリブンフェース29が固定ドリブンフェース
27に対してドリブンVプーリ13の回転方向に回転し
た場合(図7(b)の高速状態から図7(a)の低速状
態へ回転した場合)に、トルクピン31がトルクカム3
2沿いに摺動してアウターボス28にスラスト方向への
力が加えられ、可動ドリブンフェース29が固定ドリブ
ンフェース27側へスライドするように構成されてい
る。また、トルクピン31およびトルクカム32は、イ
ンナーボス26およびアウターボス28に複数箇所、例
えば周面沿いに120°間隔で3箇所ずつ設けられてい
る。
【0025】発進クラッチ14は、ドリブンシャフト7
に形成されたスプライン7aに挿嵌されてドリブンシャ
フト7と一体に回転するクラッチハウジング33と、前
記インナーボス26に回転一体に設けられたクラッチア
ッシ34とからなり、クラッチアッシ34には遠心力に
よって遠心方向に拡張するクラッチシュー35が組み込
まれている。
【0026】上記クラッチアッシ34と前記可動ドリブ
ンフェース29との間にはコイルスプリング36が弾装
されており、可動ドリブンフェース29が固定ドリブン
フェース27側に付勢される。なお、アウターボス28
の外周にはシーリングスリーブ37が密に挿嵌されてい
る。
【0027】図5(a)に示すようにドライブVプーリ
12の有効径が最小径d1 となっているとき、図6に示
すドリブンVプーリ13の可動ドリブンフェース29は
上記コイルスプリング36の力によって固定ドリブンフ
ェース27に最も近付いた位置まで押圧される。このた
めドリブンVプーリ13のフェース面間隔が最も狭いW
1 となり、その有効径が最大径D1 となる(低速状
態)。
【0028】そしてドライブVプーリ12の有効径が大
きくなるに連れ、伸縮性の無いVベル15がドリブンV
プーリ13の固定ドライブフェース27と可動ドリブン
フェース29との間に楔状に割り込み、前記コイルスプ
リング36の力に抗して可動ドリブンフェース29を発
進クラッチ14側に移動させる。可動ドリブンフェース
29は、ドライブVプーリ12の有効径が図5(b)に
示すように最大径d2となったときに図6中の発進クラ
ッチ14に最も近付いた位置まで移動し、この位置にお
いてドリブンVプーリ13のフェース面間隔が最も広い
2 となり有効径は最小径D2 となる(高速状態)。
【0029】このように、ドライブVプーリ12の回転
数が高まるに連れてドライブVプーリ12の有効径がd
1 →d2 と大きくなり、ドリブンVプーリ13の有効径
がD1 →D2 と小さくなるので変速比が無段階に低くな
り、スクータをスムーズに加速せることができる。
【0030】なお、発進クラッチ14のクラッチアッシ
34はドリブンVプーリ13と一体に回転し、その回転
数がやや高まるとクラッチシュー35が遠心力により遠
心方向に拡張してクラッチハウジング33に摩耗係合す
るため、ドリブンVプーリ13の回転が徐々にドリブン
シャフト7に伝達され、スクータが滑かに発進する。
【0031】また、トルクピン31およびトルクカム3
2は、スクータの登坂時や急加速時などのように高い駆
動トルクが必要とされるときにドリブンVプーリ13の
有効径を即座に大きくし、変速比を高めて駆動トルクを
増大させる。例えば、ドリブンVプーリ13が図7
(b)に示す高速状態となっているときにスクータが登
り坂にさしかかった場合、負荷の増大に伴いドリブンシ
ャフト7および固定ドリブンフェース27の回転数が遅
くなるが、可動ドリブンフェース29はVベルト15の
張力によって回転を続けようとするため、固定ドリブン
フェース27と可動ドリブンフェース29との間に回転
差が生じる。よってトルクピン31がトルクカム32沿
いに摺動してアウターボス28にスラスト方向への力が
加えられ、可動ドリブンフェース29が固定ドリブンフ
ェース27側に移動してドライブVプーリ13が図7
(a)の低速状態となり、駆動トルクが増大する。
【0032】図1は、本発明の一実施例を示すアウター
ボス28および可動ドリブンフェース29の横断面図で
