JPH05331816A - 落鉱類の吸引ノズル装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 ベルトコンベア、スタッカーあるいはリクレ
ーマ等の粉粒状物の搬送装置の周辺に堆積している落鉱
類を吸引除去する吸引ノズル装置を提供する。 【構成】 堆積している粉粒状物を吸引除去する自走式
台車装置３において、吸引ノズル６の前方部に、該吸引
ノズルの軸芯に直交あるいは若干傾斜させた状態に支持
軸を備えたスクリュー８を回転自在に設け、該スクリュ
ーの正面前方と底面部を除いてカバー９で覆って構成し
た集積装置を設け、該スクリューによって粉粒状物が集
積される部位に吸引ノズル口を接続した落鉱類の吸引ノ
ズル装置。上記集積装置のスクリューのネジの方向を、
吸引ノズル口部を中心にして、正逆にした吸引ノズル装
置。上記集積装置にスクリューの駆動装置を設けた吸引
ノズル装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ベルトコンベア、スタ
ッカー或いはリクレーマ等の粉粒状物の搬送装置の周辺
に堆積している落鉱類を吸引除去する吸引ノズル装置に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】例えば、製鉄業等の企業にあっては鉄鉱
石、石炭、石灰石、コークス等を大量に取り扱う手段と
してベルトコンベア、スタッカー或いはリクレーマ等の
搬送装置を用いている。上記搬送装置を用いて鉄鉱石等
の粉粒状物を搬送すると、ベルト表面に付着した粉粒状
物はベルトがリターン側を走行する過程で順次落下し、
搬送装置の下部及び両側部、即ち周辺の地上に堆積す
る。またベルトコンベアの乗り継ぎ部においても粉粒状
物の局部的な堆積が避けられない。

【０００３】上記落鉱類の除去法としては、掘り起こし
・掻き出しを人手作業で行うとか機械装置を用いて行う
とか、水で洗浄するとか、吸引ノズルを用いて人手作業
で行うとか機械装置を用いて行う等が試行されるが、人
手作業による方式はその作業負担が余りにも大きい。ま
た機械装置を用いる方式は、アーム等の駆動機構構造上
の制約が避けられない。例えば、特開昭６２−２３５１
２６号公報に記載の技術は、吸引ノズルを多関節式アー
ムに設けたものであり、その駆動範囲に制約がある。特
に高さ方向の空間が必要となるため、上記した搬送装置
が複数列配置されている場合とか、搬送装置の周辺に他
の構築物が近接しているような場合においては最早対応
出来ないのが現状である。また、水洗浄方式は大容量の
水処理設備を必要とし、更に湿った粉粒状物の処理に多
大の負荷を必要とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】粉粒状物の搬送装置は
種々の形態、構造のものがあり、例えばベルトコンベア
としては地上からリターン側ベルトまでの高さ５００〜
８００mm、幅１０００〜３０００mm、長さ数ｍ〜数百ｍ
の仕様範囲のものが整備されている。これら搬送装置の
周辺にそれぞれ異なる条件下に堆積した落鉱類を効果的
に除去回収することが望まれている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を有利
に達成するためになしたものであり、その要旨とすると
ころは、堆積している粉粒状物を吸引除去する自走式台
車装置において、吸引ノズルの前方部に、該吸引ノズル
の軸芯に直交あるいは若干傾斜させた状態に支持軸を備
えたスクリューを回転自在に設け、該スクリューの正面
前方と底面部を除いてカバーで覆って構成した集積装置
を設け、該スクリューによって粉粒状物が集積される部
位に吸引ノズル口を接続したことを特徴とする落鉱類の
吸引ノズル装置であり、また、上記集積装置のスクリュ
ーのネジの方向を、吸引ノズル口部を中心にして、正逆
にしたことを特徴とする落鉱類の吸引ノズル装置であ
り、また、上記集積装置にスクリューの駆動装置を設け
たことを特徴とする落鉱類の吸引ノズル装置である。

【０００６】

【実施例】以下本発明装置を図面に示す実施例に基づい
て具体的に説明する。図１に示すように、搬送装置１に
接近し、或いは搬送装置１の下部に進入し、堆積してい
る落鉱類２の粉粒状物を吸引除去する自走式台車装置３
としては、遠隔操作による自走式台車装置３が適してい
るこの自走式台車装置３の駆動構造としては、例えばキ
ャタピラー式駆動装置４を使用することができる。上自
走式台車装置３は落鉱類２を吸引搬送するホース５を備
え、該ホース５の先端には吸引ノズル６を装備し、該ホ
ース５の後端には図示してない吸引ポンプ、貯蔵タンク
に接続されている。

