JPH0533180B2 - - Google Patents
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- JPH0533180B2 JPH0533180B2 JP60033461A JP3346185A JPH0533180B2 JP H0533180 B2 JPH0533180 B2 JP H0533180B2 JP 60033461 A JP60033461 A JP 60033461A JP 3346185 A JP3346185 A JP 3346185A JP H0533180 B2 JPH0533180 B2 JP H0533180B2
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- rotation speed
- speed detection
- continuously variable
- variable transmission
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Landscapes
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Friction Gearing (AREA)
- Control Of Transmission Device (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は無段変速機を用いた自動車用変速装置
に関するものである。
に関するものである。
従来、自動車用自動変速機に多く用いられてい
るトルクコンバータは入力軸と出力軸との間に大
きなスリツプを生じるため、伝達効率が低く、燃
費の向上が困難であるという欠点があつた。
るトルクコンバータは入力軸と出力軸との間に大
きなスリツプを生じるため、伝達効率が低く、燃
費の向上が困難であるという欠点があつた。
そのため、伝達効率が比較的高い無段変速機が
自動車用変速機として注目されている。この無段
変速機の伝達効率は、従来の歯車式有段変速機の
伝達効率があらゆる条件下で略一定である(歯車
の種類、噛み合い歯数によつてのみ決まる)のに
対し、変速比、入力軸回転速度及び入力軸トルク
により大きく変化し、低回転速度且つ高トルク域
でより高くなることが一般的に知られている。ま
た、無段変速機は有段変速機に比べ任意の変速範
囲を設定でき且つ範囲内で連続的に変速比を変更
できるので、燃費経済性及び加速性能が理論的に
優れている。特に、燃費経済性に関しては、従来
の有段変速機では変速比が一次的に決まるため内
燃機関の所定の出力に対し機関の燃費特性が必然
的に決定されてしまうが、無段変速機では適宜低
変速比を選定することにより上記所定の出力に対
し内燃機関を低回転速度且つ高トルク域で運転さ
せることができ、従つて最小の燃費特性をえるこ
とができる。
自動車用変速機として注目されている。この無段
変速機の伝達効率は、従来の歯車式有段変速機の
伝達効率があらゆる条件下で略一定である(歯車
の種類、噛み合い歯数によつてのみ決まる)のに
対し、変速比、入力軸回転速度及び入力軸トルク
により大きく変化し、低回転速度且つ高トルク域
でより高くなることが一般的に知られている。ま
た、無段変速機は有段変速機に比べ任意の変速範
囲を設定でき且つ範囲内で連続的に変速比を変更
できるので、燃費経済性及び加速性能が理論的に
優れている。特に、燃費経済性に関しては、従来
の有段変速機では変速比が一次的に決まるため内
燃機関の所定の出力に対し機関の燃費特性が必然
的に決定されてしまうが、無段変速機では適宜低
変速比を選定することにより上記所定の出力に対
し内燃機関を低回転速度且つ高トルク域で運転さ
せることができ、従つて最小の燃費特性をえるこ
とができる。
しかし、レシプロ式ピストン内燃機関ではピス
トンの往復運動に伴う慣性によるトルク変動及び
燃焼室内の圧力変動に伴うトルク変動が生じ、そ
のクランク軸はトルク変動及び回転速度変動を伴
つて回転している。このトルク変動は内燃機関が
搭載された車両のドライバビリテイーを阻害し、
特に低速運転を行うときにトルク変動が車両、駆
動軸等に伝達され、平均駆動トルクが車両を駆動
するのに充分であつてもトルク変動による振動発
生のため実質的にエンジンの低速運転限界速度が
上昇してしまう。このため、上記無段変速機を用
いた場合でも変速比を実質的に大きく選定するこ
とが必要となり、結果的に内燃機関の回転が増大
して燃費が悪化するという不具合が生じる。
トンの往復運動に伴う慣性によるトルク変動及び
燃焼室内の圧力変動に伴うトルク変動が生じ、そ
のクランク軸はトルク変動及び回転速度変動を伴
つて回転している。このトルク変動は内燃機関が
搭載された車両のドライバビリテイーを阻害し、
特に低速運転を行うときにトルク変動が車両、駆
動軸等に伝達され、平均駆動トルクが車両を駆動
するのに充分であつてもトルク変動による振動発
生のため実質的にエンジンの低速運転限界速度が
上昇してしまう。このため、上記無段変速機を用
いた場合でも変速比を実質的に大きく選定するこ
とが必要となり、結果的に内燃機関の回転が増大
して燃費が悪化するという不具合が生じる。
また、従来のベルト式無段変速機では被駆動側
プーリのベルト押圧力を略一定としているため、
特に部分負荷運転時において必要以上に高い押圧
力となり伝達効率が低下する上にベルト等の耐久
性も悪化し、さらには発進時にベルトの滑りが生
じてベルトが早期に摩耗損傷してしまう等の不具
合がある。
プーリのベルト押圧力を略一定としているため、
特に部分負荷運転時において必要以上に高い押圧
力となり伝達効率が低下する上にベルト等の耐久
性も悪化し、さらには発進時にベルトの滑りが生
じてベルトが早期に摩耗損傷してしまう等の不具
合がある。
本発明は上記に鑑み提唱されたもので、エンジ
ンの駆動軸と無段変速機の入力軸との間に設けら
れたスリツプ式クラツチと、同スリツプ式クラツ
チの係合状態を制御する制御装置と、上記エンジ
ンのトルクを検出するトルク検出装置と、上記エ
ンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度検
出装置と、上記スリツプ式クラツチの出力軸の回
転速度を検出する出力軸回転速度検出装置と、車
両速度を検出する車速検出装置と、上記各検出装
置からの信号に応じて上記制御装置へ制御信号を
出力する電子制御装置とを備え、同電子制御装置
は、上記スリツプ式クラツチの実際のスリツプ量
を上記エンジン回転速度検出装置と上記出力軸回
転速度検出装置とからの信号によつて算出すると
ともに、車両の運転状態に応じて予め設定された
スリツプ量の目標値と上記実際のスリツプ量とを
比較してスリツプ量のずれを演算し、同スリツプ
量のずれ量に応じて上記実際のスリツプ量が上記
目標値に近づくように上記制御信号を設定する自
動車用無段変速装置において、 上記電子制御装置はさらに、上記無段変速機の
実際の変速比を上記エンジン回転速度検出装置又
は上記出力軸回転速度検出装置からの信号と上記
車速検出装置からの信号とによつて算出するとと
もに、上記制御信号と上記エンジン回転速度検出
装置又は上記車速検出装置からの信号とに基づい
て設定された変速比の目標値と上記実際の変速比
とを比較して変速比のずれを演算し、同変速比の
ずれ量に応じて上記無段変速機の変速比を制御す
ることを特徴とする自動車用無段変速装置を主要
旨とする第1の発明と、 エンジンの駆動軸とベルト式無段変速機の入力
軸との間に設けられたスリツプ式クラツチと、同
スリツプ式クラツチの係合状態を制御する制御装
置と、上記エンジンのトルクを検出するトルク検
出装置と、上記エンジンの回転速度を検出するエ
ンジン回転速度検出装置と、上記スリツプ式クラ
ツチの出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速
度検出装置と、車両速度を検出する車速検出装置
と、上記各検出装置からの信号に応じて上記制御
装置へ制御信号を出力する電子制御装置とを備
え、同電子制御装置は、上記スリツプ式クラツチ
の実際のスリツプ量を上記エンジン回転速度検出
装置と上記出力軸回転速度検出装置とからの信号
によつて算出するとともに、車両の運転状態に応
じて予め設定されたスリツプ量の目標値と上記実
際のスリツプ量とを比較してスリツプ量のずれを
演算し、同スリツプ量のずれ量に応じて上記スリ
ツプ量が上記目標値に近づくように上記制御信号
を設定する自動車用無段変速装置において、 上記電子制御装置はさらに、上記制御信号に基
づいて上記ベルト式無段変速機の被駆動側の可動
プーリのベルト押圧力を制御することを特徴とす
る自動車用無段変速装置を主要旨とする第2の発
明と、 エンジンの駆動軸とベルト式無段変速機の入力