ある。アウターボス28内周の両端部にはオイルシール
39,40が嵌装され、インナーボス26との間が液密
にシールされる。このアウターボス28の内周面には、
周方向に沿う2本のグリス溝41,42が軸方向に離間
させて設けられており、図2にも示すように上記各グリ
ス溝41,42はそれぞれトルクカム32にオーバーラ
ップされている。すなわち、図3に示すようにインナー
ボス26とアウターボス28とシーリングスリーブ37
との間に画成された空間43内の両端部に上記グリス溝
41,42が連通する形となる。
【0033】本実施例において両グリス溝41,42の
間隔Lは、グリス溝41,42の外辺41aおよび41
bがそれぞれトルクカム32の両端部に一致する大きさ
とされているが、グリス溝41,42とトルクカム32
とがオーバーラップする範囲内で上記間隔Lをより大き
くしてもよい。
【0034】上記グリス溝41,42およびトルクカム
32内にはグリスが充填され、インナーボス26とアウ
ターボス28との間およびトルクピン31とトルクカム
32との間が潤滑される。
【0035】前述したようにアウターボス28はインナ
ーボス26に遊嵌されており、両部材26,28間にク
リアランスが存在するため、このクリアランスの分だけ
アウターボス28がインナーボス26に対して傾き、図
3に示すアウターボス28の内周面両端A,B部付近が
高い面圧でインナーボス26の外周面に接触する。この
ため上記A,B部により多くのグリスを供給して油膜切
れを防止する必要が生じるが、本発明によればグリス溝
41および42がそれぞれ上記A,B部に近接している
ため、A,B部にグリスが充分に供給されて油膜切れが
防止され、インナーボス26とアウターボス28間のス
ムーズな相対摺動が促される。したがって、インナーボ
ス26およびアウターボス28が偏摩耗するおそれがな
くなり、ドリブンVプーリ13が長寿命となる。
【0036】また、トルクカム32内に充填されたグリ
スは、トルクピン31がトルクカム32内を移動する度
にグリス溝41,42へ圧送される。このためグリス溝
41,42内のグリスがインナーボス26とアウターボ
ス28との間に積極的に押し出され、効果的な潤滑がな
される。その後、インナーボス26とアウターボス28
との間に供給されたグリスは、アウターボス28がイン
ナーボス26に対して僅かに傾きながら一体回転するこ
とにより、徐々にアウターボス28の内周面中間部に集
められてトルクカム32内に蓄積され、次の変速動作が
行なわれる際に再びトルクピン31によってグリス溝4
1,42内に圧送される。上記蓄積作用は、スクータの
定速走行時(非変速時)においてなされる。
【0037】このようにグリスが、トルクカム32→グ
リス溝41,42→摺動部→トルクカム32と循環する
ため、良好な潤滑条件が長期間に亘って存続する。
【0038】また、トルクカム32内のグリスがトルク
ピン31によってグリス溝41,42内へ圧送される作
用は、Vベルト式自動変速装置11の変速動作時に行な
われるため、変速動作が非常にスムーズになり、スクー
タの加速不良や燃費悪化等の懸念がなくなる。
【0039】なお、本発明はスクータに限らず、他の車
両もしくは機械などに用いられているVベルト式自動変
速装置にも適用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るVベ
ルト式自動変速装置は、従動軸に軸装されたインナーボ
スに固定ドリブンフェースが回転一体に設けられ、上記
インナーボスの外周に遊嵌されたアウターボスに可動ド
リブンフェースが回転一体に設けられ、インナーボスの
外周面に突設されたトルクピンがアウターボスに穿設さ
れたトルクカムに嵌合されたドリブンVプーリを備えた
Vベルト式自動変速装置において、上記アウターボスの
内周面に周方向に沿う2本のグリス溝を軸方向に離間さ
せて設け、これら2本のグリス溝をそれぞれ上記トルク
カムにオーバーラップさせたことを特徴とするものであ
る。
【0041】したがって、2本のグリス溝がそれぞれア
ウターボス内周面両端部に近接し、この部分にグリスが