【０００７】上記自走式台車装置３の他の駆動構造とし
ては、上記搬送装置１の下部に進入できる台車高さが維
持できる範囲において、キャタピラー式駆動装置４に代
えて車輪式（図示せず）とすることができる。

【０００８】本発明は図２に示すように、上記吸引ノズ
ル６の前方に該吸引ノズル６の軸芯に直交或いは若干傾
斜させた状態に支持軸７を備えたスクリュー８を回転自
在に設け、該スクリュー８の正面前方と底面部を除いて
カバー９で覆って構成した集積装置１０を設け、上記ス
クリュー８によって粉粒状物が集積される部位に吸引ノ
ズル６の口を接続したので、自走式台車装置３を遠隔操
縦して粉粒状物の堆積している区域に進入させると、台
車３の前進力によって落鉱類２に当接したスクリュー８
は回転し、該スクリュー８のネジ方向に落鉱類２をほぐ
しながら支持軸７方向に移動させる。

【０００９】図２の事例はスクリュー８の最終端部に吸
引ノズル６の口を接続しており、この最終端部の落鉱類
２は吸引ノズル６によって吸引除去される。図示はして
ないが、集積装置１０の吸引ノズル６を接続してない側
も端部を斜め前方に配置した、所謂吸引ノズルの軸芯に
若干傾斜させた状態に集積装置１０を設けると、スクリ
ュー８による集積負荷は傾斜角度に比例して軽減され
る。或いは集積効率が高められる。

【００１０】図３は、上記集積装置１０のスクリュー８
のネジの方向を、吸引ノズル６の口部を中心にして、左
ネジスクリュー８ａと右ネジスクリュー８ｂ、即ち正逆
スクリューに構成した態様で、上記集積装置１０の左右
から中央部に落鉱類は集積されるので図２に示した態様
の集積装置１０による落鉱類の集積量のほぼ倍の能力と
なる。

【００１１】上記集積装置１０のスクリュー８の長さは
落鉱類の吸引除去範囲を決めるものであり、搬送装置１
の複数の支柱間隔範囲以内とするものである。

【００１２】上記集積装置１０のスクリュー８は、回動
自在な支持軸７に固定或いは固定支持軸に回動自在に設
ける態様を示したが、他の態様としては図４に示すよう
に、上記支持軸７にスクリュー８を固定し、支持軸７に
駆動装置１１を連結する。駆動装置１１としては電動機
を減速機を介して設置する方式、或いはエアーモーター
を使用する方式が採用できる。

【００１３】

【発明の効果】本発明の吸引除去装置は、スクリューか
らなる集積装置を用いるので、堆積し固まった落鉱類を
ほぐしながら吸引ノズル部に集積するので効率的に吸引
することができ、効率的な落鉱類の回収作業を行うこと
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の落鉱類の吸引ノズル装置の概要を示す
側面説明図である。

【図２】本発明の要部を示す平面説明図である。

【図３】本発明の他の態様の要部を示す平面説明図であ
る。

【図４】本発明に駆動式集積装置を取りつけた平面説明
図である。

【符号の説明】

１ 搬送装置 ２ 落鉱類 ３ 自走式台車装置 ４ キャタピラー式駆動装置 ５ ホース ６ 吸引ノズル ７ 支持軸 ８ スクリュー ８ａ，８ｂ 正逆スクリュー ９ カバー １０ 集積装置 １１ 駆動装置

フロントページの続き (72)発明者 小山 哲夫 愛知県東海市東海町５−３ 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】堆積している粉粒状物を吸引除去する自走
   式台車装置において、吸引ノズルの前方部に、該吸引ノ
   ズルの軸芯に直交あるいは若干傾斜させた状態に支持軸
   を備えたスクリューを回転自在に設け、該スクリューの
   正面前方と底面部を除いてカバーで覆って構成した集積
   装置を設け、該スクリューによって粉粒状物が集積され
   る部位に吸引ノズル口を接続したことを特徴とする落鉱
   類の吸引ノズル装置。
2. 【請求項２】上記集積装置のスクリューのネジの方向
   を、吸引ノズル口部を中心にして、正逆にしたことを特
   徴とする請求項１記載の落鉱類の吸引ノズル装置。
3. 【請求項３】上記集積装置にスクリューの駆動装置を設
   けたことを特徴とする請求項１または請求項２記載の落
   鉱類の吸引ノズル装置。