軸との間に設けられたスリツプ式クラツチと、同
スリツプ式クラツチの係合状態を制御する制御装
置と、上記エンジンのトルクを検出するトルク検
出装置と、上記エンジンの回転速度を検出するエ
ンジン回転速度検出装置と、上記スリツプ式クラ
ツチの出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速
度検出装置と、車両速度を検出する車速検出装置
と、上記各検出装置からの信号に応じて上記制御
装置への制御信号を出力する電子制御装置とを備
え、同電子制御装置は、上記スリツプ式クラツチ
の実際のスリツプ量を上記エンジン回転速度検出
装置と上記出力軸回転速度検出装置とからの信号
によつて算出するとともに、車両の運転状態に応
じて予め設定されたスリツプ量の目標値と上記実
際のスリツプ量とを比較してスリツプ量のずれを
演算し、同スリツプ量のずれ量に応じて上記実際
のスリツプ量が上記目標値に近づくように上記制
御信号を設定する自動車用無段変速装置におい
て、上記電子制御装置はさらに、上記制御装置へ
の制御信号に基づいて上記ベルト式無段変速機の
被駆動側の可動プーリのベルト押圧力を制御し、
上記ベルト式無段変速機の実際の変速比を上記エ
ンジン回転速度検出装置又は上記出力軸回転速度
検出装置からの信号と上記車速検出装置からの信
号とによつて算出するとともに、上記制御信号と
上記エンジン回転速度検出装置又は上記車速検出
装置からの信号とに基づいて設定された変速比の
目標値と上記実際の変速比とを比較して変速比の
ずれを演算し、同変速比のずれ量に応じて上記ベ
ルト式無段変速機の駆動側の可動プーリのベルト
押圧力を制御して変速比を制御することを特徴と
する自動車用無段変速装置を主要旨とする第3の
発明とから構成されているものである。
ンの駆動軸と無段変速機の入力軸との間に設けら
れたスリツプ式クラツチと、同スリツプ式クラツ
チの係合状態を制御する制御装置と、上記エンジ
ンのトルクを検出するトルク検出装置と、上記エ
ンジンの回転速度を検出するエンジン回転速度検
出装置と、上記スリツプ式クラツチの出力軸の回
転速度を検出する出力軸回転速度検出装置と、車
両速度を検出する車速検出装置と、上記各検出装
置からの信号に応じて上記制御装置へ制御信号を
出力する電子制御装置とを備え、同電子制御装置
は、上記スリツプ式クラツチの実際のスリツプ量
を上記エンジン回転速度検出装置と上記出力軸回
転速度検出装置とからの信号によつて算出すると
ともに、車両の運転状態に応じて予め設定された
スリツプ量の目標値と上記実際のスリツプ量とを
比較してスリツプ量のずれを演算し、同スリツプ
量のずれ量に応じて上記実際のスリツプ量が上記
目標値に近づくように上記制御信号を設定する自
動車用無段変速装置において、 上記電子制御装置はさらに、上記無段変速機の
実際の変速比を上記エンジン回転速度検出装置又
は上記出力軸回転速度検出装置からの信号と上記
車速検出装置からの信号とによつて算出するとと
もに、上記制御信号と上記エンジン回転速度検出
装置又は上記車速検出装置からの信号とに基づい
て設定された変速比の目標値と上記実際の変速比
とを比較して変速比のずれを演算し、同変速比の
ずれ量に応じて上記無段変速機の変速比を制御す
ることを特徴とする自動車用無段変速装置を主要
旨とする第1の発明と、 エンジンの駆動軸とベルト式無段変速機の入力
軸との間に設けられたスリツプ式クラツチと、同
スリツプ式クラツチの係合状態を制御する制御装
置と、上記エンジンのトルクを検出するトルク検
出装置と、上記エンジンの回転速度を検出するエ
ンジン回転速度検出装置と、上記スリツプ式クラ
ツチの出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速
度検出装置と、車両速度を検出する車速検出装置
と、上記各検出装置からの信号に応じて上記制御
装置へ制御信号を出力する電子制御装置とを備
え、同電子制御装置は、上記スリツプ式クラツチ
の実際のスリツプ量を上記エンジン回転速度検出
装置と上記出力軸回転速度検出装置とからの信号
によつて算出するとともに、車両の運転状態に応
じて予め設定されたスリツプ量の目標値と上記実
際のスリツプ量とを比較してスリツプ量のずれを
演算し、同スリツプ量のずれ量に応じて上記スリ
ツプ量が上記目標値に近づくように上記制御信号
を設定する自動車用無段変速装置において、 上記電子制御装置はさらに、上記制御信号に基
づいて上記ベルト式無段変速機の被駆動側の可動
プーリのベルト押圧力を制御することを特徴とす
る自動車用無段変速装置を主要旨とする第2の発
明と、 エンジンの駆動軸とベルト式無段変速機の入力
軸との間に設けられたスリツプ式クラツチと、同
スリツプ式クラツチの係合状態を制御する制御装
置と、上記エンジンのトルクを検出するトルク検
出装置と、上記エンジンの回転速度を検出するエ
ンジン回転速度検出装置と、上記スリツプ式クラ
ツチの出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速
度検出装置と、車両速度を検出する車速検出装置
と、上記各検出装置からの信号に応じて上記制御
装置への制御信号を出力する電子制御装置とを備
え、同電子制御装置は、上記スリツプ式クラツチ
の実際のスリツプ量を上記エンジン回転速度検出
装置と上記出力軸回転速度検出装置とからの信号
によつて算出するとともに、車両の運転状態に応
じて予め設定されたスリツプ量の目標値と上記実
際のスリツプ量とを比較してスリツプ量のずれを
演算し、同スリツプ量のずれ量に応じて上記実際
のスリツプ量が上記目標値に近づくように上記制
御信号を設定する自動車用無段変速装置におい
て、上記電子制御装置はさらに、上記制御装置へ
の制御信号に基づいて上記ベルト式無段変速機の
被駆動側の可動プーリのベルト押圧力を制御し、
上記ベルト式無段変速機の実際の変速比を上記エ
ンジン回転速度検出装置又は上記出力軸回転速度
検出装置からの信号と上記車速検出装置からの信
号とによつて算出するとともに、上記制御信号と
上記エンジン回転速度検出装置又は上記車速検出
装置からの信号とに基づいて設定された変速比の
目標値と上記実際の変速比とを比較して変速比の
ずれを演算し、同変速比のずれ量に応じて上記ベ
ルト式無段変速機の駆動側の可動プーリのベルト
押圧力を制御して変速比を制御することを特徴と
する自動車用無段変速装置を主要旨とする第3の
発明とから構成されているものである。
上記構成によれば、レシプロ式ピストン内燃機
関のようにトルク変動を伴つて回転するエンジン
の駆動トルクを上記スリツプ式クラツチを介して
無段変速機に伝達するとともに、エンジンの回転
速度よりも設定スリツプ量だけ低い回転速度で上
記スリツプ式クラツチの出力軸を回転させるよう
に同クラツチを制御するので、無段変速機にはエ
ンジンのトルク変動及び同トクル変動にによる振
動が伝達されることはなく、所定の平滑なトルク
のみが伝達され、従つて特にエンジンの低速運転
限界速度を低くすることが可能となる。その結
果、無段変速機の高い伝達効率が得られる低回転
速度且つ高トルク域を極めて有効に利用すること
が可能となり、燃費を効果的に改善できるもので
ある。
関のようにトルク変動を伴つて回転するエンジン
の駆動トルクを上記スリツプ式クラツチを介して
無段変速機に伝達するとともに、エンジンの回転
速度よりも設定スリツプ量だけ低い回転速度で上
記スリツプ式クラツチの出力軸を回転させるよう
に同クラツチを制御するので、無段変速機にはエ
ンジンのトルク変動及び同トクル変動にによる振
動が伝達されることはなく、所定の平滑なトルク
のみが伝達され、従つて特にエンジンの低速運転
限界速度を低くすることが可能となる。その結
果、無段変速機の高い伝達効率が得られる低回転
速度且つ高トルク域を極めて有効に利用すること
が可能となり、燃費を効果的に改善できるもので
ある。
また、上記スリツプ式クラツチの制御装置の制
御信号は、同クラツチの押圧力、即ち同クラツチ
によつて伝達されるトクルそのものを代表するも
のであるので、上記制御信号を変速比の制御に用
いることにより、従来伝達トクルの代表値として
エンジンのスロツトル弁開度や吸気管負圧等を用
いていたものに比べ、より正確で最適な変速比制
御を行うことができるものである。
御信号は、同クラツチの押圧力、即ち同クラツチ
によつて伝達されるトクルそのものを代表するも
のであるので、上記制御信号を変速比の制御に用
いることにより、従来伝達トクルの代表値として
エンジンのスロツトル弁開度や吸気管負圧等を用
いていたものに比べ、より正確で最適な変速比制
御を行うことができるものである。
さらに、上記制御信号に基づいてベルト式無段
変速機の被駆動側可動プーリのベルト押圧力を制
御することにより、被駆動側可動プーリのベルト
押圧力を伝達トルクに応じた最適値に制御するこ