充分に供給される。このため、油膜が切れ易い上記アウ
ターボス内周面両端部とインナーボス外周面との間が良
好に潤滑されてインナーボスとアウターボス間のスムー
ズな摺動が促され、インナーボスとアウターボスの偏摩
耗が回避される。
【0042】また、トルクカム内をトルクピンが移動す
ると、トルクカム内に充填されたグリスが上記グリス溝
に圧送され、これによりグリス溝内のグリスがインナー
ボスとアウターボスとの間に積極的に押し出されるた
め、効果的な潤滑がなされる。このため変速動作が非常
にスムーズになる。
【0043】インナーボスとアウターボスとの間に供給
されたグリスは、ドリブンVプーリの回転とともに徐々
にアウターボス内周面の中間部に集まってトルクカム内
に蓄積され、次の変速動作が行なわれる際にトルクピン
によって再びグリス溝内に圧送される。このようなサイ
クルでグリスが潤滑するため、良好な潤滑条件が長期間
に亘って存続する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すアウターボスおよび可
動ドリブンフェースの横断面図。
【図2】トルクピン、トルクカム、グリス溝の拡大図。
【図3】図2のIII −III 線に沿う断面図。
【図4】本発明に係るVベルト式自動変速装置が組み込
まれたスクータ用パワーユニットの横断面図。
【図5】ドライブVプーリの横断面図で、(a)は低速
状態、(b)は高速状態を示す図。
【図6】ドリブンVプーリおよび発進クラッチの横断面
図。
【図7】ドリブンVプーリの動作を示す図で、(a)は
低速状態、(b)は高速状態を示す図。
【図8】従来の技術を示すドリブンVプーリの横断面図
で、(a)は低速状態、(b)は高速状態を示す図。
【符号の説明】
6 出力軸となるクランクシャフト 7 従動軸となるドリブンシャフト 11 Vベルト式自動変速装置 12 ドライブVブーリ 13 ドリブンVプーリ 14 発進クラッチ 15 Vベルト 26 インナーボス 27 固定ドリブンフェース 28 アウターボス 29 可動ドリブンフェース 31 トルクピン 32 トルクカム 36 コイルスプリング 37 シーリングスリーブ 39,40 オイルシール 41,42 グリス溝

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 従動軸に軸装されたインナーボスに固定
    ドリブンフェースが回転一体に設けられ、上記インナー
    ボスの外周に遊嵌されたアウターボスに可動ドリブンフ
    ェースが回転一体に設けられ、インナーボスの外周面に
    突設されたトルクピンがアウターボスに穿設されたトル
    クカムに嵌合されたドリブンVプーリを備えたVベルト
    式自動変速装置において、上記アウターボスの内周面に
    周方向に沿う2本のグリス溝を軸方向に離間させて設
    け、これら2本のグリス溝をそれぞれ上記トルクカムに
    オーバーラップさせたことを特徴とするVベルト式自動
    変速装置。
JP13926992A 1992-05-29 1992-05-29 Vベルト式自動変速装置 Pending JPH05332421A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7204771B2 (en) * 2003-09-12 2007-04-17 Industrial Technology Research Institute Bidirectional continuous power transmission system
JP2018536815A (ja) * 2015-12-10 2018-12-13 ピアッジオ エ チ.ソシエタ ペル アチオニ 変速曲線を変更する装置を含む無段変速装置
JP2020118232A (ja) * 2019-01-24 2020-08-06 株式会社エクセディ プーリ装置

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