とが可能となり、特に部分負荷運転域における伝
達効率の低下、動力損失の増大及びベルトの耐久
性の悪化等を防止できるものである。
変速機の被駆動側可動プーリのベルト押圧力を制
御することにより、被駆動側可動プーリのベルト
押圧力を伝達トルクに応じた最適値に制御するこ
とが可能となり、特に部分負荷運転域における伝
達効率の低下、動力損失の増大及びベルトの耐久
性の悪化等を防止できるものである。
さらにまた、発進時には上記スリツプ式クラツ
チに所定のスリツプを生じさせるので、車両を円
滑に発進させることができるとともに、ベルト式
無段変速機において発進時に生じ易い被駆動側プ
ーリに対するベルトの滑りを防止でき、ベルトの
早期摩耗を防止して耐久性をさらに向上させるこ
とができるものである。
チに所定のスリツプを生じさせるので、車両を円
滑に発進させることができるとともに、ベルト式
無段変速機において発進時に生じ易い被駆動側プ
ーリに対するベルトの滑りを防止でき、ベルトの
早期摩耗を防止して耐久性をさらに向上させるこ
とができるものである。
以下、本発明の第1実施例を第1図〜第6図に
従つて詳細に説明する。
従つて詳細に説明する。
本実施例は、無段変速機としてベルト式無段変
速機を用いた場合を示している。エンジン1の駆
動軸2はスリツプ式クラツチ3のフライホイール
4に連結されており、油圧によりフライホイール
4と当接されるクラツチデイスク5を摺動可能に
支持するクラツチ3の出力軸6は前後進切換え用
の従来公知の歯車列及びシフトスリーブ等からな
る歯車切換機構7に連結されている。同歯車切換
機構7は図示しない運転室に配設された自体公知
のセレクトレバーにより直接又は油圧アクチユエ
ータ等を介して間接的に作動されるものであり、
その出力側はベルト式無段変速機8の入力軸9に
連結されている。この入力軸9には、ベルト式無
段変速機8の駆動側プーリ10の一方のデイスク
10aが一体的に固着されるとともに、このデイ
スク10aと対をなす他方のデイスク10bが軸
方向に摺動可能にスプライン嵌合されている。同
デイスク10bは、その背面側に形成された油圧
室11に供給される油圧により軸方向に摺動せし
められる。また、上記ベルト式無段変速機8の被
駆動側プーリ12は、出力軸13に一体的に固着
されたデイスク12aと、同出力軸13に摺動可
能にスプライン嵌合されたデイスク12bとから
成り、同デイスク12bはその背面側に形成され
た油圧室14に供給される油圧により軸方向に摺
動せしめられるものである。上記二つのプーリ1
0,12間には鋼又はゴム等から成るベルト15
が巻き掛けられており、ベルト式無段変速機8
は、各プーリ10,12のデイスク10a,10
b及び12a,12b間の距離を変えてその有効
半径を変化させることにより、変速比を所定の範
囲内で連続的に変化させることができるものであ
る。なお、上記ベルト式無段変速機8は駆動側プ
ーリ10のベルト15への押圧力、即ち油圧室1
1への油圧を変えることにより変速比を制御し、
被駆動側プーリ12のベルト15への押圧力、即
ち油圧室14への油圧を変えることにより伝達ト
ルクを制御するように構成されている。上記出力
軸13からの駆動力は、減速機構16を介して図
示しない駆動輪に連結された差動装置17へ伝達
される。
速機を用いた場合を示している。エンジン1の駆
動軸2はスリツプ式クラツチ3のフライホイール
4に連結されており、油圧によりフライホイール
4と当接されるクラツチデイスク5を摺動可能に
支持するクラツチ3の出力軸6は前後進切換え用
の従来公知の歯車列及びシフトスリーブ等からな
る歯車切換機構7に連結されている。同歯車切換
機構7は図示しない運転室に配設された自体公知
のセレクトレバーにより直接又は油圧アクチユエ
ータ等を介して間接的に作動されるものであり、
その出力側はベルト式無段変速機8の入力軸9に
連結されている。この入力軸9には、ベルト式無
段変速機8の駆動側プーリ10の一方のデイスク
10aが一体的に固着されるとともに、このデイ
スク10aと対をなす他方のデイスク10bが軸
方向に摺動可能にスプライン嵌合されている。同
デイスク10bは、その背面側に形成された油圧
室11に供給される油圧により軸方向に摺動せし
められる。また、上記ベルト式無段変速機8の被
駆動側プーリ12は、出力軸13に一体的に固着
されたデイスク12aと、同出力軸13に摺動可
能にスプライン嵌合されたデイスク12bとから
成り、同デイスク12bはその背面側に形成され
た油圧室14に供給される油圧により軸方向に摺
動せしめられるものである。上記二つのプーリ1
0,12間には鋼又はゴム等から成るベルト15
が巻き掛けられており、ベルト式無段変速機8
は、各プーリ10,12のデイスク10a,10
b及び12a,12b間の距離を変えてその有効
半径を変化させることにより、変速比を所定の範
囲内で連続的に変化させることができるものであ
る。なお、上記ベルト式無段変速機8は駆動側プ
ーリ10のベルト15への押圧力、即ち油圧室1
1への油圧を変えることにより変速比を制御し、
被駆動側プーリ12のベルト15への押圧力、即
ち油圧室14への油圧を変えることにより伝達ト
ルクを制御するように構成されている。上記出力
軸13からの駆動力は、減速機構16を介して図
示しない駆動輪に連結された差動装置17へ伝達
される。
上記スリツプ式クラツチ3とベルト式無段変速
機8とは、上記エンジン1の駆動軸2に連結され
たオイルポンプ18で発生される油圧によつて作
動されるものであり、それぞれ電気・油圧制御装
置19及び電気・油圧制御装置20によつて制御
されるものである。両電気・油圧制御装置19,
20は、電子制御装置21からの制御信号に応じ
てスリツプ式クラツチ3及び無段変速機8を制御
するものであり、同電子制御装置21には、エン
ジン1の駆動軸2の回転速度を直接検出するか点
火装置のパルス数をカウントすることにより同エ
ンジン1の回転速度を検出する従来公知のエンジ
ン回転速度検出装置211、同エンジン1の図示
しない吸気系に介装されたスロツトル弁の開度を
検出することにより同エンジン1のトルクを検出
する弁開度センサ212、上記スリツプ式クラツ
チ3の出力軸6の回転速度を検出する出力軸回転
速度検出装置213、上記ベルト式無段変速機8
の出力軸13の回転速度を検出することにより車
両の走行速度を検出する車速検出装置214の他
上記セレクトレバーの位置を検出するレバー位置
検出装置、エンジン1の温度を検出する温度セン
サ等からの信号が入力されている。
機8とは、上記エンジン1の駆動軸2に連結され
たオイルポンプ18で発生される油圧によつて作
動されるものであり、それぞれ電気・油圧制御装
置19及び電気・油圧制御装置20によつて制御
されるものである。両電気・油圧制御装置19,
20は、電子制御装置21からの制御信号に応じ
てスリツプ式クラツチ3及び無段変速機8を制御
するものであり、同電子制御装置21には、エン
ジン1の駆動軸2の回転速度を直接検出するか点
火装置のパルス数をカウントすることにより同エ
ンジン1の回転速度を検出する従来公知のエンジ
ン回転速度検出装置211、同エンジン1の図示
しない吸気系に介装されたスロツトル弁の開度を
検出することにより同エンジン1のトルクを検出
する弁開度センサ212、上記スリツプ式クラツ
チ3の出力軸6の回転速度を検出する出力軸回転
速度検出装置213、上記ベルト式無段変速機8
の出力軸13の回転速度を検出することにより車
両の走行速度を検出する車速検出装置214の他
上記セレクトレバーの位置を検出するレバー位置
検出装置、エンジン1の温度を検出する温度セン
サ等からの信号が入力されている。
第2図には上記スリツプ式クラツチ3の作動を
制御する電気・油圧制御装置19の一例が示され
ており、同電気・油圧制御装置19は油圧制御弁
23、上記電子制御装置21により作動制御され
る電磁弁24及び調圧弁25から構成されてい
る。第1図に示すオイルポンプ18で発生された
油圧は、図示しない自体公知の圧力調整弁で所定
の圧力(ライン圧)に調整された後に、油路19
1を介して上記油圧制御弁23及び調圧弁25へ
供給される。調圧弁25へ供給された油圧は、油
圧制御弁23調整用の信号圧として所定の低圧に
調圧された後、油路192を介して油圧制御弁2
3の受圧面積差が設定された2つのランド23
1,232間に供給されるとともに、オリフイス
193を介して受圧面233に供給される。上記
油路192のオリフイス193下流側はオリフイ
ス194を介して開放されており、同開放部を開
閉制御すべく上記電磁弁24が配設されている。
同電磁弁24は非通電時閉塞型の電磁弁であり、
電子制御装置21によりデユーテイ制御されるも
ので、一定周期のパルス電流の1周期におけるパ
ルス幅(以下、デユーテイ率という)の変更によ
り上記開放部の開閉時間の割合を変化させてオリ
フイス193下流側の油圧、即ち受圧面233に
作用する信号圧を制御するものである。この信号
圧の変化により上記油圧制御弁23を制御して、
油路191から同弁23及び油路195を介して
スリツプ式クラツチ3に供給される油圧の大きさ
及び給排の制御を行うものである。
制御する電気・油圧制御装置19の一例が示され
ており、同電気・油圧制御装置19は油圧制御弁
23、上記電子制御装置21により作動制御され
る電磁弁24及び調圧弁25から構成されてい
る。第1図に示すオイルポンプ18で発生された
油圧は、図示しない自体公知の圧力調整弁で所定
の圧力(ライン圧)に調整された後に、油路19
1を介して上記油圧制御弁23及び調圧弁25へ
供給される。調圧弁25へ供給された油圧は、油
圧制御弁23調整用の信号圧として所定の低圧に
調圧された後、油路192を介して油圧制御弁2
3の受圧面積差が設定された2つのランド23
1,232間に供給されるとともに、オリフイス
193を介して受圧面233に供給される。上記
油路192のオリフイス193下流側はオリフイ
ス194を介して開放されており、同開放部を開
閉制御すべく上記電磁弁24が配設されている。
同電磁弁24は非通電時閉塞型の電磁弁であり、
電子制御装置21によりデユーテイ制御されるも
ので、一定周期のパルス電流の1周期におけるパ
ルス幅(以下、デユーテイ率という)の変更によ
り上記開放部の開閉時間の割合を変化させてオリ
フイス193下流側の油圧、即ち受圧面233に
作用する信号圧を制御するものである。この信号
圧の変化により上記油圧制御弁23を制御して、
油路191から同弁23及び油路195を介して
スリツプ式クラツチ3に供給される油圧の大きさ
及び給排の制御を行うものである。
第3図には上記ベルト式無段変速機8のための
電気・油圧制御装置20の一例が示されており、
同制御装置20は、駆動側プーリ10の油圧室1
1に供給する油圧を制御して変速比を変化させる
ための変速比制御弁26、上記電磁弁24と同様
の構成で上記変速比制御弁26の受圧面261に
作用する信号圧をデイーテイ率の変更によつて制
御する電磁弁27、上記被駆動側プーリ12の油
圧室14へ供給する油圧を制御してプーリのベル
ト押圧力を制御するための押圧力制御弁28、上
記電磁弁24,27と同様の構成で上記押圧力制
御弁28の受圧面281に作用する上記信号圧を
デイーテイ率の変更によつて制御する電磁弁29
及び上記信号圧を得るためにオイルポンプ18か
ら圧力調整弁を経て供給される所定圧(ライン
圧)の油圧を所定の低圧に調圧する調圧弁30か
ら構成されている。
電気・油圧制御装置20の一例が示されており、
同制御装置20は、駆動側プーリ10の油圧室1
1に供給する油圧を制御して変速比を変化させる
ための変速比制御弁26、上記電磁弁24と同様
の構成で上記変速比制御弁26の受圧面261に
作用する信号圧をデイーテイ率の変更によつて制
御する電磁弁27、上記被駆動側プーリ12の油
圧室14へ供給する油圧を制御してプーリのベル
ト押圧力を制御するための押圧力制御弁28、上
記電磁弁24,27と同様の構成で上記押圧力制
御弁28の受圧面281に作用する上記信号圧を
デイーテイ率の変更によつて制御する電磁弁29
及び上記信号圧を得るためにオイルポンプ18か
ら圧力調整弁を経て供給される所定圧(ライン
圧)の油圧を所定の低圧に調圧する調圧弁30か
ら構成されている。
なお、上記両制御装置19,20の油圧回路
は、同一のケーシング内に形成することが可能で
あり、その場合にはライン圧を調整するための圧
力調整弁が共用可能となる上に、上記信号圧を得
るための両調圧弁25,30を1つに纏めて共用
することも可能となるものである。
は、同一のケーシング内に形成することが可能で
あり、その場合にはライン圧を調整するための圧
力調整弁が共用可能となる上に、上記信号圧を得
るための両調圧弁25,30を1つに纏めて共用
することも可能となるものである。
次に、上記各電気・油圧制御装置19,20へ
制御信号を発する上記電子制御装置21について
第4図に従つて説明する。上記弁開度センサ21
2からのエンジントルクを表すスロツトル弁開度
信号と上記エンジン回転速度検出装置211から
のエンジン速度信号とは目標スリツプ量演算回路
215に入力され、同回路215では上記両信号
からそのときの運転状態に応じたスリツプ式クラ
ツチ3の目標スリツプ量が演算される。上記エン
ジン回転速度検出装置211からの信号は実スリ
ツプ量演算回路216へも入力されており、同回
路216では上記エンジン速度信号と上記出力軸
回転速度検出装置213から入力される出力軸速
度信号とを比較してスリツプ式クラツチ3におけ
る実際のスリツプ量が演算される。両演算回路2
15,216からの信号はスリツプ差演算回路2
17に入力され、同回路217では上記両スリツ
プ量の差が演算され、同演算結果はデユーテイ率
演算回路218に入力される。同デユーテイ率演
算回路218では現在設定されているデユーテイ
率と上記回路217からの演算結果に基づいて次
に設定すべきデユーテイ率を演算し、その演算結
果に基づいて設定された新たなデイーテイ率を駆
動回路219に指示し、同駆動回路219は指示
されたデユーテイ率に応じて上記電磁弁24を駆
動する。このようにして、上記スリツプ式クラツ
チ3におけるスリツプ量が運転状態に応じて設定
された目標スリツプ量となるようにフイードバツ
ク制御されるのであるが、その詳細は本出願人が
以前に提案している特開昭57−1828号公報、特開
昭57−12128号公報等に記載されているので、こ
こでの詳細説明は省略する。
制御信号を発する上記電子制御装置21について
第4図に従つて説明する。上記弁開度センサ21
2からのエンジントルクを表すスロツトル弁開度
信号と上記エンジン回転速度検出装置211から
のエンジン速度信号とは目標スリツプ量演算回路
215に入力され、同回路215では上記両信号
からそのときの運転状態に応じたスリツプ式クラ
ツチ3の目標スリツプ量が演算される。上記エン
ジン回転速度検出装置211からの信号は実スリ
ツプ量演算回路216へも入力されており、同回
路216では上記エンジン速度信号と上記出力軸
回転速度検出装置213から入力される出力軸速
度信号とを比較してスリツプ式クラツチ3におけ
る実際のスリツプ量が演算される。両演算回路2
15,216からの信号はスリツプ差演算回路2
17に入力され、同回路217では上記両スリツ
プ量の差が演算され、同演算結果はデユーテイ率
演算回路218に入力される。同デユーテイ率演
算回路218では現在設定されているデユーテイ
率と上記回路217からの演算結果に基づいて次
に設定すべきデユーテイ率を演算し、その演算結
果に基づいて設定された新たなデイーテイ率を駆
動回路219に指示し、同駆動回路219は指示
されたデユーテイ率に応じて上記電磁弁24を駆
動する。このようにして、上記スリツプ式クラツ
チ3におけるスリツプ量が運転状態に応じて設定
された目標スリツプ量となるようにフイードバツ
ク制御されるのであるが、その詳細は本出願人が
以前に提案している特開昭57−1828号公報、特開
昭57−12128号公報等に記載されているので、こ
こでの詳細説明は省略する。
なお、車両速度が0〜10Km/h程度の発進時に
は、上記目標スリツプ量演算回路215において
車両速度に応じてエンジン回路速度と出力軸6の
回転速度との差、即ちスリツプ量が第5図に示す
ように変化し且つその時のクラツチ3のトルク容
量がエンジン回転速度の2乗に比例した値となる
ように目標スリツプ量を設定してクラツチ3を制
御するようにしてもよいが、それではフイードバ
ツク制御による遅れが生じる可能性があるので、
目標スリツプ量演算回路215とは別に発進用デ
ユーテイ率設定回路等を設け、同設定回路に車両
速度に応じて第5図に示す変化特性が得られるよ
うなデイーテイ率を予め記憶させておき、発進時
は同デユーテイ率を用いてクラツチ3をオープン
ループ制御し、定常走行となつてから上記目標ス
リツプ量演算回路215によるフイードバツク制
御を行うようにすれば応答性のよい発進制御を行
うことができる。
は、上記目標スリツプ量演算回路215において
車両速度に応じてエンジン回路速度と出力軸6の
回転速度との差、即ちスリツプ量が第5図に示す
ように変化し且つその時のクラツチ3のトルク容
量がエンジン回転速度の2乗に比例した値となる
ように目標スリツプ量を設定してクラツチ3を制
御するようにしてもよいが、それではフイードバ
ツク制御による遅れが生じる可能性があるので、
目標スリツプ量演算回路215とは別に発進用デ
ユーテイ率設定回路等を設け、同設定回路に車両
速度に応じて第5図に示す変化特性が得られるよ
うなデイーテイ率を予め記憶させておき、発進時
は同デユーテイ率を用いてクラツチ3をオープン
ループ制御し、定常走行となつてから上記目標ス
リツプ量演算回路215によるフイードバツク制
御を行うようにすれば応答性のよい発進制御を行
うことができる。
ところで、上記デユーテイ率演算回路218で
設定されたデユーテイ率は、目標とするスリツプ
量を得るためのクラツチ3の押圧力を示すもので
あり、これはその時のクラツチ3におけるトルク
伝達量そのものを表している。即ち、上記目標ス
リツプ量を設定するときに用いる弁開度センサ2
12からのスロツトル弁開度は、エンジントルク
を表す値ではあるが、センサの取付け誤差、経時
変化や暖機状態変化によるエンジン出力のばらつ
き等によりエンジンの実質トルクを表してはおら
ず、況してやクラツチを経て変速機に入力される
トルクを表してはいないものである。しかしなが
ら、上記目標スリツプ量を得るためにクラツチ3
に与えた油圧は、同クラツチ3によつて伝達され
るトルク(変速機に入力させるトルク)に比例す
るものであり、その油圧と制御装置の電気信号量
(即ち、デユーテイ率)との関係は、そのシステ
ムにおいて一義的に決まるものである。従つて、
上記電気信号、即ち、デユーテイ率演算回路21
8で求められたデユーテイ率は実質トルク、しか
も無段変速機8に入力される実質トクルを表すも
のである。
設定されたデユーテイ率は、目標とするスリツプ
量を得るためのクラツチ3の押圧力を示すもので
あり、これはその時のクラツチ3におけるトルク
伝達量そのものを表している。即ち、上記目標ス
リツプ量を設定するときに用いる弁開度センサ2
12からのスロツトル弁開度は、エンジントルク
を表す値ではあるが、センサの取付け誤差、経時
変化や暖機状態変化によるエンジン出力のばらつ
き等によりエンジンの実質トルクを表してはおら
ず、況してやクラツチを経て変速機に入力される
トルクを表してはいないものである。しかしなが
ら、上記目標スリツプ量を得るためにクラツチ3
に与えた油圧は、同クラツチ3によつて伝達され
るトルク(変速機に入力させるトルク)に比例す
るものであり、その油圧と制御装置の電気信号量
(即ち、デユーテイ率)との関係は、そのシステ
ムにおいて一義的に決まるものである。従つて、
上記電気信号、即ち、デユーテイ率演算回路21
8で求められたデユーテイ率は実質トルク、しか
も無段変速機8に入力される実質トクルを表すも
のである。
このため、上記デユーテイ率演算回路218で
演算されたスリツプ式クラツチ3制御用のデユー
テイ率を駆動回路220に指示し、同駆動回路2
20で上記電磁弁29を指示されたデユーテイ率
に応じて駆動すれば、被駆動側プーリ12のベル
ト押圧力を伝達トルクに応じて適切に制御でき
る。(ただし、油圧回路特性の差、無段変速機8
の伝達効率等に応じて上記デユーテイ率を適当に
変調する必要性が生じる場合もある。) 上記デユーテイ率はベルト式無段変速機8の変
速比を設定するための目標変速比演算回路221
にも入力されており、同回路221では上記デユ
ーテイ率と車速検出装置214からの車両速度信
号の値に応じてそのときの運転状態に最適な変速
比が演算設定される。上記車速検出装置214か
らの車両変速信号は実変速比演算回路222へも
入力されており、同回路222では上記車両速度
信号と出力軸回路速度検出装置213からの出力
軸6の回転速度信号とを比較して実際の変速比が
演算される。上記両演算回路221,222から
の演算結果を表す信号は変速比偏差演算回路22
3に入力され、同回路223では上記目標変速比
と実際の変速比との差が演算され、同演算結果は
変速比デユーテイ率演算回路224に入力され
る。同変速比デユーテイ率演算回路224は現在
設定されているデユーテイ率と上記回路224か
らの演算結果に基づいて次に設定すべきデユーテ
イ率を演算し、その演算結果に基づいて設定され
た新たなデユーテイ率を駆動回路225に指示
し、同駆動回路225は指示されたデユーテイ率
に応じて上記電磁弁27を駆動する。この結果、
上記駆動側プーリ10の油圧室11に供給される
油圧が制御され、駆動側プーリ10の有効半径が
変化されて、上記ベルト式無段変速機8の変速比
が目標とする最適の変速比となるように制御され
る。上記の如く、ベルト式無段変速機8の変速比
が車両の運転状態に応じてフイードバツク制御さ
れるものである。
演算されたスリツプ式クラツチ3制御用のデユー
テイ率を駆動回路220に指示し、同駆動回路2
20で上記電磁弁29を指示されたデユーテイ率
に応じて駆動すれば、被駆動側プーリ12のベル
ト押圧力を伝達トルクに応じて適切に制御でき
る。(ただし、油圧回路特性の差、無段変速機8
の伝達効率等に応じて上記デユーテイ率を適当に
変調する必要性が生じる場合もある。) 上記デユーテイ率はベルト式無段変速機8の変
速比を設定するための目標変速比演算回路221
にも入力されており、同回路221では上記デユ
ーテイ率と車速検出装置214からの車両速度信
号の値に応じてそのときの運転状態に最適な変速
比が演算設定される。上記車速検出装置214か
らの車両変速信号は実変速比演算回路222へも
入力されており、同回路222では上記車両速度
信号と出力軸回路速度検出装置213からの出力
軸6の回転速度信号とを比較して実際の変速比が
演算される。上記両演算回路221,222から
の演算結果を表す信号は変速比偏差演算回路22
3に入力され、同回路223では上記目標変速比
と実際の変速比との差が演算され、同演算結果は
変速比デユーテイ率演算回路224に入力され
る。同変速比デユーテイ率演算回路224は現在
設定されているデユーテイ率と上記回路224か
らの演算結果に基づいて次に設定すべきデユーテ
イ率を演算し、その演算結果に基づいて設定され
た新たなデユーテイ率を駆動回路225に指示
し、同駆動回路225は指示されたデユーテイ率
に応じて上記電磁弁27を駆動する。この結果、
上記駆動側プーリ10の油圧室11に供給される
油圧が制御され、駆動側プーリ10の有効半径が
変化されて、上記ベルト式無段変速機8の変速比
が目標とする最適の変速比となるように制御され
る。上記の如く、ベルト式無段変速機8の変速比
が車両の運転状態に応じてフイードバツク制御さ
れるものである。
なお、上記変速比は運転状態に応じて様々なパ
ターンで変化させることが可能であり、燃費を重
視する場合には、車両速度に対してエンジン回転
速度が第6図の実線で示す如く変化するような変
速比のパターンを設定すればよく、また走行性能
を重視する場合にはエンジン回転速度が同図の破
線で示す如く変化するような変速比のパターンを
設定すればよいものである。さらには、上記両パ
ターンともに電子制御装置21に記憶させ、運転
者の好みや道路状況等に応じて何れかのパターン
を選択することができるようにすることも可能で
ある。
ターンで変化させることが可能であり、燃費を重
視する場合には、車両速度に対してエンジン回転
速度が第6図の実線で示す如く変化するような変
速比のパターンを設定すればよく、また走行性能
を重視する場合にはエンジン回転速度が同図の破
線で示す如く変化するような変速比のパターンを
設定すればよいものである。さらには、上記両パ
ターンともに電子制御装置21に記憶させ、運転
者の好みや道路状況等に応じて何れかのパターン
を選択することができるようにすることも可能で
ある。
上記第1実施例によれば、スリツプ式クラツチ
3の作用により無段変速機8へエンジンのトルク
変動及び同トルク変動による振動が伝達されない
ので、無段変速機8に所定の平滑なトクルのみが
伝達され、車両の低速運転限界速度を低下させる
ことが可能となる。従つて、無段変速機8の高い
伝達効率が得られる低回転速度且つ高トルク域を
極めて有効に利用することが可能となり、燃費を
効果的に改善できるものである。また、スリツプ
式クラツチ3を利用することにより、トルクコン
バータ等の伝達装置が不要となるので、変速機全
体を軽量且つコンパクトなものとすることができ
る。
3の作用により無段変速機8へエンジンのトルク
変動及び同トルク変動による振動が伝達されない
ので、無段変速機8に所定の平滑なトクルのみが
伝達され、車両の低速運転限界速度を低下させる
ことが可能となる。従つて、無段変速機8の高い
伝達効率が得られる低回転速度且つ高トルク域を
極めて有効に利用することが可能となり、燃費を
効果的に改善できるものである。また、スリツプ
式クラツチ3を利用することにより、トルクコン
バータ等の伝達装置が不要となるので、変速機全
体を軽量且つコンパクトなものとすることができ
る。
さらに、スリツプ式クラツチ3制御用のデユー
テイ率を変速比の制御に用いるようにしたので、
従来のスロツトル弁開度や吸気管負圧を利用して
変速比を制御していたものに比べて正確で理想的
な変速比制御を、実用上未開発ともいえるトルク
センサを利用することなく達成できる。
テイ率を変速比の制御に用いるようにしたので、
従来のスロツトル弁開度や吸気管負圧を利用して
変速比を制御していたものに比べて正確で理想的
な変速比制御を、実用上未開発ともいえるトルク
センサを利用することなく達成できる。
さらにまた、上記デユーテイ率を被駆動側プー
リ12のベルト押圧力の制御にも用いるようにし
たので、上記ベルト押圧力の制御を極めて簡単な
構成でしかも伝達トクルに応じて適確に実行する
ことができ、特に部分負荷運転域における伝達効
率の低下、動力損失の増大及びベルトの早期劣化
等を防止できる。
リ12のベルト押圧力の制御にも用いるようにし
たので、上記ベルト押圧力の制御を極めて簡単な
構成でしかも伝達トクルに応じて適確に実行する
ことができ、特に部分負荷運転域における伝達効
率の低下、動力損失の増大及びベルトの早期劣化
等を防止できる。
さらには、車両発進時に上記スリツプ式クラツ
チ3に所定のスリツプを生じさせるので、車両を
円滑に発進させることができるとともに、発進時
に生じ易い被駆動側プーリ12に対するベルトの
滑りを防止でき、ベルトの摩耗を低減して耐久性
をさらに向上させることができる等の種々の効果
を奏するものである。
チ3に所定のスリツプを生じさせるので、車両を
円滑に発進させることができるとともに、発進時
に生じ易い被駆動側プーリ12に対するベルトの
滑りを防止でき、ベルトの摩耗を低減して耐久性
をさらに向上させることができる等の種々の効果
を奏するものである。
なお、上記第1実施例では目標スリツプ量をエ
ンジン回転速度から、また目標変速比を車両速度
から演算するようにしたが、目標スリツプ量を車
両速度から、目標変速比をエンジン回転速度から
演算するように構成することも可能である。
ンジン回転速度から、また目標変速比を車両速度
から演算するようにしたが、目標スリツプ量を車
両速度から、目標変速比をエンジン回転速度から
演算するように構成することも可能である。
また、電子制御装置21を回路構成として説明
したが、これをデジタル式コンピユータとし、そ
のプログラムによつて上記全制御内容を達成でき
ることはいうまでもない。
したが、これをデジタル式コンピユータとし、そ
のプログラムによつて上記全制御内容を達成でき
ることはいうまでもない。
次に本発明の第2実施例を第7図〜第11図に
従つて詳細に説明する。なお、上記第1実施例に
示したものと同一もしくは実質的に同一のものに
は同一符号を付して説明を省略する。
従つて詳細に説明する。なお、上記第1実施例に
示したものと同一もしくは実質的に同一のものに
は同一符号を付して説明を省略する。
本実施例は、無段変速機として特公昭57−
13221号公報に開示されている摩擦無段変速機3
3を採用したものである。この摩擦無段変速機3
3は、第8図に示すように、入力軸(即ちスリツ
プ式クラツチ3の出力軸6)に一体的に結合され
る入力円板34と、当該無段変速機33の出力軸
35に結合されるカムデイスク36とに接触する
複数の回転自在な遊星コーン37と、遊星コーン
37の円錐面に接触し且つ軸方向に移動可能なリ
ング38とからなつている。図中、A1,A2,
A3は遊星コーン37と入力円板3、カムデイス
ク36、リング38との接触部(伝動面)であ
る。入力軸6と一体の入力円板34が回転する
と、遊星コーン37は自転しながらリング38の
内周に沿つて公転する。リング38が図中破線で
示すLの位置にあるときには遊星コーン37に対
するリング38とカムデイスク36との関係が等
しく(D/C=F/E)なり、ゼロ回転となる。
つまり、カムデイスク36は回転せず、トクルは
伝達されないのである。リング38が変速操作に
より図中H側にわずかに移動されると、差動現象
によりカムデイスク36は徐々に回転し、リング
38が図中実線で示すHの位置に来ると、カムデ
イスク36は最高回転となる。
13221号公報に開示されている摩擦無段変速機3
3を採用したものである。この摩擦無段変速機3
3は、第8図に示すように、入力軸(即ちスリツ
プ式クラツチ3の出力軸6)に一体的に結合され
る入力円板34と、当該無段変速機33の出力軸
35に結合されるカムデイスク36とに接触する
複数の回転自在な遊星コーン37と、遊星コーン
37の円錐面に接触し且つ軸方向に移動可能なリ
ング38とからなつている。図中、A1,A2,
A3は遊星コーン37と入力円板3、カムデイス
ク36、リング38との接触部(伝動面)であ
る。入力軸6と一体の入力円板34が回転する
と、遊星コーン37は自転しながらリング38の
内周に沿つて公転する。リング38が図中破線で
示すLの位置にあるときには遊星コーン37に対
するリング38とカムデイスク36との関係が等
しく(D/C=F/E)なり、ゼロ回転となる。
つまり、カムデイスク36は回転せず、トクルは
伝達されないのである。リング38が変速操作に
より図中H側にわずかに移動されると、差動現象
によりカムデイスク36は徐々に回転し、リング
38が図中実線で示すHの位置に来ると、カムデ
イスク36は最高回転となる。
この実施例において、その他の構成は上記第1
実施例と略同じである。ただし、摩擦無段変速機
33においては入力軸6に対し出力軸35の回転
方向が逆になるので、出力軸35に接続される前
後進切換え用の歯車切換機構39の接続態様を上
記第1実施例と逆にしている。
実施例と略同じである。ただし、摩擦無段変速機
33においては入力軸6に対し出力軸35の回転
方向が逆になるので、出力軸35に接続される前
後進切換え用の歯車切換機構39の接続態様を上
記第1実施例と逆にしている。
この実施例では、摩擦無段変速機33がゼロ回
転から始動できるので、難しいクラツチ制御なし
で滑らかな発進が可能となる。また、減速比自体
が大きい(例えば、∞〜1.69)ため、別に減速機
を設ける必要がなく、構造の簡素化が図れる。
転から始動できるので、難しいクラツチ制御なし
で滑らかな発進が可能となる。また、減速比自体
が大きい(例えば、∞〜1.69)ため、別に減速機
を設ける必要がなく、構造の簡素化が図れる。
また、本第2実施例でも摩擦無段変速機33の
変速比制御をスリツプ式クラツチ3制御するため
のデユーテイ率と車両速度(又はエンジン回転速
度)とで制御することが可能であり、その場合の
電子制御装置21及び電気・油圧制御装置41は
上記第1実施例のものに対して被駆動側プーリ1
2のベルト押圧力を制御するための押圧力制御弁
28、電磁弁29及び駆動回路220が不要とな
る他は同一の構成となる。第9図には、その電
気・油圧制御装置41の一例が示されている。摩
擦無段変速機33のリング38はガイド42によ
り軸方向に移動可能に支持され、さらにリング3
8には油圧アクチユエータ43のピストン44が
連結されている。上記油圧アクチユエータ43へ
の供給油圧の制御切換えを行う変速比制御弁4
5、同変速比制御弁45の作動制御を行う電磁弁
46、信号圧を調圧するための調圧弁47は上記
第1実施例の変速比制御弁26に関する各装置と
略同様の作動がなされるものである。なお、符号
48はライン圧が導かれる油路である。これによ
つて車両速度とスリツプ式クラツチ3の制御用デ
ユーテイ率から電子制御装置21により電磁弁4
6がデユーテイ制御され、変速比制御弁45が作
動され、油圧アクチユエータ43のピストン44
が移動され、それによりリング38の位置が変え
られて変速比が変更される。
変速比制御をスリツプ式クラツチ3制御するため
のデユーテイ率と車両速度(又はエンジン回転速
度)とで制御することが可能であり、その場合の
電子制御装置21及び電気・油圧制御装置41は
上記第1実施例のものに対して被駆動側プーリ1
2のベルト押圧力を制御するための押圧力制御弁
28、電磁弁29及び駆動回路220が不要とな
る他は同一の構成となる。第9図には、その電
気・油圧制御装置41の一例が示されている。摩
擦無段変速機33のリング38はガイド42によ
り軸方向に移動可能に支持され、さらにリング3
8には油圧アクチユエータ43のピストン44が
連結されている。上記油圧アクチユエータ43へ
の供給油圧の制御切換えを行う変速比制御弁4
5、同変速比制御弁45の作動制御を行う電磁弁
46、信号圧を調圧するための調圧弁47は上記
第1実施例の変速比制御弁26に関する各装置と
略同様の作動がなされるものである。なお、符号
48はライン圧が導かれる油路である。これによ
つて車両速度とスリツプ式クラツチ3の制御用デ
ユーテイ率から電子制御装置21により電磁弁4
6がデユーテイ制御され、変速比制御弁45が作
動され、油圧アクチユエータ43のピストン44
が移動され、それによりリング38の位置が変え
られて変速比が変更される。
また、本実施例において、上記電気・油圧制御
装置41が故障したときには、電子制御装置21
で自己診断し、故障表示灯50や警報等により運
転者に知らせるとともに、変速操作を手動で行え
るようにすることもできる。
装置41が故障したときには、電子制御装置21
で自己診断し、故障表示灯50や警報等により運
転者に知らせるとともに、変速操作を手動で行え
るようにすることもできる。
第10図には自動制御系が故障した場合に使用
される手動操作機構の一例が示されている。この
手動操作機構は自動制御系の故障時以外は作動で
きないようにしてある。支持台51に支持されリ
ング38の移動方向と直交するガイド軸52に、
外周面にセレーシヨン部53を有するスリーブ5
4が摺動可能に嵌合されており、同スリーブ54
はスプリング55で一方側に押圧されている。ス
リーブ54のセレーシヨン部53には手動レバー
56が嵌合されている。スリーブ54の軸部に
は、内周面に上記セレーシヨン部53と嵌合し得
るセレーシヨン孔57を有し且つリング38と係
合する制御レバー58が回転自在に嵌め込まれて
いる。また、スリーブ54のスプリング55によ
り付勢されている側と反対側の端部には上記電
気・油圧制御装置41の変速比制御弁45制御用
の信号圧が導かれている。
される手動操作機構の一例が示されている。この
手動操作機構は自動制御系の故障時以外は作動で
きないようにしてある。支持台51に支持されリ
ング38の移動方向と直交するガイド軸52に、
外周面にセレーシヨン部53を有するスリーブ5
4が摺動可能に嵌合されており、同スリーブ54
はスプリング55で一方側に押圧されている。ス
リーブ54のセレーシヨン部53には手動レバー
56が嵌合されている。スリーブ54の軸部に
は、内周面に上記セレーシヨン部53と嵌合し得
るセレーシヨン孔57を有し且つリング38と係
合する制御レバー58が回転自在に嵌め込まれて
いる。また、スリーブ54のスプリング55によ
り付勢されている側と反対側の端部には上記電
気・油圧制御装置41の変速比制御弁45制御用
の信号圧が導かれている。
制御系の故障時、電磁弁46が作動せず、信号
圧が高くなると、この油圧によりスリーブ54が
スプリング55のばね力に抗して第10図中右方
に移動され、そのセレーシヨン部53が制御レバ
ー58のセレーシヨン孔57と嵌合し、手動レバ
ー56と制御レバー58とが一体となり、手動レ
バー56をガイド軸52回りに回動させることに
より制御レバー58がリング38を移動し、変速
操作がなされるのである。なお、通常時には上記
信号圧が低いためスリーブ54がスプリング55
で左方に押圧され、制御レバー58がスリーブ5
4の軸上で回転自在なフリーの状態となるので、
自動制御によるリング38の動きの妨げとなるこ
とはない。なお、手動レバー56には簡単な表示
(スタート、加速、停止等)を付けたり、軽いデ
イテントを設けることが考えられる。
圧が高くなると、この油圧によりスリーブ54が
スプリング55のばね力に抗して第10図中右方
に移動され、そのセレーシヨン部53が制御レバ
ー58のセレーシヨン孔57と嵌合し、手動レバ
ー56と制御レバー58とが一体となり、手動レ
バー56をガイド軸52回りに回動させることに
より制御レバー58がリング38を移動し、変速
操作がなされるのである。なお、通常時には上記
信号圧が低いためスリーブ54がスプリング55
で左方に押圧され、制御レバー58がスリーブ5
4の軸上で回転自在なフリーの状態となるので、
自動制御によるリング38の動きの妨げとなるこ
とはない。なお、手動レバー56には簡単な表示
(スタート、加速、停止等)を付けたり、軽いデ
イテントを設けることが考えられる。
摩擦無段変速機33の変速制御は電気的に行う
ことも可能である。第11図にはその一例が示さ
れている。これは、フオースモータ59の可動部
60をリング38と連結し、上記第1実施例にお
ける変速比デユーテイ率演算回路224の代わり
に同フオースモータ59へ供給する制御用電流量
を演算する回路を設け、同回路で得られた電流に
よつて上記フオースモータ59を作動して、可能
部60を出入りさせることによりリング38を移
動させて変速比の変更を行うようにしたものであ
る。
ことも可能である。第11図にはその一例が示さ
れている。これは、フオースモータ59の可動部
60をリング38と連結し、上記第1実施例にお
ける変速比デユーテイ率演算回路224の代わり
に同フオースモータ59へ供給する制御用電流量
を演算する回路を設け、同回路で得られた電流に
よつて上記フオースモータ59を作動して、可能
部60を出入りさせることによりリング38を移
動させて変速比の変更を行うようにしたものであ
る。
以上より明らかなように、上記第2実施例によ
つても上記第1実施例と略同様の効果を奏するこ
とが可能となる上に、摩擦無段変速機33の特性
により発進時におけるクラツチ制御を簡単なもの
とする、あるいは省略することができるものであ
る。
つても上記第1実施例と略同様の効果を奏するこ
とが可能となる上に、摩擦無段変速機33の特性
により発進時におけるクラツチ制御を簡単なもの
とする、あるいは省略することができるものであ
る。
第1図は本発明第1実施例の構成を示す概略構
成図、第2図及び第3図は上記第1実施例の詳細
構造を示す部分構造図、第4図は上記第1実施例
の詳細構造を示す電気回路図、第5図及び第6図
は上記第1実施例の作動説明図、第7図は本発明
第2実施例の構成を示す概略構成図、第8図は上
記第2実施例における無段変速機の構造を示す断
面図、第9図は上記第2実施例の詳細構造を示す
部分構造図、第10図は上記第2実施例における
手動操作機構の構造を示す断面図、第11図は上
記第2実施例の変形例を示す構造図である。 1……エンジン、2……駆動軸、3……スリツ
プ式クラツチ、6……出力軸、8……ベルト式無
段変速機、10……駆動側プーリ、12……被駆
動側プーリ、11,14……油圧室、21……電
子制御装置、211……エンジン回転速度検出装
置、212……弁開度センサ、213……出力軸
回転速度検出装置、214……車速検出装置、2
3……油圧制御弁、25,30,47……調圧
弁、24,27,29,46……電磁弁、26,
45……変速比制御弁、33……摩擦無段変速
機。
成図、第2図及び第3図は上記第1実施例の詳細
構造を示す部分構造図、第4図は上記第1実施例
の詳細構造を示す電気回路図、第5図及び第6図
は上記第1実施例の作動説明図、第7図は本発明
第2実施例の構成を示す概略構成図、第8図は上
記第2実施例における無段変速機の構造を示す断
面図、第9図は上記第2実施例の詳細構造を示す
部分構造図、第10図は上記第2実施例における
手動操作機構の構造を示す断面図、第11図は上
記第2実施例の変形例を示す構造図である。 1……エンジン、2……駆動軸、3……スリツ
プ式クラツチ、6……出力軸、8……ベルト式無
段変速機、10……駆動側プーリ、12……被駆
動側プーリ、11,14……油圧室、21……電
子制御装置、211……エンジン回転速度検出装
置、212……弁開度センサ、213……出力軸
回転速度検出装置、214……車速検出装置、2
3……油圧制御弁、25,30,47……調圧
弁、24,27,29,46……電磁弁、26,
45……変速比制御弁、33……摩擦無段変速
機。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 エンジンの駆動軸と無段変速機の入力軸との
間に設けられたスリツプ式クラツチと、同スリツ
プ式クラツチの係合状態を制御する制御装置と、
上記エンジンのトルクを検出するトルク検出装置
と、上記エンジンの回転速度を検出するエンジン
回転速度検出装置と、上記スリツプ式クラツチの
出力軸の回転速度を検出する出力軸回転速度検出
装置と、車両速度を検出する車速検出装置と、上
記各検出装置からの信号に応じて上記制御装置へ
制御信号を出力する電子制御装置とを備え、同電
子制御装置は、上記スリツプ式クラツチの実際の
スリツプ量を上記エンジン回転速度検出装置と上
記出力軸回転速度検出装置とからの信号によつて
算出するとともに、車両の運転状態に応じて予め
設定されたスリツプ量の目標値と上記実際のスリ
ツプ量とを比較してスリツプ量のずれを演算し、
同スリツプ量のずれ量に応じて上記実際のスリツ
プ量が上記目標値に近づくように上記制御信号を
設定する自動車用無段変速装置において、 上記電子制御装置はさらに、上記無段変速機の
実際の変速比を上記エンジン回転速度検出装置又
は上記出力軸回転速度検出装置からの信号と上記
車速検出装置からの信号とによつて算出するとと
もに、上記制御信号と上記エンジン回転速度検出
装置又は上記車速検出装置からの信号とに基づい
て設定された変速比の目標値と上記実際の変速比
とを比較して変速比のずれを演算し、同変速比の
ずれ量に応じて上記無段変速機の変速比を制御す
ることを特徴とする自動車用無段変速装置。 2 上記無段変速機がベルト式無段変速機である
ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の自
動車用無段変速装置。 3 上記無段変速機が摩擦式無段変速機であるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の自動
車用無段変速装置。 4 エンジンの駆動軸とベルト式無段変速機の入
力軸との間に設けられたスリツプ式クラツチと、
同スリツプ式クラツチの係合状態を制御する制御
装置と、上記エンジンのトルクを検出するトルク
検出装置と、上記エンジンの回転速度を検出する
エンジン回転速度検出装置と、上記スリツプ式ク
ラツチの出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
速度検出装置と、車両速度を検出する車速検出装
置と、上記各検出装置からの信号に応じて上記制
御装置へ制御信号を出力する電子制御装置とを備
え、同電子制御装置は、上記スリツプ式クラツチ
の実際のスリツプ量を上記エンジン回転速度検出
装置と上記出力軸回転速度検出装置とからの信号
によつて算出するとともに、車両の運転状態に応
じて予め設定されたスリツプ量の目標値と上記実
際のスリツプ量とを比較してスリツプ量のずれを
演算し、同スリツプ量のずれ量に応じて上記スリ
ツプ量が上記目標値に近づくように上記制御信号
を設定する自動車用無段変速装置において、 上記電子制御装置はさらに、上記制御信号に基
づいて上記ベルト式無段変速機の被駆動側の可動
プーリのベルト押圧力を制御することを特徴とす
る自動車用無段変速装置。 5 エンジンの駆動軸とベルト式無段変速機の入
力軸との間に設けられたスリツプ式クラツチと、
同スリツプ式クラツチの係合状態を制御する制御
装置と、上記エンジンのトルクを検出するトルク
検出装置と、上記エンジンの回転速度を検出する
エンジン回転速度検出装置と、上記スリツプ式ク
ラツチの出力軸の回転速度を検出する出力軸回転
速度検出装置と、車両速度を検出する車速検出装
置と、上記各検出装置からの信号に応じて上記制
御装置への制御信号を出力する電子制御装置とを
備え、同電子制御装置は、上記スリツプ式クラツ
チの実際のスリツプ量を上記エンジン回転速度検
出装置と上記出力軸回転速度検出装置とからの信
号によつて算出するとともに、車両の運転状態に
応じて予め設定されたスリツプ量の目標値と上記
実際のスリツプ量とを比較してスリツプ量のずれ
を演算し、同スリツプ量のずれ量に応じて上記実
際のスリツプ量が上記目標値に近づくように上記
制御信号を設定する自動車用無段変速装置におい
て、上記電子制御装置はさらに、上記制御信号に
基づいて上記ベルト式無段変速機の被駆動側の可
動プーリのベルト押圧力を制御し、上記ベルト式
無段変速機の実際の変速比を上記エンジン回転速
度検出装置又は上記出力軸回転速度検出装置から
の信号と上記車速検出装置からの信号とによつて
算出するとともに、上記制御信号と上記エンジン
回転速度検出装置又は上記車速検出装置からの信
号とに基づいて設定された変速比の目標値と上記
実際の変速比とを比較して変速比のずれを演算
し、同変速比のずれ量に応じて上記ベルト式無段
変速機の駆動側の可動プーリのベルト押圧力を制
御して変速比を制御することを特徴とする自動車
用無段変速装置。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60033461A JPS61193936A (ja) | 1985-02-21 | 1985-02-21 | 自動車用無段変速装置 |
US06/710,070 US4665773A (en) | 1984-03-13 | 1985-03-11 | Continuously variable transmission apparatus for automobile |
FR8503592A FR2561181B1 (fr) | 1984-03-13 | 1985-03-12 | Dispositif de transmission a variation continue pour une automobile |
GB08506477A GB2156454B (en) | 1984-03-13 | 1985-03-13 | Continuously-variable transmission incorporating a slip clutch |
KR1019850001596A KR920006208B1 (ko) | 1984-03-13 | 1985-03-13 | 자동차용 무단변속장치 |
DE19853509017 DE3509017A1 (de) | 1984-03-13 | 1985-03-13 | Stufenlose kraftuebertragung fuer kraftfahrzeuge |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60033461A JPS61193936A (ja) | 1985-02-21 | 1985-02-21 | 自動車用無段変速装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61193936A JPS61193936A (ja) | 1986-08-28 |
JPH0533180B2 true JPH0533180B2 (ja) | 1993-05-18 |
Family
ID=12387177
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60033461A Granted JPS61193936A (ja) | 1984-03-13 | 1985-02-21 | 自動車用無段変速装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS61193936A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2825815B2 (ja) * | 1988-05-31 | 1998-11-18 | アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 | 車輌用自動無段変速機における制御装置 |
JPH0788148B2 (ja) * | 1988-11-30 | 1995-09-27 | スズキ株式会社 | 連続可変変速機のクラッチ圧制御装置 |
JP2005147264A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Jatco Ltd | ベルト式無段変速機 |
JP5484371B2 (ja) * | 2011-02-14 | 2014-05-07 | ジヤトコ株式会社 | ベルト式無段変速機の制御装置 |
JP2019166939A (ja) * | 2018-03-23 | 2019-10-03 | 本田技研工業株式会社 | ハイブリッド車両の駆動装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5790450A (en) * | 1980-11-27 | 1982-06-05 | Nippon Denso Co Ltd | Automatic change gear control apparatus for vehicle |
JPS58657A (ja) * | 1981-06-23 | 1983-01-05 | Mitsubishi Motors Corp | 車両用動力伝達装置 |
JPS5932353A (ja) * | 1982-08-13 | 1984-02-21 | Nissan Motor Co Ltd | 往復駆動アクチユエ−タ |
-
1985
- 1985-02-21 JP JP60033461A patent/JPS61193936A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5790450A (en) * | 1980-11-27 | 1982-06-05 | Nippon Denso Co Ltd | Automatic change gear control apparatus for vehicle |
JPS58657A (ja) * | 1981-06-23 | 1983-01-05 | Mitsubishi Motors Corp | 車両用動力伝達装置 |
JPS5932353A (ja) * | 1982-08-13 | 1984-02-21 | Nissan Motor Co Ltd | 往復駆動アクチユエ−タ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61193936A (ja) | 1986-08-28 |
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